JP2009109178A - 貯湯式給湯装置、運転計画装置及び運転計画方法 - Google Patents

貯湯式給湯装置、運転計画装置及び運転計画方法 Download PDF

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Abstract

【課題】湯切れを起こす可能性をより低くし、より安い料金で需要家に給湯を行う。
【解決手段】電力で沸かした湯をタンクに貯めて需要家に給湯する貯湯式給湯装置100であって、蓄積された負荷データの日時と予測の対象になる日時との類似性をとることで、複数の予測負荷と各予測負荷が発生する確率とを算出する予測負荷算出部104と、複数の運転パターンの各々について、前記複数の予測負荷がそれぞれ発生するとした場合に必要とされる熱量をシミュレーションすることで、前記需要家にかかる複数の予測料金を算出し、前記複数の予測料金と各予測料金に対応する前記確率とを用いて料金期待値を算出する演算部106と、前記複数の運転パターンのそれぞれに対応する前記料金期待値毎に、前記料金期待値が最も低い運転パターンを最適運転パターンとして特定する最適運転パターン特定部107とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、CO2ヒートポンプ給湯器や電気温水器などの、電力による給湯部を設けた貯湯式給湯装置、その運転計画装置及び運転計画方法に関するものである。
貯湯式給湯装置は、需要家に設置され、電力を使用して熱を発生させ、その熱を蓄熱することで需要家の給湯負荷を賄う。特に、CO2ヒートポンプ給湯器は、単位電力あたりを使用した場合に蓄熱される熱量であるエネルギー効率が高く、少ない電力で多くの熱を蓄熱することができ、省エネ機器として普及が期待されている。
貯湯式給湯装置で使用する電力料金は時間帯により大きく変わり、特に深夜料金帯が安くなっている。そこで、料金を安くするためには深夜料金帯でなるべく多くの熱を貯める必要がある。
また、貯湯式給湯装置は一般的には瞬間湯沸かし器と比較して時間当たりに蓄熱できる量が少ない。深夜料金帯で蓄熱した熱量では不足するような給湯負荷が発生した場合には湯切れを起こしてしまうため、湯切れがないよう蓄熱する必要がある。
そこで、湯切れなく料金の安い運転が出来るよう、安い深夜料金帯の電力を用いて、1日の想定される給湯負荷よりも多目に蓄熱するような運転を計画するシステムが求められている。
このようなシステムとして例えば特許文献1に示すものがある。
特許文献1の発明では、単位期間内に使用した使用熱量から、1日の平均使用熱量と使用熱量の標準偏差であるばらつき熱量とを算出する。次に、平均使用熱量とばらつき熱量とを加算した値と、前日1日分の使用熱量とを比較し、大きい方の値を沸き上げ熱量とする。この沸き上げ熱量分の熱量を深夜料金帯で蓄熱する。
この処理により、料金の安い深夜料金帯で大部分を沸き上げることで、電力一単位あたりの料金である料金単価が安くなり、また1日での平均使用熱量より多めに蓄熱することで湯切れが発生する可能性を少なくすることが可能となる。
特開2004−324905号公報
しかしながら、上記従来技術によれば、以下の2つの課題がある。
第1の課題は、1日の平均使用熱量より多めに蓄熱しているが、これでは、湯切れを防ぐのに十分であるとはいえないという課題である。
例えば、蓄熱された熱量が実際に需要家で使用されるまでには、ある程度の時間差が生じ、この間に貯湯タンクからの放熱により蓄熱された熱量が少なくなるためである。これにより、特にお湯の使用量が多い夜間にかけて湯切れが生じる恐れがある。深夜に熱量を蓄熱したにもかかわらず実際の給湯で湯切れを生じる場合、深夜以外の時間帯で熱量の蓄積をせざるを得なくなる。深夜料金帯以外では、料金単価が高くなるため、料金を安くするという目的が達成できない。
第2の課題は、料金単価は安いが、電力量が増加する恐れがあり、結果的に需要家の負担となる料金の合計が高くなるという課題である。
特許文献1の実施の形態によると、深夜料金帯で1日の熱量の大部分を蓄熱するような運転を行うことになる。貯湯式給湯装置の蓄熱するための貯湯タンクに入る水量は固定であるため、多くの熱量を一度に蓄熱しようとした場合、水量一単位あたりの温度を高いもので蓄熱する必要がある。しかし、一般的な給湯装置の特性として、お湯を作ろうとした場合、作るお湯の温度が高ければ高いほどエネルギー効率が低下する。このため、同じ熱量を蓄熱するならば、高い温度のお湯を作ることでエネルギー効率が低下した場合と、低い温度のお湯を作ることでエネルギー効率が高い場合とを比較すると、高い温度のお湯を作る場合の方がより多くの電力量が必要となる。
また、一般的な給湯装置の特性として、お湯を沸かす際の外気温の温度によりエネルギー効率が大きく左右される。外気温が高いほど、エネルギー効率は高くなる。深夜料金帯は昼間、夕方などの時間帯と比較して外気温が低いため、深夜料金帯では、エネルギー効率が低くなる。したがって、深夜料金帯で沸かす場合と、昼間・夕方で沸かす場合とを比較すると、深夜料金帯で沸かす場合の方がより多くの電力量が必要になる。
また、一般的な家庭では、蓄熱したお湯が使用されるのは昼間ではなく、夕方から夜間にかけてである。その場合、前述したように、深夜料金帯に大部分を蓄熱した場合には、夕方から夜間にかけてお湯が使用されるまでの長時間、貯湯タンクから放熱が発生する。このため、湯切れを防ぐためには実際の使用熱量よりも多めに沸かす必要がある。これにより、深夜料金帯で1日の熱量の大部分を沸かす場合と、給湯負荷が発生する直前で沸かす場合とを比較すると、深夜料金帯で1日の熱量の大部分を沸かす場合の方がより多くの電力量が必要になる。
したがって、深夜料金帯で1日の熱量の大部分を蓄熱するような運転では、料金単価は安いが、多くの電力量が必要になり省エネ性が悪化する運転になる恐れがある。
そこで、本発明は、上記2つの課題を解決するためになされたもので、湯切れを起こす可能性をより低くし、より安い料金で需要家に給湯を行うことのできる貯湯式給湯装置、その運転計画装置及び運転計画方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の貯湯式給湯装置は、電力で沸かした湯を貯湯タンクに貯めて需要家に給湯する貯湯式給湯装置であって、所定期間毎の前記需要家の給湯で使用された熱量と日時とを含む負荷データを蓄積する蓄積手段と、前記負荷データを記憶した日時と予測の対象になる日時との類似性をとることによって、複数の予測負荷と各予測負荷が発生する確率とを算出する予測負荷算出手段と、複数の運転パターンの各々について、前記複数の予測負荷がそれぞれ発生するとした場合に必要とされる熱量をシミュレーションすることで、前記需要家にかかる複数の予測料金を算出し、前記複数の予測料金と各予測料金に対応する前記確率とを用いて料金期待値を算出する演算手段と、前記複数の運転パターンのそれぞれに対応する前記料金期待値が最も低い運転パターンを最適運転パターンとして特定する最適運転パターン特定手段と、前記最適運転パターンの運転に従って前記需要家に給湯するために前記貯湯タンクに湯を貯めるように、沸き上げ温度と運転開始命令又は停止命令である沸き上げ指令とを算出する運転指令算出手段と、前記貯湯タンクを備え、前記沸き上げ温度と前記沸き上げ指令とに従って前記貯湯タンクに蓄熱を行うとともに、前記需要家の指示に従って前記需要家に給湯する給湯手段とを備える。
この構成によれば、複数の予測負荷を用いることで、湯切れを起こす可能性をより低くすることができる。さらに、料金に対するシミュレーションを行うことで、需要家の負担となる料金を安くする運転を選択することが可能となる。
本発明は、湯切れを起こす可能性をより低くし、より安い料金で需要家に給湯を行うことのできる貯湯式給湯装置、その運転計画装置及び運転計画方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本実施の形態の貯湯式給湯装置の構成図である。
同図の貯湯式給湯装置100は、給湯装置の運転の計画の対象となる運転計画期間において、発生が予測される給湯負荷を複数予測し、複数の運転パターンの各々について、運転シミュレーションを行うことで、料金及び消費電力に関して最適となる運転を計画する運転計画部101と、計画された運転に従って、貯湯タンクに蓄熱を行うことで、需要家に給湯を行う給湯部102とを備える。
運転計画部101は、運転計画期間の始まりの時刻に、該運転計画期間における運転を計画するための運転シミュレーションを実行する。本実施の形態では、23時を1日の始まりとみなし、時刻が23時になると同時に、当日の23時から翌日の23時までの1日分の運転の計画のための運転シミュレーションを実行する。また、運転計画部101は、蓄積部103と、予測負荷算出部104と、予測温度算出部105と、演算部106と、最適運転パターン特定部107と、運転指令算出部108とを備える。
蓄積部103は、所定期間毎の需要家の給湯で使用された熱量などの負荷データと、貯湯タンク周囲の外気温や貯湯タンクに供給される水の水温などの温度データとを蓄積する処理部である。本実施の形態では、蓄積部103は、給湯部102で計測された需要家の給湯負荷と、需要家に給湯された湯の温度である出湯温度と、図2に示す貯湯タンク22の周囲の外気の温度である外気温と、貯湯タンク22に供給される水温とを所定の期間毎に取得し、それぞれ所定の期間毎の給湯負荷データ、出湯温度データ、外気温データ、水温データとして蓄積する。本実施の形態では、1時間毎のデータとして蓄積する。
予測負荷算出部104は、負荷データと予測の対象となる日時との類似性をとることによって、複数の予測負荷とその発生確率とを算出する処理部である。具体的には、同じ曜日の同じ時間帯に発生した給湯負荷を、予測対象の同じ時間帯の負荷として算出する。本実施の形態では、まず、予測負荷算出部104は、蓄積部103から給湯負荷データと出湯温度データとを読み出す。これらのデータと日時の類似性をとることで、23時からの24時間に各時刻に発生すると予測される給湯負荷である予測負荷を複数と、それぞれの予測負荷の各時刻で需要家に給湯されると予測される湯の温度である予測出湯温度と、その予測負荷が発生する確率である発生確率とを算出する。
予測温度算出部105は、温度データの記憶された日時と予測の対象となる日時との類似性をとることによって、予測温度データを算出する処理部である。具体的には、同じ時間帯に蓄積された温度の平均値を、予測対象の同じ時間帯の予測温度として算出する。本実施の形態では、まず、予測温度算出部105は、蓄積部103から外気温データと水温データとを読み出す。これらのデータと日時の類似性をとることで、23時からの24時間の各時刻に予測される予測外気温と、予測水温とを算出する。
演算部106は、複数の予測負荷がそれぞれ発生するとした場合に必要とされる熱量をシミュレーションすることで、需要家にかかる電力量及びその予測料金を算出し、予測料金と確率とを用いて複数の運転パターンのそれぞれに対応する料金期待値及び電力量期待値を算出する処理部である。本実施の形態では、演算部106は、まず、予測負荷算出部104から予測負荷と予測出湯温度と予測発生確率とを、予測温度算出部105から予測外気温と予測水温とを取得する。さらに、給湯部102から貯湯タンク22内に現在蓄熱されている熱量である現在熱量と、貯湯タンク内の所定の温度以上である水量を示す現在湯量と、現在湯量の平均温度である現在湯温と、給湯機器が外気温、水温及び沸き上げ温度に対してどのようなエネルギー効率になるかを示す機器効率とを取得する。例えば、後述するように、外気温、水温及び沸き上げ温度に対する機器効率を示すテーブルを利用することで、機器効率を取得する。また、演算部106は、運転パターン算出部111と、シミュレーション部112と、期待値算出部113とを備え、取得した各情報に基づいて料金期待値及び電力量期待値を算出する。
運転パターン算出部111は、所定の沸き上げ時刻までに貯湯タンク22に蓄熱すべき熱量を含む複数の運転パターンを算出する。具体的には、複数の予測負荷の各時刻の熱量が、所定の閾値以上である時刻を沸き上げ時刻とし、各沸き上げ時刻毎に沸き上げの目標となる熱量を所定の段階毎に設定することで、複数の運転パターンを算出する。
シミュレーション部112は、複数の運転パターンのそれぞれに基づいて、沸き上げ時刻までに沸き上げ目標熱量を貯湯タンク22に蓄熱するように、所定期間毎に必要とされる沸き上げ必要量を算出することによって、予測料金及び予測電力量のシミュレーションを行う。本実施の形態では、まず、シミュレーション部112は、現在熱量と現在湯量と現在湯温とを貯湯タンク22の初期状態と設定する。そして、予測負荷と予測出湯温度と予測発生確率の通りに給湯負荷が発生し、かつ外気温と水温とが予測外気温と予測水温とであるとした場合に、運転パターン算出部111で算出されたそれぞれの運転パターンに基づいて沸き上げが必要となる熱量を算出する。算出された熱量を沸き上げるのに必要な予測電力量を算出し、それぞれの時間の予測電力量に対応する時間単価を乗じて、足し合わせることによって、一日の予測料金を予測負荷毎に算出する。
期待値算出部113は、予測料金及び予測電力量と、これらに対応する発生確率とからそれぞれ料金期待値及び電力量期待値を演算結果として算出する。本実施の形態では、複数の予測負荷毎に算出された予測料金及び予測電力量に、対応する発生確率を乗じて加算することで、シミュレーション部112で用いられた運転パターンに対応する料金期待値及び電力量期待値を算出する。
最適運転パターン特定部107は、複数の運転パターンのそれぞれに対応する料金期待値及び電力量期待値毎に、運転評価値を算出することによって、運転評価値が最大となる最適運転パターンを特定する。本実施の形態では、まず、最適運転パターン特定部107は、演算部106から演算結果として料金期待値及び電力量期待値を取得する。さらに、給湯部102から希望する給湯装置の消費電力量と料金との関係を示す運転評価方法と、過去の給湯装置の運転した結果の消費電力量、料金である運転評価履歴とを取得する。そして、運転評価方法に対して運転評価値を算出し、運転評価値が最大となる運転である最適運転パターンを算出する。
運転指令算出部108は、最適運転パターン特定部107から最適運転パターンを、給湯部102から現在熱量と現在湯量とを取得し、現在熱量と現在湯量とが、最適運転パターンから算出される所定の値に達した時点で、給湯部102に「運転」または「停止」を指令する情報である沸き上げ指令と、給湯部102が沸き上げるお湯の温度である沸き上げ温度とを算出する。
給湯部102は、運転指令算出部108から沸き上げ指令と沸き上げ温度とを取得し、沸き上げ開始である場合には、沸き上げ温度により沸き上げを行い、沸き上げ停止である場合には運転を行わない。以上の処理により、貯湯タンク22に蓄熱を行う。また、給湯部102は、需要家の指示に従って需要家に給湯を行い、かつ需要家の給湯負荷、出湯温度、外気温、水温及び運転評価履歴を計測する。さらに、給湯部102は、運転評価方法を決定する。
図2は、本実施の形態の貯湯式給湯装置100の模式図である。同図の貯湯式給湯装置100は、制御部21と、貯湯タンク22と、ヒートポンプ23と、温度計24とを備える。制御部21は、図1の運転計画部101に相当する。貯湯タンク22、ヒートポンプ23及び温度計24は、給湯部102に相当する。
貯湯タンク22は、貯湯タンク22の下部から水を取得し、下部からヒートポンプ23に水を供給する。そして、貯湯タンク22の上部からヒートポンプ23によって沸き上げられた湯を取得し、上部から需要家の給湯水栓等へ給湯を行う。本実施の形態の貯湯式給湯装置では、貯湯タンク22の容量は400Lとする。
貯湯タンク22内の、温度分布は図3(a)に示すように、通常、上部側が高温で、下部側が低温となっている。貯湯タンク22の湯温及び湯量を決定する際に、シミュレーション及び沸き上げ指令などを簡単に行うために、図3(b)に示すように、所定の温度(ここでは42℃とした)以上の水を湯とみなし、この温度以下の水を貯湯タンク22に供給される水の温度と等しい水温の水とみなす。
ヒートポンプ23は、制御部21から送られてくる運転指令に従って、貯湯タンク22から取得した水を沸き上げる。本実施の貯湯式給湯装置では、沸き上げ温度を65℃から85℃まで5℃刻みで設定可能で、1時間に4000kcalの熱量を沸き上げることができるとする。
温度計24は、外気温を測定する。
以下、貯湯式給湯装置100における動作の一例について図4のフローチャートを用いて説明する。
前提として、貯湯式給湯装置100は、28日間以上運転を行っており、蓄積部103は、1時間単位でその1時間に需要家で使用された給湯負荷と、出湯温度、外気温及び水温のそれぞれの1時間の平均値とを、それぞれ最後の28日間分の給湯負荷データ、出湯温度データ、外気温データ及び水温データとして蓄積している。図5に給湯負荷データ、出湯温度データ、外気温データ及び水温データの一例を示す。前述したように、本実施の形態では、当日の23時から翌日の23時までを1日とみなすこととした。
まず、当日の23時に貯湯式給湯装置100の運転計画部101により運転計画処理の開始指示が出される(S201)。
次に、予測負荷算出部104は24時間の給湯負荷と出湯温度とその発生確率とを予測する(S202)。具体的には、予測負荷算出部104は、蓄積部103から、過去28日間の1時間単位の給湯負荷である給湯負荷データを取得する。給湯負荷データのうち、これから実行するシミュレーションの対象となる24時間に相当する曜日と同じ曜日の負荷データを4日分抽出する。例えば、図6に示すように、シミュレーションの対象となる曜日が30日の金曜日であるとする。この場合に抽出するデータは、金曜日の負荷データであり、2日、9日、16日、23日の負荷データである。予測負荷算出部104は、同じ曜日の給湯負荷データのうち、最新の日(図6の例で23日)の24時間の1時間単位の負荷を予測負荷1とする。同様に、予測負荷1より一週間前の日(図6の例で16日)の負荷を予測負荷2、予測負荷2より一週間前の日(図6の例で9日)の負荷を予測負荷3、予測負荷3より一週間前の日(図6の例で2日)の負荷を予測負荷4とする。また、予測負荷算出部104は、出湯温度データのうち、予測負荷1と同日(図6の例で23日)の24時間の1時間単位の出湯温度を予測出湯温度1とする。同様に予測負荷2と同日(図6の例で16日)の出湯温度を予測出湯温度2、予測負荷3と同日(図6の例で9日)の出湯温度を予測出湯温度3、予測負荷4と同日(図6の例で2日)の出湯温度を予測出湯温度4とする。さらに、予測負荷算出部104は、予測負荷1の発生確率である発生確率1を40%、予測負荷2の発生確率2を30%、予測負荷3の発生確率3を20%、予測負荷4の発生確率4を10%とする。これは、シミュレーションの対象となる日に近い日の負荷ほど、発生する確率が高いと考えられるためである。
次に、予測温度算出部105は24時間の外気温及び水温を予測する(S203)。具体的には、予測温度算出部105は、蓄積部103から過去7日間(図6の例で23日〜29日の7日間)の1時間単位の外気温及び水温の平均値である外気温データ及び水温データを取得する。外気温データのうち、23時の外気温の値の7日間の平均値を算出し、23時の予測外気温とする。ここで、23時の値とは、23時〜翌0時までの平均値を意味する(以下、同様)。同様に翌0時から翌22時までの各時間に対しても同様の処理を行い、予測外気温を算出する。また、予測温度算出部105は、水温に対しても、同じ時刻の水温の値7日間の平均値を算出し、予測水温を算出する。
次に、演算部106は運転シミュレーションを実行する(S204)。運転シミュレーション(S204)の詳細は、図7のフローチャートに示される通りである。
まず、運転シミュレーション(S204)の開始指示が出される(S301)。
次に、演算部106は運転初期情報を取得する(S302)。具体的には、演算部106は、給湯部102から現在熱量、現在湯温、現在湯温及び機器効率を取得する。さらに、予測負荷算出部104から予測負荷、予測出湯温度及び発生確率を、予測温度算出部105から予測外気温及び予測水温を取得する。以下では、図8に示すような予測負荷が取得されたものとして説明する。図8(a)〜図8(d)はそれぞれ、予測負荷1〜4の一例を示す図である。
次に、運転パターン算出部111は沸き上げ時刻を算出する(S303)。具体的には、運転パターン算出部111は、予測負荷4種類のそれぞれに対して、1日の負荷総量を計算する。さらに、その1日の負荷総量の20%以上の予測負荷が発生している時刻を算出する。例えば、図8(a)に示す予測負荷1の1日の負荷総量は20000kcalであり、1日の負荷総量の20%である4000kcal以上となる時刻は、4時と18時である。同様に、図8(b)に示す予測負荷2の1日の負荷総量は18000kcalであり、1日の負荷総量の20%である3600kcal以上となる時刻は、4時と22時である。図8(c)に示す予測負荷3の1日の負荷総量は20000kcalであり、1日の負荷総量の20%である4000kcal以上となる時刻は、14時と22時である。図8(d)に示す予測負荷4の1日の負荷総量は22000kcalであり、1日の負荷総量の20%である4400kcal以上となる時刻は、18時である。図9は、以上の結果を示す図である。以上のように、運転パターン算出部111は、予測負荷4種類全てに対して1日の負荷総量の20%以上の予測負荷が発生している時刻を求め、求められた時刻全てと深夜料金帯の最後の時刻を沸き上げ時刻とする。例えば、深夜料金帯の最後の時刻が7時である場合、図9に示されるように沸き上げ時刻は4時・7時・14時・18時・22時となる。以下では動作の一例として、4時・7時・14時・18時・22時の5つが沸き上げ時刻として算出されたとする。
次に、運転パターン算出部111は運転パターンを算出する(S304)。運転パターン算出部111は、沸き上げ時刻に対して、貯湯タンク22に蓄熱可能な熱量を基にして算出される沸き上げ目標レベルを設定することで運転パターンとする。貯湯タンク22に蓄熱可能な最大の熱量は、給湯部102が沸かすことが可能な最大の温度の85℃に、貯湯タンク22の容量の400Lを掛けた値の34000kcalである。貯湯タンク22に蓄熱可能な最小の熱量である0kcalと34000kcalを均等に10段階に分け、各段階に対応する熱量を小さいほうから沸き上げ目標レベル0、1、2、・・・、9と設定する。沸き上げ目標レベル0の熱量は0kcalであり、沸き上げ目標レベル9の熱量は34000kcalである。図10は各沸き上げ目標レベルとそれに対応する目標熱量を示す図である。本来であれば1段階毎に3778kcalずつ上昇するはずであるが、以下での説明を簡単にするため、1段階を3800kcalとした。運転パターンは、5つの沸き上げ時刻の時間が早い順からの各沸き上げ目標レベルで表される。例えば、全ての時刻の沸き上げ目標レベルが0の場合の運転パターンは[00000]である。また、4時の沸き上げ目標レベルが0、7時の目標レベルが1、14時の目標レベルが2、18時の目標レベルが3、22時の目標レベルが4の場合は[01234]である。運転パターン算出部111は、運転パターンの初期値として、まず[00000]を算出する。運転パターンの算出処理(S304)が実行される度に[00001]のように位の低い値から1ずつ加算された運転パターンが出力され、10進数で増加し、[99999]が最後の運転パターンとなる。
次に、シミュレーション部112は料金期待値及び電力量期待値を算出する(S305)。料金期待値及び電力量期待値の算出処理(S305)の詳細は、図11のフローチャートに示される通りである。
まず、料金期待値及び電力量期待値の算出処理(S305)の開始指示が出される(S401)。
次に、シミュレーション部112は運転シミュレーションの状態を初期化する(S402)。具体的には、シミュレーション部112は、運転シミュレーションのうち、現在何時の状態に着目してシミュレーションしているかを示す着目時刻を23時とし、後述する湯切れフラグをOFFとする。また、着目時刻の湯量である着目時刻湯量として現在湯量を、着目時刻での着目時刻湯量の平均温度である着目時刻湯温として現在湯温を、着目時刻に貯湯タンクに蓄熱されている熱量である着目時刻熱量として現在熱量を設定する。さらに、シミュレーション部112は、予測負荷4種類のうち予測負荷1の24時間の給湯負荷が各時刻に発生すると設定し、予測負荷1に対応する予測料金1、予測消費電力1をそれぞれゼロとする。運転シミュレーションの状態の初期化(S402)が処理される度に、予測負荷2、予測負荷3、と予測負荷は変更される。
次に、シミュレーション部112は消費電力と料金とを算出する(S403)。シミュレーション部112は、着目時刻において運転パターンに対して沸き上げが必要かの判定と、必要と判定された場合に着目時刻から1時間で沸き上げる熱量である沸き上げ熱量を算出する。ここでは、着目時刻は23時のため、23時から0時の間の沸き上げ熱量を計算する。
上記の消費電力と料金の算出処理(S403)の詳細は、図12のフローチャートに示される通りである。
まず、消費電力と料金の算出処理(S403)の開始指示が出される(S501)。
次に、シミュレーション部112は、着目時刻に必要な熱量である着目時刻必要熱量を算出する(S502)。具体的には、まず、シミュレーション部112は、着目時刻である23時以降で最も近い沸き上げ時刻と沸き上げ目標レベルとを算出する。23時より遅く最も近い沸き上げ時刻は4時で、運転パターンは[00000]であるため、沸き上げ目標レベルは運転パターンの4時に相当する値の0である。したがって、目標レベル0に相当する目標熱量は0kcalである。そして、前述の通り、給湯部102は1時間に4000kcalの沸き上げ能力を持っているため、沸き上げ時刻の1時間前には、目標熱量−4000kcalの熱量が必要となる。したがって、着目時刻必要熱量は、以下の式1で算出される。
着目時刻必要熱量=目標熱量−(沸き上げ時刻−着目時刻)×4000 (式1)
なお、着目時刻が23時の場合は−1時として計算を行う。
次に、シミュレーション部112は、沸き上げが必要かを判定する(S503)。つまり、給湯部102が沸き上げ目標レベルの熱量を沸き上げ時刻に蓄熱するために、着目時刻で沸き上げが必要かを判定する。具体的には、着目時刻熱量が、1時間後に蓄熱していなければならない熱量である、着目時刻必要熱量+4000kcalよりも小さい場合には沸き上げが必要と判定する。シミュレーション部112は、沸き上げが必要と判断した場合(S503でYES)、沸き上げ熱量と沸き上げ温度とを算出する(S504)。シミュレーション部112は、沸き上げが不要であると判断した場合(S503でNO)、消費電力及び料金の算出処理(S403)を終了する(S506)。
シミュレーション部112は、沸き上げが必要と判断する(S503でYES)と、以下の式2を用いて沸き上げ熱量と沸き上げ温度とを算出する(S504)。
沸き上げ熱量=着目時刻必要熱量+4000−着目時刻熱量 (式2)
ただし、算出された沸き上げ熱量が4000kcalよりも大きい場合には、沸き上げ熱量を4000kcalとする。そして、沸き上げ温度は以下の式3を用いて計算される刻みなし沸き上げ温度を基にして算出される。
刻みなし沸き上げ温度=沸き上げ熱量÷(400−着目時刻湯量) (式3)
給湯部102の沸き上げ温度は前述の通り65℃から85℃の間の5℃刻みでのみ設定可能なため、シミュレーション部112は、刻みなし沸き上げ温度以上で最も近い設定可能な温度を沸き上げ温度とする。刻みなし沸き上げ温度が85℃よりも高い場合には、沸き上げ温度を85℃とする。この場合、沸き上げ熱量は以下の式4で計算される。
沸き上げ熱量=85×(400−着目時刻湯量) (式4)
次に、シミュレーション部112は消費電力と料金とを算出する(S505)。まず、シミュレーション部112は、沸き上げ温度、予測水温、予測外気温及び機器効率から、シミュレーション現在時刻で沸き上げた場合のエネルギー効率を算出する。例えば、図13(a)、図13(b)及び図13(c)に示される外気温、水温及び沸き上げ温度と機器効率との関係に基づいて、以下の式5を用いてエネルギー効率を算出する。
エネルギー効率=定格エネルギー効率×外気温機器効率比率×水温機器効率比率×沸き上げ温度機器効率比率 (式5)
ここで、図13(a)に示される外気温機器効率比率は、同じ水温かつ同じ沸き上げ温度である場合の、外気温に対する機器効率を示す。つまり、同じ水温かつ同じ沸き上げ温度において定格を100%とした場合に、外気温機器効率比率は、外気温によって定格が何%になるかを示す。同様に、図13(b)に示される水温機器効率比率は、同じ外気温かつ同じ沸き上げ温度である場合の、水温に対する機器効率を示す。図13(c)に示す沸き上げ温度機器効率比率は、同じ外気温かつ同じ水温である場合の、沸き上げ温度に対する機器効率を示す。なお、外気温、水温及び沸き上げ温度がテーブルにない値の場合は、按分値を利用する。
そして、シミュレーション部112は、算出されたエネルギー効率と以下の式6とを用いて消費電力を算出し、予測負荷1の消費電力を示す予測電力1に加算する。
消費電力=沸き上げ熱量÷(エネルギー効率×3600×0.24) (式6)
なお、式6の×3600×0.24は、熱量の単位kcalから電力の単位kWhに変換するときの係数である。シミュレーション部112は、算出された消費電力と以下の式7とを用いて料金を計算し、予測負荷1の電力料金を示す予測料金1に加算する。料金帯別電力単価は、電力料金帯により一意に決定される値である。
料金=消費電力×料金帯別電力単価 (式7)
以上の処理により、消費電力と料金の算出処理(S403)が終了される(S506)。
次に、シミュレーション部112は、次の時刻の貯湯タンク22の状態を算出する(S404)。すなわち、シミュレーション部112は、着目時刻の1時間後の貯湯タンク22の状態を算出する。ここでは、着目時刻は23時のため、0時の貯湯タンク22の状態を算出する。まず、シミュレーション部112は、次の時刻(0時)の着目時刻熱量を以下の式8で計算する。
次の時刻の着目時刻熱量=(着目時刻熱量−予測負荷の熱量+沸き上げ熱量)×放熱ロス係数 (式8)
ただし、着目時刻熱量の最低値は、その時刻の水温×400Lであり、最大値は前述した34000kcalである。ここで、着目時刻熱量から予測負荷の熱量を減算した値が最低値を下回っている場合、又は予測出湯温度が着目時刻湯温よりも高い場合には、湯切れフラグをONとする。湯切れフラグがONであるとは、その運転パターンでは湯切れが起こる可能性があることを示す。放熱ロス係数は外気温の関数であり、蓄熱タンクの性能により関数は決定され、シミュレーション部112は、予測外気温を入力することで各時刻の放熱ロス係数を算出する。例えば、図13(d)に示される外気温と放熱ロス係数との関係に基づいて放熱ロス係数を算出する。次に、シミュレーション部112は、予測負荷の発生により需要家で使用される湯量である予測負荷湯量を以下の式9で算出する。
予測負荷湯量=予測負荷÷予測出湯温度 (式9)
さらに、以下の式10及び式11で次の時刻(0時)の着目時刻湯量を算出する。
沸き上げ湯量=沸き上げ熱量÷沸き上げ温度 (式10)
次の時刻の着目時刻湯量=着目時刻湯量−予測負荷湯量+沸き上げ湯量 (式11)
さらに、シミュレーション部112は、以下の式12で次の時刻の着目時刻湯温を算出する。
次の時刻の着目時刻湯温=次の時刻の着目時刻熱量÷次の時刻の着目時刻湯量
(式12)
次の時刻の貯湯タンク22の状態が算出されると、着目時刻に1時間加算する。すなわち、ここでは、着目時刻を0時とする。
次に、シミュレーション部112は、24時間に対して料金及び消費電力が算出されたかを判定する(S405)。すなわち、着目時刻が23時であるかを判定し、23時である場合(S405でYES)、全ての予測負荷に対して予測料金及び予測消費電力が算出されたかを判定する(S406)。着目時刻が23時でない場合(S405でNO)、消費電力と料金の算出を行う(S403)。ここでは、着目時刻は0時のため、消費電力と料金の算出を行う(S403)。そして、シミュレーション部112は、消費電力と料金の算出処理(S403)と、次の時刻の貯湯タンクの状態の算出処理(S404)と、着目時刻の判定処理(S405)とが繰り返される。
そして、着目時刻が23時となれば、シミュレーション部112は、全ての予測負荷に対して予測料金及び予測消費電力が算出されたかを判定する(S406)。すなわち、シミュレーション部112は、シミュレーションの状態の初期化処理(S402)で設定された予測負荷が予測負荷4であるかを判定する。予測負荷が予測負荷4である場合(S406でYES)、期待値算出部113は、料金期待値及び電力量期待値を算出する(S407)。予測負荷が予測負荷4ではない場合(S406でNO)、シミュレーション部112は、シミュレーションの状態を初期化する(S402)。ここでは、シミュレーションの状態の初期化処理(S402)で設定された予測負荷は予測負荷1であるため、シミュレーション部112はシミュレーションの状態を初期化する(S402)。予測負荷4種類のうち、予測負荷2の24時間の給湯負荷が各時刻に発生すると設定され、予測料金2、予測消費電力2がゼロとなり、それ以外は前述と同様の処理がなされる。以降、同様にしてシミュレーションの初期化処理(S402)から予測負荷の判定処理(S406)が繰り返される。
そして、シミュレーションの状態の初期化処理(S402)で設定された予測負荷が予測負荷4であれば、期待値算出部113は料金期待値及び電力量期待値を算出する(S407)。期待値算出部113は、運転パターンに対して湯切れが起きない(湯切れフラグがOFFである)場合に、予測負荷4種類に対しての料金・消費電力の期待値を算出する。運転シミュレーションを行った運転パターンは[00000]であるため、運転パターン[00000]の料金期待値及び電力量期待値を算出する。ただし、運転パターン[00000]の湯切れフラグがONである場合には、予測料金は評価不能とする。運転パターン[00000]の湯切れフラグがOFFである場合のみ、以下の式13により料金期待値を算出する。
料金期待値=予測料金1×発生確率1+予測料金2×発生確率2+予測料金3×発生確率3+予測料金4×発生確率4 (式13)
また、以下の式14により電力量期待値を算出する。
電力量期待値=予測電力1×発生確率1+予測電力2×発生確率2+予測電力3×発生確率3+予測電力4×発生確率4 (式14)
期待値算出部113は、この運転パターンと料金期待値と電力量期待値とを関連付けて演算結果データとして最適運転パターン特定部107に出力し蓄積する。
以上の処理により、期待値の算出処理(S305)が終了される(S408)。
次に、全ての運転パターンに対して料金期待値及び電力量期待値が算出されたかを判定する(S306)。最後の運転パターンは[99999]であるため、運転パターンが[99999]である場合(S306でYES)、運転シミュレーション(S204)は終了される(S307)。運転パターンが[99999]でない場合(S306でNO)、運転パターンの算出を行う(S304)。ここでは、運転パターンは[00000]であるため、運転パターンを算出する(S304)。運転パターン算出部111は、運転パターン[00001]を算出する(S304)。以降、同様に運転パターンの算出処理(S304)と期待値算出処理(S305)とが繰り返される。運転パターン[99999]となり演算結果データが運転パターン[00000]から[99999]までの全てに対して算出された場合(S306でYES)には、運転シミュレーション(S204)が終了される(S307)。
次に、最適運転パターン特定部107は最適運転パターンを特定する(S205)。最適運転パターン特定部107は、運転評価方法に従って運転評価値を算出し、運転評価値が最大となる運転パターンである最適運転パターンを算出する。まず、最適運転パターン特定部107は、演算部106から演算結果データ、給湯部102から希望する給湯装置の消費電力量、電力合計料金の関係である運転評価方法と、過去の給湯装置の運転結果である運転評価履歴とを取得する。次に、最適運転パターン特定部107は、料金指数、電力量指数を算出する。
まず、演算結果データのうち料金期待値に対して、最小の料金と最大の料金を算出し、最小の料金を100、最大の料金を0として分布させた場合の、各料金期待値の値である料金指数を全ての料金期待値に対して算出する。また、演算結果データのうち電力量期待値に対して、最小の消費電力と最大の消費電力を算出し、最小の消費電力を100、最大の料金を0として分布させた場合の、各電力量期待値の値である電力量指数を全ての電力量期待値に対して算出する。
次に、最適運転パターン特定部107は、運転評価方法に対して運転評価値を算出する。運転評価方法は、給湯部102のリモコンからユーザが直接入力した値、もしくは固定であらかじめ入力されている値であり、[料金係数:電力係数]の2つの値により構成される。料金係数、電力係数は和が1となるように、0〜1の範囲で設定される。運転評価方法に基づき以下の式15で運転評価値が算出される。
運転評価値=(料金指数×料金係数)+(電力量指数×電力係数) (式15)
運転評価値は0〜100の範囲の値を取り、全ての演算結果データに対して算出される。
次に、最適運転パターン特定部107は、上記の運転評価値が最大となる運転パターンを最適運転パターンとして算出する。
図14は、運転評価値の算出に関わる処理を具体的な数値を用いて説明する図である。図14では、料金期待値から料金指数を、電力量期待値から電力量指数を求め、式15に従って運転評価値を求めている。ここでは、運転評価方法として[1.0:0.0]、[0.8:0.2]、[0.5:0.5]、[0.2:0.8]、[0.0:1.0]とした。この結果、運転評価値が最大となる運転パターンは、順にC、C、A、E、Eと異なる結果が表れた。
以上のように、運転評価方法を指定することで、料金を重視するか、電力量を重視するかを指定することが可能となり、それに応じて、最適運転パターンも異なる結果を得ることができる。すなわち、よりユーザの志向に合わせた運転を選択することが可能となる。
次に、運転指令算出部108は、最適運転パターン特定部107で特定された最適運転パターンに従い、運転指令を算出する(S206)。まず、運転指令算出部108は、最適運転パターン特定部107から最適運転パターンを取得し、1分毎に沸き上げが必要かの判定を行う。まず、最適運転パターンのうち、現在時刻より遅く、最も近い沸き上げ時刻の沸き上げ目標レベルとそれに対応する目標熱量とを算出し、以下の式16で現在必要熱量を算出する。
現在必要熱量=目標熱量−(沸き上げ時刻−現在時刻)×4000 (式16)
そして、現在熱量が現在必要熱量よりも小さい場合に沸き上げが必要と判定する。沸き上げが必要と判定された場合は、沸き上げ熱量及び沸き上げ温度を算出する。沸き上げ熱量は以下の式17で、沸き上げ温度は以下の式18でそれぞれ算出される。
沸き上げ熱量=現在必要熱量+4000−現在熱量 (式17)
刻みなし沸き上げ温度=沸き上げ熱量÷(400−現在湯量) (式18)
給湯部102の沸き上げ温度は、前述の通り65℃から85℃の間の5℃刻みで設定可能なため、刻みなし沸き上げ温度より高く、最も近い設定可能な温度を沸き上げ温度とする。刻みなし沸き上げ温度が85℃よりも高い場合には、沸き上げ温度を85℃とする。この場合、沸き上げ熱量は以下の式19で計算される。
沸き上げ熱量=85×(400−現在湯量) (式19)
沸き上げが必要と判定された場合には、前述の沸き上げ温度と、沸き上げ指令として「運転」を算出する。沸き上げ指令が「運転」の場合に、沸き上げ熱量を沸き上げると沸き上げ指令は「停止」となる。
また、運転指令算出部108は、最適運転パターンに従う運転以外に、現在熱量が所定の熱量以下、もしくは現在湯量が所定の湯量以下となった場合には、所定の熱量まで沸き上げを行う。これにより、貯湯タンク22の下部が所定の温度(本実施の形態では、湯と見なす温度である42℃)以上とならないように、沸き上げを行うことができる。
以上により、本実施の形態における貯湯式給湯装置の運転計画処理が終了される(S207)。運転計画処理が終了すると、給湯部102は需要家の給湯負荷と出湯温度、外気温と水温を計測し、運転指令算出部108から取得した、沸き上げ指令と沸き上げ温度に基づき運転を行う。
図15は、23時〜5時の範囲である運転パターンで貯湯式給湯装置100の運転を行った場合の現在熱量、給湯負荷及び沸き上げの有無についての一例を具体的な数値を用いて示す図である。ここで用いた運転パターンは、沸き上げ時刻が2時と7時であり、[5、6]の運転パターンとした。
図15で用いた具体的な数値は以下の通りである。まず、給湯負荷は、0時に2000kcal、1時に1000kcal、2時に5000kcalである。これに対応する出湯温度は、0時に55℃、1時に50℃、2時に45℃である。23時の現在熱量は21000kcal、現在湯量は300L、現在湯温は70℃である。また、外気温及び水温は常に10℃とした。この外気温及び水温から求められる放熱ロス係数は10%、エネルギー効率は50%とした。
以上の数値を用いて、各時刻で式8〜式12及び式16〜式19を準用及び利用することで、図15に示すような熱量の変化を示すグラフが得られる。また、計算の結果、1時、3時及び4時に沸き上げが必要と算出された。
以下、本実施の形態における効果について説明する。
本実施の形態では、予測負荷算出部104で、複数の予測負荷とその予測発生確率とを算出し、演算部106で、湯切れがないような運転の中から運転評価値が最大となる運転パターンを選択している。これにより、予測負荷が1通りである場合には、その予測負荷と比べて早い時間に給湯負荷が発生するなどの場合で湯切れが起こってしまう。しかし、給湯負荷が発生する時間帯が異なる日など複数の日に対して予測することで、負荷がばらついた場合でも湯切れが起こらないような運転を選択可能である。
また、予測負荷の発生確率を算出し、料金期待値を算出することで、単に湯切れしないよう給湯負荷が多い場合に対して料金最小となる運転パターンを選択するわけではなく、起きる確率が高い給湯負荷の料金を安くし、かつ湯切れしないような運転が選択可能である。
また、本実施の形態では、給湯負荷を予測し、予測温度算出部105から外気温及び水温を予測することで、放熱量や外気温によるエネルギー効率の時間変化を考慮して、運転評価値が最大となる運転パターンを選択している。これにより、料金単価だけを考慮した運転により、結果的に料金合計が最小とはならないことを避け、料金が最小となる運転を選択することができる。
また、料金に加えて消費電力量を演算結果として算出することで、最適な運転パターンを特定する際に、消費電力量と料金のどちらをどの程度重視するかを選択することが可能となる。例えば、[料金係数:電力係数]で示される運転評価方法が、[1.0:0.0]である場合には料金が最小となる運転パターンを選択し、[0.0:1.0]である場合には消費電力が最小となる運転パターンを選択することができる。また、[0.7:0.3]のような運転評価方法の場合には、料金を優先するが、消費電力量がある程度少ない運転パターンが選択される。
なお、運転評価方法として、[1.0:0.0]や[0.0:1.0]のように料金期待値もしくは電力期待値のどちらか一方のみによって最適運転パターンを特定する場合は、もちろん運転評価値を計算すること無く、料金期待値もしくは電力期待値がそれぞれ最も小さくなる時を最適運転パターンとしても良い。
なお、本実施の形態では、負荷予測に用いる過去の負荷との類似性は、曜日だけでなく、外気温度や市水温度の類似性でも良い。
外気温や市水温度を用いて類似性の判断をする場合、運転計画開始時の気温に対して類似性を判断する方法と、予測外気温・予測水温を算出したものに対して類似性を判断する方法の2つの方法が考えられる。
まず、運転計画開始時の気温に対して類似性の判断をする場合について説明する。
運転計画開始時に、外気温及び水温を計測する。次に、予測負荷算出部104は24時間の給湯負荷と出湯温度とその発生確率とを予測する(S202)。具体的には、予測負荷算出部104は、蓄積部103から、過去28日間の1時間単位の給湯負荷である給湯負荷データを取得する。給湯負荷データのうち、運転計画開始時の外気温及び水温と対応する時刻の外気温及び水温との類似性が高い順に負荷データを4日分抽出する。なお、類似性の判断には、外気温及び水温の差の両方を用いても良いし、どちらか一方を用いて差が小さいものを類似性が高いとしても良い。両方の差を用いる場合は、差の総和が小さいものを選ぶなどが考えられる。このように抽出された4日分をそれぞれ予測負荷1〜4とし、温度が近い順に発生確率を高く設定し、複数の予測負荷と各予測負荷が発生する確率とを算出する。
次に、予測外気温・予測水温を算出したものに対して類似性を判断する場合について説明する。
この場合、図4の貯湯式給湯装置の運転を計画する方法を示すフローチャートに変えて、図16の貯湯式給湯装置の運転を計画する方法を示すフローチャートにそって、運転計画を開始する。
図16に示すフローチャートでは、外気温・水温の予測(S203)を行なってから、24時間の給湯負荷と出湯温度とその発生確率とを予測(S202)している以外は、図4におけるフローチャートと同様である。
外気温・水温の予測(S203)を行なってから、24時間の給湯負荷と出湯温度とその発生確率との予測(S202)について具体的に説明する。
予測負荷算出部104は、蓄積部103から、過去28日間の1時間単位の給湯負荷である給湯負荷データを取得する。外気温・水温の予測方法については図4の場合と同様である。次に、給湯負荷データのうち、予測外気温及び予測水温と類似する外気温変動を持つ負荷データを4日分抽出する。このときの類似性の判断には、例えば、1時間ごとの誤差を24時間分求め、その誤差の総和が小さいほど類似性が大きくなると判断する方法などが用いられる。このときに、外気温および水温両方について計算し、和が最も小さい順に類似性が高いとしても良いし、どちらか一方について類似性を判断しても良い。このように抽出した4日分をそれぞれ予測負荷1〜4とし、類似性が高い順に発生確率を高く設定し、複数の予測負荷と各予測負荷が発生する確率とを算出する。
また、予測負荷の算出方法は、類似性のある日の負荷を予測負荷とするだけでなく、類似性を元にニューラルネットワークや平均処理、重回帰分析を用いても良い。
また、複数の予測負荷の発生する確率の算出方法は、現在に近い日の確率を高くする方法だけでなく、全ての予測負荷の発生する確率を均等にする方法や、外気温や市水温度の類似性が高い日の負荷の確率を高くする方法や、家庭の負荷履歴の過去の類似度から学習を行って確率を算出するなどの方法もある。
なお、予測外気温や予測水温の誤差を類似性の判断などに用いる場合のように、類似性が高い日を数値で求められる場合は、その類似性を示す数値に応じて、確率を振り分けることによって、より正確に予測料金期待値を求めることができる。
つまり、例えば、現在に近い日の確率を高くする以外に、予測外気温・予測水温を算出したものに対して類似性を判断する場合は、それぞれの誤差の和の逆数の比で確率を分けることなどが考えられる。
さらに、本実施の形態では、演算部106は、貯湯タンク22の状態を熱量と湯量とに分けてシミュレーションしており、沸き上げが必要な場合には、タンク内の所定の温度以下である容量に沸き上げ熱量が収まるような、最低の沸き上げ温度を算出している。すなわち、貯湯タンク22の最下部は、必ず42℃以下の水となる。
一般的な給湯装置において、給湯装置のエネルギー効率は、暖める水の温度が低ければ低いほど高いという特性を持っている。このため、ヒートポンプ23に供給される水は常に42℃以下の水であることから、エネルギー効率を下げることなく沸き上げを行うことができる。
また、前述の通り、給湯装置は沸き上げ温度が低い方がエネルギー効率は高いという特性を持っているため、前述の算出方法による沸き上げ温度により沸き上げた場合、可能な限り最低の温度で沸き上げるため高いエネルギー効率での沸き上げが行える。これらの給湯装置の特性により、演算部106における沸き上げ温度の設定は、目標とする熱量を蓄熱するのに最も高いエネルギー効率となっており、消費電力が最小となる。
本発明のかかる構成によれば、湯切れを起こす可能性をより低くすることができ、消費電力量と料金とのいずれを重視した運転を行うかを任意で選択することが可能になる。
以上、本発明の貯湯式給湯装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、本実施の形態の構成においては、運転計画を開始する時刻は23時の変わりに0時や7時など任意の時刻でよい。また、運転計画を行う期間は24時間の変わりに12時間や48時間など任意の期間でも良い。
また、蓄積部103が蓄積する期間は28日間には限られず、1ヶ月や1年間のデータを蓄積してもよい。
また、予測負荷算出部104が予測負荷と発生確率とを算出する方法は、曜日による方法の変わりに、ニューラルネットワークや回帰分析など任意の手法でもよい。
また、本発明は、装置として実現できるだけでなく、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体として実現したり、そのプログラムを示す情報、データ又は信号として実現したりすることもできる。そして、それらプログラム、情報、データ及び信号は、インターネット等の通信ネットワークを介して配信してもよい。
本発明は、シミュレーションを行うことで貯湯タンクに蓄熱を行う貯湯式給湯装置として、例えば、CO2ヒートポンプ給湯器や電気温水器などの、電力による給湯部を設けた
貯湯式給湯装置、その運転計画装置及び運転計画方法に利用できる。
本発明の実施の形態に関わる貯湯式給湯装置の構成図である。 本発明の実施の形態に関わる貯湯式給湯装置の模式図である。 (a)貯湯式給湯装置の貯湯タンクの温度分布を示す図である。(b)シミュレーション時の貯湯タンクの温度を便宜的に示す図である。 本発明の実施の形態に関わる貯湯式給湯装置の運転を計画する方法を示すフローチャートである。 蓄積部に蓄積されるデータの一例を示す図である。 予測負荷及び予測温度の算出に用いられる日の一例を示す図である。 運転シミュレーションの詳細を示すフローチャートである。 複数の予測負荷の一例を示す図である。 沸き上げ時刻の算出の一例を示す図である。 運転パターンの目標レベルと目標熱量とを示す図である。 料金期待値・電力量期待値の算出の詳細を示すフローチャートである。 料金と消費電力の算出の詳細を示すフローチャートである。 (a)外気温と機器効率比率との関係の一例を示す図である。(b)水温と機器効率比率との関係の一例を示す図である。(c)沸き上げ温度と機器効率比率との関係の一例を示す図である。(d)外気温と放熱ロス係数との関係の一例を示す図である。 最適運転パターンの算出の一例を示す図である。 最適運転パターンに従って貯湯式給湯装置の運転を行った一例を示す図である。 本発明の実施の形態に関わる他の貯湯式給湯装置の運転を計画する方法を示すフローチャートである。
符号の説明
21 制御部
22 貯湯タンク
23 ヒートポンプ
24 温度計
100 貯湯式給湯装置
101 運転計画部
102 給湯部
103 蓄積部
104 予測負荷算出部
105 予測温度算出部
106 演算部
107 最適運転パターン特定部
108 運転指令算出部
111 運転パターン算出部
112 シミュレーション部
113 期待値算出部

Claims (12)

  1. 電力で沸かした湯を貯湯タンクに貯めて需要家に給湯する貯湯式給湯装置であって、
    所定期間毎の前記需要家の給湯で使用された熱量と日時とを含む負荷データを蓄積する蓄積手段と、
    前記負荷データを記憶した日時と予測の対象になる日時との類似性をとることによって、複数の予測負荷と各予測負荷が発生する確率とを算出する予測負荷算出手段と、
    複数の運転パターンの各々について、前記複数の予測負荷がそれぞれ発生するとした場合に必要とされる熱量をシミュレーションすることで、前記需要家にかかる複数の予測料金を算出し、前記複数の予測料金と各予測料金に対応する前記確率とを用いて料金期待値を算出する演算手段と、
    前記複数の運転パターンのそれぞれに対応する前記料金期待値が最も低い運転パターンを最適運転パターンとして特定する最適運転パターン特定手段と、
    前記最適運転パターンの運転に従って前記需要家に給湯するために前記貯湯タンクに湯を貯めるように、沸き上げ温度と運転開始命令又は停止命令である沸き上げ指令とを算出する運転指令算出手段と、
    前記貯湯タンクを備え、前記沸き上げ温度と前記沸き上げ指令とに従って前記貯湯タンクに蓄熱を行うとともに、前記需要家の指示に従って前記需要家に給湯する給湯手段とを備える
    貯湯式給湯装置。
  2. 前記予測負荷算出手段は、第1の日の前記所定期間毎の前記需要家で使用された熱量を第1の予測負荷として、第2の日の前記所定期間毎の前記需要家で使用された熱量を第2の予測負荷として算出し、
    前記第1の日及び前記第2の日は、前記シミュレーションの対象になる日と同じ曜日であり、互いに異なる日である
    請求項1記載の貯湯式給湯装置。
  3. 前記演算手段は、
    前記複数の運転パターンとして、所定の沸き上げ時刻までに前記貯湯タンクに蓄熱すべき熱量の目標値である沸き上げ目標熱量を含む複数の運転パターンを算出する運転パターン算出部と、
    前記複数の運転パターンのそれぞれに基づいて、前記沸き上げ時刻までに前記沸き上げ目標熱量を前記貯湯タンクに蓄熱するように、前記所定期間毎に必要とされる沸き上げ必要量を算出することによって、前記複数の予測負荷毎に前記予測料金を算出するシミュレーション部と、
    前記予測料金のそれぞれに前記確率を乗じて加えることで、前記複数の運転パターンのそれぞれに対応する前記料金期待値を算出する期待値算出部とを含む
    請求項1記載の貯湯式給湯装置。
  4. 前記運転パターン算出部は、前記複数の予測負荷に含まれる前記所定期間毎の熱量が所定の閾値以上である期間を示す時刻を前記沸き上げ時刻とすることで、前記運転パターンを算出する
    請求項3記載の貯湯式給湯装置。
  5. 前記運転パターン算出部は、前記貯湯タンクに蓄熱可能な最大の熱量を均等に所定数の段階に分け、各段階の熱量を前記沸き上げ目標熱量とする
    請求項3記載の貯湯式給湯装置。
  6. 前記蓄積手段は、さらに、前記貯湯タンクの周囲の前記所定期間毎の外気温と前記貯湯タンクに供給される水の前記所定期間毎の水温とを含む温度データを蓄積し、
    前記貯湯式給湯装置は、さらに、
    前記温度データと予測の対象になる日時との類似性をとることによって、予測外気温と予測水温とを含む予測温度データを算出する予測温度算出手段を備え、
    前記演算手段は、前記予測外気温が高い場合に値が小さくなり、前記予測水温が低い場合に値が大きくなるようなエネルギー効率を算出することによって、前記予測料金を算出する
    請求項1記載の貯湯式給湯装置。
  7. 前記演算手段は、さらに、複数の運転パターンの各々について、前記複数の予測負荷がそれぞれ発生するとした場合に必要とされる熱量をシミュレーションすることで、前記需要家にかかる複数の予測電力量を算出し、前記複数の予測電力量と各予測電力量に対応する前記確率とを用いて電力量期待値を算出し、
    前記最適運転パターン特定手段は、さらに、前記複数の運転パターンのそれぞれに対応する前記料金期待値及び前記電力量期待値毎に、前記料金期待値が低い程、かつ前記電力量期待値が低い程、高い評価を示す運転評価値を算出することによって、前記運転評価値が最大の運転パターンを最適運転パターンとして特定する
    請求項1記載の貯湯式給湯装置。
  8. 前記最適運転パターン特定手段は、前記料金期待値が低い程値が大きくなる料金指数と、前記電力量期待値が低い程値が大きくなる電力量指数とを算出し、和が一定値となるように定められた料金係数と電力量係数とをそれぞれに乗じて加えることで得られる値を前記運転評価値として算出する
    請求項7記載の貯湯式給湯装置。
  9. 前記給湯手段は、前記貯湯タンクの下部の水を沸き上げ、前記貯湯タンクの上部に沸き上げられた水を供給し、
    前記運転指令算出手段は、前記貯湯タンクの下部が所定の温度以上にならないように、沸き上げ指令を算出する
    請求項1記載の貯湯式給湯装置。
  10. 電力で沸かした湯を貯湯タンクに貯めて需要家に給湯する貯湯式給湯装置の最適な運転パターンを決定する運転計画装置であって、
    所定期間毎の前記需要家の給湯で使用された熱量を含む負荷データを蓄積する蓄積手段と、
    前記負荷データを記憶した日時と予測の対象になる日時との類似性をとることによって、複数の予測負荷と各予測負荷が発生する確率とを算出する予測負荷算出手段と、
    複数の運転パターンの各々について、前記複数の予測負荷がそれぞれ発生するとした場合に必要とされる熱量をシミュレーションすることで、前記需要家にかかる複数の予測料金を算出し、前記複数の予測料金と各予測料金に対応する前記確率とを用いて料金期待値を算出する演算手段と、
    前記複数の運転パターンのそれぞれに対応する前記料金期待値毎に、前記料金期待値が低い程高い評価を示す運転評価値を算出することによって、前記運転評価値が最大の運転パターンを最適運転パターンとして特定する特定手段と、
    前記最適運転パターンの運転に従って前記需要家に給湯するために前記貯湯タンクに湯を貯めるように、沸き上げ温度と運転開始命令又は停止命令である沸き上げ指令とを算出する運転指令算出手段とを備える
    運転計画装置。
  11. 電力で沸かした湯を貯湯タンクに貯めて需要家に給湯する貯湯式給湯装置の最適な運転パターンを決定する運転計画方法であって、
    所定期間毎の前記需要家の給湯で使用された熱量を含む負荷データを蓄積する蓄積ステップと、
    前記負荷データを記憶した日時と予測の対象になる日時との類似性をとることによって、複数の予測負荷と各予測負荷が発生する確率とを算出する予測負荷算出ステップと、
    複数の運転パターンの各々について、前記複数の予測負荷がそれぞれ発生するとした場合に必要とされる熱量をシミュレーションすることで、前記需要家にかかる複数の予測料金を算出し、前記複数の予測料金と各予測料金に対応する前記確率とを用いて料金期待値を算出する演算ステップと、
    前記複数の運転パターンのそれぞれに対応する前記料金期待値が最も低い運転パターンを最適運転パターンとして特定する最適運転パターンとして特定する特定ステップと、
    前記最適運転パターンの運転に従って前記需要家に給湯するために前記貯湯タンクに湯を貯めるように、沸き上げ温度と運転開始命令又は停止命令である沸き上げ指令とを算出する運転指令算出ステップとを含む
    運転計画方法。
  12. 電力で沸かした湯を貯湯タンクに貯めて需要家に給湯する貯湯式給湯装置の最適な運転パターンを決定する運転計画装置のためのプログラムであって、
    請求項11記載の運転計画方法に含まれるステップをコンピュータに実行させるプログラム。
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