JP2009127549A - エンジンの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンに吸入される空気量を調整するための吸気機構の異常判定に誤りが生じる可能性を低くすることが可能なエンジンの制御装置を提供する。
【解決手段】開度差算出部1130は、要求スロットル開度TH(D)と、実スロットル開度THとの差の絶対値である開度差DIFを算出する。しきい値算出部1140は、エンジン回転数NEおよび要求スロットル開度TH(D)に基づいて、開度差DIFの判定しきい値DETを算出する。所定のトルク変化量を得るためのスロットル開度の変化量は、エンジンの高トルク領域では大きく、エンジンの低トルク領域では小さくなる。判定しきい値DETは高トルク領域では大きくなり、低トルク領域では小さくなる。判定部1150は、開度差DIFが判定しきい値DETより大きい場合、スロットルバルブ102を含む吸気機構(吸気系)が異常であると判定する。
【選択図】図2
【解決手段】開度差算出部1130は、要求スロットル開度TH(D)と、実スロットル開度THとの差の絶対値である開度差DIFを算出する。しきい値算出部1140は、エンジン回転数NEおよび要求スロットル開度TH(D)に基づいて、開度差DIFの判定しきい値DETを算出する。所定のトルク変化量を得るためのスロットル開度の変化量は、エンジンの高トルク領域では大きく、エンジンの低トルク領域では小さくなる。判定しきい値DETは高トルク領域では大きくなり、低トルク領域では小さくなる。判定部1150は、開度差DIFが判定しきい値DETより大きい場合、スロットルバルブ102を含む吸気機構(吸気系)が異常であると判定する。
【選択図】図2
Description
本発明はエンジンの制御装置に関し、特に、エンジンの目標トルクが算出され、この目標トルクに基づいてエンジンに吸入される空気量を調整する技術に関する。
従来より、エンジンの目標トルクを算出し、この目標トルクを実現するようにスロットル開度を制御して、エンジンに吸入される空気量を調整する技術が提案されている。特開平2−147439号公報(特許文献1)に記載の車両用自動走行制御装置は、目標の車速や目標の加速度に基づいて目標トルクを設定し、この目標トルクに応じてエンジンのスロットル開度を設定しうる制御部を備える。この車両用自動走行制御装置は、さらに、制御部により設定されたスロットル開度に応じてスロットルアクチュエータを通じてスロットル弁を駆動しうるスロットル弁回動部と、上記スロットル弁の実開度を検出するスロットル開度検出部と、上記の設定されたスロットル開度と、上記のスロットル弁の実開度とに基づいて上記スロットルアクチュエータの作動に異常があるか否かを判定しうるスロットルアクチュエータ異常判定手段とを備える。このスロットルアクチュエータ異常判定手段は、目標スロットル開度と実開度との間に一定量以上の差があると判断すると、スロットルアクチュエータの作動に異常があると判断する。
特開平2−147439号公報
ところで、エンジンの特性上、高トルク領域では、スロットル開度を大きく変化させても、エンジンの出力トルクの変化量は小さい。なお高トルク領域ではエンジン回転数に対するトルクの変化量も小さい。
特開平2−147439号公報に記載の異常判定方法は、目標スロットル開度と実開度との差が一定量以上になるとスロットルアクチュエータが異常であると判定する方法である。しかしこの方法によれば、実トルクを目標トルクに近づける制御が高トルク領域において実行された場合、目標トルクを得るためのスロットル開度として予め決定された要求スロットル開度と、実トルクが得られたときの実スロットル開度との差が基準値を上回る可能性が高くなる。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、エンジンに吸入される空気量を調整するための吸気機構の異常判定に誤りが生じる可能性を低くすることが可能なエンジンの制御装置を提供することである。
本発明は要約すれば、車両に搭載され、かつスロットルバルブを含む吸気機構によりその吸入空気量が調整されるエンジンの制御装置である。制御装置は、車両の運転状態に基づいて、車両の目標トルクを設定するトルク設定部と、目標トルクに基づいて、スロットルバルブの目標開度を算出する第1の算出部と、スロットルバルブの実開度が目標開度となるように実開度を調整する調整部と、実開度を検出する検出部と、検出部により検出された実開度と、目標開度との差の絶対値を判定対象値として算出する第2の算出部と、目標開度とエンジンのエンジン回転数とに基づいて、判定対象値の判定しきい値を算出する第3の算出部と、判定対象値が判定しきい値を上回る場合に、吸気機構が異常であると判定する判定部とを備える。
好ましくは、第3の算出部は、エンジン回転数が大きいほど判定しきい値が大きくなるように予め定められた関係に従って、判定しきい値を算出する。
好ましくは、第3の算出部は、エンジン回転数を一定として目標開度を変化させた場合において、目標開度が大きいほど判定しきい値が大きくなるように予め定められた関係に従って、判定しきい値を算出する。
本発明によれば、エンジンに吸入される空気量を調整する吸気機構の異常判定に誤りが生じる可能性を低くすることを可能にする。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態では、自動変速機を、流体継手としてトルクコンバータを備えた、歯車式変速機構を有する自動変速機として説明する。なお、本発明は、歯車式変速機構を有する自動変速機に限定されるものではなく、たとえばベルト式などの無段変速機であってもよい。また、歯車式変速機構は、遊星歯車から構成されるものであってもよく、常時噛み合い式の歯車から構成されるものであってもよい。
図1に示すように、この車両のパワートレーンは、エンジン100と、トルクコンバータ200と、自動変速機300と、ECU(Electronic Control Unit)1000とを備える。
エンジン100に吸入される空気量は、スロットルバルブ102により調整される。また、吸気管内に生じる圧力変動による脈動効果を有効に利用し、エンジン100のトルクアップを図るため、可変吸気システムが設けられる。
可変吸気システムにおいては、ACIS(Acoustic Control Induction System)バルブ104により、脈動流の周期に合わせて有効吸気管長が2段階に切替えられる。ACISバルブ104の開閉は、スロットル開度や目標トルクに応じて制御される。
たとえばスロットル開度または目標トルクが大きい高負荷時においては、有効吸気管長が長くなるようにACISバルブ104が制御される。一方、スロットル開度または目標トルクが小さい低負荷時においては、有効吸気管長が短くなるようにACISバルブ104が制御される。
さらに、エンジン100の気筒に充填される空気量、すなわちエンジン100の出力トルクは、可変バルブタイミング機構106により、吸気バルブ108や排気バルブ110の開閉タイミングを変更することにより調整される。吸気バルブ108や排気バルブ110の開閉タイミングは、スロットル開度に応じて制御される。
たとえば、スロットル開度に応じて、すなわち負荷に応じて吸気バルブ108と排気バルブ110とのオーバーラップ量を調整したり、吸気バルブ108の閉じタイミングを調整したりすることにより、気筒内に充填される空気量や内部EGR(Engine Gas Recirculation)量などが調整され、エンジン100の出力トルクがきめ細かく制御される。
エンジン100の出力軸は、トルクコンバータ200の入力軸に接続される。エンジン100とトルクコンバータ200とは回転軸により連結されている。したがって、エンジン回転数センサにより検知されるエンジン100の出力軸回転数NE(エンジン回転数NE)とトルクコンバータ200の入力軸回転数(ポンプ回転数)とは同じである。
トルクコンバータ200は、入力軸と出力軸とを直結状態にするロックアップクラッチと、入力軸側のポンプ羽根車と、出力軸側のタービン羽根車と、ワンウェイクラッチを有しトルク増幅機能を発現するステータとから構成される。トルクコンバータ200と自動変速機300とは、回転軸により接続される。トルクコンバータ200の出力軸回転数NT(タービン回転数NT)は、タービン回転数センサにより検知される。自動変速機300の出力軸回転数NOUTは、出力軸回転数センサにより検知される。
このような自動変速機300は、その内部に複数の摩擦要素であるクラッチやブレーキを備える。予め定められた作動表に基づいて、摩擦要素であるクラッチ要素(たとえばクラッチC1〜C4)や、ブレーキ要素(たとえばブレーキB1〜B4)、ワンウェイクラッチ要素(たとえばワンウェイクラッチF0〜F3)が、要求された各ギヤ段に対応して、係合および解放されるように油圧回路が制御される。自動変速機300の変速ポジション(シフトポジション)には、パーキング(P)ポジション、後進走行(R)ポジション、ニュートラル(N)、前進走行(D)ポジションがある。
これらのパワートレーンを制御するECU1000は、エンジン100を制御するエンジンECU1010と、自動変速機300を制御するECT(Electronic Controlled Transmission)_ECU1020とを含む。
本実施の形態において、ECU1000は、エンジン回転数やアクセル開度などに基づいて、エンジン100の目標トルクとしての要求トルクを算出し、この要求トルクを実現するようにエンジン100のスロットルバルブ102を制御する。
ECU1000が算出した要求トルクに基づいて、ECU1000のエンジンECU1010がスロットルバルブ102の目標開度としての要求スロットル開度を算出し、スロットル開度が要求スロットル開度になるようにスロットルバルブ102を制御する。
エンジンECU1010は、さらに、スロットルバルブ102の実際の開度(実スロットル開度)を示す信号を受信する。エンジンECU1010は、要求スロットル開度と実スロットル開度との差が判定しきい値を超える場合に、吸気系に異常が生じたと判断するとともに異常時処理を実行する。
ECT_ECU1020には、出力軸回転数センサにて検知された出力軸回転数NOUTを表わす信号が入力される。また、ECT_ECU1020には、エンジンECU1010から、エンジン回転数センサにて検知されたエンジン回転数NEを表わすエンジン回転数信号が入力される。
これら回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸に取り付けられた回転検出用ギヤの歯に対向して設けられている。これらの回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸の僅かな回転の検出も可能なセンサであり、たとえば、一般的に半導体式センサと称される磁気抵抗素子を使用したセンサである。
ECT_ECU1020は、トルクコンバータ200のロックアップクラッチ制御信号を出力する。このロックアップクラッチ制御信号に基づいて、ロックアップクラッチの係合圧が制御される。また、ECT_ECU1020は、自動変速機300にソレノイド制御信号を出力する。このソレノイド制御信号に基づいて、自動変速機300の油圧回路のリニアソレノイドバルブやオンオフソレノイドバルブなどが制御され、所定の変速ギヤ段(たとえば第1速〜第5速)を構成するように、摩擦係合要素が係合および解放されるように制御される。
また、ECT_ECU1020には、アクセル開度センサ2100から運転者により操作されたアクセルペダル2102の開度(アクセル開度)を表わす信号が、車速センサ2200から車速を表わす信号が、それぞれ入力される。ECT_ECU1020は、アクセル開度センサ2100から送信された信号に基づいて、アクセル開度の変化率を検出する。また、ECU1000は、各種データやプログラムが記憶されたメモリを有する。なお、アクセル開度の代わりに、その他、アクセルペダル2102の踏力を検出してもよい。同様に、アクセル開度の変化率の代わりに、その他、アクセルペダル2102の踏力の変化率を検出してもよい。なお、アクセル開度を表わす信号は、エンジンECU1010にも入力される。
エンジンECU1010とECT_ECU1020とは、相互に信号を送受信する。本実施の形態において、エンジンECU1010は、自動変速機300を制御するために用いられる実エンジン正味トルクを算出し、ECT_ECU1020に送信する。ECT_ECU1020は、エンジンECU1010から送信された実エンジン正味トルクを用いて、自動変速機300を制御する。
図2は、本発明の実施の形態に係るエンジンの制御装置の機能ブロック図である。図2を参照して、エンジンECU1010は、要求トルク算出部1110と、要求スロットル開度算出部1120と、開度差算出部1130と、しきい値算出部1140と、判定部1150と、異常時処理部1160とを含む。
スロットルバルブ102は、開度制御部120によりその開度が制御される。開度制御部120は、駆動部122と、開度検出部124とを含む。
要求トルク算出部1110は、アクセル開度センサ2100からアクセル開度ACCを示す信号を受けるとともに、エンジン回転数センサ130からエンジン回転数NEを示す信号を受ける。アクセル開度ACCおよびエンジン回転数NEは車両の運転状況に関する情報に含まれる。要求トルク算出部1110は、これらの信号に基づいて、エンジン100の要求トルク(エンジン100の目標トルク)T(D)を算出する。なおエンジン100の要求トルクは、たとえば実験等により予め求められたマップに基づいて算出される。
要求スロットル開度算出部1120は、要求トルクT(D)に基づいて、目標開度としての要求スロットル開度TH(D)を算出する。要求スロットル開度TH(D)は、実験等により予め求められたマップを用いて算出される。
駆動部122は、要求スロットル開度算出部1120から要求スロットル開度TH(D)を示す信号を受けるとともに、実スロットル開度がその要求スロットル開度TH(D)になるようにスロットルバルブ102を制御する。開度検出部124はスロットルバルブ102の実スロットル開度を検出して、その検出した実スロットル開度THを開度差算出部1130に送信する。
開度差算出部1130は、要求スロットル開度TH(D)と、実スロットル開度THとの差の絶対値である開度差DIFを算出する。
しきい値算出部1140は、エンジン回転数NEおよび要求スロットル開度TH(D)に基づいて、開度差DIFの判定しきい値DETを算出する。
判定部1150は、開度差DIFが判定しきい値DETより大きいか否かを判定する。開度差DIFが判定しきい値DETより大きい場合、判定部1150は、スロットルバルブ102を含む吸気機構(吸気系)が異常であると判定する。一方、開度差DIFが判定しきい値DET以下である場合、判定部1150は、吸気機構(吸気系)が正常であると判定する。判定部1150は、吸気機構(吸気系)が異常であると判定した場合にはその判定結果を異常時処理部1160に出力する。
なお、吸気系の異常とは、たとえばスロットルバルブの異常である。ただし、吸気系の異常は、スロットルバルブの異常のみに限定されず、たとえばACISバルブの異常および/または吸気バルブ108の開閉タイミングの異常を含んでいてもよい。
異常時処理部1160は、判定部1150による判定結果を受けて異常時処理を実行する。異常時処理の一例を以下に示す。たとえば異常時処理部1160は、要求スロットル開度算出部1120に対して、要求スロットル開度TH(D)の算出を一時的に中止するよう指示する。また、たとえば異常時処理部1160は、駆動部122に対して、スロットルバルブ102の開閉を中止するための指示を送る。
本実施の形態では、エンジンの制御装置は、エンジンECU1010と、開度制御部120とを含む。次に、図5を参照しながら、本実施の形態に係るエンジンの制御装置の処理をより詳細に説明する。なお図5に示す処理は、たとえば一定の時間ごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。
図5および図2を参照して、処理が開始されると、ステップS1において、要求トルク算出部1110は、エンジン回転数NEおよびアクセル開度ACCを取得する。そして要求トルク算出部1110は、取得したエンジン回転数NEおよびアクセル開度ACCに基づいて要求トルクT(D)を算出する。
ステップS2において、要求スロットル開度算出部1120は、要求トルクT(D)に基づいて要求スロットル開度TH(D)を算出する。
ステップS3において、しきい値算出部1140は、要求スロットル開度TH(D)およびエンジン回転数NEに基づいて、判定しきい値DETを算出する。
図3は、エンジン回転数とエンジンの出力トルクとの関係を示す図である。図3に示されるように、スロットル開度が同一の場合にはエンジン回転数NEが高くなるほどトルク変化量が小さくなる。また、あるトルク変化量を得るためのスロットル開度の変化量は、出力トルクが高くなるほど大きくなる。
このため、しきい値算出部1140は、図4に示すマップを記憶する。図4に示されるように、マップには、要求スロットル開度TH(D)をパラメータとする、エンジン回転数に対する判定しきい値の対応関係が定義されている。なお、図4には代表的に要求スロットル開度TH(D)が相対的に大きい場合(たとえばTH(D)=80%)および要求スロットル開度TH(D)が相対的に小さい場合(たとえばTH(D)=5%)の各場合におけるエンジン回転数と判定しきい値の対応関係が示される。
なお図4に示すマップは実験などにより予め求められる。また、図4に示すマップは一例であってこれに限られるものではない。
しきい値算出部1140は、図4に示すマップと、エンジン回転数NEと、要求スロットル開度TH(D)とから判定しきい値DETを算出する。
ステップS3の処理が終了すると、ステップS4の処理が実行される。ステップS4において、開度検出部124は、スロットルバルブ102の実スロットル開度THを検出する。開度差算出部1130は、開度検出部124から実スロットル開度THを取得する。
ステップS5において、開度差算出部1130は、要求スロットル開度算出部1120から要求スロットル開度TH(D)を取得するとともに判定しきい値算出部1140から判定しきい値DETを取得する。そして開度差算出部1130は、要求スロットル開度TH(D)と実スロットル開度THとの差の絶対値である開度差DIFを算出し、開度差DIFが判定しきい値DETよりも大か否かを判定する。
開度差DIFが判定しきい値DET以下の場合(ステップS5においてNOの場合)、全体の処理はメインルーチンに戻される。一方、開度差DIFが判定しきい値DETより大きい場合(ステップS5においてYESの場合)、判定部1150は、スロットルバルブ102を含む吸気機構(吸気系)が異常であると判定し、その判定結果を異常時処理部1160に出力する。異常時処理部1160は、判定部1150の判定結果に応じて異常時処理を実行する(ステップS6)。ステップS6の処理が終了すると、全体の処理はメインルーチンに戻される。
再び図3を参照して、あるトルク変化量を得るためのスロットル開度の変化量は高トルク領域では大きくなるのに対し、低トルク領域では小さくなる。このためトルク領域に関係なく、判定しきい値を一定に定めた場合には、次のような状態が生じる可能性がある。
まず、高トルク領域では、所定のトルク変化量を得るためのスロットル開度の変化量が大きくなる。たとえば実トルクを要求トルクに近づけるためには、実スロットル開度を大きく変化させることが必要になる。このため、吸気系が正常であっても開度差DIFが判定しきい値を越える可能性が高くなる。
一方、高トルク領域でのスロットル開度の変化量とトルクの変化量との関係から所定の判定しきい値を定めた場合、その判定しきい値が大きな値となる可能性が高い。この場合には低トルク領域において吸気系の異常を判定できなくなる可能性がある。たとえば要求トルクおよびエンジン回転数NEからある要求スロットル開度(たとえば10%)が算出されたものの、吸気系の異常によって実スロットル開度が0%になったとする。しかしながら開度差DIF(この場合には10%)が判定しきい値以下であれば、吸気系が正常であると判定される。すなわち誤判定が生じる。
本実施の形態では、図4のマップに従って判定しきい値DETが算出される。図4のマップにおいては、要求スロットル開度TH(D)によらず、エンジン回転数が大きくなるほど判定しきい値は大きくなる。つまり、高トルク領域では判定しきい値DETが大きくなり、低トルク領域では判定しきい値DETは小さくなる。
これにより高トルク領域では実トルクを要求トルクに近づけるために、実スロットル開度が大きく変化しても、吸気系に異常が生じたと誤判定される可能性を小さくできる。一方、低トルク領域では、吸気系の異常により開度差DIFが大きくなった場合に、その異常を検知することができる。よって、本実施の形態によれば、吸気系の異常判定に誤りが生じる可能性を低くすることが可能になる。
さらに、図4のマップは、同一のエンジン回転数では、要求スロットル開度が大きいほど判定しきい値が大きくなることを示している。図3に示されるように、同一のエンジン回転数であればスロットル開度が大きいほどエンジン回転数に対するトルク変化量が小さくなる。したがって、特に高エンジン回転数かつ高スロットル開度の場合において判定しきい値が大きくなるので、吸気系の異常判定に誤りが生じる可能性を低くすることが可能になる。
このように、本実施の形態によれば、トルク変化量が小さくなる場合、すなわちエンジン回転数が高回転数の場合、または要求スロットル開度が大きくなる場合には、判定しきい値を大きくし、エンジン回転数が低回転数かつ要求スロットル開度が小さい場合には判定しきい値を小さくする。これにより、エンジンに吸入される空気量を調整する調整機構(吸気系)の異常判定に誤りが生じる可能性を低くすることが可能になる。
さらに、本実施の形態によれば、このような誤判定が生じる可能性を低くすることによって、運転者の要求に応じたスロットル開度を実現することができるので、運転者の要求に応じた出力トルクを実現することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示さ
れ、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
れ、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 エンジン、102 スロットルバルブ、104 ACISバルブ、106 可変バルブタイミング機構、108 吸気バルブ、110 排気バルブ、120 開度制御部、122 駆動部、124 開度検出部、130 エンジン回転数センサ、200 トルクコンバータ、300 自動変速機、1000 ECU、1010 エンジンECU、1020 ECT_ECU、1110 要求トルク算出部、1120 要求スロットル開度算出部、1130 開度差算出部、1140 しきい値算出部、1150 判定部、1160 異常時処理部、2100 アクセル開度センサ、2102 アクセルペダル、2200 車速センサ。
Claims (3)
- 車両に搭載され、かつスロットルバルブを含む吸気機構によりその吸入空気量が調整されるエンジンの制御装置であって、
前記車両の運転状態に基づいて、前記車両の目標トルクを設定するトルク設定部と、
前記目標トルクに基づいて、前記スロットルバルブの目標開度を算出する第1の算出部と、
前記スロットルバルブの実開度が前記目標開度となるように前記実開度を調整する調整部と、
前記実開度を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記実開度と、前記目標開度との差の絶対値を判定対象値として算出する第2の算出部と、
前記目標開度と前記エンジンのエンジン回転数とに基づいて、前記判定対象値の判定しきい値を算出する第3の算出部と、
前記判定対象値が前記判定しきい値を上回る場合に、前記吸気機構が異常であると判定する判定部とを備える、エンジンの制御装置。 - 前記第3の算出部は、前記エンジン回転数が大きいほど前記判定しきい値が大きくなるように予め定められた関係に従って、前記判定しきい値を算出する、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
- 前記第3の算出部は、前記エンジン回転数を一定として前記目標開度を変化させた場合において、前記目標開度が大きいほど前記判定しきい値が大きくなるように予め定められた関係に従って、前記判定しきい値を算出する、請求項1または2に記載のエンジンの制御装置。
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