JP2009113159A - チャック及び時計の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 様々な表面形状のワークを確実に保持することができ、一台で表面形状の異なる複数のワークに対応することができるチャックを提供すること、及び、チャックの台数を削減してコストダウンを図るとともに、調整時間を短縮して生産性の向上を図ることができる時計の製造方法を提供することを目的としている。
【解決手段】 通気性を有する吸着部4の先端面4aをワークXに当接させるとともに吸着部4の基端側からエア吸引することで、吸着部4の先端面4aにワークXを吸着させ、ワークXを保持するチャック1において、少なくとも吸着部4の先端面4aが、弾性変形可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ワークを吸着によって保持するチャック及び時計の製造方法に関する。
例えば腕時計を製造する場合には、歯車や板バネ等の微小部品を組み立てることになるため、これらの微小部品を保持する小型のチャックが必要となる。このようなチャックとして、従来、例えば下記特許文献1に示されているように、バキュームによりワーク(微小部品)を吸着させる構造のものが知られている。このチャックは、チャック先端部に多孔質の吸着部が配設され、この吸着部の先端面にワークを当接させるとともに吸着部の基端面側からバキュームによってエア吸引し、吸着部の先端面にワークを吸着させるものである。なお、上記した吸着部は、耐磨耗性に優れたセラミックスなどからなる。
特開2001−88075号公報
しかしながら、上記した従来のチャックでは、吸着部の先端面が平面であるため、ワークの表面(上面)に凹凸があると、吸着面積(吸着部の先端面に当接する面積)が小さくなり、ワークが確実に保持されず、搬送中に脱落するおそれがあるという問題がある。したがって、表面に凹凸があるワークに対しては、そのワーク表面形状に合った形状の吸着部を有するチャックを用いる必要がある。つまり、従来のチャックでは、複数のワークの種類毎に、その表面形状に合わせてチャックを作製している。このため、複数の種類の部品を組み立てる場合には、複数の種類のチャックを用意しなければならない。仮に、同型の製品を大量生産する場合には、複数のチャックを用いて流れ作業で組立作業を行うので、複数のチャックを用意してもコストに与える影響は少ないが、生産台数の少ない製品を組み立てる場合には、異なる部品毎にチャックを用意したときのコストに与える影響が大きく、経済性が低下する。また、仮に、ワークの表面形状に合わせてチャックを取り替えると、その取り替え作業に時間がかかり、生産効率が低下する。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、様々な表面形状のワークを確実に保持することができ、一台で表面形状の異なる複数のワークに対応することができるチャックを提供することを目的としている。さらに、本発明は、チャックの台数を削減してコストダウンを図るとともに、調整時間を短縮して生産性の向上を図ることができる時計の製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係るチャックは、通気性を有する吸着部の先端面をワークに当接させるとともに前記吸着部の基端側からエア吸引することで、前記吸着部の先端面に前記ワークを吸着させ、該ワークを保持するチャックにおいて、少なくとも前記吸着部の先端面が、弾性変形可能であることを特徴としている。
これにより、吸着部の先端面をワークの表面に当接させると、吸着部の先端面がワークの表面形状に倣って弾性変形する。その後、吸着部の基端側からエア吸引することで、吸着部の先端面にワークの表面が吸着され、ワークが保持される。その後、エア吸引を停止することにより、吸着部の先端面からワークが離され、吸着部の先端面がその弾性により元の形状に戻される。
また、本発明に係るチェックは、前記吸着部が、多孔質の弾性体からなることが好ましい。
これにより、吸着部の先端面をワークに当接させたとき、弾性体からなる吸着部の先端面がワークの表面に押し付けられてワークの表面形状に倣って弾性変形する。また、吸着部の基端側からエア吸引したとき、吸着部に形成された多数の気孔内を通ってエアが吸引され、吸着部の先端面にワークが吸着される。
また、本発明に係るチェックは、前記吸着部が、基端側から先端側へ向けて延びた弾性変形可能な複数の毛材を束ね合わせた構成であってもよい。
これにより、吸着部の先端面がワークの表面に当接したとき、吸着部を構成する毛材がワークの表面に押し付けられて折れ曲がるように弾性変形するため、これらの毛材からなる吸着部の先端面がワークの表面形状に倣った形状となる。また、吸着部の基端側からエア吸引したとき、複数の毛材間の隙間を通ってエアが吸引され、吸着部の先端面にワークが吸着される。
また、本発明に係るチェックは、前記吸着部が、その基端面から先端面にかけて延在する貫通孔が形成されているとともに、先端面に凹凸部が形成された弾性体からなる構成であってもよい。
これにより、吸着部の先端面をワークに当接させたとき、吸着部の先端面に形成された凹凸部がワークの表面に押し付けられて弾性変形するため、吸着部の先端面がワークの表面形状に倣った形状となる。また、吸着部の基端側からエア吸引したとき、吸着部に形成された貫通孔を通ってエアが吸引され、吸着部の先端面にワークが吸着される。
また、本発明に係る時計の製造方法は、上記したチャックを用いて時計部品の組み立てを行う時計の製造方法であって、1台の前記チャックで複数の前記時計部品の組み立てを行うことを特徴としている。
これにより、時計の部品を組み立てる際に、部品毎にチャックを用意する必要がなく、1台のチャックを用いて複数の部品が組み立てられる。
本発明に係るチャックによれば、ワークの表面形状に倣って吸着部の先端面の形状が変形するので、様々な表面形状のワークを確実に保持することができ、一台のチャックで表面形状の異なる複数の部品に対応することができる。
また、本発明に係る時計の製造方法によれば、一台のチャックで複数の時計部品を組み立てるので、チャックの台数を削減することができ、コストダウンを図ることができる。また、吸着部の先端面を時計部品に当接させるだけで、吸着部の先端面が時計部品の表面形状に倣った形状に変形するので、異なる形状の時計部品を保持する際の調整時間を短縮することができ、生産性の向上を図ることができる。
以下、本発明に係るチャック及び時計の製造方法の実施の形態について、図面に基いて説明する。
なお、下記の実施の形態では、ワークXが吸着されるチャック1,101,201の先端側(図1、図3、図5における下側)を下方とし、その反対のチャック1,101,201の基端側(図1、図3、図5における上側)を上方とする。
[第1の実施の形態]
まず、本発明に係るチャックの第1の実施の形態について説明する。
図1はワークXを吸着させていない状態のチャック1の断面図であり、図2はワークXを吸着させた状態のチャック1の断面図である。
図1に示すように、チャック1は、ワークXを吸着によって保持するものである。詳しく説明すると、チャック1は、吸着部4の下端面(先端面4a)をワークXに当接させるとともに吸着部4の上端側からエア吸引することで、吸着部4の先端面4aにワークXを吸着させてワークXを保持するものである。このチャック1の概略構成としては、上部金物2と、筒体3と、吸着部4と、を備えている。
上部金物2は、上下方向に延設された略円柱形状の本体部20と、本体部20の下端面から突出された略円柱形状の嵌合部22と、を備えている。上記した本体部20は、後述する図6に示すブラケット334等に取り付けられる部位である。上部金物2には、筒体3内のエアを吸引するためのエア通路24が形成されている。このエア通路24は、嵌合部22の下端面から上方に延びた縦路24aと、縦路24aの上端部から側方に延びた横路24bと、から構成されている。縦路24aの下端は、筒体3内(後述する貫通孔30内)に向けて開放されている。横路24bは、その一端が縦路24a内に連通され、他端が本体部20の外周面から外部に向けて開放されている。横路24bの他端には図示せぬエアホースが接続され、このエアホースを介してエア通路24は図示せぬバキューム装置に接続される。
筒体3は、上下方向に延在する貫通孔30を有する部材であり、上部金物2の下端から垂下されている。筒体3の上端部の内側(貫通孔30内)には、上部金物2の嵌合部22が嵌合されており、筒体3は、上部金物2の本体部20の下端に連結されている。こ詳しく説明すると、の筒体3は、円筒形状の基端部31と、基端部31の下側に設けられたテーパー部32と、テーパー部32の下側に設けられた円筒形状の先端部33と、から構成されている。基端部31の外径は、上部金物2の本体部20の外径と略同径になっており、本体部20の外周面と基端部31の外周面は面一になっている。テーパー部32は、その外周面が下方に向かうに従い漸次縮径されている。先端部33は、テーパー部32の下端部から垂下されており、基端部31よりも小径になっている。また、貫通孔30は、断面形状円形の孔であり、貫通孔30の下端部には、拡径部30aが形成されている。
吸着部4は、復元性(弾性)及び通気性を有する円盤状(円柱形)の部材である。具体的に説明すると、吸着部4は、多孔質(連続気泡構造)の弾性体からなる。多孔質弾性体としては、例えば、ゴム製或いはウレタン製のスポンジ等がある。この吸着部4は上記した貫通孔30の拡径部30a内に嵌合されており、この吸着部4によって上記した貫通孔30の下端部を閉塞されている。また、吸着部4の外周面は筒体3の先端部33によって覆われており、吸着部4の外周面の気孔は貫通孔30の拡径部30aの内周面によって封止されている。また、吸着部4の先端面4aは、先端部33の下端面と略面一になっている。なお、吸着部4の先端面4aが筒体3の先端部33の下端面よりも上方に位置していてもよく、或いは、吸着部4の先端面4aが筒体3の先端部33の下端面よりも下方に位置し、吸着部4の先端が筒体3の先端部33の下端から突出されていてもよい。
次に、上記した構成からなるチャック1の作用について説明する。
まず、図2に示すように、吸着部4の先端面4aをワークXの上面に当接させる。このとき、吸着部4は弾性変形可能であるため、ワークXの上面に押し付けられた吸着部4の先端面4aは、ワークXの上面の凹凸に応じて凹んでワークXの上面に倣った形状に変形する。
次に、吸着部4の上端側からエア吸引を行う。詳しく説明すると、上部金物2に形成されたエア通路24の外部側の端部(横路24bの他端)に図示せぬエアホースを介して接続された図示せぬバキューム装置を稼動させ、エア通路24から貫通孔30内(筒体3内)のエアを吸引する。これにより、通気性を有する吸着部4の上端からそれぞれエアが吸引され、吸着部4の先端面4aにワークXの上面が吸着され、ワークXが保持される。このとき、吸着部4の外周面の気孔は貫通孔30の拡径部30aの内周面によって封止されているため、吸引力が分散されず、吸着部4の先端面4aにおける吸着力が高くなる。
次に、上述したようにワークXを保持したチャック1を所定の位置まで移動させた後、図示せぬバキューム装置を停止させてエア吸引を停止する。これにより、吸着部4の先端面4aに吸着されていたワークXが吸着部4の先端面4aから離れる。そして、ワークXの表面形状に倣って変形した吸着部4の先端面4aは、吸着部4の弾性により、元の平面形状に戻る。
上述したチャック1によれば、吸着部4の先端面4aの形状が、ワークXの上面形状に倣って変形するので、様々な表面形状のワークXを確実に保持することができ、一台のチャック1で、表面形状の異なる複数の種類のワークXに対応することができる。
また、吸着部4の先端面4aをワークXに当接させるだけで、吸着部4の先端面4aがワークXの上面形状に倣った形状に変形するので、表面形状の異なるワークXを保持する際の調整時間を短縮することができる。
さらに、チャック1を小型化することができるので、微小部品のワークXを保持することができる。
また、上述したチャック1によれば、吸着部4が多孔質の弾性体からなるため、単純で安価な構造で、ワークXの上面形状に倣って変形可能な吸着部4を形成することができ、チャック1の製作コストの低減を図ることができる。
また、上述したチャック1によれば、吸着部4の外周面の気孔が貫通孔30の拡径部30aの内周面によって封止されており、吸着部4の先端面4aにおける吸着力が高くなっているため、ワークXを確実に保持することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明に係るチャックの第2の実施の形態について説明する。
図3は本実施の形態におけるチャック101の断面図であり、図4はそのチャック101の斜視図である。
なお、本実施の形態において、上述した第1の実施の形態と同様の構成については、同様の符号を付し、その説明を省略する。
図3、図4に示すように、上部金物102は、上下方向に延設された略円柱形状の本体部120と、本体部120の下端面から突出された略円盤形状の嵌合部122と、を備えている。この上部金物102には、筒体103内のエアを吸引するためのエア通路24が形成されている。
筒体103は、上下方向に延在する貫通孔130を有する部材である。筒体103の上端部の内側(貫通孔130内)には、上部金物102の嵌合部122が嵌合されており、筒体103は、上部金物102の本体部120の下端に連結されている。詳しく説明すると、筒体103は、円筒形状の基端部131と、基端部131の下端に設けられたリング状の底板部132と、底板部132の内縁部から垂下された円筒形状の先端部133と、から構成されている。先端部133は、基端部131よりも小径である。
吸着部104は、上側から下側へ向けて延びた弾性変形可能な複数の毛材140を束ね合わせた構成からなる。詳しく説明すると、毛材140は、例えばゴム等からなる細い棒状の部材であり、軸方向への圧縮力が作用したときに折れ曲がるように弾性変形するものである。複数の毛材140が円柱状に配列されており、これらの毛材140の上端部を締めるリング141によって複数の毛材140が束ねられている。複数の毛材140の上端部の外周に周設されたリング141は、底板部132上に載置されているとともに基端部131の内側に嵌合されており、上記した複数の毛材140からなる吸着部104は、筒体103の先端部133内に収容されている。これにより、吸着部104の外周面は、筒体103の先端部133の内周面によって覆われて封止されている。
また、複数の毛材140の上端は、リング141の上面に合わせて揃えられており、また、複数の毛材140の下端は、先端部133の下端面に合わせて揃えられている。なお、毛材140の上端がリング141の上面よりも下側に位置していてもよく、或いは、毛材140の上端がリング141の上面よりも上側に位置して上方に向けて突出されていてもよい。また、毛材140の下端が筒体103の先端部133の下端面よりも上側に位置していてもよく、或いは、毛材140の下端が筒体103の先端部133の下端面よりも下側に位置して下方に向けて突出されていてもよい。
次に、上記した構成からなるチャック101の作用について説明する。
まず、吸着部104の先端面104aをワークXの上面に当接させる。このとき、吸着部104は弾性変形可能な複数の毛材140からなるため、ワークXの上面に押し付けられた毛材140が折れ曲がるように弾性変形し、吸着部104の先端面104aがワークXの上面の凹凸に応じて凹んでワークXの上面に倣った形状に変形する。
次に、吸着部104の上端側からエア吸引を行う。詳しく説明すると、図示せぬバキューム装置を稼動させ、上部金物102に形成されたエア通路24から貫通孔130内(筒体103内)のエアを吸引する。これにより、複数の毛材140間の隙間を通ってエアが吸引され、吸着部104の先端面104aにワークXが吸着され、ワークXが保持される。このとき、吸着部104の外周面は筒体103の先端部133の内周面によって封止されているため、吸引力が分散されず、吸着部104の先端面104aにおける吸着力が高くなる。
次に、上述したようにワークXを保持したチャック101を所定の位置まで移動させた後、図示せぬバキューム装置を停止させてエア吸引を停止する。これにより、吸着部104の先端面104aに吸着されていたワークXが吸着部104の先端面104aから離れる。そして、上述したように、折れ曲がるように弾性変形した毛材140がその弾性により元の真直ぐな状態に戻り、複数の毛材140の下端は揃えられ、吸着部104の先端面104aは元の平面的な形状に戻る。
上記した構成からなるチャック101によれば、エア吸引の際にエアが流通し易く、吸着部104の先端面104aにおける吸着力が高くなる。これにより、ワークXを確実に保持することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明に係るチャックの第3の実施の形態について説明する。
図5は本実施の形態におけるチャック101の断面図である。
なお、本実施の形態において、上述した第1、第2の実施の形態と同様の構成については、同様の符号を付し、その説明を省略する。
筒体203は、上下方向に延在する貫通孔230を有する部材である。筒体203の上端部の内側(貫通孔230内)には、上部金物102の嵌合部122が嵌合されており、筒体203は、上部金物102の本体部120の下端に連結されている。詳しく説明すると、筒体203は、その外周面の下端部が段差状に縮径されているとともに、貫通孔230の下部が拡径されており、筒体203の先端部233は、筒体203の基端部231に比べて薄肉に形成されている。
吸着部204は、弾性を有する円柱形状の部材であり、例えば軟質ウレタンフォーム等からなる。この吸着部204には、その基端面204bから先端面204aにかけて延在する複数の貫通孔241が形成されている。また、吸着部204の先端面204aには弾性変形可能な凹凸部242,243が形成されている。上記した貫通孔241の下端は、吸着部204の先端面204aに形成された凹部242に開放されている。この吸着部204は、筒体203の先端部233(貫通孔230の下部)の内側に嵌合されており、貫通孔230は吸着部204によって閉塞されている。また、吸着部204の外周面は筒体203の先端部233によって覆われており、吸着部204の外周面の気孔は筒体203の先端部233の内周面によって封止されている。
次に、上記した構成からなるチャック201の作用について説明する。
まず、吸着部204の先端面204aをワークXの上面に当接させる。このとき、吸着部204の先端面204aに形成された凹凸部242,243は弾性変形可能であるため、ワークXの上面に押し付けられた凹凸部242,243が弾性変形し、吸着部204の先端面204aがワークXの上面に倣った形状に変形する。
次に、吸着部204の上端側からエア吸引を行う。詳しく説明すると、図示せぬバキューム装置を稼動させ、上部金物102に形成されたエア通路24から貫通孔230内(筒体3内)のエアを吸引する。これにより、吸着部204の貫通孔241を通ってエアが吸引され、吸着部204の先端面204aにワークXが吸着され、ワークXが保持される。このとき、吸着部204の外周面は筒体203の先端部233の内周面によって封止されているため、吸引力が分散されず、吸着部204の先端面204aにおける吸着力が高くなる。
次に、上述したようにワークXを保持したチャック101を所定の位置まで移動させた後、図示せぬバキューム装置を停止させてエア吸引を停止する。これにより、吸着部204の先端面204aに吸着されていたワークXが吸着部204の先端面204aから離れる。そして、弾性変形した凹凸部242,243がその弾性により元に戻り、ワークXの表面形状に倣って変形した吸着部204の先端面204aは元の形状に戻る。
上記した構成からなるチャック201によれば、エア吸引の際にエアが流通し易く、吸着部204の先端面204aにおける吸着力が高くなる。これにより、ワークXを確実に保持することができる。また、吸着部204の先端面204aに凹凸部242,243が形成されているので、吸着部204の先端面204aがワークXの表面形状に倣った形状に変形し易くる。
[時計の製造方法]
次に、本発明に係る時計の製造方法の実施の形態について説明する。
図6はその時計の製造方法に用いる組立装置300を表した斜視図である。
まず、組立装置300について説明する。
図6に示すように、組立装置300は、時計の地板X0に時計部品X1,X2…を組み込んでいき、腕時計を組み立てるための装置である。組立装置300の概略構成としては、時計部品X1,X2…を種類毎に分けて入れたパレット310A,310B,…が載置される架台301と、時計の地板X0を搬送するベルトコンベア302(搬送装置)と、時計部品X1,X2…を保持するチャック1,101,201(以下、チャック1と記す。)と、チャック1を移動させるチャック移動機構303と、を備えている。
チャック移動機構303は、水平方向のうちの一方向(第一水平方向A)へチャック1を往復移動させる第一移動機構331と、水平方向のうちの他方向(第二水平方向B)へチャック1を往復移動させる第二移動機構332と、鉛直方向Cへチャック1を往復移動させる第三移動機構333と、を備えている。第一移動機構331は、第一水平方向Aへ延設された平行する一対の第一ガイド331aと、一対の第一ガイド331a上にそれぞれ設けられ、一対の第一ガイド331aに沿って同期して走行する一対の第一ライナー331bと、を備えている。また、第二移動機構332は、一対の第一ライナー331b間に架設されて第二水平方向Bに延設された第二ガイド332aと、第二ガイド332aの側面に設けられ、第二ガイド332aに沿って走行する第二ライナー332bと、を備えている。また、第三移動機構333は、第二ライナー332bに設けられて鉛直方向Cに延設された第三ガイド333aと、第三ガイド333aに沿って走行する第三ライナー333bと、を備えている。この第三ライナー333bには、ブラケット334が設けられており、このブラケット334の下面にチャック1が垂設されている。
次に、上記した組立装置300を用いて時計の地板X0に歯車や板バネ等の時計部品X1,X2…を組み込んでいき、腕時計を組み立てる時計の製造方法について説明する。
まず、ベルトコンベア302上に地板X0を載せ、ベルトコンベア302により搬送する。
一方、第一移動機構331及び第二移動機構332によって、チャック1を、第一の時計部品X1が入ったパレット310Aの上方まで移動させる。その後、第三移動機構333によって、チャック1を下降させてチャック1の先端(図1に示す吸着部4の先端面4a)を第一の時計部品X1の上面に当接させ、チャック1の先端に第一の時計部品X1を吸着させて第一の時計部品X1を保持する。
次に、第三移動機構333によってチャック1を上昇させ、第一の時計部品X1をパレット310A内から持ち上げるとともに、第一移動機構331及び第二移動機構332によって当該第一の時計部品X1をベルトコンベア302上の地板X0のところまで搬送し、地板X0に第一の時計部品X1を組み込む。その後、チャック1による吸着を解除して、チャック1の先端から第一の時計部品X1を離す。
次に、第一移動機構331及び第二移動機構332によって、チャック1を、上記した第一の時計部品X1と異なる形状の第二の時計部品X2が入ったパレット310Bの上方まで移動させる。その後、第三移動機構333によって、チャック1を下降させてチャック1の先端を第二の時計部品X2の上面に当接させ、チャック1の先端に第二の時計部品X2を吸着させて第二の時計部品X2を保持する。
次に、第三移動機構333によってチャック1を上昇させ、第二の時計部品X2をパレット310B内から持ち上げるとともに、第一移動機構331及び第二移動機構332によって当該第二の時計部品X2をベルトコンベア302上の地板X0のところまで搬送し、地板X0に第二の時計部品X2を組み込む。その後、チャック1による吸着を解除して、チャック1の先端から第二の時計部品X2を離す。
上述した工程を繰り返すことにより、地板X0に全ての時計部品X1,X2…を組み込んでいき、最後に図示せぬ輪列受け板を被せて時計が完成する。
上記した構成からなる時計の製造方法によれば、一台のチャック1で複数の時計部品X1,X2…を組み立てるので、種類の異なる時計部品X1,X2…毎にチャックを用意する必要がない。これにより、チャック1の台数を削減することができ、時計の製造コストの低減を図ることができる。
また、上述したようにチャック1の吸着部4の先端面4aを時計部品X1,X2…に当接させるだけで、吸着部4の先端面4aが時計部品X1,X2…の表面形状に倣った形状に変形するので、種類の異なる時計部品X1,X2…を保持する際の調整時間を短縮することができ、生産性の向上を図ることができる。
以上、本発明に係るチャック及び時計の製造方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記した実施の形態では、1台のチャック1,101,201に対して吸着部4,104,204が1つだけ設けられているが、本発明は、1台のチャックに対して複数の吸着部が設けられていても良い。
また、上記した実施の形態では、多孔質の弾性体からなる吸着部4や、束ね合わされた複数の毛材140からなる吸着部104、貫通孔241及び凹凸部242,243がそれぞれ形成された弾性体からなる吸着部204が開示されているが、本発明は、上記した吸着部4,104,204以外の吸着部を用いることも可能である。
また、上記した実施の形態では、チャック1,101,201を用いて時計を製造しているが、本発明に係るチャックは、時計以外の製品の組立に用いることも可能であり、或いは部品の組立以外の目的で使用することも可能である。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係るチャックの第1の実施の形態を説明するためのチャックの断面図である。 本発明に係るチャックの第1の実施の形態を説明するためのワークを保持したチャックを表した断面図である。 本発明に係るチャックの第2の実施の形態を説明するためのチャックの断面図である。 本発明に係るチャックの第2の実施の形態を説明するためのチャックの斜視図である。 本発明に係るチャックの第3の実施の形態を説明するためのチャックの断面図である。 本発明に係る時計の製造方法の実施の形態を説明するための組立装置の斜視図である。
符号の説明
1,101,201 チャック
4,104,204 吸着部
4a,104a,204a 先端面
140 毛材
241 貫通孔
242,243 凹凸部
X ワーク
X1 第一の時計部品(時計部品)
X2 第二の時計部品(時計部品)

Claims (5)

  1. 通気性を有する吸着部の先端面をワークに当接させるとともに前記吸着部の基端側からエア吸引することで、前記吸着部の先端面に前記ワークを吸着させ、該ワークを保持するチャックにおいて、
    少なくとも前記吸着部の先端面が、弾性変形可能である、ことを特徴とするチャック。
  2. 前記吸着部は、多孔質の弾性体からなる、ことを特徴とする請求項1に記載のチャック。
  3. 前記吸着部は、基端側から先端側へ向けて延びた弾性変形可能な複数の毛材を束ね合わせた構成からなる、ことを特徴とする請求項1に記載のチャック。
  4. 前記吸着部は、その基端面から先端面にかけて延在する貫通孔が形成されているとともに、先端面に凹凸部が形成された弾性体からなる、ことを特徴とする請求項1に記載のチャック。
  5. 請求項1から4の何れかに記載されたチャックを用いて時計部品の組み立てを行う時計の製造方法であって、
    1台の前記チャックで複数の前記時計部品の組み立てを行う、ことを特徴とする時計の製造方法。
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