JP2009123369A - 開閉弁および開閉弁を備えた燃料電池 - Google Patents

開閉弁および開閉弁を備えた燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、燃料供給の安定した制御を行うことができる開閉弁および開閉弁を備えた燃料電池を提供する。
【解決手段】内部に空間を有する弁本体と、前記弁本体の内部に移動可能に設けられ、前記弁本体に設けられた開口に着座することで流体の流通を遮断可能な弁体と、前記弁体を前記開口に着座させる方向に付勢する第1の付勢手段と、前記弁体を前記付勢手段の付勢力に抗して移動させる駆動手段と、前記弁体の位置を保持可能な保持手段と、を備えたことを特徴とする開閉弁が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、開閉弁および開閉弁を備えた燃料電池に関する。
近年の電子技術の進歩に伴い、電子機器の小型化、高性能化、ポータブル化が進んでおり、これに使用される電池の小型化、高エネルギー密度化の要求が高まっている。そのような中、小型軽量でありながら高容量の燃料電池が注目されている。特に、メタノールを燃料とする直接メタノール形燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)は、水素ガスを使用する燃料電池に比べて、水素ガスの取り扱いの困難さや有機燃料を改質して水素を作り出す装置などが必要ないため、小型化に適している。
この直接メタノール形燃料電池においては、燃料極(アノード極)、高分子固体電解質膜、空気極(カソード極)がこの順に相互に隣接して設けられ膜電極接合体を形成している。そして、燃料極側に液体燃料(メタノール)を供給し、高分子固体電解質膜近傍の燃料極側の触媒層において液体燃料(メタノール)を反応させて、プロトン(H)と電子(e)とを取り出している。
ここで、安定した発電を行うためには燃料極側へ安定した液体燃料(メタノール)の供給を行う必要がある。そのため、燃料極側への液体燃料(メタノール)の供給を制御する技術が提案されている(特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1に開示をされた技術においては、燃料容器側と燃料極側との間の圧力差によって液体燃料(メタノール)供給の制御を行うようにしている。そのため、環境温度の変化などによって燃料容器内の圧力が変動した場合には、燃料容器側と燃料極側との間に設けられた開閉弁において漏れが生じ、安定した発電を行うことができないおそれがあった。
特開2004−281384号公報
本発明は、燃料供給の安定した制御を行うことができる開閉弁および開閉弁を備えた燃料電池を提供する。
本発明の一態様によれば、内部に空間を有する弁本体と、前記弁本体の内部に移動可能に設けられ、前記弁本体に設けられた開口に着座することで流体の流通を遮断可能な弁体と、前記弁体を前記開口に着座させる方向に付勢する第1の付勢手段と、前記弁体を前記付勢手段の付勢力に抗して移動させる駆動手段と、前記弁体の位置を保持可能な保持手段と、を備えたことを特徴とする開閉弁が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、燃料容器と、空気極と、燃料極と、前記空気極と前記燃料極との間に挟持された高分子固体電解質膜と、を有する発電部と、前記燃料容器内の燃料を前記発電部へ供給する供給手段と、前記供給手段による燃料供給の制御を行う上記の開閉弁と、を備えたことを特徴とする燃料電池が提供される。
本発明によれば、燃料供給の安定した制御を行うことができる開閉弁および開閉弁を備えた燃料電池が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示をする。
図1は、本発明の実施の形態に係る開閉弁について例示をするための模式断面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る開閉弁を備えた燃料電池について例示をするための模式図である。尚、それぞれの図中に記載された矢印は、液体燃料の流れ方向を表している。
まず、図2に例示をした燃料電池10について説明をする。
燃料電池10は、燃料容器2、発電部4、燃料容器2内の液体燃料を発電部4へ供給するための供給手段3、供給手段3の吐出側に設けられ供給手段3による燃料供給の制御を行うための開閉弁1を主に備えている。
そして、燃料容器2の側壁には、配管5aの一端が連通するように接続され、配管5aの他端は供給手段3に接続されている。また、供給手段3には、配管5bの一端が連通するように接続され、配管5bの他端は開閉弁1に接続されている。そして、開閉弁1には、配管5cの一端が連通するように接続され、配管5cの他端は発電部4に接続されている。尚、燃料容器2には、図示しない燃料供給口が設けられている。
燃料容器2は、透明体または半透明体の樹脂材料からなり、液体燃料の残量が外部から確認できるようになっている。尚、容器部の本体を不透明な樹脂材料とし、残量確認のために透明体または半透明体の窓を設けるようにすることもできる。
燃料容器2の材質は、使用する液体燃料に対する化学的強度(耐食性)が高いものとすることが好ましい。例えば、液体燃料がメタノール、メタノール水溶液である場合には、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ塩化ビニル樹脂 (PVC)、ポリメチルペンテン樹脂 (PMP)、アクリルアクリロニトリルスチレン樹脂 (AAS)、エチレン酢酸ビニル樹脂 (EVA)などの1種の材料、または、2種以上組み合わせた複合材などとすることができる。尚、繰り返しの押圧力に耐える機械的強度、残量確認のための透明性などの観点からは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などとすることが好ましい。ただし、これらに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
供給手段3としては、例えば、ポンプなどを例示することができる。ポンプの形式やその動力源については特に限定はなく、いわゆるダイヤフラム式ポンプやベーン式ポンプなどとすることができる。また、その動力源についても電磁力、静電力などを用いた各種モータや、圧電及び磁気歪み効果を利用したもの、油圧や空圧を利用したものなどとすることができる。尚、動力源は、後述する発電部4において発電された電力を利用するものとすることもできる。
この場合、燃料電池10の小型化を考慮すれば、供給手段3を圧電型ダイヤフラム式ポンプなどとすることもできる。圧電型ダイヤフラム式ポンプは、ポンプ内部の空間に面して設けられたダイヤフラム(薄膜)を圧電素子により機械的に振動させることで液体燃料を送り出すようにしたものである。
配管5a〜5cは、管状を呈し、その内部を液体燃料が通過可能となっている。配管5a〜5cの材質は特に限定されるものではなく、使用する液体燃料に対する化学的強度(耐食性)が高いものであればよい。例えば、前述した燃料容器2の材質と同様としたり、ステンレスなどの金属、樹脂や耐食性金属を被覆したものなどとすることができる。
次に、開閉弁1について例示をする。
図1に示すように、開閉弁1には、内部に空間を有する弁本体6が設けられ、円板状のフランジ部7aを有する弁体7が弁本体6の軸方向に移動自在となるように挿通されている。また、弁本体6の軸方向端面には、配管5b、5cが接続されている。
フランジ部7aの一方の端面であって、配管5b、5cが接続されている弁本体6の面に対向する側には、シール部材9が設けられている。また、フランジ部7aの他方の端面に付勢力を加えて、シール部材9を配管5b、5cの開口部分に着座させるための付勢手段8が、弁本体6の内部に設けられている。尚、シール部材9は必ずしも必要ではないが、設けるようにすれば、液体燃料に対する遮断性を向上させることができる。
シール部材9の材質は、弾性を有し使用する液体燃料に対する化学的強度(耐食性)が高いものとすることが好ましい。例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などとすることができる。ただし、これに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
付勢手段8は、例えば、圧縮コイルバネとすることができる。ただし、これに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
フランジ部7aの端面から突出するようにして軸部7b、7cが設けられている。軸部7b、7cは、弁本体6の軸方向端面を挿通するようにして設けられ、弁体7が弁本体6の軸方向に移動する際のガイドの役割を果たしている。
弁本体6の外部には、付勢手段8の付勢力に抗して弁体7を移動させる駆動手段11が設けられている。駆動手段11により弁体7に加えられる駆動力は、付勢手段8により弁体7に加えられる付勢力よりも大きいものとされている。そのため、駆動手段11により弁体7に駆動力を加えることで、フランジ部7aの端面に設けられたシール部材9を配管5b、5cの開口部分から離隔させることができるようになっている。そして、駆動手段11による駆動力を弱めることで、付勢手段8の作用によりフランジ部7aの端面に設けられたシール部材9を配管5b、5cの開口部分に着座させることができるようになっている。
また、駆動手段11による駆動力により移動した弁体7の位置を保持するための保持手段12が設けられている。保持手段12としては、例えば、駆動手段11に設けられた付勢軸11aの軸方向位置を保持可能とするものを例示することができる。このような保持手段12を設けるものとすれば、保持手段12により弁体7の位置を保持している間は駆動手段11の動力を遮断することができるので、エネルギー消費量を抑制することができる。
また、保持手段12として、消費エネルギーの少ないものを用いるものとすれば、保持手段12により弁体7の位置を保持する際のエネルギー消費量をより抑制することができる。そのため、後述するもののように、発電部4において発電された電力を利用するものを駆動手段11として用いる場合であっても、燃料電池10への負担を大幅に軽減させることができる。
消費エネルギーの少ない保持手段12を備えるものとしては、例えば、直動型ステッピングモータ(リニアステッピングモータ)などを例示することができる。直動型ステッピングモータは、パルス制御をすることができるステッピングモータ部(駆動手段11)と、モータ軸に設けられた雄ねじ部と、モータ軸の軸受け近傍に設けられ雄ねじ部に螺合する雌ねじ部(保持手段12)と、を備えたものである。尚、直動型ステッピングモータのように電源を必要とするものの場合は、後述する発電部4において発電された電力を利用することもできる。
このような直動型ステッピングモータによれば、ステッピングモータ部における回転運動を雄ねじ部と雌ねじ部とにより直線運動に変換させることができる。また、ステッピングモータ部の励磁を解除しても雄ねじ部と雌ねじ部との摩擦力によりモータ軸の軸方向位置を保持することができる。そのため、保持手段12により弁体7の位置を保持することができ、また、その際のエネルギー消費量を抑制することができる。
ただし、駆動手段11、保持手段12は、直動型ステッピングモータに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。例えば、駆動手段11をソレノイドや電磁力、静電力などを用いた各種モータとすることができ、保持手段12も電磁力、静電力、摩擦力などを利用して駆動手段11により移動された弁体7の位置を保持可能な各種手段(例えば、各種ブレーキなど)とすることができる。
弁本体6の外部には、弁体7の移動を検出するための検出手段13が設けられている。検出手段13により、弁体7の移動を検出することで開閉弁1の開閉状態(シール部材9の着座と離隔)を知ることができ、これに基づいて開閉弁1の制御(駆動手段11、保持手段12の制御)を行うことができる。
検出手段13としては、例えば、軸部7bの吐出を検出可能なセンサ(光学センサや磁気センサなど)などとすることができる。ただし、検出手段13の検出方式、取り付け位置などは例示したものに限定されるわけではなく、適宜選択することができる。
次に、発電部4について例示をする。
図3は、発電部の例示をするための模式図である。
尚、説明の便宜上、メタノールを燃料とする直接メタノール形燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)の発電部を例にとって説明をする。
図3に示すように、発電部4は、触媒層24とガス拡散層27とからなる燃料極と、触媒層23とガス拡散層21とからなる空気極と、燃料極の触媒層24と空気極の触媒層23との間に挟持された高分子固体電解質膜25と、を有する膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly )35を備えている。
ここで、触媒層24の触媒としては、有機燃料を酸化できるものであればよく、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、錫、ルテニウムおよび金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属と白金との固溶体からなる微粒子などを含むものとすることができる。
また、触媒層23の触媒としては、還元反応を生じさせるものであればよく、例えば、白金族元素を含むものとすることができる。そのようなものとしては、例えば、白金、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウム、パラジウムなどの単体金属、白金族元素を含有する固溶体などを含んだものとすることができる。白金族元素を含有する固溶体としては、例えば、白金−ニッケル固溶体などを例示することができる。
ただし、これらに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
高分子固体電解質膜25としては、プロトン伝導性材料を主成分として含むものを例示することができ、例えば、スルホン酸基を有するフッ素系樹脂(例えば、パーフルオロスルホン酸重合体)、スルホン酸基を有するハイドロカーボン系樹脂などを例示することができる。ただし、これらに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
この場合、高分子固体電解質膜25は、多孔質材料からなる膜の貫通孔や無機材料からなる膜に設けられた開孔などに高分子固体電解質材料を充填させたものとすることもできるし、高分子固体電解質材料からなる膜とすることもできる。
燃料極の触媒層24の表面に設けられたガス拡散層27は、触媒層24に液体燃料を均一に供給する役割を果たす。
また、空気極の触媒層23の表面に設けられたガス拡散層21は、触媒層23に酸素を均一に供給する役割を果たすとともに、触媒層23において生成された水の透過の程度を調整する役割(排水性、保湿性)をも果たす。
そして、燃料極のガス拡散層27には、導電層28が積層されるようにして設けられ、空気極のガス拡散層21には、導電層22が積層されるようにして設けられている。導電層28および導電層22は、例えば、金などの導電金属材料からなるメッシュなどの多孔質層や複数の開孔を有する金箔などで構成することができる。そして、導電層22と導電層28とが、負荷50を介して電気的に接続されている。
気液分離膜29は、配管5cの開口を塞ぐように配設されている。この気液分離膜29は、液体燃料の気化成分のみを透過し液体燃料を透過させない気相燃料透過膜として機能する。すなわち、気液分離膜29は、液体燃料の気化成分と、液体燃料とを分離し、さらに液体燃料を気化させるためのものである。気液分離膜29としては、例えば、シリコーンゴムなどの材料で構成されたものを例示することができる。
また、この気液分離膜29の配管5c側に、気液分離膜29と同様の気液分離機能を有し、液体燃料の気化成分の透過量を調整する図示しない透過量調整膜をさらに設けてもよい。この透過量調整膜による気化成分の透過量の調整は、透過量調整膜の開口率を変更することで行うようにすることができる。この透過量調整膜は、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどの材料で構成させることができる。この透過量調整膜を設けることで、液体燃料の気液分離を可能とするとともに、燃料極の触媒層24側に供給される液体燃料の気化成分の供給量を調整することができるようになる。
ここで、燃料容器2に貯留される液体燃料は、濃度が50モル%を超えるメタノール水溶液、または純メタノールとすることができる。この場合、純メタノールの純度は、95重量%以上、100重量%以下とすることができる。
また、液体燃料の気化成分とは、例えば、液体燃料として純メタノールを使用した場合には、気化したメタノールを意味し、液体燃料としてメタノール水溶液を使用した場合には、メタノールの気化成分と水の気化成分とからなる混合気を意味する。
一方、空気極の導電層22には、カバー31が積層されるようにして設けられている。カバー31には、酸化剤である空気(酸素)を取り入れるための図示しない空気導入口が複数個設けられている。カバー31は、膜電極接合体35を加圧して、その密着性を高める役割をも果たしているため、例えば、SUS304のような金属により形成させることができる。
次に、本実施の形態に係る燃料電池10の作用について例示をする。
尚、説明の便宜上、メタノールを燃料とする直接メタノール形燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)の場合を例にとって説明をする。
まず、開閉弁1の作用により配管5bと配管5cとが連通される。すなわち、駆動手段11により弁体7に付勢力が加えられると、弁体7は、付勢手段8による付勢力に抗しながら弁本体6内部を軸方向に移動する。その結果、シール部材9が配管5b、5cの開口部分から離隔して配管5bと配管5cとが連通される。また、配管5bと配管5cとが連通するような所定の位置で、保持手段12により弁体7の位置が保持される。
この場合、駆動手段11、保持手段12として、例えば、直動型ステッピングモータのようなものを用いるとすれば、保持手段12により弁体7の位置を保持する際のエネルギー消費量を抑制することができ、燃料電池10への負担を軽減することができる。
次に、供給手段3の作用により、燃料容器2内の液体燃料を開閉弁1を介して発電部4に設けられた気液分離膜29へ供給する。この際、供給手段3の制御(例えば、圧電型ダイヤフラム式ポンプの場合にあっては振動数)や開閉弁1の制御(例えば、シール部材9の位置を変化させることによる流路抵抗の制御)により、液体燃料の供給量を制御することもできる。
気液分離膜29においては、液体燃料の気化成分(例えば、液体燃料がメタノール水溶液の場合はメタノールの気化成分と水の気化成分とからなる混合気)と液体燃料とが分離され、気化成分のみが気液分離膜29を透過する。
そして、液体燃料の気化成分は、さらに導電層28を通過し、ガス拡散層27で拡散されて触媒層24に供給される。触媒層24に供給された液体燃料の気化成分は、次の式(1)に示す酸化反応を生じる。

CHOH+HO → CO+6H+6e …(1)

尚、液体燃料として、純メタノールを使用した場合には、燃料容器2からの水蒸気の供給がないため、後述する空気極の触媒層23で生成された水や高分子固体電解質膜25中の水などとメタノールとで前述の式(1)の酸化反応を生じることになる。
前述の式(1)の酸化反応で生成されたプロトン(H)は、高分子固体電解質膜25を伝導し、空気極の触媒層23に到達する。また、前述の式(1)の酸化反応で生成された電子(e)は、導電層28から負荷50に供給され、負荷50において仕事をした後、導電層22、ガス拡散層21を介して触媒層23に到達する。
一方、カバー31の図示しない空気導入口から取り入れられた空気(酸素)は、導電層22を透過し、ガス拡散層21で拡散されて、触媒層23に供給される。触媒層23に供給された空気中の酸素と、触媒層23に到達したプロトン(H)と電子(e)とが、次の式(2)に示す反応を生じて、水が生成される。

(3/2)O+6H+6e → 3HO …(2)

この反応によって空気極の触媒層23中で生成された水の一部は、ガス拡散層21に浸透して、ガス拡散層21の内部で気液平衡の状態となる。そして、気体となった水はカバー31の図示しない空気導入口から蒸散される。また、液体としての水は、空気極の触媒層23中に貯蔵される。
式(2)の反応が進行すると、生成される水の量が増し、空気極の触媒層23中の水分貯蔵量が増加する。そして、式(2)の反応の進行にともなって、空気極の触媒層23中の水分貯蔵量が、燃料極の触媒層24中の水分貯蔵量よりも多い状態となる。
そのため、浸透圧現象によって、空気極の触媒層23で生成された水が、高分子固体電解質膜25を通過して燃料極の触媒層24に移動するようになる。この場合、燃料極の触媒層24への水分の供給を液体燃料に含まれる水のみに頼る場合に比べて、触媒層24への水分の供給が促され、前述した式(1)の反応を促進させることができる。その結果、出力密度を高くすることができるとともに、その高い出力密度を長期間に亘り維持することが可能となる。
すなわち、液体燃料として、メタノールの濃度が50モル%を超えるメタノール水溶液、または純メタノールを使用する場合でも、空気極の触媒層23から燃料極の触媒層24に移動してきた水を前述した式(1)の反応に使用することができることになる。また、前述した式(1)の反応の反応抵抗をさらに低下させることができ、長期出力特性と負荷電流特性をより向上させることができる。さらに、燃料容器2の小型化を図ることも可能となる。また、高分子固体電解質膜25を湿潤させることができるので、高いプロトン(H)の導電性を得ることもできる。
次に、液体燃料の供給を遮断して発電を停止させる場合には、供給手段3を停止させ、開閉弁1の作用により配管5bと配管5cとの連通を遮断する。すなわち、保持手段12による保持を解除するとともに、駆動手段11により弁体7に加えられている駆動力を弱めると、弁体7は、付勢手段8の作用により弁本体6内部を軸方向に移動する。その結果、シール部材9が配管5b、5cの開口部分に着座することで配管5bと配管5cとの連通が遮断される。
本実施の形態によれば、開閉弁1の作用により液体燃料の供給を確実に遮断させることができる。そのため、環境温度の変化などによって燃料容器2の内圧が変動した場合であっても、発電部4側に液体燃料が漏れ出すことがない。また、環境温度の変化などがあっても液体燃料の確実な供給をすることができ、安定した発電を長時間に亘り行うことができる。
また、保持手段12として消費エネルギー量が少ないものを用いるものとすれば、発電部4において発電された電力を利用するものを駆動手段11として用いる場合であっても、燃料電池10への負担を大幅に軽減させることができる。
図4は、本発明の他の実施の形態に係る開閉弁について例示をするための模式断面図である。
尚、図1において説明をしたものと同様の部分には、同じ符号を付しその説明は省略する。
図4に示すように、開閉弁20に設けられた駆動手段11には、減速手段14が接続されている。また、減速手段14の軸14aには、コイル状を呈し、少なくとも一部が形状記憶合金で構成された付勢手段40の一端が接続されている。付勢手段40の他端は図示しないフレームなどに固着され、形状記憶合金部分の形状変化により減速手段14の軸14aを回転させることができるようになっている。そして、減速手段14の軸14aを回転させることで、減速手段14に接続された駆動手段11を作動させることができるようになっている。この場合、付勢手段40は、駆動手段11による付勢力を弱める方向に付勢するようにされている。
また、付勢手段40の形状記憶合金の部分には、開閉手段41を介してコンデンサなどのような蓄電手段42が接続されている。開閉手段41は電気接点を備え、形状記憶合金の部分への通電とその遮断を行うことができるようになっている。
蓄電手段42は発電部4と電気的に接続され、所定量の電力が蓄えられるようになっている。尚、蓄電手段42に換えて、電池などを設けるようにすることもできる。また、減速手段14は必ずしも必要ではないが、減速手段14を設けるようにすれば、小さな力で駆動手段11を作動させることができるので付勢手段40を小型化することができる。
このような開閉弁20において、開閉手段41の電気接点を閉じて蓄電手段42に蓄えられた電力を付勢手段40の形状記憶合金部分に供給するようにすれば、ジュール熱により形状記憶合金部分の温度が上昇する。この温度上昇により、形状記憶合金部分の形状が変化して減速手段14の軸14aが回転する。そして、この回転により駆動手段11が作動して、液体燃料の供給が遮断されるようになっている。
例えば、燃料電池10が高温環境下に長時間放置されると、燃料容器2の内圧が高くなりすぎて液体燃料が必要以上に供給されてしまうおそれがある。また、発電の停止時や発電の開始時などにおいて駆動手段11を作動させるための電力が充分に得られないときに、開閉弁20により液体燃料の供給を遮断したい場合がある。
本実施の形態においては、このような場合であっても、開閉手段41を操作することで液体燃料の供給を簡単に遮断することができる。
この場合、燃料容器2の内圧や温度を検知してこれを操作者に知らせる発光素子などを適宜設けるようにすることもできる。
また、開閉手段41、蓄電手段42を設けずに、発電部4や燃料容器2と付勢手段40の形状記憶合金の部分とを銅線などのような伝熱手段で接続し、発電部4や燃料容器2が所定の温度以上になった場合には、液体燃料の供給を遮断するようにすることもできる。尚、形状記憶合金の作動温度は、成分比などを調整することで適宜選択することができる
また、発電部4や燃料容器2にサーミスタなどの温度検出手段を設けて、その検出値に基づいて開閉手段41を作動させるようにすることもできる。
また、駆動手段11の付勢力を弱める方向に付勢する付勢手段として形状記憶合金によるものを例示したが、これに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
以上、本発明の実施の形態について例示をした。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、前述した開閉弁1、燃料電池10、開閉弁20などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、数などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、液体燃料についてもメタノール水溶液を例示したが、これに限定されるものではない。他の液体燃料としては、メタノールの他にも、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、ジメチルエーテルなどのエーテル類、シクロヘキサンなどのシクロパラフィン類、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基などの親水基を有するシクロパラフィン類などを例示することができる。尚、このような液体燃料は、通常5〜90重量%程度の水溶液として用いられる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
本発明の実施の形態に係る開閉弁について例示をするための模式断面図である。 本発明の実施の形態に係る開閉弁を備えた燃料電池について例示をするための模式図である。 発電部の例示をするための模式図である。 本発明の他の実施の形態に係る開閉弁について例示をするための模式断面図である。
符号の説明
1 開閉弁、2 燃料容器、3 燃料供給手段、4 発電部、5a〜5c 配管、6 弁本体、7 弁体、7a フランジ部、7b 軸部、7c 軸部、8 付勢手段、9 シール部材、10 燃料電池、11 駆動手段、11a 付勢軸、12 保持手段、13 検出手段、20 開閉弁、21 ガス拡散層、22 導電層、23 触媒層、24 触媒層、25 高分子固体電解質膜、27 ガス拡散層、28 導電層、29 気液分離膜、31 カバー、35 膜電極接合体、40 付勢手段、41 開閉手段、42 蓄電手段

Claims (6)

  1. 内部に空間を有する弁本体と、
    前記弁本体の内部に移動可能に設けられ、前記弁本体に設けられた開口に着座することで流体の流通を遮断可能な弁体と、
    前記弁体を前記開口に着座させる方向に付勢する第1の付勢手段と、
    前記弁体を前記付勢手段の付勢力に抗して移動させる駆動手段と、
    前記弁体の位置を保持可能な保持手段と、
    を備えたことを特徴とする開閉弁。
  2. 前記駆動手段の駆動力を弱める方向に前記弁体を付勢する第2の付勢手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の開閉弁。
  3. 前記第2の付勢手段は、形状記憶合金を含み、
    前記形状記憶合金の部分に通電を行う蓄電手段と、
    前記通電とその遮断を行う開閉手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の開閉弁。
  4. 前記第2の付勢手段は、形状記憶合金を含み、
    前記形状記憶合金の部分には、外部からの熱を伝えるための伝熱手段が接続されていることを特徴とする請求項2記載の開閉弁。
  5. 燃料容器と、
    空気極と、燃料極と、前記空気極と前記燃料極との間に挟持された高分子固体電解質膜と、を有する発電部と、
    前記燃料容器内の燃料を前記発電部へ供給する供給手段と、
    前記供給手段による燃料供給の制御を行う請求項1〜4のいずれか1つに記載の開閉弁と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池。
  6. 前記開閉弁は、前記供給手段の吐出側に設けられたことを特徴とする請求項5記載の燃料電池。
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