JP2009095761A - 振動ミルおよびその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】予め投入された破砕媒体によって原料物質を破砕処理して破砕産物とする破砕チャンバー1と、破砕チャンバー1を垂直面内で円振動させる振動装置とを備えた振動ミル30であって、破砕チャンバー1は、円筒形状をなし、その上部に原料物質の投入口7を有する胴体部2と、胴体部2の一端側に配置され、胴体部2の内部に水または海水を注水するための注水口8を有する注水側蓋3と、胴体部2の他端側に配置され、破砕産物を通過させ、破砕媒体は通過させない大きさで開口する排出口9を有する排出側仕切り板4と、排出側仕切り板4の外側で排出口9に対応する位置に開閉自在に取り付けられる排出側蓋5とを備える。
【選択図】図1
Description
図1〜図4(a)、(b)に示すように、本発明に係る振動ミル30は、破砕チャンバー1と、振動装置(図示せず)とを備える。
また、胴体部2の他端部に配置された排出側仕切り板4は、胴体部2の内部から破砕産物を外部に排出するための排出口9を有する。そして、排出側仕切り板4の外側には排出側蓋5を備えている。
なお、図示しないが、胴体部2と、注水側蓋3とは、胴体部(一端側)2の円周に沿って所定間隔で設けられるボルトで接合されている。
振動ミルの運転方法は、図5に示すように、準備工程(S1)と、破砕工程(S2)と、洗浄工程(S3)とを含む。以下、各工程の手順について説明する。
(1)破砕チャンバー1の胴体部2の両端に備えられた注水側蓋3および排出側蓋5を閉じて、投入口7から胴体部2の内部に原料物質、および、水または海水を投入する。なお、胴体部2の内部には、予め、破砕媒体が投入されている(図6(a)参照)。
(2)振動装置(図示せず)を駆動し、胴体部2を所定振動数(A)で円振動させる。胴体部2の円振動によって、原料物質を破砕媒体で破砕処理して、破砕産物を産出する(図6(b)参照)。
(3)所定時間の円振動後、振動装置の駆動を停止する。
(4)排出側蓋5を開けて、注水口8から胴体部2の内部に水または海水を注水する。
(5)注水口8からの注水を続けながら、振動装置を駆動し、胴体部2を所定振動数または所定振動数より低い振動数(B、A≧B)で円振動させる。注水と、胴体部2の円振動によって、排出口9から、破砕産物、および、水または海水が排出される(図6(c)参照)。
なお、注水量は、(胴体部2の内容積の0.2〜2.0倍)/毎分が好ましく、(胴体部2の内容積の0.5倍)/毎分がさらに好ましい。
(6)注水口8からの注水を停止する。注水側蓋3を開けて、胴体部2の内部での破砕産物の残留量を目視確認することもできる。(図6(d)参照)。
(7)次の別の種類の原料物質を準備して、(1)〜(6)の手順を行う。これにより、種々の原料物質がお互いに混ざることなく破砕処理できる。
予め破砕媒体が投入されている胴体部2の注水側蓋3を閉じ、排出側蓋5を開いた状態で、投入口7より胴体部2の内部に原料物質及び水または海水を連続投入しつつ、振動装置を駆動して、胴体部2を所定振動数で円振動させる。これにより細かく破砕処理された原料物質は排出口側へ移動し、十分に細かくなった破砕産物は水または海水と共に排出口9の開口より連続的に外部へ排出される。
破砕処理が終了した後、振動ミル30を運転しつつ注水口8より所要量の水を注水し、残留物を排出して振動ミル内を洗浄する。洗浄が完了したら、注水を停止し同時に投入口7より別種の原料物質と水または海水を投入し、間をおかずに次の破砕運転を開始する。このような方法をとることにより、振動ミル30の運転効率を上げることができる。
(実施例)
図1〜図3に記載された振動ミル30を使用し、前記した運転方法で運転した。なお、運転条件は、以下のとおりとした。
原料物質:貝を含む土砂3kgを使用した。
なお、原料物質と共に、水3kgを投入した。
破砕媒体:ボール径25〜40mmの金属ボールを使用し、ボール量は胴体部2内容積
の75%とした。
破砕工程:胴体部2を、ミル速度(胴体部2の円振動数)50Hzで60秒間、円振動
させた。
洗浄工程:胴体部2に水を注水(30リットル/毎分)して、胴体部を、ミル速度30
Hzで20秒間、円振動させた。
実施例の比較対象として、従来の振動ミル(特公平1−12543号に記載の振動ミル)を使用し、実施例と同様の運転条件で運転した。なお、振動ミルの粉砕筒の上部に注水口を設け、洗浄工程において、原料物質(破砕媒体)の上方から水が注水されるようにした。
例えば、本発明に係る振動ミルは、振動装置の支持プレートに複数の破砕チャンバーが支持されたものでもよい。また、振動ミルは、原料物質の投入を手動または自動で行う投入手段、排出側蓋および注水側蓋の開閉を手動または自動で行う開閉手段(シリンダー等)、排出側蓋および注水側蓋と仕切り板との密閉をシリンダー等による加圧により実施する密閉手段を備えてもよい。さらに、振動ミルは、破砕産物の残留量の確認手段として、電流値、重量、音響などの計測手段を備えてもよい。そして、本発明に係る振動ミルの運転方法は、洗浄工程において、前記計測手段を用いて、破砕産物の残留を確認するものであってもよい。
2 胴体部
3 注水側蓋
4 排出側仕切り板
5 排出側蓋
6 注水側仕切り板
7 投入口
8 注水口
9 排出口
14、19 突起部
18 点検口
30 振動ミル
S1 準備工程
S2 破砕工程
S3 洗浄工程
Claims (7)
- 予め投入された破砕媒体によって原料物質を破砕処理して破砕産物とする破砕チャンバーと、前記破砕チャンバーを垂直面内で円振動させる振動装置とを備えた振動ミルであって、
前記破砕チャンバーは、
円筒形状をなし、その上部に前記原料物質の投入口を有する胴体部と、
前記胴体部の一端側に配置され、当該胴体部の内部に水または海水を注水するための注水口を有する注水側蓋と、
前記胴体部の他端側に配置され、前記破砕産物を通過させ、前記破砕媒体は通過させない大きさで開口する排出口を有する排出側仕切り板と、
前記排出側仕切り板の外側で前記排出口に対応する位置に開閉自在に取り付けられる排出側蓋とを備えることを特徴とする振動ミル。 - 前記注水側蓋の注水口は、前記胴体部の下部円周に沿う位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の振動ミル。
- 前記注水側蓋の内側に配置され、前記破砕媒体は通過させない大きさで開口する点検口を有する注水側仕切り板を備え、
前記注水側蓋は、前記注水側仕切り板の外側で前記点検口に対応する位置に開閉自在に取り付けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動ミル。 - 前記排出側蓋は、前記排出口と当接する側に、前記排出口と嵌合する突起部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の振動ミル。
- 前記注水側蓋は、前記点検口と当接する側に、前記点検口と嵌合する突起部を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の振動ミル。
- 請求項1ないし請求項5に記載の振動ミルの運転方法であって、
前記注水側蓋および前記排出側蓋を閉じて、前記投入口から前記胴体部内部に原料物質、および、水または海水を投入する準備工程と、
前記胴体部を所定振動数で円振動させ、前記胴体部内部に予め投入された破砕媒体によって前記原料物質を破砕処理した破砕産物を産出する破砕工程と、
前記注水口から前記胴体部内部に水または海水を注水し、前記排出側蓋を開けて、前記胴体部を前記所定振動数または前記所定振動数より低い振動数で円振動させ、前記排出口から前記破砕産物、および、前記水または海水を排出する洗浄工程とを含むことを特徴とする振動ミルの運転方法。 - 請求項1ないし請求項5に記載の振動ミルの運転方法であって、
前記注水側蓋を閉じ前記排出側蓋を開いた状態で、前記投入口から前記胴体部内部に原料物質、および、水または海水を連続的に投入しつつ、前記胴体部を所定振動数で円振動させ、前記胴体部内部に予め投入された破砕媒体によって前記原料物質を破砕処理して破砕産物を産出し、前記排出口から前記破砕産物を排出する破砕工程と、
破砕処理が終了した後、前記胴体部の円振動を続けながら、前記注水口から前記胴体部内部に水または海水を注水し、前記排出口から前記破砕産物の残留物、および、前記水または海水を排出する洗浄工程とを含むことを特徴とする振動ミルの運転方法。
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