JP2009117289A - 電気コネクタ - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、電気コネクタに関し、高速差動伝送に適していて、なおかつ高密度実装に適した電気コネクタを提供することが課題である。
【解決手段】電気コネクタにおけるコンタクト３であって、該コンタクト３がその一端部３ｂで接続相手側のコンタクトに接触し、他端部３ｃでプリント基板上のパッドに接続されるものであり、前記コンタクト３が１対毎に千鳥配置で横方向に等間隔で併設され、且つ、隣接する前記一対のコンタクト３ｄ，３ｄが横方向に直交する前後方向で互いに対向配置にされており、前記一対のコンタクトにおいて前記他端部３ｃの端子間の距離ａが、前記一端部３ｃの端子間の距離ｂよりも広いこととした電気コネクタ１とするものである。
【選択図】図１

Description

本発明は、小型・低背の電気接続用に使用されるものであって、特に、極細線同軸ケーブル付きプラグ用電気コネクタとプリント基板とを接続するレセプタクル用の電気コネクタに関するものである。

従来、小型・低背の電気コネクタは、使用される電子機器の一層の軽薄短小化に合わせて、多数個が併設されるコンタクトが小さくなり、且つ、高密度実装の為にコンタクト間のピッチも狭くされている。例えば、コンタクトのピッチｔ＝０．４ｍｍであると、基板の占有面積が大となって不都合であるが、ｔ＝０．３ｍｍとして、コンタクトを１列配置にしたり、１端子毎に千鳥配置にしたりして、高密度実装を達成しているものが知られている（特許文献１参照）。図８に従来例の電気コネクタにおける、プリント基板上の表面実装部の端子レイアウトとその特性（基板専有面積、はんだ付け性、差動伝送対応）を示す。
特開２００７−１５７５９４号公報

しかし、従来の電気コネクタでは、コンタクトのピッチを高密度実装のために、ピッチｔ＝０．３ｍｍにしたくても、隣接端子とブリッジするおそれがあって生産性が悪く、そのようなブリッジが生じて補修作業が必要となった場合に、半田鏝の先端をプリント基板上の表面実装部に個別に当てることが困難であり、生産効率が劣化するので敬遠されがちである。また、１端子毎に千鳥配置にすると高速差動信号（一つの伝送路で順次信号を伝送するシリアル伝送を、一対のペア配線で一つの信号を伝送する差動配線において実行する場合である）を送るペア端子のペア内結合Ａが弱くなったり、ペア内スキューＢが大きくなったりして（図８、従来例（１）参照）、ノイズの影響を受けやすくなる。更に、ｔ＝０．４ｍｍにすると、コネクタの基板占有面積が大きくなって不都合となる（図８従来例（３）参照）、という課題がある。本発明に係る電気コネクタは、このような課題を解決するために提案されたものである。

本発明に係る電気コネクタの上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、電気コネクタにおけるコンタクトであって、該コンタクトがその一端部で接続相手側のコンタクトに接触し、他端部でプリント基板上のパッドに接続されるものであり、前記コンタクトが１対毎に千鳥配置で横方向に等間隔で併設され、且つ、隣接する前記一対のコンタクトが横方向に直交する前後方向で互いに対向配置にされており、前記一対のコンタクトにおいて前記他端部の端子間の距離が、前記一端部の端子間の距離よりも広いことである。

前記他端部の端子間の距離が０．４ｍｍで、一端部の端子間の距離が０．３ｍｍに設定されていて、前記他端部と前記一端部との途中の屈曲部で屈曲されてピッチ変換されていることを含むものである。

本発明の電気コネクタによれば、コンタクトの他端部がプリント基板上の表面実装部に接続可能となり、１対のコンタクト毎に千鳥配置にしたので高速差動信号（シリアル信号）に対応できるようになる。また、コンタクトの一端部は、０．３ｍｍの狭小ピッチにしているので、この電気コネクタに垂直嵌合方式で接続される相手側プラグ用電気コネクタのコネクタ占有面積が小さくなって、折り畳式携帯電話機等におけるヒンジ部の小さな挿通孔に挿通させることが出来るようになる。そして、前記電気コンタクトの他端部では、プリント基板表面実装用にピッチ変換してあるので、半田鏝をコンタクトの個別に当てることができるので、補修等の作業が可能となる。

本発明に係る電気コネクタ１は、図１に示すように、携帯電話機，ＰＤＦ，デジタルカメラ等におけるプリント基板上に表面実装されるレセプタクル用コネクタである。この電気コネクタ１に、極細線同軸ケーブルが接続されたプラグコネクタが嵌合して電気的に接続されるものである。

図２（Ａ）〜（Ｃ）に示すように、前記電気コネクタ１における合成樹脂製の絶縁体２に、中央部３ａを埋設され固定して支持されるコンタクト３は、該コンタクト３がその一端部３ｂで接続相手側のコンタクトに接触し、他端部３ｃでプリント基板上のパッドに接続されるものである。

そして、前記コンタクト３は、その配列に特徴があり、図１（Ａ），（Ｃ）に示すように、当該コンタクト３が１対毎に千鳥配置で横方向に等間隔で併設され、且つ、隣接する前記一対のコンタクト３ｄ，３ｄが横方向に直交する前後方向で互いに対向配置にされている。而も、前記一対のコンタクト３ｄにおいて、前記他端部３ｃの端子間の距離ａが、前記一端部３ｂの端子間の距離ｂよりも広く設定されている。

更に、具体的には、図４（Ｄ）に示すように、対のコンタクト３，３における他端部３ｃの端子間の距離ａが０．４ｍｍで、一端部３ｂの端子間の距離ｂが０．３ｍｍに設定されている。前記他端部３ｃと前記一端部３ｂとの途中の屈曲部３ｅで屈曲されてピッチ変換されているのである。

前記コンタクト３の詳細を図３及び図４（Ａ）〜（Ｄ）に示す。このように、一対のコンタクト３ｄを、千鳥配置で且つ対向させて配設させ、表面実装部だけコンタクト３のピッチを０．４ｍｍに変換したことにより隣接端子とブリッジするおそれがなくなり、図５に示すように、プリント基板４上に配置することが出来るようになる。

更に、図５乃至図６に示すように、この電気コネクタ１に、極細線同軸ケーブル６付きのプラグ用電気コネクタ５を接続させ、シリアル伝送を差動配線で伝送させた場合の信号のクロストークノイズは、図７に示すように、他の配線の場合のクリストークノイズよりも少ないので、ペア内結合が良好で外部に対してノイズを放射しにくいものであり、高速差動信号（シリアル信号）に好適であることが判る。図８に示すように、本発明の電気コネクタ１が、各特性についていずれも満足するものであり、本発明の特有の効果を奏するものである。

本発明に係る電気コネクタ１の、平面図（Ａ），正面図（Ｂ），底面図（Ｃ），側面図（Ｄ），斜視図（Ｅ）である。 同本発明の電気コネクタ１の断面図であり、図１（Ａ）におけるＸ−Ｘ線に沿った断面図（Ａ），Ｙ−Ｙ線に沿った断面図（Ｂ），Ｚ−Ｚ線に沿った断面図（Ｃ）である。 同電気コネクタ１におけるコンタクト３の斜視図である。 同コンタクト３の、正面図（Ａ），平面図（Ｂ），側面図（Ｃ），１対のコンタクト３，３の、コンタクト接続側と基板実装側におけるチッピが変換されている状態を示す側面図（Ｄ）である。 同電気コネクタ１の使用状態を示す斜視図（Ａ）と側面図（Ｂ）とである。 同電気コネクタ１とプラグ用電気コネクタ５との嵌合状態の断面図（Ａ），（Ｂ）である。 同電気コネクタ１における１対のコンタクト３，３のクロストークノイズの特性を示す図である。 レセプラクル用電気コネクタの各特性を比較する図である。

符号の説明

１ 電気コネクタ、
２ 絶縁体、
３ コンタクト、 ３ａ 中央部、
３ｂ 一端部、 ３ｃ 他端部、
３ｄ 一対のコンタクト、 ３ｅ 屈曲部、
４ プリント基板、
５ プラグ用電気コネクタ、
６ 極細線同軸ケーブル。

Claims (2)

1. 電気コネクタにおける絶縁体に固定して支持されるコンタクトは、その一端部で接続相手側のコンタクトに接触して接続され、他端部でプリント基板上のパッドに接続されるものであり、
   前記コンタクトが１対毎に千鳥配置で横方向に等間隔で併設され、且つ、隣接する前記一対のコンタクトが横方向に直交する前後方向で互いに対向配置にされており、
   前記一対のコンタクトにおいて前記他端部の端子間の距離が、前記一端部の端子間の距離よりも広いこと、
   を特徴とする電気コネクタ。
2. 他端部の端子間の距離が０．４ｍｍで、一端部の端子間の距離が０．３ｍｍに設定されていて、前記他端部と前記一端部との途中の屈曲部で屈曲されてピッチ変換されていること、
   を特徴とする請求項１に記載の電気コネクタ。

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