JP2009088753A - 圧電振動子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォトレジスト層のパターンニングを精度良く行うことができ、特性の良い圧電振動子の製造方法を提供するためのものである。
【解決手段】フォトレジスト層へのパターニングを水晶基板の表面側と裏面側をそれぞれ別の工程で行い、さらに水晶基板の一方の面のフォトレジスト層を現像する前に他方の面に形成されたフォトレジスト層を熱処理しておくことで、他方の面に形成されたフォトレジスト層が一方の面のフォトレジスト層を現像するための現像液により侵食されることなく、圧電振動子を精度良く製造することができ、特性の良い圧電振動子を得ることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は例えば水晶等の振動片よりなる圧電振動子の製造方法に関する。
近年、電子機器のタイムスタンダード等として使用される振動子に対しては、これが使用される電子機器の小型化に伴い、振動子のサイズが小型で、しかもCI値の小なるものが要求されるようになってきており、例えば音叉型の水晶振動子の場合は、従来、図9(a)、(b)に示すように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1)。
ここで、図9(a)は音叉型水晶振動子の上面図であって、図9(b)は図9(a)のA―A断面図である。音叉型水晶振動子11は2本の脚12を有し、それぞれの脚12の表裏面には長溝よりなる溝部13が形成されており、図10(b)に示すように、音叉の脚12の断面形状は略H型となっている。ここで、このような断面が略H型の音叉型水晶振動子は、振動子の大きさを従来より小型化しても、電気機械変換係数を高くすることができるため、CI値(クリスタルインピーダンス又は等価直列抵抗)を低く抑えることができるという特性を有する。
この略H型の音叉型水晶振動子のように溝が形成されたような水晶振動子の製造方法としては、例えば、特許文献1の製造方法が提案されている。特許文献1では逆メサ型ATカット水晶振動片を実施形態としているが、ここではそれを音叉型水晶振動子に適用した場合の製造方法を説明する。
図10〜図12は振動脚部の断面が略H型を成している音叉型水晶振動子の従来の製造方法を示す図である。図10において、まず、水晶基板101を用意する(図10(a))。次に水晶基板101の表裏両面にCr膜102、Au膜103からなる金属膜を蒸着またはスパッタリングで形成する(図10(b))。次に金属膜の表面にフォトレジストを塗布し、フォトレジスト層104を形成する(図10(c))。次に、音叉型水晶振動子の外形をフォトマスクを用いて露光、現像し、音叉型水晶振動子の外形の内側にフォトレジスト層104が残るようにパターニングし、外側の金属膜を露出させる(図10(d))。次に、露出させた金属膜をAu膜103、Cr膜102の順番でエッチングにより除去する(図11(a))。続いて、残存するフォトレジスト層104に対して、溝部の形状をフォトマスクを用いて再度露光、現像し、溝部の金属膜を露出させる(図11(b))。次に、水晶エッチング用のエッチング液で露出した水晶基板101をエッチングする。エッチングの結果、音叉型水晶振動子の外形形状が形成される(図11(c))。続いて、残存しているフォトレジスト層104をマスクとして金属膜のエッチングを行い、溝部に露出している金属膜をAu膜103、Cr膜102の順番で除去する(図11(d))。次に水晶エッチング用のエッチング液によって、溝部に対応して露出した水晶基板101を所定の深さエッチングを行い、溝部105を形成する(図12(a))。残存するフォトレジスト層104および金属膜を除去して略H型の音叉型水晶振動子の形状が完成する(図12(b))。この後、音叉型水晶振動子の表面に駆動電極が形成され略H型の音叉型水晶振動子が完成する。
上記の製造方法では、金属膜のエッチング液にフォトレジスト層が晒されると、フォトレジスト層の表面が変質し露光感度が低下し、通常の露光、現像では溶解しない表面変質層が生じる。このため、溝部の露光に際しては、露光時間を長くしたり、溝部の露光の前に、現像液等のアルカリ液で表面変質層を除去したり、また、溝部の露光の前、あるいは露光の後の現像の前に酸素プラズマを用いて表面変質層をドライエッチングして除去することが、特許文献1には提案されている。
また、特許文献2には前記表面変質層を生じさせずに同一のフォトレジスト層に複数回パターニングを行う略H型の水晶振動子の製造方法が提案されている。
特開2002−261557号公報 特開2006−86925号公報
特許文献1および特許文献2に示される従来の水晶振動子の製造方法は、水晶基板上に形成されたフォトレジスト層を、水晶基板の表面と裏面の両面を同時に露光し水晶振動子の外形形状や溝部のパターニングを行う製造方法である。フォトレジスト層のパターニングには一般に投影露光装置が使用されるが、これは投影露光装置に備えられた投影レンズを通しパターンをフォトレジスト層に転写している。上記従来の例のように、水晶基板の両面に形成されたフォトレジスト層に両面同時にパターンを転写する場合、投影露光装置の投影レンズは水晶基板の表側と裏側に対応した二つの投影レンズを使用することとなるが、投影レンズはそれぞれに個体差があり、水晶基板の表面と裏面を同時にパターニングすると表面用の投影レンズと裏面用の投影レンズの個体差により表裏面でフォトレジスト層に転写されるパターンにミクロン単位のずれが生じてしまうといった課題が発生する。
このようにパターンのずれがある状態で水晶振動子を製造すると水晶振動子を精度よく製造することができず、水晶振動子の完成品の電気特性が悪化する。
また、基板の両面にパターニングをする場合の露光工程としては、上記従来の技術のように基板の表裏面を同時に露光しパターニングする両面露光と、基板の一方の面を露光しパターニングした後、他方の面を露光しパターニングする、基板の表裏面に対し片面露光をそれぞれ行う二つの方法が広く利用されているが、上記従来の水晶振動子の製造方法を後者の片面露光を利用した場合、次のような課題が発生する。片面露光を表裏面それぞれ行う場合、一方の面に形成したフォトレジスト層に水晶振動子の外形および溝部のパターンを形成した後、他方の面に水晶振動子の外形および溝部のパターンを形成することになるが、他方の面のパターンの現像の際に一方の面に形成され既にパターニングされたフォトレジスト層は現像液に晒されることになる。フォトレジスト層は、露光されていない状態でも複数回現像液に晒すと現像液に侵食され若干ではあるが剥離してしまうことがあり、そのため完成品の水晶振動子の形状を精度良く製造することが困難であった。本発明はこのような課題を解決するためのものであり、フォトレジスト層のパターンニングを精度良く行うことができ、特性の良い圧電振動子の製造方法を提供するためのものである。
圧電材料からなり溝部を有する圧電振動子の製造方法において、
圧電材料からなる圧電基板の両方の面に下地層と表面層からなる第1の金属膜を形成する工程と、
前記第1の金属膜の一方の表面層上にフォトレジストを塗布して第1のフォトレジスト層を形成する工程と、
前記第1の金属膜のもう一方の表面層上にフォトレジストを塗布して第2のフォトレジスト層を形成する工程と、
前記第1のフォトレジスト層を露光、現像し前記圧電振動子の外形形状にパターニングして第1のレジストパターンを形成する工程と、
前記第1のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第1の金属膜の表面層をエッチングにより除去する工程と、
前記第1のレジストパターンを露光、現像し前記圧電振動子の溝部の外形形状にパターニングして第2のレジストパターンを形成する工程と、
前記第2のフォトレジスト層を露光、現像し前記圧電振動子の外形形状にパターニングして第3のレジストパターンを形成する工程と、
前記第3のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第2の金属膜の表面層をエッチングにより除去する工程と、
前記第3のレジストパターンを露光、現像し前記圧電振動子の溝部の外形形状にパターニングして第4のレジストパターンを形成する工程と、
前記第2のレジストパターンおよび前記第4のレジストパターンと、前記第1の金属膜の表面層および前記第2の金属膜の表面層をエッチングマスクとして、前記第1の金属膜および前記第2の金属膜の下地層をエッチングにより除去し、前記圧電振動子の外形形状に対応する位置以外の前記圧電基板の表面を露出させる工程と、
前工程までに露出した前記圧電基板をエッチングにより除去する工程と、
前記第2のレジストパターンおよび前記第4のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜をエッチングにより除去し、前記圧電振動子の溝部に対応する位置の前記圧電基板を露出させる工程と、
前記圧電基板の溝部に対応した前記圧電基板をエッチングにより一定量除去して溝部を形成する工程とを有し、
前記第2のレジストパターンを形成する工程の後であって、前記第3のレジストパターンを形成する工程における現像の前に、前記第2のレジストパターンを熱処理する工程を備える圧電振動子の製造方法とする。
圧電材料からなり溝部を有する圧電振動子の製造方法において、
圧電材料からなる圧電基板の一方の面に下地層と表面層からなる第1の金属膜を形成する工程と、
前記第1の金属膜の表面層上にフォトレジストを塗布して第1のフォトレジスト層を形成する工程と、
前記第1のフォトレジスト層を露光、現像し前記圧電振動子の外形形状にパターニングして第1のレジストパターンを形成する工程と、
前記第1のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第1の金属膜の表面層をエッチングにより除去する工程と、
前記第1のレジストパターンを露光、現像し前記圧電振動子の溝部の外形形状にパターニングして第2のレジストパターンを形成する工程と、
前記圧電基板の他方の面に下地層と表面層からなる第2の金属膜を形成する工程と、
前記第2の金属膜の表面層上にフォトレジストを塗布して第2のフォトレジスト層を形成する工程と、
前記第2のフォトレジスト層を露光、現像し前記圧電振動子の外形形状にパターニングして第3のレジストパターンを形成する工程と、
前記第3のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第2の金属膜の表面層をエッチングにより除去する工程と、
前記第3のレジストパターンを露光、現像し前記圧電振動子の溝部の外形形状にパターニングして第4のレジストパターンを形成する工程と、
前記第2のレジストパターンおよび前記第4のレジストパターンと、前記第1の金属膜の表面層および前記第2の金属膜の表面層をエッチングマスクとして、前記第1の金属膜および前記第2の金属膜の下地層をエッチングにより除去し、前記圧電振動子の外形形状に対応する位置以外の前記圧電基板の表面を露出させる工程と、
前工程までに露出した前記圧電基板をエッチングにより除去する工程と、
前記第2のレジストパターンおよび前記第4のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜をエッチングにより除去し、前記圧電振動子の溝部に対応する位置の前記圧電基板を露出させる工程と、
前記圧電基板の溝部に対応した前記圧電基板をエッチングにより一定量除去して溝部を形成する工程とを有し、
前記第2のレジストパターンを形成する工程の後であって、前記第3のレジストパターンを形成する工程における現像の前に、前記第2のレジストパターンを熱処理する工程を備える圧電振動子の製造方法とする。
前記金属膜の表面層が金であり、下地層がクロムである圧電振動子の製造方法とする。
水晶基板に形成したフォトレジスト層へのパターニングを表面側と裏面側をそれぞれ別の工程で行うことにより、水晶振動子の外形形状や溝部の形状を精度良くパターニングすることが可能となり、溝部を有する圧電振動子の製造方法において、圧電振動子の外形形状と溝部の形状のパターニングを同一のフォトレジスト層で行い、さらに表面側と裏面側のパターニングをそれぞれ別の工程で行う場合は、一方の面のフォトレジスト層を現像する前に、他方の面に形成されたフォトレジスト層を熱処理しておくことで、他方の面に形成されたフォトレジスト層が一方の面のフォトレジスト層を現像するための現像液により侵食されることがなく、圧電振動子を精度良く製造することができ、特性の良い圧電振動子を得ることができる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1〜図5は、本発明の圧電振動子の製造方法を示す図である。本実施例の圧電振動子の製造方法は、図9に示す音叉型水晶振動子を製造する例として説明する。
まず、板状に加工された水晶基板1に両面の表面に蒸着またはスパッタリングによって下地層の金属膜としてCr膜2,5を250Å程度成膜し、続いてその上に表面層の金属膜としてAu膜3,6を1200Å程度積層し成膜する(図1(a))。Cr膜2,5はAu膜3,6と水晶基板1との密着性を向上させる中間層として作用する。またAu膜3,6は後ほど水晶をエッチングする際に用いるフッ酸とフッ化アンモニウム溶液の混合液に対する耐蝕膜として作用する。
次にAu膜3,6の表面にフォトレジストを塗布し、かつ乾燥させてフォトレジスト層4,7を形成する(図1(b))。フォトレジストとしては例えばポジ型フォトレジストであるロームアンドハース電子材料(株)製のS1800(登録商標)を用いる。次に音叉型水晶振動子の外形を形成するためのフォトマスクを用いてフォトレジスト層4を露光する(図1(c))。裏面アライメント機能を有するプロキシミティ露光装置を用いて行う。そして露光したフォトレジスト層4を現像し、音叉型水晶振動子の外形の内側にだけフォトレジスト層4が残るようにする(図1(d))。
次にAu膜3をエッチングし除去する(図2(a))。Au膜3のエッチングには例えばヨウ素をヨウ化カリウム溶液に溶かしたエッチング液を用いる。続いて、残存しているフォトレジスト層4に対して、溝部の露光を行い(図2(b))、現像し、溝部に対応する部分のフォトレジスト層4を除去する(図2(c))。
次に音叉型水晶振動子の外形を形成するためのフォトマスクを用いてフォトレジスト層7を露光する(図2(d))。続いて、裏面側のフォトレジスト層7を現像しない状態で、フォトレジスト膜4を熱処理する(不図示)。熱処理は、水晶基板1を乾燥炉内に入れ90℃以上で10分間以上行う。この熱処理はフォトレジスト4に残存する現像液やリンス液,水分を除去するとともに,レジスト膜4とAu膜3の密着性を向上させ、次工程で行うレジスト膜7の現像における現像液への耐性を向上させる目的で行うものである。したがってこの工程は、表面側のフォトレジスト層4に振動子の外形および溝部のパターンを形成した後であり、裏面側に形成されたフォトレジスト層7の現像が行われる前に行えば良く、本実施例では図2(c)の工程の後から図3(d)の工程の前の間に行えば良い。
次に、フォトレジスト層7を現像し音叉型水晶振動子の外形の内側にだけフォトレジスト層7が残るようにする(図3(a))。次にAu膜6をエッチングし除去する(図3(b))。Au膜6のエッチングには例えばヨウ素をヨウ化カリウム溶液に溶かしたエッチング液を用いる。次に、残存している裏面側のフォトレジスト層7に対して、溝部の露光を行い(図3(c))、現像し、溝部に対応する部分のフォトレジスト層7を除去する(図3(d))。次に表面側と裏面側のCr膜2,5をエッチングし除去する(図4(a))。エッチングには例えば硝酸セリウムアンモニウムを含有したエッチング液を用いる。
次に、露出した水晶基板1をフッ酸とフッ化アンモニウムの混合液を用いてエッチングし、音叉型水晶振動子の外形を形成する(図4(b))。続いて、溝部に露出しているAu膜3,6とCr膜2,5をエッチングによって除去する(図4(c))。その後、フッ酸とフッ化アンモニウムの混合液を用いて、溝部に対応して露出した水晶基板1のエッチングを行い、上下両面に所定深さの溝部(凹部)を加工する(図5(a))。最後にフォトレジスト層4,7とAu膜3,6、およびCr膜2,5を除去し断面が略H型の音叉型水晶振動子の外形を得る(図5(b))。ここでは、フォトレジスト層4,7の除去を溝部のエッチング工程(図5(a))の後に行う例を示したが、溝部のエッチング工程前にフォトレジスト層4,7を除去しても良い。以上の工程により、図9に示すような略H型の音叉型水晶振動子が出来上がることになる。また、このような音叉型水晶振動子に駆動電極を形成する工程としては、例えば特許文献2に示されるような従来の技術を用いれば良い。
以上のように、裏面アライメント機能を有するプロキシミティ露光装置を用いて水晶基板に形成したフォトレジスト層へのパターニングを表面側と裏面側をそれぞれ別の工程で行うことにより、表面側と裏面側のパターニングを同一光学系にて行える。従って、露光装置の光学系バラツキを考慮することなく、水晶振動子の外形形状や溝部の形状を精度良くパターニングすることが可能となる。
また、本発明の実施例の略H型の音叉型水晶振動子ように、外形形状と溝部の形状のパターニングを同一のフォトレジスト層で行い、さらに表面側と裏面側のパターニングをそれぞれ別の工程で行う場合は、一方の面のフォトレジスト層を現像する前に、他方の面に形成されたフォトレジスト層を熱処理しておくことにより、他方の面に形成されたフォトレジスト層が一方の面のフォトレジスト層を現像するための現像液により侵食されることなく、水晶振動子を精度良く製造することが可能となる。
次に本発明の別の実施例について説明する。図6〜図8は本発明の圧電振動子の製造方法を示す図である。本実施例の圧電振動子の製造方法も、実施例1と同様に図9に示す音叉型水晶振動子を製造する例として説明する。また、実施例1と同様の部材については同一の符号を用いて説明する。
まず、板状に加工された水晶基板1に一方の面(以下、この面を水晶基板1の表面側とする。)に蒸着またはスパッタリングによって下地層の金属膜としてCr膜2を250Å程度成膜し、続いてその上に表面層の金属膜としてAu膜3を1200Å程度積層し成膜する(図6(a))。Cr膜2はAu膜3と水晶基板1との密着性を向上させる中間層として作用する。またAu膜3は後ほど水晶をエッチングする際に用いるフッ酸とフッ化アンモニウム溶液の混合液に対する耐蝕膜として作用する。
次にAu膜3の表面にフォトレジストを塗布し、かつ乾燥させてフォトレジスト層4を形成する(図6(b))。フォトレジストとしては例えばポジ型フォトレジストであるロームアンドハース電子材料(株)製のS1800(登録商標)を用いる。次に音叉型水晶振動子の外形を形成するためのフォトマスクを用いてフォトレジスト層4を露光する(図6(c))。そして露光したフォトレジスト層4を現像し、音叉型水晶振動子の外形の内側にだけフォトレジスト層4が残るようにする(図6(d))。
次にAu膜3をエッチングし除去する(図7(a))。Au膜3のエッチングには例えばヨウ素をヨウ化カリウム溶液に溶かしたエッチング液を用いる。続いて、残存しているフォトレジスト層4に対して、溝部の露光を行い(図7(b))、現像し、溝部に対応する部分のフォトレジスト層4を除去する(図7(c))。
次に、フォトレジスト層4やCr膜2、Au膜3を形成していない水晶基板1の他方の面(以下、この面を水晶基板1の裏面側とする。)に蒸着またはスパッタリングによって下地層の金属膜としてCr膜5を250Å程度成膜し、続いてその上に表面層の金属膜としてAu膜6を1200Å程度積層し成膜する(図7(d))。
次にAu膜6の表面にフォトレジストを塗布し、かつ乾燥させてフォトレジスト層7を形成する(図8(a))。フォトレジストとしては例えばポジ型フォトレジストであるロームアンドハース電子材料(株)製のS1800(登録商標)を用いる。続いてに音叉型水晶振動子の外形を形成するためのフォトマスクを用いてフォトレジスト層7を露光する(図8(b))。そして、裏面側のフォトレジスト層7を現像しない状態で、フォトレジスト膜4を熱処理する(不図示)。熱処理は、水晶基板1を乾燥炉内に入れ90℃以上で10分間以上行う。この熱処理を行なう目的は実施例1に記載される熱処理と同じ目的であり、フォトレジスト4に残存する現像液やリンス液,水分を除去するとともに,レジスト膜4とAu膜3の密着性を向上させ、次工程で行うレジスト膜7の現像における現像液への耐性を向上させる目的で行うものである。したがってこの工程は、表面側のフォトレジスト層4に振動子の外形および溝部のパターンを形成した後であり、裏面側に形成されたフォトレジスト層7の現像が行われる前に行えば良く、本実施例では図7(c)の工程の後から図8(b)の工程後に行なわれるフォトレジスト層7を現像する工程の間に行えば良い。
フォトレジスト層4を熱処理した後の工程については、実施例1の図3(a)工程以降と同一の工程となるのでここでは省略する。
以上、本発明の実施例では略H型の音叉型水晶振動子で説明してきたが、圧電材料の材質も水晶に限定するものではなく、他の圧電材料を用いても本発明を適宜適用することができる。また、圧電振動子の形状についても、略H型の音叉型に限定するものではなく例えばAT板水晶の逆メサ型振動子に適用できることは明らかである。
本発明の圧電振動子の製造工程を示す図(実施例1)。 本発明の圧電振動子の製造工程を示す図(実施例1)。 本発明の圧電振動子の製造工程を示す図(実施例1)。 本発明の圧電振動子の製造工程を示す図(実施例1)。 本発明の圧電振動子の製造工程を示す図(実施例1)。 本発明の圧電振動子の製造工程を示す図(実施例2)。 本発明の圧電振動子の製造工程を示す図(実施例2)。 本発明の圧電振動子の製造工程を示す図(実施例2) 本発明に関わる音叉型水晶振動子の図であり、(a)は上面図であって、(b)はA―A断面図。 音叉型水晶振動子の従来の製造方法を示す図。 音叉型水晶振動子の従来の製造方法を示す図。 音叉型水晶振動子の従来の製造方法を示す図。
符号の説明
1 水晶基板
2 Cr膜
3 Au膜
4 フォトレジスト層
5 Cr膜
6 Au膜
7 フォトレジスト層
11 音叉型水晶振動子
12 脚
13 溝部
101 水晶基板
102 Cr膜
103 Ag膜
104 フォトレジスト層
105 溝部

Claims (3)

  1. 圧電材料からなり溝部を有する圧電振動子の製造方法において、
    圧電材料からなる圧電基板の両方の面に下地層と表面層からなる第1の金属膜を形成する工程と、
    前記第1の金属膜の一方の表面層上にフォトレジストを塗布して第1のフォトレジスト層を形成する工程と、
    前記第1の金属膜のもう一方の表面層上にフォトレジストを塗布して第2のフォトレジスト層を形成する工程と、
    前記第1のフォトレジスト層を露光、現像し前記圧電振動子の外形形状にパターニングして第1のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第1のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第1の金属膜の表面層をエッチングにより除去する工程と、
    前記第1のレジストパターンを露光、現像し前記圧電振動子の溝部の外形形状にパターニングして第2のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第2のフォトレジスト層を露光、現像し前記圧電振動子の外形形状にパターニングして第3のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第3のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第2の金属膜の表面層をエッチングにより除去する工程と、
    前記第3のレジストパターンを露光、現像し前記圧電振動子の溝部の外形形状にパターニングして第4のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第2のレジストパターンおよび前記第4のレジストパターンと、前記第1の金属膜の表面層および前記第2の金属膜の表面層をエッチングマスクとして、前記第1の金属膜および前記第2の金属膜の下地層をエッチングにより除去し、前記圧電振動子の外形形状に対応する位置以外の前記圧電基板の表面を露出させる工程と、
    前工程までに露出した前記圧電基板をエッチングにより除去する工程と、
    前記第2のレジストパターンおよび前記第4のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜をエッチングにより除去し、前記圧電振動子の溝部に対応する位置の前記圧電基板を露出させる工程と、
    前記圧電基板の溝部に対応した前記圧電基板をエッチングにより一定量除去して溝部を形成する工程とを有し、
    前記第2のレジストパターンを形成する工程の後であって、前記第3のレジストパターンを形成する工程における現像の前に、前記第2のレジストパターンを熱処理する工程を備えることを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  2. 圧電材料からなり溝部を有する圧電振動子の製造方法において、
    圧電材料からなる圧電基板の一方の面に下地層と表面層からなる第1の金属膜を形成する工程と、
    前記第1の金属膜の表面層上にフォトレジストを塗布して第1のフォトレジスト層を形成する工程と、
    前記第1のフォトレジスト層を露光、現像し前記圧電振動子の外形形状にパターニングして第1のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第1のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第1の金属膜の表面層をエッチングにより除去する工程と、
    前記第1のレジストパターンを露光、現像し前記圧電振動子の溝部の外形形状にパターニングして第2のレジストパターンを形成する工程と、
    前記圧電基板の他方の面に下地層と表面層からなる第2の金属膜を形成する工程と、
    前記第2の金属膜の表面層上にフォトレジストを塗布して第2のフォトレジスト層を形成する工程と、
    前記第2のフォトレジスト層を露光、現像し前記圧電振動子の外形形状にパターニングして第3のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第3のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第2の金属膜の表面層をエッチングにより除去する工程と、
    前記第3のレジストパターンを露光、現像し前記圧電振動子の溝部の外形形状にパターニングして第4のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第2のレジストパターンおよび前記第4のレジストパターンと、前記第1の金属膜の表面層および前記第2の金属膜の表面層をエッチングマスクとして、前記第1の金属膜および前記第2の金属膜の下地層をエッチングにより除去し、前記圧電振動子の外形形状に対応する位置以外の前記圧電基板の表面を露出させる工程と、
    前工程までに露出した前記圧電基板をエッチングにより除去する工程と、
    前記第2のレジストパターンおよび前記第4のレジストパターンをエッチングマスクとして前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜をエッチングにより除去し、前記圧電振動子の溝部に対応する位置の前記圧電基板を露出させる工程と、
    前記圧電基板の溝部に対応した前記圧電基板をエッチングにより一定量除去して溝部を形成する工程とを有し、
    前記第2のレジストパターンを形成する工程の後であって、前記第3のレジストパターンを形成する工程における現像の前に、前記第2のレジストパターンを熱処理する工程を備えることを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  3. 前記金属膜の表面層が金であり、下地層がクロムであることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電振動子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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