JP2009111914A - 携帯無線機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路基板に切り欠き部を有する場合においてもアンテナ性能を向上させることができる携帯無線機を提供すること。
【解決手段】携帯無線機100は、切り欠き部211を有する下基板210と、下基板210に形成されたグランドパターンと、下基板210の、切り欠き部211の周囲に設けられ、アンテナに高周波電力を供給するアンテナ給電部222と、切り欠き部211を跨いで設けられ、グランドパターンを電気的に接続する導電性部材225とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話機などの携帯無線機に関し、特にヒンジ部周辺にカメラモジュール
をはじめとする大型電子部品を搭載する携帯無線機に関する。
携帯電話機などの携帯無線機では、アンテナ素子だけでなく、回路基板に設けられているグランドパターンを放射体として動作させることが従来行われている(例えば特許文献1参照)。
図16は、従来の携帯無線機の概略構成図であり、図16(A)は正面図、図16(B)は側面図である。図16に示すように、従来の携帯無線機10は、下部筐体20および上部筐体30を有する。上部筐体30および下部筐体20は、グランドパターン(図示せず)が形成された長方形の上基板31および下基板21をそれぞれ内部に有する。下基板21上には、アンテナ素子22に給電を行うアンテナ給電部23などの回路部品や、カメラモジュールなどの電子部品24が実装されている。
平面状の導電性材料から成るグランドパターンは、通常、グランド強化およびアンテナ特性向上などの観点から、上基板31および下基板21の全面に、それぞれの形状にほぼ一致する平面形状で設けられる。グランドパターンには、アンテナ素子22とは逆相となるグランド電流が流れる。このとき、所望周波数の波長λに対し、グランドパターンにλ/4以上の長さ成分が存在すると、アンテナの放射効率が低下することが知られている。例えば、携帯電話機で使用される周波数帯域である2GHz(ギガヘルツ)の場合、上記λ/4に相当する長さは、約4cm(センチメートル)である。
図17は、図16に示す従来の携帯無線機10において、アンテナ給電部23が1940MHz(メガヘルツ)の電流を出力しているときの携帯無線機10の電流分布のシミュレーション結果を示す図である。横軸は、上部筐体30を開いた状態の携帯無線機10の縦方向の位置を示し、縦軸は、携帯無線機10の横方向の位置を示す。より色の濃い範囲には、より高いグランド電流が流れていることを示す。
図17に示すように、従来の携帯無線機10では、下基板21の電流分布が強く、かつ、分布が下基板21全体に広がっている。このように、従来の携帯無線機10では、筐体の全面に亘ってグランド電流を流すことによって、放射効率の高いアンテナ特性を確保している。
ところで、近年、携帯無線機において、コの字形などの切り欠き部が形成された回路基板を用いることが行われている。このような回路基板を用いることにより、例えば、従来では回路基板上に配置していた電子部品を回路基板に埋め込ませた形で配置することができ、携帯無線機の薄型化、小型化、軽量化、および多機能化を図ることができる。
特許第3613526号公報
しかしながら、回路基板に切り欠き部を設ける場合、携帯無線機のアンテナ性能が低下するおそれがある。なぜなら、グランドパターンにも同一形状の切り欠き部が形成されることになり、切り欠き部の周囲長として、上記したλ/4以上の長さ成分が生じ得るためである。
図18は、図16に示す従来の携帯無線機10において、下基板21の電子部品24の部分を切り欠いたためにλ/4以上の長さ成分が生じた場合の、電流分布のシミュレーション結果を示す図であり、図17に対応するものである。
図18を図17と比較すると、切り欠き部を有する下基板20では、電流分布が弱く、かつ、分布が電子部品24周辺(切り欠き部周辺)に集中していることが分かる。このような状態では、放射効率が悪くなり、アンテナ特性も低くなる。したがって、切り欠き部を設ける場合には、その周囲長をλ/4未満に抑えることが望ましい。
ところが、上記電子部品の高性能化に伴う部品体積の増加傾向や、無線通信の高周波帯域への拡大傾向に鑑みると、切り欠き部の周囲長をλ/4未満に抑えることは設計上困難になりつつある。
特に、切り欠き部の周辺にアンテナ給電部が設けられている場合には、給電点の至近であることから、切り欠き部周辺部位にグランド電流が集中し易くなり、アンテナ性能の低下が更に深刻となる可能性が高い。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、回路基板に切り欠き部を有する場合においてもアンテナ性能を向上させることができる携帯無線機を提供することを目的とする。
本発明携帯無線機は、切り欠き部を有する回路基板と、前記回路基板に形成されたグランドパターンと、前記回路基板の、前記切り欠き部の周辺に設けられ、アンテナに高周波電力を供給する給電部と、前記切り欠き部を跨いで設けられ、前記グランドパターンを電気的に接続する導電性部材とを具備する構成を採る。
本発明によれば、切り欠き部周辺部位のグランドパターンとは別の経路にグランド電流を導くことができるので、回路基板に切り欠き部を有する場合においても、切り欠き部周辺部位へのグランド電流の集中を防ぎ、さらに回路基板のアンテナ電流の分布を広げてアンテナ性能を向上させることができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る携帯無線機の構成を示す概略構成図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は側面図である。また、図2は、下基板210の概略斜視図である。本実施の形態は、本発明をカメラ付きの折畳式携帯電話機に適用した例である。
図1において、携帯無線機100は、下部筐体200および上部筐体300を有する。上部筐体300は、下部筐体200にヒンジ部(図示せず)を介して連結されており、ヒンジ部を中心として開閉可能となっている。図示しないが、下部筐体200には、各種操作を行うための複数のキースイッチから成る操作部と、通話音声入力のためのマイクロフォンとが設けられ、上部筐体300には、画像表示のための液晶ディスプレイと、通話音声出力のためのスピーカとが設けられている。
上部筐体300は、内部に、各種回路部品が搭載された回路基板であって略全面にグランドパターン(図示せず)が形成された上基板310を備えている。
上基板310には、ケーブル用端子311が実装されている。ケーブル用端子311には、ヒンジ部内を通した同軸ケーブルである基板接続ケーブル312が接続されている。
下部筐体200は、内部に、各種回路部品が搭載された回路基板であって略全面にグランドパターン(図示せず)が形成された下基板210と、アンテナ素子230と、CMOS(complementary metal oxide)センサなどの撮像素子を有するカメラモジュール240とを備えている。
下基板210のヒンジ部側の縁には、携帯無線機100の薄型化を図るべく、カメラモジュール240を埋め込んだ形で配置するための切り欠き部211が設けられている。切り欠き部211は、下基板210の一辺をコの字形に切り欠いた形状となっている。下基板210のヒンジ部側の縁には、切り欠き部211を形成した結果として、切り欠き部211の両側に2つの突起部212、213が形成されている。以下、図1(A)上で右側の突起部212を第1の突起部212といい、他方の突起部213を第2の突起部213という。
また、グランドパターンの平面形状は、下基板210の平面形状とほぼ一致している。したがって、グランドパターンは、切り欠き部211および2つの突起部212、213に対応して切り欠き部および2つの突起部の形状部分を有する。以下、グランドパターンのこれら切り欠き部および2つの突起部を、適宜、切り欠き部211および2つの突起部212、213という。
図1および図2に示すように、下基板210には、ケーブル用端子221、アンテナ給電部222、整合回路223、および無線回路224が実装されている。
ケーブル用端子221は、第2の突起部213に設けられ、基板接続ケーブル312を介して下基板210のグランドパターンと上基板310のグランドパターンとを電気的に接続する。以下、適宜、下基板210のグランドパターンおよび上基板310のグランドパターンを1つのグランドパターンとして取り扱う。グランドパターンは、接地電位となる金属である。
アンテナ給電部222は、第1の突起部212に給電点を有し、アンテナ素子230に高周波電流を供給するとともに、グランドパターンをグランドとして用い、アンテナ素子230およびグランドパターンをアンテナとして機能させる。整合回路223は、アンテナ素子230のインピーダンスを例えば50Ω(オーム)に整合させる。無線回路224は、無線通信による送信信号および受信信号に対して信号処理を行う。
また、本発明の特徴として、下基板210には、導電性部材225が設けられている。
導電性部材225は、導電性材料から成り、グランドパターンの第1の突起部212と第2の突起部213とに、それぞれバネ接点などの電気接点226、227により接続されている。すなわち、導電性部材225は、グランドパターンの第1の突起部212と第2の突起部213とを、グランドパターンとは別の経路で電気的に接続する。
図3は、携帯無線機の他の例の構成を示す概略構成図であり、図1(A)に対応するものである。図1(A)と同一または対応する部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
図3に示すように、カメラモジュール240は、フレキシブル基板241を介して下基板210に取り付けることもできる。
図4は、導電性部材225の形状の例を示す部分断面図であり、図3の破線Yにおける断面を図3の紙面上方側からみたときの状態を示す。なお、アンテナ素子230と導電性部材225とが平行であることを示すために、アンテナ素子230の全体を併せて図示している。
図4に示すように、カメラモジュール240は、フレキシブル基板241およびカメラコネクタ242を介して下基板210に取り付けられている。
携帯無線機100では、上述のように、第1の突起部212にアンテナ給電部222の給電点が配置されている。また、ここでは、一例として、切り欠き部211の周囲長は約7.5cmであり、無線周波数が2GHzであるものとする。この場合、切り欠き部211の周囲長がλ/2にほぼ一致することから、何も措置を講じない場合には、切り欠き部211の周辺部位にグランド電流が集中する。
そこで、本実施の形態では、第1の突起部212と第2の突起部213とを跨いで、これらをグランドパターンとは別の経路で電気的に接続する導電性部材225を設ける。これにより、第2の突起部213へと流れるグランド電流を導電性部材225側に分散させることができ、グランドパターンの電流分布の改善と放射効率の向上が可能となる。また、第2の突起部213に基板接続ケーブル312が接続されていることから、何も措置を講じない場合には、グランド電流において、グランドパターンの長手方向(図1(A)または図3における上下方向)の成分が主体的になるところを、グランドパターンの短手方向(図1(A)または図3における左右方向)の成分を相対的に増加させることができる。これにより、給電点に対してグランド電流をバランス良く分布させることが可能となる。
導電性部材225は、様々な形状を採ることができる。
図5は、導電性部材225の形状の例を示す部分断面図であり、図1(B)の破線Xにおける断面を図1(B)の紙面上方側からみたときの状態を示す。但し、カメラモジュール240、ケーブル用端子221、および導電性部材225側の回路部品の図示を省略している。また、図4と同様に、アンテナ素子230の全体を併せて図示している。
図5(A)は、導電性部材225として、下基板210に平行な平面状の板金を採用した例を示す。図5(B)は、導電性部材225として、下基板210に垂直な平面を有する板金を採用した例を示す。ここでは、いずれの導電性部材225も、下基板210の厚さ方向においてアンテナ素子230と下基板210との間に配置されている。
導電性部材225は、切り欠き部211を跨いで設けられ、グランドパターンを電気的に接続していればよく、携帯無線機100の設計仕様に合わせて、各種の形状、接続形態、および材料の中から、それぞれ適切なものを選択して採用すればよい。また、切り欠き部211に電流分布の改善以外の目的で配置される部品を、導電性部材225として利用したり、このような部品と新たに設けた部品とを、導電性部材225として利併用してもよい。
以下、導電性部材225の形状および接続形態の他の例について、携帯無線機100の変形例としてそれぞれ説明する。
(変形例1)
図6は、本実施の形態の変形例1に係る携帯無線機の構成を示す概略構成図であり、図1(A)に対応するものである。図1(A)と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
図6に示すように、変形例1に係る携帯無線機100aの導電性部材225aは、第1の突起部212および第2の突起部213のそれぞれの先端に接続されている。これにより、第1の突起部212の先端部分および第2の突起部213の先端部分における反射の影響を最小限に抑えることができ、最も電流分布の強いアンテナ給電部222近傍のグランドパターン(GND)に導電性部材225aを接続でき、先端以外の部分に導電性部材225を接続した場合に比べて、電流分布を更に改善することができる。
(変形例2)
図7は、本実施の形態の変形例2に係る携帯無線機の部分構成を示す概略部分構成図であり、図1(A)に対応するものである。図1(A)と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
図7に示すように、変形例2に係る携帯無線機では、導電性部材225は、リアクタンス素子を挿入した電気接点226b、227bを介して下基板210に接続している。図7(A)は、図1(A)に示す電気接点226、227の両方にリアクタンス素子を挿入した例である。図7(B)は、図1(A)に示す電気接点227のみにリアクタンス素子を挿入した例である。図7(C)は、図1(A)に示す電気接点226のみにリアクタンス素子を挿入した例である。
このように、導電性部材225を、リアクタンス素子を介して下基板210に接続させることにより、導電性部材225を流れる電流の調整が容易となり、所望周波数にて電流分布のより微妙な調整が可能となる。例えば、携帯電話機では2GHzだけでなく1.7GHzや800MHzも使用されるなど、携帯無線機で使用される周波数帯域は広範囲に亘り、導電性部材225単体の調整のみでは良好なグランド条件を得ることが困難な場合がある。このような場合に、リアクタンス素子を併用することにより、所望の周波数において良好なグランド条件を得ることが容易となる。
(変形例3)
図8は、本実施の形態の変形例3に係る携帯無線機の構成を示す概略構成図であり、図3に対応するものである。図3と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
図8(A)の正面図および図8(B)の側面図に示すように、変形例3に係る携帯無線機100cでは、カメラモジュール240の背面側に、カメラモジュール240用のフレキシブル基板241が配置されている。また、更にフレキシブル基板241の背面側には、カメラモジュール240のシールドとして機能するカメラ板金243が配置されている。
図9は、図8(B)の破線Xcにおける断面を図8(B)の紙面上方側からみたときの状態を示す部分断面図であり、図4に対応するものである。図4と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
図9に示すように、カメラ板金243は、フレキシブル基板241にも下基板210にも接触していないが、バネ接点244により下基板210に取り付けられ、リアクタンス素子245を介してグランドパターンに電気的に接続されている。また、カメラ板金243は、フレキシブル基板241に近接して平行に配置され、フレキシブル基板241との容量結合が可能な状態となっている。これにより、カメラ板金243にもアンテナ給電部222からのグランド電流を流すことができ、電流分布をより良好な状態にすることができる。
(変形例4)
図10は、本実施の形態の変形例4に係る携帯無線機の切り欠き部の構成を示す部分断面図であり、図9に対応するものである。図9と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
図10に示すように、変形例4に係る携帯無線機では、導電性部材225dは、第1の突起部212と接続されているが、第2の突起部213とは接続されていない。但し、導電性部材225dは、第2の突起部213側に長く張り出しており、第2の突起部213のグランドパターンとの容量結合が可能な状態となっている。これにより、容量結合によって、カメラ板金243をグランドパターンに高周波的に接続させることができる。すなわち、導電性部材225dと第2の突起部213とが電磁的に接続されるので、カメラ板金243にアンテナ給電部222からのグランド電流を流すことができ、第2の突起部213側に電気接点を確保せずに所望の特性を確保することができる。これにより、他の回路部品の存在などによって第2の突起部213との電気接点を設けられない場合にも適用でき、回路設計の自由度を高めることができる。なお、給電点側には電気接点を設ける構成としたが、給電点側の電気的な接続についても容量結合で実現するようにしてもよい。
(変形例5)
図11は、本実施の形態の変形例5に係る携帯無線機の構成を示す概略構成図であり、図8に対応するものである。図8と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
図11(A)の正面図および図11(B)の側面図に示すように、変形例5に係る携帯無線機100eは、下基板210に重なる形で配置された小型回路基板(副回路基板)250を有している。小型回路基板250は、カメラモジュール240の部分に開口251を有し、カメラモジュール240を取り囲む形状となっている。小型回路基板250は、第1の突起部212と第2の突起部213に重なる位置に、音声を出力するための第1のスピーカ252および第2のスピーカ253を実装している。変形例5では、導電性部材225eは、小型回路基板250と下基板210との間の空間に配置され、下基板210のみならず、小型回路基板250にも電気的に接続する。
図12は、図11(B)の破線Xeにおける断面を図11(B)の紙面上方側からみたときの状態を示す部分断面図であり、図10に対応するものである。図10と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
図12に示すように、変形例5に係る携帯無線機100eでは、導電性部材225eは、変形例4と同様に、第2の突起部213に接続されていない状態で第2の突起部213側に長く張り出している。変形例5における導電性部材225eは、更に、小型回路基板250の下基板210側の面に配置された、第1のスピーカ252と小型回路基板250とを接続する際に介するリアクタンス素子254と近接され、容量結合可能に配置されている。
第1のスピーカ252はアンテナ給電部222から近いため、電磁結合して第1のスピーカ252のラインにアンテナ電流が分布してしまう。そこで、本変形例のように、リアクタンス素子254を介することにより、第1のスピーカ252を小型回路基板250から高周波的に切り離すことが出来る。また、アンテナ電流が分布しやすい第1のスピーカ252と接続しているリアクタンス素子254と導電性部材225を電磁的に接続することで、小型回路基板250のグランドパターンにもアンテナ給電部222からのグランド電流を流すことができるとともに、より良好なグランド条件を得ることが容易となる。また、小型回路基板250と導電性部材225eとの間の電気接点が不要であるため、回路設計の自由度を高めることができる。
以上のように、導電性部材225は、様々な形状および接続形態を採用することができ、いずれも、下基板210のグランドパターンとは別の経路で第1の突起部212と第2の突起部213とを電気的に接続する。
次に、導電性部材225を設けたことによる効果について、シミュレーション結果を用いて説明する。
図13は、アンテナ給電部222が1940MHzの電流を出力しているときの携帯無線機100の電流分布のシミュレーション結果を示す図であり、図17および図18に対応するものである。
従来の切り欠き部を有し導電性部材225を設けていない携帯無線機では、図18で説明したように、下部筐体200のカメラモジュール240の周囲、つまり下基板210の切り欠き部211の周辺部位に電流が集中する。また、図18から、左側面側の領域には電流があまり流れていないことが分かる。
これに対し、導電性部材225を設けた本実施の形態に係る携帯無線機100の場合、図13に示すように、切り欠き部211の周辺部位への電流集中が抑えられ、下部筐体200の左側面側の領域に流れる電流が増加しており、電流分布がより平均化されている。このことから、導電性部材225を設けることによって、局所的な電流の集中が抑えられ、グランドパターンの電流分布が改善されることが分かる。
図14は、導電性部材225を設けていない場合のアンテナ性能のシミュレーション結果を示す図であり、図15は、導電性部材225を設けた場合のアンテナ性能のシミュレーション結果を示す図である。図14(A)および図15(A)は、インピーダンスチャートであり、図14(B)および図15(B)は、電圧定在波比(VSWR:voltage standing wave ratio)の周波数特性を示す図である。図14(A)〜図15(B)において同一の数字が付されたマーカは、同一の周波数に対応している。また、図14(A)〜図15(B)において、数字「3」〜「5」のマーカの範囲は、携帯電話で使用される1.7〜2GHzの周波数帯域410に対応している。
図14(B)に示すように、導電性部材225を設けていない場合、周波数帯域410において、電圧定在波比が値「2」を超えている。電圧定在波比は、値「1」に近ければ近いほどアンテナ性能が良好であることを示す。
一方、図15(B)に示すように、導電性部材225を設けた場合、周波数帯域410において電圧定在波比は値「2」以下に抑えられている。また、図14(A)と図15(B)とを比較すると、周波数帯域410におけるインピーダンスは50Ωにより近い値に分布している。すなわち、導電性部材225を設けていない場合よりも、導電性部材225を設けた場合のほうが、広帯域になりアンテナ性能が向上していることが分かる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、下基板210の切り欠き部211の両側に形成される第1の突起部212と第2の突起部213とを、導電性部材225により接続する。これにより、グランドパターンとは別の経路で第2の突起部213へと電流を導くことができるので、切り欠き部211周辺部位への電流の集中を抑え、下基板210の電流分布を拡大することができ、回路基板に切り欠き部を有する場合においてもアンテナ性能を向上させることができる。すなわち、放射効率の低下を抑えた状態で、回路基板にカメラモジュールなどの電子部品を埋め込む形で配置することが可能となり、携帯無線機100の薄型化、小型化、および軽量化と、無線通信の品質保持とを両立させることが容易となる。特に、携帯電話機の場合、従来に比べて通話利得を改善することが可能となる。
また、導電性部材225の構成として、リアクタンス素子や導電性を有する回路部品などを利用したり、導電性部材225のグランドパターンへの結合形態として容量結合を採用することにより、放射特性や装置設計の自由度を容易に向上させることができる。
なお、本実施の形態では、切り欠き部の形状がコの字形である場合を例として説明したが、グランドパターンのいずれかの辺を切り欠く形で形成されていれば、L字形、T字形など、あらゆる形状の切り欠き部に適用することができる。
また、本実施の形態では、グランドパターンの切り欠き部に設ける電子部品をカメラモジュールとして説明したが、切り欠き部に設けられる電子部品は特に限定されない。切り欠き部に配置される部品を導電性部材の一部または全てとして用いることができるという効果を得るという観点においては、グランドパターンなどの導電性の部分を有する回路基板や板金を用いる電子部品を設けることが望ましい。
また、本実施の形態では、本発明を折畳式の携帯電話機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、グランドパターンを設け、更に切り欠き部を有する回路基板にアンテナ給電部を配置した各種携帯無線機に適用することができる。例えば、本発明は、PDA(personal digital assistant)や、無線通信機能を有するパーソナルコンピュータなどの携帯無線機に適用することができる。切り欠き部の周辺部位への電流集中を効果的に抑えることができるという点においては、本発明は、切り欠き部の両側の2つの突起部のいずれか一方にアンテナ給電部の給電点を配置した携帯無線機に特に好適である。
本発明に係る携帯無線機は、回路基板に切り欠き部を有する場合においてもアンテナ性能を向上させることができる携帯無線機として有用である。
本発明の一実施の形態に係る携帯無線機の概略構成図 本実施の形態における下基板の概略斜視図 本実施の形態に係る携帯無線機の他の例の概略構成図 本実施の形態に係る携帯無線機の他の例の部分断面図 本実施の形態に係る携帯無線機の部分断面図 本実施の形態の変形例1に係る携帯無線機の概略構成図 本実施の形態の変形例2に係る携帯無線機の概略部分構成図 本実施の形態の変形例3に係る携帯無線機の概略構成図 本実施の形態の変形例3に係る携帯無線機の部分断面図 本実施の形態の変形例4に係る携帯無線機の部分断面図 本実施の形態の変形例5に係る携帯無線機の概略構成図 本実施の形態の変形例5に係る携帯無線機の部分断面図 本実施の形態に係る携帯無線機の電流分布のシミュレーション結果を示す図 本実施の形態における導電性部材を設けていない場合のアンテナ性能のシミュレーション結果を示す図 本実施の形態における導電性部材を設けた場合のアンテナ性能のシミュレーション結果を示す図 従来の携帯無線機の概略構成図 図16に示す従来の携帯無線機のアンテナ特性のシミュレーション結果を示す図 回路基板に切り欠き部を設けた従来の携帯無線機のアンテナ特性のシミュレーション結果を示す図
符号の説明
100 携帯無線機
200 下部筐体
210 下基板
211 切り欠き部
212 第1の突起部
213 第2の突起部
221 ケーブル用端子
222 アンテナ給電部
223 整合回路
224 無線回路
225 導電性部材
226、227 電気接点
230 アンテナ素子
240 カメラモジュール
241 フレキシブル基板
242 カメラコネクタ
243 カメラ板金
244 バネ接点
245、254 リアクタンス素子
250 小型回路基板
251 開口
252 第1のスピーカ
253 第2のスピーカ
300 上部筐体
310 上基板
311 ケーブル用端子
312 基板接続ケーブル

Claims (10)

  1. 切り欠き部を有する回路基板と、
    前記回路基板に形成されたグランドパターンと、
    前記回路基板の、前記切り欠き部の周囲に設けられ、アンテナに高周波電力を供給する給電部と、
    前記切り欠き部を跨いで設けられ、前記グランドパターンを電気的に接続する導電性部材と、
    を有する携帯無線機。
  2. 前記導電性部材は、前記グランドパターンの、前記切り欠き部の両側の2つの突起部の先端に位置する部分を電気的に接続する、
    請求項1記載の携帯無線機。
  3. 前記給電部は、前記回路基板の、前記切り欠き部の両側の2つの突起部のいずれか一方に給電点を有する、
    請求項1記載の携帯無線機。
  4. 前記切り欠き部の周囲長は、所望周波数の波長λの1/4以上である、
    請求項1記載の携帯無線機。
  5. 前記導電性部材は、前記グランドパターンに対して、リアクタンス素子を介して接続される、
    請求項1記載の携帯無線機。
  6. 前記回路基板は、前記切り欠き部に電子部品が配置されている、
    請求項1記載の携帯無線機。
  7. 前記電子部品は、カメラモジュールである、
    請求項6記載の携帯無線機。
  8. 前記導電性部材は、前記電子部品の下部に配置された板金を含み、前記板金は、前記グランドパターンに対して、リアクタンス素子を介して接続される、
    請求項6記載の携帯無線機。
  9. 前記導電性部材は、前記グランドパターンに対して、容量結合により電磁的に接続される、
    請求項1記載の携帯無線機。
  10. スピーカ部品と、
    前記スピーカ部品と前記回路基板とを接続する副回路基板と、を更に有し、
    前記導電性部材は、
    前記副回路基板と容量結合により電磁的に接続される、
    請求項1記載の携帯無線機。
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