JP2009101848A - 車両用アンダーランプロテクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】車両衝突時の荷重に対する圧壊強度に優れると共に、軽量化の観点から最適構造を有する車両用アンダーランプロテクタを提供する。
【解決手段】側断面の外形が略矩形状の形材からなる車両用アンダーランプロテクタにおいて、前記側断面が、間隔を置いて立設された一対のフランジ2,3とこれらフランジ2,3間を接合された2つ以上のウェブ4a,4b,4cとを有し、前記フランジ2,3とウェブ4a,4b,4cとによって一つ以上の閉断面部1a,1bを構成すると共に、最上部にある前記ウェブ4aの厚みtw1がその下側にある何れのウェブ4b,4cの厚みtw2,tw3よりも大きい車両用アンダーランプロテクタ1。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両衝突時の荷重に対する圧壊強度が優れた車両用アンダーランプロテクタに関するものである。
トラックと乗用車が衝突した際、乗用車がトラックの下部に潜りこむことで、乗用車及び乗員の損傷が甚大となることを防止するために、トラックの前方及び後方にはアンダーランプロテクタと呼ばれるビーム状部材が設置されている。前方、後方のアンダーランプロテクタはそれぞれFUP(フロント・アンダーランプロテクタ)、RUP(リア・アンダーランプロテクタ)と略記される。RUPは現行の国内トラックにも取付が義務化されており、FUPは今後、国内で取付義務化される方向にある。
この様なアンダーランプロテクタに要求される特性につき、以下添付図13,14を参照しながら説明する。図13はトラックの前方に設けられた(フロント)アンダーランプロテクタを説明するための側面図、図14は図13の矢視A−Aを示す平断面図である。
トラックのアンダーランプロテクタ21は、一般的にステイ22を介して車両フレーム23と結合されており、その目的から車体24の下部に設置されている。アンダーランプロテクタ(FUP及びRUP)21は、乗用車が同部材21に衝突した際に十分な強度を有し、潜りこみを防止しなければならず、アンダーランプロテクタの車両端部21a、ステイ直上部21b、車両中央部21cの各位置の想定衝突荷重P1,P2,P3に対し、強度要件が定められる。特に、ステイ直上部21aへの衝突に対しては、非常に高い強度が求められる。加えて、特にFUPは、乗用車がトラックに正面衝突する場合を想定しているので、RUPよりも高い強度が求められている。
しかしながら、上述の通り、一般にアンダーランプロテクタ21は車両フレーム23より下方に位置するため、同部材21に乗用車が衝突した際には、ステイ22およびフレーム23が回転モーメントにより回転するため、乗用車の潜り込み量を抑制できないという問題があった。また、軽量かつ圧壊強度が高いFUPとして、断面形状が矩形のアルミニウム合金中空材からなり、矩形中空断面を構成する横壁部の厚みを縦壁部の厚みよりも厚くしたもの(特許文献1参照)が提案されているが、軽量化の観点からは最適な構造とはいえない。
特開2004−175228号公報
従って、本発明の目的は、車両衝突時の荷重に対する圧壊強度に優れると共に、軽量化の観点から最適構造を有する車両用アンダーランプロテクタを提供することにある。
即ち、上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る車両用アンダーランプロテクタが採用した手段は、側断面の外形が略矩形状の形材からなる車両用アンダーランプロテクタにおいて、前記側断面が、間隔を置いて立設された一対のフランジとこれらフランジ間を接合された2つ以上のウェブとを有し、前記フランジとウェブとによって一つ以上の閉断面部を構成すると共に、最上部にある前記ウェブの厚みがその下側にある何れのウェブの厚みよりも大きいことを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る車両用アンダーランプロテクタが採用した手段は、請求項1に記載の車両用アンダーランプロテクタにおいて、前記フランジの厚みが上下方向で部分的に異なり、前記フランジの各部分の厚みは、その部分よりも下側の部分の厚み以上であることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る車両用アンダーランプロテクタが採用した手段は、請求項1または2に記載の車両用アンダーランプロテクタにおいて、前記形材がアルミニウム押出形材であることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る車両用アンダーランプロテクタは、側断面の外形が略矩形状の形材からなる車両用アンダーランプロテクタにおいて、前記側断面が、間隔を置いて立設された一対のフランジとこれらフランジ間を接合された2つ以上のウェブとを有し、前記フランジとウェブとによって一つ以上の閉断面部を構成すると共に、最上部にある前記ウェブの厚みがその下側にある何れのウェブの厚みよりも大きくしたので、車両用アンダーランプロテクタの軽量化を図り得ると共に、衝突時の最上部のウェブの変形が抑制され、この車両用アンダーランプロテクタを固定したステイを含めた変形が小さい段階で所定の耐衝突荷重を達成できる。更には、アンダーランプロテクタやステイのみならず、車両フレームの大変形を軽減することに繋がり、大変形時に危険性のある割れを回避できる。
また、本発明の請求項2に係る車両用アンダーランプロテクタによれば、前記フランジの厚みが上下方向で部分的に異なり、前記フランジの各部分の厚みは、その部分よりも下側の部分の厚み以上であるので、前記フランジをフランジ上部の肉厚増加により強化し、ウェブの座屈を抑制することによって、より効率的な潜り込み防止効果が期待できる。
更に、本発明の請求項3に係る車両用アンダーランプロテクタによれば、前記形材がアルミニウム押出形材であるので、軽量化を図り得ると共に、薄肉であっても板厚効果によるエネルギー吸収効果が大きい。
次に、本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタにつき、以下添付図1〜5を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタを示す側断面図、図2は本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタが衝突物に衝突した場合の変形の推移を説明するための模式的説明図、図3〜5は本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタの他の態様例を示す側断面図である。
図1において、本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタ1は、側断面の外形が略矩形状の形材からなるものであって、前記側断面が、所定の間隔を置いて立設された一対のフランジ2,3と、これらのフランジ2,3に略直交して接合された3つのウェブ4a,4b,4cとを有している。そして同時に、前記フランジ2,3とウェブ4a,4b,4cとによって2つの閉断面部1a,1bを構成すると共に、最上部のウェブ4aの厚みtw1が、その下側にある何れのウェブ4b,4cの夫々の厚みtw2,tw3よりも大きい厚みで構成されている。
ここで、前記「側断面」とは、車両用アンダーランプロテクタ1の長手方向軸心に垂直な断面をいい、前期「略矩形状」とは、後述する図7,9,10に示す如く、矩形の四隅の形状が必ずしも直角形状をなさず、突起や曲面等を有する矩形形状も含むことを意味する。また、前記「形材」とは側断面の形状が同一な工業材料をいう。
この様な車両用アンダーランプロテクタ1において、図2に示す如く、ステイ5の直上部に衝突物6が衝突した場合、荷重入力位置の関係上ステイ5及び図示しないフレームが回転し、衝突初期(図2(a))には主として上側ウェブ4aが荷重を受ける。変形が進む(図2(b),(c))に従って、下側に位置するウェブ4b,4cが荷重を分担するようになり、ステイ5への荷重入力位置が下方に移動するので、ステイ5およびフレームはより回転しやすくなる。従って、ステイ5においても、なるべくフレームに近い位置で荷重を受けることが、変形を抑制し荷重を高める上で有利となる。
本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタ1は、最上部のウェブ4aの厚みtw1をその下側にあるウェブ4b,4cの夫々の厚みtw2,tw3よりも厚くし、変形荷重に対する強度を十分に大きくしているので、最上部のウェブ4aの変形が抑制され、ステイ5を含めた変形が小さい段階で所定の耐衝突荷重を達成できる。限定されたある質量をウェブ4a,4b,4cに配分する場合に、本発明の実施の形態1の如く最上部のウェブ4aに集中して配分して厚くするならば、ある目標の荷重を達成するときのアンダーランプロテクタ1及びステイ5の変形量を最小にすることができる。
この様な効果により、ある変形量で衝突荷重が同等となるように夫々のウェブの板厚を配分することによって、最も軽量な断面形状が得られることになる。また、本発明は、アンダーランプロテクタ1やステイ5、ひいてはフレームの大変形を軽減することに繋がり、大変形時に危険性のある割れを回避できる。
次に、この様な車両用アンダーランプロテクタ1を構成する形材の材質、外形寸法及び断面形状、肉厚について更に詳細に説明する。
(1)材質
前記「形材」は、一般的には、内部に所定の側断面形状を有する金型から、前記材料を熱間で押出したり、引抜いたりすることによって所定の断面形状が賦与される。そして、この様な形材はアルミニウム押出形材であるのが、より軽量で、金属薄板でも板厚効果によるエネルギー吸収効果が大きい点から好ましい。
通常、この種の構造部材用途に汎用されるAA乃至JIS規格で言う3000系や、成形性が良く耐力の比較的高い5000系、6000系、7000系等の汎用(規格)アルミニウム合金押出形材(O、T4、T5、T6、T7等の要求性能に見合った調質乃至熱処理をされたもの)が好適かつ選択的に用いられる。そして、車両用アンダーランプロテクタ1等の衝突部品に用いる材料強度の適正値は、アルミ押出材の場合200〜500MPaである。この強度が200MP未満では、変形を低減するために板厚を大幅に増大する必要があるため軽量化できず、500MPaを超えると、押出性が悪いためコストを低減できない。
(2)外形寸法及び断面形状
車両用アンダーランプロテクタ1の側断面の外形は、車高の高い車と低い車の衝突に対応するコンパティビリティを考慮すれば、高さ方向の寸法で50mm以上必要である。また、車のデザインやラジエータなどの冷却を考慮すれば、高さ寸法の上限値は、乗用車の場合は200mm以下、トラックの場合は300mm以下にする必要がある。
断面の車両前後方向(L寸法)の寸法は、衝突強度を確保するためには40mm以上必要である。前記L寸法が大きいほど衝突強度を確保し易いが、大き過ぎると歩行者の脚部保護部品を設定するスペースや衝突部品の後側にある空調部品、エンジン部品、電子部品等との隙間を確保することが困難になるため、120mm以下にするのが望ましい。側断面形状は、アンダーランプロテクタ1の外形および所用の性能により適切に選択されるが、本発明の実施の形態1で述べた日型及び後述する口型、目型あるいはそれらに類似する形状となり、ウェブ4の本数は2〜5本の範囲に収まる。
(3)肉厚
アンダーランプロテクタ1への衝突位置がステイ5またはフレームから離れている場合には、これらの部品は取付部を支点として曲げ変形するので、曲げモーメントに対する剛性が大きい断面ほど、変形量を小さくできる。従がって、アンダーランプロテクタ1のウェブ4の座屈による強度低下を考慮しなくて良い場合には、各ウェブ4の肉厚を押出加工可能な肉厚まで薄くし、衝突面側のフランジ2の肉厚tf1と取付面側のフランジ3の肉厚tf2を同一とした条件でこれらを必要な曲げモーメントになるまで増加させれば、最も軽量な断面を設計できる。
一方、ステイ5またはフレーム近傍に衝突する場合には、ウェブ4の肉厚が厚いほど、変形荷重を大きくすることができる。ただし、アンダーランプロテクタ1のつぶれ変形荷重が大き過ぎると、アンダーランプロテクタ1よりも他の部材の方が先に変形する可能性があり問題となる。そこで、ウェブ4の肉厚の上限値は、側断面のL寸法の1/10以下を目安とする。また、ウェブ4の肉厚の下限値は、断面の大きさや形状および合金の強度にもよるが、一般的には0.8mm以上が好ましく、この厚さ未満であれば、押出性の悪化に伴うダイス寿命の短縮や押出速度の低下等の不具合を生ずる。
従って、ウェブ4の肉厚は、(最上部ウェブ肉厚tw1>その他ウェブ肉厚tw2,tw3‥‥)の関係を満たすことで、ステイ5またフレーム近傍部に乗用車が衝突した時、変形初期に目標とする荷重を達成する最軽量断面を得られる。具体的には、最上部ウェブ4aの肉厚tw1は、その他のウェブ4b,4c‥‥の肉厚tw2,tw3‥‥よりも0.2mm以上厚くすることが好ましく、その他ウェブ4b,4c‥‥の肉厚tw2,tw3‥‥は夫々同程度か、上のウェブほど多少厚くなるように構成することが好ましい。
一方、本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタ1は、図3に示す如く、最上部ウェブ4a及び最下部ウェブ4cの夫々の上下位置を中央に寄せた形状にしても良い。この様な構成により、ステイ5やフレーム近傍に衝突したときのウェブ座屈変形抑制の効果が期待できる。また、図4の様に、最上部ウェブ4aとフランジ2,3との接合部に肉盛された曲面Rを大きく付けても良い。この様な構成によって、前記ウェブ4a両端が増強され、ウェブ4aの座屈強度を効果的に向上させて変形荷重を上げることができる。この様な曲面Rは最上部ウェブ4aのみならず、図5に示す如く、各ウェブ4とフランジ2,3との接合部に設けても良い。
この様に、本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタによれば、前記側断面が、間隔を置いて立設された一対のフランジとこれらフランジ間を接合された2つ以上のウェブとを有し、前記フランジとウェブとによって一つ以上の閉断面部を構成すると共に、最上部にある前記ウェブの厚みがその下側にある何れのウェブの厚みよりも大きくしたので、軽量化を図り得ると共に、衝突時の最上部のウェブの変形が抑制され、ステイを含めた変形が小さい段階で所定の耐衝突荷重を達成できる。更には、車両フレームにおける大変形の軽減に繋がり、大変形時に危険性のある割れを回避できる。
<実施例>
次に、図1に示した側断面を有する実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタ1において、ステイ直上衝突時の荷重−変位を解析した実施例につき添付図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタ(実施例)と、従来例に係る車両用アンダーランプロテクタ(比較例)の解析結果を比較して示す荷重−変位曲線である。
ここで、従来例に係る車両用アンダーランプロテクタ(比較例)においては、ウェブ4の肉厚は均等、即ちtw1=tw2=tw3とした。そして、本解析においては、実施例と比較例において質量が同一となる条件、即ち、夫々のフランジ2,3の厚さtf1,f2は同一で、かつ夫々のウェブ4総厚さ(tw1+tw2+tw3)が等しくなる様に、実施例においてウェブ厚みを配分した解析条件とした。図6の解析結果によれば、荷重の増加に伴い、実施例と比較例は途中までほぼ同一の荷重−変位曲線を描くが、最上部ウェブの変形荷重の差により、比較例では実施例よりも低い荷重で最上部ウェブが降伏し、その後荷重の大きな増加を伴うことなく変位が大きく進行する。
一方、実施例では、最上部ウェブ4aが降伏しないため、高い荷重に至るまで破壊されることがない。従って、同一変位を生ずるための実施例における荷重は、比較例に比べ大きな値を要し、明らかに優位性を有することが確認された。
次に、本発明の実施の形態2に係る車両用アンダーランプロテクタにつき、以下添付図7〜10を参照しながら説明する。図7は本発明の実施の形態2に係る車両用アンダーランプロテクタを示す側断面図、図8〜10は本発明の実施の形態2に係る車両用アンダーランプロテクタの他の態様例を示す側断面図である。但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、ウェブの数とその配置に相違があり、これらの相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1の車両用アンダーランプロテクタ1が、図1に示す如く、3つのウェブ4a,4b,4cを有しているのに対し、本実施の形態2の車両用アンダーランプロテクタ11は、図7に示す如く、2つのウェブ4a,4bを有している。つまり、本実施の形態2の車両用アンダーランプロテクタ11は、本発明の実施の形態1のウェブ4cに相当するウェブが存在せず、対向するフランジ2,3の最上部及び中間部に接合された2つのウェブ4a,4bのみと接合され、一つの閉断面部11aを構成した側断面形状を形成している。
この様な車両用アンダーランプロテクタ11は、図1に示した日型断面形状の構造的に重要度の小さい最下部のウェブ4cを省略した構造で、これにより断面の一層の軽量化が達成できる。前記中間部ウェブ4bの上下位置は、必ずしもフランジ2,3の高さ方向中央に位置させる必要はなく移動可能である。例えば、図1に示した日型断面形状の中間部のウェブ4bを省略し、最上部と最下部のウェブ4a,4cとに配置した図8に示す構造としても良い。
また、図8において、最上部ウェブ4a及び最下部ウェブ4cの上下位置を中央に寄せて、図9に示す側断面形状にしても良い。この様な断面形状により、ステイやフレーム近傍に衝突したときのウェブ座屈変形抑制の効果が期待できる。更に、図9において最上部ウェブ4aとフランジ2,3との接合部上下に肉盛された曲面Rを大きく付けて、図10に示す様な側断面形状にしても良い。この様な構成によって、前記ウェブ4a両端が増強され、ウェブ4aの座屈強度を効果的に向上させて変形荷重を向上させることができる。この様な曲面Rは最上部ウェブ4aのみならず、図示はしないが、各ウェブ4a,4cとフランジ2,3との全接合部に設けても良い。
次に、本発明の実施の形態3に係る車両用アンダーランプロテクタにつき、以下添付図11を参照しながら説明する。図11は本発明の実施の形態3に係る車両用アンダーランプロテクタを示す側断面図である。但し、本発明の実施の形態3が上記実施の形態1と相違するところは、ウェブの数とその配置に相違があり、これらの相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1の車両用アンダーランプロテクタ1が、図1に示す如く、3つのウェブ4a,4b,4cを有しているのに対し、本実施の形態3の車両用アンダーランプロテクタ12は、図11に示す如く、4つのウェブ4a,4b,4c,4dを有している。つまり、本実施の形態3の車両用アンダーランプロテクタ12は、対向するフランジ2,3の最上部及び最下部に接合された2つのウェブ4a,4cと、これらのウェブ4a,4bに挟まれて前記フランジ2,3に接合された2つの中間部ウェブ4b,4dとにより、3つの閉断面部12a,12b,12cを構成した目型断面形状を形成している。
前記目型断面形状においても、最上部ウェブ4aの肉厚tw1は、その他のウェブ4b,4d,4cの肉厚tw2,tw4,tw3よりも0.2mm以上厚くすることが好ましく、その他ウェブ4b,4d,4cの肉厚tw2,tw4,tw3は夫々同程度か、上部のウェブほど多少厚くなるようにすることが好ましい。各ウェブの肉厚を、この様に構成することによって、ステイまたフレーム近傍部に乗用車が衝突した時、変形初期に目標とする荷重を達成する最軽量断面を得られる。
次に、本発明の実施の形態4に係る車両用アンダーランプロテクタにつき、以下添付図12を参照しながら説明する。図12は本発明の実施の形態4に係る車両用アンダーランプロテクタを示す側断面図である。但し、本発明の実施の形態4が上記実施の形態1と相違するところは、フランジ構成に相違があり、この相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1の車両用アンダーランプロテクタ1が、図1に示す如く、上下方向に同一厚さtf1,tf2のフランジ2,3を有しているのに対し、本実施の形態4の車両用アンダーランプロテクタ13は、図12に示す如く、上下方向に異なる厚さtf1−1,tf1−2を有するフランジ2と、上下方向に異なる厚さtf2−1,tf2−2を有するフランジ3を有している。即ち、本実施の形態4の車両用アンダーランプロテクタ13の対向するフランジは、厚さtf1−1の上部フランジ2a及び厚さtf1−2の下部フランジ2bからなるフランジ2と、厚さtf2−1の上部フランジ3a及び厚さtf2−2の下部フランジ3bからなるフランジ3とからなる。
そして、本実施の形態4の車両用アンダーランプロテクタ13は、対向するフランジ2,3と、これらのフランジ2,3の最上部及び最下部に接合されたウェブ4a,4cと、前記フランジ2,3の上下中間部に接合された中間部ウェブ4bとにより、2つの閉断面部13a,13bを構成した日型断面形状を形成している。この様に、車両用アンダーランプロテクタ13のフランジ2,3の上部を肉厚増加により強化し、ウェブ4の座屈を抑制することによって、より効率的な潜り込み防止効果が期待できる。
以上、本発明に係る車両用アンダーランプロテクタによれば、前記側断面が、間隔を置いて立設された一対のフランジとこれらフランジ間を接合された2つ以上のウェブとを有し、前記フランジとウェブとによって一つ以上の閉断面部を構成すると共に、最上部にある前記ウェブの厚みがその下側にある何れのウェブの厚みよりも大きくしたので、軽量化を図り得ると共に、衝突時の最上部のウェブの変形が抑制され、ステイを含めた変形が小さい段階で所定の耐衝突荷重を達成できる。更には、車両フレームにおける大変形の軽減に繋がり、大変形時に危険性のある割れを回避できる。
また、本発明に係る車両用アンダーランプロテクタによれば、前記形材がアルミニウム押出形材であるので、軽量化と共に板厚効果によるエネルギー吸収効果を発揮し得る。
尚、上記実施の形態1〜4においては、本発明に係る車両用アンダーランプロテクタの側断面形状につき夫々種々の態様例を例示したが、本発明に係る車両用アンダーランプロテクタの側断面形状は、これらに例示した態様例に限定されることなく、各態様を適宜組み合わせることも可能である。
本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタを示す側断面図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタが衝突物に衝突した場合の変形の推移を説明するための模式的説明図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタの他の態様例を示す側断面図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタの他の態様例を示す側断面図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタの他の態様例を示す側断面図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用アンダーランプロテクタ(実施例)と、従来例に係る車両用アンダーランプロテクタ(比較例)の解析結果を比較して示す荷重−変位曲線である。 本発明の実施の形態2に係る車両用アンダーランプロテクタを示す側断面図である。 本発明の実施の形態2に係る車両用アンダーランプロテクタの他の態様例を示す側断面図である。 本発明の実施の形態2に係る車両用アンダーランプロテクタの他の態様例を示す側断面図である。 本発明の実施の形態2に係る車両用アンダーランプロテクタの他の態様例を示す側断面図である。 本発明の実施の形態3に係る車両用アンダーランプロテクタを示す側断面図である。 本発明の実施の形態4に係る車両用アンダーランプロテクタを示す側断面図である。 図13はトラックの前方に設けられた(フロント)アンダーランプロテクタを説明するための側面図、 図14は図13の矢視A−Aを示す平断面図である。
符号の説明
R:曲面,
w1、tw2,tw3,tw4:ウェブ厚み,
f1−1、tf1−2,tf2−1,tf2−2:フランジ厚み,
1,11,12,13:車両用アンダーランプロテクタ,
1a,1b,11a,12a,12b,12c,13a,13b:閉断面部,
2,3:フランジ, 2a,3a:上部フランジ, 2b,3b:下部フランジ,
4:ウェブ, 4a:(最上部)ウェブ, 4b,4d:(中間部)ウェブ,
4c:(最下部)ウェブ,
5:ステイ, 6:衝突物

Claims (3)

  1. 側断面の外形が略矩形状の形材からなる車両用アンダーランプロテクタにおいて、前記側断面が、間隔を置いて立設された一対のフランジとこれらフランジ間を接合された2つ以上のウェブとを有し、前記フランジとウェブとによって一つ以上の閉断面部を構成すると共に、最上部にある前記ウェブの厚みがその下側にある何れのウェブの厚みよりも大きいことを特徴とする車両用アンダーランプロテクタ。
  2. 前記フランジの厚みが上下方向で部分的に異なり、前記フランジの各部分の厚みは、その部分よりも下側の部分の厚み以上であることを特徴とする請求項1に記載の車両用アンダーランプロテクタ。
  3. 前記形材がアルミニウム押出形材であることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用アンダーランプロテクタ。
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