JP2009123646A - 電池パックおよび電池パックの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池パックに収納される回路基板の熱による損傷を防止し、回路基板と電極端子との接続を容易にする。
【解決手段】回路基板の所定の位置に、回路基板の一主面から対向する面に向けて貫通する孔を2つ設け、孔のそれぞれが回路基板の一主面側から覆われるように2つの金属端子を設ける。電池素子から導出された正極端子と負極端子を、2つの金属端子のそれぞれと重ね合わせるように配置し、回路基板のそれぞれの孔を通じて金属端子と電極端子とが重ね合わされた部分にかしめ針を突き刺してバリを形成する。そして、形成したバリを圧接することにより、金属端子と電極端子とがかしめられて接続される。なお、かしめ針を突き刺したままバリを圧接することにより、十分な強度を有するかしめ接合を形成することができる。
【選択図】図3

Description

この発明は、電池パックおよび電池パックの製造方法に関し、特に、回路基板の損傷を防止し、回路基板と電極端子との接続を容易にした電池パックおよび電池パックの製造方法に関する。
近年、カメラ一体型VTR(Videotape recorder:ビデオテープレコーダ)、携帯電話あるいはラップトップコンピュータなどのポータブル電子機器が多く登場し、それらの小型化および軽量化が図られている。それに伴い、ポータブル電子機器の電源として用いられる電池の需要が急速に伸びており、機器の小型軽量化実現のために、電池設計も軽く、薄型であり、かつ機器内の収納スペースを効率的に使うことが求められている。このような要求を満たす電池として、エネルギー密度および出力密度の大きいリチウムイオン二次電池が最も好適である。
中でも、従来の液系電解液を用いた場合に問題となる電解液の液漏れを防止するために、ゲル状のポリマー電解質を用いたリチウムイオンポリマー二次電池が広く用いられている。リチウムイオンポリマー二次電池は、電極端子を接続し、両面にポリマー電解質を塗布した帯状の正極および負極をセパレータを介して積層した後、長手方向に巻回して電池素子を作製する。そして、この電池素子と、電子部品が実装された回路基板とを接続した後、電池素子と回路基板とを、ラミネートフィルムなどの外装材に収容して電池パックとしている。
例えば、以下の特許文献1では、軟質ラミネートフィルムで電池素子を外装した電池セルと、回路基板とを接続し、さらに電池セルを硬質ラミネートフィルムで外装した後、予め樹脂成型されたカバーを硬質ラミネートフィルムで形成された開口に挿入した電池パックが記載されている。
特開2007−157460号公報
特許文献1の電池パックでは、予め金属端子がリフローはんだ付けされた回路基板に、電池セルから導出された正極端子および負極端子(以下、いずれかに限定しない場合は電極端と適宜称する)が、それぞれ抵抗溶接、レーザ溶接および超音波溶接等により接続されている。
しかしながら、特許文献1の電池パックのように、抵抗溶接、レーザ溶接あるいは超音波溶接により回路基板と電極端子とを接続する場合、例えば700〜800℃程度の高い熱が回路基板に加わってしまう。このため、回路基板にマウントされた保護回路や電子部品を損傷してしまうおそれがある。回路基板の保護回路および電子部品の損傷を防止するために金属端子を厚くすることも考えられるが、この場合は材料費が増加するという問題が生じる。
また、図1に示すように、電池素子1から導出された正極端子2と溶接機6の電極6aおよび6bとが直接接触する構成で、正極端子2と回路基板4に設けられた金属端子5aとの溶接を行う場合、溶接機の電極6aおよび6bと正極端子2とが貼り付いて正極端子2の損傷を招いてしまう。このため、図2Aに示すように、正極端子2を金属端子5aで挟みこんだ後、図2Bに示すように、金属端子5aの上から溶接機6の電極6aおよび6bを接触させて溶接を行っている。ところが、この場合、正極端子2の位置が視認困難となり、溶接点がずれるおそれがある。溶接点がずれてしまった場合、正極端子2の溶接が不十分となったり、過大な溶接電流が流れて正極端子2が溶け、それが塵として発生し、回路のショートの原因となるおそれがある。
さらに、回路基板と電極端子との接合の良否を判断するためには破壊試験を行う必要があるが、この場合、破壊試験により回路基板をも破壊してしまうおそれがある。
したがって、この発明は、上述の問題点を解消し、回路基板を損傷することなく容易に回路基板と電極端子とを接続可能な電池パックおよび電池パックの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の発明は、正極端子および負極端子が導出された電池素子と、
第1の孔および第2の孔が形成され、第1の孔および第2の孔がそれぞれ一方の面から覆われるように第1の金属端子および第2の金属端子が設けられた回路基板と、
電池素子と回路基板とを収納する外装材と
が備えられ、
第1の金属端子と、正極端子とが重ね合わされた第1の積層部の一部に、第1の孔よりやや小さい第1の中心孔の周囲に第1の金属端子と正極端子とがともにかしめられた第1のかしめ部が形成されることにより、第1の金属端子と正極端子とが接続され、
第2の金属端子と、負極端子とが重ね合わされた第2の積層部の一部に、第2の孔よりやや小さい第2の中心孔の周囲に第2の金属端子と負極端子とがともにかしめられた第2のかしめ部が形成されることにより、第2の金属端子と負極端子とが接続された
ことを特徴とする電池パックである。
なお、第1の金属端子および第2の金属端子のビッカース硬度Hvは、85以上190以下であることが好ましく、85以上160以下であることがさらに好ましい。
また、第1の金属端子および第2の金属端子は、ニッケル(Ni)および銅(Cu)ならびに銅(Cu)を主体とする合金からなることが好ましい。
また、第1の金属端子および第2の金属端子の厚さは、0.10mm以上0.15mm以下であることが好ましい。
さらに、回路基板上に設けられる第1の孔および第2の孔の直径は、1.0mm以上2.0mm以下であることが好ましく、1.3mm以上1.5mm以下であることがさらに好ましい。
また、第2の発明は、回路基板に第1の孔および第2の孔を形成する孔形成工程と、
第1の孔および第2の孔がそれぞれ回路基板の一方の面から覆われるように第1の金属端子および第2の金属端子を設ける金属端子設置工程と、
電池素子から導出された正極端子および負極端子を、第1の金属端子および第2の金属端子にそれぞれ積層する積層工程と、
第1の金属端子および正極端子を積層した第1の領域と第2の金属端子および負極端子を積層した第2の領域とが、回路基板の両面から固定部材によって挟み込まれることによって固定する固定工程と、
第1の孔および第2の孔を通じて第1の金属端子および正極端子、ならびに第2の金属端子および負極端子のそれぞれに針を突き刺して、第1の金属端子、正極端子、第2の金属端子、負極端子にそれぞれ第1ないし第4のバリを形成するバリ形成工程と、
第1の積層部および第2の積層部を固定部材で挟み込み、かつ針を突き刺し込んだまま、第2のバリが第1のバリを覆い、第4のバリが第3のバリを覆うように圧接する圧接工程と
を有する電池パックの製造方法である。
第1および第2の発明では、抵抗溶接、レーザ溶接および超音波溶接等を用いることなく、正極端子および負極端子と回路基板との接続を行うことができる。
また、リベットおよびハトメなどの別部品を用いることなく正極端子および負極端子と回路基板との接続を行うことができる。
さらに、第2の発明では、かしめ針を金属端子および電極端子に差し込んだままバリの圧接を行うため、バリが回路基板の孔に落ち込むことなくかしめを施すことができる。
この発明によれば、正極端子および負極端子と回路基板との接続時に、回路基板に高い熱をかける必要がなくなるため、回路基板の損傷を防止することができる。また、別部品を用いないため、製造工程が容易になる。
また、良好にかしめられた接続部分を容易に形成できるため、溶接による接続と比較して品質や歩留が低下しない。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
(1)電池パックの構成
図3に、この発明の一実施形態によるリチウムイオンポリマー二次電池の電池パック10の構成を示す。この電池パック10は、外装材としての硬質ラミネートフィルム11に発電要素30を収容した電池セル20の両端開口に、予め樹脂成型により形成したトップカバー19aおよびボトムカバー19bを嵌合したものであり、必要に応じて製品ラベル(図示せず)が設けられている。
なお、この明細書では、電池素子を軟質ラミネートフィルムで外装したものを発電要素30、発電要素30を硬質ラミネートフィルム11で外装したものを電池セル20、電池セル20に回路基板14を接続し、トップカバー19aおよびボトムカバー19bを嵌合したものを電池パック10と称する。また、電池パック10、電池セル20および発電要素30において、正極端子22aおよび負極端子22bが導出される側をトップ側、トップ側と対向する側をボトム側と適宜称する。
以下、電池パック10の構成について説明する。
[トップカバーおよびボトムカバー]
トップカバー19aおよびボトムカバー19bは予め樹脂成型により形成されており、トップカバー19aは電池セル20のトップ側開口に、ボトムカバー19bは電池セル20のボトム側開口に嵌合されるものである。トップカバー19aおよびボトムカバー19bは、電池セル20の両端開口にそれぞれ嵌合した後、熱融着等で電池セル20に接着される。トップカバー19aには、回路基板14が収納される。
なお、トップカバー19aには予め複数の開口が設けられており、この開口を通じて回路基板14に設けられた接続端子(図示せず)が外部に露出する。この接続端子は、電池パック10が電子機器に装着された際、電池機器側の接続端子と接触して、放電や通信を行うためのものである。
[回路基板]
回路基板14は、保護回路が予めマウントされており、発電要素30から導出された正極端子22aおよび負極端子22bが保護回路と電気的に接続されている。保護回路は、PTC素子(Positive Temperature Coefficient;熱感抵抗素子)、サーミスタ等、電池が高温となった場合に電池の電流回路を遮断する温度保護素子を有する。なお、保護回路等を構成する回路および電子部品の図示は省略する。
図4Aに示すように、回路基板14の基材には、回路基板14の一主面から対向する他の面の方向に向けて、孔14aおよび孔14bが設けられている。そして、孔14aおよび孔14bが、回路基板14の一主面側から覆われるように、例えば矩形状の金属端子15aおよび15bが設けられる。金属端子15aおよび15bは、基材にリフローはんだ付けされることにより固定されている。
この金属端子15aおよび15bには、電池セル20から導出された正極端子22aおよび負極端子22bがそれぞれ重ね合わされる。そして、図4Bに示すように、金属端子15aと正極端子22aの積層部分に、基材の孔14aを通じてかしめ針を突き刺してバリ16aを形成し、このバリ16aを圧接することにより、金属端子15aと正極端子22aとがかしめられて接続される。また、金属端子15bと負極端子22bも同様にしてバリ16bが形成され、バリ16bを圧接することにより、金属端子15aと負極端子22bとがかしめられて接続される。
金属端子15aと正極端子22aとがかしめられて接続されたかしめ部17aには、かしめ針が突き刺されたことにより、基材に設けられた孔14aよりもやや小さい直径の中心孔18aが形成され、その周囲にバリ16aが圧接されている。バリ16aは、金属端子15aによるバリと、正極端子22aによるバリからなり、図4Cに示すように、金属端子15aによるバリが、正極端子22aによるバリを覆うように圧接されて固定されている。
同様に、金属端子15bと負極端子22bとがかしめられて接続されたかしめ部17bには、孔14bよりもやや小さい直径の中心孔18bが形成され、その周囲にバリ16bが圧接されている。バリ16bは、金属端子15bによるバリと、負極端子22bによるバリからなり、金属端子15bによるバリが、負極端子22bによるバリを覆うように圧接されて固定されている。
回路基板14に予め設けられる孔14aおよび14bの直径は、1.0mm以上2.0mm以下が好ましく、1.3mm以上1.5mm以下がより好ましい。孔の直径が小さすぎる場合、正極端子22aおよび負極端子22bの接続強度が低下してしまう。また、孔の直径が大きすぎる場合、回路基板14の強度が低下するとともに、使用するかしめ針の直径が大きくなるため、金属端子15aおよび15b、ならびに正極端子22aおよび負極端子22bの穴あけ強度が大きくなってしまう。また、他の実装部品の実装領域が小さくなるという問題も生じる。
電池パック10の電池容量が増大し、電池パック10が大型化した場合、回路基板14の寸法が大きくなることが考えられる。この場合、回路基板14には、上述のような直径を有する孔14aの他に、所定の領域内に上述の範囲内の直径を有する孔を複数設け、金属端子15aと正極端子22aとを複数のかしめにより接続しても良い。金属端子15bと負極端子22bとの接続も同様に、複数のかしめにより接続してもよい。
なお、かしめ針は、孔14aおよび14bの直径よりやや小さい直径を有するものを用いる。かしめ針の直径は、孔14aおよび14bの直径よりも0.30mm以上0.60mm以下小さいものが好ましい。孔14aおよび14bとかしめ針とのクリアランスが小さすぎる場合、かしめ針の位置決めに高い精度が必要となってしまう。また、クリアランスが大きすぎる場合、バリ16aおよび16bの圧接時に、金属端子15aおよび15bの一部分が孔14aおよび14bとかしめ針との間隙に落ち込むおそれがある。この場合、金属端子15aおよび正極端子22aならびに金属端子15bおよび負極端子22bのかしめが困難もしくは不可能となるおそれがある。
金属端子15aおよび15bとしては、一定の硬度を有し、伸びの良い金属材料が用いられる。金属端子15aおよび15bは、ビッカース硬度Hvが85以上190以下、より好ましくは85以上160以下の材料が用いられる。このような材料としては、ニッケル(Ni)および銅(Cu)ならびに銅(Cu)を主体とする合金等が挙げられる。また、鉄(Fe)等の金属材料を用いてもよい。
ビッカース硬度Hvが小さすぎる場合、かしめ部17aおよび17bにおける金属端子15aおよび正極端子22aならびに金属端子15bおよび負極端子22bの接続強度が低下してしまう。また、バリ16aおよび16bの圧接時において、金属端子15aおよび15bのバリの一部が孔14aおよび14bのそれぞれに落ち込みやすくなってしまう。ビッカース硬度Hvが大きすぎる場合は、金属端子15aおよび15bの穴あけ強度が大きくなってしまい、かしめ針の寿命が短くなってしまう。また、バリ16aおよび16bの圧接時に、バリ16aおよび16bの曲げ部分にクラックが生じ、かしめが困難もしくは不可能となるおそれがある。
なお、金属端子15aおよび15bの短辺の寸法は、かしめ針の直径の約2.5倍以上とすることが好ましい。また、金属端子15aおよび15bが矩形状以外の形状である場合には、かしめ針の直径の約2.5倍以上の直径を有する円形が含まれる形状とすることが好ましい。金属端子15aおよび15bの短辺の寸法が小さすぎる場合、バリ16aおよびバリ16bが形成されにくくなるおそれがある。金属端子15aおよび15bの寸法の上限は、回路基板14の寸法に応じて適宜決定される。
また、金属端子15aおよび15bの厚みは、0.10mm以上0.15mm以下が好ましい。厚みが0.10mm未満となった場合、かしめ部17aおよび17bにおける接続強度が低くなるとともに、穴あけ時に金属端子15aおよび15bに変形が生じるおそれがある。厚みが0.15mmを超えた場合は、かしめ針による穴あけが困難となり、かしめ針の寿命が短くなってしまうとともに、圧接時に回路基板14にクラックが発生しやすくなってしまう。
[電池素子]
以下、電池素子について説明する。
図5は、この電池パック10に用いる電池素子40の構成を示す。この電池素子40は、帯状の正極31と、セパレータ33aと、正極31と対向して配された帯状の負極32と、セパレータ33bとを順に積層し、長手方向に巻回されており、図示しないポリマー電解質層が正極31および負極32の両面に形成されている。また、電池素子40からは、正極31と接続された正極端子22aと、負極32と接続された負極端子22b(以下、特定の電極端子を示さない場合は電極端子22と適宜称する)とが導出されている。正極端子22aおよび負極端子22bのうち、後に軟質ラミネートフィルムで外装する際に軟質ラミネートフィルムと接する部分には、それぞれ接着性を向上させるために樹脂片23aおよび23bが被覆されている。
[正極]
正極31は、正極活物質を含有する正極活物質層31aが、正極集電体31bの両面上に形成されてなる。正極集電体31bとしては、例えばアルミニウム(Al)箔,ニッケル(Ni)箔あるいはステンレス(SUS)箔などの金属箔が用いられる。
正極活物質層31aは、例えば正極活物質と、導電剤と、結着剤とを含有して構成されている。正極活物質としては、従来用いられる材料、例えばLiXMO2(式中、Mは、一種以上の遷移金属を表し、xは、電池の充放電状態によって異なり、通常0.05以上1.10以下である)を主体とする、リチウムと遷移金属との複合酸化物等が用いられる。リチウム複合酸化物を構成する遷移金属としては、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)等が用いられる。
このようなリチウム複合酸化物として、具体的には、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn24)等が挙げられる。また、遷移金属元素の一部を他の元素に置換した固溶体も使用可能である。例えば、ニッケルコバルト複合リチウム酸化物(LiNi0.5Co0.52、LiNi0.8Co0.22等)がその例として挙げられる。これらのリチウム複合酸化物は、高電圧を発生でき、エネルギー密度が優れたものである。さらに、正極活物質としてTiS2、MoS2、NbSe2、V25等のリチウムを有しない金属硫化物または金属酸化物を使用してもよい。正極活物質としては、これら材料を複数混合して用いてもよい。
また、導電剤としては、例えばカーボンブラックあるいはグラファイトなどの炭素材料等が用いられる。また、結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が用いられる。
[負極]
負極32は、負極活物質を含有する負極活物質層32aが、負極集電体32bの両面上に形成されてなる。負極集電体32bとしては、例えば銅(Cu)箔、ニッケル(Ni)箔あるいはステンレス(SUS)箔などの金属箔が用いられる。
負極活物質層32aは、例えば負極活物質と、導電剤と、結着剤とを含有して構成されている。負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金またはリチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料または金属系材料と炭素系材料との複合材料が用いられる。具体的に、リチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料としてはグラファイト、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素等が挙げられ、より具体的には熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭等の炭素材料を使用することができる。さらに、リチウムをドープ、脱ドープできる材料としては、ポリアセチレン、ポリピロール等の高分子やSnO2等の酸化物を使用することができる。
また、リチウムを合金化可能な材料としては多様な種類の金属等が使用可能であるが、スズ(Sn)、コバルト(Co)、インジウム(In)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)およびこれらの合金がよく用いられる。金属リチウムを使用する場合は、必ずしも粉体を結着剤で塗布膜にする必要はなく、圧延したリチウム金属板でも構わない。
結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が用いられる。
[電解質]
電解質は、リチウムイオン二次電池に一般的に使用される電解質塩と非水溶媒が使用可能である。非水溶媒としては、具体的には、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、エチルプロピルカーボネート(EPC)、またはこれらの炭酸エステル類の水素をハロゲンに置換した溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は1種類を単独で用いてもよいし、複数種を所定の組成で混合してもよい。
電解質塩としては、上記非水溶媒に溶解するものが用いられ、例えば六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CF3SO22)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(C25SO22)過塩素酸リチウム(LiClO4)等が用いられる。電解質塩濃度としては、上記溶媒に溶解することができる濃度であれば問題ないが、リチウムイオン濃度が非水溶媒に対して0.4mol/kg以上2.0mol/kg以下の範囲であることが好ましい。
ポリマー電解質を用いる場合は、非水溶媒と電解質塩とを混合してゲル状とした電解液をマトリクスポリマに取り込むことでポリマー電解質を得る。マトリクスポリマは、非水溶媒に相溶可能な性質を有している。このようなマトリクスポリマとしては、シリコンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリルゲル、ポリフォスファゼン変性ポリマー、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドおよびこれらの複合ポリマーや架橋ポリマー、変性ポリマー等が用いられる。また、フッ素系ポリマーとして、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ化ビニリデン(VdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)とを繰り返し単位に含む共重合体、フッ化ビニリデン(VdF)とトリフルオロエチレン(TFE)とを繰り返し単位に含む共重合体等のポリマーが挙げられる。このようなポリマーは、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
[セパレータ]
セパレータ33aおよび33bは、例えばポリプロピレン(PP)あるいはポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系の材料よりなる多孔質膜、またはセラミック製の不織布などの無機材料よりなる多孔質膜により構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。中でも、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)の多孔質フィルムが最も有効である。
一般的にセパレータの厚みは5μm以上50μm以下が好適に使用可能であるが、7μm以上30μm以下がより好ましい。セパレータは、厚すぎると活物質の充填量が低下して電池容量が低下するとともに、イオン伝導性が低下して電流特性が低下する。逆に薄すぎると、膜の機械的強度が低下する。
[発電要素]
図6に示すように、発電要素30は、電池素子40が軟質ラミネートフィルム12にて外装され、封止されたものである。電池素子40は、軟質ラミネートフィルム12に形成された凹部12aに収納され、凹部12aの周囲が熱融着等により封止される。凹部12aは、例えば絞り加工等によって形成される。また、正極端子22aおよび負極端子22bは、軟質ラミネートフィルム12の合わせ目から外部に導出される。
軟質ラミネートフィルム12は、軟質の金属材料からなる金属層の両面に、外側樹脂層と内側樹脂層とが形成されてなる。金属層を構成する軟質の金属材料としては、例えば焼きなまし処理済みのアルミニウム(JIS A8021P−O)または(JIS A8079P−O)等が用いられる。
外側樹脂層としては、外観の美しさや強靱さ、柔軟性などからポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル等が用いられる。具体的には、ナイロン(Ny)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を用いることができ、複数種類の材料を選択して用いることもできる。
内側樹脂層は、熱で溶けて互いに融着する部分であり、ポリエチレン(PE)、無軸延伸ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が用いられる。また、これらから複数種類選択して用いることも可能である。
[電池セル]
図7に、電池セル20の形成途中の様子を示す。電池セル20は、発電要素30の周囲に硬質ラミネートフィルム11を外装し、硬質ラミネートフィルム11の短辺同士が当接するか、もしくはわずかな隙間を隔てて対向するようにした後、熱融着等により硬質ラミネートフィルム11と軟質ラミネートフィルム12とを接着して作製される。これにより、電池セル20のトップ側およびボトム側にはそれぞれ開口が形成される。
硬質ラミネートフィルム11は、硬質の金属材料からなる金属層の両面に、外側樹脂層と内側樹脂層とが形成され、さらに、内側樹脂層の表面に、熱融着層が形成されてなる。外側樹脂層および内側樹脂層は、軟質ラミネートフィルム12と同様の材料を用いることができる。
金属層を構成する硬質の金属材料としては、アルミニウム(Al)、ステンレス(SUS)、鉄(Fe)、銅(Cu)あるいはニッケル(Ni)を材料として適宜用いることができる。中でも、アルミニウム(Al)およびステンレス(SUS)が最も好適であり、特に、焼きなまし処理なしの硬質アルミニウム(JIS A3003P−H18)または(JIS A3004P−H18)、もしくはオーステナイト系ステンレス(SUS304)等を用いることが好ましい。
熱融着層は、硬質ラミネートフィルム11と、軟質ラミネートフィルム12とを例えば熱融着により接着するために設けられるものであり、硬質ラミネートフィルム11の内側樹脂層と、軟質ラミネートフィルム12の外側樹脂層とのそれぞれと接着性のよい材料が用いられる。このような材料としては、例えば酸変性ポリプロピレン(PP)やエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA;Ethylene-Vinyl Acetate copolymer)等を用いることができる。
また、硬質ラミネートフィルム11に熱融着層を設けず、硬質ラミネートフィルム11と軟質ラミネートフィルム12との間に熱接着フィルムや両面テープなどを用いることもできる。
(2)電池パックの作製方法
[電池素子の作製]
まず、正極活物質と、導電剤と、結着剤とを均一に混合して正極合剤とし、この正極合剤を溶剤中に分散させてスラリー状にする。次に、このスラリーをドクターブレード法等により正極集電体31b上に均一に塗布し、高温で乾燥させて溶剤を飛ばすことにより、正極活物質層31aが形成される。ここで、正極活物質、導電剤、結着剤および溶剤は、均一に分散していればよく、その混合比は問わない。また、溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等が用いられる。
次に、正極集電体31bの一端部にスポット溶接または超音波溶接により正極端子22aを接続する。この正極端子22aは金属箔、網目状のものが望ましいが、電気化学的および化学的に安定であり、導通がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。正極端子22aの材料としては、例えばアルミニウム(Al)等が挙げられる。
続いて、負極活物質と、必要であれば導電剤と、結着剤とを均一に混合して負極合剤とし、この負極合剤を溶剤中に分散させてスラリー状にする。次にこのスラリーをドクターブレード法等により負極集電体32b上に均一に塗布し、高温で乾燥させて溶剤を飛ばすことにより負極活物質層32aが形成される。ここで、負極活物質、導電剤、結着剤および溶剤は、均一に分散していればよく、その混合比は問わない。また、溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、メチルエチルケトン(MEK)等が用いられる。
次に、負極集電体32bの一端部にスポット溶接または超音波溶接により負極端子22bを接続する。この負極端子22bは金属箔、網目状のものが望ましいが、電気化学的および化学的に安定であり、導通がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。負極端子22bの材料としては、例えば銅(Cu)、ニッケル(Ni)等が挙げられる。
なお、正極端子22aおよび負極端子22bは同じ方向から導出されていることが好ましいが、短絡等が起こらず電池性能にも問題がなければ、どの方向から導出されていても問題はない。また、正極端子22aおよび負極端子22bの接続箇所は、電気的接触がとれているのであれば取り付ける場所、取り付ける方法は上記の例に限られない。
続いて、ポリマー電解質を正極活物質層31aおよび負極活物質層32a上に塗布した後、正極31、セパレータ33a、負極32およびセパレータ33bを順次積層し、この積層体を長手方向に多数回巻回して巻回型の電池素子40を作製する。
[電池セルの作製]
上述のようにして作製された電池素子40は、軟質ラミネートフィルム12に形成された凹部12aに収納し、凹部12aを軟質ラミネートフィルム12で覆うようにして外装する。このとき、内側樹脂層同士が対向するように軟質ラミネートフィルム12を配置する。この後、減圧しながら凹部12aの周囲を熱融着して封止し、発電要素30を作製する。
続いて、発電要素30と熱融着層とが対向するように硬質ラミネートフィルム11を配設した後、硬質ラミネートフィルム11の短辺同士が軟質ラミネートフィルム11の凹部12aの底面外側において当接するように硬質ラミネートフィルム11を変形させる。さらに、発電要素30の周辺部を所定の温度で加熱し、熱融着層を溶融させて硬質ラミネートフィルム11と軟質ラミネートフィルム12とを接着する。
[電池パックの作製]
続いて、図3に示すように、正極端子22aと負極端子22bとを回路基板14に接続する。以下、正極端子22aおよび負極端子22bと回路基板14との接続方法について、詳細に説明する。
図8に、正極端子22aと、回路基板14との接続時の様子を示す。まず、電池セル20と、図4に示すような予め孔14aおよび14bと、孔14aおよび14bを覆うようにリフローはんだ付けされた金属端子15aおよび15bが設けられた回路基板14とを冶具50上に載置する。このとき、回路基板14を電池セル20のトップ側に載置するようにする。続いて、電池セル20から導出された正極端子22aの端部を金属端子15aの上に重ね合わせる。そして、図8に示すように、電極端子押さえ51を正極端子22aと金属端子15aとが重なった部分を押圧するように配設する。
続いて、図9に示すような、円柱形状の一端を四角錘状に加工してなるかしめ針52を用いて、金属端子15aと正極端子22aとを突き刺し、バリ16aを形成する。かしめ針52は、回路基板14の下側から、孔14aを通じて金属端子15aと正極端子22aとを突き刺すようにする。
図10は、図8のT−Tで示す部分の断面図である。図10のように、冶具50は、回路基板14の孔14aおよび14bと対向する部分に、かしめ針52挿入用の通路53aおよび53bが設けられており、この通路53を通じてかしめ針52を差し込むことにより、回路基板14の孔14aを通じて金属端子15aと正極端子22aとを突き刺すことができるように構成されている。また、電極端子押さえ51は中空円柱状であり、かしめ針52が金属端子15aと正極端子22aとを突き刺した後にかしめ針52の先端が電極端子押さえ51の空間に挿入されるようになされている。
なお、従来、例えば2枚の金属端子を用いてかしめを行う場合、図11Aに示すように、金属端子63および金属端子64を冶具60上に載置し、押さえ61で金属端子63および金属端子64を固定した後、冶具60に設けられた通路60aを通じてかしめ針62を上方向に移動させる。これにより、金属端子63および64にかしめ針62が突き刺さり、バリ65が形成される。そして、かしめ針62を抜いた後、図11Bに示すように、バリ65が形成された金属端子63および64を圧接台66に載置し、圧接機67によってバリ65を圧接することにより、かしめがなされる。
しかしながら、回路基板14では、孔14aを覆うように設けられた金属端子15aと正極端子22aとをかしめる。このため、図11のような装置およびかしめ方法を用いてこの発明の金属端子15aと正極端子22aとのかしめを行った場合、図12Aに示すように、冶具60と押さえ61とを用いてバリ16aを形成した後、図12Bに示すように、圧接台66と圧接機67とによってバリ16aを圧接すると、回路基板の孔14aに金属端子15のバリが落ち込んでしまいかしめがうまく施されないおそれがある。
このため、本願では、図13Aにしめすように、金属端子15aと正極端子22aにかしめ針52を突き刺してバリ16aを形成した後、かしめ針52を突き刺したまま電極端子押さえ51の空間を通じて圧接部51aを下降させてバリ16aを圧接する。これにより、電極端子15aのバリが孔14aに落ち込むことがなく、かしめを良好に施すことができる。また、負極端子22bについても同様の方法により回路基板14の金属端子15bと接続される。
このようにして回路基板14と正極端子22aおよび負極端子22bとを接続した後、回路基板14をトップカバー19aに収納する。このとき、回路基板14に設けられた接続端子が、トップカバー19aに設けられた開口から外部に露出するようにする。この後、トップカバー19aを電池セル20のトップ側開口に嵌合する。また、ボトムカバー19bを、電池セル20のボトム側開口に嵌合する。
最後に、トップカバー19aおよびボトムカバー19bの嵌合部をそれぞれヒータヘッドにより加熱し、トップカバー19aおよびボトムカバー19bと、硬質ラミネートフィルム26とを溶着する。これにより、電池パック10が作製される。
なお、図3では、回路基板14の下面側に接続端子が設けられており、接続端子がトップカバー19a側となるようにすることで回路基板14がトップカバー19aに収納される。
このようにして作製した電池パック10は、回路基板14と正極端子22aおよび負極端子22bとの接続に溶接を用いないため、回路基板14を熱損傷することがない。金属端子15aおよび15bを予めリフローはんだ付けする際に必要な温度は、例えば200℃〜250℃程度であり、溶接時の温度と比して十分低いため、回路基板14を損傷することはほとんどない。
また、かしめ針52を突き刺すことにより形成されたバリを用いてかしめを行うため、リベットやハトメ等の別部品を用いることなく回路基板14と正極端子22aおよび負極端子22bとの接続を容易に行うことができる。また、別部品を必要としないため、生産性およびコスト効率を低下させることがない。
さらに、回路基板14と正極端子22aおよび負極端子22bとの接続時に、かしめ針52を突き刺したままバリ16aおよび16bを圧接することにより、バリ16aおよび16bが回路基板14に設けた孔14aおよび14bに落ち込むことを防止し、良好なかしめ処理を容易に行うことができる。
以下、実施例によりこの発明を具体的に説明するが、この発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<サンプル1>
質別がO(軟質)、ビッカース硬度Hvが60である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの純銅片(商品名称;C1020)を用いた。
<サンプル2>
質別が1/2H(1/2硬質)、ビッカース硬度Hvが85である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの純銅片(商品名称;C1020)を用いた。
<サンプル3>
質別がH(硬質)、ビッカース硬度Hvが100である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの純銅片(商品名称;C1020)を用いた。
<サンプル4>
質別が1/4H(1/4硬質)、ビッカース硬度Hvが130である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの純ニッケル片(商品名称;V−Ni)を用いた。
<サンプル5>
質別が1/2H(1/2硬質)、ビッカース硬度Hvが140である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの銅合金片(商品名称;NF202)を用いた。
<サンプル6>
質別が1/2H(1/2硬質)、ビッカース硬度Hvが160である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの純ニッケル片(商品名称;V−Ni)を用いた。
<サンプル7>
質別が1/2H(1/2硬質)、ビッカース硬度Hvが160である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの銅合金片(商品名称;NB109)を用いた。
<サンプル8>
質別がH(硬質)、ビッカース硬度Hvが160である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの銅合金片(商品名称;NKB083)を用いた。
<サンプル9>
質別がEH(特硬質)、ビッカース硬度Hvが180である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの銅合金片(商品名称;NB109)を用いた。
<サンプル10>
質別がEH(特硬質)、ビッカース硬度Hvが180である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの銅合金片(商品名称;NKB083)を用いた。
<サンプル11>
質別がH(硬質)、ビッカース硬度Hvが190である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの純ニッケル片(商品名称;V−Ni)を用いた。
<サンプル12>
質別がEH(特硬質)、ビッカース硬度Hvが190である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの銅合金片(商品名称;NF202)を用いた。
<サンプル13>
質別がESH(特ばね質)、ビッカース硬度Hvが210である縦50mm×横10mm×厚み0.15mmの銅合金片(商品名称;NB109)を用いた。
このような、サンプル1ないしサンプル13の金属片を用いて、以下の試験を行った。
(a)180°曲げ試験
上述のサンプル1ないしサンプル13の各金属片を用いて、180°曲げ試験を行った。サンプル1ないし8の各金属片では、金属片の圧延方向に平行なL.D.(Longitudinal Direction)試験片を用いたG.W.(Good Way)曲げ(金属片の圧延方向に対して曲げ軸が垂直)と、金属片の圧延方向に直角なT.D.(Transverse Direction)試験片を用いたB.W.(Bad Way)曲げ(金属片の圧延方向に対して曲げ軸が平行)にてそれぞれ180°曲げ試験を行った。なお、試験方法の詳細は、日本工業規格(JIS;Japan Industrial Standard)によるJIS規格(JIS Z2248 金属材料曲げ試験方法)に準じた。
(b)かしめ部強度試験
上述のサンプル1ないしサンプル13の各金属片を、直径1.5mmの貫通孔を設けた縦60mm×横15mm×厚み2.0mmの基材上に、貫通孔を覆うようにして接続した。この後、縦30mm×横6mm×厚み0.1mmのニッケル片を、各金属片の長辺に対してニッケル片の長辺が垂直になるように配置し、図13に示すような方法により、金属片とニッケル片の一端部とをかしめて接続した。さらに、ニッケル片の他端部を、かしめ部と反対方向に30Nの強さで引っ張り、かしめ部の様子を確認した。
以下の表1に、試験結果を示す。なお、以下の表1では、180°曲げ試験の結果について、クラックの発生がないものについては「○」、クラックの発生があるものについては「×」とした。また、かしめ部強度試験の結果について、かしめ部の破損がなかったものについては「○」、かしめ部の破損があったものについては「×」とした。
Figure 2009123646
表1に示すように、ビッカース硬度Hvが60であるサンプル1は、ニッケル片を引っ張ることにより、かしめ部が破損してしまった。また、ビッカース硬度Hvが210であるサンプル13は、180°曲げ試験において、G.W.曲げおよびB.W.曲げの両方において金属片にクラックが発生してしまった。
また、サンプル9ないしサンプル12では、G.W.曲げについてはクラックが発生しなかったが、B.W.曲げでは金属片にクラックが発生した。このような金属片を用いた場合、かしめ部において、G.W.曲げにあたる方向に曲げてかしめられたバリの曲げ部分にはクラックが発生しないものの、B.W.曲げにあたる方向に曲げてかしめられたバリの曲げ部分にクラックが発生する場合もあると考えられる。すなわち、かしめでは、複数の方向に対する曲げが行われるため、G.W.曲げおよびB.W.曲げのいずれかにクラックが発生した場合にはかしめ部分の強度が低下してしまう。このため、G.W.曲げおよびB.W.曲げのそれぞれにおいてクラックの発生が起こらない金属材料を金属端子として用いることがより好ましい。
このため、金属端子のビッカース硬度Hvは、85以上190以下であることが好ましく、85以上160以下であることがより好ましいことが分かった。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態において挙げた数値、材料はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値、材料を用いてもよい。
また、リチウムイオン二次電池のみでなく、その他の二次電池を収納した電池パックとしても良い。
従来の回路基板と電極端子との接続方法を説明する略線図である。 従来の回路基板と電極端子との接続方法を説明する略線図である。 この発明による電池パックの一構成例を示す略線図である。 この発明による電池パックに収納される回路基板の一構成例を示す略線図である。 この発明による電池パックに収納される電池素子の一構成例を示す略線図である。 この発明による電池パックに収納される発電要素の一構成例を示す略線図である。 この発明による電池パックに収納される電池セルの一構成例を示す略線図である。 この発明による回路基板と電極端子との接続方法の一例を示す略線図である。 この発明による回路基板と電極端子との接続に用いるかしめ針の一構成例を示す略線図である。 この発明による回路基板と電極端子との接続時の一構成例を示す略線図である。 一般的なかしめ方法の一例を説明する略線図である。 一般的なかしめ方法を用いて回路基板と電極端子との接続を行った場合の問題点を説明する略線図である。 この発明による回路基板と電極端子との接続方法の一例を示す略線図である。
符号の説明
1・・・電池素子
2・・・正極端子
3・・・負極端子
4・・・回路基板
5a,5b・・・金属端子
6・・・溶接機
6a,6b・・・電極
10・・・電池パック
11・・・硬質ラミネートフィルム
12・・・軟質ラミネートフィルム
14・・・回路基板
14a,14b・・・孔
15a,15b,63,64・・・金属端子
16a,16b,65・・・バリ
17a,17b・・・かしめ部
18a,18b・・・
19a・・・トップカバー
19b・・・ボトムカバー
22a・・・正極端子
22b・・・負極端子
30・・・発電要素
40・・・電池素子
50,60・・・冶具
51・・・電極端子押さえ
52、62・・・かしめ針
53a,53b,60a・・・通路

Claims (8)

  1. 正極端子および負極端子が導出された電池素子と、
    第1の孔および第2の孔が形成され、上記第1の孔および上記第2の孔がそれぞれ一方の面から覆われるように第1の金属端子および第2の金属端子が設けられた回路基板と、
    上記電池素子および上記回路基板を収納する外装材と
    が備えられ、
    上記第1の金属端子と、上記正極端子とが重ね合わされた第1の積層部の一部に、上記第1の孔よりやや小さい第1の中心孔の周囲に上記第1の金属端子と上記正極端子とがともにかしめられた第1のかしめ部が形成されることにより、上記第1の金属端子と上記正極端子とが接続され、
    上記第2の金属端子と、上記負極端子とが重ね合わされた第2の積層部の一部に、上記第2の孔よりやや小さい第2の中心孔の周囲に上記第2の金属端子と上記負極端子とがともにかしめられた第2のかしめ部が形成されることにより、上記第2の金属端子と上記負極端子とが接続された
    ことを特徴とする電池パック。
  2. 上記第1の金属端子および上記第2の金属端子のビッカース硬度Hvが、85以上190以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  3. 上記第1の金属端子および上記第2の金属端子のビッカース硬度Hvが、85以上160以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  4. 上記第1の金属端子および上記第2の金属端子がニッケル(Ni)および銅(Cu)ならびに銅(Cu)を主体とする合金である
    ことを特徴とする請求項3に記載の電池パック。
  5. 上記第1の金属端子および上記第2の金属端子の厚さが0.10mm以上0.15mm以下である
    ことを特徴とする請求項4に記載の電池パック。
  6. 上記第1の孔および上記第2の孔の直径が1.0mm以上2.0mm以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  7. 上記第1の孔および上記第2の孔の直径が1.3mm以上1.5mm以下である
    ことを特徴とする請求項6に記載の電池パック。
  8. 回路基板に第1の孔および第2の孔を形成する孔形成工程と、
    上記第1の孔および上記第2の孔がそれぞれ上記回路基板の一方の面から覆われるように第1の金属端子および第2の金属端子を設ける金属端子設置工程と、
    電池素子から導出された正極端子および負極端子を、上記第1の金属端子および上記第2の金属端子にそれぞれ積層する積層工程と、
    上記第1の金属端子および上記正極端子を積層した第1の領域と上記第2の金属端子および上記負極端子を積層した第2の領域とが、上記回路基板の両面から固定部材によって挟み込まれることによって固定する固定工程と、
    上記第1の孔および上記第2の孔を通じて上記第1の金属端子および上記正極端子、ならびに上記第2の金属端子および上記負極端子のそれぞれに針を突き刺して、上記第1の金属端子、上記正極端子、上記第2の金属端子、上記負極端子にそれぞれ第1ないし第4のバリを形成するバリ形成工程と、
    上記第1の積層部および上記第2の積層部を上記固定部材で挟み込み、かつ上記針を突き刺し込んだまま、第2のバリが第1のバリを覆い、第4のバリが第3のバリを覆うように圧接する圧接工程と
    を有する電池パックの製造方法。
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