JP2009129483A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】迷光によって生じる干渉縞の問題を効果的に抑制できる光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】光検出器117の前段に偏光性回折素子116を配置してBD用レーザ光とHD用レーザ光を分離し、対応するセンサパターンへと導く。偏光性回折素子116は、入射されたレーザ光のうち内周部のみに回折作用を付与するよう回折領域116aが設定されている。回折領域116aによってBD用レーザ光のみが回折される。回折領域116aの範囲が制限されているため、照射目標以外の記録層によって反射されたBD用レーザ光のメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)は、センサパターン(4分割センサ)上において互いに重なり合わない。よって、センサパターン上に迷光による干渉縞が生じるのを抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ピックアップ装置に関するものであり、特に、積層方向に複数の記録層を有する記録媒体に対し記録/再生を行う場合に用いて好適なものである。
近年、記録媒体の高容量化に伴い、積層方向に複数の記録層を有する光記録媒体が開発されている。この種の記録媒体に対して記録/再生を行う場合には、光ピックアップ装置からのレーザ光を記録/再生目標の記録層に収束させ、この記録層からの反射光に基づいて各種サーボ信号(フォーカスサーボ信号やトラッキングサーボ信号、等)が生成される。
しかし、このように一つの記録媒体中に複数の記録層が存在すると、記録/再生目標以外の記録層からの反射光(迷光)が光検出器に入射され、この光によってサーボ信号の品質が劣化するとの問題が生じる。特に、3ビーム方式の光ピックアップ装置では、本来微弱なサブビームを受光するセンサパターンに迷光が入射するため、当該センサパターンからの出力信号に乱れが生じ易い。よって、3ビーム方式の光ピックアップ装置では、サブビームに対する迷光対策を十分に検討する必要がある。
ここで、サブビームに対する迷光の影響の一つとして、干渉縞の影響が考えられる。3ビーム方式の光ピックアップ装置では、メインビームと2つのサブビームのそれぞれについて迷光が発生する。これらの迷光がセンサパターン上に同時に照射されると、これらが互いに干渉し合い、強度が周期的に変化する干渉縞がセンサパターン上に生じる。この干渉縞は、記録媒体の面ブレ等に起因して、センサパターン上を移動する。このため、記録/再生時には、サブビームを受光するセンサパターンからの出力信号が干渉縞の移動に応じて動的に変化するようになる。
この問題は、たとえば、以下の特許文献1の手法を用いることにより解消することができる。
図9(a)は、特許文献1にて提案された光ピックアップ装置の構成例である。11は半導体レーザ、12は回折格子、13はコリメートレンズ、14はビームスプリッタ、15は対物レンズ、16は遮光部16aを有する遮光部材、17は集光レンズ、18は光検出器である。
この構成例では、レーザ光の光路中に遮光部材16が挿入され、この遮光部材16上に設けられた遮光部16aによって迷光が遮られる。この場合、光検出器18の受光面上におけるメインビームとサブビームのスポット状態と迷光の照射状態は、それぞれ、同図(b)、(c)に示すものとなる。
同図(c)に示す如く、この構成例によれば、センサ1、2、3に対する迷光の入射が防止される。しかし、その反面、目標記録層によって反射された信号光の一部も遮光部16aによって同様に遮られるため、同図(b)に示す如く、センサ1、2、3の受光面上におけるメインビームとサブビームのスポット内にも反射光の欠落領域(遮光領域)が生じてしまう。この場合、特に、メインビームの信号光スポット内における欠落が問題となる。すなわち、この欠落は、光強度の強いスポット中央部において生じるため、再生RF信号やフォーカスエラー信号の品質が著しく低下するとの問題を招く。
ところで、最近、次世代高密度光ディスクとして、BD(ブルーレイディスク)とHDDVD(High-Definition Digital Versatile Disc、以下「HD」という)の商品化が進められている。これらの光ディスクでも記録層を複数配することが可能であり、よって、上述の迷光の問題が同様に生じる。
光ピックアップ装置を両ディスクに対応可能とする場合、ディスク間で使用波長帯が同じであるため、一つのレーザ光源を共用することができる。しかし、これらのディスクはカバー層の厚みが大きく相違するため、現在のところ、各ディスクに応じた開口数を有する2つの対物レンズを個別に配する方式が一般的である。なお、ディスクからの反射光を受光する受光部は、一つの受光部をディスク間で共用する方法の他、ディスク毎に個別に受光部を準備する方法を用いることもできる。後者の場合、BDによって反射されたレーザ光とHDによって反射されたレーザ光の光路を分離して対応する受光部(センサパターン)に導くための構成が必要となる。
特開2005−63595号公報
本発明は、上記迷光によって生じる干渉縞の問題を、ビームスポットの欠落なく、効果的に抑制できる光ピックアップ装置を提供することを目的とする。また、上記のように異なる記録媒体毎に個別に受光部を準備する場合に、かかる干渉縞の問題を抑制しながら、同時に、レーザ光の光路の分離を円滑に行える光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み本発明は、それぞれ以下の特徴を有する。
請求項1の発明に係る光ピックアップ装置は、レーザ光を出射する光源と、前記レーザ光をメインビームとサブビームに分離する回折格子と、複数の記録層が積層された記録媒体に前記メインビームと前記サブビームを照射する対物レンズと、前記記録媒体によって反射された前記メインビームと前記サブビームをそれぞれ個別に受光するセンサパターンを有する光検出部と、照射目標の記録層によって反射された前記メインビームと前記サブビームを前記センサパターン上に位置づけるとともに照射目標以外の記録層によって反射された前記メインビームと前記サブビームが前記センサパターン上において互いに重なり合わないように回折作用の発現領域が設定された回折素子とを有することを特徴とする。
この発明によれば、照射目標以外の記録層によって反射されたメインビームとサブビーム(迷光)がセンサパターン上において互いに重なり合わないため、メインビームとサブビームを受光するセンサパターン上に干渉縞が生じることはない。よって、干渉縞による信号劣化を抑制することができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記回折素子は、入射された前記メインビームと前記サブビームの内周部の進行方向を回折により前記光検出部に向かう方向に変更することを特徴とする。
この発明によれば、光検出部に導かれるメインビームとサブビームの部分が内周部に制限される。これにより、照射目標以外の記録層によって反射されたメインビームとサブビーム(迷光)がセンサパターン上において重なり合わないようになり、センサパターン上における干渉縞の発生が抑制される。なお、この発明は、センサパターンの配置位置が、回折素子に入射する際のメインビームとサブビームの光軸から離れる方向にシフトしている場合に適用されるものである。
請求項3の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記回折素子は、入射された前記メインビームと前記サブビームの外周部の進行方向を回折により前記光検出部から反れる方向に変更することを特徴とする。
この発明によれば、メインビームとサブビームの外周部がセンサパターンから外れる方向に向けられることにより、光検出部に導かれる部分がメインビームとサブビームの内周部に制限される。これにより、照射目標以外の記録層によって反射されたメインビームとサブビーム(迷光)がセンサパターン上において重なり合わないようになり、センサパターン上における干渉縞の発生が抑制される。
請求項4の発明に係る光ピックアップ装置は、レーザ光を出射する光源と、前記レーザ光をメインビームとサブビームに分離する回折格子と、前記メインビームとサブビームの光路を第1の偏光方向を有する第1のメインビームおよび第1のサブビームの光路と前記第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向を有する第2のメインビームおよび第2のサブビームの光路に分離する偏光ビームスプリッタと、前記第1のメインビームと前記第1のサブビームを複数の記録層が積層された第1の記録媒体に照射する第1の対物レンズと、前記第2のメインビームと前記第2のサブビームを第2の記録媒体に照射する第2の対物レンズと、前記第1の記録媒体によって反射された前記第1のメインビームと前記第1のサブビームをそれぞれ個別に受光する第1のセンサパターンを有する第1の光検出部と、前記第1のセンサパターンの受光面に平行な方向に変位して配されるとともに前記第2の記録媒体によって反射された前記第2のメインビームと前記第2のサブビームをそれぞれ個別に受光する第2のセンサパターンを有する第2の光検出部と、前記第1のメインビームと前記第1のサブビームが前記第1のセンサパターンに受光され且つ前記第2のメインビームと前記第2のサブビームが前記第2のセンサパターンに受光されるよう前記第1のメインビームおよび前記第1のサブビームの進行方向と前記第2のメインビームおよび前記第2のサブビームの進行方向を相違させる偏光依存性の回折素子とを備え、前記回折素子は、前記第1の記録媒体中の記録層のうち照射目標の記録層によって反射された前記第1のメインビームと前記第1のサブビームを前記第1のセンサパターン上に位置づけるとともに照射目標以外の記録層によって反射された前記第1のメインビームと前記第1のサブビームが前記第1のセンサパターン上において互いに重なり合わないように回折作用の発現領域が設定されていることを特徴とする。
この発明によれば、照射目標以外の記録層によって反射された第1のメインビームと第1のサブビーム(迷光)が第1のセンサパターン上において互いに重なり合わないため、第1のメインビームと第1のサブビームを受光する第1のセンサパターン上に干渉縞が生じることはない。よって、干渉縞による信号劣化を抑制することができる。加えて、この発明によれば、回折素子によって、第1のメインビームおよび第1のサブビームの光路と、第2のメインビームおよび第2のサブビームの光路が、対応するセンサパターンに向かう方向に分離される。よって、この発明によれば、一つの回折素子によって、センサパターン上における干渉縞の問題を抑制しながら、同時に、メインビームとサブビームの光路の分離を円滑に行うことができる。
請求項5の発明は、請求項4に記載の光ピックアップ装置において、前記回折素子は、入射された前記第1のメインビームと前記第1のサブビームの内周部の進行方向を回折により前記第1の光検出部に向かう方向に変更することを特徴とする。
この発明によれば、光検出部に導かれる第1のメインビームと第1のサブビームの部分が内周部に制限される。これにより、照射目標以外の記録層によって反射された第1のメインビームと第1のサブビーム(迷光)が第1のセンサパターン上において重なり合わないようになり、第1のセンサパターン上における干渉縞の発生が抑制される。なお、この発明は、第1のセンサパターンの配置位置が、回折素子に入射する際の第1のメインビームと第1のサブビームの光軸から離れる方向にシフトしている場合に適用されるものである。
なお、請求項5の発明に係る回折素子は、以下の実施の形態において、図2、図6および図7に示す偏光性回折素子116が該当する。
請求項6の発明は、請求項5に記載の光ピックアップ装置において、前記回折素子は、入射された前記第2のメインビームと前記第2のサブビームの外周部の進行方向を回折により前記第2の光検出部から反れる方向に変更することを特徴とする。
この発明によれば、第2のメインビームと第2のサブビームの外周部が第2のセンサパターンから外れる方向に向けられることにより、第2の光検出部に導かれる部分が第2のメインビームと第2のサブビームの内周部に制限される。よって、第2の光検出部に導かれる範囲を適宜設定することにより、照射目標以外の記録層によって反射された第2のメインビームと第2のサブビーム(迷光)が第2のセンサパターン上において重なり合わないようすることができ、第2のセンサパターン上における干渉縞の発生が抑制され得る。なお、この発明は、第2のセンサパターンの配置位置が、回折素子に入射する際の第2のメインビームと第2のサブビームの光軸上近傍にある場合に適用されるものである。
なお、請求項6の発明に係る回折素子は、以下の実施の形態において、図7に示す偏光性回折素子116が該当する。
請求項7の発明は、請求項4に記載の光ピックアップ装置において、前記回折素子は、入射された前記第1のメインビームと前記第1のサブビームの外周部の進行方向を回折により前記第1の光検出部から反れる方向に変更することを特徴とする。
この発明によれば、第1のメインビームと第1のサブビームの外周部が第1のセンサパターンから外れる方向に向けられることにより、第1の光検出部に導かれる部分が第1のメインビームと第1のサブビームの内周部に制限される。これにより、照射目標以外の記録層によって反射された第1のメインビームと第1のサブビーム(迷光)が第1のセンサパターン上において重なり合わないようになり、第1のセンサパターン上における干渉縞の発生が抑制される。
なお、請求項7の発明に係る回折素子は、以下の実施の形態において、図6および図8に示す偏光性回折素子116が該当する。
請求項8の発明は、請求項7に記載の光ピックアップ装置において、前記回折素子は、入射された前記第2のメインビームと前記第2のサブビームの内周部の進行方向を回折により前記第2の光検出部に向かう方向に変更することを特徴とする。
この発明によれば、第2の光検出部に導かれる第2のメインビームと第2のサブビームの部分が内周部に制限される。よって、第2の光検出部に導かれる範囲を適宜設定することにより、照射目標以外の記録層によって反射された第2のメインビームと第2のサブビーム(迷光)が第2のセンサパターン上において重なり合わないようにすることができ、第2のセンサパターン上における干渉縞の発生が抑制され得る。なお、この発明は、第1のセンサパターンの配置位置が、回折素子に入射する際の第1のメインビームと第1のサブビームの光軸上近傍にあり、かつ、第2のセンサパターンの配置位置が、回折素子に入射する際の第2のメインビームと第2のサブビームの光軸から離れる方向にシフトしている場合に適用され得るものである。
なお、請求項8の発明に係る回折素子は、以下の実施の形態において、図8に示す偏光性回折素子116が該当する。
以上のとおり本発明によれば、迷光によって生じる干渉縞の問題を、ビームスポットの欠落なく、効果的に抑制できる光ピックアップ装置を提供することができる。また、異なる記録媒体毎に個別に受光部を準備する場合に、かかる干渉縞の問題を抑制しながら、同時に、レーザ光の光路の分離を円滑に行える光ピックアップ装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示形態であって、本発明は、以下の実施の形態に何ら制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。本実施の形態は、カバー層の厚みが0.6mmのHDとカバー層の厚みが0.1mmのBD(ブルーレイディスク)に対応可能な再生専用タイプの互換型光ピックアップ装置に本発明を適用したものである。なお、本実施の形態におけるHDとBDは、何れも、積層方向に複数の記録層を有するマルチレイヤータイプとなっている。
まず、図1に実施の形態に係る光ピックアップ装置の光学系を示す。同図(a)は立ち上げミラー112、113よりも後段側の光学素子を除いた光学系の平面図、同図(b)は、立ち上げミラー112、113以降の光学系の側面図である。なお、同図(b)では、HD用対物レンズ112とBD用対物レンズ113が透視された状態で光学系が図示されている。
図示の如く、光ピックアップ装置の光学系は、半導体レーザ101と、回折格子102と、コリメータレンズ103と、偏光回転素子104と、分光ミラー105と、液晶素子106と、λ/4板107、108と、立ち上げミラー109、110と、ホルダー111と、HD用対物レンズ112と、BD用対物レンズ113と、対物レンズアクチュエータ114と、アナモレンズ115と、偏光性回折素子116と、光検出器117を備えている。
半導体レーザ101は、青色波長(400nm程度)のレーザ光を出射する。回折格子102は、半導体レーザ101から出射されたレーザ光をメインビームと2つのサブビームに分離する。コリメータレンズ103は、回折格子102から入射されたレーザ光を平行光に変換する。
偏光回転素子104は、制御信号に応じて、レーザ光の偏光方向を変化させる。具体的には、HDの記録/再生時には偏光ミラー面105aに対しS偏光となるようレーザ光の偏光方向を設定し、BDの記録/再生時には偏光ミラー面105aに対しP偏光となるようレーザ光の偏光方向を設定する。なお、偏光回転素子104は、制御信号に応じて1/2波長板をレーザ光の光軸を軸として回転させる構成や、制御信号に応じて1/2波長板をレーザ光の光路に対し挿脱させる構成とすることができる。この他、光学結晶に電圧を印加したときの光電効果によって偏光特性を変化させるものや、液晶素子等を用いることもできる。
分光ミラー105は、透光性材料にて形成され、内部に偏光ミラー面105aとミラー面105bを有している。分光ミラー105は、直方体形状を有しており、偏光回転素子104に対向する側面と液晶素子106に対向する側面がそれぞれ半導体レーザ101から出射されるレーザ光の光軸(同図のX軸)とこれに直交する軸(同図のY軸)に直交するようにして配置されている。偏光ミラー面105aとミラー面105bは、それぞれ、半導体レーザ101から出射されるレーザ光の光軸に対して45°傾いた状態で配置されている。
偏光回転素子104から分光ミラー105に入射される際のレーザ光の偏光方向が偏光ミラー面105aに対しS偏光となっている場合、レーザ光は、偏光ミラー面105aによってY軸方向に反射される。一方、分光ミラー105に入射される際のレーザ光の偏光方向が偏光ミラー面105aに対しP偏光となっている場合、レーザ光は、偏光ミラー面105aを透過し、ミラー面105bによって、Y軸方向に反射される。
液晶素子106は、制御信号に応じて、レーザ光の波面状態を変化させ、HD、BD上および光検出器117上におけるレーザ光の収差を補正する。なお、液晶素子を用いた収差補正(球面収差補正)は、たとえば、特開平10−269611号公報に記載されている。
図1の構成例では、分光ミラー105側から液晶素子106に入射するレーザ光(入射レーザ光)の偏光方向とλ/4板107、108側から液晶素子に入射するレーザ光(反射レーザ光)の偏光方向が、λ/4板107、108による作用によって互いに直交する。このため、液晶素子106は、入射レーザ光用と反射レーザ光用の2つの液晶素子を重ねて構成されている。
なお、偏光ミラー面105aからλ/4板107へと向かうレーザ光(HD用の入射レーザ光)は、λ/4板108からミラー面105bへと向かうレーザ光(BD用の反射レーザ光)と偏光方向が一致し、また、λ/4板107から偏光ミラー面105aへと向かうレーザ光(HD用の反射レーザ光)は、ミラー面105bからλ/4板108へと向かうレーザ光(BD用の入射レーザ光)と偏光方向が一致する。このため、液晶素子106を構成する2つの液晶素子のうち、一方(第1の液晶素子)をHD用の入射レーザ光用とし、他方(第2の液晶素子)をHD用の反射レーザ光用とすると、BD用の入射レーザ光と反射レーザ光に対する収差補正は、第1の液晶素子をBD用の入射レーザ光用として用い、第2の液晶素子をBD用の反射レーザ光用として用いて行われる。
λ/4板107は、偏光ミラー面105aにて反射されたレーザ光(HD用レーザ光)を円偏光に変換するとともに、ディスクからの反射光を、ディスクへ入射される際の偏光方向に直交する直線偏光に変換する。これにより、ディスクによって反射されたHD用レーザ光は、偏光ミラー面105aに対してP偏光となり、偏光ミラー面105aを透過して光検出器117へと導かれる。
λ/4板108は、ミラー面105bにて反射されたレーザ光(BD用レーザ光)を円偏光に変換するとともに、ディスクからの反射光を、ディスクへ入射される際の偏光方向に直交する直線偏光に変換する。これにより、ディスクによって反射されたBD用レーザ光は、偏光ミラー面105aに対してS偏光となり、偏光ミラー面105aによって反射されて光検出器117へと導かれる。
立ち上げミラー109、110は、λ/4板107、108にて円偏光に変換されたHD用レーザ光およびBD用レーザ光を対物レンズ111、112方向(同図のZ軸方向)に反射する。
ホルダー111は、HD用対物レンズ112とBD用対物レンズ113を一体的に保持する。HD用対物レンズ112は、青色波長のレーザ光を、基板厚0.6mmのHD上に適正に収束できるよう設計されている。また、BD用対物レンズ113は、青色波長のレーザ光を、基板厚0.1mmのBD上に適正に収束できるよう設計されている。
対物レンズアクチュエータ114は、サーボ信号に応じて、ホルダー111をフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動する。これにより、HD用対物レンズ112とBD用対物レンズ113はフォーカス方向およびトラッキング方向に一体的に駆動される。なお、対物レンズアクチュエータ114には、たとえば、従来周知の電磁駆動方式のアクチュエータが用いられる。
アナモレンズ115は、ディスクによって反射されたレーザ光を光検出器117上に収束させる。アナモレンズは、集光レンズとシリンドリカルレンズから構成され、ディスクからの反射光に非点収差を導入する。
偏光性回折素子116は、偏光ミラー面105aによって反射されたレーザ光(S偏光)のみに回折作用を付与し、偏光ミラー面105aを透過したレーザ光(P偏光)には回折作用を付与しないよう構成されている。
よって、偏光性回折素子116に入射されたHD用レーザ光(P偏光)とBD用レーザ光(S偏光)のうち、BD用レーザ光(S偏光)に対してのみ、偏光性回折素子116から回折作用が付与され、これにより、HD用レーザ光とBD用レーザ光が分離される。このようにして分離されたそれぞれの反射光は、光検出器117上に配された2つのセンサパターンによって個別に受光される。なお、偏光性回折素子115の構成については追って詳述する。
光検出器117は、受光したレーザ光の強度分布から再生RF信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を導出するためのセンサパターンを有している。
図2に、偏光性回折素子116の構成を示す。同図(a)は偏光性回折素子116の平面図、同図(b)は同図(a)の回折領域116aの一部を厚み方向に切断したときの断面構造を示す図である。
同図(a)に示す如く、偏光性回折素子116は、上記S偏光のレーザ光のみに回折作用を付与する回折領域116aと、上記S偏光およびP偏光の何れのレーザ光にも回折作用を付与しない外周領域(透明領域)116bを有している。HD用レーザ光とBD用レーザ光は、その光軸が偏光性回折素子116の中心を貫き、かつ、その内周部が回折領域116aに入射する。よって、BD用レーザ光(S偏光)の内周部のみが回折領域116aによって回折されて進行方向が変化され、BD用レーザ光(S偏光)の外周部とHD用レーザ光(P偏光)は回折されずにそのまま偏光性回折素子116を透過して直進する。なお、回折領域116aの範囲を如何に設定するかは、追って図4を参照して説明する。
同図(b)に示す如く、回折領域116aの構造は、透明基板201上に、複屈折材料からなるブレーズ型回折構造202を形成し、その上に、ガラス層203と、透明基板204を形成した構造となっている。ここで、ブレーズ型回折構造202は、一定高さの鋸歯状ホログラムが一定ピッチにて形成されたものとなっている。
ブレーズ型回折構造202の屈折率は、レーザ光がP偏光およびS偏光にあるときの屈折率をそれぞれnpおよびnsとし、ガラスの屈折率をn1とすると、np=n1、ns≠n1となるよう設定されている。したがって、レーザ光がP偏光にて偏光性回折素子116に入射する場合には、ブレーズ型回折構造202の屈折率(np)とガラスの屈折率(n1)の間に差が生じず、このため、ブレーズ型回折構造202は、回折格子として機能しない。これに対し、レーザ光がS偏光にて偏光性回折素子116に入射する場合には、ブレーズ型回折構造202の屈折率(ns)とガラスの屈折率(n1)の間に差が生じ、ブレーズ型回折構造202は、回折格子として機能する。
なお、複屈折材料を用いた偏光性回折素子の原理については、たとえば、特開2002−365416号公報に示されている。
図2に示す偏光性回折素子116では、ブレーズ型の回折構造によってレーザ光に回折作用が付与されるため、+1次光のみ、または、−1次光のみによる回折作用をレーザ光に付与することができる。よって、レーザ光の回折効率を高めることができる。
図3は、光検出器117上におけるセンサパターンを示す図である。本実施の形態では、トラッキングエラー信号の生成方法として差動プッシュプル法が用いられ、フォーカスエラー信号の生成手法として差動非点収差法が用いられている。なお、同図中には、記録/再生目標の記録層にて反射されたレーザ光(信号光)の収束スポットがハッチングにて示されている。
図中、117aはHD用レーザ光を受光するHD用センサパターンであり、117bはBD用レーザ光を受光するBD用センサパターンである。図示の如く、各センサパターンは、それぞれ、3つの4分割センサが一列に配置されたものとなっている。回折格子102にて3つに分割されたレーザ光のうち、メインビームは中央の4分割センサによって受光され、2つのサブビームは上下2つの4分割センサによってそれぞれ受光される。
HD用センサパターン117aとして配された3つの4分割センサの各センサ部を、図示の如く、A1〜L1で表し、センサ部A1〜L1の検出出力をそれぞれPA1〜PL1とすると、差動プッシュプル信号(DPP)は、次式で与えられる。
DPP={(PA1+PD1)−(PB1+PC1)}−k1・{(PE1+PH1+PI1+PL1)−(PF1+PG1+PJ1+PK1)}
…(1)
ここで、係数k1は、メインビームの検出出力が2つのサブビームの検出出力の合計に等しくなるよう調整する調整係数である。
メインビームがHD中のトラックにずれなく適正に集光された状態にあるとき、センサパターン117a上におけるメインビームと2つのサブビームのスポット状態は、図3(a)のようになる。この場合、各スポットの光強度分布は、4分割センサの一つの分割線に対して対称となる。したがって、上記式(1)の演算を行うと、差動プッシュプル信号(DPP)は、DPP=0となる。
この状態から、メインビームにトラックずれが生じると、センサパターン117a上におけるメインビームと2つのサブビームのスポット状態は、図3(b)のようになる。ここで、各スポット内には、光強度分布が模式的に示されており、光強度の高い部分ほど黒の塗りつぶしに近づくようハッチングされている。
この場合、受光面上におけるメインビームと2つのサブビームの光強度分布は、トラックずれに基づく方向に偏った状態となる。同図を比較して分かるとおり、各スポット内における光強度分布の偏り方向は、メインビームのトラックズレ方向に応じて逆方向となる。したがって、上記式(1)の演算を行うと、差動プッシュプル信号(DPP)は、正または負の値となる。よって、差動プッシュプル信号(DPP)に基づいて、ディスク上におけるメインビームのトラックずれを検出することができる。
かかる差動プッシュプル法によれば、ディスクの傾斜や対物レンズの光軸ずれ等でプッシュプル信号にDCオフセットが発生しても、DCオフセットが式(1)の演算によってキャンセルされるため、トラックズレの検出精度を高めることができる。
フォーカスエラーを検出するための差動非点収差信号(DAS)は、上記と同様にセンサ部A1〜L1の検出出力をそれぞれPA1〜PL1とすると、次式で与えられる。
DAS={(PA1+PC1)−(PB1+PD1)}−k2・{(PE1+PG1+PI1+PK1)−(PF1+PH1+PJ1+PL1)}
…(2)
ここで、k2は、上述のk1と同等の意味をもつ係数である。
図3(a)に示すオンフォーカスの状態では、光検出器117aの受光面上におけるメインビームとサブビームのスポット形状が略真円であるため、式(2)の演算を行うと、差動非点収差信号(DAS)は、DAS=0となる。
これに対し、メインビームの焦点位置が記録面から前後にずれると、各ビームのスポット形状は、図3(c)(d)に示す如く、フォーカスズレの方向によって異なる方向に楕円形に変化する。このため、式(2)の演算を行うと、差動非点収差信号(DAS)が負(同図(c)の場合)あるいは正(同図(d)の場合)の値となる。よって、差動非点収差信号(DAS)に基づいて、ディスク記録面上におけるメインビームのフォーカスずれを検出することができる。
なお、上記では、HD用センサパターン117aからの出力信号を例に挙げてトラッキングエラー信号とフォーカスエラー信号の生成手法を説明したが、BD用センサパターン117bからの出力信号を上記と同様に演算することにより、BD用のトラッキングエラー信号(差動プッシュプル信号)とフォーカスエラー信号(差動非点収差信号)を生成することができる。
次に、図4を参照して、センサパターン上における迷光の状態について説明する。
同図(a)は、HD用センサパターン117a上における迷光の照射状態を模式的に示す図である。すでに図2を参照して説明した如く、HD用レーザ光は偏光性回折素子116によって回折されずに偏光性回折素子116を透過し、HD用センサパターン117aへと進む。
したがって、記録/再生目標の記録層に対して積層方向に隣り合う記録層(以下、「隣接記録層という」)によって反射されたHD用レーザ光(迷光)も、偏光性回折素子116によって回折されずにそのままHD用センサパターン117aへと進む。同図(a)のSM1は、隣接記録層によって反射されたメインビーム照射領域を示し、2つのSB1は、それぞれ、2つのサブビームの照射領域を示している。
この場合、同図(a)に示す如く、SM1、SB1が各4分割センサ上において互いに重なり合うようになる。このため、これら迷光が互いに干渉し合って、それぞれの4分割センサ上に干渉縞が生じる。同図中、干渉縞は、直線状の点線によって示されている。
同図(b)は、回折構造が偏光性回折素子116の全領域に形成された場合のBD用センサパターン117b上における迷光の照射状態を模式的に示す図である。この場合、BD中の隣接記録層によって反射されたBD用レーザ光(迷光)は、内周のみならず外周部も偏光性回折素子116によって回折され、BD用センサパターン117bに照射される。同図中、SM2は、隣接記録層によって反射されたメインビーム照射領域を示し、2つのSB2は、それぞれ、2つのサブビームの照射領域を示している。
よって、この場合も、同図(a)の場合と同様、SM2、SB2が各4分割センサ上において重なり合うようになり、このため、これら迷光が互いに干渉し合って、それぞれの4分割センサ上に干渉縞が生じる。同図中、干渉縞は、直線状の点線によって示されている。
これに対し、本実施の形態では、図2(a)に示すように回折構造の形成領域が回折領域116aに制限されているため、隣接記録層によって反射されたメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)は、回折領域116aに掛かる内周部のみが回折されてBD用センサパターン117bへと導かれる。このため、BD用センサパターン117b上におけるメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)の照射状態は、同図(c)のようになる。
この場合、SM2、SB2は各4分割センサ上において重なり合わないため、干渉縞が4分割センサ上に掛かることはない。同図中、干渉縞は、直線状の点線によって示されている。よって、各4分割センサからの出力信号が干渉縞によって乱されることはなく、良好なサーボ信号および再生RF信号を取得することができる。
なお、図2(a)に示す回折領域116aは、図4(c)に示すように、記録/再生目標の記録層からのメインビーム(信号光)とサブビーム(信号光)をBD用センサパターン117b上に導くことができ、かつ、隣接記録層からのメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)が4分割センサ上において互いに重ならないようにすることができる領域とされている。
すなわち、図1に示す如く、メインビーム(信号光)とサブビーム(信号光)はアナモレンズ115によって収束されるため、偏光性回折素子116上におけるメインビーム(信号光)とサブビーム(信号光)の照射領域は、比較的小さな領域となる。これに対し、隣接記録層によって反射されたメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)は、BD上においてオフフォーカス状態にあるため、偏光性回折素子116上におけるこれらメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)の照射領域は、比較的大きな領域となる。
よって、回折領域116aを、メインビーム(信号光)とサブビーム(信号光)の照射領域よりもやや広めの領域に設定すれば、これらメインビーム(信号光)とサブビーム(信号光)をBD用センサパターン117bに導くことができ、かつ、メインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)の外周部をBD用センサパターン117bに入射させないようにすることができる。
なお、回折領域116aは、少なくとも、図4(c)に示す如く、隣接記録層からのメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)が4分割センサ上において互いに重ならない程度を限度として広げることができる。なお、図4(c)では、SM2とSB2の一部が重なっているが、SM2とSB2が全く重ならないように回折領域116aの範囲を設定しても良い。
以上、本実施の形態によれば、BD中の隣接記録層によって反射されたメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)がBD用センサパターン117bを構成する各4分割センサ上において互いに重なり合わないため、これら4分割センサ上に、これら迷光によって生じる干渉縞が掛かることはない。よって、かかる干渉縞によるサーボ信号および再生RF信号の劣化を抑制することができる。
加えて、本実施の形態によれば、偏光性回折素子116によって、BD用レーザ光の光路とHD用レーザ光の光路が分離されるため、光路分離手段と迷光抑制手段として一つの偏光性回折素子116を共用することができる。すなわち、本実施の形態によれば、一つの回折素子によって、BD用センサパターン117b上における干渉縞の問題を抑制しながら、同時に、BD用レーザ光とHD用レーザ光の光路の分離を円滑に行うことができる。
なお、本実施の形態では、図4(a)に示すように、HD用センサパターン117aを構成する3つの4分割センサ上において、隣接トラックにて反射されたメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)が互いに重なり合い、これら4分割センサ上に、これら迷光による干渉縞が生じることとなる。よって、これら4分割センサからの出力信号に干渉縞による影響が生じると考えられる。
しかし、発明者が検証したところ、HD用センサパターン117a上に生じる干渉縞は、BD用センサパターン117b上に生じる干渉縞よりもピッチがかなり小さいことが確認された。かかるピッチの相違は、ディスク上での集光スポットのサイズやディスク構造の相違等に起因するものと思われる。このようにピッチが小さい場合には、一つの4分割センサ上に複数の干渉縞が同時に掛かることとなる。このため、センサ出力信号に対する各干渉縞の影響は互いに相殺され、BD用センサパターン117bの場合に比べると、全体として、信号劣化の程度は小さくなっている。
このため、上記実施の形態のように、HD用センサパターン117aを構成する4分割センサ上に干渉縞が生じても、これによる信号劣化の影響は、記録/再生動作を行い得る程度のものとなる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施形態も、上記の他に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、HD用センサパターン117aとBD用センサパターン117bの何れも、3ビームによる差動プッシュプル法に従うセンサパターンとしたが、たとえば、HDについては再生のみを行うような場合には、図5(a)に示すように、HD用センサパターン117aを1ビームプッシュプル法に従うセンサパターンとすることもできる。この場合にも、光学系の構成上、隣接記録層にて反射されたメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)がHD用センサパターン117aに照射され、4分割センサ上に干渉縞が生じる。しかし、再生目標の記録層にて反射されたメインビーム(信号光)の強度は、隣接記録層にて反射されたメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)の強度よりも十分に大きいため、このように干渉縞が生じても、サーボ信号に対する干渉縞の影響は小さくなる。
また、上記実施の形態では、図2(a)に示す外周領域116bには回折構造を付与しないようにしたが、たとえば、図6(a)および(b)に示すように、回折領域116aにはBD用レーザ光をBD用センサパターン117bに向かう方向(図中、矢印A)に回折させる回折構造を配置し、外周領域116BにはBD用レーザ光をBD用センサパターン117bから離れる方向(図中、矢印B)に回折させる回折構造を配置するようにしても良い。こうすると、隣接記録層にて反射されたBD用レーザ光がBD用センサパターン117bに入射するのをさらに抑制することができ、HD用センサパターンとBD用センサパターン間の距離を小さくすることができる。
また、上記実施の形態では、BD用レーザ光(S偏光)のみに回折作用を付与するようにしたが、たとえば、図7(a)に示すように、回折領域116aにはBD用レーザ光(S偏光)をBD用センサパターン117bに向かう方向(図中、矢印C)に回折させる回折構造を配置し、外周領域116bにはHD用レーザ光(P偏光)をHD用センサパターン117aから離れる方向(図中、矢印D)に回折させる回折構造を配置するようにしても良い。こうすると、隣接記録層にて反射されたHD用レーザ光(迷光)のうち外周部分がHD用センサパターン116aに入射するのを防止することができる。
なお、外周領域116bの回折構造は、図2(b)に示すブレーズ型回折構造202の屈折率をnp≠n1、ns=n1とすることにより構成できる。ここで、np、nsは、上記と同様、レーザ光がP偏光およびS偏光にあるときの屈折率、n1はガラスの屈折率である。
図7(b)は、この場合のセンサパターン上における迷光の照射状態を模式的に示す図である。この場合、同図に示す如く、メインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)の照射領域は、BD用の4分割センサのみならず、HD用の4分割センサにおいても互いに重ならず、よって、何れの4分割センサ上にも迷光による干渉縞が生じることはない。したがって、この構成例によれば、BD記録/再生時のサーボ信号および再生RF信号のみならず、HD記録/再生時のサーボ信号および再生RF信号に対しても、干渉縞による影響を抑制することができる。
なお、上記実施の形態では、BD用レーザ光の方を偏光性回転素子116によって回折させBD用センサパターン117bに導くようにしたが、HD用レーザ光の方を偏光性回転素子116によって回折させHD用センサパターン117aに導くようにしても良い。この場合、図3に示すHD用センサパターン117aの配置位置とBD用センサパターン117bの配置位置が互いに入れ替わることとなる。
図8(a)は、この場合の偏光性回折素子116の構成例を示す図である。ここでは、回折領域116aにHD用レーザ光(P偏光)をHD用センサパターン117aに向かう方向(図中、矢印E)に回折させる回折構造が配置され、外周領域116bにはBD用レーザ光(S偏光)をBD用センサパターン117bから離れる方向(図中、矢印F)に回折させる回折構造が配置される。
こうすると、同図(b)に示す如く、BD中の隣接記録層にて反射されたメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)の照射領域SM2、SB2がBD用の4分割センサ上において重なり合わず、かつ、HD中の隣接記録層にて反射されたメインビーム(迷光)とサブビーム(迷光)の照射領域SM1、SB1がHD用の4分割センサ上において重なり合わないようにすることができ、何れの4分割センサにも干渉縞が掛からないようにすることができる。よって、BD記録/再生時およびHD記録/再生時の両方において、サーボ信号および再生RF信号の品質劣化を抑制することができる。
この他、本発明は、BD/HD互換型の光ピックアップ装置に限らず、他の方式の光ピックアップ装置にも適宜適用可能である。また上記では、偏光依存性のブレーズ型回折素子を配したが、回折効率を重視しない場合にはステップ型回折素子も利用できる。また、対象ディスク間で使用波長が異なる場合には、偏光依存性の回折素子に替えて波長依存性の回折素子を配しても良い。
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係る光ピックアップ装置の光学系を示す図 実施の形態に係る偏光性回折素子の構成を示す図 実施の形態に係るセンサパターンとビームの関係を示す図 実施の形態に係るセンサパターンと迷光の関係を示す図 他の実施の形態に係るセンサパターンと迷光の関係を示す図 他の実施の形態に係る偏光性回折素子の構成を示す図 他の実施の形態に係る偏光性回折素子の構成とその作用を示す図 他の実施の形態に係る偏光性回折素子の構成とその作用を示す図 先行技術を説明する図
符号の説明
101 半導体レーザ
102 回折格子
112 HD用対物レンズ
113 BD用対物レンズ
116 偏光性回折素子
116a 回折領域
116b 外周領域
117 光検出器
117a HD用センサパターン
117b BD用センサパターン

Claims (8)

  1. レーザ光を出射する光源と、
    前記レーザ光をメインビームとサブビームに分離する回折格子と、
    複数の記録層が積層された記録媒体に前記メインビームと前記サブビームを照射する対物レンズと、
    前記記録媒体によって反射された前記メインビームと前記サブビームをそれぞれ個別に受光するセンサパターンを有する光検出部と、
    照射目標の記録層によって反射された前記メインビームと前記サブビームを前記センサパターン上に位置づけるとともに照射目標以外の記録層によって反射された前記メインビームと前記サブビームが前記センサパターン上において互いに重なり合わないように回折作用の発現領域が設定された回折素子とを有する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1において、
    前記回折素子は、入射された前記メインビームと前記サブビームの内周部の進行方向を回折により前記光検出部に向かう方向に変更する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1において、
    前記回折素子は、入射された前記メインビームと前記サブビームの外周部の進行方向を回折により前記光検出部から反れる方向に変更する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. レーザ光を出射する光源と、
    前記レーザ光をメインビームとサブビームに分離する回折格子と、
    前記メインビームとサブビームの光路を第1の偏光方向を有する第1のメインビームおよび第1のサブビームの光路と前記第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向を有する第2のメインビームおよび第2のサブビームの光路に分離する偏光ビームスプリッタと、
    前記第1のメインビームと前記第1のサブビームを複数の記録層が積層された第1の記録媒体に照射する第1の対物レンズと、
    前記第2のメインビームと前記第2のサブビームを第2の記録媒体に照射する第2の対物レンズと、
    前記第1の記録媒体によって反射された前記第1のメインビームと前記第1のサブビームをそれぞれ個別に受光する第1のセンサパターンを有する第1の光検出部と、
    前記第1のセンサパターンの受光面に平行な方向に変位して配されるとともに前記第2の記録媒体によって反射された前記第2のメインビームと前記第2のサブビームをそれぞれ個別に受光する第2のセンサパターンを有する第2の光検出部と、
    前記第1のメインビームと前記第1のサブビームが前記第1のセンサパターンに受光され且つ前記第2のメインビームと前記第2のサブビームが前記第2のセンサパターンに受光されるよう前記第1のメインビームおよび前記第1のサブビームの進行方向と前記第2のメインビームおよび前記第2のサブビームの進行方向を相違させる偏光依存性の回折素子とを備え、
    前記回折素子は、前記第1の記録媒体中の記録層のうち照射目標の記録層によって反射された前記第1のメインビームと前記第1のサブビームを前記第1のセンサパターン上に位置づけるとともに照射目標以外の記録層によって反射された前記第1のメインビームと前記第1のサブビームが前記第1のセンサパターン上において互いに重なり合わないように回折作用の発現領域が設定されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項4において、
    前記回折素子は、入射された前記第1のメインビームと前記第1のサブビームの内周部の進行方向を回折により前記第1の光検出部に向かう方向に変更する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項5において、
    前記回折素子は、入射された前記第2のメインビームと前記第2のサブビームの外周部の進行方向を回折により前記第2の光検出部から反れる方向に変更する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 請求項4において、
    前記回折素子は、入射された前記第1のメインビームと前記第1のサブビームの外周部の進行方向を回折により前記第1の光検出部から反れる方向に変更する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 請求項7において、
    前記回折素子は、入射された前記第2のメインビームと前記第2のサブビームの内周部の進行方向を回折により前記第2の光検出部に向かう方向に変更する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
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