JP2009113048A - バルブシートの肉盛り処理方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各バルブシートに対する肉盛り処理を高精度且つ良好に施すことを可能にする。
【解決手段】シリンダヘッド12と、該シリンダヘッド12を載置する傾斜載置台との間には、断熱板44及び加熱板48が介装される。加熱板48には複数本のヒータ46が埋設されており、各ヒータ46は、シリンダヘッド12の各気筒に形成されたバルブシート16の下方に位置する。シリンダヘッド12には、肉盛り処理に際して金属粉末PWが供給されるとともにレーザ光が照射されることに先んじて、発熱したヒータ46からの熱が伝達される。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダヘッドのバルブシートに金属粉末を供給しながら該金属粉末にレーザ光を照射して溶融した後に固化させることで肉盛り部を設けるバルブシートの肉盛り処理方法及びその装置に関する。
内燃機関が運転されると、該内燃機関を構成するシリンダヘッドにおいては、吸気バルブ及び排気バルブがバルブシートに対して着座及び離間を繰り返す。このため、バルブシートの耐摩耗性を確保するべく、例えば、焼結リングを圧入することが行われる。
又は、いわゆるレーザ肉盛りによって、バルブシートに肉盛りを行うこともある。この場合、シリンダヘッドを傾斜載置台に位置決め固定した上で、該傾斜載置台を回転させながらバルブシートに対して金属粉末を供給しつつ、この金属粉末にレーザ光を照射することにより該金属粉末を溶融させ、さらに、冷却固化させて肉盛り部とする。
このようなレーザ肉盛りを行うに際しては、例えば、特許文献1に記載されているように、先ず、シリンダヘッドを傾斜載置台に固定し、次に、該傾斜載置台を、レーザ光がバルブシートに照射される位置となるように固定することが一般的である。
特許第2929785号公報
ところで、レーザ肉盛りを行うに際しては、シリンダヘッドに対してレーザ光が直接照射される。このため、シリンダヘッドに熱変形が生じ易く、最終的に、各バルブシートの位置が変動することがある。
このような状態でレーザ肉盛りを続行しても、所定のバルブシートに金属粉末が供給されず、また、レーザ光が照射されなくなる。すなわち、本来肉盛り処理されるべき部位から若干偏倚した位置に肉盛り部が形成されることになる。
以上から諒解されるように、従来技術に係る肉盛り処理には、肉盛り部の位置精度を向上させることが容易ではないという不具合がある。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、シリンダヘッドに熱変形が生じることを抑制し、たとえシリンダヘッドに熱変形が生じたとしても、バルブシートに対して肉盛り部を位置精度よく形成することが可能なバルブシートの肉盛り処理方法及びその装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、シリンダヘッドのバルブシートに金属粉末を供給しながら該金属粉末にレーザ光を照射して溶融した後に固化させることで肉盛り部を設けるバルブシートの肉盛り処理方法であって、
加熱手段によって前記シリンダヘッドを加熱する工程と、
加熱された前記シリンダヘッド中の前記バルブシートに対して肉盛り処理を施す工程と、
を有し、
前記肉盛り処理を施す際、温度測定手段によって測定された前記バルブシートの近傍の温度に基づいて、前記シリンダヘッドを所定温度に維持するように前記加熱手段を制御することを特徴とする。
要するに、本発明においては、肉盛り処理を施す前にバルブシートを予め加熱し、さらに、レーザ光を照射して肉盛り処理を施す最中には、シリンダヘッドの温度を所定の目標温度に維持するように制御している。このため、シリンダヘッドに熱変形が生じること自体が抑制される。
また、たとえ熱変形が生じたとしても、シリンダヘッドが予め加熱されているため、加熱されていない状態から熱変形が生じた場合に比してその量が著しく低減される。
以上のような理由から、バルブシートに対する肉盛り処理が高精度且つ良好に遂行され、結局、美観に優れるとともに不良箇所が極めて少ない肉盛り部を容易に得ることができる。
なお、肉盛り処理を施す際、前記シリンダヘッドの少なくとも2箇所の位置を位置検出手段によって検出し、検出された前記2箇所の位置と、前記温度測定手段によって測定された前記シリンダヘッドの温度とから前記バルブシートの熱変形量を演算して、演算された前記熱変形量に対応して前記シリンダヘッドの姿勢を変化させるようにしてもよい。
この場合、1個のバルブシートに対して肉盛り処理を行う毎に上記のようにして温度測定を行ってシリンダヘッドの姿勢変化(位置調整)を行う必要がない。従って、肉盛り処理の開始から終了までのサイクルタイムが長期化することを回避することができる。
そして、溶融した前記金属粉末を冷却する際、前記シリンダヘッドのマニホールドを介して前記バルブシートに対してガスを供給することが好ましい。これにより効率よく固化させることが可能となるとともに、バルブ孔に金属粉末が進入していた場合には、その金属粉末を除去することができる。これに代替し、前記マニホールドを介して前記バルブシート近傍の大気を吸引するようにしてもよい。
また、本発明は、シリンダヘッドのバルブシートに金属粉末を供給しながら該金属粉末にレーザ光を照射して溶融した後に固化させることで肉盛り部を設けるバルブシートの肉盛り処理装置であって、
前記シリンダヘッドを加熱する加熱手段と、
前記シリンダヘッドの温度を測定する温度測定手段と、
前記温度測定手段が測定した温度に基づいて、前記シリンダヘッドを所定温度に維持するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
このように構成することにより、上記したような制御を容易に行うことができる。従って、シリンダヘッドに熱変形が生じることを抑制することが可能となる一方、熱変形が生じたとしても、その変形量を僅かに留めることができる。
ここで、前記加熱手段を、前記バルブシートの位置に対応する位置に配設することが好ましい。肉盛り処理時にはバルブシートの中心がシリンダヘッドの回転中心となる。この場合、シリンダヘッドは、バルブシートを中心として熱膨張を起こすので、前記回転中心がシリンダヘッドの熱膨張に伴って偏倚することが回避される。すなわち、バルブシートに対する肉盛り処理の精度が低下することを回避することができる。
また、前記シリンダヘッドの少なくとも2箇所の位置を検出する位置検出手段を設け、前記制御手段に、検出された前記2箇所の位置と、前記温度測定手段によって測定された前記シリンダヘッドの温度とから求められた前記バルブシートの熱変形量に対応して前記シリンダヘッドの姿勢を変化させる制御を行せることが好ましい。上記したように、1つのシリンダヘッドに対する肉盛り処理に要するサイクルタイムが長期化することを回避することができるからである。
さらに、前記シリンダヘッドのマニホールドを介して前記バルブシートに対してガスを供給するガス供給手段か、又は、前記マニホールドを介して前記バルブシート近傍の大気を吸引する吸引手段を設けることが好ましい。これにより、肉盛り部を効率よく形成することが可能となると同時に、バルブ孔を清浄化することもできる。
本発明によれば、肉盛り処理を施す前にバルブシートを予め加熱する一方、レーザ光を照射して肉盛り処理を施す最中に、シリンダヘッドの温度を所定の目標温度に維持するように制御している。このため、シリンダヘッドに熱変形が生じること自体が抑制される。また、たとえ熱変形が生じた場合であっても、その変形量は極く僅かである。
以下、本発明に係るバルブシートの肉盛り処理方法につき、それを実施する装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るバルブシート用レーザ肉盛り装置(以下、単にレーザ肉盛り装置という)10の概略斜視説明図であり、図2は、その側面説明図である。これら図1及び図2に示すように、レーザ肉盛り装置10は、シリンダヘッド12のバルブシート16に対してレーザ光Lを照射し、金属粉末PWを溶融させるためのレーザ照射器20を備える。
この場合、シリンダヘッド12は、アルミニウム合金からなる4気筒型であり、バルブシート16は、各気筒に4個ずつ形成されている。ここで、バルブシート16中、図1における右上隅のもの、左下隅のものの各参照符号を16a、16bとする。また、シリンダヘッド12の一側面には、各気筒の吸気ポートに連通する吸気マニホールド22が形成され、一方、他側面には、各気筒の排気ポートに連通する排気マニホールド24が形成されている(図2参照)。
図1及び図2に示すように、レーザ肉盛り装置10は、さらに、シリンダヘッド12を支持するとともにバルブシート16の処理面の中心を回転軸として回転可能な載置駆動機構26と、バルブシート16中の肉盛り処理が施されるべきものを撮像する撮像機構28と、制御信号によって肉盛り処理が施されるバルブシート16の位置を調整可能な制御機構30とを備える。
この中、載置駆動機構26は、基台32上に設けられた台座34と、該台座34に設けられて軸心RO(図2参照)を中心に回転可能な回転テーブル36と、第1移動台38及び第2移動台40によって直交2軸方向(矢印A方向及び矢印B方向)に移動可能であり且つ所定角度で傾斜した傾斜面41を有する傾斜載置台42とを有し、この傾斜載置台42には、断熱板44と、複数本の長尺なヒータ46(加熱手段)が埋設された加熱板48とを介してシリンダヘッド12が載置される。
台座34は、基台32上に立設された2本の支持部材50、50と、平面視で略T字状をなし且つその水平部52が止軸として前記支持部材50、50の貫通孔54に軸止された第1支持板56と、前記第1支持板56の上端面に連結された第2支持板58とを有し、前記回転テーブル36は、第2支持板58に設けられている。第1支持板56の傾動動作(すなわち、シリンダヘッド12の角度調整)及び回転テーブル36の回転開始・回転停止は、前記制御機構30の制御作用下になされる。
また、第1移動台38は、第2移動台40を矢印A方向に沿って移動させ、第2移動台40は、傾斜載置台42を矢印B方向に沿って移動させる。この移動を組み合わせることにより、シリンダヘッド12、ひいては肉盛り処理が施されるべきバルブシート16の位置調整が行われる。
傾斜載置台42の傾斜面41の角度は、シリンダヘッド12が所定の角度姿勢となるように、換言すれば、肉盛り処理が施されるバルブシート16の処理面が水平面に向かうように設定されている。
断熱板44は、ヒータ46が発した熱が傾斜載置台42に伝達されることを防止するための部材であり、融点が比較的高く且つ熱伝導率が低い材質、好適にはポリテトラフルオロエチレン等からなる。又は、ジルコニア等のセラミックスであってもよい。
加熱板48には、上記したように、ヒータ46が複数本埋設されている。ここで、図3に示すように、シリンダヘッド12が4気筒型である本実施の形態においては、8本のヒータ46が用いられ、各気筒に2本づつ割り当てられている。すなわち、各気筒では、1本のヒータ46が2個のバルブシート16の下方に位置する。
各ヒータ46には導電線60が接続され、さらに、導電線60が端子ボックス62を介して前記制御機構30に電気的に接続されている。従って、制御機構30は、ヒータ46への通電量を調整することでヒータ46の発熱量を制御することが可能である。
シリンダヘッド12の吸気マニホールド22の近傍には、図示しないエア供給器に接続された送気管64が配設されている。この送気管64は4本に分岐し、分岐管66a〜66dの各々は各吸気マニホールド22に対向している。
レーザ照射器20の近傍には、所定の処理位置に配置されたバルブシート16に金属粉末PWを供給する粉末供給ノズル68と、前記処理位置に向かって不活性ガスを供給するガスノズル70とが配設される。レーザ照射器20、粉末供給ノズル68及びガスノズル70は、一体として昇降並びに水平移動可能である。なお、金属粉末PWとしては、銅及びニッケルをベースとする銅合金のアトマイズ粉末が例示され、不活性ガスとしてはアルゴンガスが例示される。
撮像機構28は、処理位置に配置されるバルブシート16を撮像するために載置駆動機構26の回転軸ROの延長線上に配置されたCCDカメラ72を有する。このCCDカメラ72で撮像された画像は、制御機構30に接続されるモニタ74に表示される。
さらに、処理位置近傍には、シリンダヘッド12の温度を測定する温度測定手段としての輻射温度計76が配設される。この輻射温度計76は、測定した温度を情報として前記制御機構30に送る。
制御機構30には、位置検出手段としての第1位置検出センサ78及び第2位置検出センサ80も電気的に接続されている。これら第1位置検出センサ78及び第2位置検出センサ80は、バルブシート16a、16bの位置を検出するためのものである。
次に、本実施の形態に係るレーザ肉盛り処理方法につき、上記したレーザ肉盛り装置10の動作との関連で説明する。
はじめに、シリンダヘッド12が前記傾斜載置台42に載置保持された後、制御機構30の作用下に、第1支持板56が必要に応じて傾動し、第1移動台38及び第2移動台40が矢印A、B方向に沿って駆動される。これにより、シリンダヘッド12の大まかな位置調整が行われる。
その後、制御機構30の指令信号によってヒータ46に通電がなされる。これによりヒータ46が発熱を開始し、加熱板48が熱を帯びる。この熱は、シリンダヘッド12に伝達される。
上記したように、各ヒータ46は、バルブシート16の下方に位置するように加熱板48に埋設されている。従って、シリンダヘッド12は、バルブシート16を中心として熱膨張を起こす。
次に、撮像機構28を構成するCCDカメラ72が、肉盛り処理が施されるバルブシート16を撮像する。CCDカメラ72による撮像画像は、モニタ74に送られる。なお、CCDカメラ72の位置は、回転軸ROがモニタ74の中央となるように設定されている。
この際、図4に示すように、バルブシート16の中心が回転軸ROから偏倚している場合、制御機構30は、撮像画像を画像処理し、撮像されたバルブシート16の位置を演算するとともに、この演算結果に基づいて、第1移動台38及び第2移動台40、必要に応じてはさらに第1支持板56を駆動させる。その結果、肉盛り処理が施されるバルブシート16が回転軸ROの延長線上に正確に配置されるとともに、前記バルブシート16の処理面が水平方向に配置される。
次に、図2に示すように、バルブシート16の周囲の一部に、粉末供給ノズル68から金属粉末PWが供給されるとともに、ガスノズル70から不活性ガスが噴出される。この状態で、レーザ照射器20からレーザ光Lが照射されるとともに、回転テーブル36が回転される。
この回転に伴い、金属粉末PWの供給位置及びレーザ光Lの照射位置が、バルブシート16の周囲に沿って環状に相対移動することになる。従って、金属粉末PWの溶融池が環状に移動する。回転テーブル36が少なくとも1回転することにより、バルブシート16の周囲全体にわたる溶融池が形成される。
この際、レーザ光Lの照射に伴ってシリンダヘッド12が局所的に温度上昇を起こし、その温度が過度に上昇したことが輻射温度計76を介して検出された場合、制御機構30は、ヒータ46への通電量を小さくしてその発熱量を低減する。勿論、その結果としてシリンダヘッド12の温度が所定値を下回ったことが輻射温度計76を介して検出されたときには、制御機構30は、ヒータ46への通電量を大きくしてその発熱量を増加する。
このようにして、シリンダヘッド12の温度が維持されるように制御される。これにより、シリンダヘッド12に熱変形が生じることが抑制される。
なお、たとえシリンダヘッド12に熱変形が生じた場合であっても、本実施の形態においては、シリンダヘッド12の全体に熱を加えて予め熱膨張を起こさせ、その後に正確な位置調整を行っているので、その変形量は極く僅かである。
その上、加熱板48からの熱が断熱板44によって遮断される。すなわち、加熱板48から傾斜載置台42、ひいては台座34に熱が伝達されることはほとんどない。このため、台座34や第1移動台38、第2移動台40及び傾斜載置台42等が熱膨張をほとんど起こすことがないので、これらの部材が熱膨張を起こすことに伴ってバルブシート16が処理位置から偏倚することが回避される。
以上のような理由から、バルブシート16に対する肉盛り処理が高精度且つ良好に遂行され、効率的な肉盛り処理が遂行される。しかも、この場合、バルブシート16の位置精度が良好でないことに起因して肉盛り後に黒皮残りが発生したり、シリンダヘッド12におけるバルブシート16、16同士の間に溶けや割れ等の品質不良部位が発生することを確実に阻止することができる。
溶融池が形成された後、前記エア供給器から送気管64にエアを供給する。エアは各分岐管66a〜66dから噴出され、吸気マニホールド22を介して各気筒に導入される。エアは、バルブ孔から排出される。
これに伴い、バルブシート16に形成された溶融池が迅速に固化する。すなわち、肉盛り部を効率よく形成することができる。また、バルブ孔に金属粉末PWが進入していた場合には、この金属粉末PWをエアに同伴して除去することもできる。
次のバルブシート16に対して肉盛り処理を施す場合にも、上記と同様にバルブシート16の位置調整を行えばよいが、第1位置検出センサ78及び第2位置検出センサ80からの情報に基づいて位置調整を行うようにしてもよい。
すなわち、この場合、第1位置検出センサ78及び第2位置検出センサ80の各々は、当初、バルブシート16a、16bの各中心(すなわち、バルブ孔)に合わせられている。バルブシート16に対する肉盛り処理を繰り返すうちにシリンダヘッド12に熱変形が生じてきた場合、バルブシート16a、16b間の距離が若干伸びる。
この際、制御機構30は、第1位置検出センサ78及び第2位置検出センサ80が検出した位置から、偏倚したバルブシート16a、16bの中心までの距離を演算して求め、この演算結果に基づいて各バルブシート16の偏倚量を補間推定する。
さらに、制御機構30は、この補間推定量に基づき、各バルブシート16に対する肉盛り処理を行う際の第1移動台38及び第2移動台40、必要に応じては第1支持板56の駆動量を設定して、指令信号として送る。
従って、この場合、バルブシート16の各々に対して肉盛り処理を行うごとに輻射温度計76からの情報に基づいて位置調整を行う場合に比して、位置調整に要する時間を短縮することができる。換言すれば、サイクルタイムが増加することを回避することができるという効果がある。
このようにして肉盛り処理がなされる間、排気マニホールド24が分岐管66a〜66dに対向した際には、各排気マニホールド24を介してエアが各気筒に導入され、バルブ孔から排出される。
なお、上記した実施の形態においては、エアを当てて溶融池を迅速に固化させるとともに金属粉末PWを除去するようにしているが、これに代替し、大気を吸引する吸引機構を用いた場合であっても同様の効果が得られる。
本実施の形態に係るバルブシート16の肉盛り装置の概略斜視説明図である。 図1の肉盛り装置の側面説明図である。 バルブシート16とヒータ46との位置関係を示す平面説明図である。 バルブシート16の中心と回転中心とが位置ズレを起こしている状態を示す説明図である。
符号の説明
10…レーザ肉盛り装置 12…シリンダヘッド
16、16a、16b…バルブシート 20…レーザ照射器
22…吸気マニホールド 24…排気マニホールド
26…載置駆動機構 28…撮像機構
30…制御機構 34…台座
36…回転テーブル 38、40…移動台
42…傾斜載置台 44…断熱板
46…ヒータ 48…加熱板
68…粉末供給ノズル 70…ガスノズル
72…CCDカメラ 74…モニタ
76…輻射温度計 78、80…位置検出センサ
L…レーザ光 PW…金属粉末

Claims (6)

  1. シリンダヘッドのバルブシートに金属粉末を供給しながら該金属粉末にレーザ光を照射して溶融した後に固化させることで肉盛り部を設けるバルブシートの肉盛り処理方法であって、
    加熱手段によって前記シリンダヘッドを加熱する工程と、
    加熱された前記シリンダヘッド中の前記バルブシートに対して肉盛り処理を施す工程と、
    を有し、
    前記肉盛り処理を施す際、温度測定手段によって測定された前記バルブシートの近傍の温度に基づいて、前記シリンダヘッドを所定温度に維持するように前記加熱手段を制御することを特徴とするバルブシートの肉盛り処理方法。
  2. 請求項1記載の肉盛り処理方法において、前記肉盛り処理を施す際、前記シリンダヘッドの少なくとも2箇所の位置を位置検出手段によって検出し、
    検出された前記2箇所の位置と、前記温度測定手段によって測定された前記シリンダヘッドの温度とから前記バルブシートの熱変形量を演算し、
    演算された前記熱変形量に対応して前記シリンダヘッドの姿勢を変化させることを特徴とするバルブシートの肉盛り処理方法。
  3. 請求項1又は2記載の肉盛り処理方法において、溶融した前記金属粉末を冷却する際、前記シリンダヘッドのマニホールドを介して前記バルブシートに対してガスを供給するか、又は、前記マニホールドを介して前記バルブシート近傍の大気を吸引することを特徴とするバルブシートの肉盛り処理方法。
  4. シリンダヘッドのバルブシートに金属粉末を供給しながら該金属粉末にレーザ光を照射して溶融した後に固化させることで肉盛り部を設けるバルブシートの肉盛り処理装置であって、
    前記シリンダヘッドを加熱する加熱手段と、
    前記シリンダヘッドの温度を測定する温度測定手段と、
    前記温度測定手段が測定した温度に基づいて、前記シリンダヘッドを所定温度に維持するように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とするバルブシートの肉盛り処理装置。
  5. 請求項4記載の装置において、前記シリンダヘッドの少なくとも2箇所の位置を検出する位置検出手段を有し、前記制御手段は、検出された前記2箇所の位置と、前記温度測定手段によって測定された前記シリンダヘッドの温度とから求められた前記バルブシートの熱変形量に対応して前記シリンダヘッドの姿勢を変化させる制御を行うことを特徴とするバルブシートの肉盛り処理装置。
  6. 請求項4又は5記載の装置において、前記シリンダヘッドのマニホールドを介して前記バルブシートに対してガスを供給するガス供給手段か、又は、前記マニホールドを介して前記バルブシート近傍の大気を吸引する吸引手段を有することを特徴とするバルブシートの肉盛り処理装置。
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