JP2009138576A - 煤一次粒子の排出量を低減する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料の燃焼により発生する煤の低減効率を簡便な制御及び手段で向上できる方法及び内燃機関を提供すること。
【解決手段】本発明の方法は、炭素を含有する燃料を燃焼し、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射する手順を含む。これにより、燃料中の燃料における煤が昇温し、排出される煤一次粒子の粒径が低減するとともに、結晶性が向上することを通じ、煤一次粒子の排出量を低減できる。
【選択図】図11

Description

本発明は、炭素含有物の燃焼により発生する煤を低減する技術に関し、より詳しくは内燃機関から発生する煤の発生を抑制する技術に関する。
産業界で広く応用されている拡散燃焼では、煤の発生が問題視されている。とりわけ、環境に与える悪影響の点で、排ガス中に含まれる煤の大気への放出量の低減が要請されている。ディーゼル自動車においても、排ガス中の煤を回収するフィルタ(DPF)が汎用されているが、DPFを設置することによる重量増、DPF自体又はDPFの交換及び再生にかかるコスト負担は避けられない。
ところで、煤は、燃焼環境下、部分的に炭素密度が高く酸素が不足する領域で生成されやすいことから、燃料及び空気の混合効率を向上する対策が練られている。かかる対策としては、容易に蒸発し空気との混合が容易な燃料を用いたり、燃焼室内に意図的に乱流を生じることで燃料の蒸発及び空気との混合を促進したり、ディーゼルエンジンにおいては1000気圧以上の高圧で燃料を燃焼室内に噴射したりといったことが挙げられる。
しかし、いかに優れた液体燃料を用いても、燃料過多な条件では煤発生を充分に防止することができないし、乱流による混合効率の向上にも限界があるし、噴霧圧の増加もコスト、耐圧部材の重量及び強度の上昇といった点から制約を受ける。
その他、燃料を噴射前に加熱することにより、燃料の蒸発を促進する技術も開発されている。例えば、特許文献1及び2には、燃料タンク内にマイクロ波を照射し、予め加温された燃料を燃焼室内に噴射する技術が開示されている。
しかし、かかる技術であっても、燃料の気化速度は向上するが、煤発生を低減するためにはいまだ不充分である。
そこで、特許文献3には、燃料噴射後の燃焼室内にマイクロ波を照射する技術が開示されている。この技術によれば、マイクロ波照射によって燃焼室内でプラズマ放電が発生し、燃焼室内のラジカル濃度が上昇するため、ラジカルが煤粒子と衝突しやすくなる。これにより、煤の炭素結合の解離が促進され、煤を低減できる。
特開2005−340108号公報 特開2007−239653号公報 特開2007−113570号公報
しかし、特許文献3に示される技術は、プラズマ放電を利用する系であるところ、プラズマ状態の維持は一般に困難であるし、ラジカル及び煤粒子の衝突を制御することも困難である。また、プラズマ放電を発生するためには、一般に、多大なエネルギ、特殊な装置及び不活性ガスが必要になる。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、燃料の燃焼により発生する煤の低減効率を簡便な制御及び手段で向上できる方法及び内燃機関を提供することを目的とする。
本発明者らは、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射することで、煤の核生成及び核の表面成長が阻害されることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 炭素を含有する燃料を燃焼し、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射することで、煤一次粒子の排出量を低減する方法。
(2) 炭素を含有する燃料を燃焼し、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射することで、排出される煤一次粒子の粒径を低減する方法。
(3) 炭素を含有する燃料を燃焼し、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射することで、排出される煤一次粒子の結晶性を向上する方法。
(4) 燃料が燃焼される燃焼室と、この燃焼室に液体又は気体の燃料及び酸化剤を導入する導入手段と、前記燃焼室内にマイクロ波を照射するマイクロ波照射手段と、を備える内燃機関であって、
前記マイクロ波照射手段は、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射し、
排出される煤一次粒子の粒径が低減される内燃機関。
(5) 前記プラズマ非生成条件は、排出される煤一次粒子の結晶性が向上する条件である(4)記載の内燃機関。
(6) 前記マイクロ波照射手段は、シングルモード又はマルチモードのマイクロ波を照射する(4)又は(5)記載の内燃機関。
(7) 前記マイクロ波照射手段を制御する制御手段を更に備え、
前記制御手段は、燃料の非燃焼時には、前記マイクロ波照射手段によるマイクロ波の照射を停止する停止制御手段を有する(4)から(6)いずれか記載の内燃機関。
(8) 前記制御手段は、前記燃焼室内の空燃比の増減に応じて、マイクロ波の周波数及び出力からなる群より選ばれる1種以上を減増する条件調節手段を更に有する(7)記載の内燃機関。
本発明によれば、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射したので、煤の核生成及び核表面の成長が阻害される。これにより、燃料の燃焼から発生する煤の低減効率を向上できる。しかも、かかる効果はプラズマを生成せずに得られるため、燃焼及びマイクロ波照射の制御を簡便化でき、プラズマ生成に必要な特殊の手段を削減できる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明がこれに限定されるものではない。
<煤の低減方法>
本発明に係る方法は、炭素を含有する燃料を燃焼し、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射する手順を含む。本明細書における「プラズマ非生成条件」は、マイクロ波が照射された燃焼場が実質的にプラズマ化されないと理論上期待される条件を指し、実際に燃焼場にてプラズマがまったく生成されないことまでを要求するものではない。
使用する燃料は、固体、液体、気体のいずれであってもよいが、液体又は気体の燃料であることが好ましい。ここで、液体又は気体の燃料とは、ガソリン及び軽油等の炭素を含有する種々の液体又は気体を包含するが、ゴミ等の固体燃料は除外される。
本発明の方法の原理を説明するために、煤生成過程の一例を図1に示す。高温酸化プロセスでは、炭化水素化合物は、アセチレン(C2H2)に変換された後、C3H3になる。このC3H3は、その酸化速度が遅いため、互いに結合してC6H6(ベンゼン)が合成されやすい。ベンゼン同士が結合すると、種々の多環式芳香族炭素(PAH)が生成され、これらPAHが集積することで核が形成される。その後、炭素過飽和度の低下に伴い、新たな核の形成よりも、形成された核の表面に炭素が順次結合する表面成長が優勢となり、一次粒子が形成されてゆく。やがて更に炭素過飽和度が低下すると、表面成長が停止し、一次粒子同士が分子間力等により凝集して煤が形成される。
ここで、液体又は気体の物質が固体化するためには、核が必要となるところ、核生成は高い過飽和環境下で活発になる。核生成は、核前駆体の体積に比例する自由エネルギの減少と、核前駆体の表面積に比例する自由エネルギの増加とのバランスで進行する。つまり、核前駆体の粒径が増加すると、自由エネルギが減少するため、安定な核へと移行することになる。
本発明の方法では、この過程においてマイクロ波がプラズマ非生成条件で照射されるため、核前駆体が昇温する。これにより、核前駆体を構成する分子及び原子の熱振動数が増加し、核前駆体から離脱する確率が高まる。この結果、核生成が阻害されるものと推測される。
また、表面成長の過程の核にもマイクロ波がプラズマ非生成条件で照射され、核の温度が上昇する結果、核の臨界半径が増加する。この結果、低温では安定に存在し得た核も、臨界半径の増加に伴って不安定化し、消滅しやすくなるものと推測される。換言すれば、本発明の方法を通じて残存する核は、本発明の方法を行わずに生成される核よりも大きい粒径を有するとともに、核自体の数が減少すると言える。なお、臨界半径とは、ある条件下の温度で安定に存在できる核の半径を指す。
ところで、低温では過飽和度が高まり、固体表面での原子の拡散及び固体からの原子の離脱が起こりにくいため、結晶性が低下し、更に過飽和度が高まると、固体がアモルファス化する。
しかし、本発明の方法では、マイクロ波のプラズマ非生成条件での照射により、固体が昇温して過飽和度が低下するため、固体表面に付着した原子は固体表面を拡散し、キンク等の安定な場所で結晶化するとともに、結晶表面から原子が離脱する確率が上昇する。このように本発明の方法によれば、煤一次粒子の表面成長速度が低下し、この現象は煤一次粒子の結晶性の向上及び粒径の低減といった結果として現れることになる。
煤一次粒子の結晶性は、特に限定されないが、従来周知の表面解析法、例えばSEM、TEM、X線回折法、AFM、XPS、AES、FTIR、レーザーラマン分光法等を適宜組み合わせて評価すればよい。また、煤一次粒子の粒径は、特に限定されないが、レーザ誘起赤熱法(LII)に基づいて算出すればよく、例えば粒径分布から算出される平均粒径であってよい。
本発明の方法で使用されるマイクロ波の発生条件は、照射された燃焼場がプラズマ化されないプラズマ非生成条件であれば特に限定されないが、照射された煤が昇温して煤一次粒子の発生量が低減されるよう適宜設定されてよく、具体的には、生成中の煤の温度が約50K以上上昇するように設定される。また、「非プラズマ条件」は、排出される煤一次粒子の粒径が低減され、又は結晶性が向上するように適宜設定されてもよい。なお、マイクロ波の条件は、出力(電力)及び周波数で調節できる。
マイクロ波による昇温は、主に、照射対象の分子中の自由電子が高周波電界によって移動して生じるジュール損による誘導加熱である。かかるジュール損による昇温を生じる波長は、一般に広範囲に亘ることが知られているが、本発明で用いるマイクロ波の波長は、煤の昇温速度を考慮して1MHz〜数百GHzであることが好ましい。また、必要なエネルギを低減できる点で10GHz未満がより好ましく、市販のマイクロ波発生装置を利用できる点で約2.45GHzが更に好ましい。
このようなマイクロ波を照射する手段は、特に限定されず、従来周知のものであってよい。また、マイクロ波の導入は、導波管や同軸ケーブル等種々の手段を適宜使用して行えばよく、マイクロ波の空間モードもシングルモード又はマルチモードのいずれであってもよい。なお、マイクロ波は、必要なエネルギを低減できる点では、シングルモードで必要な箇所にのみ照射することが好ましい。
また、マイクロ波の照射は、燃料の燃焼中に加え、燃焼前に行ってもよい。これにより、燃料が液体の場合、燃料の蒸発が促進され、燃料及び酸化剤(例えば酸素)の混合効率が向上する。この結果、燃料中の分子の酸化が進行するため、煤の生成量を相乗的に低減できる。
前述の説明のように、煤一次粒子形成(核生成速度及び表面成長速度)は、核前駆体又は核周囲の炭素原子及び炭素分子の過飽和度(炭素濃度及び温度)に依存する一方、分子の酸化速度(煤形成の阻害に作用する)は、炭素周囲の酸素濃度及び温度に依存する。そこで、種々の燃焼環境下、必要最低限のエネルギで煤の発生を阻害できるよう、燃焼環境中の酸化剤/燃料比の変動に基づいて、マイクロ波の周波数及び/又は出力を制御することが好ましい。具体的には、酸化剤/燃料比の上昇に応じてマイクロ波の周波数及び/又は出力を低下し、酸化剤/燃料比の低下に応じてマイクロ波の周波数及び/又は出力を増加すればよい。
また、燃焼環境の温度の変動に基づいて、マイクロ波の周波数及び/又は出力を制御することも好ましく、具体的には温度の上昇に応じてマイクロ波の周波数及び/又は出力を低下し、温度の低下に応じてマイクロ波の周波数及び/又は出力を増加すればよい。
以上のように本発明の方法は、プラズマ生成を利用する系ではなく、単に煤の昇温による煤生成の阻害を利用する系であるから、制御の煩雑さを軽減できる。また、マイクロ波の照射は、簡素な装置で行うことができるため、低コスト化を実現できる。しかも、マイクロ波は、その発生効率が高いため、必要なエネルギが少量で足り経済的であるのみならず、マイクロ秒程度の極めて短い時間で発生できるため、高回転の間欠照射を行うことができる。このため、連続照射を行わず、燃料の非燃焼時にはマイクロ波照射を停止してもよく、これにより、必要なエネルギを更に低減できる。また、マイクロ波照射は常圧及び高圧のいずれでも容易に行うことができるので、あらゆる用途に利用できる。
<内燃機関>
本発明に係る内燃機関は、前述の煤の低減方法を応用したものである。図2に示される内燃機関としてのディーゼルエンジン10は、燃料が燃焼される燃焼室20を備える。この燃焼室20には導入手段としての空気導入部30及び燃料導入部40が設けられ、空気導入部30から酸化剤としての酸素ガスを含有する空気が導入されるとともに、燃料導入部40から液体燃料としての軽油が噴射される。
燃焼室20の内部には図示しないピストンが設けられ、このピストンの移動に伴って燃焼室20の内圧が増減する。具体的には、空気導入部30から空気が燃焼室20内に導入された後、ピストンが燃焼室20の内部空間を狭め、燃焼室20の内圧を上昇する。この状態で燃料導入部40から軽油が噴射されると、軽油が着火して燃焼を開始する。
ここで、ディーゼルエンジン10は、マイクロ波導入手段としてのマイクロ波導入部50を更に備える。このマイクロ波導入部50はマグネトロン等のマイクロ波発生部51を有し、このマイクロ波発生部51で発生したマイクロ波は、導波管や同軸ケーブル等のマイクロ波伝達部53を介して、燃焼室20内の燃焼中の燃料に照射される。これにより、燃焼場にプラズマが実質的に生成されることなく、前述の機構で煤の生成が抑制されることになる。マイクロ波伝達部53は、照射されたマイクロ波が燃焼中の燃料に集中的に照射されるよう配置されることが好ましい。
マイクロ波導入部50が導入するマイクロ波は、シングルモード又はマルチモードのいずれであってもよい。なお、マイクロ波は、必要なエネルギを低減できる点では、シングルモードで必要な箇所にのみ照射することが好ましく、燃焼中の燃料の存在箇所に集中的に照射することが好ましい。
マイクロ波発生部51が発生するマイクロ波の発生条件は、照射された燃焼場がプラズマ化されないプラズマ非生成条件であれば特に限定されないが、照射された煤が昇温して煤一次粒子の発生量が低減されるよう適宜設定されてよく、具体的には、生成中の煤の温度が約50K以上上昇するように設定される。また、「非プラズマ条件」は、排出される煤一次粒子の粒径が低減され、又は結晶性が向上するように適宜設定されてもよい。なお、マイクロ波の条件は、出力(電力)及び周波数で調節できる。
また、マイクロ波発生部51が発生するマイクロ波の波長は、照射された煤の昇温速度を考慮して1MHz〜数百GHzであることが好ましい。必要なエネルギを低減できる点で10GHz未満がより好ましい。マイクロ波発生部51として市販のマイクロ波発生装置を利用すれば、マイクロ波の波長は一般に約2.45GHzになる。
燃焼により膨張した気体は、ピストンを移動して排出部60からディーゼルエンジン10外へと放出され、その後、必要に応じてDPF通過等の浄化処理に付された後、排ガスとして大気へと排出される。煤の生成が抑制されているため、排ガス中に含まれる煤の量は低減される。しかも、ディーゼルエンジン10外へと放出される時点で既に煤の量が低減されているため、必要なDPFを小型化又は軽量化でき、DPFの交換及び再生の頻度を低下できる。これにより、初期費用及び維持費用の双方を大幅に削減できる。また、本実施形態のようなピストンエンジンでは、マイクロ波を連続照射する必要性が小さく、燃焼時のみの間欠照射を行えばよいので、消費電力を大幅に低減できる。
その後、再び空気導入部30からの空気の導入に戻り、以上の事象が反復して行われる。なお、燃焼室20内部の容積の増減に応じたピストンの移動は、外界に作用して、車両等の駆動力になる。
本実施形態に係るディーゼルエンジン10は、マイクロ波発生部51を制御する制御装置70を更に備える。この制御装置70は、図3に示されるように、停止制御手段としての停止制御部71と、条件調節手段としての条件調節部73とを有する。
停止制御部71は、燃焼室20内における燃料が燃焼していないときには、マイクロ波発生部51によるマイクロ波の照射を停止する制御を行う。燃料の非燃焼時のタイミングは、燃料の組成、燃焼室20内の温度及び圧力等に基づいて推測でき、ピストンの位置に基づいて簡便に推測できる。
条件調節部73は、空気導入部30から空気の導入量に関する情報を受信するとともに、燃料導入部40から軽油の導入量に関する情報を受信する。これらの情報に基づいて燃焼室20内の空燃比を算出し、この算出値の増減に応じて、マイクロ波発生部51から発生するマイクロ波の周波数及び/又は出力を減増する。これにより、頻繁に変動するあらゆる空燃比の環境下においても、必要最低限のエネルギで煤の生成を充分に抑制できる。なお、情報の発信元は空気導入部30及び燃料導入部40に限られず、適宜設定されてよい。
より好ましくは、燃焼室20内の温度を検出する温度検出部が設けられており、条件調節部73は温度検出部から受信した検出値の増減に応じて、マイクロ波の周波数及び/又は出力を減増する。これにより、必要最低限のエネルギで煤の生成をより充分に抑制できる。
まず、実施例に用いた装置を説明する。図4に示されるように、装置100は、内寸法300mm×300mm×300mmの反応器120を備え、この反応器120には中空の空気供給部130、燃料導入部140、排出部160が設けられている。空気供給部130及び燃料導入部140の貫通箇所は電波遮蔽部材125で被覆され、マイクロ波導入部150からのマイクロ波の漏出が防止されている。
図5は空気供給部130及び燃料導入部140の部分拡大図である。図5に示されるように、空気供給部130及び燃料導入部140は、それぞれの先端が僅かな隙間Cをあけて対向するように配置されている。また、空気供給部130及び燃料導入部140の先端内部には、高純度酸化物セラミック製の両端開放チューブ「DEGUSSIT」(FRIATEC社製)が多数束ねられて挿入されている。なお、チューブを束ねる際には、耐熱温度1400℃の無機接着剤「ThreeBond3732」(スリーボンド社製)を用いた。これにより、空気供給部130及び燃料導入部140から導入されるガスが整流された後に、隙間Cに導入されることになる。なお、各部材の寸法は次の通りである。
空気供給部130、燃料導入部140:内径29mm
隙間C:13.5mm
両端開放チューブ135,145:内径2mm、外径3mm、長さ25mm
反応器120には、隙間Cと同じ高さに導波管153が設けられている。この導波管153はマグネトロン151に連通され、このマグネトロン151で発生したマイクロ波を隙間Cに照射できる。導波管153は、前述の寸法の反応器120にマルチモードで周波数2.45GHzのマイクロ波を発生できるように設計した。なお、マグネトロン151としては、出力を0〜780Wで調節可能なものを用いた。
[試験例1]
以上の装置100を用いて、次のような試験を行った。空気供給部130から1.3L/分の流量で空気を供給し、燃料導入部140から1.35L/分で混合気(窒素ガス1.15L/分、C2H2ガス0.2L/分)を供給した。隙間Cに導入されたガスを着火させ、燃焼中の燃料に向かって周波数2.45GHzのマイクロ波を照射した(700W)。このとき隙間Cに発生した拡散火炎の画像を、マイクロ波無照射の場合の画像とともに図6に示す。
図6に示されるように、燃焼中の燃料にマイクロ波を照射することで、輝炎の輝度が上昇することが観察された。輝炎は煤等の粒子状物質の発光であることから、マイクロ波照射により煤粒子が昇温したことが分かった。
[試験例2]
次に、隙間Cの火炎に占める煤の体積分率を、レーザ誘起赤熱法(LII)を用いて測定した。具体的には、パルスNd3+:YAGレーザ「LQ129」(SolarLaserSystems社製)を用い、第2高調波(532nm)のレーザ(出力0.15〜0.19J/cm)を、装置100の隙間Cの拡散火炎に照射した。レーザ照射は、マグネトロン151で発生したマイクロ波の出力が175W、350W、525W、700Wである各場合について行った。
レーザが照射されると、火炎中の煤は約4000Kまで昇温し、白熱光を発生する(図8)。この試験では、拡散火炎のノズル側(middle)及び青炎側(edge)で発生した白熱光の測定を行った。具体的には、図7に示されるように、発生した白熱光をダイクロイックフィルタ、レンズを通すことで、波長532nmの散乱光を除去した後、ハーフミラーで2光路に分割した。各光路に導入された光は干渉フィルタ(中心波長410nm、670nm)を通過した後、光電子増倍管「H7732−10」(浜松ホトニクス社製)に入る。この光電子増倍管からの出力信号を、高速サンプリングオシロスコープ「TDS3052B」(Tektronix社製)で観測した。観測値を用い、以下の式に基づいて、煤の体積分率を算出した。また、以上のようなLIIの二波長二色法により、拡張火炎の温度を併せて計測した。
LIIe(λλ):検出信号
w:レーザービーム幅
λ:干渉フィルタ中心波長
E(m):煤の吸収係数
マイクロ波出力及び煤体積分率との関係を図9に、マイクロ波出力及び煤一次粒子粒径の関係を図10に、マイクロ波出力及び煤温度との関係を図11に、それぞれ示す。図9に示されるように、マイクロ波を照射することで、ノズル側及び青炎側のいずれについても煤の体積分率が急低下し、煤の体積分率の低下の程度は、マイクロ波の出力にある程度依存することが確認された。また、図10に示されるように、マイクロ波を照射することで、ノズル側及び青炎側のいずれについても煤一次粒子の粒径が低下し、粒径低減の程度は、マイクロ波の出力にある程度依存することが確認された。図11によれば、マイクロ波の出力が増加するにつれて煤の温度が上昇することから、煤の体積分率及び煤一次粒子粒径の低下は、煤の昇温によるものであることが推測された。
[試験例3]
試験例1における拡散火炎に、直径1mm以下のセラミック棒を接近させて、棒表面に煤を堆積させ、この煤を電子顕微鏡で観察した。図12は対照区(マイクロ波非照射)におけるSEM像及びTEM像を示し、図13はマイクロ波照射区におけるSEM像及びTEM像を示す。
対照区では、煤の一次粒子は全体的に(例えば領域γ)色の濃淡が均一であり、アモルファス状態であることが観察された。これに対し、マイクロ波照射区では、色が、煤の一次粒子の表面から中心に向かって濃く、一次粒子が高い結晶性を備えていることが観察された。これにより、燃焼中の燃料にマイクロ波を照射することで、煤一次粒子の結晶性が向上することが確認された。なお、図12及び13における領域βは濃く映っているが、これは一次粒子の単なる重畳によるものであり、結晶性を反映するものではない。
図14は、マイクロ波を照射しない従来のディーゼルエンジンにおけるΦTマップである(例えば、「モーターファン別冊 特集ディーゼル新時代」、第79頁)。なお、ΦTマップとは、当量比Φ(燃料/空気値をストイキの燃料st/空気stで除した量)及び燃焼温度を固定した各条件にてエンジンを稼動し、排出される煤及びNOxの検出量に基づいて作製されるマップである。試験例2で確認されたように、700Wでマイクロ波を照射すると、煤が約1000K昇温したことを踏まえ、煤温度が約1000K上昇したと仮定した場合におけるΦTマップを図15に示す。
図15に示されるように、本来は燃焼温度が不足するために煤を発生する当量比においても、マイクロ波を照射することで煤温度が約1000K昇温する結果、煤の不発生が期待される。これにより、煤及びNOxの双方とも発生しない条件が新たに生まれ(図15中、点線で囲まれた領域α等)、燃焼制御の自由度を拡大でき、煤の発生を抑えた状態での出力及び燃費の向上が期待される。また、燃焼制御を簡便化することで、作製コストの削減も期待できる。
<変形例>
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、内燃機関としてディーゼルエンジンを採用したが、これに限られず、ガスタービンエンジン、ジェットエンジン、直噴ガソリンエンジン等であってもよい。内燃機関の種類に応じて、導入手段及びマイクロ波照射手段の構成や配置は適宜設定されてよい。
煤の発生過程を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関の概略構成図である。 前記実施形態に係る内燃機関を構成する制御手段のブロック図である。 本発明の一実施例で使用した装置の概略構成図である。 図3の一部拡大図である。 マイクロ波照射による煤の昇温を示す写真である。 本発明の試験例に使用した測定系のブロック図である。 本発明の試験例の測定条件を示す写真である。 マイクロ波出力及び煤体積分率の関係を示すグラフである。 マイクロ波出力及び煤一次粒子粒径の関係を示すグラフである。 マイクロ波出力及び煤温度の関係を示すグラフである。 マイクロ波非照射の条件で生成した煤一次粒子のSEM像及びTEM像である。 マイクロ波照射の条件で生成した煤一次粒子のSEM像及びTEM像である。 マイクロ波非照射系の内燃機関におけるΦTマップである。 マイクロ波照射系の内燃機関におけるΦTマップである。
符号の説明
10 ディーゼルエンジン(内燃機関)
20 燃焼室
30 空気導入部(導入手段)
40 燃料導入部(導入手段)
50 マイクロ波導入部(マイクロ波導入手段)
70 制御装置(制御手段)
71 停止制御部(停止制御手段)
73 条件調節部(条件調節手段)

Claims (8)

  1. 炭素を含有する燃料を燃焼し、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射することで、煤一次粒子の排出量を低減する方法。
  2. 炭素を含有する燃料を燃焼し、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射することで、排出される煤一次粒子の粒径を低減する方法。
  3. 炭素を含有する燃料を燃焼し、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射することで、排出される煤一次粒子の結晶性を向上する方法。
  4. 燃料が燃焼される燃焼室と、この燃焼室に液体又は気体の燃料及び酸化剤を導入する導入手段と、前記燃焼室内にマイクロ波を照射するマイクロ波照射手段と、を備える内燃機関であって、
    前記マイクロ波照射手段は、燃焼中の燃料にマイクロ波をプラズマ非生成条件で照射し、
    排出される煤一次粒子の粒径が低減される内燃機関。
  5. 前記プラズマ非生成条件は、排出される煤一次粒子の結晶性が向上する条件である請求項4記載の内燃機関。
  6. 前記マイクロ波照射手段は、シングルモード又はマルチモードのマイクロ波を照射する請求項4又は5記載の内燃機関。
  7. 前記マイクロ波照射手段を制御する制御手段を更に備え、
    前記制御手段は、燃料の非燃焼時には、前記マイクロ波照射手段によるマイクロ波の照射を停止する停止制御手段を有する請求項4から6いずれか記載の内燃機関。
  8. 前記制御手段は、前記燃焼室内の空燃比の増減に応じて、マイクロ波の周波数及び出力からなる群より選ばれる1種以上を減増する条件調節手段を更に有する請求項7記載の内燃機関。
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