JP2009131534A - 生体器官拡張器具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生体器官拡張器具100は、ステント1と生体器官拡張器具本体101とからなる。ステントは、軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部21と他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部22と、両者を繋ぐ線状構成要素23とにより構成された環状体2がステントの軸方向に複数配列し、かつ連結部3により連結されている。ステントの生体器官拡張器具本体101への装着時において、連結部3は、隣接する環状体2の線状構成要素23の外面に乗り上げている。
【選択図】図3
Description
ステントは、体外から体内に挿入するため、そのときは直径が小さく、目的の狭窄もしくは閉塞部位で拡張させて直径を大きくし、かつその管腔をそのままで保持する物である。
特表2005−515022号公報(特許文献1)には、線状構成要素が部分的に重なった多層ステントが開示されている。
本発明の目的は、全体的に高い拡張保持力を備え、生体器官拡張器具本体への装着時において、十分に小径化可能であり、生体器官拡張器具本体への装着時における柔軟性の低下も少ないステントを備え、良好な再狭窄部位の改善を行うことができる生体器官拡張器具を提供するものである。
(1) 線状構成要素により形成されたステントと、該ステントが装着されたチューブ状の生体器官拡張器具本体とからなる生体器官拡張器具であって、
前記ステントは、該ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部と前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部と、前記一端側屈曲部と前記他端側屈曲部とを繋ぐ線状構成要素とにより構成された環状体が前記ステントの軸方向に複数配列し、かつ、隣り合う前記環状体が連結部により連結されたものであり、前記ステントの前記生体器官拡張器具本体への装着時において、前記環状体は、隣り合う環状体に乗り上げることなく、かつ、前記連結部は、隣接する前記環状体の前記線状構成要素の外面に乗り上げている生体器官拡張器具。
(3) 前記連結部が乗り上げる部分の前記線状構成要素の側面は、内面側が突出する傾斜面となっている上記(1)または(2)に記載の生体器官拡張器具。
(4) 前記連結部の乗り上げ部分は、拡張時において消失するものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(5) 前記連結部は、前記ステントの周方向に延びる延出部を備え、該延出部の一部または全部が、隣接する前記環状体の前記線状構成要素の外面に乗り上げている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(6) 前記連結部の前記延出部は、前記ステントの周方向に変形した変形線状部である上記(5)に記載の生体器官拡張器具。
(7) 前記連結部は、該連結部が連結する一方の前記環状体にのみ乗り上げている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(8) 前記連結部は、該連結部が連結する軸方向に隣り合う2つの前記環状体の外面に乗り上げている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(10) 前記連結部は、前記ステントの周方向に延びる延出部を備えるものであり、かつ、前記延出部は、前記ステントの周方向に頂点を有する屈曲線状部もしくは湾曲線状部である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(11) 前記連結部は、前記ステントの周方向に延びる延出部を備えるものであり、かつ、前記延出部は、前記ステントの周方向に複数の頂点を有している上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(12) 前記連結部は、他端側に向かって徐々に高くなる波部を有する屈曲線状部を備えている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(13) 前記ステントは、隣り合う前記環状体間に複数の前記連結部を備えている上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(14) 前記連結部は、前記ステントの軸方向に連続しないものとなっている上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(16) 前記ステントは、略円筒形状に形成され、生体内挿入時には中心軸方向に圧縮され、生体内留置時には外方に拡張して圧縮前の形状に復元するものであり、前記生体器官拡張器具本体は、前記ステントを先端部内に収納するシースと、該シース内を摺動可能に挿通し、前記ステントを前記シースの先端より放出するための内管とを備えるものである上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(17) 前記生体器官拡張器具本体に装着された状態の前記ステントの前記線状構成要素の総表面積は、前記生体器官拡張器具本体に装着された状態の前記ステントが形成する筒状部の表面積の0.5〜1.8倍である上記(1)ないし(16)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
(18) 前記ステントは、拡張時の前記ステントの線状構成要素の総表面積が、生体器官拡張器具本体に装着された状態の前記ステントの露出する線状構成要素の表面積の1.0〜1.8倍である上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
図1は、本発明の生体器官拡張器具に使用されるステントの生体器官拡張器具本体への装着時の正面図である。図2は、図1のステントの展開図である。図3は、図1の部分拡大図である。図4は、図3のA−A線拡大部分断面図である。図5は、図3のB−B線拡大部分断面図である。図6は、図1のステントの拡張時の正面図である。図7は、図1のステントの拡張時の展開図である。図8は、図7の部分拡大図である。
この実施例の生体器官拡張器具100にて用いられているステント1は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、ステント1の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張するものであり、生体器官拡張器具本体101は、チューブ状のシャフト本体部102と、シャフト本体部102の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーン103とを備え、ステント1は、折り畳まれた状態のバルーン103を被包するように装着され、バルーン103の拡張により拡張されるものとなっている。
このステント1は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステント、いわゆるバルーン拡張型ステントとなっている。なお、本発明のステントは、バルーン拡張型ステントに限定されるものではなく、自己拡張型ステントであってもよい。
そして、各波線状環状体2は、ステント1の軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部21およびステント1の軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部22と、一端側屈曲部21と他端側屈曲部22とを繋ぐ線状構成要素23を有する環状に連続した無端の波状線状体により構成されている。
つまり、この実施例のステント1では、連結部3は、環状体2の一端側屈曲部21に位置する始端24と、始端24より他端側に延びる直線部3gと、直線部3gと隣り合う環状体2の一端側屈曲部21とを接続するとともに、他端側に向かって徐々に高くなる波部を備える屈曲線状部とを有するものとなっている。
また、この実施例のステント1では、連結部3は、その連結部3が連結する一方の環状体2の外面に乗り上げるものとなっている。
そして、連結部3が、上述した乗り上げ部を備えるため、ステント1の生体器官拡張器具本体101への装着時(言い換えれば、圧縮時、縮径時)の外径を小径とすることができ、より細径の生体器官(例えば、血管)の狭窄部の改善を可能とする。
そして、本発明の生体器官拡張器具100に使用されるステント1では、ステント1の生体器官拡張器具本体101への装着時および拡張時のいずれにおいても、環状体2は、隣り合う環状体2に乗り上げないもの、言い換えれば、隣り合う環状体2は、重なり合わないものとなっている。
そして、この実施例のステント1では、図8に示すように、ステント1の拡張により他端側屈曲部22間が離間するように開いた三角状線状構成要素23内に、連結部3の全体が収納された状態となっている。そして、3つの屈曲部3a、2つの屈曲部3bのいずれも近接する線状構成要素23の外面に乗り上げないものとなっている。
図9は、本発明の生体器官拡張器具に使用される他の例のステントの生体器官拡張器具本体への装着時の展開図である。図10は、図9の部分拡大図である。図11は、図9のステントの拡張時の展開図である。図12は、図11の部分拡大図である。
このステント10も、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステント、いわゆるバルーン拡張型ステントとなっている。
そして、このステント10と上述したステント1との相違は、連結部13の形状、具体的には、連結部13の延出部(特に、変形線状部)の形状のみであり、相違点のみを説明する。
特に、このステント10では、連結部13の変形線状部は、複数の屈曲部13aを備え、ステントの周方向に複数の頂点を有するものとなっている。具体的には、変形線状部は、ステントの第1の周方向に頂点を有する複数の屈曲部13aを備えるものの、上記の第1の周方向と反対方向となる第2の周方向に頂点を有する屈曲部を備えないものとなっている。そして、3つの屈曲部13aは、図9ないし図12に示すように、第1の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面に乗り上げるものとなっている。また、屈曲部13aは、図10に示すように、第1の周方向に位置する線状構成要素23の外面に乗り上げ、さらに、その線状構成要素23と第1の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面にも乗り上げるものとなっている。図10に示すものでは、一つの屈曲部(具体的には、連結部13において、最もステントの軸方向の他端側に位置する屈曲部13a)は、第1の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面に乗り上げ、さらに、第1の周方向に延び、その線状構成要素23と第1の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面にも乗り上げるものとなっている。さらに、このステント10では、連結部13は、連結部13の始端24と変形線状部の始端とを連結する直線部13cを備えている。なお、直線部13cは、隣り合う線状構成要素23の外面に乗り上げないものとなっている。
そして、図示しないが、このステント10においても上述したステント1と同様に、圧縮時において、線状構成要素23を乗り上げていく連結部13の側面、具体的には、屈曲部13aの外側面は、外面側が突出する傾斜面となっており、これに対応するように、連結部13により乗り上げられる部位の線状構成要素23の内側面は、内面側が突出する傾斜面となっている。
図13は、本発明の生体器官拡張器具に使用される他の例のステントの生体器官拡張器具本体への装着時の展開図である。図14は、図13の部分拡大図である。図15は、図14のC−C線拡大部分断面図である。図16は、図13のステントの拡張時の展開図である。図17は、図16の部分拡大図である。
このステント20も、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステント、いわゆるバルーン拡張型ステントとなっている。
そして、このステント20と上述したステント1との大きな相違は、連結部33の形状、具体的には、連結部33の延出部である変形線状部の形状であり、相違点を中心に説明する。
特に、このステント20では、連結部33の変形線状部は、ステントの周方向に頂点を有する湾曲線状部となっている。また、このステント20では、連結部33は、ステントの第1の周方向に頂点を有する湾曲部33aを有するものと、第1の周方向と反対方向となる第2の周方向に頂点を有する湾曲部33bを有するものとの2種類ある。このステント20では、第1の周方向に頂点を有する湾曲部33aを有する連結部33と、第2の周方向に頂点を有する湾曲部33bを有する連結部33とが、ステントの軸方向に交互となるように配置されている。
図18は、本発明の生体器官拡張器具に使用される他の例のステントの生体器官拡張器具本体への装着時の展開図である。図19は、図18の部分拡大図である。図20は、図19のD−D線拡大部分断面図である。図21は、図19のE−E線拡大部分断面図である。図22は、図18のステントの拡張時の展開図である。図23は、図22の部分拡大図である。図24は、本発明の生体器官拡張器具に使用される他の例のステントの装着時(言い換えれば、圧縮時、縮径時)の部分拡大図である。
そして、このステント30と上述したステント1との大きな相違は、環状体2の軸方向の配置形態と、連結部43の形状であり、相違点を中心に説明する。
このステント30は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステント、いわゆるバルーン拡張型ステントとなっている。なお、本発明のステントは、バルーン拡張型ステントに限定されるものではない。
この実施例のステント30では、複数の環状体2は、環状体の一端側屈曲部21と軸方向に隣り合う環状体の他端側屈曲部22とが離間し、環状体の他端側屈曲部22と軸方向に隣り合う環状体の一端側屈曲部21とが近接するように配列されている。このため、一端側屈曲部と他端側屈曲部が交互に、かつほぼ直線状となるように配列されている。そして、離間する一端側屈曲部21と軸方向に隣り合う環状体の他端側屈曲部22間に、連結部43が配置されており、軸方向に隣り合う2つの環状体2を連結している。
6つの屈曲部43aは、図19ないし図21に示すように、第1の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面に乗り上げるものとなっている。また、突出長の長い屈曲部43aは、図19に示すように、第1の周方向に位置する線状構成要素23の外面に乗り上げ、さらに、その線状構成要素23と第1の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面にも乗り上げるものとなっている。
また、図19に示すように、5つの屈曲部43bは、第2の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面に乗り上げるものとなっている。また、突出長の長い屈曲部43bは、図19に示すように、第2の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面に乗り上げ、さらに、その線状構成要素23と第2の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面にも乗り上げるものとなっている。
そして、この実施例のステント30では、図23に示すように、ステント30の拡張により他端側端部22間および一端側屈曲部21間が離間するように開くことにより形成された菱形状空間内に、連結部43の全体が収納された状態となっている。そして、すべての屈曲部43a、43bは、近接する線状構成要素23の外面にも乗り上げないものとなっている。
ステントは、例えば、製造時の形状もしくは図6に示すように拡張した後、拡張可能なバルーンを有する器具のバルーン上にて縮径させることにより装着される。そして、ステントは、バルーンを拡張することにより、図1の状態より図6の状態に拡径される。
また、ステントを形成する波線状環状体2の数としては、ステント1、10、20では10であり、ステント30では13となっている。波線状環状体2の数としては、ステントの長さによって相違し、4〜50が好ましく、特に、8〜30が好ましい。
また、ステントの縮径時の直径は、0.8〜1.8mm程度が好適であり、特に、0.9〜1.6mmがより好ましい。また、ステントの長さは、8〜40mm程度が好適である。また、一つの波線状環状体2の軸方向長は、1.0〜2.5mm程度が好適である。
そして、ステントは、金属パイプより環状体および連結部となる部分以外を除去することにより作製されたものであることが好ましい。このようにすることにより、全体的に物性変化の少ないものとなる。
図27および図28に示す実施例のステント60では、連結部63は、ステントの周方向に延びる延出部を備えている。図27は、本発明の生体器官拡張器具に使用される他の例のステントの生体器官拡張器具本体への装着時(縮径時)の部分拡大図であり、図28は、図27に示したステントの拡張時の部分拡大図である。
そして、延出部63aは、図27に示すように、第1の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面に乗り上げるものとなっている。また、延出部63aは、図27に示すように、第1の周方向に位置する線状構成要素23の外面に乗り上げ、さらに、その線状構成要素23と第1の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面にも乗り上げるものとなっている。同様に、延出部63bは、図27に示すように、第2の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面に乗り上げるものとなっている。また、延出部63bは、図27に示すように、第2の周方向に位置する線状構成要素23の外面に乗り上げ、さらに、その線状構成要素23と第2の周方向に隣り合う線状構成要素23の外面にも乗り上げるものとなっている。そして、図28に示すように、ステントが拡張することにより、連結部63の線状構成要素23への乗り上げ部位(重なり部)は消失する。なお、上述した実施例では、連結部が備える延出部は、略三角形状のものとなっているが、これに限定されるものではなく、円状、楕円状さらに多角形状のものであってもよい。
この実施例のステント80と上述したステント30との相違は、連結部の形状の相違のみである。このステント80では、図29および図30に示すように、連結部83は、他の線状部より広がった略ダイヤ形状(変形六角形)の延出部を備えている。そして、その延出部は、ステントの第1の周方向に頂点(角部)を有する延出部83aと、ステントの第1の周方向と反対方向となる第2の周方向に頂点(角部)を有する延出部83bとを備えている。また、連結部83は、連結部83の始端44と延出部とを連結する直線部83cと、連結部83の終端45と延出部とを連結する直線部83dを備えている。
そして、図31のステントでは、2つに区分された延出部は、略三角形状のものとなっているが、これに限定されるものではなく、円状、楕円状さらに多角形状のものであってもよい。
自己拡張型ステントは、略円筒形状に形成され、生体内挿入時には中心軸方向に圧縮され、生体内留置時には外方に拡張して圧縮前の形状に復元するものが用いられる。自己拡張型ステントの形状としては、上述した実施例のステント形状と同じ形状、また、大きさなども同じとすることが好ましい。
図32は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の正面図である。図33は、図32に示した生体器官拡張器具の先端部の拡大部分断面図である。図34は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の作用を説明するための説明図である。
本発明の血管拡張器具100は、上述したステント1と、ステント1が装着されたチューブ状の生体器官拡張器具本体101とからなる。
生体器官拡張器具本体101は、チューブ状のシャフト本体部102と、シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーン103とを備え、ステント1は、折り畳まれた状態のバルーン103を被包するように装着され、かつ該バルーンの拡張により拡張されるものである。
ステント1としては、上述したすべての実施例のステントを用いることができる。なお、ここで使用されるステントは、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能ないわゆるバルーン拡張型ステントが用いられる。
この生体器官拡張器具本体101は、シャフト本体部102と、シャフト本体部102の先端部に固定されたステント拡張用バルーン103とを備え、このバルーン103上にステント1が装着されている。シャフト本体部102は、内管112と外管113と分岐ハブ110とを備えている。
外管113としては、長さは、100〜2500mm、より好ましくは、250〜2000mm、外径が、0.5〜1.5mm、より好ましくは、0.7〜1.1mm、肉厚25〜200μm、より好ましくは、50〜100μmのものである。
先端側外管113aの細径部での外径は、0.50〜1.5mm、好ましくは0.60〜1.1mmである。また、先端側外管113aの基端部および本体側外管113bの外径は、0.75〜1.5mm、好ましくは0.9〜1.1mmである。
そして、バルーン103は、先端側接合部103aおよび後端側接合部103bを有し、先端側接合部103aが内管112の先端より若干後端側の位置に固定され、後端側接合部103bが外管の先端に固定されている。また、バルーン103は、基端部付近にてバルーン拡張用ルーメン116と連通している。
バルーン103は、バルーン103の内面と内管112の外面との間に拡張空間103cを形成する。この拡張空間103cは、後端部ではその全周において拡張用ルーメン116と連通している。このように、バルーン103の後端は、比較的大きい容積を有する拡張用ルーメンと連通しているので、拡張用ルーメン116よりバルーン内への拡張用流体の注入が確実である。
バルーン103の大きさとしては、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の外径が、2〜4mm、好ましくは2.5〜3.5mmであり、長さが10〜50mm、好ましくは20〜40mmである。また、先端側接合部103aの外径が、0.9〜1.5mm、好ましくは1〜1.3mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは1〜1.3mmである。また、後端側接合部103bの外径が、1〜1.6mm、好ましくは1.1〜1.5mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは、2〜4mmである。
X線造影性部材117、118は、所定の長さを有するリング状のもの、もしくは線状体をコイル状に巻き付けたものなどが好適であり、形成材料は、例えば、金、白金、タングステンあるいはそれらの合金、あるいは銀−パラジウム合金等が好適である。
内管112と外管113との間(バルーン拡張用ルーメン116内)には、線状の剛性付与体(図示せず)が挿入されていてもよい。剛性付与体は、生体器官拡張器具100の可撓性をあまり低下させることなく、屈曲部位での生体器官拡張器具100の本体部102の極度の折れ曲がりを防止するとともに、生体器官拡張器具100の先端部の押し込みを容易にする。剛性付与体の先端部は、他の部分より研磨などの方法により細径となっていることが好ましい。また、剛性付与体は、細径部分の先端が、本体部外管113の先端部付近まで延びていることが好ましい。剛性付与体としては、金属線であることが好ましく、線径0.05〜1.50mm、好ましくは0.10〜1.00mmのステンレス鋼等の弾性金属、超弾性合金などであり、特に好ましくは、ばね用高張力ステンレス鋼、超弾性合金線である。
なお、生体器官拡張器具の構造は、上記のようなものに限定されるものではなく、生体器官拡張器具の中間部分にガイドワイヤールーメンと連通するガイドワイヤー挿入口を有するものであってもよい。
図35は、本発明の他の実施例の生体器官拡張器具の部分省略正面図である。図36は、図35に示した生体器官拡張器具の先端部付近の拡大縦断面図である。
この実施例の生体器官拡張器具200は、軸方向に配列した複数の環状体2と隣り合う環状体2を連結する連結部3を有するステント203と、ステント203が装着されたチューブ状の生体器官拡張器具本体201とからなる。
このステント203は、略円筒形状に形成され、生体内挿入時には中心軸方向に圧縮され、生体内留置時には外方に拡張して圧縮前の形状に復元するいわゆる自己拡張型ステントである。
そして、このステント203も上述したステント1と同様に、シース内に収納された状態にて、ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部と前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部と、一端側屈曲部と他端側屈曲部とを繋ぐ線状構成要素とにより構成された環状体がステントの軸方向に複数配列し、かつ、隣り合う環状体が連結部により連結されたものであり、連結部は、ステントの周方向に延びる延出部を備え、さらに、ステントの生体器官拡張器具本体への装着時において、環状体は、隣り合う環状体に乗り上げることなく、かつ、連結部の延出部の一部は、隣接する環状体の線状構成要素の外面に乗り上げたものとなっている。
シース202は、図35および図36に示すように、管状体であり、先端および後端は開口している。先端開口は、ステント203を体腔内の狭窄部に留置する際、ステント203の放出口として機能する。ステント203は、この先端開口より放出されることにより応力負荷が解除されて拡張し圧縮前の形状に復元する。シース202の先端部は、ステント203を内部に収納するステント収納部位222となっている。また、シース202は、収納部位222より基端側に設けられた側孔221を備えている。側孔221は、ガイドワイヤーを外部に導出するためのものである。
シース202の外径としては、1.0〜4.0mm程度が好ましく、特に、1.5〜3.0mmが好ましい。また、シース202の内径としては、1.0〜2.5mm程度が好ましい。シース202の長さは、300〜2500mm、特に、300〜2000mm程度が好ましい。
内管204は、図35および図36に示すように、シャフト状の内管本体部240と、内管本体部240の先端に設けられ、シース202の先端より突出する先端部247と、内管本体部240の基端部に固定された内管ハブ207とを備える。
なお、生体器官拡張器具としては、上述のタイプのものに限定されるものではなく、上記のルーメン241は、内管の基端まで延びるものであってもよい。この場合には、シースの側孔221は不要となる。
そして、内管204は、シース202内を貫通し、シース202の後端開口より突出している。内管204の基端部には、図35に示すように、内管ハブ207が固着されている。
100 生体器官拡張器具
2 環状体
3 連結部
Claims (18)
- 線状構成要素により形成されたステントと、該ステントが装着されたチューブ状の生体器官拡張器具本体とからなる生体器官拡張器具であって、
前記ステントは、該ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部と前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部と、前記一端側屈曲部と前記他端側屈曲部とを繋ぐ線状構成要素とにより構成された環状体が前記ステントの軸方向に複数配列し、かつ、隣り合う前記環状体が連結部により連結されたものであり、前記ステントの前記生体器官拡張器具本体への装着時において、前記環状体は、隣り合う環状体に乗り上げることなく、かつ、前記連結部は、隣接する前記環状体の前記線状構成要素の外面に乗り上げていることを特徴とする生体器官拡張器具。 - 前記連結部の前記線状構成要素の外面に乗り上げる部分のステントの周方向の外側側面は、外面側が突出する傾斜面となっている請求項1に記載の生体器官拡張器具。
- 前記連結部が乗り上げる部分の前記線状構成要素の側面は、内面側が突出する傾斜面となっている請求項1または2に記載の生体器官拡張器具。
- 前記連結部の乗り上げ部分は、拡張時において消失するものである請求項1ないし3のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記連結部は、前記ステントの周方向に延びる延出部を備え、該延出部の一部または全部が、隣接する前記環状体の前記線状構成要素の外面に乗り上げている請求項1ないし4のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記連結部の前記延出部は、前記ステントの周方向に変形した変形線状部である請求項5に記載の生体器官拡張器具。
- 前記連結部は、該連結部が連結する一方の前記環状体にのみ乗り上げている請求項1ないし6のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記連結部は、該連結部が連結する軸方向に隣り合う2つの前記環状体の外面に乗り上げている請求項1ないし6のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記複数の環状体は、各環状体の前記一端側屈曲部もしくは前記他端側屈曲部がほぼ直線状となるように配列されており、前記連結部は、隣り合う前記環状体の前記一端側屈曲部間もしくは前記他端側屈曲部間を連結するものである請求項1ないし8のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記連結部は、前記ステントの周方向に延びる延出部を備えるものであり、かつ、前記延出部は、前記ステントの周方向に頂点を有する屈曲線状部もしくは湾曲線状部である請求項1ないし9のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記連結部は、前記ステントの周方向に延びる延出部を備えるものであり、かつ、前記延出部は、前記ステントの周方向に複数の頂点を有している請求項1ないし10のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記連結部は、他端側に向かって徐々に高くなる波部を有する屈曲線状部を備えている請求項1ないし11のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記ステントは、隣り合う前記環状体間に複数の前記連結部を備えている請求項1ないし12のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記連結部は、前記ステントの軸方向に連続しないものとなっている請求項1ないし13のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記ステントは、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該ステントの内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張するものであり、前記生体器官拡張器具本体は、チューブ状のシャフト本体部と、該シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーンとを備え、前記ステントは、折り畳まれた状態の前記バルーンを被包するように装着され、かつ該バルーンの拡張により拡張されるものである請求項1ないし14のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記ステントは、略円筒形状に形成され、生体内挿入時には中心軸方向に圧縮され、生体内留置時には外方に拡張して圧縮前の形状に復元するものであり、前記生体器官拡張器具本体は、前記ステントを先端部内に収納するシースと、該シース内を摺動可能に挿通し、前記ステントを前記シースの先端より放出するための内管とを備えるものである請求項1ないし14のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記生体器官拡張器具本体に装着された状態の前記ステントの前記線状構成要素の総表面積は、前記生体器官拡張器具本体に装着された状態の前記ステントが形成する筒状部の表面積の0.5〜1.8倍である請求項1ないし16のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
- 前記ステントは、拡張時の前記ステントの線状構成要素の総表面積が、生体器官拡張器具本体に装着された状態の前記ステントの露出する線状構成要素の表面積の1.0〜1.8倍である請求項1ないし17のいずれかに記載の生体器官拡張器具。
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