JP2009118877A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対の前方ウイング部6,6が存する部位において本体幅方向に沿った長さが最大の領域の該長さを最大幅W1、一対の後部フラップ部7,7が存する部位において本体幅方向に沿った長さが最大の領域の該長さを最大幅W2とした場合、最大幅W1と最大幅W2とが実質的に同じであり、且つ最大幅W2を有する領域C1の長手方向両側縁C1Lそれぞれが、本体長手方向に直線状に延びる直線状側縁C1Lとなっており、後方粘着部9が直線状側縁C1Lに沿って配されている。最後方仮想直線Xと第1仮想直線X1との間の最短距離をL、最後方仮想直線Xと直線状側縁C1Lの前方ウイング部6寄りの端C1Laとの間の最短距離をL1とした場合、L1/L=0.2〜0.8である。前方粘着部8を本体幅方向に二分する仮想直線Y1上に、後方粘着部9が存する。
【選択図】図1
Description
しかしながら、特許文献3に記載のナプキンは、特許文献3の図2及び図3に記載されているように、ウイング部が存する部位における幅方向の長さよりも、後部フラップ部の前記直線状側縁が存する部位における幅方向の長さの方が長いため、後部フラップ部固定用の粘着部を、該後部フラップ部の長手方向側縁に近接させた場合、前方に位置するウイング部固定用の粘着部と、後方に位置する後部フラップ部固定用の粘着部との間において、ナプキン幅方向における位置関係に大きなズレが生じてしまい、この結果、以下に説明するように、ナプキンの生産性の低下を招くおそれがある。
着衣に対する固定性に優れ、後部フラップ部が安定して液漏れ効果を発揮でき、生産性にも優れた吸収性物品は未だ提供されていない。
ナプキン1は、長手方向前端1aから後端1c(ナプキン1において最も長手方向後方に位置する端)に向かって順に、着用時に着用者の腹部寄りの位置に配される前方部A、着用者の液***部に対向配置される***部対向部B、及び着用者の背中寄りの位置に配される後方部Cを有している。
前記フラップ部は、***部対向部Bにおいてナプキン1の幅方向の外方に向かって大きく張り出しており、これにより本体5の左右両側に、一対の前方ウイング部6,6が延設されている。また、前記フラップ部は、***部対向部Bより後方に位置する後方部Cにおいてもナプキン1の幅方向の外方に向かって大きく張り出しており、これにより本体5の左右両側に、一対の後部フラップ部7,7が延設されている。***部対向部Bと後方部Cとの境界は、前方ウイング部6の後部フラップ部7寄りの付け根を通り且つ本体幅方向と平行な第1仮想直線X1に存する。第1仮想直線X1は、ナプキン1の長手方向中央を本体幅方向に横断している。
前方ウイング部6は、ナプキン1を着衣に固定する際に、裏面シート3側に折り返されて、前方粘着部8を介して着衣の非肌当接面に粘着固定される。後部フラップ部7は、ナプキン1を着衣に固定する際に、本体5側に折り返されず、その非肌当接面が広げられた状態(本体5の側方に延ばされた状態)で、後方粘着部9を介して着衣の肌当接面上に粘着固定される。
尚、本体長手方向は、本体5の長辺方向と平行な方向であり、本体幅方向は、該本体長手方向と直交する方向である。
最大幅W1(領域B1の本体幅方向に沿った長さ)及び最大幅W2(領域C1の本体幅方向に沿った長さ)は、それぞれ、好ましくは140〜180mm、更に好ましくは150〜170mmである。
また、最大幅W1は、領域B1における吸収体4の本体幅方向に沿った長さ(領域B1における吸収体4の最大幅)に対して、好ましくは180〜250%、更に好ましくは190〜230%である。領域C1における吸収体4の最大幅に対する最大幅W2の割合についても、これと同様であることが好ましい。
また、一対の前方ウイング部6の本体長手方向に沿った側縁6Lは、その中央部が本体長手方向に直線状に延びる直線状側縁となっており、前方粘着部8が該直線状側縁に沿って配されている。
また、生産性の向上と共に、ナプキンの着衣に対する固定性をより一層高める観点から、前方粘着部8におけるナプキン1の周縁部寄りの外側縁を通り且つ本体長手方向と平行な仮想直線Y3と、後方粘着部9におけるナプキン1の周縁部寄りの外側縁を通り且つ本体長手方向と平行な仮想直線Y4との間の最短距離、即ち、両仮想直線Y3,Y4の本体幅方向におけるズレ量は、好ましくは7mm以内、更に好ましくは5mm以内である。本実施形態においては、両仮想直線Y3,Y4間の最短距離は0mmである。
最大幅W2を有する領域C1を本体長手方向に二分する第2仮想直線X2から本体長手方向に沿って前方に3cm離間した領域の本体幅方向に沿った長さをW3、該領域C1と最後方仮想直線Xとの間に位置する領域の本体長手方向中央における本体幅方向に沿った長さをW4とした場合(図1参照)、W2に対するW3の比W3/W2が0.8〜1.0であり、且つW2に対するW4の比W4/W2が0.6〜1.0であることが好ましい。特に、W3/W2=0.85〜0.95であり、且つW4/W2=0.7〜1.0であることが好ましい。
これに対し、特許文献3に記載のナプキンは、後部フラップ部が直線状側縁を有しているものの、W2,W3,W4が前記比を満たしていないため、本願発明が奏する、「後部フラップ部の着衣に対する固定性を一層高め、ナプキン着用中の後部フラップ部のめくれやヨレを効果的に防止する」という効果を奏し得ない。また、特許文献3に記載のナプキンは、後部フラップ部の直線状側縁を有する部位において、複数の後方粘着部が所定間隔を置いて配置されており、このような後方粘着部の分離配置により、後部フラップ部の固定性に劣り、後部フラップ部のヨレを誘発しやすい。
このように、後部粘着部9の後端9cと本体粘着部10の後端10cとが本体長手方向において実質的に同位置にあることにより、ナプキン1の着衣に対する固定性が向上し、使用中にヨレやずれが起こりにくくなる。後部粘着部9の後端9cが本体粘着部10の後端10cから一定距離以上離間した後方にあると、ナプキン1の着用時に本体5がヨレたりずれたりするおそれがあり、逆に、後部粘着部9の後端9cが本体粘着部10の後端10cから一定距離離間した前方にあると、後部フラップ部7の下着への固定性が低下するおそれがある。
また、後方粘着部9の前記長さL4は、直線状側縁C1Lの長さ(L2)に対して、好ましくは70〜100%、更に好ましくは80〜95%である。
前方粘着部8の本体長手方向に沿った長さは、前方ウイング部6の本体長手方向に沿った長さ(L3)に対して、好ましくは70〜100%、更に好ましくは80〜95%である。
前方粘着部8の本体幅方向に沿った長さは、最大幅W1(領域B1の本体幅方向に沿った長さ)に対して、好ましくは10〜30%、更に好ましくは15〜25%である。
また、後方粘着部9は、後部フラップ部7の着衣に対する固定性を高める観点から、少なくともその一部が、直線状側縁CL1から5mm以内の領域に配されていることが好ましく、該直線状側縁CL1から3〜4mm以内の領域に配されていることが更に好ましい。
尚、本実施形態のナプキン1の製造時において、前方粘着部8及び後方粘着部9の形成は次のようにして行われる。先ず、粘着部が形成されていない前方ウイング部6及び後部フラップ部7を、図3に示す如く本体5の肌当接面側に折り返し、次いで、折り返された前方ウイング部6及び後部フラップ部7それぞれの非肌当接面上に、予め粘着剤が塗布された剥離シート11を貼り付けて、該粘着剤を前方ウイング部6及び後部フラップ部7に転写することにより、該粘着剤からなる前方粘着部8及び後方粘着部9をそれぞれ形成する。
本実施形態のナプキン1は、前方ウイング部6と後部フラップ部7とが同じ最大延出幅を有し、且つ後部フラップ部7の最大延出幅を有する部分の長手方向側縁が、本体長手方向と平行な直線状側縁C1Lとなっているため、後部フラップ部7がナプキン着用者の臀部を広くカバーすることができ、且つ、後部粘着部9により後部フラップ部7が下着に対して安定的に固定するので、身体後方からの液漏れ防止性に優れる。
また、本実施形態のナプキン1は、前方粘着部8と後方粘着部9とが本体長手方向に沿った同一直線上にあるため、両粘着部8,9の形成工程の簡略化が図られており、生産性に優れる。
例えば、前記実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとして生理用ナプキンを挙げたが、例えばパンティライナー、軽失禁ライナー等にも適用できる。
1c 生理用ナプキンの本体長手方向の後端
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 本体
6 前方ウイング部
6L 前方ウイング部の本体長手方向に沿った側縁
7 後部フラップ部
8 前方粘着部
9 後方粘着部
10 本体粘着部
A 前方部
B ***部対向部
C 後方部
B1 一対の前方ウイング部が存する部位において本体幅方向に沿った長さが最大の領域
C1 一対の後部フラップ部が存する部位において本体幅方向に沿った長さが最大の領域
C1L 直線状側縁
C1La 直線状側縁の前方ウイング部寄りの端
X 最後方仮想直線
X1 第1仮想直線
X2 第2仮想直線
Y1 前方粘着部を本体幅方向に二分する仮想直線
Claims (7)
- 縦長の本体、該本体の左右両側に延設された一対の前方ウイング部、及び該前方ウイング部より後方に位置する部分に一対の後部フラップ部を有し、該前方ウイング部の非肌当接面上に、該前方ウイング部を着衣に固定する前方粘着部が配され、該後部フラップ部の非肌当接面上に、該後部フラップ部を着衣に固定する後方粘着部が配されている吸収性物品であって、
一対の前記前方ウイング部が存する部位において本体幅方向に沿った長さが最大の領域の該長さを最大幅W1、一対の前記後部フラップ部が存する部位において本体幅方向に沿った長さが最大の領域の該長さを最大幅W2とした場合、該最大幅W1と該最大幅W2とが実質的に同じであり、且つ該最大幅W2を有する領域の長手方向両側縁それぞれが、本体長手方向に直線状に延びる直線状側縁となっており、前記後方粘着部が該直線状側縁に沿って配されており、
前記吸収性物品の本体長手方向の後端を通り且つ本体幅方向と平行な最後方仮想直線と、前記前方ウイング部の前記後部フラップ部寄りの付け根を通り且つ本体幅方向と平行な第1仮想直線との間の最短距離をL、該最後方仮想直線と前記直線状側縁の該前方ウイング部寄りの端との間の最短距離をL1とした場合、該最短距離Lに対する該最短距離L1の比L1/Lが0.2〜0.8であり、
前記前方粘着部を本体幅方向に二分する仮想直線上に、前記後方粘着部が存する吸収性物品。 - 前記最大幅W2を有する領域は、前記最後方仮想直線から本体長手方向に所定距離を置いて存しており、
前記最大幅W2を有する領域を本体長手方向に二分する第2仮想直線から本体長手方向に沿って前方に3cm離間した領域の本体幅方向に沿った長さをW3、該最大幅W2を有する領域と前記最後方仮想直線との間に位置する領域の本体長手方向中央における本体幅方向に沿った長さをW4とした場合、W2に対するW3の比W3/W2が0.8〜1.0であり、且つW2に対するW4の比W4/W2が0.6〜1.0である請求項1記載の吸収性物品。 - 前記後方粘着部の少なくとも一部が、前記最大幅W2を有する領域と前記最後方仮想直線との間に位置する領域を本体長手方向に二分する第3仮想直線から本体長手方向前方に20mm以内の領域に配されている請求項2記載の吸収性物品。
- 前記本体の非肌当接面上に本体長手方向に沿って、該本体を着衣に固定する本体粘着部が配されており、該本体粘着部の前記後端寄りの端部と、前記後方粘着部の前記後端寄りの端部とが、本体長手方向において実質的に同位置にある請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
- 前記直線状側縁の長さが、前記前方ウイング部の本体長手方向に沿った長さよりも長い請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
- 前記後方粘着部の本体長手方向に沿った長さが、前記前方粘着部の本体長手方向に沿った長さと同じか、又はこれよりも長い請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品。
- 前記前方粘着部の少なくとも一部が、前記前方ウイング部の本体長手方向に沿った側縁から5mm以内の領域に配されており、前記後方粘着部の少なくとも一部が、前記直線状側縁から5mm以内の領域に配されている請求項1〜6の何れかに記載の吸収性物品。
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