JP2009139008A - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009139008A
JP2009139008A JP2007315339A JP2007315339A JP2009139008A JP 2009139008 A JP2009139008 A JP 2009139008A JP 2007315339 A JP2007315339 A JP 2007315339A JP 2007315339 A JP2007315339 A JP 2007315339A JP 2009139008 A JP2009139008 A JP 2009139008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
silver
light
unit
water storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007315339A
Other languages
English (en)
Inventor
Mugihei Ikemizu
麦平 池水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2007315339A priority Critical patent/JP2009139008A/ja
Priority to PCT/JP2008/064400 priority patent/WO2009072324A1/ja
Priority to US12/740,152 priority patent/US20100243432A1/en
Priority to KR1020107012274A priority patent/KR20100074330A/ko
Priority to EP08856186A priority patent/EP2236950A1/en
Priority to CN2008801189278A priority patent/CN101883955A/zh
Publication of JP2009139008A publication Critical patent/JP2009139008A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F6/00Air-humidification, e.g. cooling by humidification
    • F24F6/02Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air
    • F24F6/04Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air using stationary unheated wet elements
    • F24F6/043Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air using stationary unheated wet elements with self-sucking action, e.g. wicks
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F6/00Air-humidification, e.g. cooling by humidification
    • F24F6/02Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air
    • F24F6/04Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air using stationary unheated wet elements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/30Treatment of water, waste water, or sewage by irradiation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/46Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F6/00Air-humidification, e.g. cooling by humidification
    • F24F6/02Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air
    • F24F6/08Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air using heated wet elements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/30Treatment of water, waste water, or sewage by irradiation
    • C02F1/32Treatment of water, waste water, or sewage by irradiation with ultraviolet light
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/50Treatment of water, waste water, or sewage by addition or application of a germicide or by oligodynamic treatment
    • C02F1/505Treatment of water, waste water, or sewage by addition or application of a germicide or by oligodynamic treatment by oligodynamic treatment
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F6/00Air-humidification, e.g. cooling by humidification
    • F24F2006/006Air-humidification, e.g. cooling by humidification with water treatment
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F6/00Air-humidification, e.g. cooling by humidification
    • F24F2006/008Air-humidifier with water reservoir
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F2221/00Details or features not otherwise provided for
    • F24F2221/02Details or features not otherwise provided for combined with lighting fixtures

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Air Humidification (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)

Abstract

【課題】気化部の除菌および抗菌の効果を高めることが可能な加湿装置を提供する。
【解決手段】加湿装置1は、水を蒸発させるための加湿フィルタ500と、蒸発させるための水が付着した加湿フィルタ500に光を照射するための光照射部700とを備え、加湿フィルタ500において蒸発させられる水は銀イオンを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は加湿装置に関する。
従来、加湿装置としては、水を貯める貯水部と、貯水部の水を気化させる気化部(加湿部)とを備えた構成のものが用いられている。気化部における加湿方式としては、水を加熱して蒸発させる加熱方式、水を超音波などで空気中に霧状に放出して気化させる霧化式、吸水させた加湿フィルタ(気化フィルタ)に空気を通過させて、加湿フィルタ中の水を気化させる気化方式などが知られている。
このように、加湿装置内には、室温で長期間、水を放置することになるため、菌の繁殖やそれによる臭気の発生が問題になることがある。特に、気化式の加湿装置においては、加湿フィルタは加湿性能を確保するために水分を保持している必要があり、また、外気を送風して加湿フィルタと外気を接触させる必要があるため、加湿フィルタ上などに菌が繁殖しやすいという課題があった。
これらの問題を解決するものとして、特開2006−3042号公報(特許文献1)には、酸化チタンなどの光触媒を担持した気化フィルタに、紫外線を照射する加湿器が記載されている。この加湿器では、加湿器の運転中や運転停止後に、気化フィルタに紫外線が照射されると、紫外線が当たった部分で殺菌作用が発揮される。
また、特開2003−322368号公報(特許文献2)には、水槽内の水に銀イオンを溶かし出す加湿器が記載されている。水槽内の水は、気化フィルタに吸湿されて、気化される。
また、特開2001−89968号公報(特許文献3)には、銀系化合物等の抗菌活性金属化合物を含有する、光触媒活性を有する抗菌性アクリロニトリル繊維が記載されている。
特開2006−3042号公報 特開2003−322368号公報 特開2001−89968公報
しかしながら、特開2006−3042号公報(特許文献1)に記載の加湿器では、気化フィルタの表面にスケールが析出し、気化フィルタの表面がスケールで覆われてしまうと、殺菌効果を発揮することが妨げられる。加湿器に使用されて気化フィルタに吸着される水道水などの水には、電解質などの溶存成分が存在する。気化フィルタ上では水分が蒸発するため、これらの溶存成分がスケールとして加湿フィルタ上に析出する。このように気化フィルタの表面がスケールで覆われると、気化フィルタの表面への光の到達が妨げられるため、気化フィルタ上に光を照射することができなくなり、気化フィルタに担持された光触媒の効果が発揮できない。そのため、気化フィルタ上に菌が繁殖することに加えて、気化フィルタ上に存在するスケール部分でも菌の繁殖が抑制できないという課題があった。
また、特開2003−322368号公報(特許文献2)に記載の加湿器の場合、十分な殺菌効果を得るためには、水槽内の水に溶解する銀イオンの濃度を高くする必要があるが、そのためには多量の銀を使用しなければならない。多量の銀を使用すると、コストの増大が課題となるだけでなく、気化フィルタ上の析出物を増やすことになり、この析出物が加湿性能に悪影響を及ぼす恐れがある。
また、特開2001−89968号公報(特許文献3)に記載の抗菌性アクリロニトリル繊維では、水に銀イオンや銀を含有する成分を溶かし出すことができないので、繊維の表面でしか抗菌作用を得ることができない。
そこで、本発明の目的は、気化部の除菌および抗菌の効果を高めることが可能な加湿装置を提供することである。
この発明に従った加湿装置は、水を蒸発させるための気化部と、蒸発させるための水が付着した気化部に光を照射するための光照射部とを備え、気化部において蒸発させられる水は銀イオンを含む。
銀イオンを含む水が気化部において蒸発することによって、気化部の表面には銀が析出する。光照射部が気化部に光を照射することによって、気化部の表面に析出した銀の殺菌効果を向上させることができる。また、気化部の表面がスケールで覆われる場合にも、気化部において蒸発する水に銀イオンが含まれているので、銀イオンを含む水が気化部において蒸発すると、気化部の表面を覆うスケールに混じって銀が析出したり、スケールの外側に銀が析出したりする。このようにすることにより、気化部の表面がスケールで覆われていても、気化部において析出した銀に光を照射することができるので、銀の抗菌作用、殺菌作用を向上させることができる。また、銀の使用量を低減することができる。さらに、気化部を洗浄することによって気化部に析出した銀が洗い流されても、その後、気化部において銀イオンを含む水が蒸発すると、気化部の表面には新たに銀が析出するので、気化部を洗浄しても、気化部の除菌、抗菌、殺菌作用が失われない。
このようにすることにより、気化部の除菌および抗菌の効果を高めることが可能な加湿装置を提供することができる。
この発明に従った加湿装置は、銀を含有する電極を備え、銀イオンは、電解によって電極から溶出される銀イオンであることが好ましい。
このようにすることにより、銀イオンの溶出量や溶出の有無を制御できる。銀イオンの溶出量を制御することによって、過不足なく銀を供給することができる。また、銀イオンの溶出の有無を制御することによっても、銀の使用量を節減することができる。また、電解方式によって銀イオンが得られるので、他の方式で得られる銀イオンと比較して、光照射により高い殺菌作用を得ることができる。
この発明に従った加湿装置においては、光照射部によって照射される光は、可視光を含むことが好ましい。
このようにすることにより、殺菌作用をより向上させることができる。また、紫外線の照射による気化部や加湿装置内の樹脂などの劣化を防止することができる。
この発明に従った加湿装置は、気化部に供給する水を貯めるための貯水部と、貯水部に貯められた水に光を照射するための貯水部光照射部とを備え、貯水部に貯められる水は銀イオンを含むことが好ましい。
このようにすることにより、貯水部に貯められる水に含まれる銀イオンの殺菌作用を向上させることができる。
この発明に従った加湿装置は、気化部に供給する水を貯めるための貯水部と、貯水部に貯められた水に光を照射するための貯水部光照射部と、貯水部の水を気化部に送るための送水部とを備えることが好ましい。
このようにすることにより、貯水部と気化部とを離れたところに配置することが可能となるので、加湿装置の設計の自由度を高めることができる。
以上のように、この発明によれば、気化部の除菌および抗菌の効果を高めることが可能な加湿装置を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図7を参照して、本発明の一つの実施の形態における加湿装置の構成を説明する。図1は、本発明の一つの実施の形態における加湿装置を前面側から見た斜視図であり、図2は、背面側から見た分解斜視図であり、図3は、加湿装置の内部と制御関係の構成を示す模式図である。図4は、給水タンクを示す斜視図である。図5は、トレイを示す斜視図である。図6は、図5に示す加湿装置を、VI−VI線の方向から見た断面図である。図7は、加湿装置の電気分解部を模式的に示す模式図である。
図1〜図3に示すように、本発明の一つの実施の形態における加湿装置1は、本体部100と、給水タンク200と、貯水部320を有するトレイ300と、気化部として加湿フィルタ500と、ファン110と、電気分解部600(図6および図7参照)と、光照射部700と、制御部121〜124とを主に備えている。加湿フィルタ500とファン110は、加湿装置1内において水を蒸発させる加湿部を構成している。
図1に示すように、本体部100の一方側面側に給水タンク200を装着するための空間が形成されている。図2に示すように、本体部100の下方には、本体部100の背面側からトレイ300が着脱される空間(トレイ装着部105)が設けられている。本体部100の他方側面には、縦にスリットの入った吸込口101が設けられている。本体部100の内部には、吸込口101と対向する位置にエアフィルタ(図示せず)が設けられている。本体部100の前面側上部には、各種ボタンが形成された操作部103が設けられている。本体部100の背面側上部には、一方側面から他方側面に向けて複数のスリットが入った吹出口102が設けられている。
図2および図3に示すように、加湿フィルタ500は、トレイ300に貯水させた水を気化させるための加湿部を構成している。加湿フィルタ500は、トレイ300の貯水部320の内部に収納された状態で、本体部100のトレイ装着部105に装着されている。加湿フィルタ500においては、直方体形状の枠体であるフィルタケース510の枠内に、繊維状のポリエステル樹脂からなる不織布を蛇腹状に繰り返し折りたたんだ形状のフィルタ520が収容されている。
図3に示すように、光照射部700は加湿フィルタ500に光を照射するよう配置されて、制御部124に接続されている。光照射部700は、貯水部320に貯められた水に光を照射する貯水部光照射部としても用いられている。制御部124は、光照射部700の動作を制御する。
光照射部700としては、蛍光灯、電球、発光ダイオード(LED)等を用いることができる。光照射手段は、殺菌灯、紫外線(UV)ランプ等のように紫外域の光を主に含む光源、近紫外線を照射するブラックライト等のように近紫外域の光を主に含む光源、ハロゲンヒータ等のように赤外域の光を主に含む光源であってもよいが、蛍光灯、白熱灯、発光ダイオード(白色、青色、赤色、緑色などのLED)、可視光レーザー等のように可視光を主に含む光源を用いるのが好ましい。
図3および図4に示すように、給水タンク200は、トレイ300に水を給水するためのものであり、本体部100に対して着脱可能である。給水タンク200の容器201の上部には、給水タンク200を使用者が保持して本体部100に対して着脱するための取手部203が設けられている。給水タンク200の蓋部202は、容器201の下部に形成されている開口部に対して着脱可能である。蓋部202には溝(図示せず)が設けられている。蓋部202が容器201に取り付けられた状態の給水タンク200をトレイ300に装着すると、蓋部202の溝を介して容器201からトレイ300に水が給水される。
図5に示すように、トレイ300は、水を貯めるための貯水部320を有し、本体部100に対して着脱可能である。トレイ300は、有底筒型のタンク挿入部310と、皿形状の貯水部320とを含んだ樹脂製の一体成型品である。また、トレイ300が本体部100のトレイ装着部105(図2参照)に装着される。
トレイ300の一方側面側(図5において左側)には、筒状のタンク挿入部310が形成されている。トレイ300がトレイ装着部105に装着されると、本体部100の一方側面ではタンク挿入部310が本体部100の外部に露出し、本体部100の内部では貯水部320が収容される。また、本体部100の一方側面におけるトレイ装着部105の上方に形成されたタンク装着壁104と、トレイ300のタンク挿入部310の円弧状壁312とが連なり、タンク挿入部310の内部とその上方空間に、給水タンク200を装着するための円柱型のタンク装着部が形成される。
タンク挿入部310の周囲には、半円形の壁311と、壁311と連なって壁311の高さよりも高い円弧状壁312とが設けられている。タンク挿入部310の底面において、最も高さの低い領域に水路313が形成され、水路313よりも高い領域には円台315が形成されている。円弧状壁312の底部において、タンク挿入部310と貯水部320との境界に開口314が設けられ、水路313は開口314を介して貯水部320内に通じている。円台315には、円柱330が設けられている。給水タンク200がトレイ300に装着されたときに円柱330が蓋部202を押圧し、蓋部202の溝を介して給水タンク200の内部の水がタンク挿入部310に流れ込み、流れ込んだ水が水路313および開口314を流れて貯水部320内に水が貯水される。
図5および図6に示すように、貯水部320の底面には、前面側から背面側への略中央において、タンク挿入部310から他方側面へかけて平面形状が矩形の凹部322が設けられている。凹部322上には、水が下方に浸透するように空洞を有する網状の樹脂製の蓋部324が配置されている。蓋部324と、底面部321とは同一平面上に位置付けられている。底面部321と蓋部324とからなる平面は、凸部323に対して凹部となり、加湿フィルタ500を装着するためのフィルタ装着部を形成する。すなわち、加湿フィルタ500は、底面部321および蓋部324で構成される平面と、凸部323との間にはめ込まれる。
図6に示すように、網状の蓋部324の下に形成された凹部322には、電気分解部600が設けられている。電気分解部600は、トレイ300に貯められた水に金属イオンを添加する動作をするためのものである。電気分解部600は、電気配線(図示せず)により、電気分解部600を動作させるための制御部122(図3参照)および加湿装置1の運転制御を行っている制御部121(図3参照)に繋がっている。
なお、本実施の形態における加湿装置1において、トレイ300は本体部100から着脱可能に構成されている。電気分解部600に接続される電気配線(図示せず)に供給される電気は、コイルを介した無接点電力伝送やコネクタ等を使用することにより、本体部100から供給される。
図3および図7に示すように、電気分解部600は、電気分解により貯水部320に貯水させた水に除菌イオンを添加する動作をするためのものである。電気分解部600の配置は、生成する金属イオンを貯水部320に貯められた水に添加できれば特に限定されないが、本実施の形態では、電気分解部600は貯められた水と接触するように配置されている。
本実施の形態では、図7に示すように、電気分解部600の内部には、2枚の板状の金属を含む電極611,612が間隔をおいて配置されている。電極611,612は電極端子収納部620を介して電気配線(図示せず)に接続されており、印加される電圧に応じた電気的制御を受ける。電極611,612が短絡しないように、電極611,612間を一定間隔に保つためスペーサー630が設けられている。貯水部320に水が供給されているときに、電極611,612間に電圧を印加することにより、電気分解部600の内部に金属イオンが溶出し、貯水部320に貯められている水に除菌および抗菌効果が付与される。
電気分解部600は、電極611,612を構成する材料を分解するための電気分解部である。また、電気分解部600は、銀イオンを生成するように構成されており、電極611,612のうち少なくとも一方は銀を含む材料である。銀を含む電極が陽極となった時に、下記の(式1)の反応が生じ、貯水部320に貯められた水に銀系抗菌剤である銀イオン(Ag+)が溶出する。
Ag→Ag+e- (式1)
電極を構成する金属は純銀に限定されず、銀を含む電極であればよい。銀を含む電極からは、電圧印加により銀イオンが溶出する。この溶出する銀イオンは、殺菌効果に優れている。
銀イオンの溶出方法としては、銀イオンを担持しているゼオライト、シリカゲル、ガラス、リン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、ケイ酸塩、酸化チタン、ウィスカー、セラミックス等から成る構造体、またはこれらの物質を含む樹脂や繊維等を挙げることができる。また、硝酸銀、塩化銀などの銀化合物を溶解するなどしてもよい。
しかし、電解方式を使用することで、銀イオンの溶出量が電極間を流れる電気量におおむね比例するので、銀イオンの溶出量を制御することができる。また、殺菌作用は常に必要なわけではない。菌の増殖は数時間といったオーダーで起こるので、例えば1時間おきに電解を実施するようにしてもよい。このようにして銀イオンの溶出を制御する場合には、1時間おきに光の照射を停止するとともに、電解を停止して銀の溶出を停止する。また、銀イオンが所定値以上に残存する場合は、光の照射だけを行ってもよい。銀の溶出と光の照射は各々別個のシーケンスで行われてもよい。このように、光の照射と電解動作を制御することで、銀の使用量を節減することができる。
また、加湿が連続して行われているときには、加湿フィルタ500にも十分に銀が供給され、光の照射による効果も十分に得ることができ、菌の繁殖は抑制される。そのため、運転時間が所定時間より長い場合には、溶出量を少なくしてもよい。銀の溶出を電解方式にすることによって、このような制御が容易となる。
次に、図1〜図7を参照して、本実施の形態における加湿装置1の動作について説明する。
図1〜図5に示すように、内部に水が保持されている給水タンク200を本体部100のタンク装着壁104およびトレイ300のタンク挿入部310に装着する。給水タンク200の蓋部202の溝およびトレイ300のタンク挿入部310の開口314(図5参照)を介して、給水タンク200の内部の水が貯水部320に供給される。供給された水を貯水部320に貯水し、貯水した水を加湿フィルタ500に吸い込ませる。
この状態で本体部100の操作部103により、またはタイマー運転により、または湿度検知装置等の検知結果に基づいて加湿装置1の電源をOnにすると、加湿部の動作が開始される。本実施の形態では、図3に示すように、制御部123によりファン110を起動し、ファン110により本体部100の吸込口101から吸込んだ空気を加湿フィルタ500に送り込み、加湿フィルタ500に吸水された水が急速に気化されて、気化された水を含んだ空気が吹出口102から排出される。この気化により、加湿フィルタ500から水分が失われるが、加湿フィルタ500は随時、貯水部320から水を吸水する。また、貯水部320は一定水位となるように、随時給水タンク200から給水される。このようにして、加湿装置1および加湿部が動作する。この時に、貯水部320の水に含まれる銀イオンが加湿フィルタ500に付着し、担持されることになる。
この実施形態では、貯水部320に蓄えられた水を加湿フィルタ500が吸水することで水の供給を行なっているが、加湿装置は、貯水部320の水を加湿フィルタ500に送るための送水部としてポンプを使用する構造や、貯水部320の設置高さと加湿フィルタ500の設置高さとの落差を利用した自由落水装置等を送水部として使用して、加湿フィルタ500に送水し、拡散させる構造でもかまわない。加湿装置をこのように構成した場合には、貯水部320と加湿フィルタ500を直に接するように配置する必要がなくなり、貯水部320と加湿フィルタ500を離れたところに配置することも可能になることから、設計の自由度を高めることができる。このような構成は、特に、一体型の加湿器ではなく、大型の空気調和システムなどに応用するときに適した構成である。加湿装置をこのように構成した場合には、貯水部320と加湿フィルタ500のそれぞれに光照射部を設けることが必要である。
このように、本発明の加湿装置1では、貯水部320の水に銀イオンを溶解させ、その水を加湿フィルタ500に吸水させ、その加湿フィルタ500に光照射部700から光を照射する。
貯水部320に貯められている水には、電極611,612の電解によって、銀イオンが含まれている。貯水部320の銀イオンを含む水が加湿フィルタ500に吸着されることによって、加湿フィルタ500に銀イオンに由来する銀が含まれることになる。この銀に光を照射することによって、加湿フィルタ500における殺菌作用を高める効果を発揮することができる。
また、このようにすることで、加湿フィルタ500の表面に付着するスケールに混じって、加湿フィルタ500の表面に銀が析出する。そのため、スケール内部で繁殖する菌に対して殺菌作用を発揮することができるとともに、スケール表面で析出した銀が光の照射を受け、殺菌作用が高まる。
光を照射することによって銀の殺菌効果を向上させることができるので、光照射部700が加湿フィルタ500に光を照射することによって、光を照射しない場合と比較して、銀の使用量を低減することができる。
一般的に、気化式加湿器の加湿フィルタはスケールの析出によって、性能が低下する。そのため、たとえば2週間に1回などの頻度で、加湿フィルタを定期的に洗浄する必要がある。しかしながら、加湿フィルタに抗菌剤や光触媒が担持されている場合、加湿フィルタを洗浄すると、洗浄の際に抗菌剤や光触媒が脱落してしまう恐れがある。洗浄によって抗菌剤や光触媒が脱落してしまうと、そのままでは、加湿フィルタに光が照射されても、光触媒作用による効果が得られなくなってしまう。
本実施の形態の加湿装置1の場合には、水に溶出した銀イオンによって加湿フィルタ500に新たに銀を補給することができるので、加湿フィルタ500を洗浄するときに銀が加湿フィルタ500から脱落しても、加湿フィルタ500において銀イオンを含む水が蒸発するときに加湿フィルタ500の表面に新たに銀が析出し、新たに析出した銀に光が照射されることによって、加湿フィルタ500の表面において殺菌効果が得られる。
また、本発明では、光照射部700としては、可視光を含む光を照射する光源を用いる。このようにすることにより、可視光で銀による殺菌作用が高まる効果を得ることができる。紫外線でなく、可視光を使用することで、加湿フィルタ500や加湿装置1内の樹脂などの劣化を避けることができる。
また、本発明では、銀イオンとして電解により溶出した銀イオンを使用する。これによって、銀イオンの溶出量や溶出の有無が制御できる。
銀の溶出量を制御することによって、過不足なく銀を供給することができるとともに、溶出の有無を制御することによっても銀の使用量を節減することができる。たとえば、加湿フィルタ500における殺菌作用は、常に必要なわけではない。加湿フィルタ500上の菌の増殖は数時間といったオーダーで起こるので、例えば1時間おきに電解を実施して、貯水部320内の水に銀イオンを供給するようにしてもよい。このようにして銀の溶出を制御する場合には、電解を行なわないときには、光の照射を停止するとともに、電解を停止して銀の溶出を停止することができる。このように、光の照射と電解の実施とを連動して制御することで、銀の使用量を節減することができる。
また、銀の溶出は電解方式なので、他の方式と比較して光照射により高い殺菌作用を得ることができる。
以上のように、加湿装置1は、水を蒸発させるための加湿フィルタ500と、蒸発させるための水が付着した加湿フィルタ500に光を照射するための光照射部700とを備え、加湿フィルタ500において蒸発させられる水は銀イオンを含む。
銀イオンを含む水が加湿フィルタ500において蒸発することによって、加湿フィルタ500の表面には銀が析出する。光照射部700が加湿フィルタ500に光を照射することによって、加湿フィルタ500の表面に析出した銀の殺菌効果を向上させることができる。また、加湿フィルタ500の表面がスケールで覆われる場合にも、加湿フィルタ500において蒸発する水に銀イオンが含まれているので、銀イオンを含む水が加湿フィルタ500において蒸発すると、加湿フィルタ500の表面を覆うスケールに混じって銀が析出したり、スケールの外側に銀が析出したりする。このようにすることにより、加湿フィルタ500の表面がスケールで覆われていても、加湿フィルタ500において析出した銀に光を照射することができるので、銀の抗菌作用、殺菌作用を向上させることができる。また、銀の使用量を低減することができる。さらに、加湿フィルタ500を洗浄することによって加湿フィルタ500に析出した銀が洗い流されても、その後、加湿フィルタ500において銀イオンを含む水が蒸発すると、加湿フィルタ500の表面には新たに銀が析出するので、加湿フィルタ500を洗浄しても、加湿フィルタ500の除菌、抗菌、殺菌作用が失われない。
このようにすることにより、加湿フィルタ500の除菌および抗菌の効果を高めることが可能な加湿装置1を提供することができる。
また、加湿装置1は、銀を含有する電極611,612を備え、銀イオンは、電解によって電極611,612から溶出される銀イオンである。
このようにすることにより、銀イオンの溶出量や溶出の有無を制御できる。銀イオンの溶出量を制御することによって、過不足なく銀を供給することができる。また、銀イオンの溶出の有無を制御することによっても、銀の使用量を節減することができる。また、電解方式によって銀イオンが得られるので、他の方式で得られる銀イオンと比較して、光照射により高い効果を得ることができる。
また、加湿装置1においては、光照射部700によって照射される光は、可視光を含む。
このようにすることにより、殺菌作用をより向上させることができる。また、紫外線の照射による加湿フィルタ500や加湿装置1内の樹脂などの劣化を防止することができる。
また、加湿装置1は、加湿フィルタ500に供給する水を貯めるための貯水部320と、貯水部320に貯められた水に光を照射するための光照射部700とを備え、貯水部320に貯められる水は銀イオンを含む。
このようにすることにより、貯水部320に貯められる水に含まれる銀イオンの殺菌作用を向上させることができる。
本発明の加湿装置における効果の実施例として、銀イオンに由来する銀を付着させた樹脂の殺菌効果と、銀を付着させた樹脂に光を照射したときの殺菌効果を調べた。殺菌対象の物質の一例としてポリエステルを用いて、銀イオンをポリエステルに付着させた後に、各種の光を照射することによって殺菌効果の有無を調べた。
この試験に用いた試料は、平板状のポリエステルに銀イオン水を付着させ、乾燥させたものである。銀イオン水は、八尾市の水道水を用いて、銀電極から電解によって水中に銀イオンを溶出することによって作製した。乾燥させた試料には、銀イオン由来の銀が、水道水中の溶存成分とともに蒸発残留物として析出した。
光照射条件を、白色蛍光灯、ブラックライト、光照射なしの3条件とし、試料の表面への銀付着量を0(銀イオン水の付着処理なし)、5、10、20ng/cmとした。抗菌試験は、抗菌製品技術協議会の光照射フィルム密着法にて行った。この方法は、試料に約1.0×10CFUの菌を含む菌液を付着させ、照射時間として24時間経過した後の菌数を測定する方法である。菌としては、黄色ブドウ球菌を用いた。白色蛍光灯は、20Wのものを使用し、サンプル付近の明るさ(照度)が5000ルクスとなる距離にサンプルを置いた。ブラックライトも同様に20Wのものを使用し、光源とサンプルの距離は、白色蛍光灯と同じになるようにした。
その結果を表1と図8に示す。表1は、各光照射条件と銀付着量毎の試験後の菌数(単位:CFU)との関係を示す。図8は、試料への銀付着量と試料に存在する菌数との関係を示すグラフである。なお、グラフは、菌数の測定値が下限値(10CFU)以下のときの菌数を10CFUとみなして作図している。
Figure 2009139008
表1と図8に示したように、光を照射しなくても、銀付着量が20ng/cmであれば、十分な殺菌作用が認められた。
また、光を照射することによって、殺菌作用が向上していることがわかる。銀付着量が10ng/cmの試料では、ブラックライト、白色蛍光灯の照射で殺菌作用が向上しているが、銀付着量が5ng/cmのような銀付着量が少ない条件では、主に可視光を含む白色蛍光灯を照射する方が、主に近紫外光を含むブラックライトを照射するよりも殺菌作用が向上することが認められた。
この試験での試料表面の蒸発残留物は、水に溶解させた銀イオンが水道水中の溶存成分とともに析出したものであり、加湿装置においても、この蒸発残留物と同様のものがスケールとして加湿フィルタに析出していると言える。従って、加湿装置の加湿フィルタのスケールにおいても、同様に光の照射による効果が発揮される。また、水に一定の濃度で銀イオンを溶出することで、スケール中の銀の割合は一定の割合となるので、スケールの析出が非常に多くなった場合でも、スケール中に一定の割合の銀が含有され、銀による殺菌効果が発揮される。
この条件では、銀付着量が5〜10ng/cmの時に光の照射の有無による殺菌効果の差が大きく、銀付着量が20ng/cmでは、光の照射の有無にかかわらず十分な効果が得られている。
従って、銀付着量を、5〜10ng/cmとして光を照射することで、銀付着量20ng/cmと同程度の効果が得られ、少ない銀使用量で効率よく殺菌できる。このように銀付着量を制御するには、銀の溶出量を制御する必要があり、そのためには銀を電解方式によって溶出することが望ましい。
また、このような光の照射による殺菌効果の向上は、通常のバルクの金属銀や銀化合物では得られていない。いったん水に銀イオンを溶解し、析出した場合に得られる効果である。この理由として、銀イオン水の析出物中に含まれる銀は、微粒子状態にあることが考えられる。そのため、例えばナノ粒子における表面プラズモンのように、電子が表面近傍に局在し、光との相互作用が起こりやすい。その結果として、析出物中の銀でこのような光の効果が得られると考えられる。
また、上記の試験にて、銀付着量が5ng/cmの試料に、主に可視光を含む白色蛍光灯を照射し、その照度(ルクス)を変化させた場合において試験後の菌数(単位:CFU)の変化を調べた。その結果を図9に示す。図9は、白色蛍光灯の照度と試料に存在する菌数との関係を示すグラフである。
図9に示すように、光照射なしのときの菌数は8.0×10CFUであるのに対して、照度が1000ルクスのときの菌数は3.20×10CFUであり、照度が5000ルクスのときの菌数は10CFU以下程度であった。このように、光の強度(照度)によって本発明の方法による殺菌作用に変化が認められた。銀イオンを付着させた物質に少なくとも所定の照度以上で光を照射することにより、殺菌作用をより向上させることができることがわかる。
また、グラフから読み取ると、光照射なしに対して菌数が2桁減少するのは1900ルクス付近であった。今回実施した光照射フィルム密着法では、抗菌効果の有無の判定を菌数が2桁減少しているか否かで判定する。また、菌数が2桁減少するというのは、JIS Z2801やJIS L1902などでも用いられており、一般的な抗菌効果の判断基準である。従って、殺菌作用を向上させるという観点から、所定の照度以上で光を照射するのが望ましいが、照射対象の位置での照度が1900ルクス以上であれば、より望ましい。
さらに、上記の試験にて、銀付着量が5ng/cmの試料に、主に可視光を含む白色蛍光灯を照度5000ルクスで照射し、その照射時間を変化させた場合(銀あり光あり)において試験後の菌数(単位:CFU)の経時変化を調べた。比較として、銀付着量が5ng/cmの試料に光を照射しない状態で時間を経過させたもの(銀あり光なし)、銀イオンを付着させないで白色蛍光灯を照度5000ルクスで照射し、その照射時間を変化させたもの(銀なし光あり)、銀イオンを付着させないで光も照射しない状態で時間を経過させたもの(銀なし光なし)についても、菌数の経時変化を調べた。その結果を図10に示す。図10は、経過時間と試料に存在する菌数との関係を示すグラフである。
図10に示すように、銀付着量が5ng/cmの試料に、主に可視光を含む白色蛍光灯を照度5000ルクスで照射し、その照射時間を変化させた場合(銀あり光あり)、非常に短時間の照射時間(1時間)で菌数が減少していることがわかる。したがって、加湿器の運転中などに光を照射することによって殺菌作用を向上させることができる。
さらにまた、上記の試験にて、試料に付着される銀イオンの生成方法を異ならせた場合において試験後の菌数(単位:CFU)を調べた。銀イオンの生成方法としては、上記の試験と同様に、水道水に浸漬した銀電極から電解(電気分解)によって水中に銀イオンを溶出することによって得られた銀イオン水(電解銀イオン水)を使用して作製した試料と、試薬の塩化銀(AgCl)を水に溶かして得られた銀イオン水(AgCl水溶液)を使用して作製した試料と、試薬の塩化銀(AgO)を水に溶かして得られた銀イオン水(AgO水溶液)を使用して作製した試料とを用いた。
各銀イオン水の銀イオン濃度は900μg/Lとなるようにした。また、各試料の銀付着量を5ng/cmとした。各試料に、主に可視光を含む白色蛍光灯を照度5000ルクスで照射し、照射時間として24時間経過した後の菌数を調べた。比較として、各試料に光を照射しない状態で24時間経過した後の菌数も調べた。その結果を図11に示す。図11は、付着される銀イオンの生成方法の種類と試料に存在する菌数との関係を示すグラフである。
図11に示すように、電解銀イオン水を使用し、電解銀イオン水に由来する銀を付着させた試料では、AgCl水溶液、AgO水溶液を使用して銀を付着させた試料に比べて、光照射後の菌数の減少の度合いが大きく、光照射後に最も菌数が減少していることがわかる。AgClの溶解度積から、銀イオン濃度で1.5mg/L程度まではAgClは溶解するので、AgCl水溶液中に含まれるAgは銀イオンとして存在し、状態としては通常の銀系抗菌剤から溶出される銀イオンと同じような状態だと考えられる。このように、電解によって銀イオンを溶出すると、他の方法よりも殺菌効率がよいことが分かる。
次に、銀イオン水に菌液を添加したものに光を照射する試験を実施した。照射する光の光源としては、白色蛍光灯を用い、サンプルの位置での照度を10000ルクスとなるように配置した。光の照射時間は10分間とし、菌としては緑膿菌を用いた。所定の量の菌を含む銀イオン水を、可視光を透過する容器に入れ、10分間の光の照射を行った。また、光を照射しない場合の試験も同時に実施するため、同じ容器に同じ菌を含む銀イオン水を入れ、アルミホイルで完全に光を遮断して、他は同じ条件で試験を実施した。試験実施中のサンプル付近の温度は26℃であった。
また、この試験では、オートクレーブによって滅菌した水道水を用い、その水に浸漬した銀電極から電解(電気分解)によって水中に銀イオンを溶出することによって得られた銀イオン水を用いた。銀イオン濃度は、0、30、90ppbとした。
この試験の結果を図12と表2に示す。図12は、光照射の有無による各銀イオン濃度と菌数との関係を示す図である。また、表2は、光照射の有無による各銀イオン濃度と菌数との関係において、光を照射しないときの菌数を100%とした場合に光を照射したときの菌数を%で示す。
Figure 2009139008
図12と表2に示す結果から、銀イオン濃度が0ppbでは、光の照射の有無に関わらず、初期菌数とほとんど変化がないが、銀イオン濃度が高くなるにつれて、銀による殺菌効果とともに、光の照射による殺菌効果も増大していることがわかる。
なお、この試験において、光源からの光の紫外線強度は2μW/cmで、紫外線単独による殺菌効果はない。
このように、銀イオン水に光を照射することによって、水に対する殺菌の効果を向上させることができる。したがって、貯水部の水に銀系抗菌剤を含ませ、光を照射することによって、殺菌作用を向上させることができる。
以上に開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態と実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
本発明の一つの実施の形態における加湿装置を前面側から見た斜視図である。 本発明の一つの実施の形態における加湿装置を背面側から見た分解斜視図である。 本発明の一つの実施の形態における加湿装置の内部と制御関係の構成を示す模式図である。 本発明の一つの実施の形態における加湿装置の給水タンクを示す斜視図である。 本発明の一つの実施の形態における加湿装置のトレイを示す斜視図である。 図5に示す加湿装置を、VI−VI線の方向から見た断面図である。 本発明の実施の形態における加湿装置の電気分解部を模式的に示す模式図である。 試料への銀付着量と試料に存在する菌数との関係を示すグラフである。 白色蛍光灯の照度と試料に存在する菌数との関係を示すグラフである。 経過時間と試料に存在する菌数との関係を示すグラフである。 付着される銀イオンの生成方法の種類と試料に存在する菌数との関係を示すグラフである。 光照射の有無による各銀イオン濃度と菌数との関係を示す図である。
符号の説明
1:加湿装置、320:貯水部、500:加湿フィルタ、611,612:電極、700:光照射部。

Claims (5)

  1. 水を蒸発させるための気化部と、
    蒸発させるための水が付着した前記気化部に光を照射するための光照射部とを備え、
    前記気化部において蒸発させられる水は銀イオンを含む、加湿装置。
  2. 銀を含有する電極を備え、
    前記銀イオンは、電解によって前記電極から溶出される銀イオンである、請求項1に記載の加湿装置。
  3. 前記光照射部によって照射される光は、可視光を含む、請求項1または請求項2に記載の加湿装置。
  4. 前記気化部に供給する水を貯めるための貯水部と、
    前記貯水部に貯められた水に光を照射するための貯水部光照射部とを備え、
    前記貯水部に貯められる水は銀イオンを含む、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の加湿装置。
  5. 前記気化部に供給する水を貯めるための貯水部と、
    前記貯水部に貯められた水に光を照射するための貯水部光照射部と、
    前記貯水部の水を前記気化部に送るための送水部とを備える、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の加湿装置。
JP2007315339A 2007-12-06 2007-12-06 加湿装置 Pending JP2009139008A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007315339A JP2009139008A (ja) 2007-12-06 2007-12-06 加湿装置
PCT/JP2008/064400 WO2009072324A1 (ja) 2007-12-06 2008-08-11 加湿装置
US12/740,152 US20100243432A1 (en) 2007-12-06 2008-08-11 Humidifier
KR1020107012274A KR20100074330A (ko) 2007-12-06 2008-08-11 가습 장치
EP08856186A EP2236950A1 (en) 2007-12-06 2008-08-11 Humidifier
CN2008801189278A CN101883955A (zh) 2007-12-06 2008-08-11 加湿装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007315339A JP2009139008A (ja) 2007-12-06 2007-12-06 加湿装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009139008A true JP2009139008A (ja) 2009-06-25

Family

ID=40717506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007315339A Pending JP2009139008A (ja) 2007-12-06 2007-12-06 加湿装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20100243432A1 (ja)
EP (1) EP2236950A1 (ja)
JP (1) JP2009139008A (ja)
KR (1) KR20100074330A (ja)
CN (1) CN101883955A (ja)
WO (1) WO2009072324A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011058766A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Panasonic Corp 加湿装置
JP2011158226A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Erubu:Kk 加湿器
CN109268992A (zh) * 2018-08-22 2019-01-25 贵州鼎正环保有限公司 一种用于热交换器的水分蒸发器及其制作方法
KR20200075590A (ko) * 2018-12-18 2020-06-26 엘지전자 주식회사 무선전력공급장치 및 무선전력공급장치가 구비된 가습청정장치
JP2022091627A (ja) * 2020-12-09 2022-06-21 株式会社ニトリホールディングス 空気清浄装置

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5925326B2 (ja) * 2012-09-20 2016-05-25 三菱電機株式会社 加湿器、加湿器の制御方法、加湿材の親水化処理方法
US10188825B2 (en) 2013-03-14 2019-01-29 Fisher & Paykel Healthcare Limited Humidifier for a respiratory assistance device, a respiratory assistance device and related methods and apparatus
CN104075389B (zh) * 2013-03-28 2019-09-24 广东松下环境***有限公司 带加湿功能的空气净化装置
WO2015005505A1 (ko) * 2013-07-08 2015-01-15 한국돌기 주식회사 살균 가습기
US11618696B2 (en) 2013-08-15 2023-04-04 Applied Silver, Inc. Antimicrobial batch dilution system
US10640403B2 (en) 2013-08-15 2020-05-05 Applied Silver, Inc. Antimicrobial batch dilution system
US9689106B2 (en) 2013-12-06 2017-06-27 Applied Silver, Inc. Antimicrobial fabric application system
US20160281249A1 (en) * 2014-10-31 2016-09-29 Bernardo Andres Salazar Ultrasonic Nano Silver Generator
KR101596712B1 (ko) * 2015-01-14 2016-02-23 현대자동차주식회사 차량용 에코 가습장치
US20170050870A1 (en) 2015-08-21 2017-02-23 Applied Silver, Inc. Systems And Processes For Treating Textiles With An Antimicrobial Agent
USD833226S1 (en) * 2015-12-10 2018-11-13 Vornado Air, Llc Water tank
DE202016104471U1 (de) * 2016-08-12 2016-08-19 Cerberus Ag Gerät zur Befeuchtung von Raumluft
EP3615092A4 (en) 2017-03-01 2021-03-10 Applied Silver Inc. SYSTEMS AND METHODS FOR THE TREATMENT OF TEXTILES WITH AN ANTIMICROBIAL ACTIVE SUBSTANCE
USD854131S1 (en) * 2018-01-25 2019-07-16 Vornado Air, Llc Humidifier
IT201800007762A1 (it) * 2018-08-02 2020-02-02 2 Zeta Srl Apparato di trattamento aria
JP7230504B2 (ja) * 2018-12-28 2023-03-01 富士電機株式会社 調湿素子及び調湿ユニット
GB201900024D0 (en) * 2019-01-02 2019-02-13 Dyson Technology Ltd Air treatment apparatus
CN111637579B (zh) * 2020-04-28 2021-12-21 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种加湿装置、加湿控制方法及空调器
IT202000014098A1 (it) * 2020-06-12 2021-12-12 Impresind S R L Dispositivo di trattamento aria per ambienti di grandi dimensioni
CN113375253B (zh) * 2021-06-30 2022-11-11 深圳市晨北科技有限公司 一种加湿器

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2344548A (en) * 1940-02-06 1944-03-21 Sunshine Mining Company Method and apparatus providing a continuously effective source for oligodynamic sterilization
US2638644A (en) * 1947-10-25 1953-05-19 John R Rauhut Air-conditioning and humidifying apparatus
US4291125A (en) * 1980-01-16 1981-09-22 Greatbatch W Method for electronic control of infections using silver ions
JPS6133457Y2 (ja) * 1980-11-18 1986-09-30
JPS57128391U (ja) * 1981-02-04 1982-08-10
US4337136A (en) * 1981-03-02 1982-06-29 Dahlgren Vincent M F Device for purifying water
US4525253A (en) * 1983-02-15 1985-06-25 Med Products, Inc. Method and apparatus for purification of water
JPH08238307A (ja) * 1995-03-06 1996-09-17 Suntory Ltd 除菌フィルターと無菌室の無菌化維持装置
FR2780417B1 (fr) * 1998-06-26 2004-04-09 Kobe Steel Ltd Alliage presentant un effet antibacterien et un effet sterilisant
JP4062471B2 (ja) 1999-09-22 2008-03-19 日本エクスラン工業株式会社 光触媒活性を有する抗菌性アクリロニトリル系繊維
US6845971B2 (en) * 2001-06-18 2005-01-25 Slant/Fin Corporation Sterile humidifier and method of operating same
DE10217649A1 (de) * 2002-04-19 2004-01-08 Stadelmann, Heinz W., Dr. Entkeimungssystem, insbesondere zur Entkeimung von Trink- und Brauchwasser sowie Herstellung und Verwendung des Entkeimungssystems
JP3799606B2 (ja) 2002-05-01 2006-07-19 東芝ホームテクノ株式会社 加湿器
US7073781B2 (en) * 2002-07-03 2006-07-11 Hamilton Beach/Proctor-Silex, Inc. Humidifier with ultraviolet germicidial light
JP4803653B2 (ja) * 2003-04-23 2011-10-26 独立行政法人産業技術総合研究所 可視光応答型3次元微細セル構造光触媒フィルター及びその製造方法並びに浄化装置
JP2006003042A (ja) 2004-06-21 2006-01-05 Hitachi Hometec Ltd 加湿器
US20060118496A1 (en) * 2004-10-12 2006-06-08 University Of New Mexico Water treatment using metal porphyrin
JP4992233B2 (ja) * 2005-12-02 2012-08-08 パナソニック株式会社 加湿装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011058766A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Panasonic Corp 加湿装置
JP2011158226A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Erubu:Kk 加湿器
CN109268992A (zh) * 2018-08-22 2019-01-25 贵州鼎正环保有限公司 一种用于热交换器的水分蒸发器及其制作方法
CN109268992B (zh) * 2018-08-22 2021-01-26 贵州鼎正环保有限公司 一种用于热交换器的水分蒸发器及其制作方法
KR20200075590A (ko) * 2018-12-18 2020-06-26 엘지전자 주식회사 무선전력공급장치 및 무선전력공급장치가 구비된 가습청정장치
KR102210359B1 (ko) 2018-12-18 2021-01-29 엘지전자 주식회사 무선전력공급장치 및 무선전력공급장치가 구비된 가습청정장치
JP2022091627A (ja) * 2020-12-09 2022-06-21 株式会社ニトリホールディングス 空気清浄装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP2236950A1 (en) 2010-10-06
KR20100074330A (ko) 2010-07-01
CN101883955A (zh) 2010-11-10
WO2009072324A1 (ja) 2009-06-11
US20100243432A1 (en) 2010-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009139008A (ja) 加湿装置
KR100872243B1 (ko) 공기 제균 장치
KR101515153B1 (ko) 투명창을 가지고 살균력이 증가된 살균수 에어워셔
JP2012517862A (ja) 紫外光空気処理方法、及び紫外光空気処理装置
JP6595838B2 (ja) 空気清浄機能を有する照明装置
JP5305770B2 (ja) 空気除菌装置
JP2008119287A (ja) 洗濯機
JP2002349913A (ja) 加湿器
JP4401695B2 (ja) 加湿装置
KR100858747B1 (ko) 항균 탈취용 소독장치
KR101575560B1 (ko) 신선도유지 및 살균 기능을 구비한 에어 탈취기
JP2011163645A (ja) 空気調和機
JP2013155995A (ja) 加湿装置
JP5755857B2 (ja) 空気清浄機
JP2014112030A (ja) 空気清浄機
JP2016040508A (ja) プラチナシールド技術を用いた加湿器
JP2008178721A (ja) 洗濯機
KR20110086403A (ko) 공기정화 장치를 구비한 조명기구
JP2014129990A (ja) 加湿装置
KR100802280B1 (ko) 바닥 배치식 공기 제균 장치
CN112443915A (zh) 一种加湿器及其控制方法
CN212720012U (zh) 空调室内机及空调器
KR20110119319A (ko) 가습입자를 살균하여 배출하는 가습기
JP2001293070A (ja) 脱臭殺菌装置
KR200321269Y1 (ko) 가습기형 공기청정기

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090415

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090514

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20091002