JP2009114325A - 封止用エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009114325A
JP2009114325A JP2007289022A JP2007289022A JP2009114325A JP 2009114325 A JP2009114325 A JP 2009114325A JP 2007289022 A JP2007289022 A JP 2007289022A JP 2007289022 A JP2007289022 A JP 2007289022A JP 2009114325 A JP2009114325 A JP 2009114325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
group
molding material
hydroxyphenyl
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007289022A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Maeda
剛 前田
Mototake Ando
元丈 安藤
Satoshi Sado
智 佐渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Kyocera Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Chemical Corp filed Critical Kyocera Chemical Corp
Priority to JP2007289022A priority Critical patent/JP2009114325A/ja
Publication of JP2009114325A publication Critical patent/JP2009114325A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

【課題】常温保存性能が極めて良好で、かつ樹脂の流動性に優れる半導体装置に用いられる封止用エポキシ樹脂成形材料、及びこれらにより封止されたワイヤー流れ、ボイド等の成形不良の発生が少ない半導体装置を提供する。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)(c−1)特定構造を有するテトラキスフェノール系化合物と、(c−2)イミダゾール系化合物及び/又はアミン系化合物からなるエポキシ樹脂硬化促進剤との包接体、(D)無機充填剤、及び(E)特定の構造を有する加水分解性シリル基含有ケチミン化合物を含む封止用エポキシ樹脂成形材料、及びこの封止用エポキシ樹脂成形材料により封止されてなる半導体装置である。
【選択図】なし

Description

本発明は、封止用エポキシ樹脂成形材料及びこれにより封止された半導体装置に関し、さらに詳しくは、金属フレームとの密着性に優れ、かつ常温保存性能が良好で、耐湿性、成形性に優れた封止用エポキシ樹脂成形材料、及びこれにより封止された半導体装置に関する。
近年、電子部品のプリント配線板への高密度実装化に伴い、半導体装置は従来よりのピン挿入型のパッケージから、表面実装型のパッケージが主流になっている。表面実装型タイプのIC、LSI等は、高実装密度化した薄型、小型のパッケージになっており、素子のパッケージに対する占有体積も大きくなり、パッケージの肉厚は非常に薄くなってきている。また、素子の多機能化、大容量化によって、チップ面積の増大、多ピン化が進み、さらにはパット数の増大によって、パッドピッチの縮小化とパッド寸法の縮小化、いわゆる狭パットピッチ化も進んでいる。
また、さらなる小型軽量化に対応すべく、パッケージの形態もQFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)といったものから、より多ピン化に対応しやすく、かつより高密度実装が可能なCSP(Chip Size Package)やBGA(Ball Grid Array)へ移行しつつある。これらのパッケージは近年、高速化、多機能化を実現するために、フェースダウン型、積層(スタックド)型、フリップチップ型、ウェハーレベル型等、新しい構造のものが開発されている。この中で、積層(スタックド)型はパッケージ内部に複数のチップを積み重ねてワイヤーボンディングで接続する構造であり、機能の異なる複数のチップを一つのパッケージに搭載可能であるため、多機能化が可能となるものである。
また、CSPやBGAを作製する際の樹脂封止工程も従来の1チップ1キャビティの封止方法に変わって、複数のチップを1キャビティで封止する、いわゆる一括モールド型の封止方法が開発され、生産効率の向上、低コスト化が図られている。
そのような課題に対して、2級アミノ基を有するシランカップリンク剤またはリン酸エステルを必須成分とする、特定の半導体装置用の成形材料および装置の提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
一方、封止材には、半導体装置をプリント基板へ表面実装する際の懸案事項である耐リフロー性や、実装後の信頼性として要求される温度サイクル性等を高いレベルでクリアすることが求められ、樹脂粘度の低減とこれによる充填剤の高充填化によって封止材に低吸湿化と低膨張化を付与し対応を図ってきた。そのような課題に対して低剪断領域での樹脂流動性を鑑みた組成提案がなされている(例えば、特許文献2参照)。
また、近年では、電子部品封止装置の生産において、その生産効率の向上からエポキシ樹脂封止材の硬化時間短縮が求められている。これと同時に、作業性の要求から常温において長時間放置しておいても、熱硬化時における樹脂の硬化性の劣化が少ないものが求められている。このような課題に対して、特定のリン化合物を用いた提案(例えば、特許文献3参照)、特定包接型触媒を用いた提案(例えば、特許文献4参照)がなされているが、前記の高流動性を鑑みた、要求されている信頼性に関して、また保存安定性の観点からも、充分に満足し得るものではない。
特許第3511136号 特開平10−176100号公報 特開2004−189781号公報 特開2004−307545号公報
従来の封止材では、ワイヤー流れやボイドといった成形不良が多発し、薄型化、チップの大面積化、多ピン化、狭パッドピッチ化等に対応した半導体装置の製造が困難であった。これに対応すべく、封止材にはさらなる樹脂粘度の低減や充填剤組成の変更等による改善が試みられているが、未だ充分な結果が得られていないのが実状である。さらにはロングワイヤー化となる積層(スタックド)型CSPやキャビティ体積の大きい一括モールド対応の半導体装置では、より一層厳しい流動特性が封止材には求められている。
併せて、電子部品封止装置の生産において、その生産性効率の向上から求められているエポキシ樹脂封止材の硬化時間短縮、これと同時に、作業性の要求から常温において長時間放置しても、熱硬化時における樹脂の硬化性の劣化が少ないものが求められている。
本発明は、このような状況下になされたもので、常温保存性が極めて良好で、かつ樹脂の流動性に優れる半導体装置に用いられる封止用エポキシ樹脂成形材料、及びこれにより封止されたワイヤー流れ、ボイド等の成形不良の発生が少ない半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂硬化促進剤をゲストとする特定の包接体、無機充填剤、特に所定の性状を有する無機充填剤及び加水分解性シリル基含有ケチミン化合物を必須成分として含む成形材料、及びこれにより封止された半導体装置により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)(c−1)一般式(1)
Figure 2009114325
(式中、R1〜R8は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は置換されていてもよいフェニル基、kは0〜3の整数を示す。)
で表されるテトラキスフェノール系化合物と、(c−2)イミダゾール系化合物及び/又はアミン系化合物からなるエポキシ樹脂硬化促進剤との包接体、(D)無機充填剤、及び(E)一般式(2)
Figure 2009114325
(式中、R9〜R12は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、R13は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、aは0〜2の整数を示す。)
で表される加水分解性シリル基含有ケチミン化合物を含むことを特徴とする封止用エポキシ樹脂成形材料、
〔2〕(c−1)成分のテトラキスフェノール系化合物が、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン及び1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンの中から選ばれる少なくとも1種であり、(c−2)成分のエポキシ樹脂硬化促進剤が、2−エチル−4−メチルイミダゾール及び/又は2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールである上記〔1〕に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、
〔3〕(A)エポキシ樹脂が、一般式(3)
Figure 2009114325
(式中、R14〜R17は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、nは0〜2の整数を示す。)
で表されるビフェニル型エポキシ樹脂、並びにビスフェノールA、ビフェノールF又はビフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有する多官能のエポキシ樹脂、トリ又はテトラ(ヒドロキシフェニル)アルカンのエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂の中から選ばれる少なくとも1種である上記〔1〕又は〔2〕に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、
〔4〕(B)フェノール樹脂が、一般式(4)
Figure 2009114325
(式中、R18は水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非常置換の一価の炭化水素基、mは0〜10の整数を示す。)
で表されるアラルキル型フェノール樹脂、並びにフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、シクロペンタジエン型フェノール樹脂及びトリフェノールアルカン型フェノール樹脂の中から選ばれる少なくとも1種である上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、
〔5〕(D)無機質充填剤のレーザー回折粒度分布測定装置で測定した粒度分布の頻度値が、3μm未満:15〜30質量%、3〜10μm:25〜35質量%、10μmを超える:40〜50質量%であり、1μm以上の粒子を対象とした質量換算平均粒径(D1)と数換算平均粒径(D2)の比が、5.0≦D1/D2≦9.0の間にあり、かつ無機充填剤の含有量が成形材料全体に対して50〜95質量%である上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、及び
〔6〕上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止されたことを特徴とする半導体装置、
を提供するものである。
本発明によれば、金属フレームとの密着性に優れ、かつ常温保存性能が良好で、耐湿性、成形性に優れた封止用エポキシ樹脂成形材料、及びこれにより封止されたボイドなどの成形不良の発生が少ない半導体装置を提供することができる。
まず、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料について説明する。
[封止用エポキシ樹脂成形材料]
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料(以下、単に成形材料と称することがある。)は、下記の(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)(c−1)テトラキスフェノール系化合物と(c−2)エポキシ樹脂硬化促進剤との包接体、(D)無機充填剤及び(E)加水分解性シリル基含有ケチミン化合物を必須成分として含む成形材料である。
((A)エポキシ樹脂)
本発明の成形材料において、(A)成分として用いるエポキシ樹脂としては、1分子当たり、2個以上のエポキシ基を有し、半導体封止用成形材料に一般に用いられるものであればよく、特に制限はない。例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、並びにビスフェノールA、ビフェノールF又はビフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有する多官能のエポキシ樹脂、トリ又はテトラ(ヒドロキシフェニル)アルカンのエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよいが、中でも得られる成形材料の流動性、耐リフロー性の観点から、一般式(3)
Figure 2009114325
(式中、R14〜R17は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、nは0〜2の整数を示す。)
で表わされるビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。
上記一般式(3)で表わされるビフェニル型エポキシ樹脂は、得られる成形材料の流動性や耐リフロー性の観点から、(A)成分のエポキシ樹脂中に、30質量%以上含有することが好まく、50質量%以上含有することがより好ましく、70質量%以上含有することがさらに好ましい。
また、当該(A)成分のエポキシ樹脂における全塩素含有量は1,500ppm以下であることが好ましく、1,000ppm以下であることがより好ましい。さらに、120℃で50質量%エポキシ樹脂濃度における20時間での抽出水塩素が5ppm以下であることが好ましい。全塩素含有量が1,500ppmを超えたり、抽出水塩素が5ppmを超えたりすると、半導体の耐湿信頼性が低下するおそれがある。
((B)フェノール樹脂)
本発明の成形材料において、(B)成分として用いるフェノール樹脂としては、1分子当たり2個以上のフェノール性水酸基を有し、前記(A)成分のエポキシ樹脂を硬化させるものであって、半導体封止用材料に一般に用いられるものであればよく、特に制限はないが、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、シクロペンタジエン型フェノール樹脂、トリフェノールアルカン型のフェノール樹脂などを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
これらの中で、流動性、難燃性の観点から、一般式(4)
Figure 2009114325
(式中、R18は水素原子及び炭素数1〜10の置換若しくは非置換の一価の炭化水素基、mは0〜10の整数を示す。)
で表されるアラルキル型フェノール樹脂が好適である。
上記一般式(4)において、R18のうちの置換若しくは非置換の一価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基などの炭素数1〜10のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、トリル基、キシル基などの炭素数6〜10のアリール基、ベンジル基、フェネチル基などの炭素数7〜10のアラルキル基などが挙げられる。
上記一般式(4)で表わされるアラルキル型フェノール樹脂としては、流動性の観点から、R18が水素原子で、mの平均値が0〜8のものが好ましく、具体的には、p−キシリレン型フェノール・アラルキル樹脂、m−キシリレン型フェノール・アラルキル樹脂などが挙げられる。
このアラルキル型フェノール樹脂を使用する場合、(B)成分のフェノール樹脂全量中の当該アラルキル型フェノール樹脂の含有量は、流動性、難燃性の観点から、30質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。
本発明においては、半導体装置における信頼性を確保する観点から、(B)成分のフェノール樹脂は、前記(A)成分のエポキシ樹脂と同様にして測定した120℃の温度で抽出される塩素イオン及びナトリウムイオンは、いずれも10ppm以下であることが好ましく、5ppm以下であることがより好ましい。
本発明の成形材料における前記(A)成分のエポキシ樹脂と(B)成分のフェノール樹脂の含有割合は、上記エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対し、上記フェノール樹脂中のフェノール性水酸基が、好ましくは0.5〜1.6モル、より好ましくは0.6〜1.4モルになるように選定される。上記フェノール性水酸基の量が0.5モル以上であれば、形成する硬化物のガラス転移温度が良好であり、一方1.6モル以下であれば、反応性が良好で充分な架橋密度を有し、強度の高い硬化物を形成することができる。
((C)包接体)
本発明の成形材料における(C)成分の包接体(以下、包接化合物と称することがある。)は、下記の(c−1)成分であるテトラキスフェノール系化合物と、(c−2)成分であるエポキシ樹脂硬化促進剤との包接体であって、硬化促進剤として用いられる。
〈(c−1)テトラキスフェノール系化合物〉
本発明においては、(c−1)成分のテトラキスフェノール系化合物として、一般式(1)
Figure 2009114325
で表わされる化合物を用いる。
上記一般式(1)において、R1〜R8は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は置換されてもよいフェニル基を示す。ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基が挙げられる。炭素数1〜5のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、各種プロポキシ基、各種ブトキシ基、各種ペントキシ基を挙げることができる。置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、あるいはハロゲン原子や低級アルキル基などの置換基を有するフェニル基を挙げることができる。nは0〜3の整数を示す。
前記一般式(1)で表わされるテトラキスフェノール系化合物の具体的な例としては、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−ブロモ−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メトキシ−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ−5−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ−5−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス[(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル]エタン、1,1,3,3−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1,3,3−テトラキス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジフェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,4,4−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンなどを挙げることができる。
これらのテトラキスフェノール系化合物の中で、本発明においては、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンが分散性などの観点から好適である。
また、これらのテトラキスフェノール系化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
〈(c−2)エポキシ樹脂硬化促進剤〉
本発明において、前記(c−1)成分のテトラキスフェノール系化合物と包接体を形成するエポキシ樹脂硬化促進剤は、エポキシ基と反応してエポキシ樹脂を硬化させる化合物の硬化速度を促進させる化合物であって、イミダゾール系化合物及び/又はアミン系化合物が用いられる。
上記イミダゾール系化合物としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、
2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2'−ウンデシルイミダゾリル−(1'))−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−エチル−4−イミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール塩酸塩および1−ベンジル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイトなどを挙げることができる。
これらのイミダゾール系化合物のなかで、本発明においては、硬化促進効果の観点から、特に、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが好ましい。
一方、アミン系化合物としては、例えば脂肪族アミン系、脂環式アミン系、複素環式アミン系、芳香族アミン系、変性アミン類などが用いられる。例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、アルキル−t−モノアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(トリエチレンジアミン)、N,N,N',N'−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、ジメチルアミノヘキサノール、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンなどの脂肪族アミン系や脂環式アミン系;
ピペリジン、ピペラジン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、N,N',N"−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキシスピロ[5,5]ウンデカンアダクト、N−アミノエチルピペラジン、トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N'−ジメチルピペラジンおよび1,8−ジアザビシクロ[4.5.0]ウンデセン−7などの複素環式アミン系;o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジルメチルアミン、ジメチルベンジルアミン、m−キシリレンジアミン、ピリジン、ピコリンなどの芳香族アミン系;エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミンなどの変性アミン系;その他アミン系としてジシアンジアミド、グアニジン、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル、アミンイミド、三フッ化ホウ素−ピペリジン錯体および三フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯体等が挙げられる。
これらアミン系化合物のなかで、本発明においては、硬化促進効果の観点から、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミンが特に好ましい。
本発明においては、この(c−2)成分のエポキシ樹脂硬化促進剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
本発明において、ホスト分子である前記(c−1)成分のテトラキスフェノール系化合物と、ゲスト分子である前記(c−2)成分のエポキシ樹脂硬化促進剤との包接化合物の合成は、例えば(c−2)成分のエポキシ樹脂硬化促進剤が液体の場合には、(c−1)成分のテトラキスフェノール系化合物を、上記液体に直接加えて反応させることにより、また該エポキシ樹脂硬化促進剤が固体の場合には、それを含有する液中にテトラキスフェノール系化合物を入れて反応させるか、あるいは固体であるエポキシ樹脂硬化促進剤と粉末のテトラキスフェノール系化合物とを、直接に固相反応させることにより、包接化合物を高選択率及び高収率で生成させることができる。
本発明における包接化合物は、ホスト分子の作る結晶格子空孔内にゲスト分子が入り込むことにより生成する。したがって、どの化合物がゲストとして取り込まれやすいか否かは、ゲスト分子の大きさ、立体、極性、溶解度などに支配される。生成した包接化合物は、結晶性の固体である。
本発明においては、テトラキスフェノール系化合物として、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン及び1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンの中から選ばれる少なくとも1種を用い、かつエポキシ樹脂硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール及び/又は2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールを用いて包接体を形成させることが好ましい。このようにして得られた包接体中のエポキシ樹脂硬化促進剤の含有量は、通常、20〜70質量%程度、好ましくは30〜60質量%、より好ましくは40〜50質量%である。
本発明の成形材料においては、(C)成分の包接体は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。また、その含有量は、硬化促進効果及び経済性のバランスなどの観点から、前記(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して、エポキシ樹脂硬化促進剤として、通常、0.5〜5.0質量部程度、好ましくは1.0〜3.0質量部、より好ましくは1.5〜2.5質量部の範囲で選定される。
当該包接体からなるエポキシ樹脂硬化促進剤を、前記(A)成分のエポキシ樹脂及び(B)成分のフェノール樹脂からなる樹脂成分に配合した場合、硬化反応の制御において極めて重要な熱安定性が、ゲスト化合物であるエポキシ樹脂硬化促進剤のみを配合した場合と比べて著しく改善される。当該包接体からなるエポキシ樹脂硬化促進剤は保存時の耐湿性がよく、分解や昇華が起こりにくい。また、これら包接体を硬化促進剤として含有する成形材料は熱特性に優れている。成形材料の熱特性は、常温での安定性(一液安定性)、常温〜所望する硬化温度までの加熱時の熱安定性、硬化温度の3つの特性が要求される。当該包接体からなる硬化促進剤を配合した本発明の成形材料は、常温下では極めて安定(一液安定性が良好)であるが、ある温度以上の一定温度に加熱するのみで硬化し、迅速に所望の硬化物を与えることができる。
((D)無機充填剤)
本発明の成形材料における(D)成分の無機充填剤としては、ボールミルなどで粉砕した溶融シリカや火炎溶融することで得られる球状シリカ、ゾルゲル法などで製造される球状シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ボロンナイトライド、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、マグネシア、マグネシウムシリケートなどが挙げられる。半導体素子が発熱の大きい素子の場合、熱伝導率ができるだけ大きく、かつ熱膨張係数の小さなアルミナ、ボロンナイトライド、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等を使用することが望ましい。また、これらを溶融シリカ等とブレンドして使用してもよい。
なお、無機充填剤の形状は特に限定されるものはなく、フレーク状、樹枝状、球状等の無機充填剤を単独または混合して用いることができる。中でも、球状のものが、低粘度化、高充填化には最も望ましいものである。
本発明における(D)成分の無機充填剤は、レーザー回折式粒度分布測定機により測定した粒度分布が、少なくとも3μm未満、3〜10μm、および10μmを超える粒度域に極大径を示す多峰性の粒度分布を有することが好ましい。
粒度分布の頻度値は、3μm未満:15〜30質量%、3〜10μm:25〜35質量%、10μmを超える:40〜50質量%であり、かつ1μm以上の粒子を対象とした質量換算平均粒径(D1)と数換算平均粒径(D2)の比が、5.0≦D1/D2≦9.0の間にあることが肝要である。粒度分布がこの範囲を逸脱すると、粒子充填構造のバランスが崩れ、得られる成形材料は、所望の粘度特性や、流動特性を達成できなくなるおそれが生じる。
また、当該無機充填剤は、レーザー回折式粒度分布測定機により測定した粒度分布が、少なくとも3μm未満、3〜10μm、および10μmを超える粒度域に極大径を示す多峰性の粒度分布を有し、かつ3μm未満の粒子域における極大値の頻度値(A)と10μmを超える粒度域における極大値の頻度値(C)との比(A/C)が0.3〜1.0であることが好ましい。粒度分布がこの範囲を逸脱すると、粒子充填構造のバランスが崩れ、得られる成形材料は、所望の粘度特性、流動特性を達成できなくなる可能性が強くなる。
本発明の成形材料においては、この無機充填剤の配合量は、成形材料全量に基づき、50〜95質量%であることが好ましく、75〜95質量%であることがより好ましく、85〜92質量%であることがさらに好ましい。当該無機充填剤の含有量が50質量%以上であれば、膨張係数を充分に下げることができ、かつ吸水率も低下し、半田リフローの際の温度でパッケージにクラックが入りにくくなる。一方、95質量%以下であれば、適度の溶融粘度を有し、成形が良好となる。
((E)加水分解性シリル基含有ケチミン化合物)
本発明の成形材料において、(E)成分の加水分解性シリル基含有ケチミン化合物としては、一般式(2)
Figure 2009114325
で表わされる化合物が用いられる。
上記一般式(2)において、R9〜R12は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基を示し、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基を挙げることができ、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基である。R13は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、このアルキレン基は直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、ペンチレン基などを挙げることができる。aは0〜2の整数を示す。好ましいアルキレン基はエチレン基、トリメチレン基である。
この(E)成分の加水分解性シリル基含有ケチミン化合物は、成形時における高温条件下で容易に加水分解して1級アミンを生成する。加水分解に必要な水はシリカ表面に吸着している水で十分であるが、あらかじめ純水と混合しても良い。また、単独で用いても他のシランカップリンク剤と併用しても良い。
前記一般式(2)で表わされる加水分解性シリル基含有ケチミン化合物の具体例としては、N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(エチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(エチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(エチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−2−(トリエトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−(トリエトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−2−(トリエトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−2−(メチルジエトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−(メチルジエトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−2−(メチルジエトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−2−(エチルジエトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−(エチルジエトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−2−(エチルジエトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−2−(メチルジメトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−(メチルジメトキシシリル)−1−エタンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−2−(メチルジメトキシシリル)−1−エタンアミンなどを挙げることができる。
これらのケチミン化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
当該(E)成分の加水分解性シリル基含有ケチミン化合物は、成形時の高温条件下で容易に加水分解して1級アミンを生成するとともにシラノール基を生成する。1級アミンは、前記(A)成分のエポキシ樹脂と反応すると共に、シラノール基は無機充填剤表面に存在するヒドロキシ基と縮合反応を起こすことにより、硬化樹脂と無機充填剤との結合が強固となる。その結果、本発明の成形材料を半導体装置の封止材料として用いた場合、その硬化物は、配線板などとの接着性が強固なものになる。
本発明の成形材料においては、当該加水分解性シリル基含有ケチミン化合物の含有量は、その硬化物の配線板などに対する接着性の向上、ボイドなどの成形不良の抑制及び経済性のバランスなどの観点から、該成形材料の全量に基づき、好ましくは0.005〜0.3質量%、より好ましくは0.01〜0.1質量%の範囲で選定される。
[任意成分]
本発明の成形材料においては、前述した(A)〜(E)成分以外に、必要に応じ、カップリング剤を始め、各種添加成分を含有させることができる。
〈カップリング剤〉
カップリング剤は、本発明の成形材料の硬化物と、配線板などとの接着強度を向上させる等の目的で添加される。
このカップリング剤としては、例えば、1級アミノ基や2級アミノ基または3級アミノ基を有するシラン化合物、エポキシシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、フェニルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等が挙げられる。これらを例示すると、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(N,N−ジメチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N,N−ジエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N,N−ジブチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−メチル)アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−エチル)アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N,N−ジメチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジブチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−メチル)アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−エチル)アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジメチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N,N−ジエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N,N−ジブチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−メチル)アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−エチル)アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメチルシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のシランカップリング剤、
イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチル(ジトリデシルポスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニツチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。
本発明の成形材料におけるカップリング剤の含有量は、該成形材料の質量に基づき、0.03〜5質量%であることが好ましく、0.10〜2.5重量%であることがより好ましい。このカップリング剤の含有量が0.03質量%以上であれば、配線板との良好な接着性を得ることができ、一方5質量%以下であれば、揮発分が少なく、ボイドなど充填性に関する成形不良の発生を抑制し得るとともに、パッケージの成形性が良好となる。
上記カップリング剤の中でも、充填性の観点からは2級アミノ基を有するシランカップリング剤が好ましい。
2級アミノ基を有するシランカップリング剤は分子内に2級アミノ基を有するシラン化合物であれば特に制限はなく、例えば、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アニリノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アニリノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アニリノメチルトリメトキシシラン、γ−アニリノメチルトリエトキシシラン、γ−アニリノメチルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノメチルメチルジエトキシシラン、γ−アニリノメチルエチルジエトキシシラン、γ−アニリノメチルエチルジメトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−(N−メチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−ブチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−ベンジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−メチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−エチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−ブチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−ベンジル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−メチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−エチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−ブチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−ベンジル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
〈その他任意成分〉
本発明の成形材料には、他の任意成分として、本発明の効果を阻害しない範囲で、シリコーンゴムやシリコーンゲルなどの粉末、シリコーン変性エポキシ樹脂やフェノール樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体のような熱可塑性樹脂などを低応力化剤;臭素化エポキシ樹脂、酸化アンチモンなどの難燃剤や難燃助剤;n−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエンジエポキシド、フェノール、クレゾール、t−ブチルフェノールなどの粘度降下用希釈剤;カーボンブラックなどの着色剤;ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーンオイルなどの濡れ向上剤や消泡剤;等を適宜含有させることができる。
(成形材料の調製)
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂成形材料の調製に特に制限はないが、例えば、以下に示す方法により、効率よく調製することができる。
前述した(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)包接体、(D)無機充填剤、(E)加水分解シリル基含有ケチミン化合物及び必要に応じて用いられる各種任意成分を高速混合機などを用い、均一に混合した後、二本ロールや連続混練装置などで十分混練すればよい。混練温度としては50〜110℃が望ましい。混練後、薄くシート化し、冷却、粉砕することで、所望の半導体封止用エポキシ樹脂成形材料を調製することができる。
さらには、前記(C)包接体を、あらかじめ前記(B)フェノール樹脂の一部あるいは全部と溶融し、混練した予備混練物を用いることにより、さらに優れた成形性、信頼性を付与できる半導体封止用エポキシ樹脂成形材料を調製することができる。この際の予備混練物には離型剤、着色剤、カップリング剤などを適宜添加配合することができる。
(成形材料の性状、用途)
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、高化式フロー測定装置における、175℃、剪断応力1.23×105Paにおける最低溶融粘度(η1)が3.5〜9.0Pa・sであり、175℃、剪断応力2.45×103Paにおける最低溶融粘度(η2)が0.3〜0.7Pa・sであり、かつ前述溶融粘度η1、η2が下記式を満足し、かつ175℃における硬化時間が30〜60秒であることが好ましい。
1.0≦Log(η1/η2)≦1.3
Log(η1/η2)が上記範囲を逸脱すると、適正流動性が損なわれ、ワイヤー流れ、ボイド等の成形不良の発生や、リフロー時の不良が発生するおそれがあるため、好ましくない。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、一般成形材料として使用することもできるが、薄型、多ピン、ロングワイヤー、狭パッドピッチ、又は有機基板もしくは有機フィルム等の実装基板上に半導体チップが配置された半導体装置の封止に適した半導体装置の封止剤として好適に用いられる。
次に、本発明の半導体装置について説明する。
[半導体装置]
本発明の半導体装置は、前述した本発明の半導体封止用エポキシ樹脂成形材料により封止されたことを特徴とする。
本発明の半導体装置は、前述した本発明の成形材料を用いて、半導体チップを封止することにより製造することができる。封止を行う半導体としては、特に制限はなく、例えば、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオードなどを挙げることができる。封止の最も一般的な方法としては、トランスファー成形法があるが、射出成形、圧縮成形等による封止も可能である。封止後加熱して成形材料を硬化させる際の条件としては、165〜185℃程度の温度で、1〜5分程度加熱する条件を採用することが好ましい。
本発明の半導体装置は、ワイヤー流れやボイドなどの成形不良の発生が少なく、薄型化、チップの大面積化、多ピン化、狭パッドピッチ化などに対応することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら制限されるものではない。
なお、無機充填剤の粒度分布及び平均粒径の測定、並びに成形材料の諸特性の評価は、以下に示す方法で行った。
〈無機充填剤〉
(1)粒度分布及び平均粒径
レーザー回析粒度分布測定装置[堀場製作所社製「シーラスレーザータイプ920」]を用い、質量換算粒度分布および数換算粒度分布を測定した。また、それぞれの1μm以上の粒子を対象とした平均粒径を求め、その比、質量平均粒径(D1)/数平均粒径(D2)を算出した。
〈成形材料〉
(2)スパイラルフロー
成形温度175℃、成形圧力9.8MPaでトランスファー成形することでスパイラルフローを測定した。
(3)ゲルタイム
175℃に保持された熱板上で、一定量の成形材料を直径4〜5cmの円状に広げ、一定速度で練り合わせた際に、試料が増粘し、最終的に粘りのなくなった時間を測定した。
(4)最低溶融粘度
高化式フロー測定装置[(株)島津製作所製「CFT−500C」]を用い、98Nの加圧下、直径1mmのノズルを用い、温度175℃で、剪断応力1.23×105Paにおける最低溶融粘度(η1)および剪断応力2.45×103Paにおける最低溶融粘度(η2)を測定するとともに、その対数比Log(η1/η2)を算出した。
(5)保存安定性
25℃で168時間保管後の成形材料のスパイラルフローを測定し、その残存率を%で表わした。
(6)内部ボイド及び外部ボイド
25℃で168時間保管後の成形材料を用い、ボイド評価を実施した。
2連のQFPマトリックスフレーム(試料数、20)を用い、成形温度175℃、成形圧力6.9MPaでマルチプランジャー装置を使用し、トランスファー成形した。成形したパッケージの成形不具合を確認するため、超音波深傷装置を用い、内部ボイドの数を数えた。また、外部ボイドは目視観察することでボイドの数を数えた。ボイドの数は20サンプルの合計数である。また、ワイヤー変形は、上記で成形したQFPパッケージ軟X線装置を用いて調べ、変形の有無を確認し、変形率(%)として算出した。
(7)耐リフロー性試験
アルミニウムのジグザグ配線を形成した6mm×6mmのシリコーンチップを42アロイのリードフレームに搭載し、成形材料を用いて、175℃、6.9MPaの条件でトランスファー成形して封止したのち、チップ表面のアルミニウム電極とリードフレーム間を直径30μmの金線でワイヤーボンディングした半導体装置(外形20mm×14mm、厚さ2mm)を作製し、さらに温度180℃で10時間の後硬化した。上記半導体装置を85℃、85%RHにて72時間、吸湿させた後、240℃の赤外線リフロー炉中で90秒間加熱する試験を行い、半導体パッケージのクラック数を調べた(試料数20)。
(8)耐湿信頼性
成形材料を用い、175℃、6.9MPaの条件でトランスファー成形し、その後、温度180℃で10時間の後硬化を行って表面実装型のQFP−1H(タブ6.7mm×6.7mm)パッケージを作製し、このパッケージに85℃、85%RH、72時間の吸湿処理、および、240℃、90秒間のべーパーリフロー処理を行った。さらに、このパッケージを65℃、95%RHの条件下で500時間吸湿させた後、アルミニウム電極に腐食が発生した素子の数を数え、不良の有無を調べた。(試料数20)
(9)高温放置特性
上記(8)の耐湿信頼性の評価試験の場合と同様にして作製した半導体パッケージを180℃の恒温槽内に1000時間置いた後、金ワイヤーとアルミニウム配線の接合部不良の発生の有無を調べ、その発生率を求めた(試料数20)。
(10)PIとの密着性
PI(ポリイミド)保護膜が塗布されたシリコンチップ上に、成形材料を一辺2mmの正方形状に成形し、175℃で4時間アフターキュアを行ったのち、260℃に加熱した熱板の上で剪断力を与え、破断した際の剪断力を密着力とした。
また、実施例及び比較例で用いた無機充填剤以外の原材料を下記に示す。
(1)OCN型エポキシ樹脂(o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)
住友化学工業株式会社製、商品名「ECSN−190」
(エポキシ当量195、軟化点65℃)
(2)ビフェニル型エポキシ樹脂
ジャパンエポキシレジン株式会社、商品名「YX−4000H」
(エポキシ当量196、融点106℃)
(3)臭素化エポキシ樹脂
東都化成株式会社、商品名「YDB−400」
(エポキシ当量375、軟化点80℃、臭素含有量48質量%)
(4)フェノールノボラック樹脂
明和化成株式会社、商品名「H−1」
(軟化点80℃、水酸基当量106)
(5)フェノールアラルキル樹脂
三井化学株式会社、商品名「XL−4L」
(軟化点62℃、水酸基当量175)
(6)包接体A
1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)との包接体
2E4MZ含有量 50質量%
(7)包接体B
1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(2P4MHZ)との包接体
2P4MHZ含有量 50質量%
(8)イミダゾール
2−エチル−4−メチルイミダゾール
四国化成工業株式会社製、商品名「キュアゾール2MA−OK」
(9)ケチミン化合物(加水分解性シリル基含有)
東レダウ株式会社製、商品名「Z−6860」
(10)エポキシシラン
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
信越化学工業株式会社、商品名「KBM403」
(11)カーボンブラック
三菱化学株式会社、商品名「MA−600」
(12)カルナバワックス
株式会社セラリカNODA、商品名「精製カルバナワックスNo.1」
(13)予備混練品
フェノールアラルキル樹脂「XL−225」5.7質量部をフラスコ中で加熱溶融した状態にて、前記包接体A0.2質量部、「MA−600」0.2重量部を添加し、攪拌機により30分以上混練を行い、冷却後粉砕して予備混練品を作成した。
調製例1 無機充填剤調製品1〜3の調製
粒度分布の異なる各種球状溶融シリカ粉末を適宜混合して、粒径が3μm未満の粒子、粒径が3μm以上10μm以下の粒子および粒径が10μmを超える粒子がそれぞれ第1表に示すような割合の無機充填剤調製品1〜3を調製した。
この無機充填剤1〜3について、粒径1μm以上の粒子を対象とした質量換算平均粒径(D1)、数換算平均粒径(D2)およびこれらの比(D1/D2)を求めたところ、第1表に示すような結果が得られた。
Figure 2009114325
実施例1〜8及び比較例1〜3
第2表及び第3表に示す配合割合の各成分を常温で混合(ドライブレンド)したのち、80〜110℃で加熱混練し、冷却後、粉砕して13種類の封止用エポキシ樹脂成形材料を製造した。
各成形材料について、その特性を評価した。結果を第2表及び第3表に示す。
Figure 2009114325
Figure 2009114325
第2表及び第3表から、以下に示すことが分かる。
実施例3は、エポキシ樹脂として、ビフェニル型を用いずにOCN型のみを用い、かつフェノール樹脂として、フェノール・アラルキル樹脂を用いずにフェノールノボラック樹脂を用いているため、エポキシ樹脂としてビフェニル型を、フェノール樹脂としてフェノール・アラルキル樹脂を用いた他の実施例のものに比べて、耐リフロー性が若干劣る。
包接体を用いずに、イミダゾール化合物そのものを用いた以外は、ほぼ同一組成である比較例1と実施例1、比較例3と実施例3とを比較した場合、比較例のものは、実施例のものに比べて保存安定性に劣る。
加水分解性シリル基含有ケチミン化合物を配合していない比較例2及び3は、該ケチミン化合物を配合したものに比べて、PIとの密着性に劣る。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は、金属フレームとの密着性に優れ、かつ常温保存性能が良好で、耐湿性、成形性に優れており、一般成形材料として使用することもできるが、薄型、多ピン、ロングワイヤー、狭パッドピッチ、または有機基板もしくは有機フィルム等の実装基板上に半導体チップが配置された半導体装置の封止に適した半導体装置の封止剤として好適に用いられる。

Claims (6)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)(c−1)一般式(1)
    Figure 2009114325
    (式中、R1〜R8は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は置換されていてもよいフェニル基、kは0〜3の整数を示す。)
    で表されるテトラキスフェノール系化合物と、(c−2)イミダゾール系化合物及び/又はアミン系化合物からなるエポキシ樹脂硬化促進剤との包接体、(D)無機充填剤、及び(E)一般式(2)
    Figure 2009114325
    (式中、R9〜R12は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、R13は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、aは0〜2の整数を示す。)
    で表される加水分解性シリル基含有ケチミン化合物を含むことを特徴とする封止用エポキシ樹脂成形材料。
  2. (c−1)成分のテトラキスフェノール系化合物が、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン及び1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンの中から選ばれる少なくとも1種であり、(c−2)成分のエポキシ樹脂硬化促進剤が、2−エチル−4−メチルイミダゾール及び/又は2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールである請求項1に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  3. (A)エポキシ樹脂が、一般式(3)
    Figure 2009114325
    (式中、R14〜R17は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基、nは0〜2の整数を示す。)
    で表されるビフェニル型エポキシ樹脂、並びにビスフェノールA、ビフェノールF又はビフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有する多官能のエポキシ樹脂、トリ又はテトラ(ヒドロキシフェニル)アルカンのエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂の中から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  4. (B)フェノール樹脂が、一般式(4)
    Figure 2009114325
    (式中、R18は水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の一価の炭化水素基、mは0〜10の整数を示す。)
    で表されるアラルキル型フェノール樹脂、並びにフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、シクロペンタジエン型フェノール樹脂及びトリフェノールアルカン型フェノール樹脂の中から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  5. (D)無機質充填剤のレーザー回折粒度分布測定装置で測定した粒度分布の頻度値が、3μm未満:15〜30質量%、3〜10μm:25〜35質量%、10μmを超える:40〜50質量%であり、1μm以上の粒子を対象とした質量換算平均粒径(D1)と数換算平均粒径(D2)の比が、5.0≦D1/D2≦9.0の間にあり、かつ無機充填剤の含有量が成形材料全体に対して50〜95質量%である請求項1〜4のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止されたことを特徴とする半導体装置。
JP2007289022A 2007-11-06 2007-11-06 封止用エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置 Pending JP2009114325A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007289022A JP2009114325A (ja) 2007-11-06 2007-11-06 封止用エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007289022A JP2009114325A (ja) 2007-11-06 2007-11-06 封止用エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009114325A true JP2009114325A (ja) 2009-05-28

Family

ID=40781821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007289022A Pending JP2009114325A (ja) 2007-11-06 2007-11-06 封止用エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009114325A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009286841A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Panasonic Electric Works Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
CN103881303A (zh) * 2012-12-20 2014-06-25 三星电机株式会社 印刷电路基板用树脂组合物和绝缘膜及预浸料坯和印刷电路基板
JP5635655B1 (ja) * 2013-06-28 2014-12-03 太陽インキ製造株式会社 熱硬化性組成物、ドライフィルムおよびプリント配線板
JP2015010232A (ja) * 2014-10-16 2015-01-19 太陽インキ製造株式会社 熱硬化性組成物、ドライフィルムおよびプリント配線板
JP2016008240A (ja) * 2014-06-23 2016-01-18 京セラケミカル株式会社 圧縮成形用粉粒状樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置
CN105462173A (zh) * 2015-12-25 2016-04-06 科化新材料泰州有限公司 一种环保型环氧树脂组合物及其制备方法
WO2017126307A1 (ja) * 2016-01-19 2017-07-27 三菱ケミカル株式会社 エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料用プリプレグおよび繊維強化複合材料
WO2019017053A1 (ja) * 2017-07-19 2019-01-24 京セラ株式会社 封止シート用樹脂組成物、封止シート及び半導体装置
JP2020094092A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 住友ベークライト株式会社 ステータコア絶縁用樹脂組成物
GB2580087A (en) * 2018-12-20 2020-07-15 Hexcel Composites Ltd Improved thermocurable moulding process

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0521651A (ja) * 1991-07-12 1993-01-29 Hitachi Chem Co Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂成形材料
JP2002155130A (ja) * 2000-11-20 2002-05-28 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2003048957A (ja) * 2001-08-07 2003-02-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物
JP2004307545A (ja) * 2003-04-02 2004-11-04 Kyocera Chemical Corp エポキシ樹脂組成物および半導体封止装置
JP2007217469A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Kyocera Chemical Corp 封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0521651A (ja) * 1991-07-12 1993-01-29 Hitachi Chem Co Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂成形材料
JP2002155130A (ja) * 2000-11-20 2002-05-28 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2003048957A (ja) * 2001-08-07 2003-02-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物
JP2004307545A (ja) * 2003-04-02 2004-11-04 Kyocera Chemical Corp エポキシ樹脂組成物および半導体封止装置
JP2007217469A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Kyocera Chemical Corp 封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009286841A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Panasonic Electric Works Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
CN103881303A (zh) * 2012-12-20 2014-06-25 三星电机株式会社 印刷电路基板用树脂组合物和绝缘膜及预浸料坯和印刷电路基板
CN105189600B (zh) * 2013-06-28 2019-01-01 太阳油墨制造株式会社 热固化性组合物、干膜和印刷电路板
KR20150126972A (ko) * 2013-06-28 2015-11-13 다이요 잉키 세이조 가부시키가이샤 열경화성 조성물, 드라이 필름 및 프린트 배선판
CN105189600A (zh) * 2013-06-28 2015-12-23 太阳油墨制造株式会社 热固化性组合物、干膜和印刷电路板
KR101589425B1 (ko) 2013-06-28 2016-01-27 다이요 잉키 세이조 가부시키가이샤 열경화성 조성물, 드라이 필름 및 프린트 배선판
JP5635655B1 (ja) * 2013-06-28 2014-12-03 太陽インキ製造株式会社 熱硬化性組成物、ドライフィルムおよびプリント配線板
US9796810B2 (en) 2013-06-28 2017-10-24 Taiyo Ink Mfg. Co., Ltd. Heat-curable composition, dry film, and printed wiring board
JP2016008240A (ja) * 2014-06-23 2016-01-18 京セラケミカル株式会社 圧縮成形用粉粒状樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置
JP2015010232A (ja) * 2014-10-16 2015-01-19 太陽インキ製造株式会社 熱硬化性組成物、ドライフィルムおよびプリント配線板
CN105462173A (zh) * 2015-12-25 2016-04-06 科化新材料泰州有限公司 一种环保型环氧树脂组合物及其制备方法
JPWO2017126307A1 (ja) * 2016-01-19 2018-02-01 三菱ケミカル株式会社 エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料用プリプレグおよび繊維強化複合材料
WO2017126307A1 (ja) * 2016-01-19 2017-07-27 三菱ケミカル株式会社 エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料用プリプレグおよび繊維強化複合材料
US10577455B2 (en) 2016-01-19 2020-03-03 Mitsubishi Chemical Corporation Epoxy resin composition, prepreg for fiber-reinforced composite material, and fiber-reinforced composite material
WO2019017053A1 (ja) * 2017-07-19 2019-01-24 京セラ株式会社 封止シート用樹脂組成物、封止シート及び半導体装置
JP2020094092A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 住友ベークライト株式会社 ステータコア絶縁用樹脂組成物
JP7302166B2 (ja) 2018-12-10 2023-07-04 住友ベークライト株式会社 ステータコア絶縁用樹脂組成物
GB2580087A (en) * 2018-12-20 2020-07-15 Hexcel Composites Ltd Improved thermocurable moulding process
GB2580087B (en) * 2018-12-20 2022-09-07 Hexcel Composites Ltd Improved thermocurable moulding process

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009114325A (ja) 封止用エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置
KR102026123B1 (ko) 에폭시 수지 조성물 및 구조체
JP2013014700A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた積層型半導体装置
WO2007061037A1 (ja) 電子部品用液状樹脂組成物及び電子部品装置
JP2001288340A (ja) フリップチップ型半導体装置用封止材及びフリップチップ型半導体装置
JP2009097014A (ja) 封止用液状樹脂組成物、電子部品装置及びウエハーレベルチップサイズパッケージ
JP5234702B2 (ja) 封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP2017179185A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP5622267B2 (ja) 接着剤樹脂組成物、その硬化物、及び接着剤フィルム
JP2007294712A (ja) ダイボンディングペーストおよびそれを用いた半導体装置
JP5579764B2 (ja) アンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物、及び該組成物で封止された半導体装置
JP2006233016A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2013028659A (ja) アンダーフィル用エポキシ樹脂液状封止材及びこれを用いた電子部品装置
CN1187389C (zh) 接合电路小片的糊剂和半导体装置
JP4967353B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2007217469A (ja) 封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP2008174577A (ja) ダイボンディングペーストおよびそれを用いた半導体装置
CN111433284B (zh) 环氧树脂组合物和电子装置
JP6900749B2 (ja) カーボンブラック分散フェノール樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物およびこれらの製造方法
JP4848925B2 (ja) エポキシ樹脂組成物と接着剤
JP2006213849A (ja) 封止用樹脂組成物および半導体封止装置
JP2005089486A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JPH0977958A (ja) エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP2003213084A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005350618A (ja) 液状エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111206

A977 Report on retrieval

Effective date: 20111207

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120619