JP2009107284A - 金型の製造方法および当該方法によって得られた金型を用いた防眩フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金型用基材の表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施す第1めっき工程と、第1めっき工程によってめっきが施された表面を研磨する研磨工程と、研磨された面に第一の微粒子をぶつけて凹凸を形成する凹凸形成工程と、第一の微粒子とは異なる大きさの第二の微粒子をぶつけて先に形成された凹凸形状を調整する凹凸調整工程と、第二の微粒子により調整された後の凹凸形状を鈍らせる加工を施す鈍化工程と、鈍らせた凹凸面にクロムめっきを施す第2めっき工程とを含む金型の製造方法、ならびにそれを用いた防眩フィルムの製造方法。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明の金型の製造方法の前半部分の好ましい一例を模式的に示す図である。本発明の金型の製造方法は、〔1〕第1めっき工程と、〔2〕研磨工程と、〔3〕凹凸形成工程と、〔4〕凹凸調整工程と、〔5〕鈍化工程と、〔6〕第2めっき工程とを基本的に含む。以下、図1を参照しながら、本発明の金型の製造方法の各工程について詳細に説明する。
本発明の金型の製造方法ではまず、金型に用いる基材の表面に、銅めっきまたはニッケルめっきを施す。このように、金型用基材の表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施すことにより、後の第2めっき工程におけるクロムめっきの密着性や光沢性を上げることができる。すなわち、背景技術として上述したように、鉄などの表面にクロムめっきを施した場合、あるいはクロムめっき表面にサンドブラスト法やビーズショット法などで凹凸を形成してから再度クロムめっきを施した場合には、表面が荒れやすく、細かいクラックが生じて、金型の表面の凹凸形状が制御しにくくなる。これに対して、まず、基材表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施しておくことにより、このような不都合をなくすことができる。これは、銅めっきまたはニッケルめっきは、被覆性が高く、また平滑化作用が強いことから、金属基材の微小な凹凸や巣などを埋めて平坦で光沢のある表面を形成するためである。これらの銅めっきまたはニッケルめっきの特性によって、後述する第2めっき工程においてクロムめっきを施したとしても、基材に存在していた微小な凹凸や巣に起因すると思われるクロムめっき表面の荒れが解消され、また、銅めっきまたはニッケルめっきの被覆性の高さから、細かいクラックの発生が低減される。
続く研磨工程では、上述した第1めっき工程にて銅めっきまたはニッケルめっきが施された基材表面を研磨する。当該工程を経て、基材表面は、鏡面に近い状態に研磨されることが好ましい。これは、基材となる金属板や金属ロールは、所望の精度にするために、切削や研削などの機械加工が施されていることが多く、それにより基材表面に加工目が残っており、銅めっきまたはニッケルめっきが施された状態でも、それらの加工目が残ることがあるし、また、めっきした状態で、表面が完全に平滑になるとは限らないためである。すなわち、このような深い加工目などが残った表面に後述する凹凸形成工程や凹凸調整工程を施したとしても、微粒子により形成される凹凸よりも加工目などの凹凸の方が深いことがあり、加工目などの影響が残る可能性があり、そのような金型を用いて防眩フィルムを製造した場合には、光学特性に予期できない影響を及ぼすことがある。図1(a)には、平板状の金型用基材1が、第1めっき工程において銅めっきまたはニッケルめっきをその表面に施され(当該工程で形成した銅めっきまたはニッケルめっきの層については図示せず)、さらに研磨工程によって鏡面研磨された表面2を有するようにされた状態を模式的に示している。
続く凹凸形成工程では、上述した研磨工程によって鏡面研磨を施した基材1の表面2に、第一の微粒子をぶつけて凹凸を形成する。図1(b)には、当該工程で第一の微粒子がぶつけられることで、部分球面状の微細な凹面3が形成された状態が示されている。基材1の表面2に第一の微粒子をぶつける方法としては、特に制限されないが、噴射加工法が好適に用いられる。噴射加工法には、サンドブラスト法、ショットブラスト法、液体ホーニング法などがある。これらの加工に用いられる微粒子としては、鋭い角があるような形状よりは、球形に近い形状である方が好ましく、また加工中に粉砕されて鋭い角が出ないような、硬い材質の微粒子が好ましい。これらの条件を満たす微粒子として、セラミックス系の微粒子では、球形ジルコニアのビーズや、アルミナのビーズが好ましく用いられる。また金属系の微粒子では、スチールやステンレススチール製のビーズが好ましい。さらには、樹脂バインダにセラミックスや金属の粒子を担持させた微粒子を用いてもよい。
続く凹凸調整工程では、第一の微粒子とは異なる大きさの第二の微粒子をぶつけて、凹凸形成工程で形成された凹凸形状を調整する。図1(c)には、当該工程で第二の微粒子がぶつけられることで、第一の微粒子によって形成された凹凸形状の鋭利な箇所が除去された表面4が形成された状態が模式的に示されている。凹凸形状が形成された基材の表面に第二の微粒子をぶつける方法としては、第一の微粒子について上述したのと同様に、サンドブラスト法、ショットブラスト法、液体ホーニング法などの噴射加工法が好適に用いられる。また、第二の微粒子としても、上述した第一の微粒子と同様に硬い材質の微粒子が用いられ、第一の微粒子について上述した中で、第一の微粒子と同じ材質の微粒子を用いても互いに異なる材質の微粒子を用いもよい。
ここで、図3は、本発明の金型の製造方法の後半部分の好ましい一例を模式的に示す図であり、図4は、本発明の金型の製造方法の後半部分の好ましい他の例を模式的に示す図である。続く鈍化工程では、第二の微粒子により調整された後の凹凸形状を鈍らせる加工を施す。当該工程において凹凸形状を鈍らせる加工としては、エッチング処理または銅めっきが好ましい。エッチング処理を行う場合には、第一の微粒子をぶつけて形成した凹凸形状の鋭利な部分がなくなるため、得られた金型を用いて製造された防眩フィルムの光学特性が好ましい方向へと変化するという利点がある。また銅めっきを行う場合には、銅めっきはその強い平滑化作用により後述するクロムめっきよりも凹凸形状を鈍らせる効果が高いことによって、やはり、得られた金型を用いて製造された防眩フィルムの光学特性が好ましい方向へと変化するという利点がある。図3(a)には、エッチング処理によって、基材1の表面の凹面3(図1(b))および鋭角的な突起が削られて、部分球面状の鋭角的な突起が鈍らされた形状を有する表面5が形成された状態が示されており、また、図4(a)には、銅めっきによって、基材1の表面の凹面3(図1(b))上に銅めっき層6が形成され、これによって部分球面状の鋭角的な突起が鈍らされた形状を有する表面7が形成された状態が示されている。
続いて、クロムめっきを施すことによって、表面の凹凸形状をさらに鈍らせる。図3(b)には、上述したようにエッチング処理によって鈍らせる加工を施した後にクロムめっき層11を形成し、さらに表面12を鈍らせた状態が示されており、図4(b)には、上述したように銅めっき層6の形成によって鈍らせる加工を施した後にクロムめっき層11を形成し、さらに表面12を鈍らせた状態が示されている。
本発明はまた、上述した本発明の金型の製造方法で得られた金型を用いた防眩フィルムの製造方法についても提供する。すなわち、本発明の防眩フィルムの製造方法は、本発明の金型の製造方法で製造された金型の凹凸面を透明樹脂フィルムに転写する工程と、金型の凹凸面が転写された透明樹脂フィルムを金型から剥がす工程とを含む。このような本発明の防眩フィルムの製造方法によって、好ましい光学特性を示す防眩フィルムが好適に製造される。
直径200mmの鉄ロール(JISによるSTKM13A)の表面に銅バラードめっきが施されたものを用意した。銅バラードめっきは、銅めっき層/薄い銀めっき層/表面銅めっき層からなるものであり、めっき層全体の厚みは、約200μmであった。その銅めっき表面を鏡面研磨し、さらにその研磨面に、ブラスト装置((株)不二製作所製)を用いて、第一の微粒子としてジルコニアビーズTZ−B125(東ソー(株)製、平均粒径:125μm)を、ブラスト圧力0.05MPa(ゲージ圧、以下同じ)、ビーズ使用量6g/cm2(ロールの表面積1cm2あたりの使用量、以下同じ)でブラストし、表面に凹凸を形成した。その凹凸面に、ブラスト装置((株)不二製作所製)を用いて、第二の微粒子としてジルコニアビーズTZ−SX−17(東ソー(株)製、平均粒径:20μm)を、ブラスト圧力0.05MPa、ビーズ使用量3g/cm2でブラストし、表面凹凸を微調整した。得られた凹凸つき銅めっき鉄ロールに対し、塩化第二銅液でエッチング処理を行った。その際のエッチング量は3μmとなるように設定した。その後、クロムめっき加工を行い、金型を作製した。このとき、クロムめっき厚みが4μmとなるように設定した。得られた金型のクロムめっき面のビッカース硬度は1000であった。なお、ビッカース硬度は、超音波硬度計MIC10(Krautkramer社製)を用い、JIS Z 2244に準拠して測定した(以下の例においてもビッカース硬度の測定法は同じ)。
第一の微粒子によるブラストをブラスト量4g/cm2で行い、第二の微粒子によるブラストをブラスト量4g/cm2で行ったこと以外は実施例1と同様にして金型を作製した。得られた金型のクロムめっき面のビッカース硬度は1000であった。
第一の微粒子によるブラストをブラスト量4g/cm2で行い、第二の微粒子によるブラストをブラスト量4g/cm2、ブラスト圧0.01MPaで行ったこと以外は実施例1と同様にして金型を作製した。得られた金型のクロムめっき面のビッカース硬度は1000であった。
第一の微粒子としてジルコニアビーズTZ−SX−17(東ソー(株)製、平均粒径:20μm)を用い、ブラスト量3g/cm2、ブラスト圧0.10MPaでブラストを行い、第二の微粒子としてジルコニアビーズTZ−B125(東ソー(株)製、平均粒径:125μm)を用い、ブラスト量4g/cm2、ブラスト圧0.05MPaでブラストを行ったこと以外は実施例1と同様にして金型を作製した。得られた金型のクロムめっき面のビッカース硬度は1000であった。
第一の微粒子としてジルコニアビーズTZ−SX−17(東ソー(株)製、平均粒径:20μm)を用い、ブラスト量3g/cm2、ブラスト圧0.05MPaでブラストを行い、第二の微粒子としてジルコニアビーズTZ−B125(東ソー(株)製、平均粒径:125μm)を用い、ブラスト量4g/cm2、ブラスト圧0.05MPaでブラストを行ったこと以外は実施例1と同様にして金型を作製した。得られた金型のクロムめっき面のビッカース硬度は1000であった。
実施例1で用いたのと同じ銅バラードめっきが施された直径200mmの鉄ロールの銅めっき表面を鏡面研磨し、さらにその研磨面に、ブラスト装置((株)不二製作所製)を用いて、ジルコニアビーズTZ−B125(東ソー(株)製、平均粒径:125μm)を、ブラスト圧力0.05MPa、ビーズ使用量8g/cm2でブラストし、表面に凹凸をつけた。得られた凹凸つき銅めっき鉄ロールに対し、塩化第二銅液でエッチング処理を行った。その際のエッチング量は比較例1では10μmとなるように設定し、比較例2では6μmとなるように設定した。その後、クロムめっき加工を行い、金型を作製した。このとき、クロムめっき厚みが4μmとなるように設定した。得られた金型のクロムめっき面のビッカース硬度は、比較例1、比較例2ともに1000であった。
実施例1〜5、比較例1、2で得られた各金型について、第一の微粒子により凹凸形状を形成した時点、第二の微粒子により凹凸形状を調整した時点(実施例のみ)、最終的に得られたロール状の金型の表面形状について評価した。各表面形状を直接測定することは困難であるため、各時点での金型を用いて、後述する実施例6〜10、比較例3、4と同様にして防眩フィルムのサンプルを作製し、このサンプルの表面形状を測定して金型の表面形状として評価した。なお、防眩フィルム上の断面曲線は、金型上の断面曲線の上下が反転したものになるが、算術平均高さPaおよび平均長さPSmは両者で同じになる。表面形状の測定にあたっては、共焦点顕微鏡PLμ2300(Sensofar社製)を用い、サンプルの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて凹凸面が表面となるようにガラス基板に貼合してから、測定に供した。測定の際、対物レンズの倍率は50倍とした。測定データをもとに、JIS B 0601に準拠した方法で計算することにより、算術平均高さPaおよび平均長さPSmを算出し、さらにその断面曲線における算術平均高さPaと平均長さPSmの比Pa/PSmを算出した。結果を表1に示す。
実施例1〜5、比較例1、2で得られた各金型について、高輝度の照明を用いて照らし、反射光を目視で観察することによって金型上の欠陥を評価した。金型上の欠陥は主に微細な突起状欠陥もしくは凹状欠陥として存在するため、高輝度の照明で照らして反射光を観察した際には輝点として観察される。目視で発見された輝点を、デジタルマイクロスコープVHX−500((株)キーエンス製)を用いて観察することによって欠陥の大きさを評価し、大きさが150μmを超えるものを欠陥としてカウントした。ここで高輝度の照明としてはビデオライトVL−501((株)エル・ピー・エル製)を用いた。
光硬化性樹脂組成物GRANDIC 806T(大日本インキ化学工業(株)製)を酢酸エチルにて溶解して、50重量%濃度の溶液とし、さらに、光重合開始剤であるルシフェリンTPO(BASF社製、化学名:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)を、硬化性樹脂成分100重量部あたり5重量部添加して塗布液を調製した。厚み80μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルム上に、この塗布液を乾燥後の塗布厚みが5μmとなるように塗布し、60℃に設定した乾燥機中で3分間乾燥させた。乾燥後のフィルムを、実施例1〜5、比較例1、2でそれぞれ得られた金型の凹凸面に、光硬化性樹脂組成物層が金型側となるようにゴムロールで押し付けて密着させた。この状態でTACフィルム側より、強度20mW/cm2の高圧水銀灯からの光をh線換算光量で200mJ/cm2となるように照射して、光硬化性樹脂組成物層を硬化させた。この後、TACフィルムを硬化樹脂ごと金型から剥離して、表面に凹凸を有する硬化樹脂とTACフィルムとの積層体からなる、実施例6〜10、比較例3、4の透明な防眩フィルムをそれぞれ得た。
得られた実施例6〜10、比較例3、4の各防眩フィルムについて、以下のような光学特性および防眩性能の評価を行った。
防眩フィルムのヘイズは、JIS K 7136に規定される方法で測定した。具体的には、この規格に準拠したヘイズメータHM−150型(村上色彩技術研究所製)を用いてヘイズを測定した。防眩フィルムの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて凹凸面が表面となるようにガラス基板に貼合してから、測定に供した。一般的にヘイズが大きくなると、画像表示装置に適用したときに画像が暗くなり、その結果、正面コントラストが低下しやすくなる。それ故に、ヘイズは低い方が好ましい。
反射鮮明度は、JIS K 7105に規定される方法で測定した。具体的には、この規格に準拠した写像性測定器ICM−IDP(スガ試験機(株)製)を用いて、防眩フィルムの反射鮮明度を測定した。この規格では、像鮮明度測定に用いる光学くしとして、暗部と明部の幅の比が1:1で、その幅が0.125mm、0.5mm、1.0mmおよび2.0mmである4種類が規定されている。このうち、幅0.125mmの光学くしを用いた場合、本発明で規定する防眩フィルムにおいては、その測定値の誤差が大きくなることから、幅0.125mmの光学くしを用いた場合の測定値は和に加えないこととし、幅が0.5mm、1.0mmおよび2.0mmである3種類の光学くしを用いて測定された像鮮明度の和をもって反射鮮明度と呼ぶことにした。この定義による場合の反射鮮明度の最大値は300%である。この定義による反射鮮明度があまり大きくなると、光源などの像が映り込んで、防眩性が低下する傾向になりやすいため、100%以下であることが好ましく、50%以下であることがさらに好ましい。評価の際には、防眩フィルムの反りを防止するため、および裏面からの反射を防止するために、光学的に透明な粘着剤を用いて、防眩フィルムの凹凸面が表面となるように2mm厚みの黒色アクリル樹脂板に貼合してから、測定に供した。この状態で防眩フィルム側から光を入射させ、測定を行った。
60度光沢度は、JIS Z 8741に規定される方法で測定した。具体的には、この規格に準拠した光沢計PG−1M(日本電色工業(株)製)を用いて、防眩フィルムの光沢度を測定した。この場合も、防眩フィルムの反りを防止するため、および裏面からの反射を防止するために、光学的に透明な粘着剤を用いて、防眩フィルムを凹凸面が表面となるように2mm厚みの黒色アクリル樹脂板に貼合してから、測定に供した。この状態で防眩フィルム側から光を入射させ、測定を行った。一般的に60度光沢度が小さいことは、サンプル表面が曇っていることを意味し、その結果、白ちゃけが発生しやすくなる。それ故に、光沢度は高い方が好ましいが、光沢度が高すぎると映り込みが生じ、防眩性が低下するため、30〜90%程度の値が好ましい。
防眩フィルムの裏面からの反射を防止するために、凹凸面が表面となるように黒色アクリル樹脂板に防眩フィルムを貼合し、蛍光灯のついた明るい室内で凹凸面側から目視で観察し、蛍光灯の映り込みの有無を、目視にて次の基準で3段階に評価した。
2:映り込みが少し観察される
3:映り込みが明瞭に観察される
(5)防眩性能の評価2:白ちゃけの目視評価
防眩フィルムの裏面からの反射を防止するために、凹凸面が表面となるように黒色アクリル樹脂板に防眩フィルムを貼合し、蛍光灯のついた明るい室内で凹凸面側から目視で観察し、白ちゃけの程度を、目視にて次の基準で3段階に評価した。
2:白ちゃけが少し観察される
3:白ちゃけが明瞭に観察される
(6)防眩性能の評価3:ギラツキの評価
まず、図5に平面図で示すようなユニットセル31のパターンを有するフォトマスクを用意した。図5において、ユニットセル31は、透明な基板上に、線幅10μmでカギ形のクロム遮光パターン32が形成され、そのクロム遮光パターン32の形成されていない部分が開口部33となっている。次に、このフォトマスクを図6に示すように、フォトマスク41のクロム遮光パターン32を上にして、内部に光源43が設けられたライトボックス42に置き、1.1mm厚のガラス板44に20μm厚みの粘着剤で防眩フィルム51を貼合したサンプルをフォトマスク41上に置き、サンプルから約30cm離れた場所から目視観察することにより、ギラツキの程度を7段階で官能評価した官能評価の7段階のうち、レベル1はギラツキが全く認められない状態、レベル7はひどくギラツキが観察される状態に該当し、レベル3はごくわずかにギラツキが観察される状態である。なお、フォトマスクのユニットセルは、図5におけるユニットセル縦×ユニットセル横が282μm×94μm、したがって同図における開口部縦×開口部横が272μm×84μmのものを用いた。このセルは90ppi(pixel per inch)の画素密度に相当する。
0.5mm光学くし: 9.7%
1.0mm光学くし: 9.9%
0.5mm光学くし:14.5%
合計 34.1%
Claims (10)
- 金型用基材の表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施す第1めっき工程と、
第1めっき工程によってめっきが施された表面を研磨する研磨工程と、
研磨された面に第一の微粒子をぶつけて凹凸を形成する凹凸形成工程と、
第一の微粒子とは異なる大きさの第二の微粒子をぶつけて凹凸形成工程で形成された凹凸形状を調整する凹凸調整工程と、
第二の微粒子により調整された後の凹凸形状を鈍らせる加工を施す鈍化工程と、
鈍らせた凹凸面にクロムめっきを施す第2めっき工程とを含む、金型の製造方法。 - 第一の微粒子および第二の微粒子が平均粒径10〜200μmの真球である、請求項1に記載の製造方法。
- 第一の微粒子の平均粒径が第二の微粒子の平均粒径よりも大きい、請求項1または2に記載の製造方法。
- 凹凸形状を鈍らせる加工がエッチング処理である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- エッチング量が1〜6μmである、請求項4に記載の製造方法。
- 凹凸形状を鈍らせる加工が銅めっきである、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 銅めっきにより形成された銅めっき層が1〜6μmの厚みを有する請求項6に記載の製造方法。
- クロムめっきを施した後、表面を研磨せず、そのままクロムめっき面を金型の凹凸面として用いる、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- クロムめっきにより形成されたクロムめっき層が1〜10μmの厚みを有する、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の方法で製造された金型の凹凸面を透明樹脂フィルムに転写する工程と、
金型の凹凸面が転写された透明樹脂フィルムを金型から剥がす工程とを含む、防眩フィルムの製造方法。
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