JP2009101121A - シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シートクッションS1とシートバックS2を備えた車両用シートSは、着座領域に透光性クッションパッド11と透光性表皮16aが配設され、LEDユニットUが前記透光性クッションパッド11の下側に配設されてなることにより、LEDユニットUの発光色を変化させて着座領域の色調を任意に変化することができる車両用シートSが構成される。また、シートの着座領域の荷重状況やシート周囲の温度と湿度などの状況を検出して前記着座領域の色調を変化させることができる。
【選択図】図2
Description
一方、表皮とクッションパッドの間に光源を配置する構造においては、剛性を有する光源がクッションパッドの上面に配置されることからクッション性が低下して良好な着座感を確保できない問題があり、さらに、クッションパッドと同様に表皮の透光性が小さいために光源の光量を大きくしないと着座面が発光しないという問題があった。
このように、着座状況に応じて着座領域の色調を変化可能に構成されることにより、従来にない装飾効果が得られるシートを提供することができる。
このように、着座領域の色調の変化をシートの着座領域の荷重状況、シート周囲の温度と湿度の少なくとも一方の状況を検出して、発光手段を制御させて行なうことにより、従来にない装飾効果が得られるシートを提供することができる。
このように、発光手段をヘッドレストの受圧面側にも配設することで、シートクッションとシートバックの着座領域のみならずヘッドレストも面状に発光させることができ、従来にない装飾効果が得られるシートを提供することが可能となる。
このように、クッション体は、透光性を備えたシート状繊維構造体から構成することによって、発光手段からの光を効率よくシート表面に透光する発光機能と共に、良好な着座フィーリングを確保できるため従来にない装飾効果と良好な着座フィーリングを両立したシートを提供することが可能となる。
本発明のシートバックフレーム及び車両用シートは、シートバック及びシートクッションの面に設けられた発光体として、異なる発光色の発光素子から構成されることにより、長寿命、高輝度、軽量であり、且つ省スペースで発光手段を構成することができるため発光機能と着座フィーリングを高い性能で両立させた車両用シートを提供することができる。
図1乃至図6は本発明の第1実施形態係る実施の形態を示し、図1は車両用シートの概略斜視図、図2は車両用シートのI−I概略断面説明図、図3は発光領域の断面説明図、図4は発光領域Lの色調が時間T1毎に変化する制御フロー図、図5は発光領域Lの光が移動する制御フロー図、図6は発光領域Lの色調がセンサー情報によって変化する制御フロー図である。
発光領域Lについて、本実施形態においてはシートクッションS1とシートバックS2のそれぞれに形成されるが互いに同様の機構を有しているため、以下の説明では便宜上シートクッションS1を例にして説明する。
車両用シートSを構成するシートクッションS1においては、座面中央部の発光領域Lと、土手面や座面前側などの発光しない領域とは、その構造が異なる。
まず、発光しない領域では、クッション体としてのクッションパッド10と、クッションパッド10を載置するフレームとしてのシートクッションフレーム13と、着座面側(着座領域)を被覆して好適な外観を得るための表皮16を備えており、また、シートクッションS1の側面には側面部分を被覆する側面カバー15を有している。
透光性クッションパッド11は、発光領域Lに配設されるシート状繊維構造体から構成されたクッション体である。透光性と、発泡ウレタン製のクッションパッド10と同等程度のクッション性能を有している。また、このシート状繊維構造体から構成した透光性クッションパッド11は20乃至40mm程度の厚さを有して形成されている。透光性クッションパッド11が有するクッション性によってシートクッションS1内にLEDユニットUが配設された構造であるにも拘わらず良好な着座フィーリングを実現することができる。
シート状繊維構造体については後述する。
透光性表皮16aは発光領域Lに該当する部分に用いられる表皮であり、ポリエステルなどの可視光線を透光する素材から構成されている。
図3はシートクッションS1の発光領域Lの断面説明図を示しており、着座面側から、透光性表皮16a、透光性クッションパッド11、LEDユニットU、シートクッションフレーム13の順番に配設されるように構成されている。なお、本実施形態におけるシートクッションS1ではLEDユニットUは着座部中央部に位置する尻部に配置されているが、側面部分を含む着座部全体にLEDユニットUを配設してシート着座面全体に発光領域Lを形成してもよい。この場合、LEDユニットUの上面に配設されるクッション体や表皮は透光性を有するものとする必要がある。もちろん、シートバックS2においても任意に発光領域Lを形成することができる。
本実施形態においては、LEDユニットUは4つに分割されており、シートクッションフレーム13とシートバックフレーム(不図示)にそれぞれ2組ずつ固定されて配設されるが、クッションパッド10上に載置される構成とすることもできる。この場合、クッションパッド10の撓みに伴ってLEDユニットU自体がある程度移動する構造とすることができる。
本実施形態においては複数のLEDモジュール3がケース4に並べて配置されており、また、LED素子としてセグメントタイプのLEDや砲弾タイプのLEDを用いることができる。
また、LEDモジュール3に取付けられるLED素子の密度をさらに高く形成してLEDユニットUを構成すれば、より精密なイメージの表現が可能となり映像などを映し出すことができる。
ケース4は、LEDモジュール3を載置する保持体であり軽量のためアルミニウム合金から形成されているが樹脂もしくは軟鉄などの形成品であってもよい。
LEDユニットUは制御装置に接続されている。制御装置には点灯や点滅、発色などを操作する操作スイッチや制御回路などが設けられてシートクッションS1の下面に配設され、シートクッションS1、シートバックS2もしくはヘッドレストS3に設けられた各LEDユニットUに接続する分岐コードが引き回されている。また、制御装置を介して車両側の電源に接続されている。
具体的には、ワイヤレスキーを持った乗員が近づくと発光領域Lの色調が青、赤、黄色と徐々に変色する。また、乗員がイグニッションキーのスイッチを入れると車両用シートSの上部から下部へ光が移動するように点灯したり変色や点滅したりするように構成することができる。
まず、ステップS1でワイヤレスキーからの電波を検出するとドアのロックが開錠されるが、このとき同時にタイマーがONにされる(ステップS2:YES)、T1経過毎に徐々にR,G,Bの割合を変化させて青、赤、黄色、再び青へと色調を変化させる公知の制御方法により車両用シートSの発光色を変色させる(ステップS3)、終了条件であるドアOPENもしくは一定時間(30秒)が経過するまでステップS3を継続する(ステップS4)。なお、本実施形態においてT1は0.1秒と設定している。
ステップS1でイグニッションキーの操作を検知すると、タイマーがONにされる(ステップS2:YES)、T2経過毎に発光箇所を変化させる公知の制御方法により車両用シートSの発光部分を上方から下方へ徐々に変化させる(ステップS3)、最下方まで点灯すると全てのLEDが消灯する(ステップS4:YES)。なお、本実施形態においてT2は0.1秒と設定している。
具体的には、乗員の着座により負荷されるその部分の圧力を、透光性クッションパッド11上に配設した複数のセンサー(静電容量センサー)によって検知して、センサーが配設された場所に対応する部分のLED素子の色調を検出された圧力値によって変化させる。
シート状繊維構造体は、熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点と、前記熱接着性複合短繊維よりも高い融点を有する非弾性捲縮短繊維と前記熱接着性複合短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点と、が散在し分布してなると共に、単位体積当りにおいて厚さ方向に沿うように配列されている短繊維の本数をA、厚さ方向に対して垂直な方向に沿うように配列されている短繊維の本数をBとしたときに、A≧3B/2の関係を満足するものである。
さらに、シート状繊維構造体から構成したクッション体は3次元的な凹凸形状に形成することができる。また、繊維の長さ方向が主として荷重方向に向いているので、クッション体は、通気性はもちろんのこと、応力方向に対して適当な硬さを有し、応力を分散することが容易である。さらに耐久性に優れたものとなる。したがって、着座者が着座した場合に、快適な着座感を長時間保持することができる。
また、表皮の縫い合わせ部分の玉縁部や着座領域に配設された電界発光ファイバーを用いた発光手段と組み合わせて用いてもよい。
さらに、発光体としてLEDを使用することで長寿命、軽量であり、且つ省スペースでLEDユニットUを形成することができることから発光機能と着座フィーリングを高いレベルで両立させた車両用シートを構成することができる。
図7乃至図12は本発明の第2実施形態係る実施の形態を示し、図7はエアセルの斜視説明図、図8は発光領域の断面説明図、図9は車両用シートでのエアセルの配置説明図、図10はシート形状が乗員の体格によって変化する制御フロー図、図11はシート形状が時間によって変化する制御フロー図、図12はシート形状が道路情報によって変化する制御フロー図である。
本実施形態は、第1の実施形態における車両用シートSに姿勢制御手段としての姿勢制御機構20が設けられた構成である。
また、透光性を有する素材としては、例えばポリエチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、フッ素樹脂などの透明もしくは半透明の樹脂が考えられる。なお、本実施形態における土手部などの発光領域L以外の位置に配設されるエアセル22(22k,22l,22m、22n,22o:図9参照)については透光性を有する必要は無いため透光性を有さない素材から成形してもよい。いずれの素材から形成した場合であってもエアセル22は機械的性質として圧力に応じて変形する柔軟性を有して構成されるものとする。
但し、エアセル22の配設場所は上記に限られず、例えば、クッションパッド10や透光性クッションパッド11の上側(着座面側)であってもよい。
シートクッションS1においては、尻部領域にエアセル22g,22h,22i,22jの4つが配設されており、左右の土手面にはエアセル22m,22nが配設されている。
シート形状が乗員の体格によって変化する場合の具体的な処理の流れを図10に従って説明する。ステップS1でフィルム状センサー28(感圧センサー)からの情報を検出し、ステップS2で体格を判断する。ステップS2ではフィルム状センサー28の取付け位置と圧力値から乗員の体格を判断する公知の方法を用いる。次に、判断された体格情報に基づいて好適なシート形状を算出し、その形状に適した各エアセル22の内圧値を出力する(ステップS3)、出力された結果に基づいて各エアセル22の圧力を調整することで好適なシート形状に変更する(ステップS4)。
上記のステップS3(図10参照)において、体格情報と予め記憶させた体格情報を比較して着座した乗員を特定し、予め乗員が設定した任意のシート形状に変更するように構成してもよい。
さらに、シート形状として着座領域の形状だけではなく、シートスライド、リクライニング、ハイト(シート高さ)、ヘッドレスト高さも同時に変更する構成とすることもできる。
処理の流れを図11に示す。ステップS1でエンジンの始動をすると、タイマーがONになる(ステップS2)。そして、ステップS3において定められた時間に応じてエアポンプを駆動制御してシート形状が変化する制御が行われる。
さらに、エアポンプの駆動制御によって着座領域の振動や揺動状態とすることができ、マッサージや眠気防止を図ることができる。
これらの疲労軽減機能により着座フィーリングの一層の向上を図ることができ、また、後述する温湿調節機構30と組み合わせて駆動制御することでさらに疲労軽減効果を高めることができる。
図12にこのときの処理の流れを示す。図12に基づいて処理の流れを説明すると、まず、カーナビゲーションシステムから道路情報を検出し(ステップS1)、次に、道路状況に応じたシート形状をデータベースから選択(ステップS2)する。そして、シート形状を変更して(ステップS3)フローが終了する。
また、高速走行時にはシートクッションS1の尻部と大腿部、及びシートバックS2上部のエアクッション22(22g,22h,22i,22j,22o)の高さを低くしている。このシート形状にすることにより着座位置を下げて安定感を向上させると共に、高速走行に適した運転姿勢にすることができる。
また、高さを高くした部分の彩色として原色系などの明度の高い色にする一方、高さを低くした部分の彩色に目立ちにくい淡色系や明度の低い色を選択することで実際の高さ変化よりも大きな変化があるように乗員に感じさせることができ、ホールド感や安心感を高める心理的効果の向上を図ることができる。
以下に温湿調節機構30について説明する。
温湿調節機構30は、温度及び湿度調節手段としてのエアコンディショナーと制御装置から構成されている。エアコンディショナーは湿度調節機能を有しておりシートクッションS1の底部に取り付けられる。
また、エアコンディショナーの代わりに蓄熱器と湿度調節装置で構成することもできる。
温度センサーの取付け位置は上記に限定されずシート内の任意の位置に取付けることができる。また、エアコンディショナー又は蓄熱器をシートクッションS1下側の車体フロア側に取付けてエア吹き出し口をシート内部に誘導する構成としてもよい。
さらに、エアコンディショナーのエアポンプを吸気運転にしてダクト内の圧力を負圧もしくは陰圧に調節することで、着座領域の空気を吸入することができ湿気を吸収することができる。シートクッションS1、シートバックS2の湿度調節や脱臭機能において大きな効果を有している。
また、エアセル22内の流体出入口27を入口と出口とに分けて温度と圧力を調節した流体23を循環させる構成としてもよく、この場合は高効率な温度調節機構を構成することができる。
具体的には、温湿調節機構30のエアコンディショナーの運転制御において設定温度が車内温度よりも高い場合(暖房時)には暖かさをイメージできるオレンジや赤などの暖色系の発光色として、一方、設定温度が車内温度よりも低い場合(冷房時)には冷たさをイメージできる水色や青色などの寒色系にシートの着座領域を発光させることで心理的な効果を期待することができる。
プリクラッシュ作動機構とは、前記姿勢制御機構20の制御に車体側に取り付けた不図示の衝突センサーからの信号をフィードバック可能に構成した機構であり、衝突センサーから衝突の危険信号が発せられた際にシート座面が振動して乗員に危険を知らせると共に、衝撃を緩和するポジションへと自動的に変化させることができる。
S1 シートクッション
S2 シートバック
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
L 発光領域
U LEDユニット
3 LEDモジュール
4 ケース
5 透明カバー
10 クッションパッド
11 透光性クッションパッド
13 シートクッションフレーム
15 側面カバー
16 表皮
16a 透光性表皮
18 スピーカ
20 姿勢制御機構
22 エアセル
23 流体
27 流体出入口
28,29 フィルム状センサー
30 温湿調節機構
Claims (7)
- 着座状況に応じて着座領域の色調を変化可能に構成されてなることを特徴とするシート。
- クッション体に表皮を被覆してなるシートにおいて、
前記クッション体及び前記表皮は透光性を備え、
前記シートの着座領域には発光手段が配設されてなることを特徴とするシート。 - 前記着座領域の色調の変化は、シートの着座領域の荷重状況、シート周囲の温度と湿度の少なくとも一方の状況を検出して、発光手段を制御させて行なうことを特徴とする請求項1又は2記載のシート。
- 前記シートはシートクッションとシートバックとヘッドレストとを備え、
前記クッション体と前記表皮は着座領域に配設され、
前記発光手段は前記シートクッションの尻部領域と前記シートバックの背部領域に配設される前記クッション体の前記表皮とは逆側に配設されてなることを特徴とする請求項1又は2記載のシート。 - 前記発光手段が前記ヘッドレストの受圧面側に配設されることを特徴とする請求項3に記載のシート。
- 前記クッション体は、透光性を備えたシート状繊維構造体からなることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のシート。
- 前記発光手段は、
複数種類の発光色を有する発光体からなる光源と、
前記光源を配設する保持体と、
前記光源を配設した前記保持体の受圧面側に配設されて受圧面側からの圧力から前記光源を保護する保護体と、を有し、
前記発光体は複数の発光素子からなる
ことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載のシート。
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