JP2009078239A - 低露点空気製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を大幅にカットすることができ、また、製造風量も大幅に増加させることができ、効率的に低露点空気を大量に製造できる低露点空気製造装置とする。
【解決手段】吸着剤または吸着剤保持部材が供給されるダクト内の除湿部に等温除湿を行う冷却器を設け、前記除湿部で除湿後の除湿剤または除湿剤保持部材を再生する再生部に伝導加熱装置を設ける。図1の例では吸着剤粒子15をダクト11内に供給する除湿部14に除湿部冷却用熱交換器14を設け、クーリングタワー19からの冷却水を導き、等温除湿を可能とする。吸湿後の除湿剤粒子15は再生部17に送られ、目的空調空間21からの排気の一部を用いて再生すると共に、伝導加熱装置20によって再生可能とする。再生部には廃熱利用熱交換器23も設け、外部の各種廃熱の利用を可能とする。目的空調空間21からの排気に対してクーリングタワー25で断熱増湿を行い、給気の冷却を行う。
【選択図】図1

Description

この発明は乾燥装置或いは室内等の目的空間に低露点空気を供給するために用いる吸着剤を用いた減湿システムに関し、特に吸着剤を除湿部で等温除湿を可能とし、再生部で伝導加熱乾燥を行うことにより製品空気あるいは目的空間からの還気を少量使うことを可能とし、超低露点空気を低消費電力で大量に製造することを可能とした低露点空気製造装置に関する。
従来より半導体やLi電池製造工程において品質を安定させるため、絶対湿度の少ない低露点空気を供給することが行われ、特に低露点空気とした超低露点空気を製造して供給することも行われている。このような低露点空気の製造に際しては、従来よりハニカム状ローターを用いる方式、或いは、圧力スイング(PSA)式等による超低露点空気製造装置が商品化され用いられている。
スイング式の低露点空気製造装置は、原料空気を圧縮機によって圧縮して当該空気中のドレンを一旦除去し、その後吸着剤を収納した吸着塔を通過させる手法であるが、この手法では、最初に空気を圧縮するための大きな動力が必要となり、しかも吸着塔の吸着剤の再生に別途精製給気を使用しているため、消費エネルギーが多く、また設備機器が大型化し、ランニングコストも大きくなる問題がある。
それに対して低露点空気製造装置においては、強力な冷凍機で例えば7℃以下まで事前冷却することにより等湿除湿に近い断熱除湿を行っている。その際、外気をそのまま冷却すると結露による潜熱除去負荷が増加し、効率が低下する問題がある。そのため目的空間からの排気と外気を混合することで絶対湿度を下げ顕熱除去のみを行うようにしている。
例えば図11(ムンタース社操作マニュアルより引用加筆)に示すローターを用いた低露点空気製造装置の例においては、−60℃露点空気を作る場合、外気420m3/hと室内還気540m3/hを混合し、このうち160m3/hをパージ再生用に用いて製品空気800m3/hを製造している。そのため、毎時800m3/hの低露点空気製造において14kW程度の消費電力を要し、そのうち5kW以上をプレクーラとしての事前冷却用冷凍機、7kW程度を再生電気ヒーターに使っている。これに加えて、温度を低下させるための冷凍機の消費電力が別途加わり、超低露点空気製造は電力多消費型となっている。また、今後も需要が増加する−100℃低露点空気製造装置においては180m3/hの低露点空気製造で9kWの電力消費を必要としている。
またこの方式では、乾燥用の電気ヒータにより空気を200℃まで加熱し、断熱乾燥を行っているが、それにより大幅なエクセルギー損失を招いており、乾燥時間が長くなる。また、ロータ内の解析を行うとRe数が400程度の層流となっており、物質移動や伝熱速度がさらに小さくなっている。そのため、排気湿度は57g/kg程度までにしか増加していない。これは温度が高いため相対湿度では0.5%までしか増加していないことと関連している。
この様子は低露点空気用に縦軸を対数軸にした図8の温度湿度線図に示すように、外気と室内換気を混合し、160m3/h分を200℃まで温度を上げることにより相対湿度0.5%程度の再生用空気とするとき、それが除湿剤粒子の除湿限界となる。また、このようにして乾燥させた除湿剤粒子を用い、混合気の800m3/hを等温除湿に近い温度変化になるように7℃まで温度を低下させている。なお、外気のみを使用すると7℃では飽和湿度を越えるため結露し、潜熱除去のエネルギーがより必要になるため、室内換気との混合により低湿度原料を作る必要がある。その後、断熱除湿すると−60℃レベルの低露点空気製造が可能となる。図中、−60℃、−80℃、−90℃、−100℃の湿度レベルを太い破線で示している。
なお、2段のローターを用いて除湿を行い−70〜−75℃程度の中間到達露点温度まで除湿を行った後、非再生式除湿器を用いて−90℃以下の最終到達露点温度まで除湿する技術が特許文献1に開示されている。また、3段のローターを用いて順に除湿を行い、そのローターには再生区域と除湿区域に移行する前にパージ区域を設け、ローターからの減湿空気をパージ領域に導入するようにした技術は特許文献2に開示されている。更に、ローターを用いた低濃度ガス収着機において、ローターを円周方向に複数分割し、形成した扇形部分が第1段収着ゾーン、第2段収着ゾーン、予冷ゾーン、再生ゾーンとして機能するようにした技術は特許文献3に開示されている。
特開平07−754号公報 特許第3483752号公報 特許第2673300公報
前記のように、スイング式の低露点空気製造装置は電力多消費型であり、設備も大型化しコスト高になると共に、ローターを用いた低露点空気製造装置においても多くの消費電力を必要とする問題がある。
したがって本発明は、消費電力を大幅にカットすることができ、また、製造風量も大幅に増加させることができると共に、各種廃熱も使用できるようにしてより効率的な低露点空気を製造できる低露点空気製造装置を提供することを主たる目的とする。
本発明に係る低露点空気製造装置においては、上記課題を解決するため第1に、除湿剤の乾燥再生に際して伝導加熱乾燥を行い、それにより排気温度の飽和蒸気圧まで湿度を上げることができるようにする。例えば図10の表(流動層ハンドブック日本粉体工業技術協会編p190表1.8より引用)における塩化ビニルの乾燥における伝熱体内装型として示すように、出口空気温度49.5℃で伝導加熱乾燥を行うと、湿度91%で排気することができる。ここでは60℃に設定して乾燥を行ったが、この時も排気温度がほぼ40℃相対湿度100%で乾燥することができた。排気温度を90℃、相対湿度90%とすると湿度(絶対)は約1kg/kgとなり。従来の−60℃露点空気製造プロセス例の1/20程度の再生用空気風量となる。即ち、8m3/h程度の流量で再生が可能となり、製品あるいは目的空間内の排気を使ってもほとんど負担にならないことがわかる。
このように伝導加熱を用いることによる効果を更に流動層(FB)乾燥試験によってその効果を確かめた。そのときの本発明における作動状況を図7に示す。この試験においては同図の下部にH[ON/OFF]として示すようにヒーターをオンオフ制御して電熱ヒーターを加熱したものであり、それにより同図のφoutのように100%の排気湿度を得ることができ、その際にφFBとして示す流動層(FB)内部の湿度は急速に低下し、除湿効果が高いことがわかる。なお、この試験中における外気の温湿度変化は図示のとおりである。
また本発明においては上記課題を解決するため第2に、空気を除湿剤で除湿する除湿部において外気温度と平衡な水道水あるいはクーリングタワー冷却水による冷却によって実現される等温除湿を行うことにより除湿限界まで問題なく除湿を行い、また少ない室内還気あるいは製品空気を除湿剤の再生に利用することによって省エネルギー性の高い除湿を行うことができるようにし、また廃熱利用も可能とする。
即ち、図9の温度湿度線図(低露点用)に示すように、外気4.2と室内換気5.4を混合し、200℃まで温度を上げることにより相対湿度0.5%程度の乾燥空気として除湿剤粒子を再生するとき、それが除湿限界となる。その後外気800m3/hを除湿限界まで等温除湿すると約12kg/hを除湿することで−60℃レベルの低露点空気製造が可能となる。外気温度と同じレベルで等温除湿するためには水道水あるいはクーリングタワー冷却水による冷却で十分なため水循環動力のみが必要となり大幅な省エネルギーが可能となる。また、除湿剤再生時に必要な混合空気量は1kg/kgの条件にすると12m3/hで済むことになる。図中、−60℃、−80℃、−90℃、−100℃の絶対湿度レベルを太い破線で示している。
上記のような本発明による等温除湿を行うシステムにおいては、30℃の外気から出発しても何の問題もなく除湿限界まで湿度を下げることが可能となる。また、再生に室内還気を用いると約80℃への昇温で−60℃露点空気製造のための除湿限界が達成できるため、より省エネルギーとなる。さらに、ヒーターによる高温化をする必要がないため排熱利用もし易くなる。ただし、この場合は再生時の所用風量が排気温度の低下により絶対湿度が低下するため50−100m3/hとなる。
また、一旦−60℃の低露点空気を800m3/h作り、その内の一部を使って再生すると200℃への昇温により、外気のみから−100℃の超低露点空気約800m3/hも上記−60℃低露点空気約788m3/hと併せて製造可能となる。ここで200℃まで温度を上げる必要のある風量は除湿量自体が前記−60℃空気製造と同様であるため12m3/h程度で十分となり、ヒーター消費電力を少なくできる。
ここで、中間で製造された−60℃低露点空気を原料空気とすると、除湿量はさらに少量となるため、除湿剤再生時に必要な風量と消費電力も減少し、より省エネルギー性が増すことになる。
前記のような本発明について、より具体的構成として以下のような構成を採用する。即ち、本発明に係る低露点空気製造装置は、前記課題を解決するため、吸着剤または吸着剤保持部材が供給されるダクト内の除湿部に等温除湿を行う冷却器を設け、前記除湿部で除湿後の除湿剤または除湿剤保持部材を再生する再生部に伝導加熱装置を設けたことにより少量の製品空気あるいは目的空間からの還気で再生可能としたことを特徴とする。
本発明に係る他の低露点空気製造装置は、前記低露点空気製造装置において、前記除湿部では吸着剤粒子または吸着剤保持部材が、ダクト内の空気流の方向と逆方向に移動して、互いに向流接触することを特徴とする。
本発明に係る他の低露点空気製造装置は、前記低露点空気製造装置において、除湿空気を供給する目的空間からの排気をクーリングタワーに送り、断熱増湿を行って冷却水を生成し、該冷却水でダクト内或いは目的空間に供給して冷却作用を行うことを特徴とする。
本発明に係る他の低露点空気製造装置は、前記低露点空気製造装置において、下方から空気が供給される垂直なダクト内に、複数の空気透過性傾斜板をジグザグ状に垂直方向に設け、
上部から吸着剤を最上部の傾斜板から順次下部の傾斜板に流下させることにより空気と吸着剤とを向流接触させることを特徴とする。
本発明に係る他の低露点空気製造装置は、前記低露点空気製造装置において、下方から空気が供給される垂直なダクト内に複数の空気透過性の空気分散板を、垂直方向に複数、吸着剤粒子を貯溜可能に、且つ貯留した粒子を流下可能に設け、
前記空気分散板上の粒子を前記下方からの空気により流動層化し、
上部から吸着剤を最上部の空気分散板上に流下させることにより空気と吸着剤とを向流接触させることを特徴とする。
本発明に係る他の低露点空気製造装置は、前記低露点空気製造装置において、前記低露点空気製造装置を垂直あるいは平面上に、第1の装置で処理した空気を他の装置で処理するように直列に配置し、各装置で処理した空気の一部を各装置における吸着剤再生に用いることを特徴とする。
本発明に係る他の低露点空気製造装置は、前記低露点空気製造装置において、前記再生部は、横方向に別個の流動層を複数列設した横型流動層であり、前記吸着剤保持部材を前記横型流動層を順に通過移動させて再生処理を行い、前記複数の流動層は吸着剤保持部材の移動方向順に、高温から低温になるように設定したことを特徴とする。
本発明に係る他の低露点空気製造装置は、前記低露点空気製造装置において、前記再生部は、ロータリーキルン、傾斜樋、または移動層として伝導加熱を行うものであり、出口側が最も高い温度で入口側が最も低い温度になるように加熱用伝熱管を配置することを特徴とする。
本発明は上記のように構成したので、消費電力を大幅にカットすることができ、また、製造風量も大幅に増加させることができると共に、各種廃熱も使用できるようにしてより効率的な低露点空気を製造できる。
本発明は少ない消費電力で製造風量を大幅に増加すると共により効率的な低露点空気を製造できるようにするという課題を、吸着剤または吸着剤保持部材が供給されるダクト内の除湿部に等温除湿を行う冷却器を設け、前記除湿部で除湿後の除湿剤または除湿剤保持部材を再生する再生部に伝導加熱装置を設けることによって実現した。
前記のような原理に基づく本発明について、実際の装置に用いるときの例を順に説明する。図1は本発明による低露点空気製造装置を除湿剤粒子循環型空調システムに用いた例を示しており、図示の例においてはダクト11内に送風機12により導入した外気を、除湿剤粒子を貯留している粒子貯槽13からダクト内の除湿部14に供給する。図示の例では除湿剤粒子貯槽から除湿剤粒子15を流下させ、下方の収集部16でこれを収集し、再生部17に流下搬送している。除湿部14には除湿部冷却用熱交換器18を設け、粒子自体を冷却すると共に除湿剤粒子によって蒸気を吸着し、温度が上昇する除湿空気を冷却する。図1の例では除湿部冷却用熱交換器18に対して、外部に設けたクーリングタワー19で冷却した冷却水を循環供給している。
再生部17には図中略示している伝導加熱装置20を備え、また目的空調空間21からの換気の一部を乾燥用空気として空気導入部22から導入して外部に排出し、更に外部の各種廃熱自体、或いはその廃熱と熱交換した熱媒体を導入する廃熱利用熱交換器23を設けた例を示している。伝導加熱装置20としては種々の装置を用いることができ、除湿剤粒子との直接接触加熱手段、或いは輻射加熱手段等が利用可能である。また、廃熱利用熱交換器23によっても伝導加熱が可能である。空気導入部22に導入する再生用空気は、本発明において伝導加熱装置20を用いることにより、前記のような本発明の原理に詳述したような機能を行い、再生に必要な室内換気の風量を1/20以下にすることが可能である。それにより、室内還気がもっている低温・低湿度の熱をクーリングタワー19からの冷却水の更なる冷却等、他の用途にも有効に利用することができる。
また、図1に示す例においては、室内からの低露点空気をクーリングタワー25に供給し、断熱増湿し冷却水を生成し、この冷却水を除湿後に室内に供給する空気を冷却する給気冷却器26との間で循環させる例を示している。それにより製造した低露点空気の温度を低下させ、別途必要であった目的空間の冷房動力を削減することができる。
上記のような装置により、目的空間に低露点空気を供給するための減湿システムとして、ダクト11内の減湿部14にクーリングタワー19などからの冷却水による熱交換器18を設置することで吸着剤粒子15による等温除湿操作を行って減湿することができる。その後、除湿剤粒子15は再生部17に移送されて再生され、粒子貯槽13で貯留されるが、この時、粒子再生は伝導加熱装置20による再生のため、必要風量を大幅に減らすことができる。それにより、再生用空気として目的空調空間である低露点空気供給空間からの排気、あるいは、製品の低露点空気の一部を使うことを可能とし、低露点空気を大量に製造することができる。
本発明は更に図2のような低露点空気製造装置として実施することもできる。即ち図2に示す例においては除湿剤をシート状の物体に付着し、或いはシート状のものと一体製造してシート状吸着剤保持部材30とした例を示している。このようなシート状吸着剤保持部材30は図中4枚示しているように複数枚重ねて、搬送ローラ31により除湿部ダクト32、再生部33、冷却部34、吸着材保持部材貯蔵部35の順に循環可能としている。図示の例では、吸着材保持部材貯蔵部35では複数枚のシート状吸着剤保持部材30を水平に重ねているのに対して、除湿部ダクト32ではこれを分離して図中水平に搬送し、再生部33では搬送ローラ31から搬送されるシート状吸着剤保持部材30を水平−垂直方向変換部42で垂直方向に分離して搬送し、垂直−水平方向変換部43で水平方向に重ね、以降は吸着剤保持部材貯蔵部35内まで重ねて搬送するように構成している。
図2の例においては除湿部ダクト32に吸気口36から外気、或いは目的空調空間39からの排気との混合気を導入し、排気口37から送風ダクト38を介して目的空調空間39に除湿空気を供給するようにしている。この除湿部ダクト32内において、シート状吸着剤保持部材30は前記空気流と反対方向に搬送するように設定しており、それにより除湿部ダクト32内でシート状吸着剤保持部材は向流接触することとなり、効率的な除湿を行うことができる。この除湿部ダクトには冷却用熱交換器としての冷却管40を多数配置し、等温除湿を可能としている。なお、図示実施例では4枚のシート状吸着剤保持部材を重ねて用いる例を示しているが、より多数のシート状吸着剤保持部材を重ねて用いることも可能である。更に冷却用熱交換器としての冷却管は平板状熱交換器を用いる等、種々の熱交換器を用いることができる。
再生部33においては仕切壁34によって室内を複数の流動層41に区切り、分離した各シート状吸着剤保持部材30を各仕切壁44に形成したスリットを通して搬送可能としている。区切られた複数の流動層41内では、各々の下方から導入する所定温度の空気によって流動層内粒子が流動し、それに接触することによりここを通過する各シート状吸着剤保持部材30を伝導加熱する。横方向に列設した流動層41において、シート状吸着剤保持部材30が移動する方向の順に導入する温風の温度を高温から低温になるように変化させ、最後の流動層41においては除湿部ダクト32から目的空調空間39に供給する除湿空気の一部を導入している。各流動層に導入される流動用空気は、各々の流動層の上部に設けた排出口45から排出している。冷却部34には冷却用熱交換器を備え、吸着剤再生時に温度上昇したシート状吸着剤保持部材30を冷却して吸着剤保持部材貯蔵部35に送っている。
上記のような装置においても、除湿部ダクト32内にクーリングタワーなどからの冷却水を導く冷却管40を設置することで等温除湿操作をおこなって減湿することができると共に、再生部33において流動層41による伝導加熱を行うことにより再生することができる。それにより、再生用空気として目的空調空間34としての低露点空気供給空間からの排気、あるいは、製品の低露点空気を使うことを可能とし、低露点空気を大量に製造することができる。
図3に示す実施例においては、垂直なダクト54内に複数の空気透過性の傾斜板46をジグザグ状に設置し、上部から吸着剤粒子を傾斜板46上で層状に順次下部の傾斜板46に移動しながら流下させ、下部の吸気口43から供給された空気と接触させることにより、吸着剤47と空気の接触効率を向上させ、かつ、吸着剤47の粒子と空気を向流接触させて目的空調空間57に除湿空気を供給している。この時、冷却配管48を傾斜板46の下部、または傾斜板内部、或いは吸着剤粒子層内のいずれに設置し、等温除湿を可能とする。
この例においても図中傾斜して配置した再生部50内に給気口51から室内排気の一部等の空気を導入して再生を行い、また空気供給口51から導入した加圧空気により粒子を流動状態にしエアスライド状態にする。その際内部に設けた伝導加熱部53で伝導加熱行うことを可能とする。また、この再生部50では必要に応じて外部の廃熱を用いて加熱を行い、また、再生後の除湿剤を冷却する熱交換器を設けても良い。更に、傾斜状の再生部をロータリーキルン状にして伝導加熱を行うこともできる。また図3の例においては、再生部50で再生した除湿剤粒子は、掃気口54からの加圧空気により搬送管55を通して、上方の除湿剤貯槽56に搬送している。
上記のような垂直なダクトを用いて上方から降下する除湿剤粒子と空気流とを向流接触させる手法は、図3に示す例のほか、例えば図4に示すように実施することもできる。即ち図4に示す例においては、垂直なダクト54内に水平に複数段の多孔性の空気分散板60を設け、上側の空気分散板から下側の空気分散板に除湿粒子47の流下を誘導する誘導板61を設けると共に、この誘導板61の上端部を上部側の空気分散板より上方に突出させることによりダクト内に垂直方向に複数の流動層62を形成する。図示実施例では垂直方向に4段の流動層62が形成され、各流動層62において下方から供給される空気が多孔性の空気分散板60を通って吸着剤粒子47を流動化させ、その状態で除湿を行うことができるようにする。各流動層62には外部のクーリングタワー等からの冷却水を供給し、ここでも等温除湿を可能とする。その他の再生部等の構成は前記図3に示した例と同様であるので、ここでの説明は省略する。
上記のように吸着剤による流動層62を垂直方向に複数形成し、上部から吸着剤を順次下部の空気分散板60上の流動層62に移動し、下部から空気を供給することにより、吸着剤粒子と空気の接触効率を向上させ、かつ、吸着剤粒子と空気を向流接触させることができる。
図5には更に他の実施例を示す。図5に示す例においては、前記図3に示すような垂直ダクト65〜67に多孔性の傾斜板46を設け、上方から順に除湿剤粒子47を流下させる低露点空気製造装置68〜70を図中3個独立して同一平面内に並設し、第1低露点空気製造装置68で処理した空気を順次第2低露点空気製造装置69、第3低露点空気製造装置70で処理することにより、順に露点の低い空気を製造することができるようにする。このように低露点空気製造装置において、後段の伝導加熱乾燥装置に供給する乾燥空気として処理空気、或いは換気の一部を使うことで乾燥度を更に上げることを可能としている。また、各装置で処理された空気の一部は、各々のシステムの吸着剤再生用に用いることにより、低露点になるほど再生処理に必要な空気量を減らすことを可能とし、後段で必要になる高温空気製造エネルギーを低下させ、全体の低露点空気製造システムとして効率を高めることができる。
このようなシステムにおいて、前段の低露点空気製造装置で−60℃低露点空気製造を行い、その空気の一部を後段低露点空気製造装置の粒子乾燥に用いることにより−100℃超低露点空気製造が可能となる。この時、2段であれば粒子乾燥温度を約200℃、3段とすると粒子乾燥温度を150℃以下にできる。またこの時、処理空気温度を30℃ではなく、10℃まで下げると2段で150℃の乾燥となり、また、3段とすると100℃以下の乾燥温度にすることができる。
図5に示す例においては独立した低露点空気製造装置を複数同一平面内に並設した例を示したが、これを図6に示すように、独立した低露点空気製造装置を1つのダクト中に複数垂直方向に並設しても良い。図6に示す例においては、下方の吸気口43から除湿する空気が供給される垂直ダクト65内に下方から順に第1低露点空気製造装置71、第2低露点空気製造装置72、第3低露点空気製造装置73を配置し、各装置の除湿部を同一のダクト74内に配置する。なお、各低露点空気製造装置の構成は前記図5に示すものと同様であるので、詳細な説明は省略する。
図6に示す例においては、前記の構成によって各装置で処理された空気の一部は、各々のシステムの吸着剤再生用に用いることにより、低露点になるほど再生処理に必要な空気量を減らすことを可能とし、後段で必要になる高温空気製造エネルギーを低下させ、全体の低露点空気製造システムとして効率を高めることができる。
前記のような本発明は、半導体やLi電池製造などための低湿度空気製造装置としてとして用いられる以外に、低露点を必要とする低温冷凍倉庫の除湿機等の種々の分野で利用することができる。
本発明の実施例1の説明図である。 本発明の実施例2の説明図である。 本発明の実施例3の説明図である。 本発明の実施例4の説明図である。 本発明の実施例5の説明図である。 本発明の実施例6の説明図である。 本発明によるFB乾燥試験結果を示す図である。 従来のロータ式装置の作動を示す低露点用の湿度線図である。 本発明の原理を示す低露点用の湿度線図である。 S−PVC粉末乾燥処理における熱風受熱型と伝熱体内装型の比較した表である。 従来の−60℃露点空気製造フロー図である。
符号の説明
11 ダクト
12 送風機
13 粒子貯槽
14 除湿部
15 除湿剤粒子
16 収集部
17 再生部
18 除湿部冷却用熱交換器
19 クーリングタワー
20 伝導加熱装置
21 目的空調空間
22 空気導入部
23 廃熱利用熱交換器
25 クーリングタワー
26 給気冷却器

Claims (8)

  1. 吸着剤または吸着剤保持部材が供給されるダクト内の除湿部に等温除湿を行う冷却器を設け、
    前記除湿部で除湿後の除湿剤または除湿剤保持部材を再生する再生部に伝導加熱装置を設けたことを特徴とする低露点空気製造装置。
  2. 前記除湿部では吸着剤粒子または吸着剤保持部材が、ダクト内の空気流の方向と逆方向に移動して、互いに向流接触することを特徴とする請求項1記載の低露点空気製造装置。
  3. 除湿空気を供給する目的空間からの排気をクーリングタワーに送り、断熱増湿を行って冷却水を生成し、該冷却水でダクト内或いは目的空間に供給して冷却作用を行うことを特徴とする請求項1記載の低露点空気製造装置。
  4. 下方から空気が供給される垂直なダクト内に、複数の空気透過性傾斜板をジグザグ状に垂直方向に設け、
    上部から吸着剤を最上部の傾斜板から順次下部の傾斜板に流下させることにより空気と吸着剤とを向流接触させることを特徴とする請求項1記載の低露点空気製造装置。
  5. 下方から空気が供給される垂直なダクト内に複数の空気透過性の空気分散板を、垂直方向に複数、吸着剤粒子を貯溜可能に、且つ貯留した粒子を流下可能に設け、
    前記空気分散板上の粒子を前記下方からの空気により流動層化し、
    上部から吸着剤を最上部の空気分散板上に流下させることにより空気と吸着剤とを向流接触させることを特徴とする請求項1記載の低露点空気製造装置。
  6. 前記低露点空気製造装置を垂直あるいは平面上に、第1の装置で処理した空気を他の装置で処理するように直列に配置し、各装置で処理した空気の一部を各装置における吸着剤再生に用いることを特徴とする請求項1記載の低露点空気製造装置。
  7. 前記再生部は、横方向に別個の流動層を複数列設した横型流動層であり、
    前記吸着剤保持部材を前記横型流動層を順に通過移動させて再生処理を行い、
    前記複数の流動層は吸着剤保持部材の移動方向順に、高温から低温になるように設定したことを特徴とする請求項1記載の低露点空気製造装置。
  8. 前記再生部は、ロータリーキルン、傾斜樋、または移動層として伝導加熱を行うものであり、
    出口側が最も高い温度で入口側が最も低い温度になるように加熱用伝熱管を配置することを特徴とする請求項1記載の低露点空気製造装置。
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