JP2009118158A - 撮像装置および撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】露光量を変え複数回の撮影を行って画像を合成することなく、1回の撮影でダイナミックレンジを拡大することができる撮像装置および撮像方法を提供する。
【解決手段】RGBフィルタが配置された各画素からの出力を検出するとともに、各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する輝度レベル判定部60と、輝度レベル判定部60によりGフィルタが配置された画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していないR、Bフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大する画素出力補正処理部61と、画素出力補正処理部61により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、メニューボタンの操作により設定された拡大率に基づいて変更制御する制御部を有している。
【選択図】図5

Description

本発明は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置および撮像方法に関し、特に撮影画像のダイナミックレンジを拡大することができる機能を備えた撮像装置および撮像方法に関する。
銀塩写真フィルムを用いる従来の銀塩カメラで撮影される画像のダイナミックレンジに比べ、CCD等の固体撮像素子を有するデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等で撮影される画像のダイナミックレンジは極めて狭い。ダイナミックレンジが狭いと、被写体の暗い部分は「黒つぶれ」といわれる現象が発生し、逆に被写体の明るい部分は「白とび」といわれる現象が発生して画像品質が低下する。
そこで、CCD等の固体撮像素子で撮像される画像のダイナミックレンジを拡大するために、例えば、同一被写体に対して露光量を変えて複数回の撮影を行い、露光量の異なる複数の画像を取得し、これらの画像を加算してダイナミックレンジが拡大された合成画像を生成する技術が従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−92378号公報
ところで、ダイナミックレンジを拡大するために、前記特許文献1のように露光量を変えて複数回の撮影を行う方法では、移動物体の被写体を撮影したりすると、被写体が2重にずれた画像になり、正しく画像を合成できないことがある。
そこで、本発明は、露光量を変え複数回の撮影を行って画像を合成することなく、1回の撮影によってダイナミックレンジを拡大することができる撮像装置および撮像方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置において、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出手段と、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記他の色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大する画素出力補正処理手段と、ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段と、前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、前記ダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御手段と、を有することを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置において、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出手段と、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない複数の前記特定色と同じ色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大する画素出力補正処理手段と、ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段と、前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、前記ダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御手段と、を有することを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置において、前記撮像素子から出力される電気信号から、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出手段と、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記他の色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間する第1の画素出力補正処理手段と、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない複数の前記特定色と同じ色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間する第2の画素出力補正処理手段と、前記第1の画素出力補正処理手段と前記第2の画素出力補正処理手段からそれぞれ出力される予測補間情報に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力に対して適切な予測補間処理をしてダイナミックレンジを拡大する予測補間処理手段と、ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段と、前記予測補間処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、前記ダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御手段と、を有することを特徴としている。
請求項4,17に記載の発明は、前記各画素の出力を検出する際の処理単位が、水平・垂直方向に2×2画素の大きさであることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成手段を備え、前記拡大率変更制御手段は、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成手段で生成されたヒストグラムに対し最大高輝度側から低輝度側に向けて画素の発生頻度を検出したときの画素の発生頻度情報に基づいて、画素の発生頻度が予め規定された規定値以上になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記画素出力補正処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成手段を備え、前記拡大率変更制御手段は、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成手段で生成されたヒストグラムに対し最大高輝度側から低輝度側に向けて画素の発生頻度を検出したときの画素の発生頻度情報に基づいて、画素の発生頻度が予め規定された規定値以上になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記予測補間処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成手段を備え、前記拡大率変更制御手段は、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成手段で生成されたヒストグラムに対し低輝度側から最大高輝度側に向けてカウントしたときの輝度データ数の値が、全輝度データ数の値に対して予め規定した割合になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記画素出力補正処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成手段を備え、前記拡大率変更制御手段は、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成手段で生成されたヒストグラムに対し低輝度側から最大高輝度側に向けてカウントしたときの輝度データ数の値が、全輝度データ数の値に対して予め規定した割合になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記予測補間処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理手段から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータを、予め設定したビット圧縮変換特性テーブルに基づいて再度前記第1のビット数に圧縮するビット圧縮変換手段を備え、前記拡大率変更制御手段は、ビット圧縮変換特性を変更した前記ビット圧縮変換特性テーブルに基づいて、前記画素出力補正処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理手段から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータを、予め設定したビット圧縮変換特性テーブルに基づいて再度前記第1のビット数に圧縮するビット圧縮変換手段を備え、前記拡大率変更制御手段は、ビット圧縮変換特性を変更した前記ビット圧縮変換特性テーブルに基づいて、前記予測補間処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項11に記載の発明においては、前記拡大率変更制御手段は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理手段から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータに対して所定の係数を乗算することで、前記画素出力補正処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項12に記載の発明においては、前記拡大率変更制御手段は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理手段から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータに対して所定の係数を乗算することで、前記予測補間処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項13に記載の発明は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力に対して、前記所定の飽和レベル以上に達しているときに前記予測補間させる動作を、選択して実行させるための動作選択手段を備えていることを特徴としている。
請求項14に記載の発明は、光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置の撮像方法において、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出工程と、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記他の色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大する画素出力補正処理工程と、
前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御工程と、を含むことを特徴としている。
請求項15に記載の発明は、光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置の撮像方法において、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出工程と、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記特定色と同じ色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大する画素出力補正処理工程と、前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御工程と、を含むことを特徴としている。
請求項16に記載の発明は、光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置の撮像方法において、前記撮像素子から出力される電気信号から、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出工程と、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記他の色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間する第1の画素出力補正処理工程と、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記特定色と同じ色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間する第2の画素出力補正処理工程と、前記第1の画素出力補正処理工程と前記第2の画素出力補正処理工程からそれぞれ出力される予測補間情報に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力に対して適切な予測補間処理をしてダイナミックレンジを拡大する予測補間処理工程と、前記予測補間処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御工程と、を含むことを特徴としている。
請求項18に記載の発明は、前記第2ステップによる前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成工程をさらに含み、前記拡大率変更制御工程は、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成工程で生成されたヒストグラムに対し最大高輝度側から低輝度側に向けて画素の発生頻度を検出したときの画素の発生頻度情報に基づいて、画素の発生頻度が予め規定された規定値以上になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記画素出力補正処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項19に記載の発明は、前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成工程をさらに含み、前記拡大率変更制御工程は、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成手段で生成されたヒストグラムに対し最大高輝度側から低輝度側に向けて画素の発生頻度を検出したときの画素の発生頻度情報に基づいて、画素の発生頻度が予め規定された規定値以上になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記予測補間処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項20に記載の発明は、前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成工程をさらに含み、前記拡大率変更制御工程は、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成工程で生成されたヒストグラムに対し低輝度側から最大高輝度側に向けてカウントしたときの輝度データ数の値が、全輝度データ数の値に対して予め規定した割合になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記画素出力補正処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項21に記載の発明は、前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成工程をさらに含み、前記拡大率変更制御工程は、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成工程で生成されたヒストグラムに対し低輝度側から最大高輝度側に向けてカウントしたときの輝度データ数の値が、全輝度データ数の値に対して予め規定した割合になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記予測補間処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項22に記載の発明は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理工程から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータを、予め設定したビット圧縮変換特性テーブルに基づいて再度前記第1のビット数に圧縮するビット圧縮変換工程をさらに含み、前記拡大率変更制御工程は、ビット圧縮変換特性を変更した前記ビット圧縮変換特性テーブルに基づいて、前記画素出力補正処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項23に記載の発明は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理工程から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータを、予め設定したビット圧縮変換特性テーブルに基づいて再度前記第1のビット数に圧縮するビット圧縮変換工程をさらに含み、前記拡大率変更制御工程は、ビット圧縮変換特性を変更した前記ビット圧縮変換特性テーブルに基づいて、前記予測補間処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項24に記載の発明は、前記拡大率変更制御工程は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理工程から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータに対して所定の係数を乗算することで、前記画素出力補正処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項25に記載の発明は、前記拡大率変更制御工程は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理工程から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータに対して所定の係数を乗算することで、前記予測補間処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することを特徴としている。
請求項26に記載の発明は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力に対して、前記所定の飽和レベル以上に達しているときに前記予測補間させる動作は、動作選択手段で動作選択することにより実行されることを特徴としている。
請求項1、14に記載の発明によれば、特定色のフィルタが配置された画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない他の色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大することにより、露光量を変え複数回の撮影を行って画像を合成することなく、1回の撮影によってダイナミックレンジを拡大することができる。更に、拡大するダイナミックレンジの拡大率を変更制御することができるので、撮影画像に応じてダイナミックレンジを適切に拡大することができる。
請求項2、15に記載の発明によれば、特定色のフィルタが配置された画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない特定色と同じ色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大することにより、露光量を変え複数回の撮影を行って画像を合成することなく、1回の撮影によってダイナミックレンジを拡大することができる。更に、拡大するダイナミックレンジの拡大率を変更制御することができるので、撮影画像に応じてダイナミックレンジを適切に拡大することができる。
請求項3、16に記載の発明によれば、特定色のフィルタが配置された画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない他の色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、飽和レベル以上に達している画素の出力を予測補間し、更に、その周囲の飽和していない特定色と同じ色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、飽和レベル以上に達している画素の出力を予測補間し、これらの両方の予測補間情報に基づいて適切な予測補間処理を行ってダイナミックレンジを拡大することにより、露光量を変え複数回の撮影を行って画像を合成することなく、1回の撮影によってダイナミックレンジを拡大することができる。更に、拡大するダイナミックレンジの拡大率を変更制御することができるので、撮影画像に応じてダイナミックレンジを適切に拡大することができる。
請求項5、6、18、19に記載の発明によれば、生成されたヒストグラムに対し最大高輝度側から低輝度側に向けて画素の発生頻度を検出したときの画素の発生頻度情報に基づいて、画素の発生頻度が予め規定された規定値以上になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することにより、撮影画像に応じてダイナミックレンジを適切に拡大することができる。
請求項7、8、20、21に記載の発明によれば、生成されたヒストグラムに対し低輝度側から最大高輝度側に向けてカウントしたときの輝度データ数の値が、全輝度データ数の値に対して予め規定した割合になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、ダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することにより、撮影画像に応じてダイナミックレンジを適切に拡大することができる。
請求項9、10、22、23に記載の発明によれば、ビット圧縮変換特性を変更したビット圧縮変換特性テーブルに基づいて、拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することにより、撮影画像に応じてダイナミックレンジを適切に拡大することができる。
請求項11、12、24、25に記載の発明によれば、所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータに対して所定の係数を乗算することで、拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御することにより、撮影画像に応じてダイナミックレンジを適切に拡大することができる。
請求項13、26に記載の発明によれば、特定色のフィルタが配置された画素の出力に対して、所定の飽和レベル以上に達しているときに予測補間させる動作を、撮影者が動作選択手段を選択操作することにより行うことができる。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
〈実施形態1〉
図1(a)は、本発明の実施形態1に係る撮像装置の一例としてのデジタルスチルカメラ(以下、「デジタルカメラ」という)を示す正面図、図1(b)は、その上面図、図1(c)は、その背面図、図2は、図1(a),(b),(c)に示したデジタルカメラ内のシステム構成の概要を示すブロック図である。
(デジタルカメラの外観構成)
図1(a),(b),(c)に示すように、本実施形態に係るデジタルカメラ1の上面側には、レリーズボタン(シャッタボタン)2、電源ボタン3、撮影・再生切替ダイアル4が設けられており、デジタルカメラ1の正面(前面)側には、撮影レンズ系5を有する鏡胴ユニット6、ストロボ発光部7、光学ファインダ8が設けられている。
デジタルカメラ1の背面側には、液晶モニタ(LCD)9、前記光学ファインダ8の接眼レンズ部8a、広角側ズーム(W)スイッチ10、望遠側ズーム(T)スイッチ11、メニュー(MENU)ボタン12、確定ボタン(OKボタン)13等が設けられている。また、デジタルカメラ1の側面内部には、撮影した画像データを保存するためのメモリカード14(図2参照)を収納するメモリカード収納部15が設けられている。
(デジタルカメラのシステム構成)
図2に示すように、このデジタルカメラ1内には、鏡胴ユニット6に設置した撮影レンズ系5を通して入射される被写体画像が受光面上に結像する固体撮像素子としてのCCD20、CCD20から出力される電気信号(アナログRGB画像信号)をデジタル信号に処理するアナログフロントエンド部(以下、「AFE部」という)21、AFE部21から出力されるデジタル信号を処理する信号処理部22、データを一時的に格納するSDRAM23、制御プログラム等が記憶されたROM24、モータドライバ25等が設けられている。
鏡胴ユニット6は、ズームレンズやフォーカスレンズ等を有する撮影レンズ系5、絞りユニット26、メカシャッタユニット27を備えており、撮影レンズ系5、絞りユニット26、メカシャッタユニット27の各駆動ユニット(不図示)は、モータドライバ25によって駆動される。モータドライバ25は、信号処理部22の制御部(CPU)28からの駆動信号により駆動制御される。
CCD20は、CCD20を構成する複数の画素上に色分解フィルタとしてのRGB原色フィルタ(図7参照:以下、「RGBフィルタ」という)が配置されており、RGB3原色に対応した電気信号(アナログRGB画像信号)が出力される。
AFE部21は、CCD20を駆動するTG(タイミング信号発生部)30、CCD20から出力される電気信号(アナログRGB画像信号)をサンプリングするCDS(相関2重サンプリング部)31、CDS31にてサンプリングされた画像信号のゲインを調整するAGC(アナログ利得制御部)32、AGC32でゲイン調整された画像信号をデジタル信号(以下、「RAW−RGBデータ」という)に変換するA/D変換部33を備えている。
信号処理部22は、AFE部21のTG30へ画面水平同期信号(HD)と画面垂直同期信号(VD)の出力を行い、これらの同期信号に合わせて、AFE部21のA/D変換部33から出力されるRAW−RGBデータを取り込むCCDインターフェース(以下、「CCDI/F」という)34と、SDRAM23を制御するメモリコントローラ35と、取り込んだRAW−RGBデータを表示や記録が可能なYUV形式の画像データに変換するYUV変換部36と、表示や記録される画像データのサイズに合わせて画像サイズを変更するリサイズ処理部37と、画像データの表示出力を制御する表示出力制御部38と、画像データをJPEG形成などで記録するためのデータ圧縮部39と、画像データをメモリカード14へ書き込み、又はメモリカード14に書き込まれた画像データを読み出すメディアインターフェース(以下、「メディアI/F」という)40と、操作部41からの操作入力情報に基づき、ROM24に記憶された制御プログラムに基づいてデジタルカメラ1全体のシステム制御等を行う制御部(CPU)28を備えている。
操作部41は、デジタルカメラ1(図1(a),(b),(c)参照)の外観表面に設けられているレリーズボタン2、電源ボタン3、撮影・再生切替ダイアル4、広角側ズームスイッチ10、望遠側ズームスイッチ11、メニューボタン12、確定ボタン13等であり、撮影者の操作によって所定の動作指示信号が制御部28に入力される。
SDRAM23には、CCDI/F34に取り込まれたRAW−RGBデータが保存されると共に、YUV変換部36で変換処理されたYUVデータ(YUV形式の画像データ)が保存され、更に、データ圧縮部39で圧縮処理されたJPEG形成などの画像データが保存される。
なお、前記YUVデータのYUVは、輝度データ(Y)と、色差(輝度データと青色(B)成分データの差分(U)と、輝度データと赤色(R)成分データの差分(V))の情報で色を表現する形式である。
(デジタルカメラ1のモニタリング動作、静止画撮影動作)
次に、前記したデジタルカメラ1のモニタリング動作と静止画撮影動作について説明する。このデジタルカメラ1は、静止画撮影モード時には、以下に説明するようなモニタリング動作を実行しながら静止画撮影動作が行われる。
先ず、撮影者が電源ボタン3をONし、撮影・再生切替ダイアル4を撮影モード(静止画撮影モード)に設定することで、デジタルカメラ1が記録モードで起動する。電源ボタン3がONされて、撮影・再生切替ダイアル4が撮影モードに設定されたことを制御部28が検知すると、制御部28はモータドライバ25に制御信号を出力して、鏡胴ユニット6を撮影可能位置に移動させ、かつ、CCD20、AFE部21、信号処理部22、SDRAM23、ROM24、液晶モニタ9等を起動させる。
そして、鏡胴ユニット6の撮影レンズ系5を被写体に向けることにより、撮影レンズ系5を通して入射される被写体画像がCCD20の各画素の受光面上に結像する。そして、CCD20から出力される被写体画像に応じた電気信号(アナログRGB画像信号)は、CDS31、AGC32を介してA/D変換部33に入力され、A/D変換部33により12ビット(bit)のRAW−RGBデータに変換する。
このRAW−RGBデータは、信号処理部22のCCDI/F34に取り込まれてメモリコントローラ35を介してSDRAM23に保存される。そして、SDRAM23から読み出されたRAW−RGBデータは、YUV変換部36に入力されて表示可能な形式であるYUVデータ(YUV信号)に変換された後に、メモリコントローラ35を介してSDRAM23にYUVデータが保存される。
そして、SDRAM23からメモリコントローラ35を介して読み出したYUVデータは、表示出力制御部38を介して液晶モニタ(LCD)9へ送られ、撮影画像(動画)が表示される。前記した液晶モニタ(LCD)9に撮影画像を表示しているモニタリング時においては、CCDI/F34による画素数の間引き処理により1/30秒の時間で1フレームを読み出している。
なお、このモニタリング動作時は、電子ファインダとして機能する液晶モニタ(LCD)9に撮影画像(動画)が表示されているだけで、まだレリーズボタン2が押圧(半押も含む)操作されていない状態である。
この撮影画像の液晶モニタ(LCD)9への表示によって、静止画を撮影するための構図の確認等をすることができる。なお、表示出力制御部38からTVビデオ信号として出力して、ビデオケーブルを介して外部のTV(テレビ)に撮影画像(動画)を表示することもできる。
そして、信号処理部22のCCDI/F34は、取り込まれたRAW−RGBデータより、AF(自動合焦)評価値、AE(自動露出)評価値、AWB(オートホワイトバランス)評価値を算出する。
AF評価値は、例えば高周波成分抽出フィルタの出力積分値や、近接画素の輝度差の積分値によって算出される。合焦状態にあるときは、被写体のエッジ部分がはっきりとしているため、高周波成分が一番高くなる。これを利用して、AF動作時(合焦検出動作時)には、撮影レンズ系5内の各フォーカスレンズ位置におけるAF評価値を取得して、その極大になる点を合焦検出位置としてAF動作が実行される。
AE評価値とAWB評価値は、RAW−RGBデータにおけるRGB値のそれぞれの積分値から算出される。例えば、CCD20の全画素の受光面に対応した画面を256エリアに等分割(水平16分割、垂直16分割)し、それぞれのエリアのRGB積算を算出する。
そして、制御部28は、算出されたRGB積算値を読み出し、AE処理では、画面のそれぞれのエリアの輝度を算出して、輝度分布から適正な露光量を決定する。決定した露光量に基づいて、露光条件(CCD20の電子シャッタ回数、絞りユニット26の絞り値等)を設定する。また、AWB処理では、RGBの分布から被写体の光源の色に合わせたAWBの制御値を決定する。このAWB処理により、YUV変換部36でYUVデータに変換処理するときのホワイトバランスを合わせる。なお、前記したAE処理とAWB処理は、前記モニタリング時には連続的に行われている。
そして、前記したモニタリング動作時に、レリーズボタン2が押圧(半押しから全押し)操作される静止画撮影動作が開始されると、合焦位置検出動作であるAF動作と静止画記録処理が行われる。
即ち、レリーズボタン2が押圧(半押しから全押し)操作されると、制御部28からモータドライバ25への駆動指令により撮影レンズ系5のフォーカスレンズが移動し、例えば、いわゆる山登りAFと称されるコントラスト評価方式のAF動作が実行される。
AF(合焦)対象範囲が無限から至近までの全領域であった場合、撮影レンズ系5のフォーカスレンズは、至近から無限、又は無限から至近までの間の各フォーカス位置に移動し、CCDI/F34で算出されている各フォーカス位置における前記AF評価値を制御部28が読み出す。そして、各フォーカス位置のAF評価値が極大になる点を合焦位置としてフォーカスレンズを合焦位置に移動させ、合焦させる。
そして、前記したAE処理が行われ、露光完了時点で、制御部28からモータドライバ25への駆動指令によりメカシャッタユニット27が閉じられ、CCD20から静止画用のアナログRGB画像信号が出力される。そして、前記モニタリング時と同様に、AFE部21のA/D変換部33によりRAW−RGBデータに変換される。
そして、このRAW−RGBデータは、信号処理部22のCCDI/F34に取り込まれ、YUV変換部36でYUVデータに変換されて、メモリコントローラ35を介してSDRAM23に保存される。そして、このYUVデータはSDRAM23から読み出されて、リサイズ処理部37で記録画素数に対応するサイズに変換され、データ圧縮部39でJPEG形式等の画像データへと圧縮される。圧縮されたJPEG形式等の画像データは、SDRAM23に書き戻された後にメモリコントローラ35を介してSDRAM23から読み出され、メディアI/F40を介してメモリカード14に保存される。
(本発明におけるダイナミックレンジの拡大原理)
デジタルカメラ1のCCD20を構成する各画素上には、RGBフィルタが配置されているが、太陽光のように広い波長帯域を持つ光に対して、通常のRGBフィルタが配置されている各画素は各色毎に輝度に対する感度が異なっている。
例えば、図3に示すように、G(グリーン)フィルタが配置された画素の輝度感度が、R(レッド)フィルタ、B(ブルー)フィルタが配置された画素の2倍程度の輝度感度を有するRGBフィルタ(図3のa、b、c)が各画素上に配置されたCCD20の場合、太陽光のように広い波長帯域を持つ光が同じだけRGBフィルタが配置された画素に入射したときに、R、Bフィルタが配置された画素の各出力に対してGフィルタ(図3のcの斜線部分)が配置された画素の出力の方が先に飽和レベルAに達してしまう。なお、図3において、fはGフィルタが配置された画素の輝度感度特性、gはR、Bフィルタが配置された画素の各輝度感度特性であり、Gフィルタが配置された画素の輝度感度特性は、R、Bフィルタが配置された画素の各輝度感度特性の2倍程度の感度を有している。
ところで、このような従来のRGBフィルタを有するCCDなどの固体撮像素子を具備したデジタルカメラでは、図3のcのRGBフィルタが各画素上に配置されたCCDのように、感度の高いGフィルタが配置された画素の出力(輝度感度)に対応した飽和レベルAに合わせてダイナミックレンジの範囲を設定している。即ち、図3のcのRGBフィルタが各画素上に配置されたCCDのように、Gフィルタが配置された画素の出力が飽和レベルAに達している場合でも、R、Bフィルタが配置された画素の出力(輝度感度)は飽和レベルAの1/2程度である。
これに対して、本発明では、図3のd、eのRGBフィルタが各画素上に配置されたCCDのように、Gフィルタが配置された画素の出力が飽和レベルAを超えていても、R、Bフィルタが配置された画素の各出力が飽和レベルAを超えていない範囲内にあるときに、R、Bフィルタが配置された画素の各出力レベルから、R、Bフィルタが配置された画素の各輝度感度特性(図3のg)とGフィルタが配置された画素の輝度感度特性(図3のf)とに基づいてGフィルタが配置された画素の出力レベルを予測補間(一点鎖線部分)し、この予測補間した分だけダイナミックレンジを拡大するようにした。
前記したように本実施形態では、太陽光のように広い波長帯域を持つ光に対して、Gフィルタが配置された画素の輝度感度特性は、R、Bフィルタが配置された画素の各輝度感度特性の2倍程度の感度を有している。よって、本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大度合の最大値は、ダイナミックレンジの拡大処理動作を行わない通常の撮影時に対して2倍程度である。
なお、本実施形態では、Gフィルタが配置された画素の輝度感度特性がR、Bフィルタが配置された画素の各輝度感度特性の2倍程度の感度を有し、これに基づいてダイナミックレンジの拡大度合の最大値が2倍としたが、R、G、Bフィルタが配置された画素の各輝度感度特性を変化させることにより、ダイナミックレンジの拡大度合の最大値を2倍以上の所定値、あるいは2倍以下の所定値に設定することができる。
(YUV変換部36によるダイナミックレンジ拡大処理)
本実施形態に係るデジタルカメラ1のYUV変換部36は、前記したダイナミックレンジを拡大するためのダイナミックレンジ拡大処理機能を有している。
図4に示すように、YUV変換部36は、後述するダイナミックレンジ拡大予測補間部(以下、「Dレンジ拡大予測補間部」という)50、ビット圧縮変換部51、ホワイトバランス制御部52、同時化部53、トーンカーブ変換部54、RGB−YUV変換部55、画像サイズコンバータ部56、輝度ヒストグラム生成部57、およびエッジエンハンス部58を備えている。
Dレンジ拡大予測補間部50は、図5に示すように、輝度レベル判定部60、画素出力補正処理部61、およびビット拡張処理部62を備えている。
輝度レベル判定部60は、入力されるRAW−RGBデータからRGBフィルタを設けた各画素の画素出力を検出するとともに、感度が一番高いGフィルタを設けた画素の画素出力(以下、「Gフィルタの画素出力」という)が飽和レベル以上に達したか否かを判定する。
画素出力補正処理部61は、輝度レベル判定部60で後述する処理単位内におけるGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達したと判定した場合に、その周囲(画素出力が飽和レベル以上に達しているGフィルタの周囲)のR、Bフィルタを設けた画素の画素出力(以下、「R、Bフィルタの画素出力」という)に基づいて、飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力を予測補間してダイナミックレンジの拡大処理を行う(詳細は後述する)。
ビット拡張処理部62は、輝度レベル判定部60でGフィルタの画素出力が飽和レベルに達していないと判定された場合に、Gフィルタの画素出力、およびR、Bフィルタの画素出力に対して、出力レベルの変換を行うことなく12ビットから14ビットにそれぞれビット拡張のみを行う。
以下、本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大処理動作について説明する。
例えば、撮影したい被写体の背景の一部に極端に明るい部分があり、ダイナミックレンジを拡大したいときなどに、撮影者がメニューボタン12(図1(C)参照)を押圧操作することにより、例えば、図6(a)に示すような撮影設定画面が液晶モニタ(LCD)9に表示される。
そして、図6(a)に示すように、メニューボタン12の押圧操作により選択された「ダイナミックレンジ2倍」の項目に対し、確定ボタン(図1(C)参照)13を押して「ダイナミックレンジ2倍」を決定する。これにより、ダイナミックレンジ拡大処理動作がONされ、制御部28から輝度レベル判定部60へダイナミックレンジの拡大率を2倍とする制御信号が出力される。このように、本実施形態では、「特許請求の範囲」におけるダイナミックレンジ拡大率設定手段および動作選択手段がメニューボタン12に相当し、また、「特許請求の範囲」におけるダイナミックレンジ拡大率変更制御手段が制御部28に相当する。
なお、本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大率は、前記した2倍を最大値として、1.1〜2倍の範囲で任意に設定することが可能である。本実施形態では、ダイナミックレンジの拡大率を、メニューボタン12の押圧操作により例えば1.3倍、1.6倍、および2倍に変更可能に設定されている。ダイナミックレンジの拡大率を1.3倍に設定する場合は、図6(b)に示すように、メニューボタン12の押圧操作により液晶モニタ(LCD)9に表示される撮影設定画面から「ダイナミックレンジ1.3倍」の項目を選択し、確定ボタン13を押して「ダイナミックレンジ1.3倍」を決定する。
同様に、ダイナミックレンジの拡大率を1.6倍に設定する場合は、図6(c)に示すように、メニューボタン12の押圧操作により液晶モニタ(LCD)9に表示される撮影設定画面から「ダイナミックレンジ1.6倍」の項目を選択し、確定ボタン13を押して「ダイナミックレンジ1.6倍」を決定する。
そして、制御部28から輝度レベル判定部60へダイナミックレンジの拡大率を2倍とする制御信号が出力されて、ダイナミックレンジ拡大処理動作が実行されると、Dレンジ拡大予測補間部50の輝度レベル判定部60は、入力されるRAW−RGBデータに基づいてGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達したか否かを判定処理する。この判定処理を行う場合において、本実施形態では、RGBフィルタを有するCCD20の各画素に対して、図7に示すように、太枠A内の2×2画素(2つのGフィルタの画素、1つずつのR、Bフィルタの画素)を処理単位(最小単位)とする。
この処理単位(太枠A)内にある2つのGフィルタの画素のうちの少なくとも1つの画素出力が飽和レベル以上に達している場合に、Gフィルタの感度は、前記したようにR、Bフィルタの感度の約2倍であるため、Gフィルタの画素出力値(G)は、下記の式(1)から算出する。
G={(R+B)/2}×2 …式(1)
画素出力補正処理部61は、式(1)のように、R、Bフィルタの画素出力の平均値を算出して、それを2倍することでGフィルタの画素出力値を算出する。算出されたGフィルタの画素出力値は、処理単位(2×2画素)内にある2つのGフィルタの画素出力値として置き換えられる。なお、前記Gフィルタの画素出力値は12ビットを超えたデータになるため、ここでは一度14ビットのデータに置き換える。よって、R、Bフィルタの画素出力の最大値はいずれも4095(12ビット)なので、Gフィルタの画素出力の最大値は8190(13ビット)となるので、14ビットのデータとして扱うことができる。
なお、輝度レベル判定部60でGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達しているか否かを判定処理する前に、欠陥画素の補正が完了している必要がある。即ち、Gフィルタを設けた画素に欠陥画素があり、常に飽和する値を出力する画素があった場合、同じ処理単位内にあるGフィルタを設けた画素を大きな値に置き換えてしまうため、新たな欠陥画素を生成してしまうことになる。
また、R、Bフィルタを設けた画素に欠陥画素がある場合、前記式(1)によるGフィルタを設けた画素の換算が正しくない値になってしまう。このため、本実施形態では、CCDI/F34に欠陥画素を取り除く欠陥画素除去処理部(不図示)を備えている。
そして、Dレンジ拡大予測補間部50の画素出力補正処理部61からR、Bフィルタの画素出力データ、および飽和レベル以上に達して予測補間処理されたGフィルタの画素出力データが、ビット圧縮変換部51に出力される。ビット圧縮変換部51は、例えば、図8に示すようなビット圧縮変換特性(3箇所の節点を指定し、それらの間を直線で近似する4区間の折れ線近似特性)によって、14ビットに拡張されたR、G、Bフィルタの画素出力のうちのGフィルタの画素出力を12ビットに圧縮する。なお、図8において、aは12ビットの範囲(点線部分)である。
図8に示すビット圧縮変換特性では、Gフィルタの画素出力の最大値は8190なので、8190が4095になるように圧縮する。そして、Gフィルタの画素出力のビット圧縮変換特性に合わせて、R、Bフィルタの画素出力の値も圧縮する。
そして、ビット圧縮変換部51で14ビットから12ビットに圧縮変換されたR、G、Bフィルタの画素出力データは、ホワイトバランス制御部52に入力される。ホワイトバランス制御部52は、入力されるR、G、Bフィルタの画素出力データをそれぞれ増幅する。この際、制御部28は、CCDI/F34で算出された前記AWB評価値に基づいてホワイトバランスを合わせるための補正値を算出し、算出した補正値をホワイトバランス制御部52に出力する。ホワイトバランス制御部52は、入力される前記補正値に基づいてホワイトバランスを合わせる。
そして、ホワイトバランス制御部52からホワイトバランスが合わされたR、G、Bフィルタの画素出力データ(12ビット)は、同時化部53に入力される。同時化部53は、ベイヤ配列等の1画素に1色のデータしか持っていないRAWデータに対して補間演算処理を行い、1画素に対してRGBの全てのデータを生成する。
そして、同時化部53で生成されたRGBの全てのデータ(12ビット)は、トーンカーブ変換部54に入力される。トーンカーブ変換部54は、図9に示すような変換テーブルによって12ビットのRGBのデータを8ビットのRGBのデータに変換するγ変換を行って、8ビットのRGB値を生成し、RGB−YUV変換部55に出力する。
RGB−YUV変換部55は、入力されるRGBデータ(8ビット)をマトリックス演算によりYUVデータに変換し、画像サイズコンバータ部56に出力する。画像サイズコンバータ部56は、入力されるYUVデータ(8ビット)に対して所望の画像サイズに縮小または拡大を行い、輝度ヒストグラム生成部57およびエッジエンハンス部58に出力する。
輝度ヒストグラム生成部57は、入力されるYUVデータにより輝度ヒストグラムを生成する。エッジエンハンス部58は、入力されるYUVデータに対して画像に合わせたエッジ強調等の処理を行い、メモリコントローラ35を介してSDRAM23に保存する。
このように、本実施形態に係るデジタルカメラ1は、処理単位内の感度の高いGフィルタの画素出力が飽和レベルを超えているような撮影時(撮影画像内の背景等に高輝度部分があるとき)に、メニューボタン12を押圧操作して、撮影設定画面から例えば「ダイナミックレンジ2倍」の項目を選択し、決定することにより、Gフィルタよりも感度の低いR、Bフィルタの画素出力に基づいて、飽和しているGフィルタの画素出力を予測補間処理する。これにより、図3に示すように、Gフィルタ(図3のd、e)の画素出力の予測補間した拡張領域(図3のd、eのGフィルタの画素出力の一点鎖線部分)に基づいて、1回の撮影でダイナミックレンジを2倍に拡大することが可能となる。
よって、撮影画像内の背景等に高輝度部分がある場合でも、白とびの発生を防止して良好な階調性を得ることが可能となる。
また、図10(a)は、Gフィルタの画素出力が飽和レベルを超えたある撮影画像に対して、前記したようにダイナミックレンジを2倍に拡大処理した場合の、輝度ヒストグラム生成部57で生成されたヒストグラムの一例である。図10(b)は、Gフィルタの画素出力が飽和レベルを超えた前記撮影画像に対して、前記した本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大処理を行わなかった場合の、輝度ヒストグラム生成部57で生成されたヒストグラムの一例である。なお、図10(a),(b)において、横軸は輝度(0〜255の256階調(8ビット))、縦軸は画素の発生頻度(0〜1(=100%))である。
図10(a)に示すヒストグラムから明らかなように、本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大処理を行った場合には、最大輝度部分(255)付近では白飛びがほとんど発生していない。これに対し、図10(b)に示すヒストグラムから明らかなように、本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大処理を行わなかった場合には、最大輝度部分(255)付近に画素の発生があり、白飛びが発生しているのが分かる。
ところで、前記したダイナミックレンジを2倍に拡大処理した場合における、図10(a)に示したヒストグラムでは、最大輝度部分(255)付近に画素が殆どない領域が存在している。これは、この最大輝度部分付近にはもともと画像データが存在しないのに、ダイナミックレンジを必要以上に広く拡大してしまったことによるものであり、RGBの8ビットで表現可能な全階調(0〜255の256階調)を有効に利用できていないものである。
そこで、本発明では、Gフィルタの画素出力が飽和レベルを超えている撮影画像に対して、RGBの8ビットで表現可能な全階調の範囲を有効に利用することができるように、ダイナミックレンジの拡大率を、例えば、前記したように2倍以外に1.3倍と1.6倍に変更できるようにした。
即ち、撮影したい被写体の背景の一部等に極端に明るい部分がある場合に、RGBの8ビットで表現可能な全階調の範囲を有効に利用してダイナミックレンジを拡大したいときには、例えば、図6(b)に示すように、メニューボタン12の押圧操作により液晶モニタ9に表示される撮影設定画面から「ダイナミックレンジ1.3倍」の項目を選択し、確定ボタン13を押して「ダイナミックレンジ1.3倍」を決定する。
これにより、ダイナミックレンジ拡大処理動作がONされ、制御部28から画素出力補正処理部61へダイナミックレンジの拡大率を1.3倍とする制御信号が出力される。そして、画素出力補正処理部61は、入力される制御信号に基づいて設定されたダイナミックレンジの拡大率に応じて、前記同様にダイナミックレンジを1.3倍に拡大する処理動作を実行する。
なお、ダイナミックレンジを1.3倍に拡大処理する場合において、画素出力補正処理部61で12ビットから14ビットに置き換えられたGフィルタの画素出力値を、ビット圧縮変換部51で12ビットに圧縮するときは、例えば、図11に示すようなビット圧縮変換特性(2箇所の節点を指定し、それらの間を直線で近似する3区間の折れ線近似特性)を用いる。図11において、aは12ビットの範囲(点線部分)である。
図11に示すビット圧縮変換特性では、入力14ビットデータ(Gフィルタの画素出力値)が5461になったところで、出力12ビットデータの最大値である4095になるような変換が行われる。なお、Gフィルタの画素出力の圧縮特性に合わせて、R、Bフィルタの画素出力の値も圧縮する。
図12は、Gフィルタの画素出力が飽和レベルを超えたある撮影画像に対して、ダイナミックレンジを1.3倍に拡大処理した場合の、輝度ヒストグラム生成部57で生成されたヒストグラムの一例である。なお、図12において、横軸は輝度(0〜255の256階調(8ビット))、縦軸は画素の発生頻度(0〜1(=100%))である。
前記したダイナミックレンジの2倍拡大処理時に最大輝度部分(255)付近に画素が殆どない領域が存在していたが、図12に示すヒストグラムから明らかなように、ダイナミックレンジを1.3倍に拡大処理した場合には、RGBの8ビットで表現可能な全階調の範囲を有効に利用することができ、かつ最大輝度部分(255)での白飛び発生を抑制することができた。
なお、ダイナミックレンジを1.3倍に拡大処理する場合に、14ビットに置き換えられたGフィルタの画素出力値を図11に示したビット圧縮変換特性に基づいて12ビットに圧縮変換したが、これに限らず、前記式(1)で算出したGフィルタの画素出力値(G)に対して、例えば、下記の式(2)から上限を設定したGフィルタの画素出力値(G′)を算出する処理でも同様の圧縮変換を行うことができる。
G′=G×(2/1.3) …式(2)
式(2)に基づいて上限を設定した場合、入力14ビットデータ(Gフィルタの画素出力値)が5461以上になるとGフィルタの画素出力の最大値は8190を超えるため、図8に示したビット圧縮変換特性を用いた場合には、出力12ビットデータは4091になる。
つまり、入力14ビットデータが5460にて上限処理を行ったことと等価になる。そして、この上限処理をした結果に対して、図8に示したビット圧縮変換特性により12ビットに圧縮を行う。このように、前記式(2)により上限を設定したGフィルタの画素出力値(G′)を算出する処理を行うことで、ビット圧縮の変換テーブルは上限値によらずに図8に示したビット圧縮変換特性を用いることができる。
また、同様にダイナミックレンジを1.6倍に拡大処理する場合には、図6(c)に示すように、メニューボタン12の押圧操作により液晶モニタ9に表示される撮影設定画面から「ダイナミックレンジ1.6倍」の項目を選択し、確定ボタン13を押して「ダイナミックレンジ1.6倍」を決定する。
これにより、ダイナミックレンジ拡大処理動作がONされ、制御部28から画素出力補正処理部61へダイナミックレンジの拡大率を1.6倍とする制御信号が出力される。そして、画素出力補正処理部61は、入力され制御信号に基づいて前記同様にダイナミックレンジを1.6倍に拡大する処理動作を実行する。
なお、ダイナミックレンジを1.6倍に拡大処理する場合において、画素出力補正処理部61で12ビットから14ビットに置き換えられたGフィルタの画素出力値を、ビット圧縮変換部51で12ビットに圧縮するときは、例えば、図13に示すようなビット圧縮変換特性(2箇所の節点を指定し、それらの間を直線で近似する3区間の折れ線近似特性)を用いる。図13において、aは12ビットの範囲(点線部分)である。
図13に示すビット圧縮変換特性では、入力14ビットデータ(Gフィルタの画素出力値)が6826になったところで、出力12ビットデータの最大値である4095になるような変換が行われる。なお、Gフィルタの画素出力の圧縮特性に合わせて、R、Bフィルタの画素出力の値も圧縮する。
図14は、Gフィルタの画素出力が飽和レベルを超えたある撮影画像に対して、ダイナミックレンジを1.6倍に拡大処理した場合の、輝度ヒストグラム生成部57で生成されたヒストグラムの一例である。なお、図14において、横軸は輝度(0〜255の256階調(8ビット))、縦軸は画素の発生頻度(0〜1(=100%))である。
前記したダイナミックレンジの2倍拡大処理時に最大輝度部分(255)付近に画素が殆どない領域が存在していたが、図14に示すヒストグラムから明らかなように、ダイナミックレンジを1.6倍に拡大処理した場合には、RGBの8ビットで表現可能な全階調の範囲を有効に利用することができ、かつ最大輝度部分(255)付近での白飛び発生を抑制することができた。
なお、ダイナミックレンジを1.6倍に拡大処理する場合に、14ビットに置き換えられたGフィルタの画素出力値を図13に示したビット圧縮変換特性に基づいて12ビットに圧縮変換したが、これに限らず、前記式(1)で算出したGフィルタの画素出力値(G)に対して、例えば、下記の式(3)から上限を設定したGフィルタの画素出力値(G′)を算出する処理でも同様の圧縮変換を行うことができる。
G′=G×(2/1.6) …式(3)
式(3)に基づいて上限を設定した場合、入力14ビットデータ(Gフィルタの画素出力値)が6826以上になるとGフィルタの画素出力の最大値は8192を超えるため、図8に示したビット圧縮変換特性を用いた場合には、出力12ビットデータは4091になる。
つまり、入力14ビットデータが6826にて上限処理を行ったことと等価になる。そして、この上限処理をした結果に対して、図8に示したビット圧縮変換特性により12ビットに圧縮を行う。このように、前記式(3)により上限を設定したGフィルタの画素出力値(G′)を算出する処理を行うことで、ビット圧縮の変換テーブルは上限値によらずに図8に示したビット圧縮変換特性を用いることができる。
なお、本実施形態において、例えば、Gフィルタの画素出力とRフィルタの画素出力の値が飽和レベル以上に達した場合、前記式(1)から算出される予測補間したGフィルタの画素出力の値が不正確になるとともに、Rフィルタの画素出力の値を予測補間しないで、Gフィルタの画素出力で用いた圧縮率でビット圧縮するため、色相が変化してしまう可能性がある。
そこで、Gフィルタの画素出力とRフィルタ(またはBフィルタ)の画素出力の値が少なくとも飽和レベル以上に達している場合には、前記した予測補間によるダイナミックレンジの拡大処理を行わないようにすることが好ましい。あるいは、複数(Gフィルタの画素出力とRフィルタ(またはBフィルタ))の画素出力の値が飽和レベル以上に達しているということは、その処理単位エリアの明るさは極めて明るいと仮定して、Gフィルタの画素出力の値を予め決めた値、例えば、
Gフィルタの画素出力=4096×1.8=7372(14ビット)
などに設定してもよい。
また、本実施形態では、図4に示したように、Dレンジ拡大予測補間部50から出力される14ビットのRAW−RGBデータ(R、G、Bフィルタの画素出力データ)をビット圧縮変換部51で12ビットに圧縮処理し、ホワイトバランス制御部52、同時化部53においては12ビットのデータ処理を行う構成であったが、これ以外にも、同時化部53の後にビット圧縮変換部51を設けて、同時化部53から出力される14ビットのデータを12ビットのデータに圧縮処理する構成でもよい。
〈実施形態2〉
前記実施形態1では図7に示したように、RGB原色フィルタを有するCCD20に対して、2×2画素を処理単位(最小単位)としていたが、本実施形態では、図15に示すように、太枠A内の5画素(1つのGフィルタの画素、2つずつのR(R1,R2)、B(B1,B2)フィルタの画素)を処理単位(最小単位)とし、処理単位を前記実施形態1の場合よりも広い範囲とした例である。なお、デジタルカメラの構成、モニタリング動作、静止画撮影動作、およびダイナミックレンジの拡大処理動作は、前記実施形態1と同様である。
図15に示した太枠Aの処理単位内にあるGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達している場合、Gフィルタの感度は、前記したようにR、Bフィルタの感度の約2倍であるため、Gフィルタの画素出力値は、下記の式(4)から算出する。
G=[{(R1+R2)/2+(B1+B2)/2}/2]×2 …式(4)
そして、図5に示したDレンジ拡大予測補間部50の画素出力補正処理部61は、前記式(4)より算出されたGフィルタの画素出力値を、前記処理単位(図15参照)内にあるGフィルタの画素出力値として置き換え、以下、前記実施形態1と同様の処理を行う。
このように、処理単位を広くすることで、処理単位内の他のR1,R2フィルタの画素、B1,B2フィルタの画素が持っている感度差による影響を緩和することができ、Gフィルタの画素出力に対して、より正確なダイナミックレンジ拡大予測補間が可能となる。
〈実施形態3〉
本実施形態では、図16に示すように、RGBフィルタを有するCCD20に対して、前記実施形態2の場合よりも更に処理単位(太枠A)を広くした例である。なお、デジタルカメラの構成、モニタリング動作、静止画撮影動作、およびダイナミックレンジの拡大処理動作は、前記実施形態1と同様である。
処理単位を広くすると、広い範囲の輝度情報に基づいて処理することになるため、ローパスフィルタをかけたことと等価になってしまう。そのため、輝度変化のエッジ部分がなまってしまう。そこで、本実施形態では、広くした処理単位の大きさを、例えば、前記AF評価値を利用して部分的に変更するものとする。
即ち、図2に示した信号処理部22のCCDI/F34では、前記したようにAFを行うためのAF評価値を算出している。これは、ハイパスフィルタ(HPF)の出力であり、撮影画像の画面内に輝度の変化がある部分では大きな値が出力される。そして、制御部28は、静止画撮影時のAF評価値を読み出し、画面内の輝度変化がある部分とない部分を判別する。そして、制御部28は、この判別データを基にDレンジ拡大予測補間部50に対して、輝度変化がある部分には処理単位が狭くなるような設定を行い、輝度変化がない部分には図16に示したように処理単位が広い範囲になるように設定を行う。
このように、処理単位を更に広くした場合でも、輝度変化がある部分には処理単位が狭くなるような設定を行うことで、解像度を落とすことなく、正確なダイナミックレンジ拡大予測補間が可能となる。
〈実施形態4〉
本実施形態では、RGBフィルタを有するCCD20に対して、図17に示すように、太枠A内の水平方向5画素、垂直方向5画素の5×5画素を処理単位とし、この処理単位の中心部のGフィルタに対して、対角線方向(図17のa方向、b方向)にも複数のGフィルタの画素が配置されている。処理単位(太枠A内)の中心部のGフィルタの画素出力に対して、飽和レベル以上に達したか否かの判定が行われる。
また、本実施形態におけるYUV変換部36のDレンジ拡大予測補間部50は、図18に示すように、輝度レベル判定部60、画素出力補正処理部61a、およびビット拡張処理部62を備えている。なお、デジタルカメラの他の構成、モニタリング動作、静止画撮影動作は、前記実施形態1と同様である。
輝度レベル判定部60は、入力される処理単位(図17参照:太枠A)の中心部のGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達したか否かを判定する。画素出力補正処理部61aは、輝度レベル判定部60で中心部のGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達したと判定した場合に、輝度レベル判定部60から出力される中心部のGフィルタの画素出力に対して、処理単位(太枠A)の対角線方向(図17のa方向、b方向)に配置されている他の複数のGフィルタの画素出力によって飽和レベル以上に達している中心部のGフィルタの画素出力の予測補間処理を行う。
ビット拡張処理部62は、輝度レベル判定部60でGフィルタの画素出力が飽和レベルに達していないと判定された場合に、Gフィルタの画素出力、およびR、Bフィルタの画素出力に対して、出力レベルの変換を行うことなく12ビットから14ビットにそれぞれビット拡張のみを行う。
本実施形態では、ダイナミックレンジの拡大処理時において、Dレンジ拡大予測補間部50の輝度レベル判定部60により、図17に示した処理単位(太枠A)の中心部のGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達していると判定した場合、画素出力補正処理部61aは、輝度レベル判定部60から出力される中心部のGフィルタの画素出力に対して、図19(a),(b)に示すように、処理単位の各対角線方向(図17のa方向、b方向)に配置されている複数のGフィルタの画素出力の値の分布から、飽和しているGフィルタの画素出力を予測するようにした。
図19(a)は、a方向の対角線における各Gフィルタの画素出力の値であり、これらの出力値から中心部のGフィルタの画素出力の予測値a1は6000(14ビット)程度になることが予測できる。また、図19(b)は、b方向の対角線における各Gフィルタの画素出力の値であり、これらの出力値から中心部のGフィルタの画素出力の予測値b1は5000(14ビット)程度になることが予測できる。なお、図19(a),(b)において、4095(12ビット)が中心部のGフィルタの画素出力の飽和レベルである。
そして、これらの予測結果から、処理単位(図17参照:太枠A)の中心部の飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力の値は5000〜6000程度であることが予測できる。このGフィルタの画素出力の値を決定する場合は、例えば、この2つの予測値の平均をとって5500とする。
このように、処理単位内で中心部のGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達した場合に、処理単位内の他のGフィルタの画素出力の値の分布から飽和したGフィルタの画素出力の値を予測することにより、正確なダイナミックレンジ拡大予測補間が可能となる。
なお、本実施形態では、飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力の値を予測する際に、処理単位内の対角線方向に配置されている複数のGフィルタの画素出力の値から予測する構成であったが、更に処理単位内の水平方向および垂直方向に配置されている複数のGフィルタの画素出力の値も同時に併せて考慮して、飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力の値を予測するようにしてもよい。これにより、より正確なダイナミックレンジ拡大予測補間が可能となる。
また、本実施形態では、処理単位内のGフィルタの画素についてのみ説明したが、R、Bフィルタの画素についても同様に処理することが可能である。
〈実施形態5〉
本実施形態におけるYUV変換部36のDレンジ拡大予測補間部50は、図20に示すように、輝度レベル判定部60、ビット拡張処理部62、第1画素出力補正処理部63、第2画素出力補正処理部64、および補正データ合成部65を備えている。輝度レベル判定部60、ビット拡張処理部62は、図5に示した実施形態1と同様である。なお、デジタルカメラの他の構成、モニタリング動作、静止画撮影動作は、前記実施形態1と同様である。
第1画素出力補正処理部63(図5に示した実施形態1における「画素出力補正処理部61」に相当)は、輝度レベル判定部60で処理単位内のGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達していると判定した場合に、前記実施形態1(実施形態2、3も含む)と同様に、処理単位内のR、Bフィルタの画素出力から、飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力を予測補間する。
第2画素出力補正処理部64(図18に示した実施形態4における「画素出力補正処理部61a」に相当)は、輝度レベル判定部60で処理単位内のGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達していると判定した場合に、前記実施形態4と同様に、処理単位内の他の複数のGフィルタの画素出力の値の分布から、飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力を予測補間する。
補正データ合成部65は、以下のような各処理条件(第1〜第4の処理条件)に基づいて、適切な予測補間処理を行う。
(第1の処理条件)
第1の処理条件では、第1、第2画素出力補正処理部63、64からそれぞれ出力される予測補間情報を平均する。
即ち、補正データ合成部65は、第1、第2画素出力補正処理部63、64からGフィルタの画素出力に対する各予測補間情報が入力された場合に、両方の予測補間情報を平均し、平均した予測補間情報に基づいて飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力を予測補間する。
(第2の処理条件)
第2の処理条件では、第1、第2画素出力補正処理部63、64からそれぞれ出力される予測補間値情報に対して、第1画素出力補正処理部63側の予測補間値情報を優先する。
例えば、主被写体が緑色の背景領域にある場合には、R、Bフィルタの画素出力は非常に低い値となってしまう。そして、前記緑色の背景領域において、Gフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達していて、第1画素出力補正処理部63でGフィルタの画素出力に対して予測補間を行った場合における画素出力の予測値は、元の飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力の値よりも低くなってしまうことがある。
そして、補正データ合成部65は、第1画素出力補正処理部63からの飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力に対する予測補間値と輝度レベル判定部60で飽和レベルの判定に用いた値との比較を行い、第1画素出力補正処理部63からの予測補間値が飽和レベルよりも高い値になっている場合は、第1画素出力補正処理部63からの予測補間値を最終の予測補間値として採用し、第1画素出力補正処理部63からの予測補間値が飽和レベルよりも低い値になっている場合は、第2画素出力補正処理部64からの予測補間値を最終の予測補間値として採用する。
(第3の処理条件)
第3の処理条件では、第1、第2画素出力補正処理部63、64からそれぞれ出力される予測補間値情報に対して、第2画素出力補正処理部64側の予測補間値情報を優先する。
処理単位内のGフィルタの画素出力が飽和レベルに達している場合、その周辺のGフィルタの画素出力は飽和レベル近くに達している可能性がある。そのため、前記したように第2画素出力補正処理部64は、輝度レベル判定部60で処理単位内のGフィルタの画素出力が飽和レベル以上に達していると判定した場合に、処理単位内の他の複数のGフィルタの画素出力の値の分布から、飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力を予測補間する。
この際、第2画素出力補正処理部64が、処理単位内の他の複数のGフィルタの画素出力の値の分布から、飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力を正しく予測補間処理できなかった場合は、第2画素出力補正処理部64からの出力値を「0」とする。
そして、補正データ合成部65は、第2画素出力補正処理部64からの飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力に対する予測補間値と輝度レベル判定部60で飽和レベルの判定に用いた値との比較を行い、第2画素出力補正処理部64からの予測補間値が飽和レベルよりも小さい値になっている場合は、第1画素出力補正処理部63からの予測補間値を最終の予測補間値として採用し、第2画素出力補正処理部64からの予測補間値が飽和レベルよりも高い値になっている場合は、第2画素出力補正処理部64からの予測補間値を最終の予測補間値として採用する。
(第4の処理条件)
第4の処理条件では、第1、第2画素出力補正処理部63、64からそれぞれ出力される予測補間値情報に応じて、前記第1〜第3の処理条件を適切に選択する。
即ち、補正データ合成部65は、第1、第2画素出力補正処理部63、64から飽和レベルに達しているGフィルタの画素出力の各予測補間値情報が入力された場合には、前記第1の処理条件を選択して両方の予測補間値を加重平均し、平均した予測補間値を最終の予測補間値として採用する。
そして、第1画素出力補正処理部63からの出力が飽和レベルよりも高い値になっている場合、補正データ合成部65は、前記第2の処理条件を選択して第1画素出力補正処理部63からの予測補間値を最終の予測補間値として採用する。また、第2画素出力補正処理部64からの出力が飽和レベルよりも高い値になっている場合、補正データ合成部65は、前記第3の処理条件を選択して第2画素出力補正処理部64からの予測補間値を最終の予測補間値として採用する。
このように、補正データ合成部65は、第1、第2画素出力補正処理部63、64からそれぞれ出力される予測補間値情報に応じて、飽和レベル以上に達しているGフィルタの画素出力の値を適切に予測補正することができるので、正確なダイナミックレンジ拡大予測補間が可能となる。
〈実施形態6〉
本実施形態に係るデジタルカメラでは、適切なダイナミックレンジの拡大率を制御部28(図2参照)によって自動的に設定できるようにした。以下、本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大率設定処理について説明する。
本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大率設定処理では、最初に前記実施形態1(又は、前記実施形態2、3、4、5のいずれかの実施形態)と同様にして、ダイナミックレンジの拡大率を2倍に設定してダイナミックレンジの拡大処理を行う。図21(a)は、Gフィルタの画素出力が飽和レベルを超えたある撮影画像に対して、ダイナミックレンジを2倍に拡大処理した場合の、輝度ヒストグラム生成部57(図4参照)で生成されたヒストグラムの一例である。なお、図21(a)において、横軸は輝度(0〜255の256階調(8ビット))、縦軸は画素の発生頻度(0〜1(=100%))である。
そして、信号処理部22の制御部28(図2参照)は、輝度ヒストグラム生成部57から入力されるヒストグラムデータに基づいて生成されたヒストグラム(図21(a)参照)に対して、最大高輝度(255)側から低輝度側に向けて発生している画素の発生頻度をカウントする。そして、制御部28は、カウントした最大高輝度(255)付近での画素の発生頻度が予め規定している規定値以上になる位置(ポイント)を、ダイナミックレンジ拡大後の新たな輝度の最大値(最大高輝度)となるようにダイナミックレンジの拡大率を決定する。
即ち、生成された図21(a)のヒストグラムに対して、最大高輝度(255)側から低輝度側に向けて画素の発生頻度をカウントしたときに、画素の発生頻度が予め規定した規定値(例えば、0.01)以上になるところまでを、ヒストグラムの拡大範囲として設定する。図21(a)のヒストグラムでは、最大高輝度(255)付近の矢印aで示した箇所が前記規定値以上になる位置(ポイント)である。
そして、前記規定値が、図11や図13に示したビット圧縮変換特性と同様に、入力14ビットデータを出力12ビットデータへ圧縮変換するときの最大値(4095)に変換するポイントとなるようなビット圧縮変換特性を生成する。あるいは、前記式(2)や式(3)に示したように、入力14ビットデータに対して上限処理したときの上限値となる。
このような処理を行うことにより、図21(b)に示すような適切なヒストグラムが生成されるダイナミックレンジの拡大率を、制御部28により自動的に設定することができる。これにより、RGBの8ビットで表現可能な全階調の範囲を有効に利用することができ、かつ最大高輝度部分(255)付近での白飛び発生を抑制することができる。
なお、前記規定値として、本実施形態では例として0.01を挙げたが、この数値に限定されることなく、0(ゼロ)以上としてもよい。0(ゼロ)以上ということは、ダイナミックレンジの拡大率を2倍としたときの輝度の最大値(最大輝度部分(255))を検出し、その検出値が最終手的なダイナミックレンジの最大値となることを意味している。
〈実施形態7〉
本実施形態に係るデジタルカメラおいても、実施形態7と同様に適切なダイナミックレンジの拡大率を制御部28(図2参照)によって自動的に設定できるようにした。以下、本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大率設定処理について説明する。
本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大率設定処理においても、最初に前記実施形態1(又は、前記実施形態2、3、4、5のいずれかの実施形態)と同様にして、ダイナミックレンジの拡大率を2倍に設定してダイナミックレンジの拡大処理を行う。図22(a)は、Gフィルタの画素出力が飽和レベルを超えたある撮影画像(例えば、撮影画像内の極めて狭いエリアに高輝度の発光体がある)に対して、ダイナミックレンジを2倍に拡大処理した場合の、輝度ヒストグラム生成部57(図4参照)で生成されたヒストグラムの一例である。
このヒストグラムでは、最大高輝度(255)付近(図22(a)の矢印aで示した箇所)に前記高輝度の発光体に対応した画素がある。なお、図22(a)において、横軸は輝度(0〜255の256階調(8ビット))、縦軸は画素の発生頻度(0〜1(=100%))である。
そして、信号処理部22の制御部28(図2参照)は、輝度ヒストグラム生成部57から入力されるヒストグラムデータに基づいて生成されたヒストグラム(図22(a)参照)に対して、低輝度側から最大高輝度(255)側に向けて発生している画素の発生頻度をカウントする。そして、制御部28は、低輝度から最大高輝度(255)までの全カウント値に対して、例えば最大高輝度(255)手前の98%程度に達したポイント(図22(a)の矢印bで示した箇所)を、ダイナミックレンジ拡大後の新たな輝度の最大値(最大高輝度)となるようにダイナミックレンジの拡大率を決定する。
そして、前記した低輝度から最大高輝度(255)側の98%程度手前のまでの範囲が、図11や図13に示したビット圧縮変換特性と同様に、入力14ビットデータを出力12ビットデータへ圧縮変換するときの最大値(4095)に変換するポイントとなるようなビット圧縮変換特性を生成する。あるいは、前記式(2)や式(3)に示したように、入力14ビットデータに対して上限処理したときの上限値となる。
このような処理を行うことにより、図22(b)に示すような適切なヒストグラムが生成されるダイナミックレンジの拡大率を、制御部28により自動的に設定することができる。これにより、撮影画像内の極めて狭いエリアに高輝度の発光体がある場合でも、その影響を抑え、飽和しても不自然にならない光源のような高輝度部分は飽和させて(図22(b)の矢印bで示した箇所)、撮影画像の高輝度光源以外の範囲においてダイナミックレンジの拡大を行うことができる。
なお、前記した各実施形態では、色分解フィルタとしてRGBの3原色系フィルタを配置した構成であったが、色分解フィルタとして補色系フィルタを配置した構成においても、同様に本発明を適用することができる。
(a)は、本発明の実施形態1〜7に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラを示す正面図、(b)は、その上面図、(c)は、その背面図。 本発明の実施形態1〜7に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラ内のシステム構成の概要を示すブロック図。 本発明の実施形態1におけるダイナミックレンジ拡大の原理を説明するための図。 本発明の実施形態1におけるYUV変換部の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態1におけるDレンジ拡大予測補間部の構成を示すブロック図。 (a),(b),(c)は、液晶モニタに表示された撮影設定画面の一例を示す図。 本発明の実施形態1におけるRGBフィルタを有するCCDの画素配置位置と処理単位を示す図。 本発明の実施形態1における、ダイナミックレンジを2倍に拡大処理する場合での拡張したGフィルタの画素出力の14ビットデータを12ビットに圧縮するビット圧縮変換特性を示す図。 12ビットのRGBのデータを8ビットのRGBのデータに変換(γ変換)する変換テーブルを示す図。 (a)は、本発明の実施形態1におけるダイナミックレンジの拡大処理を行った場合のヒストグラムを示す図、(b)は、本実施形態におけるダイナミックレンジの拡大処理を行わなかった場合のヒストグラムを示す図。 本発明の実施形態1における、ダイナミックレンジを1.3倍に拡大処理する場合での拡張したGフィルタの画素出力の14ビットデータを12ビットに圧縮するビット圧縮変換特性を示す図。 ダイナミックレンジを1.3倍に拡大処理した場合におけるヒストグラムを示す図。 本発明の実施形態1における、ダイナミックレンジを1.6倍に拡大処理する場合での拡張したGフィルタの画素出力の14ビットデータを12ビットに圧縮するビット圧縮変換特性を示す図。 ダイナミックレンジを1.6倍に拡大処理した場合におけるヒストグラムを示す図。 本発明の実施形態2におけるRGBフィルタを有するCCDの画素配置位置と処理単位を示す図。 本発明の実施形態3におけるRGBフィルタを有するCCDの画素配置位置と処理単位を示す図。 本発明の実施形態4におけるRGBフィルタを有するCCDの画素配置位置と処理単位を示す図。 本発明の実施形態4におけるDレンジ拡大予測補間部の構成を示すブロック図。 (a)は、a方向の対角線における各Gフィルタの画素出力の値と中心部のGフィルタの画素出力の予測値を示す図、(b)は、b方向の対角線における各Gフィルタの画素出力の値と中心部のGフィルタの画素出力の予測値を示す図。 本発明の実施形態5におけるDレンジ拡大予測補間部の構成を示すブロック図。 (a)は、ダイナミックレンジを2倍に拡大処理した場合におけるヒストグラムを示す図、(b)は、実施形態6におけるダイナミックレンジの拡大率を自動的に設定した場合のヒストグラムを示す図。 (a)は、ダイナミックレンジを2倍に拡大処理した場合におけるヒストグラムを示す図、(b)は、実施形態7におけるダイナミックレンジの拡大率を自動的に設定した場合のヒストグラムを示す図。
符号の説明
1 デジタルカメラ(撮像装置)
5 撮影レンズ系(光学系)
6 鏡胴ユニット
9 液晶モニタ
12 メニューボタン(ダイナミックレンジ拡大率設定手段、動作選択手段)
20 CCD(撮像素子)
21 アナログフロントエンド部
22 信号処理部
23 SDRAM
28 制御部(拡大率変更制御手段)
34 CCDインターフェース
35 メモリコントローラ
36 YUV変換部
50 Dレンジ拡大予測補間部
51 ビット圧縮変換部(ビット圧縮変換手段)
57 輝度ヒストグラム生成部(ヒストグラム生成手段)
60 輝度レベル判定部(画素出力検出手段)
61、61a 画素出力補正処理部(画素出力補正処理手段)
62 ビット拡張処理部
63 第1画素出力補正処理部(第1の画素出力補正処理手段)
64 第2画素出力補正処理部(第2の画素出力補正処理手段)
65 補正データ合成部(予測補間処理手段)

Claims (26)

  1. 光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置において、
    前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出手段と、
    前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記他の色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大する画素出力補正処理手段と、
    ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段と、
    前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、前記ダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御手段と、を有する、
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置において、
    前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出手段と、
    前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記特定色と同じ色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大する画素出力補正処理手段と、
    ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段と、
    前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、前記ダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御手段と、を有する、
    ことを特徴とする撮像装置。
  3. 光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置において、
    前記撮像素子から出力される電気信号から、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出手段と、
    前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記他の色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間する第1の画素出力補正処理手段と、
    前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記特定色と同じ色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間する第2の画素出力補正処理手段と、
    前記第1の画素出力補正処理手段と前記第2の画素出力補正処理手段からそれぞれ出力される予測補間情報に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力に対して適切な予測補間処理をしてダイナミックレンジを拡大する予測補間処理手段と、
    ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段と、
    前記予測補間処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、前記ダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御手段と、を有する、
    ことを特徴とする撮像装置。
  4. 前記画素出力検出手段が各画素の出力を検出する際の処理単位は、水平・垂直方向に2×2画素の大きさである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像装置。
  5. 前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成手段を備え、
    前記拡大率変更制御手段は、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成手段で生成されたヒストグラムに対し最大高輝度側から低輝度側に向けて画素の発生頻度を検出したときの画素の発生頻度情報に基づいて、画素の発生頻度が予め規定された規定値以上になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記画素出力補正処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  6. 前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成手段を備え、
    前記拡大率変更制御手段は、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成手段で生成されたヒストグラムに対し最大高輝度側から低輝度側に向けて画素の発生頻度を検出したときの画素の発生頻度情報に基づいて、画素の発生頻度が予め規定された規定値以上になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記予測補間処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  7. 前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成手段を備え、
    前記拡大率変更制御手段は、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成手段で生成されたヒストグラムに対し低輝度側から最大高輝度側に向けてカウントしたときの輝度データ数の値が、全輝度データ数の値に対して予め規定した割合になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記画素出力補正処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  8. 前記画素出力補正処理手段による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成手段を備え、
    前記拡大率変更制御手段は、前記画素出力検出手段により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成手段で生成されたヒストグラムに対し低輝度側から最大高輝度側に向けてカウントしたときの輝度データ数の値が、全輝度データ数の値に対して予め規定した割合になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記予測補間処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  9. 前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理手段から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータを、予め設定したビット圧縮変換特性テーブルに基づいて再度前記第1のビット数に圧縮するビット圧縮変換手段を備え、
    前記拡大率変更制御手段は、ビット圧縮変換特性を変更した前記ビット圧縮変換特性テーブルに基づいて、前記画素出力補正処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  10. 前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理手段から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータを、予め設定したビット圧縮変換特性テーブルに基づいて再度前記第1のビット数に圧縮するビット圧縮変換手段を備え、
    前記拡大率変更制御手段は、ビット圧縮変換特性を変更した前記ビット圧縮変換特性テーブルに基づいて、前記予測補間処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  11. 前記拡大率変更制御手段は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理手段から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータに対して所定の係数を乗算することで、前記画素出力補正処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  12. 前記拡大率変更制御手段は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理手段から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータに対して所定の係数を乗算することで、前記予測補間処理手段により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  13. 前記特定色のフィルタが配置された画素の出力に対して、前記所定の飽和レベル以上に達しているときに前記予測補間させる動作を、選択して実行させるための動作選択手段を備えている、
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の撮像装置。
  14. 光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置の撮像方法において、
    前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出工程と、
    前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記他の色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大する画素出力補正処理工程と、
    前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御工程と、を含む、
    ことを特徴とする撮像装置の撮像方法。
  15. 光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置の撮像方法において、
    前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出工程と、
    前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記特定色と同じ色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間してダイナミックレンジを拡大する画素出力補正処理工程と、
    前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御工程と、を含む、
    ことを特徴とする撮像装置の撮像方法。
  16. 光学系を通して入射される被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記各画素の前面側に3原色系フィルタまたは補色系フィルタの色分解フィルタが配置された撮像素子を備え、広い波長帯域を持つ光に対して特定色のフィルタが配置された画素が、他の色のフィルタが配置された画素よりも高い輝度感度を有している撮像装置の撮像方法において、
    前記撮像素子から出力される電気信号から、前記色分解フィルタが配置された前記各画素からの出力を検出するとともに、前記各画素からの出力が所定の飽和レベル以上に達しているか否かを判定する画素出力検出工程と、
    前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記他の色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間する第1の画素出力補正処理工程と、
    前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定した場合に、その周囲の飽和していない前記特定色と同じ色のフィルタが配置された画素からの出力に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力を予測補間する第2の画素出力補正処理工程と、
    前記第1の画素出力補正処理工程と前記第2の画素出力補正処理工程からそれぞれ出力される予測補間情報に基づいて、前記飽和レベル以上領域における画素出力に対して適切な予測補間処理をしてダイナミックレンジを拡大する予測補間処理工程と、
    前記予測補間処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を、ダイナミックレンジの拡大率を設定するダイナミックレンジ拡大率設定手段により設定された拡大率に基づいて変更制御する拡大率変更制御工程と、を含む、
    ことを特徴とする撮像装置の撮像方法。
  17. 前記各画素の出力を検出する際の処理単位は、水平・垂直方向に2×2画素の大きさである、
    ことを特徴とする請求項14乃至16のいずれか一項に記載の撮像装置の撮像方法。
  18. 前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成工程をさらに含み、
    前記拡大率変更制御工程は、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成工程で生成されたヒストグラムに対し最大高輝度側から低輝度側に向けて画素の発生頻度を検出したときの画素の発生頻度情報に基づいて、画素の発生頻度が予め規定された規定値以上になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記画素出力補正処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の撮像装置の撮像方法。
  19. 前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成工程をさらに含み、
    前記拡大率変更制御工程は、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成手段で生成されたヒストグラムに対し最大高輝度側から低輝度側に向けて画素の発生頻度を検出したときの画素の発生頻度情報に基づいて、画素の発生頻度が予め規定された規定値以上になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記予測補間処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の撮像装置の撮像方法。
  20. 前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成工程をさらに含み、
    前記拡大率変更制御工程は、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成工程で生成されたヒストグラムに対し低輝度側から最大高輝度側に向けてカウントしたときの輝度データ数の値が、全輝度データ数の値に対して予め規定した割合になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記画素出力補正処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の撮像装置の撮像方法。
  21. 前記画素出力補正処理工程による前記予測補間処理により拡大されるダイナミックレンジに対応して、低輝度から最大高輝度間における画素の発生頻度を算出するヒストグラム生成工程をさらに含み、
    前記拡大率変更制御工程は、前記画素出力検出工程により前記特定色のフィルタが配置された画素からの出力が前記所定の飽和レベル以上に達していると判定されているときに、前記ヒストグラム生成工程で生成されたヒストグラムに対し低輝度側から最大高輝度側に向けてカウントしたときの輝度データ数の値が、全輝度データ数の値に対して予め規定した割合になる位置をヒストグラムの新たな最大高輝度位置とするように、前記予測補間処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の撮像装置の撮像方法。
  22. 前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理工程から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータを、予め設定したビット圧縮変換特性テーブルに基づいて再度前記第1のビット数に圧縮するビット圧縮変換工程をさらに含み、
    前記拡大率変更制御工程は、ビット圧縮変換特性を変更した前記ビット圧縮変換特性テーブルに基づいて、前記画素出力補正処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の撮像装置の撮像方法。
  23. 前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理工程から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータを、予め設定したビット圧縮変換特性テーブルに基づいて再度前記第1のビット数に圧縮するビット圧縮変換工程をさらに含み、
    前記拡大率変更制御工程は、ビット圧縮変換特性を変更した前記ビット圧縮変換特性テーブルに基づいて、前記予測補間処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の撮像装置の撮像方法。
  24. 前記拡大率変更制御工程は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理工程から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータに対して所定の係数を乗算することで、前記画素出力補正処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の撮像装置の撮像方法。
  25. 前記拡大率変更制御工程は、前記特定色のフィルタが配置された画素の出力が前記所定の飽和レベル以上に達している場合に前記画素出力補正処理工程から出力される、前記所定の飽和レベル以下における第1のビット数から第2のビット数に一度拡張された画素出力のデータに対して所定の係数を乗算することで、前記予測補間処理工程により拡大されるダイナミックレンジに対する拡大率を変更制御する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の撮像装置の撮像方法。
  26. 前記特定色のフィルタが配置された画素の出力に対して、前記所定の飽和レベル以上に達しているときに前記予測補間させる動作は、動作選択手段で動作選択することにより実行される、
    ことを特徴とする請求項14至25のいずれか一項に記載の撮像装置の撮像方法。
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