JP2009130066A - リチウムイオンキャパシタ - Google Patents

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Abstract

【課題】高いエネルギー密度を有し、かつ高い出力密度と優れたサイクル特性を有するリチウムイオンキャパシタを得る。
【解決手段】活性炭を含む分極性電極からなる正極1と、リチウムイオンを吸蔵・放出し得る負極活物質を含む負極2と、リチウムイオンを含む有機電解液とを備えるリチウムイオンキャパシタであって、負極活物質が、(002)面の格子面間隔が3.45Å以上で、平均粒子径が100〜500nmである易黒鉛化性炭素であることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気二重層キャパシタの特徴と、リチウムイオン二次電池の特徴を併せ持つリチウムイオンキャパシタに関するものである。
近年、活性炭を用いた分極性電極からなる正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出し得る炭素材料にリチウムイオンを吸蔵させた材料を負極活物質として用いた負極と、リチウム塩を溶質とする有機電解液とを備えるエネルギー貯蔵デバイスが注目されている(特許文献1など)。このようなエネルギー貯蔵デバイスは、リチウムイオンキャパシタと呼ばれ、リチウムイオン二次電池と電気二重層キャパシタの特徴を併せたような性能を有し、リチウムイオン二次電池に比べて高い出力密度と良好な寿命特性を備えるともに、電気二重層キャパシタに比べて高いエネルギー密度を有するという特徴がある。このリチウムイオンキャパシタは、リチウムイオン二次電池が適していないとされる高出力用途に適しており、ハイブリッド自動車の電源などへの利用が期待されている。
特許文献2においては、リチウムイオンキャパシタの負極活物質として、コークス、タール、または塩化ビニル樹脂を使用することによって、予めドーピングするリチウムイオン量が少なくても、容量及びエネルギー密度が高く、安価で製造が容易なリチウムイオンキャパシタを提案している。
また、特許文献3においては、リチウムイオンキャパシタの負極活物質として、50%体積累積径(D50)が0.1〜2.0μmであるポリアセン系物質を使用して、低温におけるエネルギー密度や出力密度の低下、特に静電容量の低下が抑制されたリチウムイオンキャパシタを提案している。
しかしながら、リチウムイオンキャパシタは、リチウムイオン二次電池に比べて高い出力特性と良好なサイクル特性を有しているが、負極においてリチウムイオンの吸蔵・放出を伴うことから、高いエネルギー密度を実現しようとすれば、出力特性とサイクル特性がある程度犠牲になるという問題があった。
特開平8−107048号公報 特開2006−303118号公報 特開2006−303330号公報
本発明の目的は、高いエネルギー密度を有し、かつ高い出力密度と優れたサイクル特性を有するリチウムイオンキャパシタを提供することにある。
本発明は、活性炭を含む分極性電極からなる正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出し得る負極活物質を含む負極と、リチウムイオンを含む有機電解液とを備えるリチウムイオンキャパシタであって、負極活物質が、(002)面の格子面間隔が3.45Å以上で、平均粒子径が100〜500nmである易黒鉛化性炭素であることを特徴としている。
本発明においては、(002)面の格子面間隔が3.45Å以上で、平均粒子径が100〜500nmである易黒鉛化性炭素を負極活物質として用いている。このような易黒鉛化性炭素を負極活物質として用いることにより、出力特性及びサイクル特性に優れた、高エネルギー密度のリチウムイオンキャパシタとすることができる。(002)面の格子面間隔が3.45Å以上である炭素材料は、黒鉛化がほとんど進行しておらず、ランダムな構造を有している。従って、リチウムイオンの吸蔵及び放出がスムーズに行われ、それに伴う膨張及び収縮も少ない。このため、高い出力密度と優れたサイクル特性が得られる。また、平均粒子径が100〜500nmであり、非常に小さいため、溶媒和したリチウムイオンの拡散が非常に速く、この点からも高い出力密度と優れたサイクル特性が得られる。
本発明において用いる負極活物質の(002)面の格子面間隔の上限値は、特に限定されるものではないが、一般には4.00Å以下である。
本発明における負極活物質の真比重は、1.7〜2.1g/cmの範囲内であることが好ましい。このような範囲内の負極活物質を用いることにより、より高い出力密度とより優れたサイクル特性を得ることができる。
負極活物質の(002)面の格子面間隔は、X線回折法により測定することができる。また、負極活物質の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定することができ、50%累積粒子径(D50)を平均粒子径とした。また、真比重は、ブタノール浸液法より求めることができる。
本発明の負極活物質は、炭化水素系ガスの熱分解反応により形成されたものであることが好ましい。熱分解温度としては、1100〜1300℃の範囲内であることが好ましい。得られた炭素微粒子は、分級することにより所望の平均粒子径を有する炭素微粒子とすることができる。この得られた炭素微粒子を不活性ガス中で熱処理することにより、(002)面の格子面間隔が3.45Å以上である易黒鉛化性炭素とすることができる。熱処理の温度としては、600〜2400℃の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは700〜1500℃の範囲である。なお、2500℃以上の温度に加熱すると、この炭素微粒子は、黒鉛化し、(002)面の格子面間隔が3.45Å未満で、かつ真比重が2.1g/cmを越えるようになる。熱処理を行う際の不活性ガスとしては、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガスなどが挙げられる。また、原料ガスとなる炭化水素系ガスとしては、トルエン、メタン、エタン、プロパン、エチレン、キシレンなどが挙げられる。
本発明における負極は、従来から一般的に知られている方法で製造することができる。例えば、負極活物質と、バインダーと、必要に応じて導電剤とを混合し、これを溶媒に添加してスラリーを作製し、このスラリーを銅箔などの金属箔に塗布し、乾燥して形成することができる。また、プレス成形などにより、成形して負極を作製してもよい。
本発明における正極は、活性炭を含む分極性電極から構成される。活性炭を含む分極性電極としては、電気二重層キャパシタ及びリチウムイオンキャパシタなどの分極性電極として用いることができるものであれば、特に制限なく用いることができる。正極は、例えば、活性炭と、バインダーと、必要に応じてカーボンブラックなどの導電剤とを混合し、これを溶媒に添加してスラリーを作製し、このスラリーをアルミニウム箔などの金属箔からなる集電体の上に塗布した後、乾燥して作製することができる。また、プレス成形などにより成形してもよい。活性炭としては、ヤシガラ、フェノール樹脂、石油コークス等の水蒸気賦活またはKOH賦活したものなどを用いることができる。
本発明における非水系電解液(有機電解液)は、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタに用いることができる非水系電解液であれば特に限定されるものではなく、溶質となるリチウム塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiN(CFSO、LiCFSO、LiC(CFSO、LiAsF及びLiSbFなどが挙げられる。また、溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、スルホラン及びジメトキシエタンから選ばれる1種以上などが挙げられる。
溶質であるリチウム塩の濃度は、特に限定されるものではないが、例えば、0.1〜2.5モル/リットル程度が一般的である。
本発明におけるリチウムイオンキャパシタにおいて、正極、負極、及び有機電解液は、収納ケースに収納することができる。収納ケースとしては、特に限定されるものではなく、ラミネートフィルム、金属ケース、樹脂ケース、セラミックケース等が用いられる。
負極には、リチウムイオンが予め吸蔵されていることが好ましく、化学的方法、電気化学的方法により吸蔵させることができる。
化学的方法としては、負極と必要量のリチウム金属を接触させた状態で電解液に浸漬し、熱をかけることにより、リチウムイオンを吸蔵させることができる。電気化学的方法としては、負極とリチウム金属をセパレータを介して対向させ、電解液中で定電流充電することにより、リチウムイオンを吸蔵させることができる。
本発明によれば、高いエネルギー密度を有し、かつ高い出力密度と優れたサイクル特性を有するリチウムイオンキャパシタとすることができる。
以下、本発明について、具体的な実施形態及び実施例を挙げて説明するが、本発明は以下の実施形態及び実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において、適宜変更して実施することができるものである。
図1は、本発明の一実施形態のキャパシタを示す模式的断面図である。図1に示すキャパシタにおいては、正極1と負極2とが、セパレータ3a及び3bを介して対向するように設けられている。正極1は、活性炭を含む分極性電極からなる。負極2は、リチウムイオンを吸蔵・放出し得る負極活物質を含む電極である。正極1には、正極集電体1aが設けられており、正極集電体1aに正極タブ1bが取り付けられており、正極タブ1bは外装体5から外部に取り出されている。
また、負極2にも同様に、負極集電体2aが設けられており、負極集電体2aには負極タブ2bが取り付けられ、負極タブ2bは外装体5から外部に取り出されている。正極集電体1aは、例えばアルミニウム、アルミニウム合金等から形成されている。負極集電体2aは、例えば、銅、ニッケル、ステンレス及びそれらの合金等から形成されている。
本実施例においては、セパレータ3aとセパレータ3bの間に、金属リチウムからなる参照極4が設けられている。参照極4には、電極タブ4aが取り付けられており、電極タブ4aは、外装体5の外部に取り出されている。
セパレータ3a及び3bは、ポリオレフィン系セパレータや不織布などから形成することができる。また、外装体5は、ラミネートフィルム、金属ケース、樹脂ケース、セラミックケースなどから形成することができる。
本実施例のキャパシタにおいては、参照極4が設けられているので、参照極4を用いて、正極1及び負極2の電位を測定することができる。
しかしながら、本発明のキャパシタは、上記のような参照極が設けられていなくともよく、正極1と負極2の間のセパレータは、1枚のセパレータであってもよい。
本発明において、負極活物質には、予めリチウムをドープさせておくことが好ましい。リチウムをドープしていない負極の電位は、3.0V(Vs.Li/Li)付近にある。正極電位も組み立て直後は3.0V(Vs.Li/Li)付近にあり、セル電圧はほぼ0Vである。従って、正極電位は3.0V(Vs.Li/Li)付近から電解液の分解電位の間で充放電を繰り返すことになる。通常は、0V(Vs.Li/Li)まで放電してしまうことはないので、実際にはさらに正極の電位変化は少ない。一方、負極活物質にリチウムを予めドープした後にセルを組み立てた場合、負極の電位が下がった分のセル電圧が生じる。従って、正極電位は、電解液の分解電位から3.0V(Vs.Li/Li)以下まで電位を変化させることができる。この正極電位の変化量の大きさが、セルの放電容量の大きさを表わしており、予めリチウムをドープすることにより、大きな放電容量を得ることができる。また、負極活物質にリチウムをドープすることにより、負極電位を大きく下げることができ、大きなセル電圧を得ることができる。電圧が高いほどエネルギー密度が高いので、より高いエネルギー密度を得るためには、負極活物質に予めリチウムをドープしておくことが好ましい。
図2を参照して、リチウムイオンキャパシタの充放電時における負極電位の動きについて説明する。
図2は、易黒鉛化性炭素を負極活物質とし、リチウム金属を対極としたテストセルにおいて、リチウムを最初にドープするときの負極電位の挙動を示している。ここでは、負極材料に予めリチウムをドープしていることを想定し、組み立て時点の負極電位をa点とする。本キャパシタを充電することにより、負極電位はb点に向かって移動する。そして、定格セル電圧まで充電されたとき、負極電位はb点に達する。次に、放電に切り換えると、負極電位はb点からa点を通過してc点へと移動する。そして、c点で最小セル電圧となる。その後、充放電を繰り返すことにより、c点とb点を往復する。
本発明に従うキャパシタにおいて、高エネルギー密度と高出力密度を両立させるためには、b点にあるときの負極電位が0.2V(Vs.Li/Li)近傍であることが好ましい。
定格セル電圧まで充電したときの負極電位を0.2V(Vs.Li/Li)となるように調整するため、以下のようにリチウムを予めドープすることが好ましい。
まず、リチウム金属を対極としたテストセルによって、図2に示すように、十分小さな電流で負極の電位挙動を測定する。電極電位が0.2V(Vs.Li/Li)となるのに要する電気容量Q(mAh)を求める。
次に、正極を電解液に浸漬した電位から(V+0.2)V(Vs.Li/Li)となるまでに要する容量A(mAh)を求める。この容量Aを、正極容量とする。また、V(V)は定格セル電圧である。
図2より、Q−A(mAh)に相当するリチウムイオンを予め負極にドープすることによって、定格セル電圧まで充電したときのキャパシタの負極電位を0.2V(Vs.Li/Li)とすることができる。ただし、炭素材料にリチウムイオンを吸蔵・放出させる場合、一旦吸蔵すると放出できなくなるという不可逆容量が存在するため、初回と2回目以降の充放電における電位がずれることがあるので、不可逆容量を考慮したリチウムドープ量を決定することが好ましい。
〔負極活物質の調製〕
(実施例1〜3及び比較例1〜2)
原料ガスとしてトルエンを用い、トルエンの熱分解反応により、炭素微粒子を作製した。熱分解温度は、1200℃とした。得られた炭素微粒子を回収した後、1100℃で2時間熱処理を施した。熱処理後の炭素微粒子は、分級機により、平均粒子径(D50)が、1μm(1000nm)、500nm、300nm、100nm、及び50nmとなるように分級した。これらをそれぞれ、比較例1、実施例1、実施例2、実施例3及び比較例2とする。
(実施例4及び比較例3)
上記と同様にしてトルエンの熱分解反応により得られた炭素微粒子を、2200℃と2600℃で2時間熱処理を施した。熱処理後の炭素微粒子を平均粒子径(D50)が300nmとするように分級した。
2200℃で熱処理した炭素微粒子は格子面間隔が3.45Åであり、実施例4とした。2600℃で熱処理した炭素微粒子は、格子面間隔が3.40Åであり、比較例3とした。
(比較例4)
負極活物質として、平均粒子径が6μmである市販のメソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB)の2800℃焼成品を用いた。格子面間隔は3.37Åであった。これを比較例4とした。
〔負極の作製〕
上記のようにして得られた各実施例及び各比較例の負極活物質を用いて、負極を作製した。負極は、負極活物質、アセチレンブラック、及びポリフッ化ビニリデンを、それぞれ重量比80:10:10となるように混合し、この混合物を溶媒であるN−メチルピロリドンに添加して攪拌混合し、スラリーを得た。このスラリーを、厚さ18μmの銅箔の上にドクターブレード法で塗布し、仮乾燥した後、電極サイズが20mm×30mmとなるように切り取った。電極の厚みは、約50μmであった。セルの組み立て前に、真空中で120℃、5時間乾燥した。
〔負極容量の測定〕
上記のようにして得られた負極を用いて、リチウム金属を対極としたテストセルを組み立て、負極容量を測定した。負極容量は、0.5mAの定電流で一旦0Vまで充電した後、1.5Vまで放電したときの放電容量を測定し、この放電容量を負極容量とした。
実施例1〜4及び比較例1〜4の平均粒子径(D50)、格子面間隔、焼成(熱処理)温度、負極容量、及び真比重の値を、表1に示す。なお、負極活物質の真比重は、ブタノール浸液法により測定した。
Figure 2009130066
〔正極の作製〕
正極活物質として、アルカリ賦活法によって得られた比表面積が約2200m/gである活性炭を用いた。活性炭粉末、アセチレンブラック、及びポリフッ化ビニリデンを、それぞれ重量比80:10:10の割合となるように混合し、この混合物を、溶媒であるN−メチルピロリドン中に添加し、攪拌混合してスラリーを得た。このスラリーを、厚さ30μmのアルミニウム箔の上にドクターブレード法で塗布し、仮乾燥した後、電極サイズが20mm×30mmとなるように切り取った。電極の厚みは約50μmであった。セルの組み立て前には、真空中で120℃、10時間乾燥した。
〔負極へのリチウムのドーピング〕
上記のようにして得られた負極に、以下のようにしてリチウムをドーピングさせた。負極と、リチウム金属箔を、セパレータ(ポリプロピレン製不織布)で挟んでビーカーセルにセットし、所定量のリチウムイオンを約10時間かけて負極に吸蔵させた。リチウムのドープ量は、上記負極容量の約75%とした。
〔電解液の調製〕
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの体積比3:7の混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1モル/リットルの濃度となるように溶解させて電解液を調製した。
〔キャパシタセルの組み立て〕
上記のようにして得られた正極と負極の間に、セパレータ(ポリプロピレン製不織布)を挿入し、これに電解液を含浸させ、ラミネートフィルムからなる収納ケースに入れて密封した。完成したセルは、測定まで約1日そのまま放置した。
なお、以下の電気化学的評価の測定は、上記のラミネートセルを2枚の構造保持用板の間に挟み、クリップで固定して行った。
〔キャパシタセルの電気化学的評価〕
上記のラミネートセルについて、電気化学的評価を行った。
放電容量は、所定の電流で4.0Vまで定電流充電し、充電時と同じ電流で2.0Vまで定電流放電したときの5サイクル目の放電容量とした。充放電電流は、セル容量を1時間で放電できる電流を基準(1C)として、1C及び100Cとした。表2には、1Cの充放電電流で測定した5サイクル目の放電容量を、「放電容量」として示した。また、「1Cに対する100Cの時の放電容量維持率」を、以下の式により算出し、その値を表2に示した。
1Cに対する100Cの時の放電容量維持率(%)=(100Cの時の5サイクル目の放電容量)÷(1Cの時の5サイクル目の放電容量)×100
また、10Cで充放電サイクル試験を行った。充放電サイクル試験は、10Cで4.0Vまで定電流で充電し、10Cで2.0Vまで定電流で放電し、これを1サイクルとして、10000サイクルの充放電を行った。初期の放電容量に対する10000サイクル後の放電容量を、容量維持率として、表2に示した。
なお、測定はいずれも25℃で行った。
Figure 2009130066
表2に示すように、実施例1〜3においては、100Cの時の放電容量維持率が高くなっており、また10000サイクル後の容量維持率も高くなっている。これに対し、比較例1においては、10000サイクル後の放電容量の劣化が大きかった。これについての詳細な原因は明らかでないが、500nmより平均粒子径が大きいと、電荷移動距離が大きくなり、溶媒和したリチウムイオンの吸蔵及び放出のバランスが崩れ、負極電位が大きくなってサイクル特性が劣化したものと思われる。
また、比較例2においては、放電容量がやや小さくなり、10000サイクル後の放電容量の劣化も大きくなっている。詳細な原因は明らかでないが100nmより平均粒子径が小さくなると、嵩密度が小さくなることで体積当りの放電容量が低下し、さらにバインダーによる接着が困難となり、接着不足となるために、サイクル特性が劣化したものと思われる。
実施例4においては、100Cの時の放電容量維持率も、10000サイクル後の容量維持率も実施例1〜4に比べ小さくなっている。これは、焼成温度を2200℃まで上げているので、炭素微粒子の黒鉛化が進行したためであると思われる。比較例3では、さらに黒鉛化が進み、100Cの時の放電容量維持率及び10000サイクル後の容量維持率も特に小さくなっている。
比較例4においては、100Cの時の放電容量維持率の低下が大きくなっている。これは、焼成温度が2800℃のMCMBを用いており、このMCMBはほとんど黒鉛化しており、平均粒子径も大きいために、溶媒和したリチウムイオンの吸蔵及び放出が非常に遅くなっているためであると考えられる。
本発明に従う一実施形態のリチウムイオンキャパシタを示す模式的断面図。 易黒鉛化性炭素を負極とし、リチウム金属を対極としたテストセルにおける負極電位の挙動を示す図。
符号の説明
1…正極
1a…正極集電体
1b…正極タブ
2…負極
2a負極集電体
2b…負極タブ
3a,3b…セパレータ
4…参照極
4a…電極タブ
5…外装体

Claims (3)

  1. 活性炭を含む分極性電極からなる正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出し得る負極活物質を含む負極と、リチウムイオンを含む有機電解液とを備えるリチウムイオンキャパシタであって、
    前記負極活物質が、(002)面の格子面間隔が3.45Å以上で、平均粒子径が100〜500nmである易黒鉛化性炭素であることを特徴とするリチウムイオンキャパシタ。
  2. 前記負極活物質の真比重が、1.7〜2.1g/cmであることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  3. 前記負極活物質が、炭化水素系ガスの熱分解反応により形成されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオンキャパシタ。
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