JP2009109861A - 現像ローラ、現像ローラの製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

現像ローラ、現像ローラの製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像ブレードとの長期接触による画像スジ、低温低湿下における寿命後期の現像ローラ上へのトナー固着、および高温高湿下のカブリを抑制することができる高品位の現像ローラを提供する。
【解決手段】軸芯体の周囲に樹脂層を有し、該樹脂層の外周に表面層を有する現像ローラであって、該表面層が、所定のソフトセグメントユニットを有する熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂を用いて形成されており、該熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂のエステル濃度(Ec)、エーテル濃度(Etc)およびウレタン濃度(Urc)が、8.0≦Ec≦11.2、18.4≦Etc≦37.8かつ0.8≦Urc≦2.7の範囲にあり、該現像ローラのJIS K 6253A硬度が26°以上45°以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリの受信装置の如き電子写真装置に組み込まれる感光体に接触させて使用される現像ローラ、現像ローラの製造方法、およびこれを用いたプロセスカートリッジ、電子写真装置に関するものである。
複写機、プリンター、ファクシミリの受信装置の如き電子写真装置における現像方式としては、従来、二成分現像方式と一成分現像方式が用いられている。近年、小型化、高性能化の要請から、一成分トナーを用いた一成分現像方式が注目されている。
このような一成分トナーを使用する現像装置としては、トナーを収納するトナー容器の開口を閉塞し、且つ、一部を容器外に露出するように現像ローラが設けられる。トナー容器内で現像ローラに当接して設けられる弾性ローラによって、現像ローラ表面上にトナーを供給する。ついで、現像ブレードにより余剰トナーを除去して現像ローラ上にトナーを薄膜状に形成すると同時に、摺擦によりトナー粒子に所定量の正または負の摩擦電荷を与える。さらに、現像ローラの回転により正または負に摩擦帯電したトナーを、露出部の現像領域に搬送し、ここにおいて接触又は近接して設けられる感光体表面の静電荷像に付着させ現像を行う。このような現像ローラには、導電性軸芯体の周囲に樹脂層を設け、必要に応じてその外周に表面層を設けたものが使用される。
また、現像ローラには、以下のような様々な要求を満たすことが求められている。
・長期間にわたり安定した画像を出力するために現像ローラ表面へのトナー固着を防止すること。
・一定加重により当接する現像ブレードとの接触部に生じる変形起因による画像弊害を抑制するために低い圧縮永久歪を有すること。
・トナーへの適度な帯電性を付与すること。
近年、更なる高寿命化・高画質化の必要性が高まっており、装置寿命終盤における現像ローラへのトナー固着を防止する目的で、現像ローラを柔軟化する方法が挙げられている(特許文献1)。しかしながら、現像ローラを柔軟化することにより、現像ブレードとの長期接触による接触部の変形量が増大し、ローラ変形に起因する画像スジ等の画像弊害が悪化する場合がある。さらには、現像ローラ表面層の表面粘着力の増大による初期のトナー固着が発生するという懸念があった。
また、省スペース、低コストな画像形成装置が広く普及し、昨今ではその使用環境が大きく変動している。ところが、高温高湿(温度30℃/湿度85%RH)環境下と低温低湿(温度15℃/湿度10%RH)環境下のような両極端の環境下における画質品位の両立が非常に困難になる場合がある。具体的には、高温高湿環境下において、高画質対応カラープリンターに現像ローラを組み込み、画像形成を行うと、トナーへの摩擦帯電性の低下に起因したカブリが発生する場合がある。さらには、現像ローラ表面層やトナーが柔軟化することで、ローラ変形起因の画像弊害や初期トナー固着が発生しやすくなる懸念があった。一方で、低温低湿環境下においては、現像ローラ表面層やトナーの硬度が上昇することで、トナーに与えるストレスが増大して、現像ローラ表面層にトナーが固着する場合があった。なお、上記電子写真用ゴム部材における硬度の温度依存性を抑制するために、ウレタン原料に2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール由来のエステルポリオールを用いる方法(特許文献2)が提案されている。また、エステルポリオールの分子量とエステル濃度を規定することで、反発弾性の温度依存性を抑制する手法(特許文献3)も挙げられている。
しかしながら、特許文献2および3に記載の電子写真用ゴム部材においては、ゴム部材のJIS K 6253A硬度が高いためトナーに与えるストレスが強く、現像ローラ表面層にトナーが固着する懸念があった。さらには、ゴム部材を構成するウレタン原料中においてエーテル基の如き電子供与基を含有しないため、特に高温高湿下においてトナーへの摩擦帯電性の低下に起因したカブリが発生する場合があった。
すなわち、複写機、プリンター、ファクシミリの受信装置の如き電子写真装置において、更なる高寿命化・高画質化を達成するためには、様々な環境下において現像ローラの機械的物性を非常にシビアにコントロールする必要がある。さらに、それと同時に、トナー帯電付与能の高度な制御が求められる。
特開平11−212354号公報 特開2001−083855号公報 特開2003−073440号公報
本発明の目的は、現像ブレードとの長期接触による接触部の変形量の抑制および低温低湿下で繰り返し画像を出力した際の現像ローラ表面層上へのトナー固着の抑制を同時に可能とする現像ローラを提供することにある。また、高温高湿下においてもトナーへの摩擦帯電性の低下に起因したカブリを抑制できる高品位の現像ローラを提供することにある。さらに、このような現像ローラの製造方法、このような現像ローラを用いた高画質・高耐久な現像装置、及び電子写真装置を提供することにある。
本発明者等は、前記の課題に鑑み、現像ブレードとの長期接触による接触部の変形、低温低湿下で繰り返し画像を出力した際の現像ローラ表面層上へのトナー固着に起因した画像弊害、および高温高湿下におけるカブリの改善を試みた。その結果、現像ローラ表面層に用いられるポリウレタン樹脂を構成する官能基配合比、ウレタン濃度の如き架橋点密度およびJIS K 6253A硬度の最適化をすることで、上記目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明の現像ローラは、軸芯体の周囲に樹脂層を有し、該樹脂層の外周に表面層を有する現像ローラにおいて、
該表面層が、下記式(1)乃至(3)のいずれかのユニットを有する熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂を用いて形成されており、
該熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂のエステル濃度(Ec)、エーテル濃度(Etc)およびウレタン濃度(Urc)を、ESCA(X線光電子分光法)により測定された窒素元素割合、C−C結合比率、COO結合比率及びC−O結合比率を用いて下記式(4)乃至(6)で定義したとき、8.0≦Ec≦11.2、18.4≦Etc≦37.8かつ0.8≦Urc≦2.7の範囲にあり、
該現像ローラのJIS K 6253A硬度が26°以上45°以下であることを特徴とする。
Figure 2009109861
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また、本発明に係る現像ローラの製造方法は、上記の現像ローラの製造方法であって、
軸芯体の周囲の樹脂層の外周に表面層形成用塗料の塗膜を形成し、該塗膜を硬化して表面層を形成する工程を含み、
該表面層形成用塗料は、
3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ポリカプロラクトンジオール及び1,3−ブタンジオールから選ばれる少なくとも一種の多価アルコールを用いて得られる1000≦Mn≦6000のエステルポリオールと、
変性部にエーテル基を有し、かつジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)およびポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)から選ばれる少なくとも1つから製造された2000≦Mn≦5500のプレポリマー型イソシアネートと
を含むことを特徴とする。
また、本発明は、現像ローラが装着されてなり、電子写真装置に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、上記現像ローラを具備することを特徴とする電子写真装置用の現像装置に関する。
また、本発明は、現像ローラの表面にトナーの薄層を形成し、該現像ローラを感光ドラムに接触させて感光体表面に該トナーを供給することにより該感光体に可視画像を形成させる電子写真装置において、上記現像ローラを具備することを特徴とする電子写真装置に関する。
本発明の現像ローラによれば、現像ブレードとの長期接触による接触部の変形および低温低湿下で繰り返し画像を出力した際のトナー固着に起因した画像弊害を抑制することができる。また、高温高湿下におけるカブリの制御を可能とし、高品位な画像を得ることができる。さらに、高寿命および高画質な画像形成が可能なプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
本発明の現像ローラは、軸芯体の周囲に樹脂層を有し、その外周に表面層を有するものであり、以下の条件を満たす。
(a)表面層が前記式(1)乃至(3)のいずれかのユニットを有する熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂を用いて形成されている。
(b)該熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂のエステル濃度(Ec)、エーテル濃度(Etc)およびウレタン濃度(Urc)が、8.0≦Ec≦11.2、18.4≦Etc≦37.8かつ0.8≦Urc≦2.7の範囲にある。ただし、Ec、EtcおよびUrcは、ESCA(X線光電子分光法)により測定された窒素元素割合、C−C結合比率、COO結合比率及びC−O結合比率を用いて前記式(4)乃至(6)で定義する。
(c)該現像ローラのJIS K 6253A硬度が26°以上45°以下である。
本発明では、表面層が熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂を用いて形成されていることを特徴とする。ここで、ポリウレタン樹脂とは、単一の組成を持つポリマーを指す名称ではなく、ウレタン結合を含むポリマーの総称であり、ウレタン結合、アロファネート結合、ビュレット結合等のハードセグメントとソフトセグメントから構成される。ポリウレタン樹脂は、一般にソフトセグメントを形成する化学結合種によって、エステルウレタン樹脂、エーテルウレタン樹脂、カーボネートウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、オレフィンウレタン樹脂等といった分類がされる。エーテルエステルポリウレタン樹脂とは、ポリマー中のソフトセグメントがエーテル基とエステル基を含有するユニットから構成される。
さらに、熱可塑型ウレタン樹脂と比較して低い圧縮永久歪を有し、現像ブレード起因の現像ローラの変形を抑制することができるとともに、耐磨耗性およびトナー摩擦帯電性の観点から、熱硬化型ポリウレタン樹脂である必要がある。
なお、カーボネートポリウレタン樹脂やアクリルポリウレタン樹脂等は、ポリウレタン樹脂中のソフトセグメントの結合強度がエーテルポリウレタン樹脂やエステルポリウレタン樹脂よりも顕著に高い。したがって、現像ローラの表面層に用いた場合に、その硬度が上昇し、トナーへ与えるストレスが増加してしまう。
また、本発明におけるエーテルエステルポリウレタン樹脂は、式(1)乃至(3)のいずれかのユニットを有することを特徴とする。このようなエーテルエステルポリウレタン樹脂は、式(1)乃至(3)のいずれかのユニットを主骨格とするウレタン原料の少なくとも1種から製造することができる。かかる3種類のユニットは、エーテルエステルポリウレタン樹脂中のソフトセグメントを構成するユニットであるが、一般的にポリウレタン樹脂のソフトセグメントの構造がポリウレタン樹脂の物性、特に機械的物性に大きな影響を及ぼすことは公知である。例えば、ポリエステルのエステル濃度、ポリマー主鎖炭素数の奇偶効果、メチル基等の側鎖基導入、末端構造や分岐構造など様々な因子が、ソフトセグメントの結晶性、つまりポリウレタン樹脂の機械的物性に影響を与える。上記の知見を鑑み、本発明者らは鋭意検討を行った結果、上記3種類のユニットのうち少なくとも1種のユニットを含有する場合に、本発明における効果を発現できることを見出した。詳細なメカニズムは不明であるが、式(1)乃至(3)のいずれかのユニットを含有する原料は、一般的な原料よりも低融点であるため、ソフトセグメントの結晶性が適度に制御されて本発明における効果発現に寄与したものと予想される。
式(1)乃至(3)のいずれかのユニットの存在は、赤外分光(IR)法、および加水分解などで構成成分に分解した後の熱分解ガスクロマトグラフィー(Pyr―GC)法等の公知の手法により、表面層から採取した試験片を分析して確認することが可能である。
さらに、エーテルエステルポリウレタン樹脂のエステル濃度(Ec)、エーテル濃度(Etc)に示される官能基配合比およびウレタン濃度(Urc)の厳密な制御が、本発明の効果発現における最も重要な点である。具体的には、8.0≦Ec≦11.2、18.4≦Etc≦37.8かつ0.8≦Urc≦2.7に制御する。なお、各値の好ましい上限及び下限は、独立している。
エステル基は分子鎖間力が強く、耐磨耗性、ヤング率および破断強度に優れるといった特徴を示すため、表面層に低い圧縮永久歪を与えることに寄与する。また、エーテル基は電子供与性である最高占有分子軌道電子雲が集中しているため、トナーに優れた負帯電性を与えることに寄与する。つまり、Ecを8.0以上にすることで、十分な機械的物性が得られ、現像ブレード接触部における変形量が減少し、画像スジ等や初期固着等の画像弊害が抑制される。一方で、Ecを11.2以下にすることで、ポリウレタン樹脂中の相対的なエーテル濃度(Etc)が確保されるとともに、表面層の硬度上昇によるトナーへのストレスを軽減することができる。また、Etcを18.4以上にすることで、十分なトナーへの摩擦帯電性が得られることができる。一方で、Etcを37.8以下にすることで、エステル濃度(Ec)の相対的な減少による機械的物性の低下を抑制することができる。
また、ウレタン濃度(Urc)は、エーテルエステルポリウレタン樹脂における架橋点密度を示す値であり、貯蔵弾性率等の機械的物性と比例関係にある値である。ポリウレタン樹脂に限らず、一般的にゴムの基本的物性として、低温低湿環境において機械的物性が上昇し、高温高湿環境において機械的物性が低下することは公知である。また、ウレタン基は化学結合中の窒素原子に孤立電子対を有するために、トナーに優れた負帯電性を与えることに寄与する。つまり、Urcを0.8以上にすることで、高温高湿環境においても十分な機械的物性とともに、優れたトナー帯電付与性が得られる。一方で、Urcを2.7以下にすることで、低温低湿下における表面層硬度上昇を抑制し、トナーへ与えるストレスを軽減することができる。
さらに、ポリウレタン樹脂中の架橋点密度の増大は、ソフトセグメントの結晶性を阻害し、機械的物性を低下させる場合もあるため、ハードセグメントとソフトセグメント含有量のバランスも重要な点である。つまり、エーテルエステルポリウレタン樹脂におけるEc、EtcおよびUrcの厳密な制御が、本発明における様々な環境における機械的物性およびトナー帯電付与性の最適化の達成に必要である。
エーテルエステルポリウレタン樹脂のEc、EtcおよびUrcは、ESCAまたはXPSと呼ばれるX線光電子分光法などの公知の方法で測定される。上記軟X線を励起源としたX線光電子分光法は、現像ローラ表面層のごく表面近傍の元素組成や化学結合状態の同定が可能な、非破壊的な分析方法である。本発明におけるESCA(X線光電子分光法)により測定された表面層のEc、EtcおよびUrcの定義に関する詳細は後述する。
また、本発明における現像ローラのJIS K 6253A硬度は、26°以上45°以下の範囲であることを特徴とする。JIS K 6253A硬度が26°以上であることで、圧縮永久歪を抑制することが可能であり、現像ブレード接触部における変形量の増大を抑制することができる。また、JIS K 6253A硬度が45°以下であることで、トナーに与えるストレスを軽減することができる。好ましくは32°以上39°以下である。
また、熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂をマイクロサンプリング質量分析法(μ−MS)によって測定して得られる極大ピークの半値全幅値をLとしたとき、0.7(分)≦L≦2.5(分)の範囲にあることが好ましい。μ−MS測定によって得られる熱クロマトグラムが最大値となる極大ピークは、ポリウレタン樹脂の架橋点密度と非常に良い相関を示す。そこで、本発明においては、この極大ピーク時間を架橋点密度の指標として表し、極大ピーク強度の半値全幅値(L)を、ウレタン結合の架橋点密度分布として取り扱った場合の好ましい範囲を見出した。本発明におけるエーテルエステルポリウレタン樹脂の架橋点密度の分布は比較的ブロードであるが、Lが上記の範囲にある時、表面層の圧縮永久歪と柔軟性が適度なバランス関係にある。そのため、現像ブレードとの接触部における現像ローラの変形量の低減とトナーへのストレス低減の両方に寄与することができる。
上記Ec、Etcの値は、樹脂材料の極性、ソフトセグメント主骨格の炭素数、エーテル基、エステル基を含有するソフトセグメントの配合比を調整することで制御することができる。また、Urcの値は、ポリエーテルエステルポリウレタン樹脂の架橋間密度によって制御することができる、さらに、JIS K 6253A硬度は、表面層のUrc、Ec、Etcの値および樹脂層の硬度によって制御することができる。
前記熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂は、ポリオールとイソシアネートから得られるものを挙げることができる。なお、式(1)乃至(3)のいずれかのユニットを主骨格とした原料は、ポリオール及びイソシアネートの両方でもよく、いずれか一方でも構わない。さらに、Ec、EtcおよびUrcの値が本発明において規定した範囲にあれば、エーテル成分およびエステル成分が、ポリオール及びイソシアネートの両方に含有していてもよく、いずれか一方に含有していても構わない。
ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及びこれらの混合物が挙げられる。
ポリエーテルポリオールは、特に限定されるものではないが、ポリウレタンエーテルポリオールプレポリマーが、表面層の機械的物性と柔軟性のバランスに優れるため、好ましい。例えば、原料ポリエーテルポリオールとして、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、THFとネオペンチルグリコールの共重合体(PTXG)等を用いたものが挙げられる。
ポリエステルポリオールは、特に限定されるものではないが、直接エステル化反応、開環重合反応で得られたポリエステルポリオールを好適に用いることができる。または、ポリエステルポリオールとイソシアネートを鎖延長させたポリウレタンポリオールプレポリマーを好適に用いることができる。直接エステル化反応で合成されるポリエステルポリオールは、原料として多塩基酸と多価アルコールを脱水縮合することで得られる。
多塩基酸としては、アジピン酸、イソフタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、ヘット酸、テトラブロモ無水フタル酸、無水フタル酸、ハソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、セバシン酸、フマル酸、トリメリット酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、1,12−ドデカン二酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、5−ソディオスルホイソフタル酸などを例として挙げることができる。この中でも、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、セバシン酸が容易に入手できることから特に好ましい。
多価アルコールとしては、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、グリセリン、ペンタエリストール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ヒドロキシビバリルヒドロキシビバレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールなどを例として挙げることができる。
さらに、直接エステル化反応で合成されたポリエステルポリオールに関して、上記多価アルコールの中から3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオールを用いたものが特に好ましい。上記の物質は、一般的な多価アルコールの融点(−10℃〜200℃)と比較して、特異的に低い融点(−50℃、−77℃)を示す。したがって、ポリウレタン樹脂中のエステル基を有するソフトセグメントにおける結晶化度の制御が容易であるため、機械的物性の制御という観点において、特に低温低湿下における硬度上昇の抑制に寄与する。さらに、ε−カプロラクトンの開環重合反応で得られたポリカプロラクトンジオール、もしくはポリカプロラクトンジオールをプレポリマー化して合成されたポリエステルポリオールも特に好ましい。上記ポリカプロラクトンジオールの中でも、非結晶性もしくは、低融点の性質を示すタイプのものが、イソシアネートとの相溶性、溶媒への溶解性という観点から特に好ましい。
また、ポリエステルポリオールは、硬化剤として用いるイソシアネートの種類や数平均分子量(Mn)およびウレタンプレポリマー化の可否によって、最適なMnが異なるが、1000≦Mn≦6000の範囲にあることが好ましい。Mnを1000以上とすることで、架橋点密度つまりUrcの上昇を抑制し、低温低湿下における表面層硬度の上昇を抑制することができる。さらに、表面層中のEcとEtcの制御を容易に行うことにも寄与する。一方で、Mnを6000以下とすることで、Urcの過度の低下を抑制し、圧縮永久歪の上昇を防ぐとともに、過度な柔軟化による初期トナー固着を抑制することができる。
イソシアネートとしては、特に限定されるものではないが、以下のものを例として挙げることができる。ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性MDI、キシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、パラフェニルレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、これらの共重合物、そのブロック体及び混合物。
上記に例示した中でも、変性部(ソフトセグメント部)にエーテル基およびエステル基を有するプレポリマー型イソシアネートがポリオールとの相溶性および物性調整が容易であることから、特に好ましい。エーテル基およびエステル基を有する変性部を構成する原料として、上記ポリオールに用いたものと同じものを好適に用いることができる。
また、上記イソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)およびポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)から選ばれる少なくとも一つから製造されたものが好ましい。上記三種類の物質は、ポリオールとの反応性が良好であるだけでなく、トルエンジイソシアネート(TDI)の如きイソシアネート原料と比較して、ハードセグメント起因の過度な硬質化を比較的容易に制御することができる。また、さらにキシリレンジイソシアネート(XDI)などのイソシアネート原料と比較して、強靭性の維持が比較的容易であり、圧縮永久歪の制御という観点で好ましい。特に好ましくは、変性部にエーテル基を有し、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)から製造されたプレポリマー型イソシアネートを用いたものである。ポリメリックMDIを用いることで、ポリウレタン樹脂における架橋点密度分布(L)が比較的ブロードになり、表面層の柔軟性と圧縮永久歪の高次元なレベルでの両立に寄与する。
また、本発明におけるイソシアネート化合物において、ウレタンプレポリマー化の可否および反応に用いるポリオール化合物の種類やMnによって、最適なMnが異なるが、2000≦Mn≦5500の範囲にあることが好ましい。Mnが2000以上であることで、架橋点密度つまりUrcの上昇を抑制することで、低温低湿下における表面層硬度の上昇を抑制することができる。さらに、表面層中のEcとEtcの制御を容易に行うことにも寄与する。一方で、Mnが5500以下であることで、Urcの過度の低下を抑制し、圧縮永久歪の上昇を防ぐとともに、過度な柔軟化による初期トナー固着を抑制することができる。
イソシアネート化合物は、ポリオール化合物に対して、イソシアネートインックスが1.0から1.5の範囲であることが特に好ましい。上記範囲にあることによって、未反応物の生成による圧縮永久歪の上昇や、過度な硬度の上昇を抑制することができる。なお、イソシアネートインデックスとは、イソシアネート化合物中のイソシアネート基のモル数とポリオール成分中の水酸基のモル数との比([NCO]/[OH])を示すものである。
以下、本発明の現像ローラの実施の形態について、図面を参照して説明する。
本発明の現像ローラ1は、図1に示すように、円柱状または中空円筒状の導電性軸芯体2の外周面に一層以上の樹脂層3が固定され、さらに樹脂層3の外周面に表面層4が積層されて構成される。また、上記樹脂層3や表面層4がそれぞれ1層構造の場合の他、材質や組成等が異なる多層構造であってもよい。
本発明の現像ローラに用いる導電性軸芯体は、上層の樹脂層及び表面層を支持し感光体へトナー(現像材)を搬送可能な強度と、帯電したトナーを感光体へ移動可能な電極となり得る導電性を有するものであればいずれであってもよい。その材質としては、アルミニウム、ステンレス、銅合金等の金属または合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄、導電性を有する合成樹脂を挙げることができる。
さらに、導電性軸芯体として、導電性軸心体材料にめっき、酸化処理などの防錆処理を行ったものを使用することができる。めっきの種類としては電気めっき、無電解めっきのいずれも使用することができるが、寸法安定性の観点から無電解めっきが好ましい。ここで使用される無電解めっきの種類としては、ニッケルめっき(カニゼンめっき)、銅めっき、金めっき、その他各種合金めっきを挙げることができる。めっき厚さは、0.05μm以上が良く、作業効率と防錆能力のバランスを考慮すると、めっき厚さは0.1〜30μmであることが好ましい。
導電性軸芯体の形状としては棒状体又はパイプ状体を挙げることができる。必要に応じて、その表面にプライマー処理層を形成してもよい。この導電性軸芯体の外径は、4mm〜10mmの範囲が好ましい。
本発明の現像ローラにおける樹脂層は、現像ブレードに当接して薄膜状に形成された表面のトナーを感光体へ供給可能とするため、現像ローラに適度な弾性を有するように、適切な弾性を有することが好ましい。また、現像ローラに接触する感光体、現像ブレード、トナー等に対する損傷を低減するため低硬度であり、且つ、これらから受ける押力による変形の発生を抑制し、高品位な画像を長期にわたって得るため、圧縮永久歪が小さいことが好ましい。
樹脂層の厚みとしては1mm以上5mm以下が好ましく、その硬さについてはJIS K 6253A硬度が20°以上45°以下であることが好ましい。樹脂層が厚み1mm未満であったり、JIS K 6253A硬度が45°を超えたりする場合、感光体との圧接力が増大し、トナーの劣化を促進する場合がある。また、厚みが5mm超では、装置の大型化やコスト高を招く場合があり、JIS K 6253A硬度が20°未満では、他部材との長期圧接による塑性変形が原因で画像スジが発生する場合がある。
樹脂層は、発泡体、ソリッド体のいずれであってもよい。その材質としては、具体的には、エチレン−プロピレン−ジエン共重合物ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシゴム、ユリアゴム、メラミンゴム、ジアリルフタレートゴム、ポリカーボネートゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチロール系ゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物、多硫化ゴム、ウレタンゴム等のゴム材を挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
樹脂層は導電性を有し、現像ローラが半導体領域の電気抵抗値を有するものとすることが好ましい。樹脂層において、導電性を有するものとするため、イオン導電機構、または電子導電機構による導電付与剤を含有することが好ましい。導電性付与剤としては、グラファイト、カーボンブラック、アルミニウム、銅等の導電性金属;酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン等の導電性金属酸化物などの微粒子を用いることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、カーボンブラックは比較的容易に入手することができ、良好な帯電性が得られるので好ましい。
樹脂層の体積抵抗率は1×103〜1×1011Ω・cmの範囲にあることが好ましい。樹脂層の体積抵抗率が1×103〜1×1011Ω・cmであれば、トナーを均一に帯電することができる。樹脂層の体積抵抗率のより好ましい範囲は1×103〜1×108Ω・cmである。なお、上記樹脂層の体積抵抗率は、以下の方法で求めた値を採用することができる。
抵抗計として、超高抵抗計R8340A(商品名、アドバンテスト社製)を用い、以下の条件で測定を行う。
測定モード:プログラムモード5
(チャージ及びメジャー30秒、ディスチャージ10秒)
印加電圧:100(V)
試料箱:超高抵抗計測定用試料箱TR42(商品名、アドバンテスト社製)
主電極:口径10mm厚さ10mmの金属
ガードリング電極:内径20mm、外径26mm厚さ10mmの金属
試験片に関しては、初めに、樹脂層の材料を、樹脂層の成形時と同じ条件で、樹脂層と同じ厚さに硬化させた平板状のテストピースを作製する。次に、そのテストピースから直径30mmの試験片を切り出す。切り出した試験片の片面には、その全面にPt−Pd蒸着を行うことで蒸着膜電極(裏面電極)を設け、もう一方の面には同じくPt−Pd蒸着膜により、直径15mmの主電極膜と、内径18mm、外径28mmのガードリング電極膜を同心状に設ける。なお、Pt−Pd蒸着膜は、マイルドスパッタE1030(商品名、日立製作所製)を用い、電流値15mAにて蒸着操作を2分間行って得る。蒸着操作を終了したものを測定サンプルとする。
測定時には、口径10mmの主電極を口径15mmの主電極膜からはみ出さないように置く。また、内径20mmのガードリング電極を、内径18mmのガードリング電極膜からはみ出さないように、電極膜の上に置いて測定する。測定は、気温23℃、相対湿度50%の環境で行うが、測定に先立って、測定サンプルを、該環境に12時間以上放置しておく。
以上の状態で、試験片の体積抵抗(Ω)を測定する。次に、測定した体積抵抗値をRM(Ω)、試験片の厚さをt(cm)とするとき、試験片の体積抵抗率RR(Ωcm)を、以下の式によって求める。
RR(Ωcm)=π×0.75×0.75×RM(Ω)÷(4×t(cm))
表面層は、前述したエーテルエステルポリウレタン樹脂を用いて形成する。なお、表面層を2層以上形成する場合は、少なくとも最外層となる表面層を前述したエーテルエステルポリウレタン樹脂を用いて形成すればよい。
表面層は、導電性の付与及び機械的物性の制御のため、カーボンブラックを含有していてもよい。表面層におけるカーボンブラックの含有量は、現像ローラに適正な範囲の導電性の付与および機械的物性の制御の観点から、表面層の樹脂成分100質量部に対して、15質量部以上30質量部以下であることが好ましい。表面層におけるカーボンブラックの含有量が15質量部以上であることで、適度な導電性が得られるだけでなく、圧縮永久歪の抑制が可能である。一方で、30質量部以下であることで、樹脂成分に対する分散均一性が得られるだけでなく、表面硬度の上昇の抑制が可能であり、高品位な画像を得られることから好ましい。
カーボンブラックとしては、分散安定性を有することから、酸化処理により表面官能基を付与した酸化処理カーボンブラックが好ましい。酸化処理カーボンブラックのpH値は5.0以下であることが好ましい。酸化処理カーボンブラックは表面に極性基を有するために、表面層を形成する樹脂成分との親和性が向上する。このため、充分な導電性を付与できる範囲でカーボンブラックを使用しても均一に分散することができ、経時に伴う凝集を抑制することができ、ゴースト等画像不具合やリークの発生を抑制することができる。
カーボンブラックの平均粒径としては、表面層の強度を維持し、適切な導電性を考慮すると、例えば15〜40nmとすることができる。また、カーボンブラックのDBP吸油量としては、同様の理由から、例えば60〜180ml/100gとすることができる。このようなカーボンブラックとしては、チャンネル法、ファーネス法などで製造したものを好適に使用することができる。さらに、必要な物性に合わせて、2種以上のカーボンブラックを配合してもよい。
表面層は、現像ローラの表面に適度な表面粗さを付与するため、表面に凹凸形状を形成する球状微粒子を含有していてもよい。表面層が球状微粒子を含有することによって、現像ローラ表面の表面粗度を均一にすることが容易となると同時に、表面層が磨耗した場合でも、表面粗度の変動を少なくし表面状態を一定に保持することができる。球状微粒子の含有量としては、表面層における樹脂成分100質量部に対して、15〜100質量部であることが好ましい。
球状微粒子としては、体積平均粒径が8〜30μmのものが好ましい。微粒子の体積粒径の測定には、コールター社製のLS−230型レーザー回折式粒度分布測定装置(商品名)にリキッドモジュールを取り付けたものを用いることができる。測定は、水約10ccに微量の界面活性剤を添加し、これに微粒子約10mgを加え、超音波分散機で10分間分散した後、測定時間90秒間、測定回数1回の条件で測定を行う。上記の測定方法により測定した値を体積平均粒径の値として採用することができる。
球状微粒子の材質としては、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂を挙げることができる。これらの球状微粒子は、例えば、懸濁重合、又は分散重合法により製造することができる。
表面層には、上記成分の他、上記成分の機能を阻害しない範囲で、必要に応じて、充填剤、増量剤、加硫剤、架橋剤、加硫助剤、架橋助剤、酸化防止剤、老化防止剤、加工助剤の如き各種添加剤を含有させることができる。
表面層の厚さとしては、1〜50μmが好ましく、より好ましくは3〜30μmである。表面層の厚さが1μm以上であれば、表面層や下層が含有する低分子量成分の析出を抑制することができ、50μm以下であれば、現像ローラの高硬度となるのを抑制し、トナーの融着を抑制することができる。表面層の膜厚測定方法としては、現像ローラを切り出し、断面観察を観察することで測定することができる。具体例としては、作製した現像ローラの両端から5mmの点及び長手方向中央部を剃刀で厚さ1mm×深さ5mmの大きさに切り出して測定サンプルを作成する。この各測定サンプルの断面をデジタルマイクロスコープ(商品名:VH−2450、キーエンス株式会社)を用いて観察する方法が例示できる。上記測定方法により、各現像ローラの周方向の異なる3点についてそれぞれ測定を行い、9点の平均を現像ローラの膜厚とすることができる。
本発明の現像ローラの製造において、まず導電性軸芯体に樹脂層を成形する。樹脂層の成形方法としては、上記ゴムの未硬化ゴム成分、導電性付与剤、及び必要に応じてその他成分を含有する組成物(未硬化ゴム組成物という。)から塗工液を調製し、これを用いて塗膜を形成し、これを硬化する方法を挙げることができる。塗工方法としては、浸漬塗工法、ブレード塗工法、環状塗工槽で塗工する方法、リング形状の塗工ヘッドを用いた塗工法を挙げることができる。また、未硬化ゴム組成物を用いて、押し出し成形法、金型成形法により成形し、硬化する方法を挙げることができる。ゴム成分の硬化後、研磨して表面粗さの調整し、樹脂層を成形することもできる。
樹脂層の成形後、表面層を成形する。表面層の成形方法としては、未硬化の上記結着樹脂、その他の成分の表面層材料を含有する組成物(未硬化組成物という。)を調製し、これを用いて樹脂層上に塗膜を形成し、硬化する方法を挙げることができる。未硬化組成物の調製は、溶媒としてメチルエチルケトン、トルエン、又はアルコールを用いて、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミルの如きビーズを使用した分散装置を使用することが好ましい。
塗膜の形成には、スプレー、浸漬、又はロールコートの如き塗工方法を使用することができ、上記樹脂層上に、塗膜を形成した後、乾燥して溶媒を除去し加熱硬化する方法を使用することができる。具体的には、硬化は、加熱、又は電子線照射のいずれの方法であってもよい。
上記塗膜の形成を浸漬塗工で行う場合、図3の概略構成図に示す塗料の循環機構を有する液循環型浸漬塗工装置を用いることが好ましい。
図3に示す塗工装置には、浸漬槽25が設けられる。浸漬槽25は樹脂層が形成されたローラ26の外径よりわずかに大きな内径と、ローラ26の軸方向長より長い深さを備えた円筒形を有し、軸方向を垂直方向にして設置される。その上端部外周には環状の液受け部27が設けられ、液受け部はその底面に接続される管29により、攪拌タンク28に接続される。一方、浸漬槽25の底部は管33を介して表面層形成用塗料30を循環させるポンプ31に接続され、さらに、ポンプ31と攪拌タンク28を接続する管32によって攪拌タンク28に接続される。攪拌タンク28には内部に収納する表面層形成用塗料30を攪拌するための攪拌翼34が設けられる。
この塗工装置には、浸漬槽の上部において昇降板36を浸漬槽の軸方向に昇降させる昇降装置35が設けられ、昇降板36に懸架されるローラ26を浸漬槽中に進入、後退可能となっている。
このような塗工装置を用いて樹脂層上に表面層を成形するには、ポンプ31を駆動し、攪拌タンク28に収納する表面層形成用塗料30を管32、33を通って浸漬槽25に供給する。昇降装置35を駆動させ昇降板36を降下させ、ローラ26を表面層形成用塗料30が充填された浸漬槽25に進入させる。ローラ26の進入により浸漬槽の上端25aから溢れ出た表面層形成用塗料30は液受け部27に受けられ、管29を通って攪拌タンク28に戻される。その後、昇降装置35を駆動して昇降板36を上昇させ、ローラ26を所定の速度で浸漬槽25から後退させ、樹脂層上に塗膜を形成する。この間、攪拌タンク28内で攪拌翼34を回転させ、表面層形成用塗料30を攪拌して含有物の沈降を抑制し、表面層形成用塗料30の均一性を維持する。
塗膜が形成されたローラ26は、昇降板36から取り外され、塗膜を乾燥硬化して、表面層が成形される。
また、本発明は、前記現像ローラを具備した、電子写真装置に着脱可能なプロセスカートリッジである。さらに、本発明は、前記現像ローラの表面にトナーの薄層を形成し、その現像ローラを感光ドラムに接触させて感光体表面にトナーを供給することにより、感光体に可視画像を形成させる電子写真装置である。このプロセスカートリッジは、図2に示す電子写真装置のように、感光体6、クリーニングブレード14、廃トナー収容容器13、帯電装置12とともに一体のオールインワンプロセスカートリッジとすることができる。
図2は、本発明の現像ローラおよび現像ローラを具備したプロセスカートリッジを用いた電子写真装置の概略構成を示す断面図である。図2の電子写真装置には、現像装置10、感光体6、クリーニングブレード14、廃トナー収容容器13、帯電部材12からなるオールインワンプロセスカートリッジ5が脱着可能に装着されている。現像装置10は、現像ローラ1、トナー供給ローラ7、トナー8及び現像ブレード9からなっている。
感光体6は矢印方向に回転し、感光体6を帯電処理するための帯電部材12によって一様に帯電され、感光体6に静電潜像を書き込む露光手段であるレーザー光11により、その表面に静電潜像が形成される。上記静電潜像は、感光体6に対して接触配置される現像装置10によってトナーを付与されることにより現像され、トナー像として可視化される。現像は露光部にトナー像を形成する所謂反転現像を行っている。
可視化された感光体6上のトナー像は、転写部材である転写ローラ17によって記録媒体である紙22に転写される。紙22は、給紙ローラ23及び吸着ローラ24を経て装置内に給紙され、エンドレスベルト状の転写搬送ベルト20により感光体6と転写ローラ17の間に搬送される。転写搬送ベルトは、従動ローラ21、駆動ローラ16、テンションローラ19により稼働している。転写ローラ17及び吸着ローラ24には、バイアス電源18から電圧が印加されている。トナー像を転写された紙22は、定着装置15により定着処理され、装置外に排紙されプリント動作が終了する。
一方、転写されずに感光体6上に残存した転写残トナーは、感光体6表面をクリーニングするためのクリーニング部材であるクリーニングブレード14により掻き取られ、廃トナー収容容器13に収納され、クリーニングされた感光体6は上述作用を繰り返し行う。
現像装置10は、一成分現像剤として非磁性トナー8を収容した現像容器と、現像容器内の長手方向に延在する開口部に位置し感光体6と対向設置された現像剤担持体としての現像ローラ1とを備え、感光体6上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。
また、現像ブレード9として、金属製の板金にゴム弾性体を固定した部材や、SUSやリン青銅の薄板のようなバネ性を有する部材、もしくはその表面に樹脂やゴムを積層した部材が用いられる。また、現像ブレード9に、現像ローラ1に印加する電圧よりも高い電圧を印加することにより、現像ローラ上のトナー層を制御することが可能であり、そのためには現像ブレード9はSUSやリン青銅の薄板を用いることが好ましい。なお、現像ローラ1及び現像ブレード9にはバイアス電源18から電圧が印加されているが、現像ブレード9に印加する電圧は、現像ローラ1に印加する電圧に対し、絶対値で100Vから300V大きくするのが好ましい。
現像装置10における現像プロセスを以下に説明する。回転可能に支持されたトナー供給ローラ7により現像ローラ1上にトナーが塗布される。現像ローラ1上に塗布されたトナーは、現像ローラ1の回転により現像ブレード9と摺擦される。ここで、現像ブレード9に印加されたバイアスにより現像ローラ上のトナーは現像ローラ上に均一にコートされる。現像ローラ1は感光体6と回転しながら接触し、感光体6上に形成された静電潜像を現像ローラ1上にコートされたトナーにより現像することにより画像が形成される。
トナー供給ローラ7の構造としては、発泡骨格状スポンジ構造や軸芯体上にレーヨン、ポリアミド等の繊維を植毛したファーブラシ構造のものが、現像ローラ1へのトナー8供給および未現像トナーの剥ぎ取りの点から好ましい。本実施例では、芯体上上にポリウレタンフォームを設けた弾性ローラを用いた。このトナー供給ローラ7の現像ローラ1に対する当接幅としては、1〜8mmが好ましく、また、現像ローラ1に対してその当接部において相対速度をもたせることが好ましい。
以下に、本発明の現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジ、電子写真装置を具体的に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。
まず、本発明の実施例および比較例における樹脂層ローラの作製方法を具体的に例示して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[樹脂層ローラ1の作製]
軸芯体として、SUS304製のφ8芯金に、厚み約1μmのプライマー(商品名:DY35−051、東レダウコーニング社製)を塗布し、150℃、30分間焼き付けしたものを用いた。
下記成分を配合したものを液状シリコーンゴムのベース材料とした。
・ジメチルポリシロキサン(1) 50質量部
(両末端にビニル基が置換し、主鎖の99mol%以上がジメチルポリシロキサンの繰り返し単位である。重量平均分子量(Mw)=10,000)
・ジメチルポリシロキサン(2) 50質量部
(両末端にビニル基が置換し、主鎖の99mol%以上がジメチルポリシロキサンの繰り返し単位である。Mw=2,000,000)
・カーボンブラック(1) 6質量部
(商品名:Raven860Ultra、Columbian Chemical製)
このベース材料に、硬化触媒として2質量%の塩化白金酸のイソプロパノール溶液をジメチルポリシロキサン(1)及び(2)の合計に対して10ppm配合したものを準備した。一方、上記ベース材料に、メチルハイドロジェンポリシロキサン3質量部(ジメチルポリシロキサン(1)及び(2)に含有するビニル基の合計1モルに対して、SiH基が1.1モルとなる量)を配合したものを準備した。そして、これらを質量比1:1で混合し、未加硫のシリコーンゴムとした。
ついで、軸芯体を金型に配置し、上記未加硫のシリコーンゴムを金型内に形成されたキャビティに注入した。続いて、金型を加熱して未加硫のシリコーンゴムを150℃、15分間加硫硬化し、冷却後脱型した。その後、さらに180℃、1時間加熱し硬化反応を完結させ、樹脂層を軸芯体周囲に設けた。作製した樹脂層ローラ1の直径は16mmであった。
[樹脂層ローラ2の作製]
ジメチルポリシロキサン(1)50質量部及びジメチルポリシロキサン(2)50質量部の代わりに、ジメチルポリシロキサン(3)100質量部を用いた以外は、樹脂層ローラ1と同様の方法で樹脂層ローラ2を作製した。なお、ジメチルポリシロキサン(3)は、両末端にビニル基が置換し、主鎖の99mol%以上がジメチルポリシロキサンの繰り返し単位であるものであり、Mwは900,000である。
[樹脂層ローラ3の作製]
カーボンブラック(1)6質量部の代わりに、カーボンブラック(2)6質量部及びカーボンブラック(3)24質量部を用いた以外は、樹脂層ローラ1と同様の方法で樹脂層ローラ3を作製した。なお、カーボンブラック(2)は、Columbian Chemical製のRaven3600Ultra(商品名)であり、カーボンブラック(3)は、旭カーボン社製の50H(商品名)である。
[樹脂層ローラ4の作製]
カーボンブラック(1)6質量部の代わりに、カーボンブラック(2)6質量部及びカーボンブラック(3)20質量部を用い、さらにシリカ(1)を15質量部を配合した以外は、樹脂層ローラ1と同様の方法で樹脂層ローラ4を作製した。なお、カーボンブラック(2)は、Columbian Chemical製のRaven3600Ultra(商品名)であり、カーボンブラック(3)は、旭カーボン社製の50H(商品名)である。また、シリカ(1)は、トクヤマ社製レオロシールMT−10(商品名)である。
続いて、本発明の実施例および比較例におけるプレポリマー型ポリオール、イソシアネート化合物の合成方法を具体的に例示して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[プレポリマー型ポリオール1(Pre−P1)の合成]
・ポリテトラメチレングリコール 100質量部
(商品名:PTG1000SN、保土ヶ谷化学社製)
・イソシアネート化合物 25質量部
(商品名:ミリオネートMT、日本ポリウレタン工業社製)
上記成分をMEK溶媒中で段階的に混合し、窒素雰囲気下80℃にて6時間反応させて、数平均分子量Mn=3,700のエーテル変性型のプレポリマー型ポリオール1(Pre−P1)を得た。
[プレポリマー型ポリオール2(Pre−P2)の合成]
・ポリエステルジオール 100質量部
(アジピン酸と3−メチル−1,5ペンタンジオールからなる。Mn=500)
・イソシアネート化合物 24質量部
(商品名:ミリオネートMT、日本ポリウレタン工業社製)
上記成分をMEK溶媒中で段階的に混合し、窒素雰囲気下80℃にて7時間反応させて、数平均分子量Mn=6,000のエステル変性型のプレポリマー型ポリオール2(Pre−P2)を得た。
[プレポリマー型ポリオール3(Pre−P3)の合成]
・ポリカプロラクトンジオール 100質量部
(商品名:L212AL、ダイセル化学工業株式会社製)
・イソシアネート化合物 47質量部
(商品名:ミリオネートMT、日本ポリウレタン工業社製)
上記成分をMEK溶媒中で段階的に混合し、窒素雰囲気下80℃にて6時間反応させて、数平均分子量Mn=6,600のエステル変性型のプレポリマー型ポリオール3(Pre−P3)を得た。
[プレポリマー型イソシアネート1(Pre−BI1)の合成]
・ポリプロピレングリコール 100質量部
(商品名:エクセノール720、旭硝子株式会社製)
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート 95質量部
(商品名:コスモネートM−100、三井化学ポリウレタン社製)
窒素雰囲気下において、上記成分を90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物温度50℃の条件下、MEKオキシム28質量部滴下し、Mn=5,400のプレポリマー型イソシアネート1(Pre−BI1)を得た
[プレポリマー型イソシアネート2(Pre−BI2)の合成]
・ポリテトラメチレングリコール 100質量部
(商品名:PTG1000SN、保土ヶ谷化学社製)
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート 125質量部
(商品名:コスモネートM−200、三井化学ポリウレタン社製)
窒素雰囲気下において、上記成分を90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物温度50℃の条件下、MEKオキシム48質量部滴下し、Mn=2,000のプレポリマー型イソシアネート2(Pre−BI2)を得た。
[プレポリマー型イソシアネート3(Pre−BI3)の合成]
・ポリプロピレングリコール 100質量部
(商品名:エクセノール420、旭硝子株式会社製)
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート 90質量部
(商品名:コスモネートM−100、三井化学ポリウレタン社製)
窒素雰囲気下において、上記成分を90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物温度50℃の条件下、MEKオキシム30質量部滴下し、Mn=2,600のプレポリマー型イソシアネート3(Pre−BI3)を得た。
[プレポリマー型イソシアネート4(Pre−BI4)の合成]
・エステルジオール 100質量部
(商品名:アデカニューエースYT−101、ADEKA株式会社製、多価アルコール原料:1,3−ブタンジオール)
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート 100質量部
(商品名:コスモネートM−200、三井化学ポリウレタン社製)
窒素雰囲気下において、上記成分を90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物温度50℃の条件下、MEKオキシム40質量部滴下し、Mn=2,900のエステル変性プレポリマー型イソシアネート4(Pre−BI4)を得た。
[プレポリマー型イソシアネート5(Pre−BI5)の合成]
・ポリプロピレングリコール 100質量部
(商品名:エクセノール420、旭硝子株式会社製)
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート 140質量部
(商品名:コスモネートM−100、三井化学ポリウレタン社製)
窒素雰囲気下において、上記成分を90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物温度50℃の条件下、MEKオキシム54質量部滴下し、Mn=1,800のプレポリマー型イソシアネート5(Pre−BI5)を得た。
[プレポリマー型イソシアネート6(Pre−BI6)の合成]
・ポリプロピレングリコール 100質量部
(商品名:エクセノール720、旭硝子株式会社製)
・トリレンジイソシアネート(TDI) 136質量部
(商品名:コスモネートT−80、三井化学ポリウレタン社製)
窒素雰囲気下において、上記成分を90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソロブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物温度50℃の条件下、MEKオキシム56質量部滴下し、Mn=4,600のプレポリマー型イソシアネート6(Pre−BI6)を得た。
[プレポリマー型イソシアネート7(Pre−BI7)の合成]
・ポリプロピレングリコール 100質量部
(商品名:エクセノール1020、旭硝子株式会社製)
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート 120質量部
(商品名:コスモネートM−100、三井化学ポリウレタン社製)
窒素雰囲気下において、上記成分を90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物温度50℃の条件下、MEKオキシム28質量部滴下し、Mn=5,800のプレポリマー型イソシアネート7(Pre−BI7)を得た。
[プレポリマー型イソシアネート8(Pre−BI8)の合成]
・ポリプロピレングリコール 100質量部
(商品名:エクセノール720、旭硝子株式会社製)
・イソホロンジイソシアネート(IPDI) 100質量部
(商品名:タケネートD140N、三井化学ポリウレタン社製)
窒素雰囲気下において、上記成分を90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物温度50℃の条件下、MEKオキシム32質量部滴下し、Mn=2,500のプレポリマー型イソシアネート8(Pre−BI8)を得た。
続いて以下に本発明の実施例および比較例における、表面層形成用塗料液の調製方法を具体的に例示して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
「表面層形成用塗料液(1)の調製」
・液状タイプポリカプロラクトンジオール 100質量部
(商品名:プラクセルL212AL、ダイセル化学工業株式会社製、Mn=1,200)
・Pre−BI1(Mn=5,400) 226.8質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした。続いて、この樹脂成分の固形分100質量部に対して、カーボンブラック(商品名:X−55、旭カーボン社製)23質量部およびMEKを加え、攪拌モーターで混合攪拌を400rpm、1時間の条件下で行った。続いて、総固形分比32質量%になるようにMEKをさらに加え、攪拌モーターで混合攪拌を700rpm、1時間の条件下で行った。続いて、上記混合溶液を横型分散NVM−03(商品名、アイメックス社製)で周速7m/sec、流量1cc/min、分散液温度15℃の条件下で、3時間均一分散した。なお、この分散の際に、Φ=1.5mmのガラスビーズ(商品名:DMB503B、ホッターズバロティニーズ社製)を用いた。次に、粗さ調整用樹脂粒子として、ウレタン樹脂粒子(商品名:アートパールCF−600T、根上工業社製)を樹脂成分の固形分100質量部に対して45質量部添加し、さらに1時間均一分散した。次に、この溶液を塗工後の表面層の膜厚が10μmになるように固形分23質量%に調製し、この溶液を300メッシュの網でろ過したものを表面層形成用塗料(1)とした。
「表面層形成用塗料液(2)の調製」
・エステルジオール 100質量部
(商品名:アデカニューエースYT−101、ADEKA株式会社製、Mn=1,000、多価アルコール原料:1,3−ブタンジオール)
・Pre−BI2(Mn=2,000) 280.1質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(2)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(3)の調製」
・液状タイプポリカプロラクトンジオール 100質量部
(商品名:プラクセルL205AL、ダイセル化学工業株式会社製、Mn=500)
・Pre−BI1(Mn=5,400) 387.5質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(3)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(4)の調製」
・エステルジオール 100質量部
(商品名:アデカニューエースNS−2400、ADEKA株式会社製、Mn=2,000、多価アルコール原料:3−メチル−1,5−ペンタンジオール)
・Pre−BI3(Mn=2,600) 106.8質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(4)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(5)の調製」
・液状タイプポリカプロラクトンジオール 100質量部
(商品名:プラクセルL220AL、ダイセル化学工業株式会社製、Mn=1,900)
・Pre−BI3(Mn=2,600) 111.6質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(5)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(6)の調製」
・Pre−P1(Mn=6,600) 100質量部
・Pre−BI4(Mn=1,800) 25.6質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(6)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(7)の調製」
・液状タイプポリカプロラクトンジオール 100質量部
(商品名:プラクセルL212AL、ダイセル化学工業株式会社製、Mn=1,200)
・Pre−BI3(Mn=2,600) 125.4質量部
・Pre−BI5(Mn=2,900) 53.7質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(7)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(8)の調製」
・Pre−P2(Mn=3,700) 87.6質量部
・エステルジオール 12.4質量部
(商品名:アデカニューエースNS−2400、ADEKA株式会社製、Mn=2,000、多価アルコール原料:3−メチル−1,5−ペンタンジオール)
・Pre−BI1(Mn=5,400) 69.3質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(8)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(9)の調製」
・液状タイプポリカプロラクトンジオール 100質量部
(商品名:プラクセルL212AL、ダイセル化学工業株式会社製、Mn=1,200)
・Pre−BI4(Mn=1,800) 148.9質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(9)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(10)の調製」
・Pre−P2(Mn=3,700) 100質量部
・Pre−BI5(Mn=2,900) 46.8質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(10)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(11)の調製」
・液状タイプポリカプロラクトンジオール 100質量部
(商品名:プラクセルL212AL、ダイセル化学工業株式会社製、Mn=1,200)
・Pre−BI6(Mn=4,600) 186.8質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(11)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(12)の調製」
・Pre−P3(Mn=6000) 100質量部
・Pre−BI7(Mn=5,800) 47.8質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(12)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(13)の調製」
・液状タイプポリカプロラクトンジオール 100質量部
(商品名:プラクセルL220AL、ダイセル化学工業株式会社製、Mn=1,900)
・Pre−BI8(Mn=2,500) 102.2質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(13)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(14)の調製」
表面層形成用塗料液(4)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(14)の調製を行った。ただし、カーボンブラック(商品名:X−55、旭カーボン社製)23質量部の代わりに、カーボンブラック(商品名:Special Black5、Degussa社製)13質量部を用いた。
「表面層形成用塗料液(15)の調製」
表面層形成用塗料液(4)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(15)の調製を行った。ただし、カーボンブラック(商品名:X−55、旭カーボン社製)23質量部の代わりに、カーボンブラック(商品名:Special Black5、Degussa社製)15質量部を用いた。
「表面層形成用塗料液(16)の調製」
表面層形成用塗料液(4)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(16)の調製を行った。ただし、カーボンブラック(商品名:X−55、旭カーボン社製)23質量部の代わりに、カーボンブラック(商品名:MA−11、三菱化学株式会社製)30質量部を用いた。
「表面層形成用塗料液(17)の調製」
表面層形成用塗料液(4)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(17)の調製を行った。ただし、カーボンブラック(商品名:X−55、旭カーボン社製)23質量部の代わりに、カーボンブラック(商品名:MA−11、三菱化学株式会社製)32質量部を用いた。
「表面層形成用塗料液(18)の調製」
・Pre−P1(Mn=6,600) 100質量部
・Pre−BI3(Mn=2,600) 30.3質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(18)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(19)の調製」
・液状タイプポリカプロラクトンジオール 100質量部
(商品名:プラクセルL205AL、ダイセル化学工業株式会社製、Mn=500)
・Pre−BI2(Mn=2,000) 387.5質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(19)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(20)の調製」
・Pre−P1(Mn=6,600) 100質量部
・Pre−BI7(Mn=5,800) 40.9質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(20)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(21)の調製」
・エステルジオール 100質量部
(商品名:アデカニューエースF13−35、ADEKA株式会社製、Mn=1,000、多価アルコール原料:1,4−ブタンジオール)
・Pre−BI8(Mn=2,500) 253.3質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(21)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(22)の調製」
・Pre−P1(Mn=6,600) 80.0質量部
・Pre−P2(Mn=3,700) 20.0質量部
・Pre−BI6(Mn=4,600) 32.6質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(22)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(23)の調製」
・エステルジオール 11.0質量部
(商品名:アデカニューエースYG−108、ADEKA株式会社製、Mn=900、多価アルコール原料:1,6−ヘキサンジオール)
・Pre−P2(Mn=3,700) 89.0質量部
・Pre−BI1(Mn=5,400) 85.0質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(23)の調製を行った。
「表面層形成用塗料液(24)の調製」
・液状タイプポリカプロラクトンジオール 100質量部
(商品名:プラクセルL220AL、ダイセル化学工業株式会社製、Mn=1,900)
・Pre−BI3(Mn=2,600) 68.2質量部
・Pre−BI5(Mn=2,900) 45.5質量部
表面層形成用塗料液の材料として、上記成分を混合して樹脂成分とした以外は、表面層形成用塗料液(1)と同様の方法で、表面層形成用塗料液(24)の調製を行った。
続いて以下に本発明の実施例および比較例における現像ローラの作製方法を具体的に例示して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
表面層形成用塗料(1)を図3に示す装置に入れ、液流速250cc/min、液温23℃で循環させたφ32のシリンダー中に、浸入速度100mm/sで前記樹脂層ローラ1外周に浸漬させ、10秒間停止させた。その後に、初速300mm/s、終速200mm/sの条件で引き上げて60分間、自然乾燥させた。ついで、140℃にて2時間加熱処理することで、表面層の原料の硬化を行い、実施例1の現像ローラ(1)を作製した。結果を表1に示す。
[実施例2]
樹脂層ローラ1の代わりに、樹脂層ローラ2を用いた以外は、現像ローラ(1)と同様の方法で実施例2の現像ローラ(2)を作製した。結果を表1に示す。
[実施例3]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(2)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例3の現像ローラ(3)を作製した。結果を表1に示す。
[実施例4]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(3)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例4の現像ローラ(4)を作製した。結果を表1に示す。
[実施例5]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(4)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例5の現像ローラ(5)を作製した。結果を表1に示す。
[実施例6]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(5)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例6の現像ローラ(6)を作製した。結果を表1に示す。
[実施例7]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(6)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例7の現像ローラ(7)を作製した。結果を表1に示す。
[実施例8]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(7)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例8の現像ローラ(8)を作製した。結果を表2に示す。
[実施例9]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(8)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例9の現像ローラ(9)を作製した。結果を表2に示す。
[実施例10]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(9)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例10の現像ローラ(10)を作製した。結果を表2に示す。
[実施例11]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(10)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例11の現像ローラ(11)を作製した。結果を表2に示す。
[実施例12]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(11)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例12の現像ローラ(12)を作製した。結果を表2に示す。
[実施例13]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(12)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例13の現像ローラ(13)を作製した。結果を表2に示す。
[実施例14]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(13)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例14の現像ローラ(14)を作製した。結果を表2に示す。
[実施例15]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(14)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例15の現像ローラ(15)を作製した。結果を表3に示す。
[実施例16]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(15)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例16の現像ローラ(16)を作製した。結果を表3に示す。
[実施例17]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(16)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例17の現像ローラ(17)を作製した。結果を表3に示す。
[実施例18]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(17)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で実施例18の現像ローラ(18)を作製した。結果を表3に示す。
[実施例19]
樹脂層ローラ1の代わりに、樹脂層ローラ3を用いた以外は、現像ローラ(11)と同様の方法で実施例19の現像ローラ(19)を作製した。結果を表3に示す。
[実施例20]
樹脂層ローラ1の代わりに、樹脂層ローラ4を用いた以外は、現像ローラ(11)と同様の方法で実施例20の現像ローラ(20)を作製した。結果を表3に示す。
[比較例1]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(18)を用いた以外は、現像ローラ(1)と同様の方法で比較例1の現像ローラ(21)を作製した。結果を表4に示す。
[比較例2]
樹脂層ローラ1の代わりに、樹脂層ローラ4を用いた以外は、現像ローラ(1)と同様の方法で比較例2の現像ローラ(22)を作製した。結果を表4に示す。
[比較例3]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(19)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で比較例3の現像ローラ(23)を作製した。結果を表4に示す。
[比較例4]
樹脂層ローラ1の代わりに、樹脂層ローラ3を用い、かつ表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(20)を用いた以外は、現像ローラ(1)と同様の方法で比較例4の現像ローラ(24)を作製した。結果を表4に示す。
[比較例5]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(21)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で比較例5の現像ローラ(25)を作製した。結果を表4に示す。
[比較例6]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(22)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で比較例6の現像ローラ(26)を作製した。結果を表4に示す。
[比較例7]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(23)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で比較例7の現像ローラ(27)を作製した。結果を表4に示す。
[比較例8]
表面層形成用塗料(1)の代わりに、表面層形成用塗料(24)を用いた以外は、現像ローラ(2)と同様の方法で比較例8の現像ローラ(28)を作製した。結果を表4に示す。
続いて、以下に本発明の実施例、比較例中におけるESCA測定、μ−MS測定、構造解析、JIS K 6253A硬度測定およびGPCの測定方法、並びに本発明で定義したEc、EtcおよびUrcに関して説明する。
[現像ローラの評価/表面層原料の評価]
(ESCA測定方法)
ESCA分析装置:商品名:Quantum2000、アルバックファイ(株)社製
検出元素:C、N、O、Si
X線源:モノクロ AI Kα
Xray Settinng:100μmφ(25W(15KV))
光電子取り出し角:45度
中和条件:中和銃とイオン銃の併用
分析領域:φ100μm
Pass Energy:23.5eV
ステップサイズ:0.1eV
本発明におけるEc、EtcおよびUrcは、ESCA測定の定量分析で検出されたC、N、Oおよび樹脂層起因のSi元素のatm%、および状態分析で検出されたC 1sピークおよびN 1sピークの面積比率から決定される。また、C 1sピークにおいては、285.0eVにおける検出ピークをC−C結合、286.6eVにおける検出ピークをC−O結合、289.3eVに帰属されるCOO結合と帰属した。N 1sピークにおいては、400.4eVにおけるピークをNH結合と帰属した。O 1sピークにおいては、532.4eVにおける検出ピークをC=O結合、Si−O結合とし、533.7eVにおける検出ピークをC−O結合と帰属した。Si 2pピークにおいては、102.5eVにおけるピーク強度をSi−O結合と帰属した。
ここで、ポリウレタン樹脂中のエステル濃度およびエーテル濃度とC 1sピークの状態分析によるC−C結合、C−O結合およびCOO結合の存在比率の量比関係と優れた相関性があるため、本発明におけるEcとEtcの定義に用いた。具体的には、Ecを下記式(4)で定義し、Etcを下記式(5)で定義した。また、エーテルエステルポリウレタン樹脂におけるN量はウレタン基に由来するものであるため、下記式(6)で示すように、Nのatm%の数値をUrcと定義した。なお、本発明におけるEc、EtcおよびUrcの測定は、表面層の異なる場所を3点測定し、その平均値を用いた。
Figure 2009109861
Figure 2009109861
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例えば、現像ローラ(1)の表面層における元素の定量分析の結果、C、N、OおよびSiのatm%は各々、63.8、1.2、25.1、7.9%であったことから、Urcは1.2である。また、現像ローラ(1)の状態分析によるC 1sスペクトルのC−C結合、C−O結合およびCOO結合のピーク面積比率は、各々70.8%、22.0%および6.2%であった。この値から、現像ローラ(1)の表面層におけるC−C、C−OおよびCOO結合の比率は、各々45.2%、14.0%および4.0%であった。この値を元にEcおよびEtcを算出したところ、現像ローラ(1)のEcおよびEtcは、各々8.8および22.1であった。
(表面層構造解析)
得られた現像ローラ表面層の構造決定は、フーリエ変換−赤外吸収(FT−IR)スペクトル、熱分解GC−MS法および1H−NMRにより分析を行った。FT−IRスペクトルは、NicoletAVATAR360 FT−IR(商品名、日本分光社製)を用いた。1H−NMRは、Bruker社製のFT−NMR(商品名:DPX400)を用い、共鳴周波数:400MHz、測定核種:1H、使用溶媒:重クロロホルム、測定温度:室温の条件とした。測定試料としては、後述する画像評価後にイソプロピルアルコールを染み込ました布で現像ローラ表面に付着したトナーおよび外添剤を拭き取った後、現像ローラの表面をバイオカッターで薄く削りとったものを使用した。
例えば、現像ローラ(1)に関して、FT−IRの評価を行ったところ、エーテル基(1100cm-1)、エステル基(1200cm-1)、ウレタン基(1710cm-1)に起因するスペクトルが確認された。すなわち、エーテルエステルポリウレタン樹脂であることが確認できた。また、水酸化ナトリウムでアルカリ加水分解および耐圧分解容器内で加熱分解を行い、エーテル抽出操作を行い、ジオールおよび二塩基酸で分離を行った。その後、熱分解GC−MSおよび1H−NMRで評価を行ったところ、構造式(1)のセグメントを有することが確認された。各実施例及び比較例で作製した現像ローラにおける結果を表1〜4に示す。
(μ−MS測定方法)
本発明における現像ローラ表面層の架橋密度は、マイクロサンプリング質量分析法(μ−MS)により測定した。マイクロサンプリング質量分析法の概要を以下に示す。測定試料には、FT−IR解析同様に後述する画像評価後の表面層を同様の処理を行ったものを用いた。
測定は、Polaris Q(商品名、Thermo Electron CO.製)に搭載のイオントラップ型MS装置を使用した。試料をプローブの先端に位置するフィラメントに固定し、イオン化チャンバーの中に直接挿入する。チャンバー内に10秒間保持後、昇温速度8.3℃/sで室温(25℃)から1000℃まで急速に加熱し、蒸発した試料を電子ビームの照射によりイオン化し、質量分析計により検出した。
昇温速度が一定の条件では、トータル・イオン・クロマトグラム(TIC)と呼ばれる質量スペクトルをもつTG−MSに類似した熱クロマトグラムが得られる。本発明においては、得られた熱クロマトグラムが極大値となる時間(温度)の半値全幅値をL(min)と定義した。なお、得られるピークは低温側に現れるイソシアネート起因のピークと、高温側に現れるポリオール起因のピークの2ピークが検出されるが、ウレタン結合の分解温度はハードセグメント、つまりイソシアネート起因のピークに由来する。したがって、本発明におけるLは低温側に現れるピークを用い、3回測定した平均値を用いて算出した。なお、分解温度は下記式(7)で得られる。例えば、現像ローラ(1)に関して、下記式(7)を用いてμ−MSの評価を行ったところ、ウレタン結合分解起因の極大ピークが389.6℃に確認され、L=2.4minであった。各実施例及び比較例で作製した現像ローラにおける結果を表1〜4に示す。
分解温度(℃)=[極大ピーク測定時間(s)×60−10(保持時間)]×8.3℃/s+25℃(室温)
・・・式(7)
(JIS K 6253A硬度の測定方法)
現像ローラのJIS K 6253A硬度は、ゴム硬度計用定圧荷重器CL−150L(商品名:高分子機器株式会社製)にゴム硬度計JAを取り付けたもの(商品名:高分子機器株式会社製)を用いて、荷重1kgで測定した。測定箇所は両端部及び中央部の合計3ヶ所であり、これらの単純(算術)平均をもって現像ローラのJIS K 6253A硬度とした。例えば、現像ローラ(1)は、左端部が26°、中央部が26°、右端部が26°であり、これらの単純平均26°を現像ローラ(1)のJIS K 6253A硬度とした。各実施例及び比較例で作製した現像ローラにおける結果を表1〜4に示す。
(ポリオールおよびイソシアネートの数平均分子量)
GPCカラム「TSKgel SuperHM−M」(商品名、東ソー株式会社製)2本を直列につないだ高速液体クロマトグラフ分析装置「HLC−8120GPC」(商品名、東ソー株式会社製)を用いた。溶媒にテトラヒドロフラン(THF)、温度40℃、流速0.6ml/min、RI(屈折率)検出器の測定条件下において、測定サンプルを0.1質量%のTHF溶液として測定した。検量線作成用の標準試料として数種の単分散標準ポリスチレン(東ソー株式会社製)を用いて検量線の作成を行い、これを基に得られた測定サンプルの保持時間から数平均分子量(Mn)を求めた。
[画像評価]
[現像ブレード長期当接による画像スジおよび初期トナー固着画像評価]
現像ローラを電子写真プロセスカートリッジに組み込み、この電子写真プロセスカートリッジを温度40℃、湿度95%RHの環境に20日間放置した。その後、新たに用意した電子写真プロセスカートリッジに該現像ローラを装着し直し、さらに温度30℃、湿度85%RHの環境に24時間放置した。放置後、同環境において、電子写真プロセスカートリッジをキヤノン製プリンターLBP5500(商品名)改造機に組み込み、ブレードバイアスを現像バイアスに対して、−150Vのバイアス条件でベタ白画像を5枚出力した。その後、同バイアス条件でベタ黒画像を1枚出力した。このベタ白およびベタ黒画像において、下記評価条件で、放置中の現像ブレードとの当接による現像ローラ変形起因および初期トナー固着による画層弊害を評価した。各実施例及び比較例で作製した現像ローラにおける結果を表1〜4に示す。
A:ベタ白画像において初期トナー固着によるカブリ等の画像弊害が全く確認されない。かつ、変形起因とみられる画像スジがほとんど確認できない。
B:ベタ白画像において初期トナー固着によるカブリ等の画像弊害が全く確認されない。かつ、変形起因とみられる画像スジがわずかに確認できる。
C:ベタ白画像において初期トナー固着によるカブリ等の画像弊害が全く確認されない。かつ、変形起因とみられる画像スジがはっきりと確認できる。
D:ベタ白画像において初期トナー固着によるカブリ等の画像弊害が確認され、初期ベタ白画像出力5枚以内で消失しない。かつ、変形起因とみられる画像スジがはっきりと確認できる。
[高温高湿環境下(温度:30℃、湿度:85%RH)におけるカブリ]
現像ブレード長期当接による画像スジおよび初期トナー固着画像評価後に、同環境においてカブリの評価を行った。ブレードバイアスを現像バイアスに対して、−150Vのバイアス条件で、白ベタ画像を出力し、その出力中にプリンターを停止し、感光体上に付着したトナーを透明粘着テープで剥がし取った。そして、透明粘着テープの粘着面の反射率を測定し、反射率の低下からカブリを評価した。なお、反射率の測定には、反射濃度計(商品名:TC−6DS/A、東京電色社製)を用いた。その時の平均値から下記基準で評価を行った。各実施例及び比較例で作製した現像ローラにおける結果を表1〜4に示す。また、上記画像スジおよび初期トナー固着画像評価において、初期トナー固着が確認された現像ローラに関しては、柔らかい布で現像ローラ表面に固着したトナーを拭き取った後に画像評価を行った。
A:反射率の低下が1%未満。
B:反射率の低下が1%以上2%未満。
C:反射率の低下が2%以上4%未満。
D:反射率の低下が4%以上。
[低温低湿環境下(温度:15℃、湿度:10%RH)における耐久カブリ評価]
高温高湿環境下におけるカブリ評価の後に、現像ローラを新品の電子写真プロセスカートリッジに組み込み、この電子写真プロセスカートリッジを温度15℃、湿度10%RHの環境に24時間放置した。放置後、同環境において、電子写真プロセスカートリッジをキヤノン製プリンターLBP5500(商品名)改造機に組み込み、ブレードバイアスを現像バイアスに対して、−200Vのバイアス条件で、1%の印字率で連続画像出力を行った。耐久カブリの評価は、ベタ白部分に3%を超えるカブリが観察される出力枚数を計測し、下記評価基準で行った。また、出力1000枚毎にマクベス社製の反射濃度計を用い、非印字部分(基準)および印字範囲のベタ白部の反射率を測定し、基準に対する反射率の低下量(%)を「カブリ」とした。各実施例及び比較例で作製した現像ローラにおける結果を表1〜4に示す。
A:3%以上のカブリが、連続印字で25000枚印字しても確認されない。
B:3%以上のカブリが、連続印字20000枚以上25000枚未満で確認された。
C:3%以上のカブリが、連続印字10000枚以上20000枚未満で確認された。
D:3%以上のカブリが、連続印字10000枚未満で確認された。
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表1〜3より、実施例1〜20で作製した現像ローラは、現像ローラの機械的物性およびトナー帯電付与性のバランスが良好であり、高画質な画像形成が実現できることが明らかである。特に、実施例5及び6で作製した現像ローラにおいて、高温高湿下におけるカブリと低温低湿下における耐久カブリおよび変形起因の画像弊害の抑制を高次元なレベルで達成できたことは明らかである。なお、実施例1〜20で作製した現像ローラは、表面層のEc、EtcおよびUrcの値が本発明で規定した範囲にあり、かつ現像ローラのJIS K 6253A硬度が26°〜45°である。また、実施例5及び6で作製した現像ローラは、表面層のEc、EtcおよびUrcのバランスが特に良好である。
それに対し、比較例1で作製した現像ローラは、現像ローラのJIS K 6253A硬度が低いため、現像ブレード接触部における変形量の増大伴った画像スジが明らかに確認されただけでなく、表面層の粘着性が上昇し、初期トナー固着が確認された。比較例2で作製した現像ローラは、現像ローラのJIS K 6253A硬度が高いため、トナーに与えるストレスが増加し、低温低湿環境下における耐久カブリ性能が著しく悪化することが確認された。
また、比較例3で作製した現像ローラは、Urcの値が高過ぎるため、トナーに与えるストレスが増加し、比較例2と同様に低温低湿環境下における耐久カブリ性能が著しく悪化することが確認された。比較例4で作製した現像ローラは、Urcの値が低過ぎるため、現像ブレード接触部における変形量の増大伴った画像スジが明らかに確認されただけでなく、表面層の粘着性が上昇し、初期トナー固着が確認された。
また、比較例5で作製した現像ローラは、Ecの値が高過ぎるため、高温高湿環境におけるカブリが著しく悪化することが確認された。さらに、一般式(1)、(2)および(3)から選ばれるユニットを主骨格とした少なくとも一種の原料を含有しないために、機械的物性の適正化が行われず、現像ブレード当接部における画像スジが悪化する傾向が確認された。比較例6で作製した現像ローラは、Ecの値が低過ぎるため、現像ブレード接触部における変形量の増大伴った画像スジが明らかに確認されただけでなく、高温高湿環境におけるカブリが著しく悪化することが確認された。
また、比較例7で作製した現像ローラは、Etcの値が高過ぎるため、相対的なEcの値が減少することで、現像ブレード接触部における変形量の増大伴った画像スジが明らかに確認されただけでなく、表面層の粘着性が上昇し、初期トナー固着が確認された。比較例8で作製した現像ローラは、Etcの値が低過ぎるため、トナー帯電付与性が低下し、高温高湿環境におけるカブリが著しく悪化することが確認された。
上記のことから、本発明に規定した条件を満たすことにより、高温高湿下におけるカブリと低温低湿下における耐久カブリおよび変形起因の画像弊害の抑制を両立できたことは明らかである。
本発明の現像ローラの一例の断面図である。 本発明の電子写真装置の一例を示す概略構成図である。 表面層形成に使用する液循環型浸漬塗工装置の模式図である。
符号の説明
1 現像ローラ
2 軸芯体
3 樹脂層
4 表面層
5 プロセスカートリッジ
6 感光体
7 トナー供給ローラ
8 トナー
9 現像ブレ−ド
10 現像装置
11 レーザー光
12 帯電部材
13 廃トナー収集容器
14 クリーニングブレード
15 定着装置
16 駆動ローラ
17 転写ローラ
18 バイアス電源
19 テンションローラ
20 転写搬送ベルト
21 従動ローラ
22 紙
23 給紙ローラ
24 吸着ローラ
25 浸漬槽
25a 浸漬槽の上端
26 ローラ
27 液受け部
28 攪拌タンク
29 管
30 表面層形成用塗料
31 ポンプ
32,33 管
34 攪拌翼
35 昇降装置
36 昇降板

Claims (9)

  1. 軸芯体の周囲に樹脂層を有し、該樹脂層の外周に表面層を有する現像ローラにおいて、
    該表面層が、下記式(1)乃至(3)のいずれかのユニットを有する熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂を用いて形成されており、
    該熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂のエステル濃度(Ec)、エーテル濃度(Etc)およびウレタン濃度(Urc)を、ESCA(X線光電子分光法)により測定された窒素元素割合、C−C結合比率、COO結合比率及びC−O結合比率を用いて下記式(4)乃至(6)で定義したとき、8.0≦Ec≦11.2、18.4≦Etc≦37.8かつ0.8≦Urc≦2.7の範囲にあり、
    該現像ローラのJIS K 6253A硬度が26°以上45°以下であることを特徴とする現像ローラ。
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  2. 該熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂をマイクロサンプリング質量分析法(μ−MS)によって測定して得られる極大ピークの半値全幅値をLとしたとき、0.7(分)≦L≦2.5(分)の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 該熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂の原料であるポリオールが、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ポリカプロラクトンジオール及び1,3−ブタンジオールから選ばれる少なくとも一種の多価アルコールを用いて得られるポリエステルポリオールであり、該ポリエステルポリオールの数平均分子量(Mn)が、1000≦Mn≦6000の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の現像ローラ。
  4. 該熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂の原料であるイソシアネートが、変性部にエーテル基を有し、かつジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)およびポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)から選ばれる少なくとも1つから製造されたプレポリマー型イソシアネートであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像ローラ。
  5. 該熱硬化型エーテルエステルポリウレタン樹脂の原料であるイソシアネートの数平均分子量(Mn)が、2000≦Mn≦5500の範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の現像ローラ。
  6. 前記表面層が、前記表面層の樹脂成分100質量部に対して15質量部以上30質量部以下のカーボンブラックを含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の現像ローラ。
  7. 請求項1に記載の現像ローラの製造方法であって、
    軸芯体の周囲の樹脂層の外周に表面層形成用塗料の塗膜を形成し、該塗膜を硬化して表面層を形成する工程を含み、
    該表面層形成用塗料は、
    3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ポリカプロラクトンジオール及び1,3−ブタンジオールから選ばれる少なくとも一種の多価アルコールを用いて得られる1000≦Mn≦6000のエステルポリオールと、
    変性部にエーテル基を有し、かつジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)およびポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)から選ばれる少なくとも1つから製造された2000≦Mn≦5500のプレポリマー型イソシアネートと
    を含むことを特徴とする現像ローラの製造方法。
  8. 現像ローラが装着されてなり、電子写真装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、請求項1乃至6のいずれかに記載の現像ローラを具備することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 現像ローラの表面にトナーの薄層を形成し、該現像ローラを感光ドラムに接触させて感光体表面に該トナーを供給することにより該感光体に可視画像を形成させる電子写真装置において、請求項1乃至6のいずれかに記載の現像ローラを具備することを特徴とする電子写真装置。
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