JP2009115415A - 超臨界冷凍サイクル - Google Patents
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Abstract
【課題】サイクル安定期に成績係数の向上によりコンプレッサ動力の低減を達成することができると共に、クールダウン過渡期に過渡性能の向上により速冷性を達成することができる超臨界冷凍サイクルを提供すること。
【解決手段】コンプレッサ1と、ガスクーラ2と、膨張弁3と、エバポレータ4と、アキュムレータ5を順次環状に接続した超臨界冷凍サイクルにおいて、ガスクーラ2の出口から膨張弁3の入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部6aとサブ高温側熱交換部7aを設定し、膨張弁3の出口から前記コンプレッサ1の入口までの冷媒経路であって、アキュムレータ5を挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bを設定し、メイン高温側熱交換部6aとメイン低温側熱交換部6bを組み合わせたメイン内部熱交換器6と、サブ高温側熱交換部7aとサブ低温側熱交換部7bを組み合わせたサブ内部熱交換器7により内部熱交換器を構成した。
【選択図】図1
【解決手段】コンプレッサ1と、ガスクーラ2と、膨張弁3と、エバポレータ4と、アキュムレータ5を順次環状に接続した超臨界冷凍サイクルにおいて、ガスクーラ2の出口から膨張弁3の入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部6aとサブ高温側熱交換部7aを設定し、膨張弁3の出口から前記コンプレッサ1の入口までの冷媒経路であって、アキュムレータ5を挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bを設定し、メイン高温側熱交換部6aとメイン低温側熱交換部6bを組み合わせたメイン内部熱交換器6と、サブ高温側熱交換部7aとサブ低温側熱交換部7bを組み合わせたサブ内部熱交換器7により内部熱交換器を構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、自然冷媒である炭酸ガス冷媒(CO2冷媒)を用い、高外気温時には高圧圧力が臨界圧を超えてしまう超臨界冷凍サイクルに関する。
従来、超臨界冷凍サイクルとしては、コンプレッサと、ガスクーラと、膨張弁と、エバポレータと、アキュムレータを順次環状に接続し、ガスクーラを出た高温・高圧冷媒とアキュムレータを出た低温・低圧冷媒との間で熱交換する内部熱交換器を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このCO2冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルは、高外気温時には高圧圧力が臨界圧を超えてしまい、高圧側に液冷媒が溜まらないため、アキュムレータで冷媒量調整を行う。そして、内部熱交換器により、ガスクーラを出た高温・高圧冷媒とアキュムレータを出た低温・低圧冷媒との間で熱交換し、エバポレータ入口のエンタルピを下げることによって成績係数COP(Coefficient Of Performanceの略)の向上を図っている。
特開平11−193967号公報
しかしながら、従来の超臨界冷凍サイクルにあっては、成績係数COPの向上を目的として1つの内部熱交換器のみを設置した構成であるため、CO2冷媒の物性に起因し、下記に列挙するような問題があった。
(1) 高負荷時には、成績係数COPの向上に限界があり、コンプレッサ動力が過大となる。つまり、内部熱交換器で、膨張弁入口冷媒温度Texを下げ、成績係数COPを改善しているが、膨張弁入口冷媒温度Texを下げるほど、コンプレッサ吐出温度Tdが高温となるため、システム保護の観点から成績係数COPの改善には限界がある。なお、コンプレッサ吐出温度Tdは、限界温度(例えば、140℃)以下に抑える必要がある。
(2) ファン風量変化等による負荷変動時には、エバポレータ出口での過熱度SH(スーパーヒート)が変動してしまい、エバポレータの温度分布の悪化を招く。つまり、アキュムレータにおいてエバポレータ出口乾き度Xを、X=1.0にコントロールしているため、ファン風量変化等による負荷変動時には、一旦、過熱度SHが取れてしまい、エバポレータの温度分布が悪化する。
これらの対策として、内部熱交換器の大型化が挙げられる。しかし、大型化するとコンプレッサ吐出温度Tdが上昇し、限界温度を超えてしまうため、内部熱交換器を大型化しようとしても限界がある。また、アキュムレータの冷媒吐出管に開口されたオイルブリードの内径を大きくし、エバポレータ出口乾き度の低減が挙げられる。しかし、冷媒量調整が不適となり、さらに、オイル循環率の増加を招く、といったデメリットが多い。
ここで、「成績係数COP」とは、エバポレータ性能/コンプレッサ動力の式により得られる係数をいう。「過熱度SH」とは、過熱蒸気の温度と飽和蒸気の温度(沸騰点)との差をいう。「乾き度X(乾燥度ともいう。)」とは、湿り蒸気1kgのうち、蒸気をXkg含む場合、全量1kgに対する比、Xをいう。したがって、飽和蒸気はX=1となり、飽和液はX=0となる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、サイクル安定期に成績係数の向上によりコンプレッサ動力の低減を達成することができると共に、クールダウン過渡期に過渡性能の向上により速冷性を達成することができる超臨界冷凍サイクルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、コンプレッサと、ガスクーラと、膨張弁と、エバポレータと、アキュムレータを順次環状に接続し、内部熱交換により前記膨張弁の入口冷媒温度を低下させる内部熱交換器を備えた超臨界冷凍サイクルにおいて、
前記ガスクーラの出口から前記膨張弁の入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部とサブ高温側熱交換部を設定し、前記膨張弁の出口から前記コンプレッサの入口までの冷媒経路であって、前記アキュムレータを挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部とサブ低温側熱交換部を設定し、
前記内部熱交換器を、前記メイン高温側熱交換部と前記メイン低温側熱交換部を組み合わせたメイン内部熱交換器と、前記サブ高温側熱交換部と前記サブ低温側熱交換部を組み合わせたサブ内部熱交換器により構成したことを特徴とする。
前記ガスクーラの出口から前記膨張弁の入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部とサブ高温側熱交換部を設定し、前記膨張弁の出口から前記コンプレッサの入口までの冷媒経路であって、前記アキュムレータを挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部とサブ低温側熱交換部を設定し、
前記内部熱交換器を、前記メイン高温側熱交換部と前記メイン低温側熱交換部を組み合わせたメイン内部熱交換器と、前記サブ高温側熱交換部と前記サブ低温側熱交換部を組み合わせたサブ内部熱交換器により構成したことを特徴とする。
よって、本発明の超臨界冷凍サイクルにあっては、まず、アキュムレータを挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部とサブ低温側熱交換部を設定することで、コンプレッサ吐出温度Tdを保護温度以下に抑えつつ、サイクル内にメイン内部熱交換器とサブ内部熱交換器を設置することができる。
そして、メイン内部熱交換器に加えられたサブ内部熱交換器により、膨張弁入口冷媒温度Texを下げることによって、臨界圧以上においても冷媒の液化を促進させることができ、高圧圧力を下げることが可能となる。これにより、サイクル安定期において、コンプレッサ圧縮比が下げられ、コンプレッサでの圧縮エンタルピの低減により成績係数COPを向上させることができる。
クールダウン過渡期には、例えば、メイン内部熱交換器による内部熱交換性能が出にくい条件であっても、サブ内部熱交換器がメイン内部熱交換器に代わって膨張弁入口冷媒温度Texを下げることができ、クールダウン性能が向上する。
この結果、サイクル安定期に成績係数の向上によりコンプレッサ動力の低減を達成することができると共に、クールダウン過渡期に過渡性能の向上により速冷性を達成することができる。
そして、メイン内部熱交換器に加えられたサブ内部熱交換器により、膨張弁入口冷媒温度Texを下げることによって、臨界圧以上においても冷媒の液化を促進させることができ、高圧圧力を下げることが可能となる。これにより、サイクル安定期において、コンプレッサ圧縮比が下げられ、コンプレッサでの圧縮エンタルピの低減により成績係数COPを向上させることができる。
クールダウン過渡期には、例えば、メイン内部熱交換器による内部熱交換性能が出にくい条件であっても、サブ内部熱交換器がメイン内部熱交換器に代わって膨張弁入口冷媒温度Texを下げることができ、クールダウン性能が向上する。
この結果、サイクル安定期に成績係数の向上によりコンプレッサ動力の低減を達成することができると共に、クールダウン過渡期に過渡性能の向上により速冷性を達成することができる。
以下、本発明の超臨界冷凍サイクルを実現する最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1のCO2冷凍サイクル(超臨界冷凍サイクル)を示すサイクルシステム図であり、(a)はサイクル概略構成を示し、(b)はモリエル線図上に配置したサイクル概略構成を示す。図2は実施例1のCO2冷凍サイクルに用いられるアキュムレータの一例を示す断面図である。
図1は実施例1のCO2冷凍サイクル(超臨界冷凍サイクル)を示すサイクルシステム図であり、(a)はサイクル概略構成を示し、(b)はモリエル線図上に配置したサイクル概略構成を示す。図2は実施例1のCO2冷凍サイクルに用いられるアキュムレータの一例を示す断面図である。
自然冷媒であるR744(CO2冷媒)を用いた実施例1のCO2冷凍サイクルは、図1に示すように、コンプレッサ1と、ガスクーラ2と、膨張弁3と、エバポレータ4と、アキュムレータ5を順次環状に接続し、内部熱交換により前記膨張弁3の入口冷媒温度(以下、「膨張弁入口冷媒温度Tex」という。)を低下させるメイン内部熱交換器6とサブ内部熱交換器7を備えることで構成される。
前記コンプレッサ1は、エンジンやモータなどにより駆動され、アキュムレータ5からのガス冷媒を圧縮し、高温・高圧のガス冷媒とする。実施例1では、高圧と低圧の差圧を制御する差圧制御ECV(External Control Valve)を持った外部可変容量制御タイプを採用している。なお、冷媒として用いられるR744(CO2冷媒)の飽和ガスは、HFC134a(フッ素冷媒)の7倍の密度、1.2倍の蒸発潜熱(単位質量当たり)であるので、単位体積あたりの冷房能力は約8倍になる。このため、コンプレッサ1の吐出容量は、15〜30cc程度で十分性能が発揮できる。
前記ガスクーラ2は、コンプレッサ1からの高温・高圧のガス冷媒を外気と熱交換し、低温・高圧のガス冷媒とする凝縮器である。このガスクーラ2としては、互いに間隔をおいて縦平行に配置された左右一対のヘッダータンクと、両端をそれぞれ前記ヘッダータンクに連通接続して横平行に多数配置された熱交換チューブと、隣接する熱交換チューブの空気流通間隙に配置されたフィンと、を備えて構成される。そして、一対のヘッダータンクの内部が、仕切り手段により横方向に仕切られることにより、熱交換チューブによる冷媒通路が、入口側通路群と中間通路群と出口側通路群というように、少なくとも2つ以上の通路群に区画されている。
前記膨張弁3は、エンジンルーム内に設置され、ガスクーラ2からの高圧ガス冷媒の圧力を低圧の気液二相冷媒とする。実施例1の場合、ガスクーラ2の出口冷媒温度及び出口冷媒圧力に基づいて、冷媒の過熱度SHを一定に保持するように膨張弁開度(オリフィス開度)を制御する制御型膨張弁を採用している。
前記エバポレータ4は、車室内空調を行う車両用空調ユニット8内に、送風機等と共に配置される熱交換器である。膨張弁3からの低温・低圧の気液二相冷媒を循環させることで周囲の空気から熱を奪い、冷媒の温度を高め、ガス化を促進する。R744(CO2冷媒)を用いた冷凍サイクルにおいて、高負荷時における平衡圧は、7MPa(約70bar)以上と高圧になることから、車室内への冷媒漏れは、HFC134a(フッ素冷媒)以上の信頼性を確保する必要がある。このため、エバポレータ4は、コア・配管・フランジまでを一体化する構造とし、これにより、Oリングシールなどのスローリークを含む車室内への冷媒漏れを防いでいる。
前記アキュムレータ5は、エバポレータ4から導入される気液二相冷媒から気液を分離し、ガス冷媒をコンプレッサ1に供給し、CO2冷凍サイクル中の余剰液冷媒を本体内部に貯液する。R744(CO2冷媒)を用いた冷凍サイクルでは、高圧圧力が臨界圧を超えた場合、高圧側に液冷媒が溜まらない。このため、HFC134a(フッ素冷媒)を用いた冷凍サイクルで一般的なリキッドタンクは採用できず、アキュムレータ5を使って冷媒適正量を管理する。
前記アキュムレータ5の構成を図2により説明する。アキュムレータ5は、容器本体51の内部空間の中間部分に上層52と下層53を画成する乾燥剤層54を設定している。そして、ヘッド部55にエバポレータ4からの気液二相冷媒を導入する冷媒吸入管56と、コンプレッサ1へガス冷媒を吐出するU字状の冷媒吐出管57と、を設けている。このU字状の冷媒吐出管57には、上層52の部分にガス冷媒吸入口58が開口され、下層53の液冷媒に浸漬する最下部のU字湾曲位置にオイルブリード59が開口されている。
このアキュムレータ5では、容器本体51の内部へ導入された気液二相冷媒を、上層52から下層53へと乾燥剤層54を通過させることにより、気液分離、液冷媒液面の安定化及び水分除去を行う。そして、気液分離され、乾燥剤層54を経過して上層52に移行したガス冷媒を、冷媒吐出管57の上部に設定されたガス冷媒吸入口58により吸入し、コンプレッサ1へ戻す。また、気液分離された液冷媒の下部に沈降した潤滑油を、オイルブリード59より吸入し、冷媒上記の流れを利用してコンプレッサへ戻す。さらに、冷凍サイクル中の余剰の液冷媒を容器本体51に貯液する。
そして、アキュムレータ5は、オイル/冷媒の相溶特性を利用し、直径1mm程度のオイルブリード径によってオイル循環率と出口冷媒状態を制御しており、アキュムレータ出口冷媒は、乾き度XがX=0.9〜1.0に管理され、オイル循環率OCRがOCR=2〜7%に管理されている。
本発明の実施例1〜3では、前記ガスクーラ2の出口から前記膨張弁3の入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部6aとサブ高温側熱交換部7aを設定している。また、前記膨張弁3の出口から前記コンプレッサ1の入口までの冷媒経路であって、前記アキュムレータ5を挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bを設定している。
そして、CO2冷凍サイクル中の内部熱交換器を、前記メイン高温側熱交換部6aと前記メイン低温側熱交換部6bを組み合わせたメイン内部熱交換器6と、前記サブ高温側熱交換部7aと前記サブ低温側熱交換部7bを組み合わせたサブ内部熱交換器7により構成している。
実施例1では、前記メイン内部熱交換器6を、図1(a),(b)に示すように、前記ガスクーラ2の出口直後の冷媒経路に設定したメイン高温側熱交換部6aと、前記アキュムレータ5の出口から前記コンプレッサ1の入口までの冷媒経路に設定したメイン低温側熱交換部6bと、の組み合わせにより構成している。このメイン内部熱交換器6は、コンプレッサ吐出温度Tdを限界温度(図1(b)のTd保護ラインで140℃程度)以下に抑えつつ、臨界温度(=31.1℃)を超えている膨張弁入口冷媒温度Texを、ガス領域と液領域の臨界温度付近(図1(b)の31.1℃ライン)まで低下させる内部熱交換を行う。
前記サブ内部熱交換器7を、前記メイン高温側熱交換部6aより下流側の冷媒経路に設定したサブ高温側熱交換部7aと、前記エバポレータ4の出口から前記アキュムレータ5の入口までの冷媒経路に設定したサブ低温側熱交換部7bと、の組み合わせにより構成している。このサブ内部熱交換器7は、前記メイン内部熱交換器6での内部熱交換により低下した膨張弁入口冷媒温度Texを、臨界温度(=31.1℃)を横切って液領域に入るまで低下させる内部熱交換を行う。
次に、作用を説明する。
まず、「超臨界冷凍サイクル技術」の説明を行い、続いて、実施例1の超臨界冷凍サイクルにおける作用を、従来の超臨界冷凍サイクルとの比較により、「コンプレッサ動力低減作用」、「クールダウン過渡期の速冷作用」、「エバポレータ出口乾き度の安定性向上と冷媒適正幅増大作用」に分けて説明する。
まず、「超臨界冷凍サイクル技術」の説明を行い、続いて、実施例1の超臨界冷凍サイクルにおける作用を、従来の超臨界冷凍サイクルとの比較により、「コンプレッサ動力低減作用」、「クールダウン過渡期の速冷作用」、「エバポレータ出口乾き度の安定性向上と冷媒適正幅増大作用」に分けて説明する。
[超臨界冷凍サイクル技術]
高まる地球温暖化防止の世界動向に対応するべく、自然冷媒であるR744(CO2冷媒)を用いたCO2冷凍サイクルによるエアコンシステムの開発が急ピッチで進められている。
高まる地球温暖化防止の世界動向に対応するべく、自然冷媒であるR744(CO2冷媒)を用いたCO2冷凍サイクルによるエアコンシステムの開発が急ピッチで進められている。
現行の冷凍サイクルは、HFC134a(フッ素冷媒)を用いていて、現行の冷凍サイクルとCO2冷凍サイクルとを比較した場合、CO2冷凍サイクルの方が現行の冷凍サイクルよりも作動圧力が高く、CO2冷凍サイクルは、現行の冷凍サイクルの作動圧力の約7〜10倍の圧力となる。このため、構成部品に耐圧性を持たせることが必須であるが、耐圧設計と同時に重量増加を抑える必要があり、さらには、安全な圧力に維持する制御が重要になる。
R744(CO2冷媒)の特性として、臨界温度が31.1℃と低く、外気温度が約30℃以上の負荷では、高圧圧力が臨界圧(臨界圧7.4MPa以上でかつ温度31.1℃以上のエリアを超臨界領域という。)を超えてしまう。このため、CO2冷凍サイクルは、超臨界冷凍サイクルと呼ばれる。
現行の超臨界冷凍サイクルとしては、図3に示すように、ガスクーラを出た高温・高圧冷媒とアキュムレータを出た低温・低圧冷媒との間で熱交換する1つの内部熱交換器を備え、エバポレータ入口のエンタルピを下げることによって成績係数COPの向上を図ったものが知られている。
しかしながら、現行の超臨界冷凍サイクルにあっては、成績係数COPの向上を目的として1つの内部熱交換器のみを設置した構成であるため、CO2冷媒の物性に起因し、高負荷時には、成績係数COPの向上に限界があり、コンプレッサ動力が過大となる。また、ファン風量変化等による負荷変動時には、エバポレータ出口での過熱度SHが変動してしまい、エバポレータの温度分布の悪化を招く。
これらの対策として、内部熱交換器の大型化が挙げられる。しかし、大型化するとコンプレッサ吐出温度Tdが上昇し、限界温度を超えてしまうため、内部熱交換器の大型化しようとしても限界がある。また、アキュムレータの冷媒吐出管に開口されたオイルブリードの内径を大きくし、エバポレータ出口乾き度の低減が挙げられる。しかし、冷媒量調整が不適となり、さらに、オイル循環率の増加を招く。
さらに、特開2007−155229号公報や特開2007−51841号公報や特開平11−351680号公報等で、超臨界冷凍サイクルが提案されているが、いずれも高負荷時に成績係数COPを高めてコンプレッサ動力を低減することができない。すなわち、CO2冷凍サイクルとしては、高負荷時のコンプレッサ動力の低減が解決すべき大きな課題として残っている。
本発明者は、膨張弁出口からコンプレッサ入口までの低圧側冷媒経路のうち、膨張弁出口からアキュムレータ入口までの位置に低温側熱交換部を設定可能であり、しかも、気液二相の冷媒であることで内部熱交換のための冷熱エネルギーが、アキュムレータ出口側のガス冷媒よりも高いという点に着目した。
この着目点にしたがって、ガスクーラ出口から膨張弁入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部とサブ高温側熱交換部を設定し、内部熱交換器を、メイン高温側熱交換部とメイン低温側熱交換部の組み合わせによるメイン内部熱交換器と、サブ高温側熱交換部とサブ低温側熱交換部の組み合わせによるサブ内部熱交換器により構成した。
そして、この構成を採用することにより、サイクル安定期に成績係数の向上によりコンプレッサ動力の低減を達成することができると共に、クールダウン過渡期に過渡性能の向上により速冷性を達成することができるようにした。
[コンプレッサ動力低減作用]
まず、実施例1のCO2冷凍サイクルでは、図1(b)に示すように、アキュムレータ5を挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bを設定している。このため、メイン低温側熱交換部6bを現行のCO2冷凍サイクルにおける低温側熱交換部のサイズと同等とすることで、コンプレッサ吐出温度Tdを保護温度以下(図1(b)のTd保護ライン以下)に抑えることができる。そして、CO2冷凍サイクル内のガスクーラ2の出口から膨張弁3の入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部6aとサブ高温側熱交換部7aを設定し、メイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bと組み合わせることにより、メイン内部熱交換器6とサブ内部熱交換器7を設置することができる。
まず、実施例1のCO2冷凍サイクルでは、図1(b)に示すように、アキュムレータ5を挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bを設定している。このため、メイン低温側熱交換部6bを現行のCO2冷凍サイクルにおける低温側熱交換部のサイズと同等とすることで、コンプレッサ吐出温度Tdを保護温度以下(図1(b)のTd保護ライン以下)に抑えることができる。そして、CO2冷凍サイクル内のガスクーラ2の出口から膨張弁3の入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部6aとサブ高温側熱交換部7aを設定し、メイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bと組み合わせることにより、メイン内部熱交換器6とサブ内部熱交換器7を設置することができる。
そして、実施例1のCO2冷凍サイクルでのサイクル安定期におけるエバポレータ性能について図4に基づき説明する。図4はサイクル安定期における実施例1のサブ内熱付きサイクルと図3に示す従来サイクルのモリエル線図の比較図である。
従来サイクルでは、図4の点線のモリエル線図に示すように、高圧側内部熱交換によるエンタルピ増大量a’と、低圧側内部熱交換によるエンタルピ増大量b’とが相殺する。したがって、エバポレータで熱交換のために用いられる実エンタルピはA’となる。
一方、実施例1のサブ内熱付きサイクルでは、図4の実線のモリエル線図に示すように、2つの高圧側内部熱交換によるエンタルピ増大量aと、2つの低圧側内部熱交換によるエンタルピ増大量bとが相殺する。したがって、エバポレータ4で熱交換のために用いられる実エンタルピはAとなる。
上記比較により明らかなように、サブ内熱付きサイクルも従来サイクルと同様に、高低圧の内部熱交換でエンタルピ増大量を相殺する。このため、実エンタルピはA’≒Aとなり、実施例1のCO2冷凍サイクルでのサイクル安定期におけるエバポレータ性能は、従来サイクルでのサイクル安定期におけるエバポレータ性能と同等となる。
次に、実施例1のCO2冷凍サイクルでのサイクル安定期におけるコンプレッサ動力について図4に基づき説明する。
実施例1のCO2冷凍サイクルでのサイクル安定期においては、メイン内部熱交換器6に加えられたサブ内部熱交換器7により、膨張弁入口冷媒温度Texをガス冷媒が液化するまで低下させることができる。これによって、サブ内熱付きサイクルでのサイクル安定期における高圧圧力(Pd)を、図4に示すように、従来サイクルでのサイクル安定期における高圧圧力に対してΔPdだけ下げることができる。
実施例1のCO2冷凍サイクルでのサイクル安定期においては、メイン内部熱交換器6に加えられたサブ内部熱交換器7により、膨張弁入口冷媒温度Texをガス冷媒が液化するまで低下させることができる。これによって、サブ内熱付きサイクルでのサイクル安定期における高圧圧力(Pd)を、図4に示すように、従来サイクルでのサイクル安定期における高圧圧力に対してΔPdだけ下げることができる。
これにより、サブ内熱付きサイクルでのサイクル安定期において、コンプレッサ圧縮比がΔPdだけ下げられ、図4に示すように、コンプレッサ1での圧縮エンタルピEが、従来サイクルでのサイクル安定期における圧縮エンタルピE’に比べて低減する。
この結果、コンプレッサ1で圧縮エネルギーを与えるコンプレッサ動力を低減でき、さらに、上記のように同等のエバポレータ性能が得られることから、エバポレータ性能/コンプレッサ動力の式により得られる成績係数COPを向上させることができる。
ちなみに、図5はサブ内部熱交換器の有無による各測定値とコンプレッサ動力と成績係数COPとを対比した表を示す図である。図5に示す表の例においては、サブ内部熱交換器無しのコンプレッサ動力は2.74KWであるのに対し、サブ内部熱交換器有りのコンプレッサ動力は2.55KWというように、コンプレッサ動力を低減できることが確認された。また、サブ内部熱交換器無しの成績係数COP=1.77であるのに対し、サブ内部熱交換器有りの成績係数COP=1.90というように、成績係数COPを改善できることが確認された。
[クールダウン過渡期の速冷作用]
まず、実施例1のCO2冷凍サイクルでのクールダウン過渡期におけるエバポレータ性能について図6に基づいて説明する。図6はクールダウン過渡期(例えば、10分経過時)における実施例1のサブ内熱付きサイクルと図3に示す従来サイクルのモリエル線図の比較図である。
まず、実施例1のCO2冷凍サイクルでのクールダウン過渡期におけるエバポレータ性能について図6に基づいて説明する。図6はクールダウン過渡期(例えば、10分経過時)における実施例1のサブ内熱付きサイクルと図3に示す従来サイクルのモリエル線図の比較図である。
クールダウン過渡期には、エバポレータ出口においてガス冷媒が乾いた状態のままで継続するため、従来システムの内部熱交換器も、サブ内熱付きシステムのメイン内部熱交換器6も殆ど熱交換を行わない。つまり、従来システムの内部熱交換器もサブ内熱付きシステムのメイン内部熱交換器6も、過熱度SHが取れたガス冷媒状態で内部熱交換するため、図6のe’,eに示すように、エンタルピは共に小さくなる。
このように、クールダウン過渡期には、メイン内部熱交換器6による内部熱交換性能が出にくい条件となるが、サブ内熱付きシステムの場合、サブ内部熱交換器7がメイン内部熱交換器6に代わって膨張弁入口冷媒温度Texを大幅に下げることができる。
したがって、従来システムのエバポレータエンタルピF’に比べ、サブ内熱付きシステムのエバポレータエンタルピFが増大し、クールダウン過渡期にエバポレータ4が速く冷え、効果的にエバポレータ4を通過する高温風から熱を奪うというように、クールダウン性能が向上する。
ちなみに、図7はサブ内部熱交換器の有無によるクールダウン開始からの時間経過による膨張弁入口冷媒温度Texの比較特性とエバ直温度(=エバポレータ直後の温度)の比較特性を示す図である。
膨張弁入口冷媒温度Texについては、サブ内部熱交換器有りの場合は、図7の実線特性に示すように、サブ内部熱交換器無しの点線特性に比べ、エアコン起動直後から膨張弁入口冷媒温度Texを下げる効果が大きく、例えば、7分経過後においては約9℃の差が出る。よって、エアコン起動直後の早期段階にてエバポレータ入口とエバポレータ出口のエンタルピの差を大きくすることができる。そして、エバ直温度については、サブ内部熱交換器有りの場合は、図7の実線特性に示すように、サブ内部熱交換器無しの点線特性に比べ、エバ直温度が低下し、例えば、7分経過後においては2℃以上の差が出る。
膨張弁入口冷媒温度Texについては、サブ内部熱交換器有りの場合は、図7の実線特性に示すように、サブ内部熱交換器無しの点線特性に比べ、エアコン起動直後から膨張弁入口冷媒温度Texを下げる効果が大きく、例えば、7分経過後においては約9℃の差が出る。よって、エアコン起動直後の早期段階にてエバポレータ入口とエバポレータ出口のエンタルピの差を大きくすることができる。そして、エバ直温度については、サブ内部熱交換器有りの場合は、図7の実線特性に示すように、サブ内部熱交換器無しの点線特性に比べ、エバ直温度が低下し、例えば、7分経過後においては2℃以上の差が出る。
次に、実施例1のCO2冷凍サイクルでのクールダウン過渡期におけるコンプレッサ動力について説明する。
サブ内部熱交換器7が熱交換性能を発揮すると、サイクル形成が早いので、その分、冷媒流量が増加し、コンプレッサ動力は大きくなる。よって、クールダウン過渡期には、同じ時間を経過した時点でのコンプレッサ動力は大きくなってしまう。しかし、成績係数COPは変わらないので、エバポレータ4での冷却能力が増大する分、コンプレッサ動力が大きくなるだけである。
サブ内部熱交換器7が熱交換性能を発揮すると、サイクル形成が早いので、その分、冷媒流量が増加し、コンプレッサ動力は大きくなる。よって、クールダウン過渡期には、同じ時間を経過した時点でのコンプレッサ動力は大きくなってしまう。しかし、成績係数COPは変わらないので、エバポレータ4での冷却能力が増大する分、コンプレッサ動力が大きくなるだけである。
[エバポレータ出口乾き度の安定性向上と冷媒適正幅増大作用]
実施例1では、サブ低温側熱交換部7bを、エバポレータ4の出口からアキュムレータ5の入口までの冷媒経路に設定した。このため、下記に述べるように、エバポレータ出口乾き度の安定性向上と冷媒適正幅増大作用を示す。
実施例1では、サブ低温側熱交換部7bを、エバポレータ4の出口からアキュムレータ5の入口までの冷媒経路に設定した。このため、下記に述べるように、エバポレータ出口乾き度の安定性向上と冷媒適正幅増大作用を示す。
図8は従来サイクルにおける冷媒封入量に対するエバ出口乾き度とエバ入口乾き度を示す特性図である。
従来サイクルでは、図3に示すように、エバポレータ出口がアキュムレータと接続されているので、エバポレータ出口の乾き度は、図8に示すように、冷媒適正幅200gの範囲において約1.0で安定する。
従来サイクルでは、図3に示すように、エバポレータ出口がアキュムレータと接続されているので、エバポレータ出口の乾き度は、図8に示すように、冷媒適正幅200gの範囲において約1.0で安定する。
図9は従来サイクルにおいてオイルブリード径を大きくした場合の冷媒封入量に対するエバ出口乾き度とエバ入口乾き度を示す特性図である。
従来サイクルにおいてオイルブリード径を大きくした場合、図9に示すように、冷媒封入量に対するエバポレータ出口の乾き度は、冷媒封入量が大きいほど徐々に低下する特性を示す。つまり、エバポレータ出口の乾き度の安定域が無く、例えば、夏期や冬期等において、変化してしまう。
従来サイクルにおいてオイルブリード径を大きくした場合、図9に示すように、冷媒封入量に対するエバポレータ出口の乾き度は、冷媒封入量が大きいほど徐々に低下する特性を示す。つまり、エバポレータ出口の乾き度の安定域が無く、例えば、夏期や冬期等において、変化してしまう。
図10はサブ内熱有りのサイクルにおける冷媒封入量に対するエバ出口乾き度とエバ入口乾き度とサブ内熱出口乾き度を示す特性図である。
実施例1のように、サブ内熱有りのサイクルの場合、サブ内部熱交換器7が一定の熱交換を行うので、図10に示すように、エバポレータ出口の乾き度を、冷媒適正幅250gの範囲において、X=0.8程度の値を維持するように安定して下げることができる。さらに、冷媒適正幅が、図8との対比でも明らかなように、従来システムの200gからサブ内熱有りシステムが250gとなっているように増加し、大きな負荷変動に対しても安定性を向上させることができる。
実施例1のように、サブ内熱有りのサイクルの場合、サブ内部熱交換器7が一定の熱交換を行うので、図10に示すように、エバポレータ出口の乾き度を、冷媒適正幅250gの範囲において、X=0.8程度の値を維持するように安定して下げることができる。さらに、冷媒適正幅が、図8との対比でも明らかなように、従来システムの200gからサブ内熱有りシステムが250gとなっているように増加し、大きな負荷変動に対しても安定性を向上させることができる。
ちなみに、HFC134a(フッ素冷媒)を用いた現行の冷凍サイクルと、R744(CO2冷媒)を用いたCO2冷凍サイクルの負荷変動耐性を比較すると、エバポレータ(0℃)が保有する熱量は、HFC134a(フッ素冷媒)が140kJであるのに対し、R744(CO2冷媒)は25kJである。したがって、R744(CO2冷媒)は、熱量がHFC134a(フッ素冷媒)より少なく、負荷変動に対して安定しない特性を示す。
次に、負荷変動の一例として、ファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えたとき、サブ内熱有りのCO2冷凍サイクルの場合に安定性が向上することを図11〜図13に基づいて説明する。
図11はファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えたとき、サブ内熱無しのエバポレータ出口乾き度特性とサブ内熱有り(200mm×3段)のエバポレータ出口乾き度特性を示す図である。
エバポレータ出口乾き度については、サブ内熱無しの場合、図11の点線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)のときに乾き度X=1.0より少し小さな値で推移し、ファン風量をハイ(Hi)に切り替えると、乾き度X=1.0より少し大きな値まで上昇し、2分30秒程度を経過した時点から乾き度が1.0以下の値に収束する。
これに対し、サブ内熱有りの場合、図11の実線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)のときに乾き度X=1.0より小さな値(X=0.7程度)としているため、ファン風量をハイ(Hi)に切り替えると、瞬間的に乾き度X=1.0より少し大きな値となるものの、2分経過前の時点から乾き度が1.0以下の値に収束する。
つまり、エバポレータの入口から出口に至るまでの間、気液二相状態であるため、エバポレータでの温度分布が良好となる。なお、エバポレータ出口乾き度は、1.0以下は気液二相の飽和状態であり、1.0以上は過熱度域(温度が上がる)である。
エバポレータ出口乾き度については、サブ内熱無しの場合、図11の点線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)のときに乾き度X=1.0より少し小さな値で推移し、ファン風量をハイ(Hi)に切り替えると、乾き度X=1.0より少し大きな値まで上昇し、2分30秒程度を経過した時点から乾き度が1.0以下の値に収束する。
これに対し、サブ内熱有りの場合、図11の実線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)のときに乾き度X=1.0より小さな値(X=0.7程度)としているため、ファン風量をハイ(Hi)に切り替えると、瞬間的に乾き度X=1.0より少し大きな値となるものの、2分経過前の時点から乾き度が1.0以下の値に収束する。
つまり、エバポレータの入口から出口に至るまでの間、気液二相状態であるため、エバポレータでの温度分布が良好となる。なお、エバポレータ出口乾き度は、1.0以下は気液二相の飽和状態であり、1.0以上は過熱度域(温度が上がる)である。
図12はファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えたとき、サブ内熱無しのエバポレータ出口過熱度特性とサブ内熱有り(200mm×3段)のエバポレータ出口過熱度特性を示す図である。
エバポレータ出口過熱度については、サブ内熱無しの場合、図12の点線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えると、エバポレータ出口乾き度が1.0以上である時間が長く続くので、過熱度域の時間が2分以上継続する。
これに対し、サブ内熱有りの場合、図12の実線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えると、エバポレータ出口乾き度が1.0以上である時間が僅かであるため、過熱度域の時間が2分以内となる。
つまり、サブ内熱有りの場合、ファン風量変化直後の過熱度の値、及び過熱度域の時間を大幅に削減することができる。
エバポレータ出口過熱度については、サブ内熱無しの場合、図12の点線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えると、エバポレータ出口乾き度が1.0以上である時間が長く続くので、過熱度域の時間が2分以上継続する。
これに対し、サブ内熱有りの場合、図12の実線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えると、エバポレータ出口乾き度が1.0以上である時間が僅かであるため、過熱度域の時間が2分以内となる。
つまり、サブ内熱有りの場合、ファン風量変化直後の過熱度の値、及び過熱度域の時間を大幅に削減することができる。
図13はファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えたとき、サブ内熱無しのエバポレータ直後温度特性とサブ内熱有り(200mm×3段)のエバポレータ直後温度特性を示す図である。
エバポレータ直後温度については、サブ内熱無しの場合、図13の点線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えると、エバポレータ直後温度が10℃程度の大幅な変動がみられる。
これに対し、サブ内熱有りの場合、図13の実線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えても、エバポレータ直後温度は5℃程度の小幅な変動に抑えることができる。
これにより、結果的に、エバポレータの温度分布(最大温度−最小温度)が縮まり、冷房性能の向上が図れる。
エバポレータ直後温度については、サブ内熱無しの場合、図13の点線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えると、エバポレータ直後温度が10℃程度の大幅な変動がみられる。
これに対し、サブ内熱有りの場合、図13の実線特性に示すように、ファン風量をロー(Lo)からハイ(Hi)に切り替えても、エバポレータ直後温度は5℃程度の小幅な変動に抑えることができる。
これにより、結果的に、エバポレータの温度分布(最大温度−最小温度)が縮まり、冷房性能の向上が図れる。
次に、効果を説明する。
実施例1の超臨界冷凍サイクルにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
実施例1の超臨界冷凍サイクルにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) コンプレッサ1と、ガスクーラ2と、膨張弁3と、エバポレータ4と、アキュムレータ5を順次環状に接続し、内部熱交換により前記膨張弁3の入口冷媒温度を低下させる内部熱交換器を備えた超臨界冷凍サイクルにおいて、前記ガスクーラ2の出口から前記膨張弁3の入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部6aとサブ高温側熱交換部7aを設定し、前記膨張弁3の出口から前記コンプレッサ1の入口までの冷媒経路であって、前記アキュムレータ5を挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bを設定し、前記内部熱交換器を、前記メイン高温側熱交換部6aと前記メイン低温側熱交換部6bを組み合わせたメイン内部熱交換器6と、前記サブ高温側熱交換部7aと前記サブ低温側熱交換部7bを組み合わせたサブ内部熱交換器7により構成したため、サイクル安定期に成績係数の向上によりコンプレッサ動力の低減を達成することができると共に、クールダウン過渡期に過渡性能の向上により速冷性を達成することができる。
(2) 前記メイン内部熱交換器6は、臨界温度を超えている膨張弁入口冷媒温度Texを、ガス領域と液領域の臨界温度付近まで低下させる内部熱交換を行い、前記サブ内部熱交換器7は、前記メイン内部熱交換器6での内部熱交換により低下した膨張弁入口冷媒温度Texを、臨界温度を横切って液領域に入るまで低下させる内部熱交換を行い、前記両内部熱交換器6,7のうち、前記アキュムレータ5の出口側に設けられたメイン低温側熱交換部6bによる熱交換量を、コンプレッサ吐出温度Tdを限界温度以下に抑える量に設定したため、サイクル安定期において、膨張弁入口冷媒温度Texを液化するまで低下させたことによって、高圧圧力(Pd)を下げることができ、コンプレッサ動力を確実に低減することができる。
(3) 前記メイン内部熱交換器6は、前記ガスクーラ2の出口直後の冷媒経路に設定したメイン高温側熱交換部6aと、前記アキュムレータ5の出口から前記コンプレッサ1の入口までの冷媒経路に設定したメイン低温側熱交換部6bと、の組み合わせにより構成し、前記サブ内部熱交換器7は、前記メイン高温側熱交換部6aより下流側の冷媒経路に設定したサブ高温側熱交換部7aと、前記エバポレータ4の出口から前記アキュムレータ5の入口までの冷媒経路に設定したサブ低温側熱交換部7bと、の組み合わせにより構成したため、サブ内部熱交換器7が一定の熱交換を行うので、エバポレータ4の出口乾き度を安定して下げることができ、急激な負荷変動に対し強いCO2冷凍サイクルとすることができる。加えて、冷媒適正幅が増大し、ファン風量変化等の大きな負荷変動に対してCO2冷凍サイクルの安定性を向上させることができる。
実施例2は、サブ低温側熱交換部7bを実施例1とは異なる位置に設定した例である。
まず、構成を説明する。
図14は実施例2のCO2冷凍サイクル(超臨界冷凍サイクル)を示すサイクルシステム図であり、(a)はサイクル概略構成を示し、(b)はモリエル線図上に配置したサイクル概略構成を示す。
図14は実施例2のCO2冷凍サイクル(超臨界冷凍サイクル)を示すサイクルシステム図であり、(a)はサイクル概略構成を示し、(b)はモリエル線図上に配置したサイクル概略構成を示す。
自然冷媒であるR744(CO2冷媒)を用いた実施例2のCO2冷凍サイクルは、図14に示すように、コンプレッサ1と、ガスクーラ2と、膨張弁3と、エバポレータ4と、アキュムレータ5を順次環状に接続し、内部熱交換により前記膨張弁3の入口冷媒温度を低下させるメイン内部熱交換器6とサブ内部熱交換器7を備えることで構成される。
実施例2では、前記メイン内部熱交換器6を、図14(a),(b)に示すように、前記ガスクーラ2の出口直後の冷媒経路に設定したメイン高温側熱交換部6aと、前記アキュムレータ5の出口から前記コンプレッサ1の入口までの冷媒経路に設定したメイン低温側熱交換部6bと、の組み合わせにより構成している。このメイン内部熱交換器6は、コンプレッサ吐出温度Tdを限界温度以下に抑えつつ、臨界温度(=31.1℃)を超えている膨張弁入口冷媒温度Texを、ガス領域と液領域の臨界温度付近(図14(b)の31.1℃ライン)まで低下させる内部熱交換を行う。
前記サブ内部熱交換器7を、前記メイン高温側熱交換部6aより下流側の冷媒経路に設定したサブ高温側熱交換部7aと、前記膨張弁3の出口から前記エバポレータ4の入口までの冷媒経路に設定したサブ低温側熱交換部7bと、の組み合わせにより構成している。このサブ内部熱交換器7は、前記メイン内部熱交換器6での内部熱交換により低下した膨張弁入口冷媒温度Texを、臨界温度(=31.1℃)を横切って液領域に入るまで低下させる内部熱交換を行う。なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に符号を付して説明を省略する。
次に、作用については、実施例2では、サブ低温側熱交換部7bを実施例1とは異なる膨張弁3の出口からエバポレータ4の入口までの冷媒経路に設定した。このため、エバポレータ出口乾き度は1.0となり、ファン風量変化等に対するエバポレータ温度分布の改善効果は得られない。しかし、内部熱交換器を、メイン内部熱交換器6とサブ内部熱交換器7により構成したため、実施例1と同様に、「コンプレッサ動力低減作用」、「クールダウン過渡期の速冷作用」を得ることができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用超臨界冷凍サイクルにあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
実施例2の車両用超臨界冷凍サイクルにあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(4) 前記メイン内部熱交換器6は、前記ガスクーラ2の出口直後の冷媒経路に設定したメイン高温側熱交換部6aと、前記アキュムレータ5の出口から前記コンプレッサ1の入口までの冷媒経路に設定したメイン低温側熱交換部6bと、の組み合わせにより構成し、前記サブ内部熱交換器7は、前記メイン高温側熱交換部6aより下流側の冷媒経路に設定したサブ高温側熱交換部7aと、前記膨張弁3の出口から前記エバポレータ4の入口までの冷媒経路に設定したサブ低温側熱交換部7bと、の組み合わせにより構成したため、サブ内部熱交換器7において、膨張弁3の入口と出口の温度差により、膨張弁3の入口冷媒が液冷媒となるまで効果的に内部熱交換を行うことができる。
実施例3は、実施例1のメイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bの設定に対し、メイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bの位置を入れ替えた設定とした例である。
まず、構成を説明する。
図15は実施例3のCO2冷凍サイクル(超臨界冷凍サイクル)を示すサイクルシステム図であり、(a)はサイクル概略構成を示し、(b)はモリエル線図上に配置したサイクル概略構成を示す。
図15は実施例3のCO2冷凍サイクル(超臨界冷凍サイクル)を示すサイクルシステム図であり、(a)はサイクル概略構成を示し、(b)はモリエル線図上に配置したサイクル概略構成を示す。
自然冷媒であるR744(CO2冷媒)を用いた実施例3のCO2冷凍サイクルは、図15に示すように、コンプレッサ1と、ガスクーラ2と、膨張弁3と、エバポレータ4と、アキュムレータ5を順次環状に接続し、内部熱交換により前記膨張弁3の入口冷媒温度を低下させるメイン内部熱交換器6とサブ内部熱交換器7を備えることで構成される。
実施例3では、前記メイン内部熱交換器6を、図15(a),(b)に示すように、前記ガスクーラ2の出口直後の冷媒経路に設定したメイン高温側熱交換部6aと、前記エバポレータ4の出口から前記アキュムレータ5の入口までの冷媒経路に設定したメイン低温側熱交換部6bと、の組み合わせにより構成している。このメイン内部熱交換器6は、臨界温度(=31.1℃)を超えている膨張弁入口冷媒温度Texを、ガス領域と液領域の臨界温度付近(図14(b)の31.1℃ライン)まで低下させる内部熱交換を行う。
前記サブ内部熱交換器7を、前記メイン高温側熱交換部6aより下流側の冷媒経路に設定したサブ高温側熱交換部7aと、前記アキュムレータ5の出口から前記コンプレッサ1の入口までの冷媒経路に設定したサブ低温側熱交換部7bと、の組み合わせにより構成している。このサブ内部熱交換器7は、コンプレッサ吐出温度Tdを限界温度以下に抑えつつ、前記メイン内部熱交換器6での内部熱交換により低下した膨張弁入口冷媒温度Texを、臨界温度(=31.1℃)を横切って液領域に入るまで低下させる内部熱交換を行う。なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に符号を付して説明を省略する。
次に、作用については、実施例3では、メイン低温側熱交換部6bとサブ低温側熱交換部7bを実施例1とは入れ替えて設定した。このため、メイン低温側熱交換部6bによりエバポレータ出口乾き度をコントロールさせることで、実施例1と同様に、「コンプレッサ動力低減作用」、「クールダウン過渡期の速冷作用」、「エバポレータ出口乾き度の安定性向上と冷媒適正幅増大作用」を得ることができる。
次に、効果を説明する。
実施例3の車両用超臨界冷凍サイクルにあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
実施例3の車両用超臨界冷凍サイクルにあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(5) 前記メイン内部熱交換器6は、前記ガスクーラ2の出口直後の冷媒経路に設定したメイン高温側熱交換部6aと、前記エバポレータ4の出口から前記アキュムレータ5の入口までの冷媒経路に設定したメイン低温側熱交換部6bと、の組み合わせにより構成し、前記サブ内部熱交換器7は、前記メイン高温側熱交換部6aより下流側の冷媒経路に設定したサブ高温側熱交換部7aと、前記アキュムレータ5の出口から前記コンプレッサ1の入口までの冷媒経路に設定したサブ低温側熱交換部7bと、の組み合わせにより構成したため、メイン内部熱交換器6が一定の熱交換を行うので、エバポレータ4の出口乾き度を安定して下げることができ、急激な負荷変動に対し強いCO2冷凍サイクルとすることができる。加えて、冷媒適正幅が増大し、ファン風量変化等の大きな負荷変動に対してCO2冷凍サイクルの安定性を向上させることができる。
以上、本発明の超臨界冷凍サイクルを実施例1〜実施例3に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1〜3では、メイン内部熱交換器6とサブ内部熱交換器7をそれぞれ独立に設定する例を示した。しかし、例えば、メインとサブの高温側熱交換部を一体に構成し、外観上は、あたかも1個の内部熱交換器を有する構成としても良い。
要するに、ガスクーラの出口から膨張弁の入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部とサブ高温側熱交換部を設定し、膨張弁の出口からコンプレッサの入口までの冷媒経路であって、アキュムレータを挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部とサブ低温側熱交換部を設定し、内部熱交換器を、メイン高温側熱交換部とメイン低温側熱交換部を組み合わせたメイン内部熱交換器と、サブ高温側熱交換部とサブ低温側熱交換部を組み合わせたサブ内部熱交換器により構成したものであれば、実施例1〜3に限られることはない。
実施例1〜3では、車両のエアコンシステムに適用する超臨界冷凍サイクルの例を示したが、車両以外、例えば、家庭用のエアコンシステムや工場や事業所のエアコンシステム等の超臨界冷凍サイクルとしても適用できる。要するに、コンプレッサと、ガスクーラと、膨張弁と、エバポレータと、アキュムレータを順次環状に接続し、内部熱交換により膨張弁の入口冷媒温度を低下させる内部熱交換器を備えた超臨界冷凍サイクルであれば適用できる。
1 コンプレッサ
2 ガスクーラ
3 膨張弁
4 エバポレータ
5 アキュムレータ
6 メイン内部熱交換器
6a メイン高温側熱交換部
6b メイン低温側熱交換部
7 サブ内部熱交換器
7a サブ高温側熱交換部
7b サブ低温側熱交換部
8 車両用空調ユニット
2 ガスクーラ
3 膨張弁
4 エバポレータ
5 アキュムレータ
6 メイン内部熱交換器
6a メイン高温側熱交換部
6b メイン低温側熱交換部
7 サブ内部熱交換器
7a サブ高温側熱交換部
7b サブ低温側熱交換部
8 車両用空調ユニット
Claims (5)
- コンプレッサと、ガスクーラと、膨張弁と、エバポレータと、アキュムレータを順次環状に接続し、内部熱交換により前記膨張弁の入口冷媒温度を低下させる内部熱交換器を備えた超臨界冷凍サイクルにおいて、
前記ガスクーラの出口から前記膨張弁の入口までの冷媒経路に沿って直列にメイン高温側熱交換部とサブ高温側熱交換部を設定し、前記膨張弁の出口から前記コンプレッサの入口までの冷媒経路であって、前記アキュムレータを挟んだ両側の位置にそれぞれメイン低温側熱交換部とサブ低温側熱交換部を設定し、
前記内部熱交換器を、前記メイン高温側熱交換部と前記メイン低温側熱交換部を組み合わせたメイン内部熱交換器と、前記サブ高温側熱交換部と前記サブ低温側熱交換部を組み合わせたサブ内部熱交換器により構成したことを特徴とする超臨界冷凍サイクル。 - 請求項1に記載された超臨界冷凍サイクルにおいて、
前記メイン内部熱交換器は、臨界温度を超えている膨張弁入口冷媒温度を、ガス領域と液領域の臨界温度付近まで低下させる内部熱交換を行い、
前記サブ内部熱交換器は、前記メイン内部熱交換器での内部熱交換により低下した膨張弁入口冷媒温度を、臨界温度を横切って液領域に入るまで低下させる内部熱交換を行い、
前記両内部熱交換器のうち、前記アキュムレータの出口側に設けられた低温側熱交換部による熱交換量を、コンプレッサ吐出温度を限界温度以下に抑える量に設定したことを特徴とする超臨界冷凍サイクル。 - 請求項1または請求項2に記載された超臨界冷凍サイクルにおいて、
前記メイン内部熱交換器は、前記ガスクーラの出口直後の冷媒経路に設定したメイン高温側熱交換部と、前記アキュムレータの出口から前記コンプレッサの入口までの冷媒経路に設定したメイン低温側熱交換部と、の組み合わせにより構成し、
前記サブ内部熱交換器は、前記メイン高温側熱交換部より下流側の冷媒経路に設定したサブ高温側熱交換部と、前記エバポレータの出口から前記アキュムレータの入口までの冷媒経路に設定したサブ低温側熱交換部と、の組み合わせにより構成したことを特徴とする超臨界冷凍サイクル。 - 請求項1または請求項2に記載された超臨界冷凍サイクルにおいて、
前記メイン内部熱交換器は、前記ガスクーラの出口直後の冷媒経路に設定したメイン高温側熱交換部と、前記アキュムレータの出口から前記コンプレッサの入口までの冷媒経路に設定したメイン低温側熱交換部と、の組み合わせにより構成し、
前記サブ内部熱交換器は、前記メイン高温側熱交換部より下流側の冷媒経路に設定したサブ高温側熱交換部と、前記膨張弁の出口から前記エバポレータの入口までの冷媒経路に設定したサブ低温側熱交換部と、の組み合わせにより構成したことを特徴とする超臨界冷凍サイクル。 - 請求項1または請求項2に記載された超臨界冷凍サイクルにおいて、
前記メイン内部熱交換器は、前記ガスクーラの出口直後の冷媒経路に設定したメイン高温側熱交換部と、前記エバポレータの出口から前記アキュムレータの入口までの冷媒経路に設定したメイン低温側熱交換部と、の組み合わせにより構成し、
前記サブ内部熱交換器は、前記メイン高温側熱交換部より下流側の冷媒経路に設定したサブ高温側熱交換部と、前記アキュムレータの出口から前記コンプレッサの入口までの冷媒経路に設定したサブ低温側熱交換部と、の組み合わせにより構成したことを特徴とする超臨界冷凍サイクル。
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