JP2009103345A - リフター部材および外熱式ロータリーキルン - Google Patents

リフター部材および外熱式ロータリーキルン Download PDF

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Abstract

【課題】比較的安価で構造が簡単であるにもかかわらず、被処理物の搬送速度が制御しやすく、被処理物が管体の内周面に付着しにくく、被処理物を撹拌しやすいリフター部材および外熱式ロータリーキルンを提供する。
【解決手段】リフター部材8dは、略水平に配置され軸回りに回転可能な管体を備え、管体外部から管体内部を搬送される被処理物を加熱する外熱式ロータリーキルンの、管体内部に配置される。リフター部材は、放射状に配置される複数の第一フィン800d〜802dと、周方向に隣り合う一対の第一フィン同士を連結し、周方向一端と周方向他端とが互いに軸方向にずれて配置される複数の第二フィン810d〜818dと、を備える。リフター部材は、管体と別体であり、管体が回転することにより管体内部で転動する。
【選択図】図5

Description

本発明は、管体内部の被処理物を管体外部から加熱する外熱式ロータリーキルン、および外熱式ロータリーキルンの管体内部に配置されるリフター部材に関する。
外熱式ロータリーキルンは、略水平に配置された管体を備えている。管体の軸方向一端には、搬入部が、軸方向他端には搬出部が、搬入部と搬出部との間には加熱部が、それぞれ配置されている。管体は、軸周りに回転可能である。
被処理物は、搬入部から管体内部に供給される。供給された被処理物は、管体の回転に伴って、軸方向に移動する。加熱部を通過する際、被処理物に熱処理が施される。加熱後の被処理物は、搬出部から管体外部に排出される。
管体内部における被処理物の流動性は、被処理物の性質や形状などにより、様々である。例えば、被処理物の流動性が良い場合は、加熱部における滞留時間が短くなり、加熱部において被処理物に所望の熱負荷を加えられないおそれがある。このため、搬送速度を遅くする必要がある。反対に、被処理物の流動性が悪い場合は、加熱部における滞留時間が長くなり、加熱部において被処理物に過剰な熱負荷を加えてしまうおそれがある。このため、搬送速度を速くする必要がある。
そこで、特許文献1〜3には、管体の内周面に螺旋状のリフター部材を設けたロータリーキルンが紹介されている。特許文献1〜3に記載のロータリーキルンによると、被処理物の搬送速度が制御しやすくなる。
特開2002−265953号公報 特開平8−233234号公報 特開平8−303953号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載のロータリーキルンによると、リフター部材が管体の内周面に固定されている。このため、リフター部材を管体に固定する時点で、管体内部における被処理物の搬送速度が、ある程度決まってしまう。すなわち、リフター部材を管体に固定した後から、搬送速度を変更するのは困難である。
また、リフター部材を配置すると、管体内部の内周面付近の空間が、リフター部材の螺旋状の仕切壁により、軸方向に細かく分断されることになる。このため、被処理物が管体の内周面に付着しやすい。並びに、被処理物が撹拌されにくい。
ここで、管体の内部に転動部材を挿入しておき、当該転動部材が管体の内周面に衝突することにより、内周面に付着した被処理物を落下させ、かつ被処理物を撹拌することも考えられる。ところが、管体の内周面には、螺旋状のリフター部材が配置されている。このため、管体の内部に転動部材を挿入すると、当該転動部材がリフター部材に衝突し、当該転動部材によりリフター部材に不具合が生じるおそれがある。また、管体外部からハンマリングすることにより、管体の内周面に付着した被処理物を落下させることも考えられる。ところが、この場合、管体の製造コスト延いては外熱式ロータリーキルンの製造コストが高くなる。
本発明のリフター部材および外熱式ロータリーキルンは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、比較的安価で構造が簡単であるにもかかわらず、被処理物の搬送速度が制御しやすく、被処理物が管体の内周面に付着しくく、被処理物を撹拌しやすいリフター部材および外熱式ロータリーキルンを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のリフター部材は、略水平に配置され軸回りに回転可能な管体を備え、該管体外部から該管体内部を搬送される被処理物を加熱する外熱式ロータリーキルンの、該管体内部に配置されるリフター部材であって、放射状に配置される複数の第一フィンと、周方向に隣り合う一対の該第一フィン同士を連結し、周方向一端と周方向他端とが互いに軸方向にずれて配置される複数の第二フィンと、を備え、前記管体と別体であり、該管体が回転することにより該管体内部で転動することを特徴とする(請求項1に対応)。
本発明のリフター部材は、管体内部において転動可能である。また、リフター部材が転動する際、第一フィンは、被処理物を、周方向に掻き上げ、落下させる。このため、被処理物が管体の内周面に付着するのを抑制することができる。また、被処理物を撹拌することができる。また、リフター部材が転動する際、第二フィンは、被処理物を管体軸方向に送ることができる。このため、被処理物の搬送速度を制御することができる。
このように、本発明のリフター部材は、被処理物の搬送速度の制御、被処理物の管体内周面への付着の抑制、被処理物の撹拌という三つの機能を、併有している。このため、これら三つの機能のうち一つまたは二つの機能しか持たない部材を複数配置する場合と比較して、部品点数が少なくなる。また、外熱式ロータリーキルンの製造コストを削減することができる。また、外熱式ロータリーキルンの構造が簡単になる。
また、本発明のリフター部材は、管体と別体である。このため、管体と一体の従来のリフター部材と比較して、リフター部材を簡単に交換することができる。したがって、管体から取り出したリフター部材に対して、軸方向に隣り合う一対の第二フィン間のピッチや、軸方向に対する傾斜角度の異なる別のリフター部材を、管体に挿入することにより、被処理物の搬送速度を変更することができる。例えば、異なる複数種類の被処理物を入れ替えて、単一の外熱式ロータリーキルンで熱処理する場合、各々の加熱条件や流動性に応じてリフター部材を交換するだけで、各種類の被処理物に対応することができる。また、本発明のリフター部材は、あらゆる外熱式ロータリーキルンの管体に配置可能である。このため、複数の外熱式ロータリーキルン間において汎用性が高い。
また、被処理物は、第二フィンにより案内されながら、管体内部を搬送される。このため、管体内部における滞留時間が異なる被処理物が、同一区間に混在するのを抑制することができる。したがって、加熱後の被処理物に、加熱むらが発生するのを抑制することができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、複数の前記第二フィンは、螺旋状に連なっている構成とする方がよい(請求項2に対応)。本構成によると、複数の第二フィンが、全体として螺旋状になるように配置されている。このため、リフター部材の転動に伴い、被処理物を円滑に軸方向に送ることができる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、複数の前記第一フィンは、放射中心において互いに接続されている構成とする方がよい(請求項3に対応)。本構成によると、第一フィン同士が互いに固定されている。このため、リフター部材が堅牢になる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記第二フィンは、弧状を呈しており、該第二フィンの径方向内側には、軸方向に貫通する貫通孔が区画されている構成とする方がよい(請求項4に対応)。
本構成によると、第二フィンの径方向内側に貫通孔が配置されている。このため、貫通孔を介して、第二フィンの軸方向上流側から軸方向下流側に、被処理物を送り出すことができる。したがって、本構成によると、被処理物の搬送速度を速くすることができる。言い換えると、被処理物の搬送速度の制御幅が大きくなる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記第二フィンを軸方向から見た場合の、該第二フィンの外縁の曲率半径は、前記管体の内周半径以上である構成とする方がよい(請求項5に対応)。
第二フィンを軸方向から見た場合の、第二フィンの外縁の曲率半径を、管体の内周半径以上にしたのは、外縁の曲率半径が管体の内周半径未満の場合、外縁の周方向両端部が管体の内周面から離間することになり、リフター部材が、回転する管体の内周面と一緒に上昇しにくいからである。すなわち、リフター部材が管体内周面の比較的低い位置で転動することになり、被処理物の付着を抑制しにくくなるからである。並びに、被処理物を撹拌しにくくなるからである。
(6)好ましくは、上記(5)の構成において、前記第二フィンを軸方向から見た場合の、該第二フィンの外縁の曲率半径は、前記管体の内周半径と同一である構成とする方がよい(請求項6に対応)。
本構成によると、第二フィンの外縁と、管体の内周面と、が全面的に面接触する。このため、リフター部材が、回転する管体の内周面と一緒に上昇しやすい。したがって、より高い位置からリフター部材が落下することになる。本構成によると、被処理物の付着を抑制しやすい。並びに、被処理物を撹拌しやすい。
(7)また、上記課題を解決するため、本発明の外熱式ロータリーキルンは、加熱前の被処理物を搬入する搬入部と、該搬入部の下流側に配置され外部からの熱により該被処理物を加熱する加熱部と、該加熱部の下流側に配置され加熱後の該被処理物を搬出する搬出部と、を備える管体と、該管体内部に転動可能に配置される上記(1)ないし(6)のいずれかの構成のリフター部材と、を備えてなることを特徴とする(請求項7に対応)。
本発明の外熱式ロータリーキルンによると、リフター部材が、被処理物の搬送速度の制御、被処理物の管体内周面への付着の抑制、被処理物の撹拌という三つの機能を、併有している。このため、これら三つの機能のうち一つまたは二つの機能しか持たない部材を複数配置する場合と比較して、部品点数が少なくなる。また、製造コストを削減することができる。また、構造が簡単になる。
また、リフター部材は、管体と別体である。このため、リフター部材を簡単に交換することができる。したがって、管体から取り出したリフター部材に対して、軸方向に隣り合う一対の第二フィン間のピッチや、軸方向に対する傾斜角度の異なる別のリフター部材を、管体に挿入することにより、被処理物の搬送速度を変更することができる。例えば、異なる複数種類の被処理物を入れ替えて、単一の外熱式ロータリーキルンで熱処理する場合、各々の加熱条件や流動性に応じてリフター部材を交換するだけで、各種類の被処理物に対応することができる。
また、被処理物は、第二フィンにより案内されながら、管体内部を搬送される。このため、管体内部における滞留時間が異なる被処理物が、同一区間に混在するのを抑制することができる。したがって、加熱後の被処理物に、加熱むらが残留するのを抑制することができる。
(8)好ましくは、上記(7)の構成において、前記リフター部材は、前記管体内部に軸方向に並んで複数配置されている構成とする方がよい(請求項8に対応)。本構成によると、管体内部の搬送速度の設定に応じて、軸方向に隣り合う一対の第二フィン間のピッチや、軸方向に対する傾斜角度の異なる複数のリフター部材を、配置することができる。このため、より緻密に被処理物の搬送速度を制御することができる。また、単一のリフター部材を配置する場合と比較して、不具合が生じた場合、不具合が生じたリフター部材だけを交換することができる。このため、メンテナンスコストを削減することができる。
(9)好ましくは、上記(7)または(8)の構成において、軸方向に隣り合う一対の前記第二フィン間のピッチは、前記搬入部付近よりも、前記加熱部付近の方が、短い構成とする方がよい。
搬入部に被処理物が滞留すると、被処理物の搬入が困難になる。このため、搬入部の搬送速度は速い方がよい。一方、加熱部に被処理物が滞留しないと、被処理物に充分な熱負荷を加えることが困難になる。このため、加熱部の搬送速度は、搬入部の搬送速度よりも、遅い方がよい。
この点、本構成によると、軸方向に隣り合う一対の前記第二フィン間のピッチは、搬入部付近よりも、加熱部付近の方が、短くなるように設定されている。このため、搬入部においては、被処理物を迅速に下流側に送り出すことができる。一方、加熱部においては、被処理物に所望の熱負荷を加えることができる。
(10)好ましくは、上記(7)ないし(9)のいずれかの構成において、前記第二フィンの軸方向に対する傾斜角度は、前記搬入部付近よりも、前記加熱部付近の方が、大きい構成とする方がよい。本構成によると、搬入部においては、被処理物を迅速に下流側に送り出すことができる。一方、加熱部においては、被処理物に所望の熱負荷を加えることができる。
本発明によると、比較的安価で構造が簡単であるにもかかわらず、被処理物の搬送速度が制御しやすく、被処理物が管体の内周面に付着しくく、被処理物を撹拌しやすいリフター部材および外熱式ロータリーキルンを提供することができる。
以下、本発明の外熱式ロータリーキルンの実施の形態について説明する。なお、以下の説明は、本発明のリフター部材の実施の形態についての説明を、兼ねるものである。
<第一実施形態>
[外熱式ロータリーキルンの構成]
まず、本実施形態の外熱式ロータリーキルンの構成について説明する。図1に、本実施形態のロータリーキルンの軸方向断面図を示す。図2に、同ロータリーキルンの基台フレーム上部分の斜視図を示す。図3に、同ロータリーキルンの基台フレーム上部分の分解斜視図を示す。以下の図において、方位(左右)は、前方から後方を見た場合を基準に定義する。
図1〜図3に示すように、外熱式ロータリーキルン1は、主に、管体2とスクリューフィーダー3と上流側フード4とホッパー5と加熱装置6(図2においては透過して、図3においては省略して、それぞれ示す。)と下流側フード7と高速搬送用リフター部材8a〜8cと低速搬送用リフター部材8d〜8fと架台9とを備えている。高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fは、いずれも本発明のリフター部材に含まれる。
架台9は、一対のローラー90と、一対のローラー91と、一対の軸受部92と、土台フレーム93と、基台フレーム94と、揺動軸部95と、傾斜角度調節部96と、を備えている。
土台フレーム93は、工場内の所定場所に固定されている。基台フレーム94は、土台フレーム93の上方に、所定間隔だけ離間して、対向して配置されている。基台フレーム94は、土台フレーム93に対して、揺動可能つまり傾斜可能である。基台フレーム94の揺動中心となるのは、揺動軸部95のシャフト950である。基台フレーム94の揺動角度つまり傾斜角度を固定しているのは、傾斜角度調節部96である。
一対のローラー90と、一対のローラー91と、一対の軸受部92とは、基台フレーム94上面に、前後方向に並んで配置されている。一対のローラー91は、基台フレーム94上面の前縁に配置されている。ローラー91の回転軸は、前後方向に延在している。一対のローラー91は、左右方向に並んで配置されている。これに対して、一対のローラー90は、基台フレーム94上面の、中央やや後方に配置されている。一対のローラー90の回転軸は、前後方向に延在している。一対のローラー90は、左右方向に並んで配置されている。また、一対の軸受部92は、基台フレーム94上面の後縁付近に配置されている。一対の軸受部92は、前後方向に並んで配置されている。一対の軸受部92の軸貫通孔は、前後方向に同軸状に並んでいる。
管体2は、本体20(図3においては透過して示す。)と、一対のタイヤ21、22と、スプロケット24と、を備えている。本体20は、前後方向に延在する直管状を呈している。タイヤ21は、本体20の後端付近の外周面に周設されている。タイヤ22は、本体20の前端付近の外周面に周設されている。タイヤ21は、前記一対のローラー90上に載置されている。同様に、タイヤ22は、前記一対のローラー91上に載置されている。スプロケット24は、本体20における、タイヤ21よりも前方に周設されている。駆動装置(図略)からの駆動力がスプロケット24に伝達されることにより、管体2は、ローラー90、91上で、軸回りに回転可能である。なお、管体2は、略水平に配置されているが、被処理物H(例えば大豆、コーヒー豆、微粉末化学原料など)を流動させるため、厳密には後方から前方に向かってやや下向きに傾斜している。
本体20において、後述するスクリューフィーダー3の流出口302対応部分が、本発明の搬入部に該当する。本体20において、後述する下流側フード7の管体挿入孔70対応部分が、本発明の搬入部に該当する。本体20において、後述する加熱装置6対応部分が、本発明の加熱部に該当する。
加熱装置6は、ハウジング60と断熱材61とコイル62とを備えている。前記管体2の本体20は、加熱装置6を前後方向に貫通している。本体20の軸方向(前後方向)略中央部分は、加熱装置6に収容されている。ハウジング60は、直方体箱状を呈している。断熱材61は、ハウジング60の内面を、層状に覆っている。コイル62は、断熱材61の内面に配置されている。
下流側フード7の上部は直方体箱状を、下部は下方に尖る四角錐箱状を、それぞれ呈している。下流側フード7上部の後壁には、管体挿入孔70が開設されている。管体挿入孔70には、管体2の本体20の前端が収容されている。管体挿入孔70の孔縁と本体20外周面との間には、摺動シール部材(図略)が介装されている。下流側フード7下部は、テーパ状に下方に収束している。下流側フード7の下方には、ロータリーバルブ71、72が上下方向に連設されている。
上流側フード4は、中空円柱状を呈している。上流側フード4の前壁には、管体挿入孔40が開設されている。管体挿入孔40には、管体2の本体20の後端が収容されている。管体挿入孔40の孔縁と本体20外周面との間には、摺動シール部材(図略)が介装されている。上流側フード4の後壁には、供給パイプ挿入孔41が開設されている。
スクリューフィーダー3は、供給パイプ30(図3においては透過して示す。)とシャフト31とスクリュー32とを備えている。供給パイプ30は、軸方向(前後方向)に延びる円筒状を呈している。供給パイプ30は、上流側フード4の供給パイプ挿入孔41に挿入され、固定されている。供給パイプ30の後端は、封止板300(図3においては透過して示す。)により封止されている。供給パイプ30の前端は、管体2の本体20内部に開放されている。すなわち、供給パイプ30の前端には、被処理物Hの流出口302が開設されている。供給パイプ30の後部側周壁からは、上方に向かってフランジ部301(図3においては透過して示す。)が突設されている。
シャフト31は、丸棒状を呈している。シャフト31は、供給パイプ30の径方向内側に、同軸状に配置されている。また、シャフト31は、封止板300を貫通している。封止板300から後方に突出したシャフト31の後端は、一対の軸受部92により、回転可能に支持されている。すなわち、シャフト31全体は、一対の軸受部92により、片持ち梁状に支持されている。
シャフト31後端における、一対の軸受部92同士の間には、スプロケット311が周設されている。スプロケット311を介して、外部からシャフト31に駆動力(回転力)が伝達される。
スクリュー32は、螺旋状を呈している。スクリュー32は、シャフト31と共に、供給パイプ30の径方向内側に収容されている。スクリュー32は、シャフト31の外周面に周設されている。前記スプロケット311を介してシャフト31に伝達される回転力により、供給パイプ30内部において、スクリュー32はシャフト31と共に、シャフト31の軸回りに回転する。
ホッパー5は、上蓋付きホッパーであって、上部は円筒状を、下部は下方に尖る円錐箱状を、それぞれ呈している。ホッパー5は、前記供給パイプ30のフランジ部301に固定されている。ホッパー5には、被処理物Hが貯留されている。
低速搬送用リフター部材8d〜8fは、管体2の本体20内部に配置されている。低速搬送用リフター部材8d〜8fは、前後方向に一列に並んで配置されている。低速搬送用リフター部材8d〜8fは、加熱装置6に収容されるように配置されている。図4に、低速搬送用リフター部材8dの斜視図を示す。図5に、低速搬送用リフター部材8dの透過斜視図を示す。図6に、低速搬送用リフター部材8dの右面図を示す。図7に、低速搬送用リフター部材8dの前面図を示す。
図4〜図7に示すように、低速搬送用リフター部材8dは、三枚の第一フィン800d〜802dと、九枚の第二フィン810d〜818dと、を備えている。三枚の第一フィン800d〜802dは、各々、矩形板状を呈している。図7に示すように、三枚の第一フィン800d〜802dは、中心角α=120°ずつ離間して、配置されている。
九枚の第二フィン810d〜818dは、各々、弧状を呈している。九枚の第二フィン810d〜818dは、後方から前方に向かって、810d→811d→812d→813d→814d→815d→816d→817d→818dの順に、螺旋状に連なっている。
九枚の第二フィン810d〜818dは、各々、三枚の第一フィン800d〜802d間に、介装されている。具体的には、第一フィン800dと第一フィン801dとの間には、後方から前方に向かって、第二フィン812d、815d、818dが、図6に示すように所定ピッチL1ずつ離間して、介装されている。第二フィン812d、815d、818dの、低速搬送用リフター部材8dの軸方向に対する傾斜角度は、β1に設定されている。図7に示すように、第二フィン812d、815d、818dは、各々、外縁OB1と内縁IB1とを備えている。外縁OB1および内縁IB1を軸方向から見ると、いずれも、延長すると真円になる弧状を呈している。軸方向から見た場合の外縁OB1の曲率半径R1は、管体2の本体20の内周半径R10と一致している。内縁IB1の径方向内側には、前後方向に貫通する貫通孔830dが区画されている。
第一フィン801dと第一フィン802dとの間には、後方から前方に向かって、第二フィン811d、814d、817dが、介装されている。第二フィン811d、814d、817dの軸方向のピッチ、軸方向に対する傾斜角度、軸方向から見た場合の外縁OB2の曲率半径は、第二フィン812d、815d、818d同様(ピッチ=L1、傾斜角度=β1、曲率半径=R1)である。したがって、ここでは説明を割愛する。内縁IB2の径方向内側には、前後方向に貫通する貫通孔831dが区画されている。
第一フィン802dと第一フィン800dとの間には、後方から前方に向かって、第二フィン810d、813d、816dが、介装されている。第二フィン810d、813d、816dの軸方向のピッチ、軸方向に対する傾斜角度、軸方向から見た場合の外縁OB3の曲率半径は、第二フィン812d、815d、818d同様(ピッチ=L1、傾斜角度=β1、曲率半径=R1)である。したがって、ここでは説明を割愛する。内縁IB3の径方向内側には、前後方向に貫通する貫通孔832dが区画されている。残りの二つの低速搬送用リフター部材8e、8fの構成は、低速搬送用リフター部材8dの構成と同様である。したがって、ここでは説明を割愛する。
高速搬送用リフター部材8a〜8cは、管体2の本体20内部に配置されている。前出図3に示すように、高速搬送用リフター部材8aは、低速搬送用リフター部材8dの後方に配置されている。高速搬送用リフター部材8b、8cは、低速搬送用リフター部材8fの前方に配置されている。図8に、高速搬送用リフター部材8aの斜視図を示す。図9に、高速搬送用リフター部材8aの右面図を示す。
図8、図9に示すように、高速搬送用リフター部材8aは、三枚の第一フィン800a〜802aと、六枚の第二フィン810a〜815aと、を備えている。高速搬送用リフター部材8aと、前記低速搬送用リフター部材8dと、の相違点は、第二フィン810a〜815aが連なって形成される螺旋の軸方向のピッチと軸方向に対する傾斜角度だけである。
すなわち、三枚の第一フィン800a〜802aは、各々、矩形板状を呈している。三枚の第一フィン800a〜802aは、中心角120°ずつ離間して、配置されている。六枚の第二フィン810a〜815aは、各々、弧状を呈している。六枚の第二フィン810a〜815aは、この順番で、後方から前方に向かって螺旋状に連なっている。
六枚の第二フィン810a〜815aは、各々、三枚の第一フィン800a〜802a間に、介装されている。軸方向に隣接する第二フィン810a〜815a同士は、図9に示すように互いに所定ピッチL2だけ離間している。ピッチL2は、前出図6に示す低速搬送用リフター部材8dのピッチL1よりも、長く設定されている。第二フィン810a〜815aの、高速搬送用リフター部材8aの軸方向に対する傾斜角度は、β2に設定されている。傾斜角度β2は、前出図6に示す低速搬送用リフター部材8dの傾斜角度β1よりも、小さく設定されている。
高速搬送用リフター部材8aの前面図は、前出図7に示す低速搬送用リフター部材8dの前面図と同様である。すなわち、第二フィン810a〜815aは、各々、外縁と内縁とを備えている。外縁および内縁を軸方向から見ると、いずれも、延長すると真円になる弧状を呈している。軸方向から見た場合の外縁の曲率半径は、管体2の本体20の内周半径と一致している。内縁の径方向内側には、前後方向に貫通する貫通孔が区画されている。残りの二つの高速搬送用リフター部材8b、8cの構成は、高速搬送用リフター部材8aの構成と同様である。したがって、ここでは説明を割愛する。
[被処理物の流れ]
次に、本実施形態における被処理物Hの流れについて説明する。被処理物Hは、ホッパー5に貯留されている。被処理物Hは、ホッパー5下端の抜き出し孔から、スクリューフィーダー3の後端(上流端)に落下する。落下した被処理物Hは、スクリュー32の回転により、供給パイプ30内部を前方(下流側)に移動する。移動した被処理物Hは、流出口302から、本体20内部の後部に落下する。落下した被処理物Hは、管体2の回転に伴って、前方に移動する。移動する際、被処理物Hは、上流側から下流側に向かって、高速搬送用リフター部材8a→低速搬送用リフター部材8d→低速搬送用リフター部材8e→低速搬送用リフター部材8f→高速搬送用リフター部材8b→高速搬送用リフター部材8cを通過する。低速搬送用リフター部材8d〜8fを通過する際、被処理物Hは、径方向外側に加熱装置6が配置されている部分、すなわち加熱部を通過する。加熱部において、被処理物Hは、加熱装置6の電磁誘導で発熱している本体20の管壁により、加熱される。加熱後の被処理物Hは、下流側フード7内を流下し、二連のロータリーバルブ71、72を介して、外部に搬出される。
[被処理物搬送中における高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材の動き]
次に、被処理物H搬送中における高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fの動きについて説明する。図10(a)に低速搬送用リフター部材8dの転動初期における前面図を、図10(b)に低速搬送用リフター部材8dの転動中期における前面図を、図10(c)に低速搬送用リフター部材8dの転動終期における前面図を、それぞれ示す。図10(a)〜(c)に示すように、管体2の本体20は、前方から見て時計回りに回動する。このため、図10(a)、図10(b)に示すように、低速搬送用リフター部材8dは、本体20の内周面と共に上昇(回動)する。この際、第一フィン802dにより、本体20内周面下方に堆積していた被処理物Hが、内周面に沿って掻き上げられる。低速搬送用リフター部材8dが上昇すると、図10(b)に示すように、低速搬送用リフター部材8dの下方に隙間が回り込んでくる。このため、図10(c)に示すように、低速搬送用リフター部材8dは、重心Gの移動に伴い、下方の隙間に落下する。この際、低速搬送用リフター部材8dが落下した衝撃により、本体20内周面に付着していた被処理物Hが、内周面から脱落する。また、被処理物Hが撹拌される。また、低速搬送用リフター部材8dの転動に伴い、第二フィン810d〜818dが、あたかもスクリューフィーダー3のスクリュー32(前出図3参照)のように、軸周りに回転する。このため、被処理物Hは、上流側から下流側に向かって、第二フィン810d〜818dにより、押し出される。被処理物は、前出図7に示す貫通孔830d、831d、832dを通って、搬送される。このように、低速搬送用リフター部材8dは、図10(a)→図10(b)→図10(c)→再び図10(a)に示すように、転動し続ける。
なお、残りの二つの低速搬送用リフター部材8e、8f、高速搬送用リフター部材8a〜8cの動きも低速搬送用リフター部材8dの動きと同様である。したがって、ここでは説明を割愛する。
[作用効果]
次に、本実施形態の外熱式ロータリーキルン1、高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fの作用効果について説明する。本実施形態の高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fは、管体2内部において転動可能である。また、高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fが転動する際、第一フィン800a〜802a、800d〜802dは、被処理物Hを、周方向に掻き上げ、落下させる。このため、被処理物Hが管体2の内周面に付着するのを抑制することができる。また、被処理物Hを撹拌することができる。高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fが転動する際、第二フィン810a〜815a、810d〜818dは、被処理物Hを管体2軸方向に送ることができる。このため、被処理物Hの搬送速度を制御することができる。
本実施形態の高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fは、被処理物Hの搬送速度の制御、被処理物Hの管体2内周面への付着の抑制、被処理物Hの撹拌という三つの機能を、併有している。このため、これら三つの機能のうち一つまたは二つの機能しか持たない部材を複数配置する場合と比較して、部品点数が少なくなる。また、外熱式ロータリーキルン1の製造コストを削減することができる。また、外熱式ロータリーキルン1の構造が簡単になる。
また、本実施形態の高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fは、管体2と別体である。このため、管体2と一体の従来のリフター部材と比較して、リフター部材を簡単に交換することができる。したがって、管体2から取り出したリフター部材に対して、軸方向に隣り合う一対の第二フィン間のピッチL1、L2や、軸方向に対する傾斜角度β1、β2の異なる別のリフター部材を、管体2に挿入することにより、被処理物Hの搬送速度を変更することができる。例えば、異なる複数種類の被処理物Hを入れ替えて、単一の外熱式ロータリーキルン1で熱処理する場合、各々の加熱条件や流動性に応じてリフター部材を交換するだけで、各種類の被処理物Hに対応することができる。また、本実施形態の高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fは、あらゆる外熱式ロータリーキルン1の管体2に配置可能である。このため、複数の外熱式ロータリーキルン1間において汎用性が高い。
また、被処理物Hは、第二フィン810a〜815a、810d〜818dにより案内されながら、管体2内部を搬送される。このため、管体2内部における滞留時間が異なる被処理物Hが、同一区間に混在するのを抑制することができる。したがって、加熱後の被処理物Hに、加熱むらが発生するのを抑制することができる。
また、本実施形態の高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fによると、第二フィン810a〜815a、810d〜818dが螺旋状に連なっている。このため、高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fの転動に伴い、被処理物を円滑に軸方向に送ることができる。
また、本実施形態の高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fによると、第一フィン800a〜802a、800d〜802dが、放射中心において互いに接続されている。このため、高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fは堅牢である。
また、本実施形態の高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fによると、第二フィン810a〜815a、810d〜818dの径方向内側に貫通孔830d、831d、832dが配置されている。このため、貫通孔830d、831d、832dを介して、第二フィン810a〜815a、810d〜818dの軸方向上流側から軸方向下流側に、被処理物Hを送り出すことができる。したがって、被処理物Hの搬送速度を速くすることができる。言い換えると、被処理物Hの搬送速度の制御幅が大きくなる。
また、本実施形態の高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fによると、第二フィン810a〜815a、810d〜818dを軸方向から見た場合の、第二フィン810a〜815a、810d〜818dの外縁OB1〜OB3の曲率半径R1は、管体2の内周半径R10と同一である。本実施形態の高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fによると、第二フィン810a〜815a、810d〜818dの外縁OB1〜OB3と、管体2の内周面と、が全面的に面接触する。このため、高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fが、回転する管体2の内周面と一緒に上昇しやすい。したがって、より高い位置から高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fが落下することになる。本実施形態の高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fによると、被処理物Hの付着を抑制しやすい。並びに、被処理物Hを撹拌しやすい。
また、本実施形態の外熱式ロータリーキルン1によると、高速搬送用リフター部材8a〜8cが搬入部、搬出部付近に配置されている。並びに、低速搬送用リフター部材8d〜8fが加熱部付近に配置されている。
低速搬送用リフター部材8d〜8fのピッチL1は、高速搬送用リフター部材8a〜8cのピッチL2よりも、短く設定されている。このため、搬入部、搬出部においては、被処理物Hを迅速に下流側に送り出すことができる。一方、加熱部においては、被処理物Hに所望の熱負荷を加えることができる。
また、低速搬送用リフター部材8d〜8fの傾斜角度β1は、高速搬送用リフター部材8a〜8cの傾斜角度β2よりも、大きく設定されている。このため、搬入部、搬出部においては、被処理物Hを迅速に下流側に送り出すことができる。一方、加熱部においては、被処理物Hに所望の熱負荷を加えることができる。
また、本実施形態の外熱式ロータリーキルン1によると、基台フレーム94の傾斜角度を調整すること、あるいは管体2の回転数を調整することによっても、被処理物Hの搬送速度を制御することができる。また、これらの調整因子と上記高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8fによる調整方法とを併用することにより、被処理物Hの搬送速度を緻密に制御することができる。
<第二実施形態>
本実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材、外熱式ロータリーキルンと、第一実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材、外熱式ロータリーキルンとの相違点は、第一フィンが放射中心において互いに接続されていない点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図11に、本実施形態の低速搬送用リフター部材の斜視図を示す。なお、図4と対応する部位については、同じ符号で示す。図11に示すように、本実施形態の低速搬送用リフター部材8dの第一フィン800d〜802dは、放射中心において固定されていない。このため、低速搬送用リフター部材8dの径方向中央には、大きな貫通孔833dが軸方向に貫通している。なお、残りの二つの低速搬送用リフター部材、三つの高速搬送用リフター部材の第一フィンの構成も、低速搬送用リフター部材8dの第一フィン800d〜802dの構成と同様である。したがって、ここでは説明を割愛する。
本実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材8d、外熱式ロータリーキルンは、第一実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材、外熱式ロータリーキルンと、構成が共通する部分については、同様の作用効果を有する。
また、本実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材8dによると、軸心に大きな貫通孔833dが区画されている。このため、より被処理物の搬送速度を速くすることができる。言い換えると、より被処理物の搬送速度の制御幅が大きくなる。
<第三実施形態>
本実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材、外熱式ロータリーキルンと、第一実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材、外熱式ロータリーキルンとの相違点は、高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材が軸方向に連結されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図12に、本実施形態の低速搬送用リフター部材の分解斜視図を示す。なお、図4と対応する部位については同じ符号で示す。図12に示すように、低速搬送用リフター部材8dの前端面(具体的には第一フィン800d〜802dの前端面)には、連結凹部840d〜843dが凹設されている。連結凹部843dは第一フィン800d〜802dの放射中心に、連結凹部840d〜842dは第一フィン800d〜802dの先端付近に、それぞれ配置されている。一方、低速搬送用リフター部材8dの後端面(具体的には第一フィン800d〜802dの後端面)には、連結凸部850d〜853dが凸設されている。連結凸部853dは第一フィン800d〜802dの放射中心に、連結凸部850d、851dは第一フィン800d〜802dの先端付近に、それぞれ配置されている。
同様に、低速搬送用リフター部材8eの前端面(具体的には第一フィン800e〜802eの前端面)には、連結凹部が凹設されている。一方、低速搬送用リフター部材8eの後端面(具体的には第一フィン800e〜802eの後端面)には、連結凸部850e〜853eが凸設されている。連結凸部853eは第一フィン800e〜802eの放射中心に、連結凸部850e〜852eは第一フィン800e〜802eの先端付近に、それぞれ配置されている。
低速搬送用リフター部材8eの連結凸部853eは低速搬送用リフター部材8dの連結凹部843dと、低速搬送用リフター部材8eの連結凸部850e〜852eは低速搬送用リフター部材8dの連結凹部840d〜842dと、それぞれ前後方向に対向している。これら対向している凸部と凹部とが嵌合することにより、低速搬送用リフター部材8eと低速搬送用リフター部材8dとは連結されている。このようにして、全ての高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材8d、8eが一列に連結されている。
本実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材8d、8e、外熱式ロータリーキルンは、第一実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材、外熱式ロータリーキルンと、構成が共通する部分については、同様の作用効果を有する。
また、本実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材8d、8eは、一体的に管体内部において転動する。このため、高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材8d、8eが互いに衝突するおそれが小さい。したがって、高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材8d、8eに不具合が生じるおそれが小さい。
<第四実施形態>
本実施形態のリフター部材、外熱式ロータリーキルンと、第一実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材、外熱式ロータリーキルンとの相違点は、単一のリフター部材が管体内部に配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図13に、本実施形態のリフター部材の斜視図を示す。なお、図4と対応する部位については同じ符号で示す。図13に示すように、本実施形態のリフター部材8gは、長尺状を呈している。また、第二フィン810g、811g間のピッチL3は、全て一定である。また、第二フィン810g、811gの軸方向に対する傾斜角度も全て一定である。
本実施形態のリフター部材8g、外熱式ロータリーキルンは、第一実施形態の高速搬送用リフター部材、低速搬送用リフター部材、外熱式ロータリーキルンと、構成が共通する部分については、同様の作用効果を有する。
本実施形態のリフター部材8gのように、第二フィンの傾斜角度、第二フィン間のピッチL3を全て一定としてもよい。こうすると、被処理物の搬送速度も一定となる。また、本実施形態のリフター部材8gは、一体的に管体内部において転動する。このため、リフター部材8gに不具合が生じるおそれが小さい。
<その他>
以上、本発明のリフター部材および外熱式ロータリーキルンの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記実施形態においては第一フィン800a〜802a、800d〜802d、800e〜802eの枚数を三枚としたが、第一フィン800a〜802a、800d〜802d、800e〜802eの枚数は特に限定しない。並びに、第一フィン800a〜802a、800d〜802d、800e〜802eの中心角αも特に限定しない。中心角αは、一定でなくてもよい。
また、第二フィン810a〜815a、810d〜818d、810g、811gのピッチL1〜L3、傾斜角度β1、β2も特に限定しない。被処理物Hの搬送速度に応じて、適宜変更すればよい。また、第二フィン810a〜815a、810d〜818d、810g、811gを軸方向から見た場合の、外縁OB1〜OB3の曲率半径R1も特に限定しない。曲率半径R1を管体2の内周半径R10以上に設定すると、高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8f、リフター部材8gが、管体2内部において、より高い位置から落下しやすくなる。また、高速搬送用リフター部材8a〜8c、低速搬送用リフター部材8d〜8f、リフター部材8gを構成する部材の材質は、特に限定しないが、好ましくは金属がよい。その理由は、熱伝達係数が大きく、より加熱装置6の熱を被処理物Hに伝えやすくなるからである。言い換えると、第一フィン800a〜802a、800d〜802d、800e〜802e、第二フィン810a〜815a、810d〜818d、810g、811gの表面を利用して、被処理物Hを加熱することができるからである。
また、第二フィン810a〜815a、810d〜818d、810g、811gは螺旋状に連なっていなくてもよい。第二フィン810a〜815a、810d〜818d、810g、811g各々の、周方向一端と周方向他端とが、互いに軸方向にずれて配置されていればよい。また、第二フィン810a〜815a、810d〜818d、810g、811gは弧状でなくてもよい。例えば直線状、折れ線状であってもよい。
第一実施形態のロータリーキルンの軸方向断面図である。 同ロータリーキルンの基台フレーム上部分の斜視図である。 同ロータリーキルンの基台フレーム上部分の分解斜視図である。 低速搬送用リフター部材の斜視図である。 低速搬送用リフター部材の透過斜視図である。 低速搬送用リフター部材の右面図である。 低速搬送用リフター部材の前面図である。 高速搬送用リフター部材の斜視図である。 高速搬送用リフター部材の右面図を示す。 (a)は低速搬送用リフター部材の転動初期における前面図である。(b)は低速搬送用リフター部材の転動中期における前面図である。(c)は低速搬送用リフター部材の転動終期における前面図である。 第二実施形態の低速搬送用リフター部材の斜視図である。 第三実施形態の低速搬送用リフター部材の分解斜視図である。 第四実施形態の低速搬送用リフター部材の斜視図である。
符号の説明
1:外熱式ロータリーキルン。
2:管体、20:本体、21:タイヤ、22:タイヤ、24:スプロケット。
3:スクリューフィーダー、30:供給パイプ、31:シャフト、32:スクリュー、300:封止板、301:フランジ部、302:流出口、311:スプロケット。
4:上流側フード、40:管体挿入孔、41:供給パイプ挿入孔。
5:ホッパー、6:加熱装置、60:ハウジング、61:断熱材、62:コイル。
7:下流側フード、70:管体挿入孔、71:ロータリーバルブ。
8a〜8c:高速搬送用リフター部材(リフター部材)、8d〜8f:低速搬送用リフター部材(リフター部材)、8g:リフター部材、800a〜802a:第一フィン、800d〜802d:第一フィン、800e〜802e:第一フィン、810a〜815a:第二フィン、810d〜818d:第二フィン、810g:第二フィン、811g:第二フィン、830d:貫通孔、831d:貫通孔、832d:貫通孔、833d:貫通孔、840d〜842d:連結凹部、840d〜843d:連結凹部、850d〜853d:連結凸部、850e〜852e:連結凸部、850e〜853e:連結凸部。
9:架台、90:ローラー、91:ローラー、92:軸受部、93:土台フレーム、94:基台フレーム、95:揺動軸部、96:傾斜角度調節部、950:シャフト。
α:中心角、β1:傾斜角度、β2:傾斜角度、G:重心、H:被処理物、IB1〜IB3:内縁、L1〜L3:ピッチ、OB1〜OB3:外縁、R1:曲率半径、R10:内周半径。

Claims (8)

  1. 略水平に配置され軸回りに回転可能な管体を備え、該管体外部から該管体内部を搬送される被処理物を加熱する外熱式ロータリーキルンの、該管体内部に配置されるリフター部材であって、
    放射状に配置される複数の第一フィンと、
    周方向に隣り合う一対の該第一フィン同士を連結し、周方向一端と周方向他端とが互いに軸方向にずれて配置される複数の第二フィンと、
    を備え、前記管体と別体であり、該管体が回転することにより該管体内部で転動することを特徴とするリフター部材。
  2. 複数の前記第二フィンは、螺旋状に連なっている請求項1に記載のリフター部材。
  3. 複数の前記第一フィンは、放射中心において互いに接続されている請求項1または請求項2に記載のリフター部材。
  4. 前記第二フィンは、弧状を呈しており、
    該第二フィンの径方向内側には、軸方向に貫通する貫通孔が区画されている請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のリフター部材。
  5. 前記第二フィンを軸方向から見た場合の、該第二フィンの外縁の曲率半径は、前記管体の内周半径以上である請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のリフター部材。
  6. 前記第二フィンを軸方向から見た場合の、該第二フィンの外縁の曲率半径は、前記管体の内周半径と同一である請求項5に記載のリフター部材。
  7. 加熱前の被処理物を搬入する搬入部と、該搬入部の下流側に配置され外部からの熱により該被処理物を加熱する加熱部と、該加熱部の下流側に配置され加熱後の該被処理物を搬出する搬出部と、を備える管体と、
    該管体内部に転動可能に配置される請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のリフター部材と、
    を備えてなる外熱式ロータリーキルン。
  8. 前記リフター部材は、前記管体内部に軸方向に並んで複数配置されている請求項7に記載の外熱式ロータリーキルン。
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