JP2009127688A - 気体除去方法、積層支持体の製造方法 - Google Patents

気体除去方法、積層支持体の製造方法 Download PDF

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Shigenobu Suzuki
重信 鈴木
Hironori Hamazaki
宏典 濱崎
Hideaki Kato
秀章 加藤
Akiyuki Arai
章之 荒井
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Abstract

【課題】積層弾性体の中空部に塑性流動材料と硬質充填材の混合物からなる気体含有率が低い成型体を有する積層支持体を製造すること。
【解決手段】弾性体中空部28に複数の混合物片56Aを投入し、加圧し、一体化させて成型体56を成型した後、弾性体中空部28を閉塞板24で閉塞して弾性体中空部28に成型体56を封じ、成型体56をせん断変形させて成型体56に混入した気体を押し出すことで成型体56と弾性体中空部28と隙間が形成され、この隙間に混合物片56Aを追加投入、加圧、せん断変形させることで、空気含有率が低い成型体56が弾性体中空部28に設けられる。
【選択図】図6

Description

本発明は、塑性流動材料と硬質充填材の混合物から混合物中の気体を除去する気体除去方法、及び積層弾性体の積層方向に形成された中空部に塑性流動材料と硬質充填材の混合物からなる成型体を有する積層支持体の製造方法に関する。
従来から、ゴムなどの弾性板と金属などの剛性板とを交互に積層した積層支持体が、免震装置の支承等として使用されている。このような積層支持体には、例えば、中心に中空部を形成し、この中空部内に金属製のコアを圧入して構成されたものがある。このような構成により、積層支持体がせん断変形するときに、コアが塑性変形することで、ダンパとして機能するようになっている。
ところで、コアとしては、塑性変形の挙動が安定している鉛製のもの(鉛プラグ)が使用されることが多い。しかし、鉛プラグは、廃却時等に要するコストが大きいため、鉛プラグに替えて、塑性流動材料と硬質充填材の混合物が用いられたコアもある(特許文献1参照)。
一般的に、塑性流動材料と硬質充填材の混練はニーダーを用いて行われる。ニーダーによって混練された塑性流動材料と硬質充填材の混合物片100Aは、図11(A)に示すような複数の不定形の塊状に形成され、これを成型機102に投入して必要に応じて加熱しながら加圧して(図11(B)及び図11(C))、コアの形状に成型(成型体)する。
ここで、ニーダーによる塑性流動材料と硬質充填材との混練時に気体が混入して混合物片100A内に気体が含有されることがある。このような混合物片100Aを用いてコアを成型すると、コア内に気体が混入してしまう。また、複数の塊状の混合物片100Aを成型機102に投入するときに、混合物片100A同士の間に隙間ができることから、この状態で混合物片100Aを加圧成型しても、成型されたコア内に空気(気体)が混入してしまう。コア内の空気含有率が多くなると、コアの塑性変形時の力学特性が不安定になり、安定した減衰性能が得られなくなる。
特開2006−316990号公報
本発明は上記事実を考慮し、塑性流動材料と硬質充填材を混合した混合物から混合物中の気体を除去して、気体含有率が低い成型品を得るための気体除去方法、及び積層弾性体の中空部に塑性流動材料と硬質充填材の混合物からなる気体含有率が低い成型体を有する積層支持体を製造するための製造方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載の気体除去方法は、塑性流動材料と硬質充填材を混合した混合物から前記混合物中の気体を除去する気体除去方法であって、せん断変形が可能な加圧室に前記混合物を投入する工程と、前記加圧室に投入された前記混合物を加圧する工程と、加圧された前記混合物を前記加圧室に封じ、前記加圧室をせん断変形させて、封じられた前記混合物をせん断変形させる工程と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の気体除去方法では、せん断変形が可能な加圧室に塑性流動材料と硬質充填材の1乃至複数の混合物が投入され、加圧される。次いで、加圧された混合物を加圧室に封じ、加圧室をせん断変形させて、封じられた混合物をせん断変形させる。このせん断変形によって、混合物に含有された気体及び複数の混合物間の気体(複数の混合物が投入された場合のみ)が外部へと押し出される。これにより、気体が除去された、すなわち気体含有率が低減された混合物からなる成型品が得られる。
請求項2に記載の積層支持体の製造方法は、剛性板と、前記剛性板よりも弾性率が低い弾性部材とが交互に積層され、且つ積層方向に中空部が形成された積層弾性体と、前記中空部に設けられた塑性流動材料と硬質充填材の混合物からなる成型体とを有する積層支持体の製造方法であって、前記中空部に塑性流動材料と硬質充填材を混合した複数の混合物片を投入する投入工程と、前記中空部に投入された前記複数の混合物片を加圧し、一体化させて成型体を成型する成型工程と、前記成型体を前記中空部に封じ、前記積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた前記成型体をせん断変形させるせん断変形工程と、前記せん断変形工程後、前記成型体と前記中空部との間に形成される隙間に前記混合物片を追加投入する追加投入工程と、前記追加投入工程後、前記中空部の前記成型体と追加した前記混合物片とを加圧し、一体化させる再成型工程と、前記再成型工程後、前記成型体を前記中空部に封じ、前記積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた前記成型体をせん断変形させる再せん断変形工程と、を備え、前記追加投入工程、前記再成型工程、及び前記再せん断変形工程を1サイクルとして1乃至複数回繰り返すことを特徴としている。
請求項2に記載の積層支持体の製造方法では、投入工程で中空部内に塑性流動材料と硬質充填材を混合した複数の混合物片が投入される。次に、成型工程で中空部に投入された複数の混合物片が加圧され、一体化されて成型体が成型される。次に、せん断変形工程で成型体を中空部に封じ積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた成型体をせん断変形させる。このせん断変形によって成型体に混入した気体が成型体の外部へと押し出され、中空部と成型体との間に隙間が形成される。次に、追加投入工程で成型体と中空部との間に形成された隙間に混合物片が追加投入される。次に、再成型工程で中空部の成型体と追加した混合物片とを加圧し、一体化させる。そして、再せん断変形工程で成型体を中空部に封じ、積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた成型体をせん断変形させる。このせん断変形によって中空部と成型体との間に隙間が形成された場合には、追加投入工程、再成型工程、及び再せん断変形工程を1サイクルとして1乃至複数回繰り返す。この繰り返し作業は、中空部と成型体との間の隙間がなくなるまで繰り返される。これにより、気体が除去され、気体含有率が低くなった成型体が積層弾性体の中空部に設けられる。結果、積層支持体の中空部には気体含有率が低く、十分な強度を有する成型体が設けられるため、この積層支持体の製造方法で製造された積層支持体は安定した減衰性能を発揮することができる。
請求項3に記載の積層支持体の製造方法は、剛性板と、前記剛性板よりも弾性率が低い弾性部材とが交互に積層され、且つ積層方向に中空部が形成された積層弾性体と、前記中空部に設けられた塑性流動材料と硬質充填材の混合物からなる成型体とを有する積層支持体の製造方法であって、塑性流動材料と硬質充填材を混合した複数の混合物片を加圧し、一体化させて成型された前記中空部と同形状の成型体を前記中空部内に圧入する圧入工程と、前記成型体を前記中空部に封じ、前記積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた前記成型体をせん断変形させるせん断変形工程と、前記せん断変形工程後、前記成型体と前記中空部との間に形成される隙間に前記混合物片を追加投入する追加投入工程と、前記追加投入工程後、前記中空部の前記成型体と追加した前記混合物片とを加圧し、一体化させる再成型工程と、前記再成型工程後、前記成型体を前記中空部に封じ、前記積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた前記成型体をせん断変形させる再せん断変形工程と、を備え、前記追加投入工程、前記再成形工程、及び前記再せん断変形工程を1サイクルとして1乃至複数回繰り返すことを特徴としている。
請求項3に記載の積層支持体の製造方法では、塑性流動材料と硬質充填材を混合した複数の混合物片を加圧し、一体化させて成型された中空部と同形状の成型体が圧入工程で圧入される。次に、せん断変形工程で成型体を中空部に封じ積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた成型体をせん断変形させる。このせん断変形によって成型体に混入した気体が成型体の外部へと押し出され、中空部と成型体との間に隙間が形成される。次に、追加投入工程で成型体と中空部との間に形成された隙間に混合物片が追加投入される。次に、再成型工程で中空部の成型体と追加した混合物片とを加圧し、一体化させる。そして、再せん断変形工程で成型体を中空部に封じ、積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた成型体をせん断変形させる。このせん断変形によって中空部と成型体との間に隙間が形成された場合には、追加投入工程、再成型工程、及び再せん断変形工程を1サイクルとして1乃至複数回繰り返す。この繰り返し作業は、中空部と成型体との間の隙間がなくなるまで繰り返される。これにより、気体が除去され、気体含有率が低くなった成型体が積層弾性体の中空部に設けられる。結果、積層支持体の中空部には気体含有率が低く、十分な強度を有する成型体が設けられるため、この積層支持体の製造方法で製造された積層支持体は安定した減衰性能を発揮することができる。
本発明の気体除去方法は上記構成としたので、塑性流動材料と硬質充填材を混合した混合物から混合物中の気体が除去され、気体含有率が低い成型品を得ることができる。
また、本発明の積層支持体の製造方法は上記構成としたので、積層弾性体の中空部に塑性流動材料と硬質充填材の混合物からなる気体含有率が低い成型体を有する積層支持体を製造することができる。
図1には、本発明の第1実施形態に係る積層支持体の製造方法を用いて製造された積層支持体12が示されている。積層支持体12は、複数枚の円盤状の金属板18と、同じく複数枚の円盤状のゴム板20とを厚み方向に交互に積層した(以下この積層方向を「X方向」という)積層弾性体16を備えている。
積層弾性体16のX方向両端面には、フランジ板14が固定されている。フランジ板14は、積層弾性体16よりも側方に張り出すフランジ部14Fを備えており、このフランジ部14Fに形成された図示しないボルト孔にボルトを挿通して、積層支持体12が、図示しない支持部材(たとえば、建物基礎、土台、地盤等)及び図示しない被支持部材(たとえば、オフィスビル、病院、集合住宅、美術館、公会堂、学校、庁舎、神社仏閣、橋梁等)に取り付けられる。取付け状態では、被支持部材が積層支持体12を介して支持部材に支持される。
積層弾性体16を構成する金属板18とゴム板20とは加硫接着により(あるいは接着剤により)強固に張り合わされており、これらが不用意に分離したり位置ズレしたりしないようになっている。そして、積層支持体12が水平方向のせん断力を受けると、積層弾性体16も弾性的にせん断変形する。
したがって、支持部材と被支持部材とが水平方向に相対移動(振動)すると、積層弾性体16が全体として弾性的にせん断変形する。ここで、上記のように、金属板18とゴム板20とを交互に積層したことで、積層方向に荷重が作用しても、積層弾性体16の圧縮変形(すなわちゴム板20の圧縮)を抑制することができる。
積層弾性体16はさらに、金属板18とゴム板20の外側端面を周囲から被覆する被覆材22を有している。被覆材22によって金属板18及びゴム板20に外部から雨や光が作用しなくなり、酸素やオゾン、紫外線などによる劣化が防止される。また、被覆材22は、厚さが一定とされており、その強度にばらつきがでないようにされている。
なお、被覆材22はゴム板20と同一の材料によって形成することができる。この場合、ゴム板20と被覆材22とを別体で形成しておき、後工程で加硫接着等によって一体化させることが可能である。あるいは、被覆材22とゴム板20を接着剤等で接着してもよい。
積層弾性体16の中央部には、積層弾性体16をX方向に貫通する弾性体中空部28が形成されている。弾性体中空部28は、本実施形態では円柱状の空間とされているが、形状は円柱状に限定されない。
弾性体中空部28には、塑性流動材料と硬質充填材を混合した混合物からなる成型体56である円筒状のコア30(コア30は積層支持体12が製品となったときの成型体56を示す。)が設けられている。また、弾性体中空部28の端部には閉塞板24が配置されている。閉塞板24は、弾性体中空部28のX方向の端部を閉塞できるように、弾性体中空部28よりも大径の円盤状に形成されている。閉塞板24をフランジ板14に固定することで、弾性体中空部28を密閉することができる。このような構成とされた第1実施形態の積層支持体12では、支持部材と被支持部材との水平方向への相対移動(振動)により、図2に示されるように積層弾性体16が弾性的にせん断変形し、エネルギーを吸収する。
次に、上記構成の積層支持体12を製造する工程について説明する。
(フランジ付き積層弾性体成形工程)
図3に示されるように、複数枚の円盤状の金属板18と、複数枚の円盤状の未加硫のゴム板20とを厚み方向に交互に積層し、X方向に貫通する弾性体中空部28が形成された未加硫の積層弾性体16を成形する。次に未加硫の積層弾性体16のX方向両端面にフランジ板14を固定し、未加硫の積層弾性体16の外周面を被覆材22で被覆した後で、加硫する。これにより、フランジ付き積層弾性体13が成形される。
(投入工程)
次に、図4に示されるように、フランジ付き積層弾性体13の弾性体中空部28のX方向の一方の端部(図4では下側の端部)を閉塞板24で閉塞し、この弾性体中空部28に塑性流動材料と硬質充填材を混合した不定形且つブロック状の混合物片56Aを投入する。なお、この混合物片56Aは、予めニーダーを用いて塑性流動材料と硬質充填材を混練することで形成している。
(成型工程)
次に、図5に示されるように、フランジ付き積層弾性体13の弾性体中空部28に投入された複数の混合物片56Aを加圧するための加圧部材44を弾性体中空部28に挿入し、複数の混合物片56Aを加圧する。この加圧により、混合物片56Aに含有された気体及び複数の混合物片56Aの間の気体がある程度除去され、複数の混合物片56Aが一体化し、弾性体中空部28に成型体56が成型される。なお、成型体56の矢印X方向の長さが所定量よりも小さい場合には、再度混合物片56Aを投入し、加圧して、矢印X方向の長さを調整する。なお、本実施形態の加圧部材44の駆動源の一例としては油圧アクチュエータ、電動モーターなどを用いてもよいが、この一例に限定される必要もない。
(せん断変形工程)
次に、弾性体中空部28の他端部に閉塞板24を取り付けて、弾性体中空部28に成型体56を封じる。そして、一方のフランジ板14を図示しない支持体に固定し、他方のフランジを支持装置と水平方向(矢印X方向と直交する方向)に相対移動する図示しない被支持体に固定する。次に、図6に示されるように、被支持体を支持体に対して水平方向に相対移動させることで、フランジ付き積層弾性体13が弾性的にせん断変形する。このフランジ付き積層弾性体13のせん断変形に伴って、弾性体中空部28内の成型体56もせん断変形する。このとき、成型工程での加圧時に除去しきれなかった成型体56に混入した気体が、成型体56の外部へと押し出され、成型体56と弾性体中空部28との間に隙間(気体溜まり)が形成される。なお、フランジ付き積層弾性体13は、複数回せん断変形させてもよいものとする。
(追加投入工程)
次に、図7に示されるように、弾性体中空部28の他端部から閉塞板24を取り外し、成型体56と弾性体中空部28との隙間に混合物片56Aを追加投入する。
(再成型工程)
隙間に混合物片56Aを追加投入した後、加圧部材44を用いて、追加した混合物片56Aと成型体56を加圧し、一体化させる。このとき、図7の下側に位置する隙間(気体溜まり)は、この加圧(図7の上側からの加圧)によって除去される。
(再せん断変形工程)
そして、弾性体中空部28の他端部に閉塞板24を取り付けて弾性体中空部28に成型体56を封じ、各フランジ板14を支持体、及び被支持体に固定してフランジ付き積層弾性体13を再度せん断変形させ、成型体56をせん断変形させる。
このせん断変形によって弾性体中空部28と成型体56との間に再度隙間が形成された場合には、追加投入工程、再成型工程、及び再せん断変形工程を1サイクルとして1乃至複数回繰り返す。この繰り返し作業は、弾性体中空部28と成型体56との間の隙間がなくなるまで繰り返し行う。これにより、気体が除去され、気体含有率が低くなった成型体56が弾性体中空部28に形成される。結果、積層支持体12の弾性体中空部28には気体含有率が低く、十分な強度を有する成型体56が設けられるため、この積層支持体12の製造方法で製造された積層支持体12は安定した減衰性能を発揮することができる。
なお、混合物片56Aに混合される塑性流動材料としては、たとえば、せん断降伏応力が0.1MPa〜10MPaである未加硫ゴム、熱可塑性エラストマー等を挙げることができるが、これらに限定される必要はない。未加硫ゴムの主成分(ポリマー)としては、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、スチレン・プロピレンゴム(EPM、EPDM)、シリコーンゴム(Q)等が挙げられる。さらに、未加硫ゴムや熱可塑性エラストマー等にカーボンブラック、炭酸カルシウム、オイル・樹脂等の配合剤を配合したものでもよい。
なお、塑性流動材料のせん断降伏応力が0.1MPaよりも小さいと、塑性流動材料の流動抵抗力が小さいため、大きな減衰力が得られず、塑性流動材料のせん断降伏応力が10MPaよりも大きいと、塑性流動材料を大きく塑性変形させることができない。そこで、せん断降伏応力が0.1MPa〜10MPaである塑性流動材料に硬質充填材を混合(混錬)させることで、塑性変形の挙動が安定した成型体56が得られる。
また、混合物片56Aに混合される硬質充填材は、塑性流動材料に対して剛体とみなせる程度の硬さを有する材料であればよい。たとえば、金属、セラミックやエンジニアリングプラスチック等を適用することができるが、これらに限定されない。金属の具体例としては、純鉄、あるいは炭素鋼やステンレス鋼などの鉄を主成分とした粉体を挙げることができる。
そして、加圧部材44で、弾性体中空部28内の混合物片56A、成型体56に作用させる圧力は、単位面積当たり10MPa〜200MPaとすることが好ましい。加圧部材44で加圧することにより、複数の混合物片56Aを一体化させることができるとともに、成型体56に含有される気体を成型体56の外部へ押し出すこともできる。
なお、混合物片56Aを単位面積当たり10MPaより小さい力で加圧すると、混合物片56Aに対する加圧力が不十分であることから成型体56(コア30)に含有された気体の除去が不十分となってしまう。また、混合物片56Aを単位面積当たり200MPaより大きい力で加圧すると、混合物片56Aに対する加圧力が過剰となって、成型体56の物性が変化してしまう。したがって、単位面積当たり10MPa〜200MPaの力で混合物片56Aまたは成型体56を加圧することで、物性を変化させることなく、気体を除去した成型体56を得ることができる。また、加圧室内の混合物片56Aを加圧する際の温度は、40°C〜120°Cとする。なお、この温度を40°Cよりも低くすると、成型体56の流動性が十分に得られず、120°Cよりも高くすると、成型体56の物性が変化してしまう。
(その他の実施形態)
第1の実施形態では、複数の混合物片56Aを弾性体中空部28に投入(投入工程)し加圧し、一体化させて成型体56を成形し(成型工程)ているが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、図8に示されるように、複数の混合物片56Aを予め弾性体中空部28と同じ形状の中空部を有する金型に投入し加圧し、一体化させて成型体56を成形しておき、この成型体56をフランジ付き積層弾性体13の弾性体中空部28に圧入して(圧入工程)から、成型体56をせん断変形させる(せん断変形工程)構成であってもよいものとする。このような構成とすることで、積層支持体12の製造工程を短縮することができる。
また、上述の実施形態では、せん断変形工程後の弾性体中空部28と成型体56との隙間に混合物片56Aを追加投入する構成としたが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、図9に示されるように、混合物片56Aを予め弾性体中空部28の矢印X方向の長さを短くした中空部を有する金型に投入し加圧し、一体化させて薄い(短い)成型体56Bを成形しておき、弾性体中空部28と成型体56との隙間に成型体56Bを圧入してもよいものとする。
またさらに、上述の実施形態では、製品となる積層支持体12のフランジ付き積層弾性体13の弾性体中空部28に成型体56を直接成形したが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、フランジ付き積層弾性体13と同じ部材で構成される成型装置を用いてもよいものとする。この成型装置80としては、例えば、図10に示されるように、フランジ付き積層弾性体13を矢印X方向と直交する方向に分割できるようにした成型装置80が考えられる。この成型装置80を用いて成型体56を成型した場合には、気体含有率が低く、十分な強度を有する成型体56が得られ、この成型体56を積層弾性体16に圧入するだけで、安定した減衰性能を発揮する積層支持体12を製造することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
本発明の実施形態の積層支持体をせん断変形前において示す断面図である。 本発明の実施形態の積層支持体をせん断変形後において示す断面図である。 本発明の実施形態の積層支持体の製造方法のフランジ付き積層弾性体成形工程を示す断面図である。 本発明の実施形態の積層支持体の製造方法の投入工程を示す断面図である。 本発明の実施形態の積層支持体の製造方法の成型工程を示す断面図である。 本発明の実施形態の積層支持体の製造方法のせん断変形工程を示す断面図である。 本発明の実施形態の積層支持体の製造方法の追加投入工程、再成型工程を示す断面図である。 本発明の実施形態の積層支持体の製造方法の変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態の積層支持体の製造方法の変形例を示す断面図である。 本発明の積層支持体の成型体を成型するための成型装置を示す断面図である。 従来の製造方法を示す断面図である。
符号の説明
12 積層支持体
16 積層弾性体
18 金属板(剛性板)
20 ゴム板(弾性部材)
28 弾性体中空部(中空部)
30 コア
56 成型体
56A 混合物片

Claims (3)

  1. 塑性流動材料と硬質充填材を混合した混合物から前記混合物中の気体を除去する気体除去方法であって、
    せん断変形が可能な加圧室に前記混合物を投入する工程と、
    前記加圧室に投入された前記混合物を加圧する工程と、
    加圧された前記混合物を前記加圧室に封じ、前記加圧室をせん断変形させて、封じられた前記混合物をせん断変形させる工程と、
    を備えることを特徴とする気体除去方法。
  2. 剛性板と、前記剛性板よりも弾性率が低い弾性部材とが交互に積層され、且つ積層方向に中空部が形成された積層弾性体と、前記中空部に設けられた塑性流動材料と硬質充填材の混合物からなる成型体とを有する積層支持体の製造方法であって、
    前記中空部に塑性流動材料と硬質充填材を混合した複数の混合物片を投入する投入工程と、
    前記中空部に投入された前記複数の混合物片を加圧し、一体化させて成型体を成型する成型工程と、
    前記成型体を前記中空部に封じ、前記積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた前記成型体をせん断変形させるせん断変形工程と、
    前記せん断変形工程後、前記成型体と前記中空部との間に形成される隙間に前記混合物片を追加投入する追加投入工程と、
    前記追加投入工程後、前記中空部の前記成型体と追加した前記混合物片とを加圧し、一体化させる再成型工程と、
    前記再成型工程後、前記成型体を前記中空部に封じ、前記積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた前記成型体をせん断変形させる再せん断変形工程と、
    を備え、前記追加投入工程、前記再成型工程、及び前記再せん断変形工程を1サイクルとして1乃至複数回繰り返すことを特徴とする積層支持体の製造方法。
  3. 剛性板と、前記剛性板よりも弾性率が低い弾性部材とが交互に積層され、且つ積層方向に中空部が形成された積層弾性体と、前記中空部に設けられた塑性流動材料と硬質充填材の混合物からなる成型体とを有する積層支持体の製造方法であって、
    塑性流動材料と硬質充填材を混合した複数の混合物片を加圧し、一体化させて成型された前記中空部と同形状の成型体を前記中空部内に圧入する圧入工程と、
    前記成型体を前記中空部に封じ、前記積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた前記成型体をせん断変形させるせん断変形工程と、
    前記せん断変形工程後、前記成型体と前記中空部との間に形成される隙間に前記混合物片を追加投入する追加投入工程と、
    前記追加投入工程後、前記中空部の前記成型体と追加した前記混合物片とを加圧し、一体化させる再成型工程と、
    前記再成型工程後、前記成型体を前記中空部に封じ、前記積層弾性体を積層方向と交差する方向にせん断変形させて、封じられた前記成型体をせん断変形させる再せん断変形工程と、
    を備え、前記追加投入工程、前記再成形工程、及び前記再せん断変形工程を1サイクルとして1乃至複数回繰り返すことを特徴とする積層支持体の製造方法。
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