JP2009096684A - 溶融ガラスを流出させるための流路 - Google Patents

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Abstract

【課題】低粘性の溶融ガラスでも濡れ上がりを生ずることなく、したがって濡れ上がりによる変質部分がなく脈理が存在しないプリフォームを成形することができる溶融ガラス供給用流路を提供する。
【解決手段】溶融ガラス槽に接続され、溶融ガラスを流出させるための流路であって、その先端部分が、内側管とその外側において所定の間隔をおいて配置された外側管に分岐されており、内側管の内径が外側管の内径の50%以上であり、該内側管の下側縁は該外側管の下側縁よりも下方に突出していることを特徴とする流路。
【選択図】図2

Description

本発明は、溶融ガラスを成形型に流出させてガラス成形体を製造するために溶融ガラス槽に接続され、溶融ガラスを流出させる流路に関し、特に溶融ガラスを表面張力およびガラスの自重を利用してノズルからガラスゴブとして滴下させて、プリフォーム成形型により精密プレス成形用プリフォームに成形するプリフォーム成形用に好適な流路に関する。
光学系を構成するレンズには一般に球面レンズと非球面レンズがある。多くの球面レンズは、ガラス材料をリヒートプレス成形して得られたガラス成形品を研削研磨することによって製造される。一方非球面レンズは、加熱軟化したプリフォーム材を高精度な成形面を有するモールド金型でプレス成形し、金型の高精度な成形面の形状をプリフォーム材に転写して得る方法すなわち精密プレス成形によって製造することが主流となっている。
精密プレス成形用プリフォームとしては、球形、楕円球形または扁平形ガラス成形体(ガラスゴブ)が使用されることが多いが、これらは、原料ガラスを坩堝等の溶融装置で溶融した後、溶融装置に連結されたノズル等から成形型上に流出させ、板状ガラスや棒状ガラス等に成形し、それらをさらに冷間加工することにより製造することができる。また、近年は、ノズルから流出する溶融ガラスをシャーにより切断し、或いは表面張力および自重を利用して分離し、たとえばガスを噴出可能な多孔質型上に滴下させ、浮上成形することにより適当な大きさと形状のガラスゴブに成形する技術が用いられている。ガラス流をシャーにより切断する場合はその切断痕跡がガラスゴブに残ることがあるため、近年では表面張力および自重を利用してガラスゴブを滴下させる方法が用いられることが多い。
近年、光学ガラスの高屈折率化に伴い、その液相温度が高温化し或いは溶融ガラスが低粘性化する傾向にある。このようなガラス物性の傾向に伴って発生する問題の一つに、溶融ガラスのノズル口からの濡れ上がりの問題がある。すなわち溶融ガラスがノズル流出口において所定量まで溜り、表面張力と自重によりガラス流から分離して滴下する過程において、溶融ガラスの一部がノズルの外側下端部に濡れ上がって滞留することがある。このような滞留が生じると、その滞留部分に変質を生じやすくなり、これがノズルから流出する溶融ガラス流とともにプリフォーム成形型上に落下しプリフォームに成形されると、脈理が発生するという問題がある。濡れ上がりの問題に対しては種々の対策が提案されているが、簡単な装置で充分な効果を挙げることができるものは未だ存在しない。
特許文献1には、高い均質度のガラスを得るための装置として第1のガラス溶解槽から第2のガラス溶解槽へ溶融ガラスを供給する装置が示されている。この文献に記載のガラス供給装置のノズルとして、外筒管の内側に溶融ガラスガイド部材として管状の部材を配置したものが開示されている。しかし、このノズルにおいては、ガイド部材の中を流下する溶融ガラスは比較的少量であり、溶融ガラスの大部分は外筒管とガイド部材の間隙を通って流下するので、この外筒管とガイド部材の間の間隙を流下するガラス流がガイド部材によって影響を受けることはほとんどない。従って、このノズルをガラスゴブの滴下用ノズルとして適用した場合は低粘性の溶融ガラスが外筒管の口から外筒管の外側下端部に濡れ上がることを防止することは不可能である。
特開2006−199554号公報
本発明は、上記低粘性溶融ガラスからガラスゴブを成形する場合の問題点に鑑みてなされたものであって、濡れ上がりを生じやすい低粘性の溶融ガラスでも濡れ上がりを生ずることなく、その結果、濡れ上がりによる変質部分がなく脈理のないプリフォームを成形することができる溶融ガラス供給用流路を提供しようとするものである。
上記課題を解決する本発明の第1の構成は、溶融ガラス槽に接続され、溶融ガラスを流出させるための流路であって、その先端部分が、内側管とその外側において所定の間隔をおいて配置された外側管に分岐されており、内側管の内径が外側管の内径の50%以上であり、該内側管の下側縁は該外側管の下側縁よりも下方に突出していることを特徴とする。
本発明の流路の第2の構成は、第1の構成に加え、流路の流出口近傍において、溶融ガラスの内側管外壁に対する濡れ性が、溶融ガラスの外側管外壁に対する濡れ性よりも良いことを特徴とする。
本発明の流路の第3の構成は、第2の構成に加え、内側管は、白金族合金又はそれらの強化白金族合金からなり、該外側管は金を含有する白金族合金、又は強化白金族合金或いは金又は強化金からなることを特徴とする。
本発明の流路の第4の構成は、第2又は3の構成に加え、内側管の外壁の面粗さが外側管の外壁の面粗さより粗いことを特徴とする。
本発明の流路の第5の構成は、第1〜第4のいずれかの構成に加え、内側管の突出部分の流出方向の長さが、内側管と外側管の間に形成される流路幅の1〜10倍であることを特徴とする。
本発明の流路の第6の構成は、第1〜第5のいずれかの構成に加え、溶融ガラス流出方向に対して垂直な流路断面重心が、上流側の流路断面重心に対してずれている部位を有することを特徴とする。
本発明の流路の第7の構成は、第6の構成に加え、前記流路の内側に邪魔板を設けたことを特徴とする。
本発明の流路の第8の構成は、第7の構成に加え、邪魔板の厚さは、溶融ガラス流出方向に対して垂直な流路断面重心が上流側の流路断面重心に対しずれる部位の流路径の0.1〜10倍であることを特徴とする。
本発明の流路の第9の構成は、第1〜第8のいずれかの構成に加え、流路外壁が溶融ガラスの流出方向に対し拡開する部位を有することを特徴とする。
本発明の流路の第10の構成は、ガラス原料を溶融ガラス槽において溶融し、溶融ガラス槽に接続された請求項1〜10のいずれか記載の流路を介して溶融ガラスを成形型に流出させてガラス成形体を成形することを含むガラス成形体の製造方法である。
本発明の第11の構成は、ガラス原料を溶融ガラス槽において溶融し、溶融ガラス槽に接続された流路を介して溶融ガラスを成形型に流出させてガラス成形体を成形することを含むガラス成形体の製造方法において、該流路が構成1〜10のいずれか記載の流路であることを特徴とするガラス成形体の製造方法である。
上記構成によれば、低粘性の溶融ガラスからガラス塊を取得し浮上成形させるにより、脈理のない光学ガラスプリフォームを成形することができる。
以下、本発明の実施態様について説明する。
本明細書において「流路」とは、溶融ガラスを溶融及び/又は保持する溶融ガラス槽に接続され、溶融ガラスを型に流出させる際の、ガラス流が通過する流路全体および流出口を含む概念であるあり、パイプ、オリフイスは「流路」に含まれることになる。
本発明の第1の構成において、流路はその先端部分、すなわち流出口近傍が、内側管とその外側において所定の間隔をおいて配置された外側管に分岐されており、内側管の内径が外側管の内径の50%以上であり、該内側管の下側縁は該外側管の下側縁よりも下方に突出している。そのため、内側管の外側下端部におけるガラス流には、外側管から内側管の外壁に沿って流下する溶融ガラスも流入するため、外側管の外壁部分に濡れ上がるガラス量を激減させることができ、その結果、濡れ上がりガラスの変質する問題が生じにくくなり、その結果、プリフォームの脈理を低減させることができる成形が可能となる。
もちろん、外側管から内側管の外壁に沿って流出する溶融ガラスも、その一部は外側管の管口から外側管の外側下端部に濡れ上がろうとするが、この部分のガラスは内側管の外壁に沿って流下する溶融ガラス流に引っ張られ、この流下するガラスの引っ張り力が濡れ上がろうとする力に抗するために、この部分のガラスも外側管の管口から濡れ上がりにくくなる。このように、本発明の流路においては、内側管、外側管の2つのガラス流間の作用により、濡れ上がりを防止することができ、均質で脈理のないガラスゴブを供給することができる。
これには、外側管の内径に対する内側管の内径の比が所定の範囲内であること極めて効果的であることが、経験的に今般見出された。内側管の径が小さすぎると、内側管の間を流れる溶融ガラスからの(内側管と外側管との間を流れるガラスに対する)引っ張り効果が減少し、外側管外壁への濡れ上がりを防ぐ効果が減退する。他方、内側管の径が大きすぎると、外壁に沿って流下する溶融ガラスの厚さが薄くなるので冷却されやすく、このため外側管側から流出する溶融ガラスに失透が生じるおそれが生じる。
したがって、内側管の内径が外側管の内径の50%以上であることが好ましく、55%以上であることがより好ましく、60%以上であることが最も好ましい。また97%以下であることが好ましく、95%以下であることがより好ましく、93%以下であることが最も好ましい。
本発明の第2の構成において、流路の流出口近傍において、溶融ガラスの内側管外壁に対する濡れ性が、溶融ガラスの外側管に外壁に対する濡れ性よりも良いので、上記の濡れ上がり防止効果をさらに促進することができる。このように外側管の濡れ性を内側管のそれより小さくすることにより、外側管外壁へ濡れ上がろうとするガラスが、内側を流れるガラス流に引っ張られた際に容易に引き込まれることとなる。
本発明の第3の構成において、内側管は比較的溶融ガラスとの濡れ性の良い白金系金属であり、外側管は溶融ガラスとの濡れ性に乏しい金又は金含有合金等であるので、外側管の内外壁に沿って流下するガラス流は容易に流れる一方、外側管から流下するガラス流は濡れ上がり防止効果が向上する。
内側管に使用する白金族、白金族合金又はそれらの強化物は、ガラス溶解用部材として使用される公知の白金族合金等であることが好ましく、具体的には白金とパラジウム、イリジウム、オスミウム、レニウムが使用できる。また金をこれらに一定量含有させること妨げるものではないが、外側間の溶融ガラスに対する濡れ性よりもよくなることが好ましい。また白金族金属等の強化物とは、酸化ジルコニウム等の公知の強化材を所定量含有(分散)させた白金族合金等が使用される。
外側管に使用される金を含有する白金族合金、又は強化白金族合金或いは金又は強化金としては、ガラス溶解用部材として使用される公知の金含有白金族合金であることが好ましく、さらに白金族合金を使用しなくとも金又は強化金を使用してもよい。ここで強化材としては酸化ジルコニウム等の公知の強化材を所定量含有(分散)させたものが使用できる。
本発明の第4の構成において、内側管の外壁の面粗さが外側管の外壁の面粗さより粗いので、上記濡れ上がり防止効果を一層促進することができる。
本発明の第5の構成において、内側間の突出部分の流出方向の長さを、内側管と外側管の間に形成される流路幅との関係で、所定の割合にすることにより、上記濡れ上がり防止効果を発揮させ最適の流路構造を得ることができる。本発明者の鋭意研究した結果によれば、内側間の突出部分の流出方向の長さを内側管と外側管の間に形成される流路幅の1〜10倍とすることが好ましく、2〜9倍とすることがより好ましく、3〜8倍とすることが最も好ましい。ここで内側間の「突出部分の流出方向の長さ」とは、外側管末端部と内側管末端部との流出方向における距離、すなわち本発明の態様を表す図2におけるdの距離を意味する。
本発明の第6及び7の構成において、ノズルの上流部に流路の断面重心がずれる部分、例えば、邪魔板を設けることにより、成形するガラス塊の脈理等の不利益を、著しく減少させることができる。
溶融ガラス槽から流出する溶融ガラスが流路を通過する場合、流路の断面中心の温度は、内壁近傍に比べ相対的に非常に高くなる。ガラス流中に温度、粘度、流速の不均一性が拡大することなり、脈利や失透の原因となりやすい。従って、かかる流路の断面重心をずらす部分、例えば流路の途中に邪魔板を設けることにより、溶融ガラス流の進行方向に垂直な断面の中央付近を流れる比較的に高温のガラス流は急激にその進路を曲げられ、内側管内壁近傍の比較的温度の低いガラス流と混合され、比較的均一な温度分布を有することになる。その結果、失透や脈理等の不利益を解消することができる。この部位より先において、適当な径、長さ、形状、温度制御方法を有する流出部を構成することにより所望の温度、流速分布を得ることができ、これによってガラス成形体における脈理や失透を一層抑えることができる。
なお、ノズル上流部における流路の断面重心をずらす手段は、邪魔板に限られるものではない。
本発明の第8の構成において、邪魔板を所定の形状とすることにより、前記脈理等の問題をいっそう減少させることができる。上記邪魔板は、厚さが厚すぎるとガラス流の流れを停滞させやすくなり、かえって失透や脈理の原因となりやすく、また薄すぎるとガラス流の熱と圧力に耐え切れずに破損、変形しやすくなる。従って、前記邪魔板の厚さを、溶融ガラス流出方向に対して垂直な断面重心が上流側の断面重心に対してずれる部位の流路径の0.1〜10倍とすることが好ましく、0.2〜9倍とすることがより好ましく、0.3〜8倍とすることが最も好ましい。
本発明の第9の構成において、流路外壁を溶融ガラスの流出方向に対し拡開させることにより、取得ガラス塊のサイズ、形状又はガラスの粘度等に適宜対応させて成形が可能となる。
本発明の第10の構成によれば、前記流路を成形型上に供給された溶融ガラスをプレス成形用プリフォームに成形するプレス成形用プリフォーム製造装置において使用することにより、均質で脈理のないプレス成形用プリフォームを成形することができる。
添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の流路を使用するガラス成形体製造装置の全体を示す概略図である。
ガラス成形体製造装置1は溶融ガラス槽3を含む溶解装置2、溶解ガラス槽3に接続された流路4、流路4から供給される溶融ガラスがプリフォームに成形されるプリフォーム成形装置5を備える。通常ガラス原料は、溶解装置2の坩堝等からなる溶融ガラス槽3内に投入され、加熱され、所定の温度にて溶融される。溶融ガラスをプリフォーム成形装置5に供給する流路4は通常耐熱金属製であり多くは前述の白金合金や強化白金合金等が使用される。溶融ガラスは流路4を通り、或いは適宜清澄、脱泡、攪拌等の処置が施された後、流路4の先端からプリフォーム成形装置5の成形型に流下される。成形型は作成するプリフォームにより様々な形態をとることができる。たとえば板状ガラスを作る場合には、ほぼ四角形の成形型上に連続流として流下される。浮上成形をする場合は円形の窪みを有する多孔質の成形型や、最下部に気体を噴出口を有するラッパ形状の成形型を使用するのが一般的である。
図2は本発明の流路の先端部分の1実施形態を示す縦断面図である。
流路2は、その先端部分が下流側に向けてテーパー状に拡開する拡開部6に形成されており、その先端部は内径が外側管の内径の50%以上である溶融ガラスの大部分を流出させる円筒状の内側管7と、その外側において所定の間隔をおいて配置された円筒状の外側管8に分岐されており、内側管7の下端縁は該外側管8の下端縁よりも下方に所定寸法だけ突出している。内側管7はその上端部の複数の箇所において半径方向に延長する支持部7aが一体的に形成されており、これら支持部7aの先端部はそれぞれ外側管8の外周に溶接固定されている。内側管7の突出部分の流出方向の長さは、内側管と外側管の間に形成される流路幅の1〜10倍であることが好ましい。
内側管7はガラス流に対して濡れ性の良い白金、白金族合金、強化白金又は強化白金合金からなり、外側管はガラス流に対して濡れ性に乏しい金を含有する白金、白金族合金、強化白金又は強化白金合金或いは金又は強化金等からなることが好ましい。この構成により、内側管7の内外壁に沿って流下するガラス流は容易に流れる一方外側管8から流下するガラス流に対して濡れ上がり防止効果が向上する。
図3は、二重管に分岐する前に流路の一部に邪魔板10を設けた実施形態を示す断面図である。
邪魔板10がある部位において流路は非連続的に狭くなっており、当該部位の流路中心はその上流部分に流路中心からずれている。
このような邪魔板10を採用することにより、流路上流部において中央付近を流れてきた高温ガラス流は邪魔板10によりその進路を流路内壁近傍に変えざるを得ず、その際に、もともと流路内壁近傍を流れてきた低温のガラス流と混ざり合い、温度が均一化される。その結果、邪魔板10を通過する際に、より精度良く温度の計測および制御が可能となるため、流下されるガラスゴブ内において脈理の原因となるような高温ガラス流の流出や不適切な温度を生じにくくなる。なお、図3において、ガラス流は邪魔板10により形成される狭い流路を通過しているが、前記流路のずれによる効果を生じるものであれば、一枚の邪魔板10により形成される流路は一箇所に限定されるものではない。
以下、本発明の具体的な実施例を示す。
本実施例においては、リン燐酸系光学ガラスを白金坩堝にて溶融させ、坩堝に接続された流路を介して溶融ガラスをその末端の流出口から流出させ、ガスを噴出するタングステンカーバイド製多孔質成形型上にて浮上成形させ、精密プレス成形用プリフォームとして使用するためのガラスゴブを取得した。
流路としては前述の図2と同じ形状の強化白金流路を使用した。ここで、流路内径は3mm(断面積7.07mm)で、流出口は9mmまで拡開している。流路全長、すなわち坩堝の出口から流路末端の流出口までの長さは2mであった。
流出口付近の二重管部分においては内側管の内径は6mm、外側管の内径は9mmであった。外側間は金を5%含有した強化白金を使用した。内側管の突出部分の長さdは4mmであった。
受け型は、多孔質ステンレスで作られ、その受面から空気を噴出している状態で、溶融ガラスを受けることにより、受け型から浮上した状態で溶融ガラスを受け、ガラスゴブを得た。
使用したガラスは、五酸化リンを主成分とする光学ガラスを溶融した。坩堝は約900℃に保たれ、流出パイプは通電加熱により約850℃に保たれた。流出口からは、溶融ガラスを液滴状に分離している状態にした。この時の溶融ガラスの流出量は毎分20gであった。
このガラスゴブには、失透及び脈理などの光学欠陥を目視で観察したところ、そのような不良は発見できず、光学素子成形用プリフォームとして使用できる高品質のガラスゴブであった。
ガラス成形品を製造する装置の全体外略図である。 本発明の流路の1実施形態を示す縦断面図である。 本発明の流路の他の実施形態を示す縦断面図である。
符号の説明
4 流路
7 内側管
8 外側管

Claims (11)

  1. 溶融ガラス槽に接続され、溶融ガラスを流出させるための流路であって、その先端部分が、内側管とその外側において所定の間隔をおいて配置された外側管に分岐されており、内側管の内径が外側管の内径の50%以上であり、該内側管の下側縁は該外側管の下側縁よりも下方に突出していることを特徴とする前記流路。
  2. 流路の流出口近傍において、溶融ガラスの内側管外壁に対する濡れ性が、溶融ガラスの外側管外壁に対する濡れ性よりも良いことを特徴とする請求項1記載の流路。
  3. 内側管は、白金族、白金族合金又はそれらの強化物からなり、該外側管は金を含有する白金族、白金族合金又はそれらの強化物、あるいは金又は強化金からなることを特徴とする請求項2記載の流路。
  4. 内側管の外壁の面粗さが外側管の外壁の面粗さより粗いことを特徴とする請求項2又は3に記載の流路。
  5. 内側管の突出部分の流出方向の長さが、内側管と外側管の間に形成される流路幅の1〜10倍であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の流路。
  6. 溶融ガラス流出方向に対して垂直な流路断面重心が、上流側の流路断面重心に対してずれている部位を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流路。
  7. 前記流路の内側に邪魔板を設けたことを特徴とする請求項6に記載の流路。
  8. 邪魔板の厚さは、溶融ガラス流出方向に対して垂直な流路断面重心が上流側の流路断面重心に対しずれる部位の流路径の0.1〜10倍であることを特徴とする請求項7の流路。
  9. 流路外壁が溶融ガラスの流出方向に対し拡開する部位を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の流路。
  10. 成形型上に供給された溶融ガラスをプレス成形用プリフォームに成形するプレス成形用プリフォーム製造装置において使用することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の流路。
  11. ガラス原料を溶融ガラス槽において溶融し、溶融ガラス槽に接続された請求項1〜10のいずれか記載の流路を介して溶融ガラスを成形型に流出させてガラス成形体を成形することを含むガラス成形体の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011016706A (ja) * 2009-07-10 2011-01-27 Konica Minolta Opto Inc 溶融ガラス供給ノズル、ガラス塊、成形装置、及びガラス製品
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