JP2009110263A - Rf−idメディア及びその製造方法 - Google Patents

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Hidenori Ishibashi
秀則 石橋
Hironari Takahashi
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Abstract

【課題】複数層が積層され、電波方式によって通信を行うRF−IDメディアにおいて、通信性能を低下させることなく、かつ広帯域を実現しながらも複数層の接着力を強化する。
【解決手段】ベース基材130上にアンテナ部120が形成されるとともにアンテナ部120に接続されるようにICチップ110が搭載されたインレット101が粘着剤102によって表面シート103a,103bに接着されて構成され、電波方式にてICチップ110に対して情報の書き込み及び/または読み出しが行われる非接触型ICタグ100において、アンテナ部120を構成する導体部120a,120bが閉ループ状に形成され、ベース基材130が、導体部120a,120bの閉ループの内側にそれぞれ貫通穴131a,131bを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電波方式にて通信を行う非接触型ICタグ等のRF−IDメディア及びその製造方法に関し、特に、複数層が積層、接着されてなる構成における複数層の接着力の強化技術に関する。
昨今、情報化社会の進展に伴って、情報をカードに記録し、該カードを用いた情報管理や決済等が行われている。また、商品等に貼付されるラベルやタグに情報を記録し、このラベルやタグを用いての商品等の管理も行われている。このようなカードやラベル、あるいはタグを用いた情報管理においては、カードやラベル、あるいはタグに対して非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しを行うことが可能なICチップが搭載された非接触型ICカードや非接触型ICラベル、あるいは非接触型ICタグがその優れた利便性から急速な普及が進みつつある。
非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しが可能な非接触型ICタグにおいては、2つのコイルの誘電磁束による誘起電力を利用した電磁誘導方式によるものや、電波に共振して発生した電流を利用する電波方式によるもの等がある。このような非接触型ICタグは、樹脂等からなるベース基材上に情報が書き込まれるICチップが搭載されるとともにICチップに対する情報の書き込みや読み出しを行うためのアンテナが形成されてなるインレットと呼ばれる層が、複数の層に挟み込まれて構成されている。
従来、上述した電磁誘導方式の非接触型ICタグにおいて、インレットのコイル状アンテナの内側となる領域に複数の貫通穴を形成するとともに、このインレットの表裏にそれぞれ積層される一対の接着層の貫通穴に対向する領域に凸部及び凹部を設け、この凸部を貫通穴を介して凹部に勘合させることにより複数の層の接着力を強化する技術が特許文献1に開示されている。このようにインレットに形成される貫通穴はICチップやアンテナを避けて形成する必要があるが、電磁誘導方式の非接触型ICタグにおいてはアンテナがコイル状であるため、その内側となる領域に貫通穴を形成することにより、アンテナの形状を小さくすることなく複数の層の接着力を強化することができるようになる。また、インレットの表裏に積層される層がPVCからなるものである場合に、接着層を用いずにインレットの表裏に積層される層を熱溶融させることによりインレットとその層とを接着する場合もあるが、インレットがPETからなる場合は、PVCとPETとの接着の相性がよくないため、このような貫通穴を形成することは好ましい。
ところで、上述したような非接触型ICタグにおいては、近年、小型化及び通信可能距離を確保するために、上述したような電波方式によるものを用いることが多くなってきている。電波方式による非接触型ICタグにおいては、微細なICチップを用い、このICチップに導電性のアンテナを接続することにより、ICチップに対して情報の書き込みや読み出しが行われることになる。ところが、このような電波方式による非接触型ICタグは、電磁誘導方式による非接触型ICタグと比較して、情報の書き込み及び読み出しを可能とする周波数の調整に精細さが必要とされ、そのため、二等辺三角形からなる2つの導体が、その頂点が空隙を介して互いに対向するように配置されてなるボウタイアンテナが従来より利用されている。
図7は、一般的なボウタイアンテナを有する非接触型ICタグの一例を示す図であり、(a)は内部構造を示す平面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本例は図7に示すように、インレット501の表裏に2枚の表面シート503a,503bが積層され、粘着剤502a,502bによってこれらが接着されて構成されており、インレット501は、PET樹脂等からなるベース基材530上に、二等辺三角形の形状を有する2つの導体部520a,520bが、二等辺三角形の等しい辺がなす頂点どうしを結んだ直線が二等辺三角形の底辺のそれぞれに対して垂直となるように、かつ、頂点どうしが空隙を有するように配置されてなるアンテナ部520が形成されており、この2つの導体部520a,520bに接続されるように、非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しが可能なICチップ510が搭載されて構成されている。
上記のように構成された非接触型ICタグ500においては、外部に設けられた情報書込/読出装置(不図示)に近接させることにより、情報書込/読出装置からの電波にアンテナ部520が共振して電流が流れ、この電流がICチップ510に供給され、それにより、非接触状態において、情報書込/読出装置からICチップ510に情報が書き込まれたり、ICチップ510に書き込まれた情報がアンテナ部520を介して情報書込/読出装置にて読み出されたりする。この際、アンテナ部520の長さが、図中B−B’間とC−C’間とで異なり、かつ、B−B’間からC−C’間に渡って無段階に変化しているため、アンテナ部520の共振点は、B−B’間の長さによるものからC−C’間の長さによるものまでとなり、それにより、広帯域アンテナが実現されている。
特開2002−157561号公報
上述したような電波方式による非接触型ICタグにおいて広帯域を実現するためにボウタイアンテナを有するものにおいては、表裏に積層される表面シートとの接着力を強化するために特許文献1に記載されたようにインレットに貫通穴を形成する場合、ボウタイアンテナにおける導体部の面積が広いため、貫通穴の総面積が狭くなり、接着力が強化されるとは言い難い。また、接着力を強化するために貫通穴の総面積を広くすると、ボウタイアンテナの導体部の面積が狭くなることとなり、通信特性が低下してしまうという問題点がある。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、複数層が積層され、電波方式によって通信を行うRF−IDメディアにおいて、通信性能を低下させることなく、かつ広帯域を実現しながらも複数層の接着力を強化することができるRF−IDメディア及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
ベース基材上にアンテナ部が形成されるとともに前記アンテナ部に接続されるようにICチップが搭載されたインレットが複数の層に挟み込まれて接着されて構成され、電波方式にて前記ICチップに対して情報の書き込み及び/または読み出しが行われるRF−IDメディアにおいて、
前記アンテナ部は、閉ループ状に形成された導体部を有し、
前記ベース基材は、前記導体部の前記閉ループの内側に貫通穴を有することを特徴とする。
上記のように構成された本発明においては、アンテナ部が形成されるとともにICチップが搭載されたベース基材には貫通穴が形成されているが、アンテナ部を構成する導体部が閉ループ状に形成され、この導体部の閉ループの内側に貫通穴が形成されているので、アンテナ部の外形を小さくすることなく貫通穴の大きさを大きくすることができる。これにより、インレットを挟み込む複数の層の一部あるいは接着層がこの貫通穴に入り込むことで、接着力が強化されることになる。また、アンテナ部を構成する導体部が閉ループ状に形成されていることにより広帯域が実現され、また、上述したようにアンテナ部の外形を小さくする必要がないため、通信性能が低下することがない。
このようなRF−IDメディアは、例えば、
前記ベース基材上に前記導体部が閉ループ状となるように前記アンテナ部を形成する工程と、
前記ベース基材上に前記アンテナ部と接続されるように前記ICチップを搭載する工程と、
前記ベース基材のうち前記導体部の閉ループの内側に前記貫通穴を形成して前記インレットを作製する工程と、
前記インレットを複数の層で挟み込み、前記インレットと前記複数の層とを接着する工程とを有する製造方法によって製造することが考えられる。
この場合、アンテナ部を構成する導体部は導電インキを用いたスクリーン印刷等によって形成することが考えられるが、導体部を閉ループ状に形成するため、導電インキの使用量を削減することができる。
また、前記ベース基材上に前記閉ループ状の前記導体部を外形とする導体領域を形成する工程と、
前記ベース基材上に前記導体領域と接続されるように前記ICチップを搭載する工程と、
前記ベース基材の前記導体領域が形成された領域に、当該導体領域の外形部分が残るように前記貫通穴を形成することにより前記導体部を閉ループ状に形成して前記インレットを作製する工程と、
前記インレットを複数の層で挟み込み、前記インレットと前記複数の層とを接着する工程とを有する製造方法によって製造することも考えられる。
この場合、ベース基材上に形成された導体領域のうち、アンテナ部とならない領域を、貫通穴の形成工程によって除去することができる。
以上説明したように本発明においては、アンテナ部を構成する導体部が閉ループ状に形成され、ベース基材が導体部の閉ループの内側に貫通穴を有する構成としたため、アンテナ部の外形を小さくすることなく貫通穴の大きさを大きくすることができ、それにより、複数層の接着力を強化することができるとともに、通信性能の低下を回避することができ、また、アンテナ部を構成する導体部が閉ループ状に形成されていることにより広帯域を実現することができる。
また、このようなRF−IDメディアを、ベース基材上に導体部が閉ループ状となるようにアンテナ部を形成する工程と、ベース基材上にアンテナ部と接続されるようにICチップを搭載する工程と、ベース基材のうち導体部の閉ループの内側に貫通穴を形成してインレットを作製する工程と、インレットを複数の層で挟み込み、インレットと複数の層とを接着する工程とによって製造するものにおいては、アンテナ部を構成する導体部を導電インキを用いたスクリーン印刷等によって形成した場合、導電インキの使用量を削減することができる。
また、このようなRF−IDメディアを、ベース基材上に閉ループ状の導体部を外形とする導体領域を形成する工程と、ベース基材上に導体領域と接続されるようにICチップを搭載する工程と、ベース基材の導体領域が形成された領域に、この導体領域の外形部分が残るように貫通穴を形成することにより導体部を閉ループ状に形成してインレットを作製する工程と、インレットを複数の層で挟み込み、インレットと複数の層とを接着する工程とによって製造するものにおいては、ベース基材上に形成された導体領域のうち、アンテナ部とならない領域を、貫通穴の形成工程によって除去することができ、製造工程の効率化を図ることができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明のRF−IDメディアとなる非接触型ICタグの第1の実施の形態を示す図であり、(a)は内部構造を示す平面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本形態は図1に示すように、インレット101の表裏に2枚の表面シート103a,103bが積層され、粘着剤102によってこれらが接着されて構成されている。インレット101は、PET樹脂等からなるベース基材130上に、二等辺三角形の外形のみからなる導体部120a,120bが、二等辺三角形の等しい辺がなす頂点どうしを結んだ直線が二等辺三角形の底辺のそれぞれに対して垂直となるように、かつ、頂点どうしが空隙を有するように配置されてなるアンテナ部120が形成されており、この2つの導体部120a,120bに接続されるように、非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しが可能なICチップ110が搭載されて構成されている。導体部120a,120bは、上述したように二等辺三角形の外形のみからなるものであるため、それぞれが閉ループ状となっており、ベース基材130には、この閉ループの内側にて導体部120a,120bに沿った外形を有する表裏貫通した貫通穴131a,131bが形成されている。
上記のように構成された非接触型ICタグ100においては、外部に設けられた情報書込/読出装置(不図示)に近接させることにより、情報書込/読出装置からの電波にアンテナ部120が共振して電流が流れ、この電流がICチップ110に供給され、それにより、非接触状態において、情報書込/読出装置からICチップ110に情報が書き込まれたり、ICチップ110に書き込まれた情報がアンテナ部120を介して情報書込/読出装置にて読み出されたりする。
以下に、上述した非接触型ICタグ100の製造方法について説明する。
図2は、図1に示した非接触型ICタグ100の製造方法を説明するための図である。
まず、PET樹脂等からなるベース基材130上に、二等辺三角形の外形のみからなる導体部120a,120bを、二等辺三角形の等しい辺がなす頂点どうしを結んだ直線が二等辺三角形の底辺のそれぞれに対して垂直となるように、かつ、頂点どうしが空隙を有するように、導電インキを用いたスクリーン印刷によって形成する(図2(a))。これにより、ベース基材130上にアンテナ部120を構成する導体部120a,120bがそれぞれ閉ループ状に形成される。
次に、導体部120a,120bの二等辺三角形の頂点となる領域に接続されるようにベース基材130上にICチップ110を搭載する(図2(b))。このICチップ110が接続される導体部120a,120bの二等辺三角形の頂点となる領域が給電点(不図示)となる。
次に、ベース基材130のうち導体部120a,120bの内側に、導体部120a,120bの内周に沿うように表裏貫通した貫通穴130a,131bをそれぞれ形成してインレット101を作製する(図2(c))。
その後、上記のように作製されたインレット101の表裏に粘着剤102を塗布し、粘着剤102が塗布されたインレット101を表面シート103a,103bで挟み込み、インレット101と表面シート103a,103bとを粘着剤102によって接着する(図2(d))。この際、貫通穴131a,131bには、インレット101の表裏に塗布された粘着剤102が入り込み、それにより、インレット101の表側から塗布された粘着剤102とインレット101の裏側から塗布された粘着剤102とが接着することになる。なお、表面シート103a,103bは、ローラ(不図示)によって均しながらインレット101に接着されるため、貫通穴131a,131bが形成された領域がインレット101が存在しないことにより窪んでしまうことはない。
このように製造された非接触型ICタグ100においては、ベース基材130に形成された貫通穴131a,131bに接着層となる粘着剤102が入り込むことにより、表面シート103a,103bの接着力が強化されるとともに、インレット101がこの2枚の表面シート103a,103b間にて固定されることになるが、貫通穴131a,131bが、二等辺三角形の外形のみからなる導体部120a,120bの内側に形成されているので、アンテナ部120の外形を小さくすることなく貫通穴131a,131bの大きさを大きくすることができ、インレット101と表面シート103a,103bとの接着力をさらに強化することができる。また、アンテナ部120の外形を小さくする必要がないため、通信距離が短くなってしまうことがない。さらに、上述したように導電インキを用いてアンテナ部120を形成した場合、アンテナ部120を構成する導体部120a,120bは、二等辺三角形の外形のみであるため、導電インキの使用量を削減することができる。
以下に、アンテナ部120を構成する導体部120a,120bが二等辺三角形の外形のみであることによる通信特性について説明する。
図3は、ボウタイアンテナ内に複数の貫通穴を設けた非接触型ICタグの一例を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本例における非接触型ICタグ200は図3に示すように、ベース基材230上に、二等辺三角形の導体部220a,220bからなるボウタイ形状のアンテナ部220が形成されるとともにICチップ210が搭載されてなるインレット201の表裏に表面シート203a,203bが粘着剤202によって接着されて構成され、ベース基材230の導体部220a,220bが形成された領域にそれぞれは複数の貫通穴231a,231bが設けられている。
図4は、図1に示した非接触型ICタグ100の通信特性を説明するための図である。
図1に示したような非接触型ICタグ100においては、貼付される物の材質、すなわち貼付される物の誘電率の違いに応じて電波の共振点が異なる。そのため、上述したような広帯域を実現する必要がある。
図4に示したグラフは、横軸に非接触型ICタグが貼付される貼付物を示し、誘電率が低いものから順に示しており、また、縦軸には、この非接触型ICタグに対して情報の読み出しを行うリーダ装置の出力減衰値を示しており、同一距離にて情報の読み出しが可能となる減衰値がグラフとして示されている。
図中、実線は図1に示した非接触型ICタグ100の通信特性、破線は図3に示した非接触型ICタグ200の通信特性、一点鎖線は図7に示した非接触型ICタグ500の通信特性を示す。
図4に示すように、図1に示した非接触型ICタグ100は、図3に示した非接触型ICタグ200や図7に示した非接触型ICタグ500に対して、リーダ装置の出力減衰値が大きくても同一距離にて情報の読み出しが可能であり、かつ、誘電率が変化した場合であっても、同一距離で情報の読み出しが可能となるリーダ装置の出力減衰値があまり変化していない。
すなわち、図1に示した非接触型ICタグ100は、図3に示した非接触型ICタグ200や図7に示した非接触型ICタグ500に対して、広帯域を実現可能なものとなっている。
このように、図1に示した非接触型ICタグ100においては、アンテナ部120を構成する導体部120a,120bがそれぞれ閉ループ状に形成されていることにより広帯域が実現されている。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明のRF−IDメディアとなる非接触型ICタグの第2の実施の形態を示す図であり、(a)は内部構造を示す平面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本形態は図5に示すように、インレット301の表裏に2枚の表面シート303a,303bが積層され、これら表面シート303a,303bが熱溶融することによって、インレット301と表面シート303a,303bとが接着されて構成されている。インレット301は、PET樹脂等からなるベース基材330上に、二等辺三角形の外形のみからなる導体部320a,320bが、二等辺三角形の等しい辺がなす頂点どうしを結んだ直線が二等辺三角形の底辺のそれぞれに対して垂直となるように、かつ、頂点どうしが空隙を有するように配置されてなるアンテナ部320が形成されており、この2つの導体部320a,320bに接続されるように、非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しが可能なICチップ310が搭載されて構成されている。導体部320a,320bは、上述したように二等辺三角形の外形のみからなるものであるため、それぞれが閉ループ状となっており、ベース基材330には、この閉ループ状の内側にて導体部320a,320bに沿った外形を有する表裏貫通した貫通穴331a,331bが形成されている。
上記のように構成された非接触型ICタグ300においては、外部に設けられた情報書込/読出装置(不図示)に近接させることにより、情報書込/読出装置からの電波にアンテナ部320が共振して電流が流れ、この電流がICチップ310に供給され、それにより、非接触状態において、情報書込/読出装置からICチップ310に情報が書き込まれたり、ICチップ310に書き込まれた情報がアンテナ部320を介して情報書込/読出装置にて読み出されたりする。
以下に、上述した非接触型ICタグ300の製造方法について説明する。
図6は、図5に示した非接触型ICタグ300の製造方法を説明するための図である。
まず、PET樹脂等からなるベース基材330上に、二等辺三角形の形状を有する導体領域321a,321bを、二等辺三角形の等しい辺がなす頂点どうしを結んだ直線が二等辺三角形の底辺のそれぞれに対して垂直となるように、かつ、頂点どうしが空隙を有するようにエッチングにて形成する(図6(a))。
次に、導体領域321a,321bの二等辺三角形の頂点となる領域に接続されるようにベース基材330上にICチップ310を搭載する(図6(b))。このICチップ310が接続される導体領域321a,321bの二等辺三角形の頂点となる領域が給電点(不図示)となる。
次に、ベース基材330のうち、導体領域321a,321bが形成された領域において、導体領域321a,321bの外形部分が残るように、表裏貫通した貫通穴330a,331bをそれぞれ形成してアンテナ部320を構成する導体部320a,320bとし、インレット301を作製する(図6(c))。これにより、ベース基材330上にアンテナ部320を構成する導体部320a,320bが閉ループ状に形成されることになる。
その後、上記のように作製されたインレット301を表面シート303a,303bで挟み込み、表面シート303a,303bを熱溶融することにより、インレット301と表面シート303a,303bとを接着する(図6(d))。この際、貫通穴331a,331bには、熱溶融した表面シート303a,303bが入り込み、それにより、2枚の表面シート303a,303がインレット301を挟み込んだ状態で互いに接着することになる。なお、表面シート303a,303bは、ローラ(不図示)によって均しながらインレット301に接着されるため、貫通穴331a,331bが形成された領域がインレット301が存在しないことにより窪んでしまうことはない。
このように製造された非接触型ICタグ300においては、ベース基材330に形成された貫通穴331a,331bに熱溶融した表面シート303a,303bが入り込んで表面シート303a,303bどうしが直接接着することにより、表面シート303a,303bの接着力が強化されるとともに、インレット301がこの2枚の表面シート303a,303b間にて固定されることになるが、貫通穴331a,331bが、二等辺三角形の外形のみからなる導体部320a,320bの内側に形成されているので、アンテナ部320の外形を小さくすることなく貫通穴331a,331bの大きさを大きくすることができ、インレット301と表面シート303a,303bとの接着力をさらに強化することができる。また、アンテナ部320の外形を小さくする必要がないため、通信距離が短くなってしまうことがない。さらに、上述したようにエッチングによってアンテナ部320を形成する場合、アンテナ部320を構成する導体部320a,320bを閉ループ状にするには、導電領域321a,321bの内部にもレジストをかける必要があるが、本形態においては、二等辺三角形の形状を有する導電領域321a,321bを形成した後、ベース基材330に貫通穴331a,331bを形成することにより導体部320a,320bが閉ループ状となるため、導電領域321a,321bの内部にもレジストをかけることなく、ベース基材330上に形成された導体領域321a,321bのうち、アンテナ部320とならない領域を除去することができる。
本形態における非接触型ICタグ300においても、図1に示したものと同様の通信特性を得ることができ、広帯域を実現することができる。
なお、上述した2つの実施の形態を組み合わせることも考えられる。すなわち、図1に示したように粘着剤を用いたものについて、図5に示したもののように導体領域を形成した後に貫通穴を形成するものや、図5に示したように表面シートが熱溶融することによって接着した構成のものについて、図1に示したようにベース基材上に導体部を形成する際に導体部を閉ループ状とするもの等、組み合わせは適宜設定されるものである。
また、上述した2つの実施の形態においては、2つの導体部120a,120b,320a,320bからなるアンテナ部120,320を有するものを例に挙げて説明したが、1つの導体部からなるアンテナ部を有するものであってもよい。
また、上述した2つの実施の形態においては、RF−IDメディアとして非接触型ICタグを例に挙げて説明したが、本発明は、非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しが可能なICチップが導体部に接続されてベース基材上に搭載されてなるRF−IDメディアであれば、この他に非接触型ICラベルや非接触型ICカード等も適用することができる。なお、非接触型ICカードにおいては、上述した非接触型ICタグのように物に貼付されることは稀であるが、財布やかばん等に入れた状態で使用する場合、財布やかばん、あるいはその他に接触している物の材質によって共振点が変化する可能性があるため、上述したような構成によって広帯域を実現することが好ましい。また、財布やかばん等から出した場合であっても、手に持って使用した場合、人体によって共振点が変化するため、同様に広帯域を実現することが好ましい。
本発明のRF−IDメディアとなる非接触型ICタグの第1の実施の形態を示す図であり、(a)は内部構造を示す平面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図1に示した非接触型ICタグの製造方法を説明するための図である。 ボウタイアンテナ内に複数の貫通穴を設けた非接触型ICタグの一例を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図1に示した非接触型ICタグの通信特性を説明するための図である。 本発明のRF−IDメディアとなる非接触型ICタグの第2の実施の形態を示す図であり、(a)は内部構造を示す平面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図5に示した非接触型ICタグの製造方法を説明するための図である。 一般的なボウタイアンテナを有する非接触型ICタグの一例を示す図であり、(a)は内部構造を示す平面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
符号の説明
100,200,300 非接触型ICタグ
101,201,301 インレット
102,202 粘着剤
103a,103b,203a,203b,303a,303b 表面シート
110,210,310 ICチップ
120,220,320 アンテナ部
120a,120b,220a,220b,320a,320b 導体部
130,230,330 ベース基材
131a,131b,231a,231b,331a,331b 貫通穴

Claims (3)

  1. ベース基材上にアンテナ部が形成されるとともに前記アンテナ部に接続されるようにICチップが搭載されたインレットが複数の層に挟み込まれて接着されて構成され、電波方式にて前記ICチップに対して情報の書き込み及び/または読み出しが行われるRF−IDメディアにおいて、
    前記アンテナ部は、閉ループ状に形成された導体部を有し、
    前記ベース基材は、前記導体部の前記閉ループの内側に貫通穴を有することを特徴とするRF−IDメディア。
  2. 請求項1に記載のRF−IDメディアの製造方法であって、
    前記ベース基材上に前記導体部が閉ループ状となるように前記アンテナ部を形成する工程と、
    前記ベース基材上に前記アンテナ部と接続されるように前記ICチップを搭載する工程と、
    前記ベース基材のうち前記導体部の閉ループの内側に前記貫通穴を形成して前記インレットを作製する工程と、
    前記インレットを複数の層で挟み込み、前記インレットと前記複数の層とを接着する工程とを有するRF−IDメディアの製造方法。
  3. 請求項1に記載のRF−IDメディアの製造方法であって、
    前記ベース基材上に前記閉ループ状の前記導体部を外形とする導体領域を形成する工程と、
    前記ベース基材上に前記導体領域と接続されるように前記ICチップを搭載する工程と、
    前記ベース基材の前記導体領域が形成された領域に、当該導体領域の外形部分が残るように前記貫通穴を形成することにより前記導体部を閉ループ状に形成して前記インレットを作製する工程と、
    前記インレットを複数の層で挟み込み、前記インレットと前記複数の層とを接着する工程とを有するRF−IDメディアの製造方法。
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