JP2009098480A - 表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】バリア部と光透過部とを電子制御により発生させると共に、発生したバリア部と光透過部との形状(数、幅、間隔)や、位置(位相)、濃度等を自由に可変制御できるようにした表示素子を提供する。
【解決手段】表示素子10は、荷電をもつ少なくとも1種の電気泳動粒子38を有する電気泳動素子を用いてバリア部12と光透過部14とを電子制御により発生させる調光部18と、バリア部12の発生位置から所定距離Xを隔てて表示画面20が配置され、第1画素32と、第2画素34と、が少なくとも一方向に交互に配列されており、第1画素32が表示する第1画像と第2画素34が表示する第2画像とを表示画面20に出力表示可能な表示部16と、を含み、調光部18は、調光部18の光の透過率が最も高い状態において、電気泳動粒子38を表示部16の第1画素32と第2画素34との間の領域にオーバーラップさせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示素子に関するものである。
従来、観察者に特殊なメガネを使用させることなく3次元画像を観察させ得る3次元画像表示装置として、パララックス・バリア(Parallax barrier)方式の画像表示装置が知られている。この方式では、バリアと称されている細かいストライプ状の遮光スリットが画像表示装置の前方、即ち観察者側に配置される。観察者が、バリアを介して観察した場合、観察者の右目に右目用画像が、左目には左目用画像が見えることになり、それによって、3次元画像の観察が可能とされる。
図13(A)に2次元画像表示、図13(B)に3次元画像表示の原理図をそれぞれ図示した。液晶表示デバイスを用いて電子的にバリアを発生させて画像を立体視するもので、図13(A)に示すように、2次元画面表示では、液晶表示デバイス114にバリアの発生はなく2次元画像を観察している。又、図13(B)に示すように、3次元画像表示では、液晶表示デバイス114にバリアを発生させて、バリア部116を介して、バリアの後方に一定の距離Xだけ離れた立体画像表示面118に表示された立体画像を、観察者Aより観察している。
上記のようなストライプを用いた3次元画像表示装置として、図14に示すような、バリア液晶構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このバリア液晶構造は、液晶表示パネル120と、液晶表示デバイス114と、を備えている。又、図15に示すような、位相差板構造も提案されている。この位相差板構造は、液晶表示パネル120と、液晶表示デバイス122と、を備えている。又、液晶表示デバイス122は、位相差板124を備えている。
一方、メガネ不要の3次元画像表示方式には、上記のパララックス・バリア方式の他に、レンティキュラ方式、バリフォーカルミラー方式、インテグラル・フォトグラフィー方式、ホログラフィー方式等いくつかの方式があるが、これらの方式の説明は本発明と直接関係ないので省略する。
特開平8−94968号公報
以上述べてきた従来のパララックス・バリア方式では、図13(B)に示すように、画素部からバリアまでの距離Xと適視距離Yとは相関関係があり、適視距離Yを短くするためには距離Xを小さくする必要がある。図14に示すバリア液晶構造では、ガラス基板126、偏光板128、及びガラス基板130のそれぞれの厚みの和が距離Xにあたる。ところが、1.適視距離Yを短くするために、ガラス基板126,130を研磨し距離Xを小さくする必要があるが、偏光板128の厚み分、ガラス基板126,130の研磨量が増える(コストUPにつながる)。2.研磨して薄くなったガラス基板126,130に偏光板128を貼るのは難しい。3.偏光板128の分だけ素子全体の厚みが大きくなる。4.液晶表示デバイスを使用するためON状態、OFF状態を維持するのに電圧を印加し続ける必要がある(但し、強誘電性液晶、コレステリック液晶は除く)。5.液晶表示デバイスを使用するため交流回路が必要になる。等の問題点がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]荷電をもつ少なくとも1種の電気泳動粒子を有する電気泳動素子を用いてバリア部と光透過部とを電子制御により発生させる調光部と、前記バリア部の発生位置から所定距離を隔てて表示画面が配置され、第1画素と、第2画素と、が少なくとも一方向に交互に配列されており、前記第1画素が表示する第1画像と前記第2画素が表示する第2画像とを前記表示画面に出力表示可能な表示部と、を含み、前記調光部は、前記調光部の光の透過率が最も高い状態において、前記電気泳動粒子を前記表示部の前記第1画素と前記第2画素との間の領域にオーバーラップさせることを特徴とする表示素子。
これによれば、バリア部と光透過部とを電子制御により発生させると共に、発生したバリア部と光透過部との形状(数、幅、間隔)や、位置(位相)、濃度等を自由に可変制御できるようにしたので、2次元画像表示素子としても、又3次元画像表示素子としても使用することができ、両立性のある表示素子を実現することができる。
又、従来の液晶を使った機構に比べ、偏光板の数が減少した分、素子全体を薄くすることができるので適視距離の調整がしやすくなる。又、光透過性基板の研磨量を抑えることができるのでコストを削減できる。更に、その光透過性基板に偏光板を貼る必要がないので作業が容易になる。又、電気泳動素子のメモリ性で消費電力を低減できる。
更に、調光部の光の透過率が最も高い状態において、電気泳動粒子を表示部の第1画素と第2画素との間の領域にオーバーラップさせるので、輝度低下を抑えることができる。
[適用例2]上記表示素子であって、前記調光部は、第1基板と、前記第1基板上に設けられた平面状の第1電極と、前記第1電極側に、前記第1基板に対向して設けられた第2基板と、前記第2基板上に、前記第1電極に対向して設けられた平面状の第2電極と、前記第1及び第2基板間に狭持された前記電気泳動素子を含む分散層と、を含むことを特徴とする表示素子。
これによれば、バリア部と光透過部とを発生させる調光部を形成することが容易になる。
[適用例3]上記表示素子であって、前記第1基板、前記第2基板、前記第1電極、及び前記第2電極は、光透過性を有する材料で構成されていることを特徴とする表示素子。
これによれば、明るさと高コントラストが両立した表示素子を実現することが容易になる。
[適用例4]上記表示素子であって、前記調光部は、前記分散層の所定位置の光の透過率を変化させることで、前記バリア部を発生させることを特徴とする表示素子。
これによれば、バリア部と光透過部とを電子制御により発生させることが容易になる。
[適用例5]上記表示素子であって、前記調光部は、前記表示部が3次元画像或いは多画面画像を表示する際に、前記バリア部を発生させることを特徴とする表示素子。
これによれば、両立性のある表示素子を実現することが容易になる。
[適用例6]上記表示素子であって、前記調光部は、前記表示部が単なる2次元画像を表示する際には、前記バリア部の発生を停止してバリア発生面が無色透明のパネルとなることを特徴とする表示素子。
これによれば、両立性のある表示素子を実現することが容易になる。
[適用例7]上記表示素子であって、前記調光部は、前記バリア部の数、幅、開口比及び間隔を含む形状や発生位置を指示入力に応じて自在に可変制御する制御部を有することを特徴とする表示素子。
これによれば、バリア部と光透過部とを電子制御により発生させることが更に容易になる。
[適用例8]上記表示素子であって、前記制御部は、前記調光部を直流駆動で制御することを特徴とする表示素子。
これによれば、直流駆動制御を可能とすることで低消費電力化が容易になる。
[適用例9]上記表示素子であって、前記表示部は、対向する2電極間に電気光学物質層を有した調光型素子であることを特徴とする表示素子。
これによれば、表示部の構成が容易になる。
[適用例10]上記表示素子であって、前記表示部は、対向する2電極間に電気光学物質層を有した自発光型素子であることを特徴とする表示素子。
これによれば、偏光板を使用しない分素子全体の厚みを抑えることが容易になる。
[適用例11]荷電をもつ少なくとも1種の電気泳動粒子を有する電気泳動素子を用いてバリア部と光透過部とを電子制御により発生させる調光部と、前記バリア部の発生位置から所定距離を隔てて表示画面が配置され、第1画素と、第2画素と、が少なくとも一方向に交互に配列されており、前記第1画素が表示する第1画像と前記第2画素が表示する第2画像とを前記表示画面に出力表示可能な表示部と、を含み、前記調光部は、前記第1画素から第1の方向に向かう光を透過させ、前記第1画素から第2の方向に向かう光を遮光すると共に、前記第2画素から前記第2の方向に向かう光を透過させ、前記第2画素から前記第1の方向に向かう光を遮光する第1の状態と、前記第1画素から前記第1及び第2の方向に向かう光を透過させると共に、前記第2画素から前記第1及び第2の方向に向かう光を透過させる第2の状態と、を切り替えることが可能であり、前記第2の状態において、前記電気泳動粒子を前記表示部の前記第1画素と前記第2画素との間の領域にオーバーラップさせることを特徴とする表示素子。
これによれば、バリア部と光透過部とを電子制御により発生させると共に、発生したバリア部と光透過部との形状(数、幅、間隔)や、位置(位相)、濃度等を自由に可変制御できるようにしたので、2次元画像表示素子としても、又3次元画像表示素子としても使用することができ、両立性のある表示素子を実現することができる。
又、従来の液晶を使った機構に比べ、偏光板の数が減少した分、素子全体を薄くすることができるので適視距離の調整がしやすくなる。又、光透過性基板の研磨量を抑えることができるのでコストを削減できる。更に、その光透過性基板に偏光板を貼る必要がないので作業が容易になる。又、電気泳動素子のメモリ性で消費電力を低減できる。
更に、調光部の光の透過率が最も高い状態において、電気泳動粒子を表示部の第1画素と第2画素との間の領域にオーバーラップさせるので、輝度低下を抑えることができる。
[適用例12]上記表示素子であって、前記表示部の前記第1画素と前記第2画素との間の領域には、表示に寄与しない非表示部が設けられていることを特徴とする表示素子。
これによれば、調光部の光の透過率が最も高い状態において、電気泳動粒子を表示部の第1画素と第2画素との間の領域にオーバーラップさせることが容易になる。
実施形態について図面を参照して以下に説明する。
尚、説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る表示素子10を示す断面図である。図1(A)は、バリアが発生していない状態を示している。図1(B)は、バリア部12と光透過部14とが発生している状態を示している。本実施形態に係る表示素子10は、立体視を可能とする3次元画像表示装置として機能することができ、又、通常の2次元画像表示装置としても機能することができる。表示素子10は、3次元画像表示装置として機能する場合には、観察者Aの左目方向(第1の視方向)と右目方向(第2の視方向)とで異なる画像を表示する指向性表示モードで動作する。一方、表示素子10は、2次元画像表示装置として機能する場合には、第1の視方向及び第2の視方向のいずれの方向にも同一の画像を表示する非指向性表示モードで動作する。
表示素子10は、表示部としての液晶表示パネル16と、調光部18と、後述する制御部(図示省略)と、を含んでいる。又、調光部18のバリア部12と光透過部14との発生位置から所定距離Xを隔てて液晶表示パネル16の表示画面20が配置されるように、液晶表示パネル16が配置されている。又、観察者A側から調光部18、液晶表示パネル16の順に配置されている。
液晶表示パネル16は、一対の光透過性基板としてのガラス基板22,24を、所定間隔で対向させ、その間には電気光学物質としてのTN(Twisted Nematic)モードの液晶26が封入されている調光型素子である。ガラス基板22とガラス基板24との間隔は、スペーサ25により定められている。又、液晶26に電圧を印加するために、共通電極(図示せず)がガラス基板24上に、表示電極(図示せず)がガラス基板22上に形成されている。又、アクティブマトリクス型液晶表示を行うために、上記ガラス基板22,24の外側には、それぞれ、偏光板28,30が設けられている。液晶表示パネル16は、第1画素32と、第2画素34と、が少なくとも一方向に交互に配列されている。液晶表示パネル16は、第1画素32が表示する第1画像と第2画素34が表示する第2画像とを表示画面20に出力表示可能である。そして、その表示画面20から所定距離Xを隔ててバリア部12と光透過部14とが配置されるように、調光部18が配置されている。
この調光部18について図2〜図5を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係る表示素子10を示す断面図である。図3は、表示素子10が備える制御部36の概略構成を示すブロック図である。図4は、本実施形態に係る調光部18を示す透視斜視図である。図4(A)は、バリアが発生していない状態を示している。図4(B)は、バリア部12と光透過部14とが発生している状態を示している。図5は、本実施形態に係る表示素子10を示す断面及びその平面図である。図5(A)は、バリアが発生していない状態を示している。図5(B)は、バリア部12と光透過部14とが発生している状態を示している。図2に示すように、調光部18は、ある色を有する電気泳動粒子38と光透過性流体40とからなる電気泳動素子を含む分散層42を有し、この分散層42が、第1基板としてのガラス基板44と第2基板としてのガラス基板46及び二つの基板間を支持、封止するためのスペーサ基板48に挟まれた空間に保持されている。電気泳動素子は、横電界方式である。
図2に示す構成を有する調光部18の場合、観測者Aはガラス基板46の外側からガラス基板44に向かって液晶表示パネル16を見ることになるため、ガラス基板44,46は光透過性を有する。ガラス基板44の分散層42側表面には第1電極50が設けられている。第1電極50の表面は、絶縁体52により被覆されている。ガラス基板46の分散層42側表面には第2電極54が設けられている。第2電極54の表面は、絶縁体56により被覆されている。電極の断面形状は第1電極50と第2電極54とで少なくとも異なっており、断面積が小さい側が非表示部としてのブラックマトリクス104とオーバーラップするように設けられている。更には、ブラックマトリクス104と完全にオーバーラップすることで、画素からの光を遮らないことが好ましい。例えば、図2に示すように、断面積が小さい側の第2電極54はブラックマトリクス104とオーバーラップしている。言い換えると、第2電極54は第1画素32と第2画素34との間のブラックマトリクス104の延長線上にあり、その幅はブラックマトリクス104の幅と同程度である。
又、液晶表示パネル16は、2つのガラス基板22,24によって挟まれた液晶26において、第1駆動回路58が出力する駆動信号の変化(共通電極と表示電極との間の電圧の変化)に応じて液晶分子の配向が変化する。ここで、第1駆動回路58は、後述する制御部から与えられた画像信号に基づいて駆動信号FSを生成して液晶表示パネル16に出力し、これに応じて液晶表示パネル16に画像が表示される。
この制御部36は、図3に示すように、CPU60と、ユーザインタフェース(UI)処理部62と、操作パネル64と、リモコン66と、画像処理部68と、入力インタフェース部70と、を備えている。入力インタフェース部70は、図示しない画像再生装置(DVDプレーヤやコンピュータ等)から入力される画像信号を所定フォーマットの画像データとして画像処理部68に渡す。入力インタフェース部70には、3次元画像表示用の画像信号(左目用の第1画像と右目用の第2画像との合成画像の画像信号)又は通常表示用(2次元画像表示用)の画像信号が入力される。画像処理部68は、入力した画像データについて、リサイズを行ったり明るさやコントラスト等の調整を行ったりした上で、画像信号FSを第1駆動回路58に出力する。UI処理部62は、操作パネル64やリモコン66から入力される観察者Aからの指示をCPU60に伝える。そして、CPU60は、観察者Aからの指示に従って、画像処理部68や第2駆動回路72等を制御する。
操作パネル64及びリモコン66には、指向性表示モードと非指向性表示モードとを切り替えるための表示モード切り替えスイッチ(図示省略)が設けられている。観察者Aは、この表示モード切り替えスイッチ(図示省略)を操作することで、入力される画像の種類(3次元画像/2次元画像)に応じて表示モードを切り替える(指定する)ことができる。観察者Aが表示モードを切り替えると、指定された表示モードの情報がUI処理部62からCPU60に通知される。そして、CPU60は、指定された表示モードを示す表示モード信号MSを第2駆動回路72に送信する。第2駆動回路72は、受信した表示モード信号MSの示す表示モードに応じて、2つのガラス基板44,46が備える第1及び第2電極50,54に駆動信号を出力する(図2参照)。具体的には、駆動信号が出力された時、電気泳動粒子38と光透過性流体40とに電圧が供給される。つまり、電気泳動粒子38と光透過性流体40とに常時電圧を印加しておく必要はない。
尚、第1及び第2電極50,54に出力する駆動信号は、定期的に電圧が印加され、リフレッシュされてもよい。又、この調光部18にバリア部12と光透過部14とを発生させるのは、3次元画像表示の場合であって、2次元画像表示の際には、制御部36はそのバリア部12の発生を停止し、画像表示領域の全域にわたって光を透過する状態に調光部18を駆動制御する。これによって、本装置は、2次元画像表示装置としても使用することができる。
又、この調光部18にバリア部12と光透過部14とを発生させるのは、図4(B)及び図5(B)に示すように、3次元画像表示の場合である。2次元画像表示の際には、図4(A)及び図5(A)に示すように、制御部36(図3参照)はそのバリア部12と光透過部14との発生を停止する。その際、制御部36は、図5(A)に示すように、電気泳動粒子38を液晶表示パネル16の第1画素32と第2画素34との間の領域にオーバーラップさせ、画像表示領域の全域にわたって無色透明な状態となるように調光部18を駆動制御する。これによって、本装置は、2次元画像表示装置としても使用することができる。
図2に示す第1及び第2基板44,46としては、本実施形態ではガラス基板を用いたが、光学的に光透過性であれば特に限定はされないが、好適な例を挙げれば、ホスファゼン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリシクロヘキシルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン・メチルメタクリレート共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・マレイミド共重合体、ポリシクロヘキシルメタクリレート樹脂、ポリ4−メチルペンテン−1樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート樹脂、透明ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)樹脂、エチレンノルボルネン共重合体、及び日本ゼオン社製のZONOR(登録商標)やZEONEX(登録商標)に代表されるシクロオレフィン系ポリマーである。この透明基板は着色されていてもよい。着色はグレー、ブラウン等の中間色が好ましい。
電気泳動粒子38は、流体に安定に分散され、単一の極性を有すると共に、その粒径分布が小さいことが、表示素子の寿命、コントラスト、解像度等の観点から望ましい。又、その粒径は、0.1μm〜5μmが好ましい。この範囲内であると、光散乱効率が低下せず、電圧印加時において十分な応答速度が得られる。電気泳動粒子38の材料としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化アルミニウム、セレン化カドミウム、カーボンブラック、硫酸バリウム、クロム酸鉛、硫化亜鉛、硫化カドミウム等の無機顔料、或いはフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ウオッチングレッド、ダイアリーライドイエロー等の有機顔料を用いることができる。
電気泳動粒子38を分散させる光透過性流体40としては、電気泳動粒子38に対する溶解能が小さく電気泳動粒子38を安定に分散でき、イオンを含まず且つ電圧印加によりイオンを生じない絶縁性のものが望ましい。更に、電気泳動粒子38の浮沈防止のためには電気泳動粒子38と比重が略等しく、電圧印加時における電気泳動粒子38の移動度の面から粘性の低いものが好ましい。比較的多くの電気泳動粒子材料に対して用いることのできる絶縁性液体としては例えば、ヘキサン、デカン、ヘキサデカン、ケロセン、トルエン、キシレン、オリーブ油、リン酸トリクレシル、イソプロパノール、トリクロロトリフルオロエタン、ジブロモテトラフルオロエタン、テトラクロロエチレン等を挙げることができる。尚、電気泳動粒子38の浮沈防止のために電気泳動粒子38との比重整合を行う場合等は混合流体の利用も可能である。
又、電気泳動粒子38の分散層42における混合重量率は、電気泳動粒子38の電気泳動性が阻害されず、且つ分散層42の反射制御が十分に行える限り特に限定されるものではないが、例えば1重量%〜20重量%が好ましい。
又、電気泳動粒子38の荷電を増加させるため、或いは同極性にするために、必要に応じて、前述の光透過性流体40に、樹脂、界面活性剤等の添加剤を加えることができる。
又、分散層42の厚さは電気泳動粒子38の径より大きく、粒子の運動を妨げない限り特に限定されるものではないが、電圧印加時の速い応答速度のためには、できるだけ薄いことが望ましい。このような観点から、分散層42の好ましい厚さは、5μm〜200μmである。
第1電極50及び第2電極54の材料としては、アルミニウム、銅、銀、金、白金等の良導電性のものが好ましい。又、光透過性電極材料としては、酸化スズ、酸化インジウム、ヨウ化銅等の薄膜を好ましく用いることができる。又、電極形成は蒸着、スパッタリング、フォトリソグラフィ等通常の方法で行うことができる。又、第2電極54が設けられている絶縁体56、及び第2電極54と第1電極50との間に設けられている絶縁体74の材料は、例えば、光透過性樹脂(PET、ポリカーボネート等が望ましい)で、2次元画像表示及び3次元画像表示ともに光透過性が必要とされる。
又、シール部材76としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、変成ポリマー系等の光透過性材料でUV硬化樹脂が好ましいが、これに限定されるものではない。
上記構成の表示素子10による3次元画像を表示する動作について説明する。液晶表示パネル16を観察者A側から見た場合、図1に示すように、第1電極50は、隣接するガラス基板24上に形成された表示電極(図示せず)の上に跨り、その隣接する表示電極の一部領域をそれぞれ覆い、右目用画像は右目のみで左目用画像は左目のみで観察されるように設けられている。
3次元画像を表示する場合には、液晶表示パネル16において、右目用画像及び左目用画像が図面上横方向に交互(或いは同時)に表示される。これは、ガラス基板22上に形成された共通電極とガラス基板24上に形成された表示電極との間に電圧を印加することにより、液晶26の液晶分子を右目用画像領域及び左目用画像領域において配向を制御することにより行うことができる。
調光部18は、荷電を有する電気泳動粒子と絶縁性液体からなる電気泳動素子を含む分散層42と、この分散層42を挟んで対峙する一組の第1及び第2電極50,54とからなり、この第1及び第2電極50,54を介して分散層42に電場を印加することによって、電気泳動粒子38をその荷電と反対極性の電極上に移動させて表示を行うものである。その結果、第1電極50上の領域が液晶表示パネル16から入射してきた光を遮断するストライプ状のシャッターとして機能する。即ち、第1電極50が設けられている領域が、バリア部12を構成することになる。バリア部12は、液晶表示パネル16から入射してきた光を反射或いは吸収して遮断する。
具体的には、制御部36によって、第1電極50が電気泳動粒子38と異なった極性、第2電極54が電気泳動粒子38と同じ極性となるように電圧を印加されると、電気泳動粒子38は、図4(B)及び図5(B)に示すように、第1電極50を被覆している絶縁体52に移動し、その表面を覆う。このときガラス基板44の外側から装置を見ている観測者A(図2参照)は、電気泳動粒子38の色を視認する。次に、制御部36で第1電極50、第2電極54にかかる電圧の極性を反転させると、図4(A)及び図5(A)に示すように、電気泳動粒子38は、第2電極54(図2参照)に移動し、その表面を覆う。尚、電気泳動粒子38、電圧印加後、制御部36と第1電極50及び第2電極54の接続を切断した状態でも、電気泳動粒子38の第1電極50或いは第2電極54への吸着が持続するというメモリ機能を付加することも可能である。
従って、液晶表示パネル16で発生した右目用画像が、観察者Aの左目に入射しないように、且つ左目用画像が右目に入射しないように、調光部18により遮断される。即ち、調光部18は、右目用画像が左目に、左目用画像が右目に入射することを遮断するために設けられている。
調光部18は、第1電極50と第2電極54との間の印加電圧の絶対値に応じて光の透過率が変化し、バリア部12と光透過部14とを発生させる。又、調光部18の制御は、直流駆動で行うことができるため、複雑な駆動回路を必要としない。又、調光部18には、メモリ機能があり消費電力を低減できる。
調光部18は、第1の状態として、第1画素32から第1の方向に向かう光を透過させ、第1画素32から第2の方向に向かう光を遮光する。と共に、第2画素34から第2の方向に向かう光を透過させ、第2画素34から第1の方向に向かう光を遮光する。又、調光部18は、第2の状態として、第1画素32から第1及び第2の方向に向かう光を透過させる。と共に、第2画素34から第1及び第2の方向に向かう光を透過させる。調光部18は、第2の状態において、電気泳動粒子38を液晶表示パネル16の第1画素32と第2画素34との間の領域にオーバーラップさせる。
上記構成の調光部18の製造方法について図2を参照して説明する。各部材の選択、形成、及び設定を以下のようにして行った。第1及び第2基板44,46として厚さ0.5mm〜5mmの光透過性なガラス板を用いた。又、スペーサ基板48として厚さ20μm〜50μmのSiO2(又は樹脂)を用いた。又、絶縁体74として光透過性樹脂(PET、ポリカーボネート等が望ましい)を用いた。絶縁体74を形成して、バリアの遮光部分及び開口部分を各々幅100μm〜200μmに設定した。第1電極50は、ガラス基板44の分散層42側表面に光透過性な酸化インジウムを厚さ約10μmに蒸着して作製した。又、第2電極54は、スペーサ基板48及び絶縁体74の分散側側面にニッケルを幅10μm、厚さ約10μmに電解析出して作成した。絶縁体52は、第1電極50への電気泳動粒子38の不可逆的な吸着を防止する。絶縁体52は、光透過性樹脂(PET、ポリカーボネート等が望ましい)を厚さ50μm〜100μmで形成した。
又、分散層42は、以下の通り準備した。先ず、電気泳動粒子38として黒色樹脂トナー(粒径1μm〜5μm)を、又光透過性流体40としてイソプロパノールを用い、両者を電気泳動粒子38の混合重量率が10%となるように混合し、更に分散安定性の向上のために微量の界面活性剤を添加し、分散層42を準備した。この場合、電気泳動粒子38は表面が正に帯電している。尚、分散層42は、ガラス基板44とガラス基板46及び二つの基板間を支持、封止するためのスペーサ基板48に挟まれた空間に保持され、シール部材76を用いてUV硬化或いは熱硬化により封止した。
このようにして得られた調光部18の一画素分の駆動動作を以下に示す。先ず、制御部36により第1電極50、第2電極54を各々負極、正極となるように電圧30Vの直流電圧を印加すると正に帯電した電気泳動粒子38は、第1電極50に移動し、第1電極50を被覆している絶縁体52の表面に吸着する。このとき、ガラス基板46側から観測すると、電気泳動粒子38の黒色が観測される。この状態は制御部36と各電極との電気的接続を切り電圧印加を止めた以降も持続され、本表示装置がメモリ機能を有することを示した。次に、先の場合と極性を反転して電圧印加を行うと、すなわち第1電極50が正極、第2電極54が負極となるように30Vの直流電圧を印加すると、電気泳動粒子38は第1電極50から第2電極54に移動しその表面に吸着する。
以上説明したように、本実施形態によれば、バリア部12と光透過部14とを電子制御により発生させると共に、発生したバリア部12と光透過部14との形状(数、幅、間隔)や、位置(位相)、濃度等を自由に可変制御できるようにしたので、2次元画像表示素子としても、又3次元画像表示素子としても使用することができ、両立性のある表示素子10を実現することができる。
又、従来の液晶を使った機構に比べ、偏光板の数が減少した分、素子全体を薄くすることができるので適視距離の調整がしやすくなる。又、光透過性基板の研磨量を抑えることができるのでコストを削減できる。更に、その光透過性基板に偏光板を貼る必要がないので作業が容易になる。又、電気泳動素子のメモリ性及び直流駆動制御を可能とすることで消費電力を低減できる。
更に、調光部18の光の透過率が最も高い状態において、電気泳動粒子38を表示部16の第1画素32と第2画素34との間の領域とオーバーラップする領域に発生させるので、輝度低下を抑えることができる。
(第2の実施形態)
図6は、本実施形態に係る表示素子78を示す断面図である。尚、上記第1の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施形態に係る表示素子78は、表示部としての液晶表示パネル16と、調光部80と、を含んでいる。
調光部80は、一対の第1及び第2基板としてのガラス基板24,46を、所定間隔で対向させ、その間に電気泳動粒子38と光透過性流体40とを挟み込んだ構成である。又、電気泳動粒子38に電圧を印加するために、第1電極50がガラス基板24上に、第2電極54がガラス基板46上に形成されている。
これは、第1の実施形態の液晶表示パネル16のガラス基板24と調光部18のガラス基板44との機能を一本化して、第1電極50を直接ガラス基板24に形成することにより、表示素子10で使用したガラス基板44を本実施形態では不要にした。
これによれば、ガラス基板の数が減少した分、素子全体を薄くすることができるので適視距離の調整がしやすくなる。又、ガラス基板の研磨量を抑えることができコストの削減及び作業が容易になる。
(第3の実施形態)
図7は、本実施形態に係る表示素子82を示す断面図である。尚、上記第1の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施形態に係る表示素子82は、表示部としての有機EL(Electro Luminescence)表示パネル84と、調光部18と、を含んでいる。又、調光部18のバリア面上のバリア部12と光透過部14との発生位置から所定距離Xを隔てて有機EL表示パネル84の表示画面20が配置されるように、有機EL表示パネル84が配置されている。又、観察者A側から調光部18、有機EL表示パネル84の順に配置されている。
有機EL表示パネル84は、ガラス基板88上に成膜形成されたEL素子部90を内側にして、ガラス基板92が固定されている。EL素子部90は、陽極として機能するITO膜からなる画素電極と、この画素電極からの正孔を注入/輸送する正孔注入輸送層と、有機EL材料からなる発光層と、電子を注入/輸送する電子注入輸送層と、アルミニウムやアルミニウム合金からなる陰極とを備えている(いずれも図示せず)。
電極の断面形状は第1電極50と第2電極54とで少なくとも異なっており、断面積が小さい側が非表示部としての隔壁93とオーバーラップするように設けられている。更には、隔壁93と完全にオーバーラップすることで、画素からの光を遮らないことが好ましい。断面積が小さい側の第2電極54は隔壁93とオーバーラップしている。言い換えると、第2電極54は第1画素32と第2画素34との間の隔壁93の延長線上にあり、その幅は隔壁93の幅と同程度である。
(第4の実施形態)
図8は、本実施形態に係る表示素子94を示す断面図である。尚、上記第3の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施形態に係る表示素子94は、表示部としての有機EL表示パネル84と、調光部96と、を含んでいる。
調光部96は、一対の第1及び第2基板としてのガラス基板92,46を、所定間隔で対向させ、その間に電気泳動粒子38と光透過性流体40とを挟み込んだ構成である。又、電気泳動粒子38に電圧を印加するために、第1電極50がガラス基板92上に、第2電極54がガラス基板46上に形成されている。
これは、第3の実施形態の有機EL表示パネル84のガラス基板92と調光部18のガラス基板44との機能を一本化して、第1電極50を直接ガラス基板92に形成することにより、表示素子82で使用したガラス基板44を本実施形態では不要にした。
尚、第3の実施形態の有機EL表示パネル84のガラス基板92と調光部18のガラス基板44との機能を一本化して、調光部18と、EL素子部90を形成したガラス基板88とを貼り合わせることにより形成してもよい。これにより、調光部18は有機EL素子の封止部材として機能する。又、有機EL表示パネル84を形成した後に調光部96を形成してもよい。
(第5の実施形態)
図9は、本実施形態に係る表示素子98を示す断面図である。尚、上記第1の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施形態に係る表示素子98は、表示部としての液晶表示パネル16と、調光部100と、を含んでいる。
調光部100は、一対の第1及び第2基板としてのガラス基板44,46を、所定間隔で対向させ、その間に電気泳動粒子38と光透過性流体40とを挟み込んだ構成である。光透過性流体40及び電気泳動粒子38は、分散層としての光透過性カプセル102に内包され、上下に配置した第1電極50と第2電極54との間に設けられている。
光透過性カプセル102は、一方の電極の第1電極50の電極全体と接しており、他方の電極の第2電極54とは一部しか接していない。光透過性カプセル102の断面形状は、第1電極50側を底辺とする三角形状である。光透過性カプセル102と第2電極54との接点は第1画素32と第2画素34との間のブラックマトリクス104の延長線上にあり、接点の幅はブラックマトリクス104の幅と同程度である。光透過性カプセル102の材料は、例えば、光透過性樹脂(PET、ポリカーボネート等が望ましい)で、2次元画像表示及び3次元画像表示ともに光透過性が必要とされる。
これは、第1の実施形態の絶縁体52,56,74の機能を一本化して、光透過性カプセル102にすることにより、絶縁体52,56,74を本実施形態では不要にし、更に光透過性流体40の使用量を減少させた。
これによれば、光透過性カプセル102を使用することでコストの削減及び作業が容易になる。
(第6の実施形態)
図10は、本実施形態に係る表示素子105を示す断面図である。尚、上記第5の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施形態に係る表示素子105は、表示部としての液晶表示パネル16と、調光部106と、を含んでいる。
調光部106は、一対の第1及び第2基板としてのガラス基板44,46を、所定間隔で対向させ、その間に電気泳動粒子38と光透過性流体40とを挟み込んだ構成である。光透過性流体40及び電気泳動粒子38は、分散層としての光透過性カプセル107に内包され、上下に配置した第1電極50と第2電極54との間に設けられている。
光透過性カプセル107は、一方の電極の第1電極50の電極全体と接しており、他方の電極の第2電極54とは一部しか接していない。光透過性カプセル107の断面形状は、第1電極50側を底辺に半円形状である。光透過性カプセル107と第2電極54との接点は第1画素32と第2画素34との間のブラックマトリクス104の延長線上にあり、接点の幅はブラックマトリクス104の幅と同程度である。光透過性カプセル107の材料は、例えば、光透過性樹脂(PET、ポリカーボネート等が望ましい)で、2次元画像表示及び3次元画像表示ともに光透過性が必要とされる。
これは、第1の実施形態の絶縁体52,56,74の機能を一本化して、光透過性カプセル107にすることにより、絶縁体52,56,74を本実施形態では不要にし、更に光透過性流体40の使用量を減少させた。
これによれば、光透過性カプセル107を使用することでコストの削減及び作業が容易になる。
以上説明したように、バリア部12と光透過部14とを電子式に発生させると共に、発生したバリア部12と光透過部14との形状(数、幅、間隔)、位置(位相)、及び濃度等を自由に可変制御できるようにしたので、2次元画像表示素子としても、又3次元画像表示素子としても使用することができ、両立性のある表示素子を実現することができる。又、バリア部12と光透過部14との形状を電子式に可変できるので、1台のディスプレイで2眼式のみならず多眼式の立体画像表示素子として使用することができる。更に、バリアを平面状ばかりでなく、曲面状にも構成することにより、CRT等の曲面状のディスプレイにも適用できる。
(変形例)
図11は、第6の実施形態の変形例に係る表示素子108を示す断面図である。尚、上記第6の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施形態に係る表示素子108は、表示部としての液晶表示パネル16と、調光部109と、を含んでいる。
調光部109は、一対の第1及び第2基板としてのガラス基板44,46を、所定間隔で対向させ、その間に電気泳動粒子38と光透過性流体40とを挟み込んだ構成である。光透過性流体40及び電気泳動粒子38は、分散層としての光透過性カプセル110に内包され、上下に配置した第1電極50と第2電極54との間に設けられている。
光透過性カプセル110は、一方の電極の第1電極50の電極全体と接しており、他方の電極の第2電極54とは一部しか接していない。光透過性カプセル110の断面形状は、第1電極50側と第2電極54側とで少なくとも異なっており、断面積が小さい側がブラックマトリクス104とオーバーラップするように設けられている。又、第1及び第2電極50,54の電極面積が小さい方、或いは光透過性カプセル110の断面積が小さい側は、少なくともブラックマトリクス104とオーバーラップするように設けられている。更には、ブラックマトリクス104と完全にオーバーラップすることで、画素からの光を遮らないことが好ましい。例えば、図11に示すように、光透過性カプセル110の断面形状は台形である。その断面積が小さい側の第2電極54側はブラックマトリクス104とオーバーラップしている。言い換えると、光透過性カプセル110と第2電極54との接点は第1画素32と第2画素34との間のブラックマトリクス104の延長線上にあり、接点の幅はブラックマトリクス104の幅と同程度である。
尚、液晶表示パネル16に含まれる液晶26のモードは、TNモードに限らず、VA(Vertical Alignment:垂直配向)、IPS(In Plain Switching)、FFS(Fringe Field Switching)、STN(Super Twisted Nematic)等、種々のモードを採用することができる。これらのモードの中では、広視野角の得られるVA、IPS、FFSが好適である。液晶26を広視野角の得られるモードとすれば、正面から左右に傾いた視野において視認される多画面表示画像を高輝度且つ高品位に表示することができる。
又、上記各実施形態は、調光部を液晶表示パネル或いは有機EL表示パネルにそれぞれ適用した例であるが、これに変えて、電気的に応じて表示を行う種々の電気光学装置に適用することができる。例えば、表示部としてPDP(Plasma Display Panel)、蛍光表示管等を用いた平面型ディスプレイが好適であるが、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイやプロジェクション・スクリーンのように曲面状のディスプレイを用い、これに調光部を重ね合わせた構成とすることもできる。
又、上記各実施形態では、バリア部12と光透過部14とを発生させることにより、3次元画像表示装置として構成したが、表示画面20とバリア部12(光透過部14)との所定距離Xを調整することにより、図12に示す多画面画像を表示する装置としての2画面画像表示装置112を構成することができる。
図12(A)に通常画像表示(同じ画像を複数の観察者が見るモード)、図12(B)に2画面画像表示の原理図をそれぞれ図示した。図12(A)に示す通常画像表示では、調光部18にバリアの発生はなく同じ画像を複数の観察者C,Dが観察している。又、図12(B)に示す2画面画像表示では、調光部18にバリアを発生させて、バリア部12を介して、バリアの後方に一定の距離Xだけ離れた表示画面20に表示された2画面画像を、観察者C,Dよりそれぞれ異なる画像を観察している。
尚、この際、図3に示す入力インタフェース部70には、3次元画像表示用画像信号に替えて2画面画像表示用の画像信号(図12(B)に示す観察者C用の第1画像と観察者D用の第2画像との異なる画像の画像信号)又は通常画像表示用の画像信号が入力される。又、図3に示す操作パネル64及びリモコン66には、指向性表示モードと非指向性表示モードとを切り替えるための表示モード切り替えスイッチ(図示省略)が設けられているが、図12に示す観察者C,Dは、この表示モード切り替えスイッチ(図示省略)を操作することで、入力される画像の種類(多画面画像/通常画像)に応じて表示モードを切り替える(指定する)ことになる。
第1の実施形態に係る表示素子を示す断面図。 第1の実施形態に係る表示素子を示す断面図。 第1の実施形態に係る表示素子が備える制御部の概略構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る調光部を示す透視斜視図。 第1の実施形態に係る表示素子を示す断面及びその平面図。 第2の実施形態に係る表示素子を示す断面図。 第3の実施形態に係る表示素子を示す断面図。 第4の実施形態に係る表示素子を示す断面図。 第5の実施形態に係る表示素子を示す断面図。 第6の実施形態に係る表示素子を示す断面図。 第6の実施形態に係る表示素子の変形例を示す断面図。 2画面画像表示装置を示す図。 2次元画像表示及び3次元画像表示の原理図。 従来のバリア液晶構造の表示素子を示す断面図。 従来の位相差板構造の表示素子を示す断面図。
符号の説明
10…表示素子 12…バリア部 14…光透過部 16…液晶表示パネル(表示部) 18…調光部 20…表示画面 22,24…ガラス基板 25…スペーサ 26…液晶 28,30…偏光板 32…第1画素 34…第2画素 36…制御部 38…電気泳動粒子 40…光透過性流体 42…分散層 44…ガラス基板(第1基板) 46…ガラス基板(第2基板) 48…スペーサ基板 50…第1電極 52…絶縁体 54…第2電極 56…絶縁体 58…第1駆動回路 60…CPU 62…ユーザインタフェース(UI)処理部 64…操作パネル 66…リモコン 68…画像処理部 70…入力インタフェース部 72…第2駆動回路 74…絶縁体 76…シール部材 78…表示素子 80…調光部 82…表示素子 84…有機EL表示パネル 88…ガラス基板 90…EL素子部 92…ガラス基板 93…隔壁 94…表示素子 96…調光部 98…表示素子 100…調光部 102…光透過性カプセル 104…ブラックマトリクス 105…表示素子 106…調光部 107…光透過性カプセル 108…表示素子 109…調光部 110…光透過性カプセル 112…2画面画像表示装置 114…液晶表示デバイス 116…バリア部 118…立体画像表示面 120…液晶表示パネル 122…液晶表示デバイス 124…位相差板 126…ガラス基板 128…偏光板 130…ガラス基板。

Claims (12)

  1. 荷電をもつ少なくとも1種の電気泳動粒子を有する電気泳動素子を用いてバリア部と光透過部とを電子制御により発生させる調光部と、
    前記バリア部の発生位置から所定距離を隔てて表示画面が配置され、第1画素と、第2画素と、が少なくとも一方向に交互に配列されており、前記第1画素が表示する第1画像と前記第2画素が表示する第2画像とを前記表示画面に出力表示可能な表示部と、
    を含み、
    前記調光部は、前記調光部の光の透過率が最も高い状態において、前記電気泳動粒子を前記表示部の前記第1画素と前記第2画素との間の領域にオーバーラップさせることを特徴とする表示素子。
  2. 請求項1に記載の表示素子において、
    前記調光部は、
    第1基板と、
    前記第1基板上に設けられた平面状の第1電極と、
    前記第1電極側に、前記第1基板に対向して設けられた第2基板と、
    前記第2基板上に、前記第1電極に対向して設けられた平面状の第2電極と、
    前記第1及び第2基板間に狭持された前記電気泳動素子を含む分散層と、
    を含むことを特徴とする表示素子。
  3. 請求項2に記載の表示素子において、
    前記第1基板、前記第2基板、前記第1電極、及び前記第2電極は、光透過性を有する材料で構成されていることを特徴とする表示素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示素子において、
    前記調光部は、前記分散層の所定位置の光の透過率を変化させることで、前記バリア部を発生させることを特徴とする表示素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示素子において、
    前記調光部は、前記表示部が3次元画像或いは多画面画像を表示する際に、前記バリア部を発生させることを特徴とする表示素子。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示素子において、
    前記調光部は、前記表示部が単なる2次元画像を表示する際には、前記バリア部の発生を停止してバリア発生面が無色透明のパネルとなることを特徴とする表示素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の表示素子において、
    前記調光部は、前記バリア部の数、幅、開口比及び間隔を含む形状や発生位置を指示入力に応じて自在に可変制御する制御部を有することを特徴とする表示素子。
  8. 請求項7に記載の表示素子において、
    前記制御部は、前記調光部を直流駆動で制御することを特徴とする表示素子。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の表示素子において、
    前記表示部は、対向する2電極間に電気光学物質層を有した調光型素子であることを特徴とする表示素子。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の表示素子において、
    前記表示部は、対向する2電極間に電気光学物質層を有した自発光型素子であることを特徴とする表示素子。
  11. 荷電をもつ少なくとも1種の電気泳動粒子を有する電気泳動素子を用いてバリア部と光透過部とを電子制御により発生させる調光部と、
    前記バリア部の発生位置から所定距離を隔てて表示画面が配置され、第1画素と、第2画素と、が少なくとも一方向に交互に配列されており、前記第1画素が表示する第1画像と前記第2画素が表示する第2画像とを前記表示画面に出力表示可能な表示部と、
    を含み、
    前記調光部は、
    前記第1画素から第1の方向に向かう光を透過させ、前記第1画素から第2の方向に向かう光を遮光すると共に、前記第2画素から前記第2の方向に向かう光を透過させ、前記第2画素から前記第1の方向に向かう光を遮光する第1の状態と、
    前記第1画素から前記第1及び第2の方向に向かう光を透過させると共に、前記第2画素から前記第1及び第2の方向に向かう光を透過させる第2の状態と、
    を切り替えることが可能であり、
    前記第2の状態において、前記電気泳動粒子を前記表示部の前記第1画素と前記第2画素との間の領域にオーバーラップさせることを特徴とする表示素子。
  12. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の表示素子において、
    前記表示部の前記第1画素と前記第2画素との間の領域には、表示に寄与しない非表示部が設けられていることを特徴とする表示素子。
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