JP2009108910A - ギヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ギヤ歯からの飛散物による周囲の汚染や周囲から飛来する異物によるギヤ歯の汚染を防止することにより,高い回転精度を維持できるようにしたギヤを提供すること。
【解決手段】ギヤ本体1の外縁の歯元部10に形成されたギヤ歯により回転駆動の伝達を行うものであって,ギヤ本体1と平行に設けられ,ギヤ本体1が回転するときにギヤ本体1とともに回転するとともに,ギヤ本体1よりも大径である円形の遮蔽板2を有し,遮蔽板2におけるギヤ本体1側の面には,ギヤ本体1に取り付けられる突起部が形成されており,ギヤ本体1における遮蔽板2側の側面における,歯元部10より内側であって歯元部10に対して間隔を置いた位置に,変形しつつ突起部を保持する保持形状部が形成されているものである。
【選択図】図2

Description

本発明は,ギヤ歯により回転駆動の伝達を行うギヤに関する。さらに詳細には,ギヤ歯からの飛散物による周囲の汚染や,周囲からの異物の飛散によるギヤ歯の汚染の防止を図ったギヤに関するものである。
従来から,種々の機械装置では回転駆動の伝達のためにギヤを用いている。画像形成装置のような精密機器もその例外ではない。画像形成装置の駆動系においては,画像品質の担保のため,回転の精度が特に重要である。このため,エンコーダを設けて回転速度や位相をコントロールしているものがある。また,コスト等の要請から合成樹脂等の可撓性材料がギヤの素材として用いられる一方,別部材でこれを補強するようなことも行われる(特許文献1等)。高精度な回転のためには,ギヤ自体の剛性や慣性モーメントも重要だからである。
特開平8−74971号公報
ところでギヤは多く,回転の潤滑のため,グリス等の潤滑剤が付与されている。このため,回転による相手ギヤとの噛み合いに伴い,潤滑剤の一部が周囲に飛散してしまうことがある。この飛散物が周囲を汚染すると,エンコーダの正常な作動ができなくなることがある。これでは高精度な回転制御はできない。また,画像形成装置の場合,逆に周囲からトナー等の異物がギヤに飛来してくることがある。このような異物がギヤに集積すると,噛み合い精度が悪くなってピッチムラが生じることもある。ピッチムラがあると回転精度を著しく劣化させてしまうことになる。特に感光体等の像を担持する要素の駆動系においてこのことが重要である。このような汚染の問題は,特許文献1のような別部材による補強を行うものであっても同様に存在する。むろん,画像形成装置以外の機器であっても,高い回転精度を要する用途であれば同じ問題がある。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,ギヤ歯からの飛散物による周囲の汚染や周囲から飛来する異物によるギヤ歯の汚染を防止することにより,高い回転精度を維持できるようにしたギヤを提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明のギヤは,円形のギヤ本体の外縁の歯元部に形成されたギヤ歯により回転駆動の伝達を行うものであって,ギヤ本体と平行に設けられ,ギヤ本体が回転するときにギヤ本体とともに回転するとともに,ギヤ本体よりも大径である円形の遮蔽板を有するものである。このギヤにおいて遮蔽板は,ギヤ本体の補強と,慣性モーメントの付与と,汚染物の遮蔽との3つの役割を果たす。また,遮蔽板がギヤ本体より大径なので,ギヤ歯からの,またはギヤ歯への異物の飛散が遮蔽されている。
ここで,遮蔽板におけるギヤ本体側の面には,ギヤ本体に取り付けられる突起部が形成されており,ギヤ本体における遮蔽板側の側面における,歯元部より内側であって歯元部に対して間隔を置いた位置に,変形しつつ突起部を保持する保持形状部が形成されていることが望ましい。保持形状部が,歯元部より内側であって歯元部に対して間隔を置いた位置に配置されていることにより,遮蔽板を取り付けることによる保持形状部の変形が歯元部に及ぶことがない。よって,遮蔽板が取り付けられている状態でもギヤ歯の形状精度がよい。これによりこのギヤは,回転精度が高く,しかもその高い回転精度を維持できる。
さらに,ギヤ歯が斜歯または山歯である場合には,ギヤ本体の半径rと,ギヤ本体における遮蔽板から遠い側の面と,遮蔽板の突起部以外の部分におけるギヤ本体に近い側の面との間隔aと,ギヤ歯の稜が軸方向に対してなす角θと,遮蔽板の半径cとの間に,
2 ≧ (a/tanθ)2+r2
なる関係があることが望ましい。その方が遮蔽が確実である。
また,遮蔽板におけるギヤ本体と反対側の面には,エンコーダパターンが配置されることが望ましい。この場合のエンコーダパターンは,機器側のパターンセンサとともに,ギヤの回転速度や位相を検出する役割を果たすことになる。ここで,遮蔽板により,ギヤ歯からのパターンセンサの汚染が防止される。このため,高い回転精度を維持できる。
本発明によれば,ギヤ歯からの飛散物による周囲の汚染や周囲から飛来する異物によるギヤ歯の汚染を防止することにより,高い回転精度を維持できるようにしたギヤが提供されている。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,画像形成装置の感光体の駆動系等に好適に使用できるギヤとして,本発明を具体化したものである。本形態に係るギヤは,図1の斜視図および図2の側面図に示すように,ギヤ本体1と,遮蔽板2とを有している。ギヤ本体1は,合成樹脂製であり,ある程度の柔軟性を有している。遮蔽板2は,金属製である。このため遮蔽板2は,硬度および密度に関して,ギヤ本体1を上回っている。
まず,ギヤ本体1について説明する。ギヤ本体1は,全体としてほぼ円板形状である。その外縁には,歯元部10が形成されている。歯元部10の外周面11には,図示は省略するがギヤ歯が形成されている。ギヤ本体1の中心部分には,回転軸に取り付けるためのボス部12が形成されている。図1中に見えるギヤ本体1の側面上には,歯元部10とボス部12との間に,環状リブ30と径方向リブ31とが形成されている。この側面は,ギヤ本体1における遮蔽板2とは反対側の側面である。図1中に見えるギヤ本体1および遮蔽板2以外の部材については後述する。
図1中に見えるギヤ本体1の側面と反対側の側面を図3の斜視図に示す。この側面は,ギヤ本体1における遮蔽板2の側の側面である。図3に示すようにこの側面にも,種々のリブが形成されている。まず,歯元部10より少し内側には,外郭円形リブ14が形成されている。外郭円形リブ14と歯元部10との間には間隔がある。そして,外郭円形リブ14と歯元部10との間には,連結リブ15が離散的に形成されている。連結リブ15により,外郭円形リブ14と歯元部10とが連結されている。
また,外郭円形リブ14の内側には,第1凸部16が離散的に形成されている。各第1凸部16は,外郭円形リブ14の内面に繋がっている。多数の第1凸部16は,全体として環状の列をなしている。第1凸部16の列と歯元部10との間には間隔がある。外郭円形リブ14と歯元部10との間に間隔があるからである。また,連結リブ15と第1凸部16とは,外郭円形リブ14に対して交互に配置されている。すなわち,連結リブ15と第1凸部16とは,外郭円形リブ14に対して互い違いに配置され,異なる位置で繋がっている。
また,ボス部12の少し外側には,内郭円形リブ17が形成されている。内郭円形リブ17とボス部12との間には間隔がある。そして,内郭円形リブ17とボス部12との間には,連結リブ18が離散的に形成されている。連結リブ18により,内郭円形リブ17とボス部12とが連結されている。また,内郭円形リブ17の外側には,第2凸部19が離散的に形成されている。各第2凸部19は,内郭円形リブ17の外面に繋がっている。多数の第2凸部19は,全体として環状の列をなしている。第2凸部19の列とボス部12との間には間隔がある。内郭円形リブ17とボス部12との間に間隔があるからである。ここで,第1凸部16の列と第2凸部19の列との間には間隔がある。この,第1凸部16の列と第2凸部19の列との間のドーナツ形のスペース13が,遮蔽板2を取り付けるためのスペースである。
次に,遮蔽板2について説明する。遮蔽板2は,図4の斜視図に示すように円板状のディスク部21の片面側に円筒形状の突起部22を設けた形状の部材である。突起部22の中央の穴23は,ディスク部21をも貫通する貫通穴となっている。突起部22の外周縁24の径は,第1凸部16の列の径とほぼ同じくらいである。内周縁25の径は,第2凸部19の列の径とほぼ同じくらいである。ディスク部21は,外周縁24よりもさらに大径である。その半径の詳細については後述する。
突起部22は,前述のギヤ本体1における,第1凸部16の列と第2凸部19の列との間のドーナツ形のスペース13に挿入される部位である。ここでギヤ本体1の各第1凸部16は,突起部22を当該スペース13に取り付けることにより,突起部22の外周縁24により少し外向きに押し出されるようになっている。すなわち,各第1凸部16の内側の先端がなす円の径は,遮蔽板2を取り付ける前においては,突起部22の外径よりわずかに小さいのである。
言い替えると,遮蔽板2を取り付けることにより,第1凸部16の列と第2凸部19の列との間隔が,取り付け前の状態に比して少し押し広げられている。このため,遮蔽板2を取り付けた状態では,各第1凸部16は若干変形している。この,変形した第1凸部16が復元しようとする反力により,遮蔽板2がしっかりと保持されているのである。また,このことから,ギヤ本体1に遮蔽板2を取り付ける際には,各第1凸部16を変形させるために十分な力をもって圧入する必要がある。
ここで,各第1凸部16が変形しても,その変形は歯元部10には及ばない。第1凸部16の列と歯元部10との間に間隔があるからである。また,外郭円形リブ14に対して,連結リブ15が繋がる位置と第1凸部16が繋がる位置とが異なるからである。よって,ギヤ本体1に遮蔽板2を取り付けても,歯元部10は変形しないのである。このため歯元部10の形状の精度は,遮蔽板2が取り付けられている状態においても高い。
なお,遮蔽板2を取り付けることにより,各第1凸部16が外向きに押し出されるばかりでなく,各第2凸部19も内向きに押し込められるようにしてもよい。すなわち,各第2凸部19の外側の先端がなす円の径を,補強部材2を取り付ける前においては補強部材2の内径よりわずかに大きいこととしてもよい。さらには,補強部材2の取付による変形が,主として第2凸部19にて起こり,第1凸部16はあまり変形しないこととしてもよい。第2凸部19が変形する場合でも,第2凸部19の列とボス部12との間の間隔のため,ボス部12には変形の影響が及ばない。
ギヤ本体1に遮蔽板2を取り付けてなる本形態のギヤにおいて遮蔽板2は,次のような役割を果たしている。遮蔽板2はまず,全体の強度を担っている。すなわち,ギヤ本体1は柔軟な合成樹脂製なので,それだけでは撓みやすいのである。そこで金属製の遮蔽板2を取り付けることにより,ギヤ全体としての強度を確保しているのである。この補強効果はむろん,遮蔽板2の中でも突起部22が担っており,その硬度が高いほど大きい。ここで,連結リブ15が外郭円形リブ14と歯元部10とを繋いでいることにより,突起部22の外周縁24より外側の部分にも補強の効果がある程度及んでいる。
また,遮蔽板2は,ギヤにある程度の慣性モーメントを付与する役割をも果たしている。回転物であるギヤは,ある程度の慣性モーメントを有している方が安定した回転速度で回転するからである。つまり,ギヤ本体1よりも高密度な材質でできている遮蔽板2は,ギヤ全体の慣性モーメントのうち大部分を占めているのである。遮蔽板2を有することにより,ギヤはある程度の慣性モーメントを有するのである。このため回転しているときのイナーシャが大きく,安定した回転速度で回転するのである。
また,遮蔽板2は,その名の通り,飛散物を遮蔽して汚染を防止する役割をも果たしている。ここで問題としている飛散物は,ギヤ本体1から外部への飛散物(潤滑油の飛沫等)と,外部からギヤ本体1への飛散物(画像形成装置の場合のトナーの粉煙等)の両方である。遮蔽板2がギヤ本体1よりも大径であることにより,前者の飛散物による周辺の汚染と,後者の飛散物によるギヤ本体1の汚染とをともに防止しているのである。この遮蔽効果はむろん,遮蔽板2の中でもディスク部21が担っている。
図1および図2の説明に戻る。図1および図2に示したものは,ギヤ本体1に上記のようにして遮蔽板2を取り付けてなる本形態のギヤを,機器のフレーム40に取り付けたものである。図1および図2中に見える遮蔽板2は,主として,突起部22以外の部分,すなわちディスク部21の部分である。
ギヤ本体1を軸支する回転軸41は,軸受け42によりフレーム40に取り付けられている。これにより,ギヤ本体1および遮蔽板2は一体として回転可能に,フレーム40に取り付けられている。なお,前述のように遮蔽板2は,ギヤ本体1に取り付けられているのであって,回転軸41に対して直接には接していない。また,回転軸41におけるギヤ本体1側の端部には,軸受け43が取り付けられている。軸受け43は,機器における,図1および図2中のフレーム40とは別の箇所に固定されるものである。
フレーム40の1箇所には,反射型フォトセンサ44が取り付けられている。反射型フォトセンサ44が設けられている位置の回転軸41からの距離は,遮蔽板2のディスク部21の半径よりも小さい。よって反射型フォトセンサ44は,ギヤ本体1から見て,遮蔽板2のディスク部21に隠れた位置にある。一方,ディスク部21のフレーム40側の面(図2中の矢印A)にはエンコーダパターンが形成されている。反射型フォトセンサ44でこのエンコーダパターンを検知することで,ギヤの回転速度や位相角を検知できるようになっている。
ここで前述のディスク部21の遮蔽効果により,反射型フォトセンサ44の汚染が防止されている。すなわち,ギヤ本体1から反射型フォトセンサ44への潤滑油等の飛散が,ディスク部21により遮蔽されるのである。このため,耐久使用時でも反射型フォトセンサ44が清浄な状態に維持される。これにより,良好な回転制御を続けることができる。
また,図1における下部には,ダクト45が設けられている。ダクト45は,機器内の排気のためのものであり,図1に見えているのはその出口部分である。機器が画像形成装置である場合には,ここから排出される空気にはトナー等の異物が混じっている場合がある。これがギヤ本体1のギヤ歯に付着すると,相手方ギヤとの噛み合いの状況が変化し,回転精度に影響することがある。
しかし本形態においては,前述の遮蔽板2のディスク部21により,このような汚染が防止されている。すなわち,ダクト45からの排気は,ディスク部21により遮蔽され,ギヤ本体1には当たらないのである。これにより,ギヤ本体1の汚染が防止されており,高精度な回転を続けることができる。
続いて,ディスク部21の半径について説明する。ディスク部21が前述の遮蔽効果を発揮するためには,最低限,ギヤ本体1の半径と同等以上の半径を有する必要がある。しかし,ギヤ本体1のギヤ歯が斜歯または山歯である場合には,図5により説明する半径以上を確保することがさらに望ましい。図5には,ギヤ本体1とディスク部21との寸法の関係を模式図として示している。すなわち図5の下半分は,ギヤ本体1とディスク部21とを図2中左方から見た平面図を,細部を省略して描いたものである。そして図5の上半分は,その側視図であるが,ディスク部21については矢印Bの位置での大きさで示している。矢印Bの位置は,ギヤ本体1の接線位置である。
図5中の各記号の意味は,次の通りである。これらは,eを除いてすべて,本形態のギヤの構造上既知のパラメーターである。
r:ギヤ本体1の半径
c:ディスク部21の半径
d:平面図上にて,ギヤ本体1の円周上の1点から接線方向にディスク部21の円周に至る距離
a:ギヤ本体1におけるディスク部21から遠い側の面と,ディスク部21におけるギヤ本体1に近い側の面との間隔
e:ギヤ本体1におけるディスク部21から遠い側の面における円周上の1点から飛散物が飛散する向きを示す矢印
θ:斜歯または山歯であるギヤ本体1のギヤ歯の稜線が軸方向に対してなす角
ギヤ本体1からの飛散物は,平面図上では,ギヤ本体1の円周上の1点,具体的には相手方ギヤとの噛み合い箇所から接線方向に飛散する。図5中でいえば矢印dを右向きに移動することになる。これが,飛散物の動きの面内成分である。ギヤ歯が斜歯または山歯である場合には,飛散物の動きには厚さ方向成分が加わる。飛散の原因が相手方ギヤとの噛み合いにあるからである。
このため,側視図上で見ると,矢印eのように,ギヤ歯の稜線に対し垂直な方向,すなわち板面方向に対して角度θの方向に飛散する飛散物が大部分を占めることになる。よってディスク部21は,この矢印eに沿って飛ぶ飛散物を遮蔽できる大きさを持っていることが望ましい。すなわち,図5中の矢印dの右側の端点が,ディスク部21の外側にあることは好ましくない。
このことから図5より,次の(1)式が導き出される。
2 ≧ d2+r2 ……(1)
図5からはまた,dが,矢印eの長さ(以下,単にeという)の余弦成分であることが分かる。すなわち,次の(2)式が導き出される。
d = ecosθ ……(2)
また,同じく図5から,eの正弦成分がaであることが分かる。すなわち,次の(3)式が導き出される。
a = esinθ ……(3)
(2)式と(3)式とからeを消去すると,次の(4)式が得られる。
d = a/tanθ ……(4)
(1)式と(4)式とからdを消去すると,次の(5)式が得られる。
2 ≧ (a/tanθ)2+r2 ……(5)
この(5)式が,ディスク部21の半径cが従うべき式である。すなわちディスク部21の半径cは,(5)式の右辺の平方根として与えられる値以上であることが望ましいのである。なお,(5)式の右辺は,本形態のギヤの構造上既知であるパラメーターのみで規定されている。このため,ギヤの仕様から明確に算出できる。
例えば,a = 10mm
r = 60mm
θ = 20°
であるギヤの場合を考える。この場合には,(5)式を用いて,
c ≒ 66mm
と算出される。よってこの場合には,ディスク部21は66mm以上の半径を有すればよい。
上記のように定めたディスク部21の半径cの好ましい条件は,ギヤ歯から外部への汚染の防止という観点から導きだれたものである。一方,外部からギヤ歯への汚染の防止という観点からは,汚染源の配置にもよるので一概には言えないが,最低限,ギヤ本体1の半径以上の半径をディスク部21が有する必要がある。当然ながらこのことは,前述の(5)式のように半径cを定めれば満たされる。むろん,ディスク部21の半径cを,前述の(5)式から算出される値よりももっと大きくしてもかまわない。ただし,機器中の他の部材と干渉しない範囲に限られる。また,駆動系の伝達関数と,ギヤの噛み合い振動とが共振しないように配慮すべきである。
以上詳細に説明したように本形態では,ギヤ本体1に遮蔽板2を取り付けている。そして,遮蔽板2のディスク部21の径を前述のように規定することにより,ギヤ歯から外部への汚染および外部からのギヤ歯の汚染を防止している。また,遮蔽板2の硬度および密度により,ギヤが補強され,慣性モーメントが付与されている。また,ギヤ本体1のリブ構造により遮蔽板2を取り付けることで,遮蔽板2を取り付けた状態でもギヤ歯の精度が維持されるようにしている。かくして,画像形成装置などの精密機器の駆動系にも適したギヤが実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,ギヤ本体1への遮蔽板2の取付手段は,ギヤ本体1のリブの変形によるばかりでなく,ギヤ歯等の精度に影響しないであれば,ネジ等の固定具を追加してもよい。あるいはもっぱら固定具による取付であってもよい。
第1の形態に係るギヤおよびその周辺を示す斜視図である。 図1のギヤの側面図である。 図1中のギヤ本体の反対側の側面を示す斜視図である。 図1中の遮蔽板の形状を示す斜視図である。 遮蔽板に必要な半径を説明するための模式図である。
符号の説明
1 ギヤ本体
2 遮蔽板
10 歯元部
16 第1凸部
19 第2凸部
21 ディスク部

Claims (4)

  1. 円形のギヤ本体の外縁の歯元部に形成されたギヤ歯により回転駆動の伝達を行うギヤにおいて,
    前記ギヤ本体と平行に設けられ,前記ギヤ本体が回転するときに前記ギヤ本体とともに回転するとともに,前記ギヤ本体よりも大径である円形の遮蔽板を有することを特徴とするギヤ。
  2. 請求項1に記載のギヤにおいて,
    前記遮蔽板における前記ギヤ本体側の面には,前記ギヤ本体に取り付けられる突起部が形成されており,
    前記ギヤ本体における前記遮蔽板側の側面における,前記歯元部より内側であって前記歯元部に対して間隔を置いた位置に,変形しつつ前記突起部を保持する保持形状部が形成されていることを特徴とするギヤ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のギヤにおいて,
    前記ギヤ本体のギヤ歯が斜歯または山歯であり,
    前記ギヤ本体の半径をrとし,
    前記ギヤ本体における前記遮蔽板から遠い側の面と,前記遮蔽板の前記突起部以外の部分における前記ギヤ本体に近い側の面との間隔をaとし,
    前記ギヤ本体のギヤ歯の稜が軸方向に対してなす角をθとしたとき,
    前記遮蔽板の半径が,
    2 = (a/tanθ)2+r2
    で与えられるc以上であることを特徴とするギヤ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載のギヤにおいて,
    前記遮蔽板における前記ギヤ本体と反対側の面に,エンコーダパターンを有することを特徴とするギヤ。
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