JP2009086233A - 光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】投射レンズユニットの内部でレンズ保持する鏡筒に、投射光内の不要光が当った場合においても、レンズ鏡筒の温度上昇を防止し、光学性能の劣化を防止する。
【解決手段】色合成プリズム14から出射した光線は、レンズ群L6〜L1を透過し前方の投射スクリーンに到達する。色合成プリズム14から出射する有効光線は、開口絞り43によりカム筒38の内径部38cに直接に到達することはない。また、固定絞り44が設けられているために、カム筒38の内径部38cにおける反射光は固定絞り44の周縁で遮ぎられ、スクリーンに到達しないようにされており、この遮光された光束は一点鎖線で図示している。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶パネルなどの表示デバイス装置を、照明光学系によって照射し、表示デバイス上の表示像を投射レンズにより拡大投射するプロジェクタ装置であり、投射レンズユニットを持つ光学装置に関するものである。
従来から超高圧水銀ランプなどの高輝度光源を用い、複眼レンズ、ミラー、偏光板などを用いた照明光学系によって表示デバイスである液晶パネルを照明し、表示された映像を投射レンズによってスクリーンに拡大投影するプロジェクタが知られている。
近年の表示デバイスの小型化や、高精細化、投射画像の高照度化により、照明光学系に求められる精度が高精度なものになってきている。更に、明るさを求めるため、例えば特許文献1、2のように光源からの光の強度を上げ、更に照明光学系の改善や液晶パネルの開口率の向上を行い、液晶パネルから出射された輝度を上げている。
また、液晶パネルやマイクロミラーデバイス(DMD)等の各種の変調デバイスにより形成された画像を、投射レンズによりスクリーンに拡大投射する投射型表示装置が知られている。この投射型表示装置においては、投射画像の画質の向上のために照明光学系や投射光学系内に遮光手段を配置し、遮光手段により直接画像形成に寄与しない光線を除去している。
投射レンズユニット内に配置された遮光手段により不要光を遮ぎる場合には、前述のように輝度が高くなっているために、遮光手段の温度が著しく高くなる。
特開平7−199183号公報 特開2005−128217号公報
しかしながら特許文献1においては、光源近くに配置された絞りに反射部材を設けることで、直接画像形成に寄与しない光線を光源側に反射する構成としている。ここで、絞りが光源近くに配置される場合には、投射型表示装置に用いられる光源の輝度が非常に高いために、絞り部の温度が著しく高くなる。
また、特許文献2においては、レンズを保持した保持部材の前記画像表示素子側の面の少なくとも一部に、反射率30%以上の反射領域を設けた鏡筒を有している。
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、投射レンズユニットの内部でレンズ保持する鏡筒に投射光内の不要光が当った場合においても、レンズ鏡筒の温度上昇を防止し、光学性能の劣化を有効に防止できる光学装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る光学装置の技術的特徴は、光源からの照射光を用いて、複数の移動鏡筒によりレンズを保持した投射光学系を介して表示デバイス上の表示画像を投射面上に投射する光学装置であって、複数の前記移動鏡筒の間に遮光手段を配置し、少なくとも1つの前記移動鏡筒と前記遮光手段とを金属材料で構成したことにある。
また、本発明に係る光学装置の技術的特徴は、光源からの照射光を用いて、複数の移動鏡筒によりレンズを保持した投射光学系を介して表示デバイス上の表示画像を投射面上に投射する光学装置であって、前記移動鏡筒の材質を高結晶性樹脂により形成したことにある。
更に、本発明に係る光学装置の技術的特徴は、光源からの照射光を用いて、複数の移動鏡筒によりレンズを保持した投射光学系を介して表示デバイス上の表示画像を投射面上に投射する光学装置であって、前記表示デバイスに最も近いレンズ群を固定レンズ群とし、該固定レンズ群に前記移動鏡筒の移動レンズ群を隣接し、前記固定レンズ群の焦点距離をf、前記移動レンズ群の移動量をD1としたとき、D1/f>0.15となる構成を持つズームレンズ鏡筒としたことにある。
更に、本発明に係る光学装置の技術的特徴は、光源からの照射光を用いて、複数の移動鏡筒によりレンズを保持した投射光学系を介して表示デバイス上の表示画像を投射面上に投射する光学装置であって、前記表示デバイスに最も近いレンズ群を固定レンズ群とし、該固定レンズ群の投射面側に最も有効径の小さなレンズを保持する移動レンズ群を配置し、前記固定レンズ群の焦点距離をf、前記移動レンズ群の移動量をD2としたときに、D2/f>0.15となる構成を持つズームレンズ鏡筒としたことにある。
本発明に係る光学装置の技術的特徴は、光源からの照射光を用いて、複数の移動鏡筒によりレンズを保持した投射光学系を介して表示デバイス上の表示画像を投射面上に投射する光学装置であって、前記表示デバイスに最も近いレンズ群を固定レンズ群とし、前記固定レンズ群の投射面側に最も有効径の小さなレンズを保持する移動レンズ群を配置し、前記固定レンズ群の焦点距離をf、前記移動レンズ群と前記固定レンズ群の間隔をD3としたときに、D3/f>0.15となる構成を持つズームレンズ鏡筒としたことにある。
本発明に係る光学装置によれば、鏡筒内部の部材が投射光により熱せられ、投射レンズユニット内に熱がこもることがなく、光学部品の劣化が起き難くなる。また、鏡筒の内面による反射を防止し不要光を投射することがなくなるので、投射される画像の劣化が少なくなる。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は実施例1の投射レンズを有する画像表示装置の構成図である。図1において、光源1はリフレクタ2により囲まれ、光源1の前方には、第1フライアイレンズ3、第2フライアイレンズ4、偏光変換素子5、コンデンサレンズ6、ミラー7が配列されている。ミラー7の反射方向には、ダイクロイックミラー8、ミラー9が配列され、ダイクロイックミラー8の反射方向にはダイクロイックミラー10、ミラー11が配列されている。
ミラー9の反射方向には、フィールドレンズ12B、青色光の液晶パネル13B、色合成プリズム14が配列されている。また、ダイクロイックミラー10の反射方向には、フィールドレンズ12G、緑色光の液晶パネル13G、色合成プリズム14が配列されている。ミラー11の反射方向には、フィールドレンズ15を介してミラー16が設けられ、ミラー16の反射方向にはフィールドレンズ12R、赤色光の液晶パネル13R、色合成プリズム14が配置されている。そして、3方向からの光束が入射した色合成プリズム14の出射方向に投射レンズ鏡筒20が配置されている。
光源1からの照射光は放物面などのリフレクタ2により反射され、見掛け上、無限遠方からの光源1から発せられたほぼ平行光が、第1フライアイレンズ3に導かれる。導かれた光は第1フライアイレンズ3の作用により複数の光束に分割され、分割された光束は第2フライアイレンズ4に導かれる。第2フライアイレンズ4からの各光束は、ランダムな振動成分を持つ無偏光光である自然光から振動面を揃えられ、つまり偏光方向を揃えるように偏光振動面が変換されてコンデンサレンズ6に導かれる。
偏光光はダイクロイックミラー8、10で色分解され、更にフィールドレンズ12R、12G及び12Bを通して透過タイプの変調デバイスである液晶パネル13R、13G及び13Bを照明している。3つの液晶パネル13R、13G、13Bの表示画像は、色合成プリズム14により合成され、投射レンズ鏡筒20によってスクリーンから成る投射面上に拡大投影される。なお、投射レンズ鏡筒20は直接画像形成に寄与しない光線を除去する機能を有している。
また、反射型液晶パネルを用いた画像表示装置でも、同様の投射レンズ鏡筒20を用いて、反射タイプの変調デバイスである液晶パネルにより形成された画像光をスクリーンに拡大投影することができる。
図2はズームレンズ鏡筒である投射レンズ鏡筒20の断面図である。光軸方向にレンズ群L1〜L6が配列され、第1レンズ群L1は複数のレンズによる負のパワーを持ち、1群鏡筒31に保持され、第2レンズ群L2は正のパワーを持ち、2群鏡筒32に保持され、第3レンズ群L3は正のパワーを持ち3群鏡筒33に保持されている。第4レンズ群L4は複数のレンズによる負のパワーを持ち4群鏡筒34に保持され、第5レンズ群L5は複数のレンズによる正のパワーを持ち5群鏡筒35に保持され、固定レンズ群である第6レンズ群L6は正のパワーを持ち6群鏡筒36に保持されている。1群鏡筒31〜5群鏡筒35はそれぞれ移動鏡筒であり、6群鏡筒36は固定鏡筒である。
液晶パネル13R、13G、13Bからの画像が色合成プリズム14により合成され、第6レンズ群L6側から入射してレンズ群L6〜L1により所定の倍率で拡大され、第1レンズ群L1から出射してスクリーン上に投射される。
投射レンズ鏡筒20には、図示しないマウント部が固定筒37に付設され、色合成プリズム14を保持したプリズムベースにねじにより固定されている。固定筒37の内側には、カム筒38の外径部38aと嵌合する嵌合部37aが設けられ、カム筒38と固定筒37が嵌め合わさり、カム筒38が固定筒37の内部で回転可能な構成とされている。カム筒38には、レンズ群L2〜L5から成る移動レンズ群を所定間隔で移動させるために、カム筒38にカム溝38bが切削加工されている。各レンズ群L2〜L5に設けられたカムフォロアがカム溝38bに嵌め込まれ、更にカムフォロアは固定筒37に設けられ、固定筒37の内外径に貫通した直進溝37bにも嵌め込まれている。
固定筒37の外径部には、ズーム環39の内径部39aと嵌合する嵌合部37cが設けられ、ズーム環39と固定筒37が嵌め合わさり、ズーム環39が固定筒37の周囲で回転可能とされている。ズーム環39の内側には、固定筒37の外径部で回転するときに光軸方向に移動せずに回転させるための突起部39cが設けられ、固定筒37とバヨネット構成によって組み付けられている。ズーム環39には、貫通した直進溝39bが構成されており、カム筒38にねじ止めされたカムフォロア40が貫通している。
投射レンズ鏡筒20の投射倍率を変化させるときには、ズーム環39を定位置で回転し、この回転力がカム筒38に伝達され、レンズ群L2〜L5から成る移動レンズ群はカム筒38のカム溝38bに沿って移動する。
更に、ズーム環39は投射レンズ鏡筒20の上面や側面、又は前面に突出したレバーにより、手動で回転するようにされている。また、ズーム環39の駆動部は、投射レンズ鏡筒20に設けられたスイッチによって駆動回路に信号を送り、駆動回路によってモータを回転させ、モータからの回転を出力ギアでズーム環39に設けられたギア部に伝達し回転させることもできる。
また、固定筒37の外径部にはフォーカス環41が配置され、固定筒37にはフォーカス環41の内径部41aと嵌合する嵌合部37dが設けられている。フォーカス環41と固定筒37は嵌め合わさり、フォーカス環41は固定筒37の外径部において回転可能とされている。フォーカス環41の内径部には、固定筒37の外径部で回転するときに、光軸方向に移動せずに回転させるための図示しない突起部が設けられ、固定筒37とバヨネット構成によって組み付けられている。
フォーカス環41には、第1レンズ群L1を所定量移動させるための端面カム41bが付設されている。また、1群鏡筒31に固定されたカムフォロア42が端面カム41bに当接しており、更にカムフォロア42は固定筒37に設けられた筒の内外径に貫通した直進溝37eにも嵌め込まれている。
フォーカス環41は投射レンズ鏡筒20の上面や側面、又は前面に突出したレバーにより、手動で回転するようにされている。或いは、投射レンズ鏡筒20に設けられたスイッチによって駆動回路に信号を送り、駆動回路によってモータを回転させ、モータからの回転を出力ギアによりフォーカス環41に設けられたギア部に伝達し、フォーカス環41を回転させることもできる。
投射レンズ鏡筒20の合焦位置を変化させるときには、フォーカス環41が定位置で回転し、回転力がカムフォロア42を介して1群鏡筒31に伝達され、第1レンズ群L1を固定筒37の直進溝37e内で直進移動させる。
投射レンズ鏡筒20の第3レンズ群L3と第4レンズ群L4の間には、3群鏡筒33と同じ軌跡を描き移動する開口絞り43が設けられている。この開口絞り43は第3レンズ群L3を保持する3群鏡筒33の後部、つまり色合成プリズム14側に形成された取付部に金属板による内径を有効口径としている。
更に、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3の間に固定絞り44が配置されている。カム筒38の内径部38cは、固定絞り44の外径部44aと嵌合しており、固定絞り44はカム筒38に複数の取付ねじによって固定されている。固定絞り44はカム筒38の回転によって回転するが、光軸方向に移動することはない。
図3は投射レンズ鏡筒20が短焦点側に設定されているときの光路断面図であり、色合成プリズム14から出射された光路と、カム筒38の内径部38cで到達する光線の光路、カム筒38の内径部38cで反射する光路を示している。
色合成プリズム14から出射した光線は、レンズ群L6〜L1を透過し前方の投射スクリーンに到達する。色合成プリズム14から出射する有効光線は、開口絞り43によりカム筒38の内径部38cに直接に到達することはない。しかし、色合成プリズム14から出射された有効光線外の光路は、投射レンズ鏡筒20の機構部品や各レンズ群L6〜L1のレンズ面で反射し、カム筒38の内径部38cに到達してしまう場合があり得る。このような光線はカム筒38の内径部38cで反射し、不要光としてスクリーンに到達してしまい、投射像の性能を劣化させることになる。
図3では、固定絞り44が設けられているために、反射光は固定絞り44の周縁で遮ぎられ、スクリーンに到達しないようにされており、この遮光された光束は一点鎖線で図示している。固定絞り44がない場合には、カム筒38の内径部38cの反射光の多くは遮ぎられることなく、投射スクリーンに到達することになる。
通常のレンズ鏡筒内は、黒色処理され不要光を乱反射させないよう工夫がされ、投射面側のレンズ正面から内部を覗き込んだ場合にも、黒色に見えるようにされている。内部の黒色処理には、内径に素材をアルミニュウムにより加工されたカム筒を用いる場合には、黒色アルマイト処理(陽極酸化処理)がされている場合が多い。アルマイト処理はその処理工程上、処理すべき部材を所定の荷重をかけた電極で保持する必要があり、その保持力と保持位置によって部材を変形させてしまうことが生じたり、処理工程への輸送中の変形など、レンズ性能の悪化の要因となっている。
他の方法としては、カム筒38の内径部38cに黒色塗装をする例もあるが、近年の高画質化・高輝度化によって、カム筒38に精度向上が求められており、極力、不良になる工程を削除してゆく必要がある。
本実施例では、アルミニュウムにより形成されたカム筒38の内径部38cには黒色処理がなされておらず、アルミニュウムの素材色でカム筒38の内径部38bが形成されている。固定絞り44は黒色処理がされており、投射レンズ鏡筒20を前面からレンズ内部を覗き込んだときに、カム筒38の内径部38cは固定絞り44によって遮光されるために、アルミニュウム地肌の色が見えることがない。
本実施例はカム筒38の黒色処理工程を不要とするために、不良となる工程が減少し精度向上が可能となり、工数削減によるコストダウンにも貢献することとなる。
不要光線がカム筒38の内径部38cに到達すると、内径部38cで反射した光線は固定絞り44に到達する。しかし、固定絞り44に到達した光が反射しても、光学性能に悪影響を与えない場合には、固定絞り44の色合成プリズム14側の処理を素材色のままにしておいても問題はない。しかし、不要光線を固定絞り44から反射させたくない場合には、固定絞り44の色合成プリズム14側の黒色処理が必要となる。
投射レンズ鏡筒20の前面から覗き込んだ場合に、鏡筒内部が黒色に見えていなくてもよく、投射性能に悪影響がない場合には、金属材料の素地のままとしても問題はない。
固定絞り44は不要光を投射スクリーン側へ到達させないようにするために設けられている。そのため、色合成プリズム14から出射する有効光線以外の光を吸収するか、問題のない方向に反射させ、投射像の性能を劣化させないようにする必要がある。固定絞り44に光を吸収させるためには、黒色化させるのが最良の方法であるが、黒色化させると、不要光を吸収し固定絞り44が高温になり、次第にレンズ内部の温度が上がってしまう。
近年のプロジェクタは高輝度化が進み、それにより不要光といえども、遮光した光が当たると固定絞り44の温度は100℃以上となる。そのためにプラスチック材料では、投写像の性能を維持できないだけではなく、変形が生じ形状を維持することが不可能となる。
従って、固定絞り44は金属材料で作成することが望ましく、また固定絞り44で吸収した光によって熱せられた熱を熱伝導率が例えば80W/m・k以上の金属材料を用いてカム筒38に伝達する。これにより、レンズ内の熱を逃がしたり、或いは固定絞り44付近の温度上昇だけではなくなるように、レンズ全体の温度を均等にする必要がある。
図4は実施例2の投射レンズ鏡筒の断面図であり、短焦点状態でのレンズ配置状態を示している。投射レンズ鏡筒20には、第2レンズ群L2、L3の間に移動絞り51が配置されている。移動絞り51の外径部51aはカム筒38の内径部38cに嵌合されている。
移動絞り51の外径部51aは、第2レンズ群L2側に筒状に伸ばした構造となっており、移動絞り51とカム筒38の接触面積が広く構成されている。移動絞り51には複数のカムフォロア52が固定されており、カムフォロア52はカム筒38に設けられたカム溝38bに嵌合し、更に固定筒37に設けられた直進溝37bにも嵌合している。
カム筒38が所定量回転すると、図5に示すようにレンズ群L2〜L5から成る移動レンズ群が移動し、投射レンズ鏡筒20が長焦点状態に変化する。このとき、移動絞り51もカム筒38に設けられたカム溝38bに沿って第2レンズ群L2側に移動してゆく。
このように配置構成することで、スペースに余裕のない投射レンズ鏡筒20においても、有効な位置に移動可能な移動絞り51を配置することができる。また、カム筒38と移動絞り51の接触面積が広いために、移動絞り51で受けた光が熱に変化しても、カム筒38に効率良く伝達される。
移動絞り51の投射面側には黒色処理がされており、レンズ正面からレンズ内部を覗き込んだときに、カム筒38の内径部38cは、移動絞り51によって遮光されるためにアルミニュウム地肌の色が見えることがない。
図6は実施例3の投射レンズ鏡筒における5群鏡筒35の断面図である。樹脂材料によって成型された5群鏡筒35には、第5レンズ群L5を構成するレンズL5aとレンズL5bが嵌合する2個所のレンズ固定用の嵌合部35a、35bが設けられ、レンズL5aとレンズL5bの同軸を保ち保持されている。嵌合部35a、35bの内径は、レンズL5a、L5bの外径よりもそれぞれ若干小さく作られ、数値的には径差で−0.01〜−0.03mmに設定され、レンズL5a、L5bを5群鏡筒35に圧入挿入されている。
図7に示すように、挿入されたレンズL5aは挿入後に5群鏡筒35に設けられた接着剤塗用の切欠部35cに塗布された接着剤61によって固定される。レンズL5aを固定した後に、図8に示すようにレンズL5bを5群鏡筒35に挿入し、同様に切欠部35dに塗布された接着剤61によって固定されている。
図9は実施例4の5群鏡筒35の斜視図である。樹脂材料によって成型された5群鏡筒35には、実施例3と同様に第5レンズ群L5のレンズL5a、L5bが嵌合する図示しない嵌合部35a、35bをそれぞれ設けられ、レンズL5aとレンズL5bを同軸を保ち保持している。
嵌合部35a、35bの内径は、レンズL5a、L5bの外径よりもそれぞれ若干小さく作られ、径差で−0.01〜−0.03mmに設定され、レンズを5群鏡筒35に圧入挿入している。挿入されたレンズL5aは、挿入後に5群鏡筒35に設けられたばね溝部35eにばね性を持つSUS線材又はピアノ線で作られたCリング71が嵌め込まれ、固定されている。
レンズL5aを固定した後に、レンズL5bを5群鏡筒35に挿入し、レンズL5aを固定することと同様に、ばね溝部35fにCリング72を挿入し、レンズL5bを固定する。
従来の鏡筒では、ポリカーボネイト樹脂により成型しているのが一般的であり、ポリカーボネイト樹脂は1.8、10MPa荷重の際の熱変形温度は150℃前後である。レンズ構成が同じような場合には、輝度と温度上昇はほぼ比例する関係にあり、近年の投射型画像表示装置では鏡筒の材料をポリカーボネイト樹脂で成型していると、鏡筒が軟化してしまったり、最悪の場合には溶解してしまう場合もあり得る。
本実施例では、5群鏡筒35の樹脂材料は、1.8、10MPa荷重の際の熱変形温度が260℃以上の材質から成る高結晶性樹脂のポリフェニレンサルファイド樹脂により成型されている。又は、1.8、10MPa荷重の際の熱変形温度が250℃〜300℃以上の液晶ポリマ樹脂で成型したり、1.8、10MPa荷重の際の熱変形温度が280℃前後のポリエーテルエーテルケトン樹脂により成型している。
図10(a)は実施例5の投射レンズ鏡筒20は短焦点側調整時の断面図、(b)は長焦点調整時の断面図を示している。
第6レンズ群L6の焦点距離をf、短焦点から長焦点へ変化するときの第5レンズ群L5の移動量をD2、隣接する第6レンズ群L6と第5レンズ群L5の長焦点側のレンズ間隔をD1とする。第4レンズ群L4にはレンズ系のなかで最小の有効径を通るレンズL4aが設けられ、短焦点から長焦点に変化するときの第4レンズ群L4の移動量をD3とする。このとき、レンズと移動量の関係は、次の式で表され、それぞれが単独でも、複数の式の複合によりレンズ構成が成立する。
D1/f>0.15
D2/f>0.15
D3/f>0.15
Rwideは色合成プリズム14から出射される光線で、照明光学系のFナンバーとほぼ同等の光線である。図で表示している光線は主光線のみであり、色合成プリズム14からは、主光線の周囲に散乱光として出射される不要光線を含んでいる。
図10(a)に示す短焦点調整時の状態では、色合成プリズム14から出射される光線が効率良く第6レンズ群L6に導かれ、屈折した光線が第5レンズ群L5のレンズL5bに到達する。レンズL5bに入射した光線は、屈折して出射されレンズL5aに到達し、レンズL5aによって屈折し、出射される。この短焦点側では、各レンズに到達する光線はレンズ内に効率良く到達してゆき、また主光線の外側に含まれる不要光もレンズ内に到達してゆく。
(b)に示す長焦点調整時の状態では、色合成プリズム14から出射される光線が効率良く第6レンズ群L6に導かれ、屈折した光線が第5レンズ群L5のレンズL5bに到達する。このとき、長焦点側で必要な主光線はRteleであり、色合成プリズム14からはRwideの光線が出射されているために、RteleとRwideの差が主光線の廻りに不要光として、第6レンズ群L6に到達している。
第5レンズ群L5のレンズL5bに入射した主光線は、屈折して出射されてレンズL5aに到達し、レンズL5aによって屈折し出射されるが、第6レンズ群L6に入射した不要光は、レンズL5bの外径側と5群鏡筒35に照射される。
長焦点側では、各レンズに到達する光線は、必要光線は光学設計値に基づいて各レンズを透過してゆくが、RteleとRwideの差の長焦点側での不要光が、複数のレンズ鏡筒に照射されながら投影されてゆく。
5群鏡筒35に照射された不要光線は熱エネルギに代り、5群鏡筒35の温度を高く変化させる。5群鏡筒35の温度が異常に高温となり、樹脂材料の熱変形温度を越えると、レンズを保持できなくなる。更には、樹脂材料で構成された5群鏡筒35が樹脂材料の融点を超えてしまい溶融することになる。
本実施例の投射レンズ鏡筒20においては、不要光線の照射量が最も多いレンズ鏡筒は第5レンズ群L5であるが、レンズ構成によっては、第4レンズ群L4の4群鏡筒34、第6レンズ群L6の6群鏡筒36においても温度が上昇する場合もあり得る。
そのような場合には、4群鏡筒34、6群鏡筒36もポリフェニレンサルファイド樹脂、液晶ポリマ樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂により成型することで、同様の効果を得られる。
投射レンズの光学系で不要光を遮断する鏡筒は、投射レンズ鏡筒20内に構成された絞りよりも色合成プリズム14側に多い。絞りよもり色合成プリズム14側の鏡筒をポリフェニレンサルファイド樹脂、液晶ポリマ樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂により成型してもよい。
また、レンズ群間に配置された移動絞り又は固定絞りを備えた鏡筒においても、絞りによって有害光を遮断するために高温となり、通常のポリカーボネイト樹脂では融解してしまう場合もある。
レンズを保持していない絞り鏡筒にも、ポリフェニレンサルファイド樹脂、液晶ポリマ樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂により成型し、投射レンズ鏡筒20を使用することが好ましい。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことは云うまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
実施例1の投射レンズ鏡筒を有する画像表示装置の光学構成図である。 投射レンズ鏡筒の断面図である。 投射レンズ鏡筒の光路断面図である。 実施例2の投射レンズ鏡筒の短焦点状態の断面図である。 実施例2の投射レンズ鏡筒の長焦点状態の断面図である。 実施例3の第5鏡筒の断面図である。 第5鏡筒の組立説明図である。 第5鏡筒の組立説明図である。 実施例4の第5鏡筒の斜視図である。 実施例5の第3レンズ群〜第6レンズ群の焦点調整時の断面図である。
符号の説明
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
L5 第5レンズ群
L6 第6レンズ群
1 光源
13 液晶パネル
14 色合成プリズム
20 投射レンズ鏡筒
31 1群鏡筒
32 2群鏡筒
33 3群鏡筒
34 4群鏡筒
35 5群鏡筒
36 6群鏡筒
37 固定筒
38 カム筒
39 ズーム環
40、42 カムフォロア
41 フォーカス環
43 開口絞り
44 固定絞り
51 移動絞り
61 接着剤
71、72 Cリング

Claims (12)

  1. 光源からの照射光を用いて、複数の移動鏡筒によりレンズを保持した投射光学系を介して表示デバイス上の表示画像を投射面上に投射する光学装置であって、複数の前記移動鏡筒の間に遮光手段を配置し、少なくとも1つの前記移動鏡筒と前記遮光手段とを金属材料で構成したことを特徴とする光学装置。
  2. 金属材料は熱伝導率が80W/m・k以上としたことを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記遮光手段は黒色処理としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学装置。
  4. 前記黒色処理は前記遮光手段の投射面側に施したことを特徴とする請求項3に記載の光学装置。
  5. 前記遮光手段は移動可能とした請求項1〜4の何れか1つの請求項に記載の光学装置。
  6. 光源からの照射光を用いて、複数の移動鏡筒によりレンズを保持した投射光学系を介して表示デバイス上の表示画像を投射面上に投射する光学装置であって、前記移動鏡筒の材質を高結晶性樹脂により形成したことを特徴とする光学装置。
  7. 前記高結晶性樹脂は液晶ポリマ樹脂としたことを特徴とする請求項6に記載の光学装置。
  8. 前記移動鏡筒は少なくとも2個所のレンズ固定用の嵌合部を有し、前記嵌合部の内径は前記レンズの外径よりも小さいことを特徴とする請求項6又は7に記載の光学装置。
  9. 前記移動鏡筒は少なくとも2個所のレンズ固定用の嵌合部を有し、前記嵌合部の間に少なくとも2個所の切欠部を形成し、該切欠部に接着剤を塗布して前記レンズを固定することを特徴とする請求項6又は7に記載の光学装置。
  10. 光源からの照射光を用いて、複数の移動鏡筒によりレンズを保持した投射光学系を介して表示デバイス上の表示画像を投射面上に投射する光学装置であって、前記表示デバイスに最も近いレンズ群を固定レンズ群とし、該固定レンズ群に前記移動鏡筒の移動レンズ群を隣接し、前記固定レンズ群の焦点距離をf、前記移動レンズ群の移動量をD1としたとき、D1/f>0.15となる構成を持つズームレンズ鏡筒としたことを特徴とする光学装置。
  11. 光源からの照射光を用いて、複数の移動鏡筒によりレンズを保持した投射光学系を介して表示デバイス上の表示画像を投射面上に投射する光学装置であって、前記表示デバイスに最も近いレンズ群を固定レンズ群とし、該固定レンズ群の投射面側に最も有効径の小さなレンズを保持する移動レンズ群を配置し、前記固定レンズ群の焦点距離をf、前記移動レンズ群の移動量をD2としたときに、D2/f>0.15となる構成を持つズームレンズ鏡筒としたことを特徴とする光学装置。
  12. 光源からの照射光を用いて、複数の移動鏡筒によりレンズを保持した投射光学系を介して表示デバイス上の表示画像を投射面上に投射する光学装置であって、前記表示デバイスに最も近いレンズ群を固定レンズ群とし、前記固定レンズ群の投射面側に最も有効径の小さなレンズを保持する移動レンズ群を配置し、前記固定レンズ群の焦点距離をf、前記移動レンズ群と前記固定レンズ群の間隔をD3としたときに、D3/f>0.15となる構成を持つズームレンズ鏡筒としたことを特徴とする光学装置。
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