JP2009102100A - ガラス板の搬送仕分け装置 - Google Patents

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宗一郎 前田
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Abstract

【目的】重量の軽い薄板ガラスであっても、ガラス板に悪影響を与えることなく排出処理を確実、かつ迅速に行うことができる。
【構成】切断され分離したガラス板を水平方向に搬送する搬送コンベアの一部を下流側方向へ傾動させ、不良ガラス板を斜下方に落下させるガラス板の搬送仕分装置において、仕分処理位置で搬送ロールの搬送面を傾斜自在とする傾動コンベアと、この傾動コンベアを下流側斜下方に傾動させる傾動装置と、傾動コンベアの真下位置にあってモータ内蔵のモータローラを少なくとも1本以上有するロール群からなる滑降装置とからなり、該滑降装置のモータローラの頂部は、傾動コンベアを斜下方に傾動した状態で、傾動コンベアの搬送ロール頂部よりも上部位置となるように配設され、ガラス板を前記滑降装置のモータローラ上に移乗滑降させたときに、前記モータローラによって強制的に不良ガラス板を滑降処理させるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明はガラス板の搬送仕分処理に関し、搬送ライン上の不良ガラス板に悪影響を与えることなく高速に仕分排出処理する装置に関する。
水平状態で連続的に搬送されるガラス板より不良ガラス板を仕分け処理する装置としては、従来より種々のものが開示されている。
例えば、本出願人による特公昭53−26901号公報には、板状体を水平に移送するコンベアの一部を下方へ傾動させ、板状体を斜め下方に取り出す装置において、取出部に設けた傾動コンベアと、この傾動コンベアを下方に傾動させる装置と、この下方傾動装置による傾動コンベアの下方最大限傾斜位置に於ける傾動コンベア移送表面よりも上位にある滑降装置とからなり、板状体を前記滑降装置表面上に移添滑降させて取り出すようにした装置を開示した(特許文献1)。
また、実開昭63−11533号のマイクロフイルムには、板ガラスを載置搬送するローラ群の一部を搬送作用姿勢とその搬送下手側ほど下方に位置する仕分け姿勢とに切替える姿勢切替機構を設けてある搬送板ガラスの仕分け装置であって、前記可動ローラー群のその搬送上手側に位置する可動ローラをこれよりも搬送下手側に位置する可動ローラよりも早く搬送作用姿勢に復帰作動させる早戻し手段を設けた仕分け装置が開示されている(特許文献2)。
特公昭53−26901号公報 実開昭63−11533号のマイクロフイルム
前記特許文献1に記載されたものは、不良品が搬入されると板状体を水平に移送するコンベアの一部を下方へ傾動させ、不良品を斜め下方に滑降させて処理するものであるが、不良品の処理中に続く良品の板状体が搬送された時、不良品の滑降が終了しないと傾動したコンベアを元の搬送状態に戻すことができず、ガラス板の厚みが2mm以下、特に0.4〜1.1mmのような薄い板厚のガラス板になると搬送速度が速く、対応が困難であった。
また、滑降装置の滑降ローラ上のガラス板は、その自重により滑降ローラーをフリー回転、または滑降させるだけであるため、複数の滑降ローラからなる搬送面の床面に対する勾配を大きくしないとガラス板自体の自重による滑降ローラーのフリー回転、または滑降が困難となっている。
すなわち、ガラス板の厚みが2mm以下、特に0.4〜1.1mmのような薄いガラス板となると、ガラス板の重量が軽いためにガラス板の自重によりフリーローラを回転させて滑降させることが困難となり、スムーズな排出処理ができないという問題点があった。
また、前記特許文献2に記載されたものは、不良品の板ガラスを処理後搬送下手側の可動ローラよりも搬送上手側の可動ローラを早く戻して搬送作用姿勢に早く復帰させるようにしたもので、前記特許文献1に記載されたものより搬送作用姿勢の復帰を早くすることができるものの、不良ガラス板を搬送方向斜め下方に滑動させて処理するためにガラス板の最後端が可動ローラの最先端を通過するのに時間がかかるといった問題点があった。
本発明は、上記の問題点、すなわち板厚が2mm以下、特に、板厚が0.4mm〜1.1mmのように薄くて重量の軽い薄板ガラスであっても不良ガラス板の排出処理を確実、かつ迅速に行うことができ、さらに処理後の搬送コンベアの復帰を短時間で行うことを目的とする。
すなわち、本発明は、切断され分離したガラス板を水平方向に搬送する搬送コンベアの一部を下流側方向へ傾動させ、不良ガラス板を斜下方に落下させるガラス板の搬送仕分装置において、仕分処理位置で搬送ロールの搬送面を傾斜自在とする傾動コンベアと、この傾動コンベアを下流側斜下方に傾動させる傾動装置と、傾動コンベアの真下位置にあってモータ内蔵のモータローラを少なくとも1本以上有するロール群からなる滑降装置とからなり、該滑降装置のモータローラの頂部は、傾動コンベアを斜下方に傾動した状態で、傾動コンベアの搬送ロール頂部よりも上部位置となるように配設され、ガラス板を前記滑降装置のモータローラ上に移乗滑降させたときに、前記モータローラによって強制的に不良ガラス板を滑降処理させるようにしたことを特徴とするガラス板の仕分処理装置である。
あるいは、本発明は、モーターローラを少なくとも1本以上有する前記滑降装置の幅方向の両側位置に、自由回転する固定ロール群の頂部からな面が、前記滑降装置のモータローラの上面と同一角度となるように傾斜姿勢で配設されていることを特徴とする上述のガラス板の搬送仕分装置である。
あるいはまた、本発明は、前記滑降装置のモーターロールによるガラス板の搬送速度が、傾動コンベアの搬送ロールの搬送速度より高速となるようにしたことを特徴とする上述のガラス板の搬送仕分装置である。
本発明は、搬送中の不良ガラス板を支持する搬送ロールを搬送ラインから短時間で滑降させ、排出処理できるので、ガラス板の搬送タクトが短時間であっても不良ガラスのみを排出処理でき、検査工程の自動化等と合わせれば、作業の自動化、省力化を図ることができ、生産性の向上を図ることができる。
図1は本発明のガラス板の搬送仕分装置の一実施例を示す側面図であり、図2は図1の実施例の滑降装置と傾動コンベアの配置関係を示す平面図であり、図3はその変形実施例である。
図1、図2に示したように、本発明のガラス板の搬送仕分装置は、搬送ラインの途中部分である仕分処理位置で搬送ロールの搬送面を傾斜自在とする傾動コンベア5と、この傾動コンベア5を下流側の斜下方向に傾動させる傾動装置10と、傾動コンベア5の真下位置にあってローラ自体をローラ内に内蔵したモータによって回転駆動するモータローラを少なくとも1本以上有する滑降装置とからなり、該滑降装置10の少なくとも1つのモータローラ23及びフリー回転するフリーローラ23’の各頂部は、傾動コンベア5を斜下方に傾動した状態で、傾動コンベア5の搬送ロール6の頂部よりも上部位置となるように配設させる。
また、傾動コンベア5はホッパー2の上部位置に設置され、かつ水平移送コンベア3と同一の搬送面をもつ傾動可能な傾動コンベア5である。
前記傾動コンベア5は、水平移送コンベア3と同様に搬送されるガラス板4の流れ方向に対して直角方向に適宜の間隔を於いて並設された軸5に取り付けられた搬送ロール6から成り立っている。尚、この搬送ロールの表面は搬送されるガラス板4の下面を損傷させないようにゴムが被着されている。
また、図2に示したように、傾動コンベア5の軸6aは、その両端部をフレーム7に設けた軸受8により支承されている。また、フレーム7は軸受部9に於いて基台上に取付けられた軸受に支承された回転軸9’を中心に回動可能に軸支されている。
また、傾動装置10は、図1に示したように、傾動コンベア5のフレーム7を傾動させるための傾動シリンダ11のロッド12の先端部12aをフレーム7にピン結合し、傾動シリンダー11の作動によりフレーム7がフレーム回転軸9’を中心に揺動する機構となっている。
すなわち、ロッド12が縮減することにより、フレーム7は、下方に傾動し、伸張することにより水平状態に復帰する。前記傾動シリンダに限らず、モーターを使用して、フレームを傾動させるようにしても良い。
滑降装置20は、複数のローラを平行に並べ、下流方向に向かうに従って斜下部方向となるように配設した滑降ローラ群からなり、該滑降ローラ群のうち少なくとも1つ以上の滑降ローラをモーター内蔵のモータローラ23とし、モータローラ23とフリー回転するフリーローラ23’の各頂部は、前記傾動コンベア5を斜下方に傾動させた状態で、傾動コンベア5の搬送ロール6の頂部よりも上部位置となるように配設する。
すなわち、滑降装置20のすべてのローラをモータローラ23としてモーター駆動としてもよいが、モータローラ23とフリーローラ23’を混在させることもできる。
また、図1〜図3においては、傾動コンベア5の搬送ロール6と、滑降装置20の滑降コンベアはそれぞれ3列にした図が記載されているが、これは本発明を説明する一例として3列としたものであって、仕分け処理するガラス板4の搬送方向の最大長さに合わせて決めればよく、搬送ロール6と滑降ローラ23を例えば各6列づつとしても良い。
滑降装置20のモータローラ23と、フリーローラ23’からなる滑降ローラ群は、それぞれその両端を固定支持台24に設けた軸受25によって回転自在に軸支されているが、モータローラ23と、フリーローラ23’は、傾動コンベア5およびフレーム7が最大限下方に傾斜したとき、ガラス板をホッパー2へ滑降させて排出するのに支障のないように、各傾動コンベア5の搬送ロール6、6間の隙間に入るように設置されている。
すなわち、フレーム7が最大限下方に傾斜した時の傾動コンベア5の搬送表面よりも上部位置にある滑降表面を有するように滑降装置20のモータローラ23は配置されている。
尚、滑降装置20を構成するモータローラ23、およびフリーローラ23’は、搬送されるガラス板4が衝突しても損傷し難いような硬質の金属製材料よりなるものを用いても良い。
前記滑降装置20の滑降コンベアのモーターローラ23によるガラス板の搬送速度を、傾動コンベア5の搬送ロール6の搬送速度より高速となるようにしておけば、不良ガラス板はモータローラによる搬送と勾配によってホッパーへの排出がいっそう加速可能となり。排出時間を短縮できる。
なお、前記滑降装置20のモーターローラ23は、剛性の金属製からなる円柱状のロールの内部にモーターと減速機を覆うように内蔵しているので、モーターと減速機が露出することもなく、突起物もないので、不良のガラス板や割れたガラス板を落下させても、モーター等に損傷を与える恐れもなく、ガラス片が積もることもなく、通常のフリー回転するローラと同様に取り扱いが容易である。
さらに、滑降装置20のモーターローラ23の駆動により不良ガラス板を強制的に排出させるので、排出時間の短縮となり、傾動コンベア5の勾配を従来のフリーローラだけのときに比べて、緩やかな勾配とすることができ、このため傾動コンベア5の傾動時間も短縮できる。
本発明のガラス板としては、フロート法によって成形された幅広のリボン状のガラス板を切断した直後のガラス板であって、建築用や車両用で用いられる2mm以上の板厚であっても勿論使用可能であるが、2mmよりもさらに薄いガラス板、特に、ディスプレイ表示用に用いられる板厚が0.4mm〜1.1mmのような薄くて重量の軽い超薄板を対象とし、このような超薄板のときに効果を発揮するものである。
次いで、本発明のガラス板の搬送仕分け装置1の動作について説明する。
図示しないガラス溶融窯から所定の板ガラス成形工程を経て送り出されるガラスリボンは、逐次所望の寸法で搬送方向(縦切り)と幅方向(横切り)にカッターによって切筋線を付与後、幅方向の切筋線によって折割りして分離させ、所定の間隔をおいて搬送コンベア3上を搬送させる。
この分離され搬送されるガラス板を検査工程で泡、フシ、スジ、異物等の欠陥を検出した場合、良品と不良品を判別し、不良板と判定した場合は、取出除去する必要がある。
この不良品のガラス板4が傾動コンベア上に搬入されると同時に、傾動シリンダ11を作動させてロッド12を縮減せしめ、フレーム7を最大限下方位置(図1の一点鎖線の位置)まで傾動させると、傾動コンベア5の搬送ロール6、6、・・の頂部からなるガラス搬送面が、滑降装置のモータローラ23およびフリーローラ23’の滑降表面よりも下位となるようにしてあるために、ホッパー部2の上部のモータローラ23、およびフリー回転するフリーローラ23’上を滑降する不良ガラス板4は、傾動コンベア5の移送表面には接触することなく、滑降装置20の滑降コンベアのモータローラ23の駆動によって、モータローラ23およびフリーローラ23’の表面上を滑ってホッパー2内に落下させる。
この不良品のガラス板4がホッパー内へ排出されると、傾動シリンダ11を伸張させ、フレーム7を軸受部9の回転軸9’を中心に回動させ最初の水平位置に復元せしめる。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、例えば、図3に示すように、滑降装置20のローラ群からなるコンベアの幅方向の両側部位置に、フリー回転する補助ローラ23”、23”、・・を傾斜させて配置し、各補助ローラ23”の頂部を接続して成る面が、前記滑降装置20のコンベアと同一勾配角度となるように配置させるようにしてもよい。
なお、前記滑降装置20のモーターローラ23は、剛性の金属製からなる円柱状のロールの内部にモーターと減速機を内蔵したものであり、突起物もないので、不良のガラス板や割れたガラス板をモータローラ23上に落下させても、モーターや減速機に損傷を与える恐れもなく、通常のフリー回転するローラと同様に取り扱いが容易である。
なお、水平移送コンベア3から傾動コンベア5に搬入されたガラス板が良品の場合は、ガラス板は水平姿勢の傾動コンベアの搬送ロール6上を通過し、下流位置にある水平移送コンベア3に搬出され、不良品の場合は、傾動コンベア5上のガラス板4を前記滑降装置20のモータローラ23上に移乗滑降させ、前記モータローラ23によって強制的に不良ガラス板を滑降処理させるようにした。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、不良のガラス板4は水平方向より斜め下方向へ、その移送方向を変える際に別の滑降装置20に移載され搬出されるものであるが、該滑降装置にモーターおよび減速機を内蔵して通常のフリーロールと同様の取り扱いが可能なモータロールとしたので、薄板ガラスのような重量の軽いガラス板であっても、スムーズに処理ホッパー内に落下させることができ、また排出させる時間も短縮できるので、続いて搬送される良品のガラス板に悪影響を与えることもない。
また例えば、傾動コンベア5よりも滑降装置20の材質を硬くしておけば移載の際にガラス板が滑降装置に衝接したとしても滑降装置の消耗を防止できる。
本発明のガラス板の搬送仕分装置の一実施例を示す側面図。 本発明のガラス板の搬送仕分装置の一実施例を示す平面図。 本発明のガラス板の搬送仕分装置の別の実施例を示す平面図。
符号の説明
2 ホッパー
3 水平移送コンベア
4 ガラス板
5 傾動コンベア
6 搬送ロール
6a 軸
7 フレーム
8 軸受
9 軸受部
9’ 回転軸
10 傾動装置
11 傾動シリンダ
12 ロッド
12a 先端部
20 滑降コンベア
23 モータローラ
23’ フリーローラ
23” 補助ローラ
24 固定支持台
25 軸受

Claims (3)

  1. 切断され分離したガラス板を水平方向に搬送する搬送コンベアの一部を下流側方向へ傾動させ、不良ガラス板を斜下方に落下させるガラス板の搬送仕分装置において、仕分処理位置で搬送ロールの搬送面を傾動自在とする傾動コンベアと、該傾動コンベアを下流側斜下方に傾動させる傾動装置と、傾動コンベアの真下位置にあってモータ内蔵のモータローラを少なくとも1本有するロール群からなる滑降装置とからなり、該滑降装置のロール群の頂部は、傾動コンベアを斜下方に傾動した状態で、傾動コンベアの搬送ロール頂部よりも上部位置となるように配設され、ガラス板を前記滑降装置のモータローラ上に移乗滑降させたときに、前記モータローラによって強制的に不良ガラス板を滑降処理させるようにしたことを特徴とするガラス板の仕分処理装置。
  2. モーターローラを少なくとも1本以上有する前記滑降装置の幅方向の両側位置に、自由回転する固定ロール群の頂部からな面が、前記滑降装置のモータローラの上面と同一角度となるように傾斜姿勢で配設されていることを特徴とする請求項1記載のガラス板の搬送仕分装置。
  3. 前記滑降装置のモーターロールによるガラス板の搬送速度が、傾動コンベアの搬送ロールによる搬送速度より高速となるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載のガラス板の搬送仕分装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105502909A (zh) * 2016-01-27 2016-04-20 中国建材国际工程集团有限公司 浮法玻璃用快速双片落板装置
CN107053508A (zh) * 2017-04-26 2017-08-18 刘海明 一种玻璃分片运输装置

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