JP2009075532A - 撮像装置及び像振れ補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流し撮りやパンニング撮影直後、チルティングの手振れ補正を正確に行うことができる撮像装置を提供する。
【解決手段】本発明の撮像装置は、ぶれ信号を出力する角速度センサ11と、直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタ回路部12と、ハイパスフィルタ回路部12に蓄積されている電荷を第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチASW1と、角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部15と、角加速度の時間的変化を検出するために角速度信号を一定時間毎にサンプリングすると共に角速度信号のサンプリング値に基づき微分値を求めてその大きさの時間的変化を検出する検出回路部15Dとを有し、検出回路部15Dの検出結果に基づきアナログスイッチをオン・オフ制御することによりハイパスフィルタの時定数を第1の時定数と前記第2の時定数との間で切り替える。
【選択図】図3

Description

本発明は、角速度センサとハイパスフィルタとを用いて手振れに起因する角速度の検出を行い、像振れを補正する撮像装置及び画像振れ補正装置の改良に関する。
従来から、撮像装置には、像振れを補正する画像振れ補正装置を有するものが知られている。その画像振れ補正装置は、角速度センサとハイパスフィルタとを用いて手振れに基づく角速度の検出を行っている(例えば、特許文献1参照。)。その角速度センサはカメラの振動によるぶれを検出してぶれ信号を出力する。
ハイパスフィルタは、コンデンサと抵抗器とから構成され、角速度センサのドリフト等に起因するぶれ信号のオフセット(直流成分)を除去するために用いられる。そのハイパスフィルタ通過後のぶれ信号(ぶれに起因する交流成分)は角速度信号として用いられる。この角速度信号に基づき画像振れの補正が行われる。
特開2004−215189号公報
ところで、手ぶれに起因するぶれ信号の周波数は一般的に1Hz程度〜10数Hz程度である。従って、ハイパスフィルタのカットオフ周波数が1Hzより十分に小さくないと、手振れに起因する画像振れの補正が正確にできない。そこで、ハイパスフィルタのカットオフ周波数は0.1Hz程度に設定されている。
従って、そのハイパスフィルタの時定数は、τ=1/(2π×0.1)=1.6秒程度である。しかし、このような時定数に設定すると、角速度信号に大きな変動があったときに、角速度信号が整定するのに6×τ=約10秒程度を要することになる。
従って、例えば、図1に示すように、カメラ本体1を左右に移動させながら撮影するパンニング撮影時には、カメラ1の方向変化に伴って以下に説明する現象が生じる。
その図1において、符号A1は静止状態のカメラ本体1を素早く被写体に向けるための回動操作開始期間、符号A2はパンニング撮影のためにカメラ本体1を一定角速度で回動させる回動撮影期間、符号A3はパンニング撮影を終了してからカメラ本体1を回動停止させる回動操作終了期間、符号A4はカメラ本体1の回動停止後、カメラ本体1が静止状態に保たれている静止状態期間を示している。
そのパンニング撮影の際のカメラ本体1の実際の角速度(真の角速度)の変化曲線Qが図2に実線で示され、角速度信号の変化曲線Q’が破線で示されている。その図2において、横軸の単位は時間であり、縦軸の単位は角速度又は電圧に対応するスケール値である。
回動操作開始期間A1では、パンニング撮影準備のためのカメラ本体1の素早い回動操作により、カメラ本体1の実際の角速度は符号Q1で示すようにゼロから上昇する。回動撮影期間A2では、カメラ本体1の実際の角速度は符号Q2で示すように一定となる。回動操作終了期間A3では、カメラ本体1の回動停止のために、カメラ本体1の実際の角速度は符号Q3で示すように下降する。静止状態期間A4では、カメラ本体1の実際の角速度は符号Q4で示すようにゼロとなる。
なお、カメラ本体1を被写体に向けるためにカメラ本体1をチルティングさせてチルティング撮影を行う際のカメラ本体1の角速度の変化もパンニング撮影時のカメラ本体1の実際の角速度の変化と同様の変化を示す。
これに対して、角速度センサから出力される角速度信号Q’は、回動操作開始期間A1では、カメラ本体1が静止状態から一定方向に加速されて回動されるので、ハイパスフィルタのコンデンサに電荷が充電され、符号Q1’で示すように上昇する。回動撮影期間A2では、ハイパスフィルタのコンデンサに蓄積されている電荷がハイパスフィルタの時定数に従って放電されるために、角速度信号Q’は符号Q2’で示すように減少する。回動操作終了期間A3ではカメラ本体1の角速度Qが減速されるので(カメラ本体1が逆方向に加速されるので)、ハイパスフィルタのコンデンサの電荷が急激に放電され、角速度信号Q’は符号Q3’で示すように急激に減少すると共に、コンデンサは逆方向に充電される。静止状態期間A4では、カメラ本体1の実際の角速度Qは符号Q4で示すようにゼロとなるので、ハイパスフィルタのコンデンサに蓄積されている電荷がハイパスフィルタの時定数に従って放電され、角速度信号Q’は符号Q4’で示すように上昇する。
すなわち、回動操作開始期間A1と回動操作終了期間A3とでは、カメラ本体1の実際の角速度Qの変化と角速度信号Q’の変化とが対応しているが、一定角速度であるはずべきの回動撮影期間A2ではハイパスフィルタの時定数τに基づく電荷の放電により角速度信号Q’が減少するために角速度信号Q’が減速しているように観測される。
その一方、、カメラ本体1が静止しているはずべきの静止状態期間A4では、ハイパスフィルタの時定数τに基づく電荷の放電により角速度信号Q’が整定するまでの間、角速度信号Q’が加速しているように観測される。
従って、例えば、静止状態期間A4への移行直後に撮影を行うと、実際はカメラ本体1は静止しているにもかかわらず、角速度信号Q’が整定しきっておらず、カメラ本体1が大きく動いているような角速度信号Q’が得られるため、この角速度信号Q’に基づいて手振れ補正を行うと、大きくぶれた写真になる。
そこで、従来の撮像装置には、手振れ/パンチルト判別手段が設けられている。この手振れ/パンチルト判別手段によりパン/チルトと判別されたとき、ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を急激に放電させて、ハイパスフィルタから出力される角速度信号Q’が時定数により整定するのを待たずに撮影できるようにしている。
この手振れ/パンチルト判別手段では、角速度信号が所定の閾値より大きい値であることが所定時間持続したときにパンニング又はチルティング撮影を行っていると判定している。
しかしながら、この手振れ/パンチルト判別手段では、カメラ本体1の実際の角速度が加速中または減速中であるかどうかにかかわらず、角速度信号の大きさのみでパンニング撮影(又はチルティング撮影)であると判別するため、カメラ本体1の実際の加速が終わって等速運動に移行するタイミング、カメラ本体1の減速が終って静止状態に移行するタイミングを正しく検出できず、カメラ本体1の等速運動中の撮影(流し撮り)やカメラ本体1の静止直後の撮影時の手振れ補正に支障をきたすことになる。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、流し撮りやパンニング撮影直後、チルティングの手振れ補正を正確に行うことができる撮像装置及び画像ぶれ補正装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の撮像装置は、カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、前記ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出するために前記角速度信号を一定時間毎にサンプリングすると共に該角速度信号のサンプリング値に基づき微分値を求めてその大きさの時間的変化を検出する検出部と、該検出部の検出結果に基づき前記アナログスイッチをオン・オフ制御することにより前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数と前記第2の時定数との間で切り替える切り替え部とを有し、前記検出部には予め定められた絶対閾値が設けられ、該検出部は前記微分値の大きさの絶対値が前記絶対閾値以上になった時点から該絶対閾値よりも小さくなった時点までの継続時間を演算して該継続時間が予め定められた閾値時間よりも大きいか否かを判断する判断部を有し、前記切り替え部は、前記判断部が前記微分値の大きさの絶対値が前記閾値よりも小さく前記継続時間が前記閾値時間よりも大きいと判断したときに前記ハイパスフィルタに蓄積された電荷を第2の時定数に従って放電させるために前記アナログスイッチをオンさせることを特徴とする。
請求項2に記載の撮像装置は、前記切り替え部は、前記ハイパスフィルタの時定数を前記第2の時定数に切り替え後、前記第1の時定数よりも短く前記第2の時定数よりも長い設定期間内に、前記第1の時定数に復帰させることを特徴とする。
請求項3に記載の撮像装置は、前記演算部は、前記ハイパスフィルタが前記第2の時定数に設定されている前記設定期間中に、露光開始要求を受けたときに、前記設定期間の経過直後に露光を開始させることを特徴とする。
請求項4に記載の撮像装置は、前記演算部は、前記角速度信号に含まれている変動成分を除去するローパスフィルタ部を前記検出部の前段に有することを特徴とする。
請求項5に記載の撮像装置は、カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、前記ぶれ信号が入力されかつ該ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出することにより該カメラ本体の方向変更開始時点と方向変更終了時点とを検出する検出部と、該検出部により前記カメラ本体の方向変更開始時点又は方向変更終了時点が検出されたときに、前記アナログスイッチをオン・オフ制御することにより前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数から前記第2の時定数に切り替えた後、前記第1の時定数に復帰させる切り替え部と、を有することを特徴とする。
請求項6に記載の撮像装置は、前記演算部は、前記ハイパスフィルタが前記第2の時定数に設定されている設定期間中に、露光開始要求を受けたときに、前記設定期間の経過直後に露光を開始させることを特徴とする。
請求項7に記載の撮像装置は、前記演算部は、露光中は、前記ハイパスフィルタの時定数の変更を禁止することを特徴とする。
請求項8に記載の画像ぶれ補正装置は、カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、前記ぶれ信号が入力されかつ該ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出するために前記角速度信号を一定時間毎にサンプリングすると共に該角速度信号のサンプリング値に基づき微分値を求めてその大きさの時間的変化を検出する検出部と、該検出部の検出結果に基づき前記アナログスイッチをオン・オフ制御して前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数と前記第2の時定数との間で切り替える切り替え部と、を有することを特徴とする。
請求項9に記載の画像ぶれ補正装置は、カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、前記ぶれ信号が入力されかつ該ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出することにより該カメラ本体の方向変更開始と方向変更終了とを検出する検出部と、該検出部により前記カメラ本体の方向変更開始又は方向変更終了が検出されたときに、前記アナログスイッチをオン・オフ制御することにより前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数から前記第2の時定数に切り替えた後、前記第1の時定数に復帰させる切り替え部とを備えていることを特徴とする。
請求項10に記載の撮像装置は、カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、前記ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出するために前記角速度信号を一定時間毎にサンプリングすると共に該角速度信号のサンプリング値に基づき微分値を求めてその大きさの時間的変化を検出する検出部と、該検出部の検出結果に基づき前記アナログスイッチをオン・オフ制御することにより前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数と前記第2の時定数との間で切り替える切り替え部とを有し、前記検出部には予め定められた第1絶対閾値と第2絶対閾値とが設けられ、前記検出部は前記微分値の大きさの絶対値が前記第1絶対閾値以上になった時点から該第1絶対閾値よりも小さくなった時点までの継続時間を演算して該継続時間が予め定められた閾値時間よりも大きいか否かを判断すると共にハイパスフィルタの出力の絶対値が第2絶対閾値よりも大きいか否かを判断する判断部を有し、前記切り替え部は、前記判断部が前記微分値の大きさの絶対値が前記第1絶対閾値よりも小さくて前記継続時間が前記閾値時間よりも大きいと判断したときでかつハイパスフィルタの出力の絶対値が前記第2絶対閾値よりも大きい場合に前記ハイパスフィルタに蓄積された電荷を第2の時定数に従って放電させるために前記アナログスイッチをオンさせることを特徴とする。
請求項11に記載の撮像装置は、前記切り替え部は、前記ハイパスフィルタの時定数を前記第2の時定数に切り替え後、前記第1の時定数よりも短く前記第2の時定数よりも長い設定期間内に、前記第1の時定数に復帰させることを特徴とする。
請求項12に記載の撮像装置は、前記演算部は、露光中は、前記ハイパスフィルタの時定数の変更を禁止することを特徴とする。
請求項13に記載の撮像装置は、前記演算部は、前記ハイパスフィルタが前記第2の時定数に設定されている前記設定期間中に、露光開始要求を受けたときに、前記設定期間の経過直後に露光を開始させることを特徴とする。
請求項14に記載の画像ぶれ補正装置は、カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、前記ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出するために前記角速度信号を一定時間毎にサンプリングすると共に該角速度信号のサンプリング値に基づき微分値を求めてその大きさの時間的変化を検出する検出部と、該検出部の検出結果に基づき前記アナログスイッチをオン・オフ制御することにより前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数と前記第2の時定数との間で切り替える切り替え部とを有し、前記検出部には予め定められた第1絶対閾値と第2絶対閾値とが設けられ、該検出部は前記微分値の大きさの絶対値が前記第1絶対閾値以上になった時点から該第1絶対閾値よりも小さくなった時点までの継続時間を演算して該継続時間が予め定められた閾値時間よりも大きいか否かを判断すると共にハイパスフィルタの出力の絶対値が第2絶対閾値よりも大きいか否かを判断する判断部を有し、前記切り替え部は、前記判断部が前記微分値の大きさの絶対値が前記第1絶対閾値よりも小さくて前記継続時間が前記閾値時間よりも大きいと判断したときでかつハイパスフィルタの出力の絶対値が前記第2絶対閾値よりも大きい場合に前記ハイパスフィルタに蓄積された電荷を第2の時定数に従って放電させるために前記アナログスイッチをオンさせることを特徴とする。
請求項1ないし請求項7に記載の撮像装置、請求項8、請求項9に記載の画像ぶれ補正装置によれば、カメラ本体の角速度の時間的変化である角加速度の変化を正確に検出して角速度信号に含まれている直流成分を除去することにしたので、流し撮りやカメラの方向変更直後の手振れ補正をすることができる。
特に、請求項3、請求項6に記載の撮像装置によれば、ハイパスフィルタの時定数が第2の時定数に変更されている設定期間中に、露光開始の要求を受けた場合に、設定期間の経過直後に露光を開始させることにしたので、露光中に角速度信号が急激に変化することに起因するぶれ撮影画像の発生を回避できる。
請求項4に記載の撮像装置によれば、角速度信号に含まれている交流成分を除去して角加速度の変化を検出することにしたので、より一層精確に角加速度の変化を検出できる。
請求項7に記載の撮像装置によれば、露光中の場合、時定数の変更を禁止するので、露光中に角速度信号が急激に変化することに起因するぶれ撮影画像の発生を回避できる。
請求項10ないし請求項13に記載の撮像装置、請求項14に記載の画像ぶれ補正装置によれば、角速度信号の大きさも考慮に入れて、パンニング撮影又はチルティング撮影の判断を行うようにしたので、カメラ本体の加速終了、減速終了を請求項1ないし請求項9に記載のものよりもより一層正確に検出して、流し撮り撮影やパンニング撮影直後の手ぶれ補正をより一層確実に行うことができる。
以下に、図面を参照しつつ本発明に係わる撮像装置としてのデジタルカメラの実施例を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
図3は本発明に係わる撮像装置の手振れ補正回路の制御ブロック図である。その図3において、11は角速度センサ、12はハイパスフィルタ回路部、13、13’は増幅回路部、14、14’はA/D変換回路、15はデジタル演算部、16は振れ補正装置、17は撮像部、18は撮像制御部である。角速度センサ11は例えばヨー方向のカメラの振れを検出するジャイロセンサS1、ピッチ方向のカメラの振れを検出するジャイロセンサS2とから構成されている。
ハイパスフィルタ回路部12は、ここでは、オフセット電圧除去用のハイパスフィルタ部HPF1、HPF2とから構成されている。ハイパスフィルタ部HPF1はコンデンサC11と抵抗R11と抵抗R12とアナログスイッチASW1とから構成されている。ハイパスフィルタ部HPF2はコンデンサC21と抵抗R21と抵抗R22とアナログスイッチASW2とから構成されている。
ジャイロセンサS1の第1端子S1aは電源用のコンデンサC13の+側に接続され、コンデンサC13の−側はアースされている。コンデンサC13の+側には所定の電圧が印加されている。ジャイロセンサS2の第2端子S2aは電源用のコンデンサC23の+側に接続され、コンデンサC23の−側はアースされている。コンデンサC23の+側には所定の電圧が印加されている。
ジャイロセンサS1の第2端子(出力端子)S1bはコンデンサC11の一側に接続されている。ジャイロセンサS1の第3端子S1cはアースされている。ジャイロセンサS1の第4端子S1dは基準電圧印加線19に接続されている。コンデンサC11の他側は抵抗R11の一側に接続されると共に抵抗R12の一側に接続されている。
抵抗R11の他側は基準電圧印加線19に接続されている。抵抗R12の他側はASW1スイッチを介して基準電圧印加線19に接続されている。コンデンサC11と抵抗R11とはハイパスフィルタを構成している。抵抗R12とアナログスイッチASW1とは放電回路を構成している。そのアナログスイッチASW1は後述する切り替え信号によってオン・オフされる。その抵抗R12の抵抗値は抵抗R11の抵抗値に較べてはるかに小さい。コンデンサC11と抵抗R11とによりハイパスフィルタHPF1の第1の時定数が設定され、コンデンサC11と抵抗R11と抵抗R12とアナログスイッチASW1とによってハイパスフィルタHPF1の第2の時定数が設定される。
ジャイロセンサS2の第2端子(出力端子)S2bはコンデンサC21の一側に接続されている。ジャイロセンサS2の第3端子S2cはアースされている。ジャイロセンサS2の第4端子S2dは基準電圧印加線19’に接続されている。コンデンサC21の他側は抵抗R21の一側に接続されると共に、アナログスイッチASW2を介して抵抗R22の一側に接続されている。抵抗R21、抵抗R22の他側は基準電圧印加線19’に接続されている。
コンデンサC21と抵抗R21とは、ハイパスフィルタを構成し、抵抗R22とアナログスイッチASW2とは放電回路を構成している。そのアナログスイッチASW2は後述する切り替え信号によってオン・オフされる。その抵抗R21の抵抗値は抵抗R22の抵抗値に較べてはるかに小さい。コンデンサC21と抵抗R21とによりハイパスフィルタHPF2の第1の時定数が設定され、コンデンサC21と抵抗R21と抵抗R22とアナログスイッチASW2とによってハイパスフィルタHPF2の第2の時定数が設定される。ここで、抵抗R12、抵抗R22はアナログスイッチASW1、ASW2の等価抵抗を示している。その等価抵抗の値は数十〜数百Ωである。
増幅回路部13は、オペレーショナルアンプリファイアOP11と抵抗R13とから構成されている。増幅回路部13’はオペレーショナルアンプリファイアOP21と抵抗R23とから構成されている。オペレーショナルアンプリファイアOP11の+端子は抵抗R12の一側に接続されている。オペレーショナルアンプリファイアOP11の−端子は抵抗R13の一側に接続されている。抵抗R13の他側は基準電圧印加線19に接続されている。オペレーショナルアンプリファイアOP11の出力端子はオペレーショナルアンプリファイアOP11の−端子と抵抗R13の一側とに接続されている。
オペレーショナルアンプリファイアOP21の+端子は抵抗R21の一側とアナログスイッチASW2を介して抵抗R22の一側とに接続されている。オペレーショナルアンプリファイアOP21の−端子は抵抗R23の一側に接続されている。抵抗R23の他側は基準電圧印加線19’に接続されている。オペレーショナルアンプリファイアOP21の出力端子はオペレーショナルアンプリファイアOP21の−端子と抵抗R23の一側とに接続されている。
オペレーションアンプリファイアOP11から出力された角速度信号とオペレーションアンプリファイアOP21から出力された角速度信号とはA/D変換回路14、14’を介してデジタル演算部15に入力される。デジタル演算部15の詳細構成は後述する。
撮像部17は、例えば、鏡胴ユニットと撮像素子とから大略構成されている。撮像素子には例えばCCDやCMOSセンサが用いられる。鏡胴ユニットは撮像レンズ、シャッター機構、絞り機構、ズーム機構、焦点合わせ機構等から大略構成される。これらの構成は公知であるのでその詳細な説明は省略する。
撮像部制御部18とデジタル演算部15との間では、露光タイミング等の情報の授受が行われる。撮像部制御部18はデジタル演算部15の指令に基づいて鏡胴ユニットを駆動制御し、ズーム動作、焦点合わせ動作、露出調整、露光動作、撮影画像の画像処理部20への転送等の制御が行われる。その撮像部17の撮像データは画像処理部20に入力される。画像処理部20はデジタル演算部15の指令に基づいて画像処理データをメモリ又は表示部に向けて出力する。
デジタル演算部15は、積分回路15A、制御部15B、ローパスフィルタ部15C、検出回路部15Dを有する。ローパスフィルタ部15Cは検出回路部15Dの前段に設けられている。デジタル変換された角速度信号は、その変動成分が積分回路15Aに入力されて積分され、角度信号に変換される。その角度信号は制御部15Bに入力される。制御部15Bはその角度信号に基づいて手振れ補正制御信号を生成する。
振れ補正装置16は、例えば、撮像素子を支持する載置ステージ、ボイスコイルモータ等のアクチュエータを含む撮像素子保持機構16Bと、そのアクチュエータを駆動する駆動回路16Aとから大略構成されている。駆動回路16Aは制御部15Bからの手振れ補正制御信号に基づいて像振れを補正する方向に載置ステージを駆動制御する。これにより、像ぶれが打ち消される方向に載置ステージが移動される。なお、ここでは、撮像素子を移動させて像振れを補正する構成として説明しているが、撮像素子を固定して、撮像レンズを移動させて像ぶれを打ち消す構成を採用することもできる。
検出回路部15Dには、ローパスフィルタ部15Cを介して高周波変動成分が除去された角速度信号が入力される。検出回路部15Dは検出部15D1と切り替え部15D2とからなる。検出部15D1はカメラ本体1の角速度の時間的変化を検出するために角速度信号を一定時間毎にサンプリングすると共に角速度信号のサンプリング値に基づき微分値を求めてその大きさの時間的変化を検出する機能を有する。
切り替え部15D2は検出部15D1の検出結果に基づきアナログスイッチASW1、ASW2をオン・オフ制御することによりハイパスフィルタHPF1、HPF2の時定数を第1の時定数と第2の時定数との間で切り替える機能を有する。
検出部15D1は予め定めた絶対閾値L1を有し、微分値の大きさの絶対値が絶対閾値L1以上になった時点から絶対閾値L1よりも小さくなった時点までの継続時間を演算するためのカウンタと、継続時間が予め定められた閾値時間T1よりも大きいか否かを判断する判断部とを有する。絶対閾値L1はカメラ本体1の実際の角加速度の大きさの変化を考慮して定められる。また、ここでは、絶対閾値L1は手ぶれをパンニング撮影、チルティング撮影と判定するのを避けるため、若干大きめに設定されている。閾値時間T1は、カメラ本体1の実際のパンニング撮影時等の角速度の加速、減速曲線を考慮して定められる。
アナログスイッチASW1、ASW2がオンされると、コンデンサC11の他側と基準電圧印加線19との間、コンデンサC21の他側と基準電圧印加線19’との間がアナログスイッチASW1、ASW2を介して短絡され、第1の時定数τから第2の時定数τ’に切り替えられるため、コンデンサC11、C21に蓄積されていた電荷が急速に放電され、HPF1、HPF2の直流成分が除去され、迅速にハイパスフィルタHPF1、HPF2の角速度信号が基準電圧に整定される。ハイパスフィルタHPF1、HPF2は、第1の時定数τから第2の時定数τ’に切り替え後、設定時間T2後に再び第1の時定数τに切り替えられる。
その設定時間T2はハイパスフィルタHPF1、HPF2に充電されている電荷が十分に放電されるに足りる時間であるのが望ましい。その設定時間T2は第1の時定数τよりも短く第2の時定数τ’よりも長く設定される。好ましくは、設定時間T2は第2の時定数τ’の6倍程度である。
ハイパスフィルタHPF1、HPF2の第1の時定数はτ=R11×C11=R21×C21である。アナログスイッチASW1、ASW2の抵抗値R12、R22が抵抗値R11、R21の1/200とすると、抵抗R11と抵抗R12の合成抵抗(抵抗R21と抵抗R22との合成抵抗)はR12<<R11(R22<<R21)のとき、ほぼR12(R22)と等しいので、アナログスイッチASW1、ASW2がオンしたときの第2の時定数τ’は、アナログスイッチASW1、ASW2をオフしたときの第1の時定数τの1/200となる。
従って、アナログスイッチASW1、ASW2をオフしている時の第1の時定数τが1.55s(カットオフ周波数f=1/(2π*τ)=0.1Hz)のとき、第2の時定数τ’は0.008sとなる。従って、アナログスイッチASW1、ASW2をオンさせる設定時間T2は0.048s以上でかつ閾値時間T1より短いのが望ましい。
以下に、図4ないし図6を参照しつつ、本発明に係わる撮像装置、画像振れ補正装置の作用の一例を説明する。
図4は本発明のカメラ本体1の姿勢変更操作とハイパスフィルタの時定数切り替え動作との関係を説明するフローチャートを示している。ここで、手ぶれ補正スイッチをオンされているものとする。
カメラ本体1の向きを変化させて撮影するパンニング撮影(チルティング撮影)の際、角速度センサ11からぶれ信号が出力される。そのぶれ信号はハイパスフィルタ回路部12に入力される。そのぶれ信号に基づく角速度信号は増幅回路部13、13’により増幅された後、A/D変換回路14、14’に入力される。その角速度信号はA/D変換回路14、14’によってA/D変換される(S.1)。そのA/D変換後の角速度データはデジタル演算部15に入力される。
その角速度データは積分回路15Aに入力されると共に、ローパスフィルタ15Cに入力される。ローパスフィルタ15Cは高周波ノイズを除去するためローパスフィルタ(LPS)処理を行う(S.2)。その高周波ノイズが除去された角速度データは検出回路部15Dに入力される。
検出部15D1は、前回サンプリング時の角速度データ値と今回サンプリング時の角速度データ値との差、すなわち、角速度信号の微分値(角加速度)を算出する。ついで、その微分値の絶対値が絶対閾値L1より大きいか否かを判断する(S.3)。
検出部15D1は微分値の絶対値が絶対閾値L1よりも大きい場合、カウンタをインクリメントする(S.4)。その後、S.5に移行して、所定時間、サンプリング処理待ちを行った後、S.1に戻ってS.1ないしS.3の処理を行う。微分値の絶対値が絶対閾値L1よりも大きい場合、S.1ないしS.5の処理が継続され、カウンタのカウント値が「1」づつインクリメントされる。
検出部15D1は、微分値の絶対値が絶対閾値L1よりも小さい場合、カウンタのカウント値が閾値時間T1よりも大きいか否か判断する(S.6)。すなわち、微分値の絶対値が絶対閾値L1以上である継続時間が閾値時間T1以上継続した後に微分値の絶対値が絶対閾値L1以下となったか否かを判断する。
S.6において、カウンタのカウント値が閾値時間T1よりも小さい場合、S.11に移行して、カウンタのカウント値をゼロにリセットした後、S.5に移行し、サンプリング処理待ちを行って、S.1に戻り、再度、S.1以降の処理を行う。これは、パンニング撮影(チルティング撮影)以外のカメラ本体1の振動に対応する処理ループである。
カウンタのカウント値が閾値時間T1よりも大きい場合、すなわち、微分値の絶対値が絶対閾値L1よりも大きい継続時間が閾値時間T1以上続いた後に微分値の絶対値が絶対閾値L1以下となった場合、図1に示すレリーズボタンRLの操作により露光中であるか否かが判断される(S.7)。露光中であると判断された場合には、後述のS.8ないしS.10、の処理を行わずに、S.11 に移行してカウンタのカウント値をゼロリセットした後、S.5に移行し、サンプリング処理待ちを行ってS.1に戻り、S.1以降の処理を繰り返す。従って、図5に示すようにアナログスイッチASW1、ASW2はオンされず、露光中の場合、ハイパスフィルタHPF1、HPF2の時定数は第1の時定数τから第2の時定数τ’に変更されず、角速度信号が急激に変化することに起因するぶれ撮影画像の発生を回避できる。すなわち、露光中は、ハイパスフィルタ回路部12の時定数の変更が禁止される。
S.7において、露光中でないと判断された場合には、アナログスイッチASW1、ASW2がオンされる(S.8)。このアナログスイッチASW1、ASW2のオンによりハイパスフィルタHPF1、HPF2に蓄積されていた電荷が急速に放電される。
その後、S.9に移行して、設定時間T2の間、放電処理待ちを行った後、アナログスイッチASW1、ASW2がオフされる(S.10)。ついで、カウンタのカウント値がゼロにリセットされ(S.11)、S.5に移行した後、再び、S.1に戻って、手ぶれ補正処理が続行される。
図6は図4に示す放電処理を行った場合のカメラ本体1のパンニング撮影時の姿勢変更に基づく実際の角速度曲線と角速度信号曲線と微分曲線との関係を示している。この図6において、符号K1はカメラ本体1の実際の角速度曲線又は角速度(実線で示す)であり、符号K2はハイパスフィルタ回路部12から出力される角速度信号曲線又は角速度信号(破線で示す)であり、符号K3はサンプリングに基づく微分処理により求められた微分曲線(一点鎖線で示す)である。その横軸はパンニング撮影開始時点を0秒としてパンニング撮影が終了するまでの時間を示しており、その単位は秒である。
また、縦軸は角速度センサ11の感度に依存する電圧値であり、ゼロは基準電圧Vrefに相当している。この図6では、発明の理解の容易化を図るために、パンニング撮影時の最大電圧値を「1」として表している。また、微分値は角速度データのサンプリング周期を1msとして、各サンプリング値毎の差の100倍の電圧値で表示している。
パンニング撮影開始(角速度の加速終了)であるX1時点で微分値の絶対値が絶対閾値L1以上である継続時間が閾値時間T1以上続いた後に、微分値の絶対値が絶対閾値L1以下となったと判断されると、アナログスイッチASW1、ASW2はオンされる。
これにより、ハイパスフィルタ回路部12の時定数が第1の時定数τから第2の時定数τ’に切り替えられるため、ハイパスフィルタ回路部12に蓄積されていた電荷が符号K2’で示すように放電され、角速度信号K2は急速に減少してVrefに整定される。角速度信号K2の急激な減少に伴い、その微分値は符号K3’で示すように急速に増加・減少する。なお、設定時間T2は第2の時定数τ’よりも大きく設定されているので、ハイパスフィルタ回路部12に蓄積されていた電荷は十分に放電される。
また、パンニング撮影終了(角速度の減速終了)であるX2時点で再び微分値の絶対値が絶対閾値L1以上である継続時間が閾値時間T1以上続いた後に、微分値の絶対値が絶対閾値L1以下となったと判断されると、アナログスイッチASW1、ASW2が同様にオンされる。
これにより、ハイパスフィルタ回路部12の時定数が第1の時定数τから第2の時定数τ’に切り替えられるため、ハイパスフィルタ回路部12に蓄積されていた電荷が符号K2”で示すように放電され、角速度信号K2は急速に上昇してVrefに整定される。角速度信号K2の急激な上昇に伴い、その微分値は符号K3”で示すように急速に増加・減少する。なお、この場合にも、設定時間T2は第2の時定数よりも大きく設定されているので、ハイパスフィルタ回路部12に蓄積されていた電荷は十分に放電される。
その時点X1がカメラ本体1の変更開始時点に相当し、その時点X2がカメラ本体1の変更終了時点に相当し、検出部15D1はカメラ本体1の角加速度の時間的変化を検出することによりカメラ本体1の方向変更開始と方向変更終了とを検出する検出部として機能し、切り替え部15D2は検出部15D1によりカメラ本体1の方向変更開始又は方向変更終了が検出されたときに、アナログスイッチASW1、ASW2をオン・オフ制御することによりハイパスフィルタ回路部12の時定数を第1の時定数τから第2の時定数τ’に切り替えた後、第1の時定数τに復帰させる切り替え部として機能する。
(実施例2)
図7は本発明に係わる撮像装置の実施例2を説明するためのフローチャートであって、この実施例2では、ハイパスフィルタの時定数が第2の時定数τ’に変更されている設定期間中に、露光開始の要求を受けた場合に、角速度信号が急激に変化することに起因するぶれ撮影画像の発生を回避できる構成としたものである。
この実施例2では、検出回路部15DはアナログスイッチASW1、ASW2のオン処理(S.8)後に、S.12に移行して図1に示すレリーズスイッチRLが押されたか否かを判断する。レリーズスイッチRLが押されていない場合には、S.9に移行して、実施例1と同様の処理を行う。レリーズスイッチRLが押されていた場合には、露光要求指令があったと判断して、S.13に移行して、露光禁止信号をデジタル演算部15の他の処理回路部に出力した後、S.9に移行する。
ついで、設定時間T2の経過後、検出回路部15Dは露光禁止信号を出力したか否かを判断する(S.14)。検出回路部15Dは露光開始信号が出力されていないときには、そのままS.10に移行して実施例1と同様の処理を行う。検出回路部15Dは露光開始信号が出力されていたときには、アナログスイッチASW1、ASW2をオフさせた後(S.15)、露光禁止解除信号をデジタル演算部15の他の処理回路部に出力し(S.16)、S.11に移行して実施例1と同様の処理を行う。
これにより、図8に示すように、アナログスイッチASW1、ASW2のオン期間中、すなわち、設定時間T2内に図1に示すレリーズスイッチRLが押されて、露光要求指令があった場合、露光が禁止され、そのアナログスイッチASW1、ASW2のオフ直後から露光が開始されることになる。
この実施例2によれば、ハイパスフィルタの時定数が第2の時定数τ’に変更されている設定期間中に、露光開始の要求を受けた場合に、設定期間T2の経過直後に露光が開始されることになるので、露光中に角速度信号が急激に変化することに起因するぶれ撮影画像の発生を回避できる。
(実施例3)
図9ないし図12は本発明に係わる撮像装置の実施例3を説明するための説明図である。図9は実施例1に係わる撮像装置の不具合を説明するための拡大図であって、角速度信号曲線K2と微分曲線K3との関係を模式的に示すグラフである。
実施例1では、微分値の絶対閾値L1をカメラ本体1の実際の角加速度Qの大きさの変化を考慮して定めているが、この絶対閾値L1の大きさは手ぶれを誤ってパンニング撮影(チルティング撮影)と判定しないために、実施例1で説明したように若干大きく設定している。
従って、カメラ本体1の真の角速度Qの加速期間Q1又は真の角速度Qの減速期間Q3が終了していない時点で加速又は減速が終了したと判断されることがある。
すなわち、図9に示すように、微分値の絶対閾値L1のみで判断すると、カメラ本体1の真の角速度Qの加速期間が終了するよりもかなり手前の時点Z1(X1)でカメラ本体1の加速が終了したと判断され、この時点Z1(X1)でアナログスイッチASW1、ASW2がオンされ、いったんハイパスフィルタ回路部12のコンデンサに蓄積されている電荷が第2の時定数τ’に従って放電された後も、カメラ本体1が加速されるため、検出タイミングずれΔtが生じ、この検出タイミングずれΔtのずれに伴ってオフセット電圧offsが発生する。また、カメラ本体1の真の加速度Qの減速期間Q3が終了するよりもかなり手前の時点Z2(X2)でカメラ本体1の減速が終了したと判断され、この時点Z2(X2)でアナログスイッチASW1、ASW2がオンされ、いったんハイパスフィルタ回路部12のコンデンサに蓄積されている電荷が第2の時定数τ’に従って放電された後も、カメラ本体1が減速されるため、検出タイミングずれΔtが同様に生じ、この検出タイミングずれΔtのずれに伴ってオフセット電圧offsが発生する。
このため、ハイパスフィルタ回路部12の時定数を実質的に小さくできず、角速度信号K2の整定の迅速化を実施例1に記載した以上には図り難い。
この実施例3では、パンニング撮影開始(カメラ本体1の加速終了)、パンニング撮影終了(カメラ本体1の減速終了)をより一層正確に検出することにより、流し撮り撮影やパンニング撮影直後の手ぶれ補正をより一層確実に行うことができる撮像装置を提供する。
以下、その詳細を図3、図10ないし図12を参照しつつ説明する。
ここでは、検出部15D1は、予め定められた第1絶対閾値L1と第2絶対閾値L2とを有する。ここで、第1絶対閾値L1は、カメラ本体1の真の角速度Qの加速期間が終了直前の時点Z1(X1)、カメラ本体1の真の角速度Qの減速期間が終了直前の時点Z2(X2)を正確に判断するため、かなり小さい値に設定されている。第2絶対閾値L2は角速度信号K2の出力の絶対値と比較するのに用いられる。この第2絶対閾値L2は、パンニング撮影、チルティング撮影であるのか否かを検出するのに用いる。
カメラ本体1の向きを変化させて撮影するパンニング撮影(チルティング撮影)の際、角速度センサ11からぶれ信号が出力される。そのぶれ信号はハイパスフィルタ回路部12に入力される。そのぶれ信号に基づく角速度信号は増幅回路部13、13’により増幅された後、A/D変換回路14、14’に入力される。その角速度信号はA/D変換回路14、14’によってA/D変換される(S.1)。そのA/D変換後の角速度データはデジタル演算部15に入力される。
その角速度データは積分回路15Aに入力されると共に、ローパスフィルタ部15Cに入力される。ローパスフィルタ部15Cは高周波ノイズを除去するためローパスフィルタ(LPS)処理を行う(S.2)。その高周波ノイズが除去された角速度データは検出回路部15Dに入力される。
検出部15D1は、前回サンプリング時の角速度データ値と今回サンプリング時の角速度データ値との差、すなわち、角速度信号の微分値(角加速度)を算出する。ついで、図11、図12に示すように、その微分値の絶対値が第1絶対閾値L1より大きいか否かを判断する(S.3)。検出部15D1は微分値の絶対値が第1絶対閾値L1よりも大きい場合、カウンタをインクリメントする(S.4)。その後、S.5に移行して、所定時間、サンプリング処理待ちを行った後、S.1に戻ってS.1ないしS.3の処理を行う。微分値の絶対値が第1絶対閾値L1よりも大きい場合、S.1ないしS.5の処理が継続され、カウンタのカウント値が「1」づつインクリメントされる。
検出部15D1は、微分値の絶対値が第1絶対閾値L1よりも小さい場合、カウンタのカウント値が閾値時間T1よりも大きいか否か判断する(S.6)。すなわち、微分値の絶対値が第1絶対閾値L1以上である継続時間が閾値時間T1以上継続した後に微分値の絶対値が第1絶対閾値L1以下となったか否かを判断する。
S.6において、カウンタのカウント値が閾値時間T1よりも小さい場合、S.11に移行して、カウンタのカウント値をゼロにリセットした後、S.5に移行し、サンプリング処理待ちを行って、S.1に戻り、再度、S.1以降の処理を行う。これは、パンニング撮影(チルティング撮影)以外のカメラ本体1の振動に対応する処理ループである。
カウンタのカウント値が閾値時間T1よりも大きい場合、すなわち、微分値の絶対値が第1絶対閾値L1よりも大きい継続時間が閾値時間T1以上続いた後に微分値の絶対値が第1絶対閾値L1以下となった場合、検出回路部15D1はハイパスフィルタ回路部12から出力される角速度信号K2の出力の絶対値が第2絶対閾値L2よりも大きいか否かを判断する(S.6’)。
角速度信号K2の出力の絶対値が第2絶対閾値L2よりも小さい場合、S.11に移行して、カウンタのカウント値をゼロにリセットした後、S.5に移行し、サンプリング処理待ちを行って、S.1に戻り、再度、S.1以降の処理を行う。従って、図11に示すように、カウンタのカウント値が閾値時間T1よりも大きい場合であって、かつ、第2絶対閾値L2が角速度信号K2の出力の絶対値よりも大きいときには、アナログスイッチASW1、ASW2はオンされず、その結果、ハイパスフィルタHPF1、HPF2の時定数は第1の時定数τから第2の時定数τ’に変更されず、検出部15D1がパンニング撮影でないのにパンニング撮影であると誤って判定するのを避けることができる。
なお、この図11において、符号K2は図9と同様にハイパスフィルタ回路部12から出力される角速度信号曲線(破線で示す)であり、符号K3はサンプリングに基づく微分処理により求められた微分曲線(一点鎖線で示す)である。その横軸はパンニング撮影開始時点を0秒としてパンニング撮影が終了するまでの時間を示しており、その単位は秒である。
また、縦軸は角速度センサ11の感度に依存する電圧値であり、ゼロは基準電圧Vrefに相当している。
角速度信号K2の出力の絶対値が第2絶対閾値L2よりも大きい場合、検出部15D1は、図1に示すレリーズボタンRLの操作により露光中であるか否かを判断する(S.7)。露光中であると判断された場合には、後述のS.8ないしS.10、の処理を行わずに、S.11 に移行してカウンタのカウント値をゼロリセットした後、S.5に移行し、サンプリング処理待ちを行ってS.1に戻り、S.1以降の処理を繰り返す。従って、実施例1と同様に、アナログスイッチASW1、ASW2はオンされず、露光中の場合、ハイパスフィルタHPF1、HPF2の時定数は第1の時定数τから第2の時定数τ’に変更されず、角速度信号が急激に変化することに起因するぶれ撮影画像の発生を回避できる。
S.7において、露光中でないと判断された場合には、アナログスイッチASW1、ASW2がオンされる(S.8)。このアナログスイッチASW1、ASW2のオンによりハイパスフィルタHPF1、HPF2に蓄積されていた電荷が急速に放電される。
その後、S.9に移行して、設定時間T2の間、放電処理待ちを行った後、アナログスイッチASW1、ASW2がオフされる(S.10)。ついで、カウンタのカウント値がゼロにリセットされ(S.11)、S.5に移行した後、再び、S.1に戻って、手ぶれ補正処理が続行される。
図12は放電処理を行った場合のカメラ本体1のパンニング撮影時の姿勢変更に基づく角速度信号曲線K2と微分曲線K3との関係を示している。
パンニング撮影開始(角速度の加速終了)であるZ1(X1)時点で微分値の絶対値が第1絶対閾値L1以下となり、かつ、微分値の絶対値が第1絶対閾値L1以上である継続時間が閾値時間T1以上続いたと判断され、しかも、角速度信号K2の絶対値が第2絶対閾値L2よりも大きく、露光中でないと判断された場合には、アナログスイッチASW1、ASW2がオンされる。
これにより、ハイパスフィルタ回路部12の時定数が第1の時定数τから第2の時定数τ’に切り替えられるため、ハイパスフィルタ回路部12に蓄積されていた電荷が符号K2’で示すように放電され、角速度信号K2は急速に減少してすばやくVrefに整定される。角速度信号K2の急激な減少に伴い、その微分値は急速に増加・減少する(図示を略す)。なお、設定時間T2は第2の時定数τ’よりも大きく設定されているので、ハイパスフィルタ回路部12に蓄積されていた電荷は十分に放電される。
また、パンニング撮影終了(角速度の減速終了)であるZ2(X2)時点で微分値の絶対値が第1絶対閾値L1以下となり、かつ、微分値の絶対値が第1絶対閾値L1以上である継続時間が閾値時間T1以上続いたと判断され、しかも、角速度信号K2の出力が第2絶対閾値L2よりも大きく、露光中でないと判断された場合には、アナログスイッチASW1、ASW2が同様にオンされる。
これにより、ハイパスフィルタ回路部12の時定数が第1の時定数τから第2の時定数τ’に切り替えられるため、ハイパスフィルタ回路部12に蓄積されていた電荷が符号K2”で示すように放電され、角速度信号K2は急速に上昇してすばやくVrefに整定される。角速度信号K2の急激な上昇に伴い、その微分値は急速に増加・減少する(図示を略す)。なお、この場合にも、設定時間T2は第2の時定数よりも大きく設定されているので、ハイパスフィルタ回路部12に蓄積されていた電荷は十分に放電される。
その図12から明らかなように、絶対閾値L1を小さくすることにより、検出タイミングずれΔtを小さくできることになり、残留オフセット電圧offsを小さくできる。従って、実施例1に較べて、カメラ本体1のパンニング撮影開始、パンニング撮影終了を正確に検出して、流し撮り撮影やパンニング撮影直後の手ぶれ補正をより一層確実に行うことができる。
この実施例3では、露光中であるか否かを判断して、第1の時定数τから第2の時定数τ’に切り替えるか否か判断しているが、これに限るものではない。
また、この実施例3では、露光中は、ハイパスフィルタの時定数の変更を禁止することを特徴とする。また、この実施例3では、ハイパスフィルタが第2の時定数τ’に設定されている設定期間中に、露光開始要求を受けたときに、設定期間の経過直後に露光を開始させる構成とすることもできる。
以上、実施例においては、機械的に画像と撮像素子の位置ズレを補正して画像ぶれを補正する構成について説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、角速度センサのぶれ情報に基づき画像のぶれを画像処理により補正する構成にも適用できる。
パンニング撮影を説明するための概念図である。 従来のパンニング撮影時のカメラ本体の角速度変化と角速度信号との関係を説明するためのグラフである。 本発明に係わる撮像装置の実施例に係わるブロック回路図である。 本発明の実施例1に係わる撮像装置の作用を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施例1に係わる撮像装置の動作タイミングチャート図である。 本発明の実施例1に係わる撮像装置の角速度曲線と角速度信号と微分曲線との関係を説明するためのグラフである。 本発明の実施例2に係わる撮像装置の作用を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施例2に係わる撮像装置の動作タイミングチャート図である。 本発明の実施例1に係わる撮像装置の不具合を説明するための拡大図であって、角速度曲線と微分曲線との関係を模式的に示すグラフである。 本発明の実施例3に係わる撮像装置の作用を説明するためのフローチャート図である。 本発明の実施例3に係わる撮像装置の角速度曲線と角速度信号と微分曲線との関係を模式的に示すグラフであって、ハイパスフィルタから出力される出力値が閾値よりも小さい場合の拡大説明図である。 本発明の実施例3に係わる撮像装置の角速度曲線と角速度信号と微分曲線との関係を模式的に示すグラフであって、ハイパスフィルタから出力される出力値が閾値を超えている場合の拡大説明図である。
符号の説明
11…角速度センサ
12…ハイパスフィルタ回路部
15…デジタル演算部
15D…検出回路部
ASW1…アナログスイッチ

Claims (14)

  1. カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、
    前記ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、
    前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、
    前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出するために前記角速度信号を一定時間毎にサンプリングすると共に該角速度信号のサンプリング値に基づき微分値を求めてその大きさの時間的変化を検出する検出部と、
    該検出部の検出結果に基づき前記アナログスイッチをオン・オフ制御することにより前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数と前記第2の時定数との間で切り替える切り替え部とを有し、
    前記検出部には予め定められた絶対閾値が設けられ、該検出部は前記微分値の大きさの絶対値が前記絶対閾値以上になった時点から該絶対閾値よりも小さくなった時点までの継続時間を演算して該継続時間が予め定められた閾値時間よりも大きいか否かを判断する判断部を有し、
    前記切り替え部は、前記判断部が前記微分値の大きさの絶対値が前記閾値よりも小さく前記継続時間が前記閾値時間よりも大きいと判断したときに前記ハイパスフィルタに蓄積された電荷を第2の時定数に従って放電させるために前記アナログスイッチをオンさせることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記切り替え部は、前記ハイパスフィルタの時定数を前記第2の時定数に切り替え後、前記第1の時定数よりも短く前記第2の時定数よりも長い設定期間内に、前記第1の時定数に復帰させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記演算部は、前記ハイパスフィルタが前記第2の時定数に設定されている前記設定期間中に、露光開始要求を受けたときに、前記設定期間の経過直後に露光を開始させることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記演算部は、前記角速度信号に含まれている変動成分を除去するローパスフィルタ部を前記検出部の前段に有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、
    前記ぶれ信号が入力されかつ該ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、
    前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、
    前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出することにより該カメラ本体の方向変更開始時点と方向変更終了時点とを検出する検出部と、
    該検出部により前記カメラ本体の方向変更開始時点又は方向変更終了時点が検出されたときに、前記アナログスイッチをオン・オフ制御することにより前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数から前記第2の時定数に切り替えた後、前記第1の時定数に復帰させる切り替え部と、を有することを特徴とする撮像装置。
  6. 前記演算部は、前記ハイパスフィルタが前記第2の時定数に設定されている設定期間中に、露光開始要求を受けたときに、前記設定期間の経過直後に露光を開始させることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記演算部は、露光中は、前記ハイパスフィルタの時定数の変更を禁止することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、
    前記ぶれ信号が入力されかつ該ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、
    前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、
    前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出するために前記角速度信号を一定時間毎にサンプリングすると共に該角速度信号のサンプリング値に基づき微分値を求めてその大きさの時間的変化を検出する検出部と、
    該検出部の検出結果に基づき前記アナログスイッチをオン・オフ制御して前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数と前記第2の時定数との間で切り替える切り替え部と、
    を有することを特徴とする画像ぶれ補正装置。
  9. カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、
    前記ぶれ信号が入力されかつ該ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、 前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、
    前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、
    前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出することにより該カメラ本体の方向変更開始と方向変更終了とを検出する検出部と、
    該検出部により前記カメラ本体の方向変更開始又は方向変更終了が検出されたときに、前記アナログスイッチをオン・オフ制御することにより前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数から前記第2の時定数に切り替えた後、前記第1の時定数に復帰させる切り替え部とを備えていることを特徴とする画像ぶれ補正装置。
  10. カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、
    前記ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、
    前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、
    前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出するために前記角速度信号を一定時間毎にサンプリングすると共に該角速度信号のサンプリング値に基づき微分値を求めてその大きさの時間的変化を検出する検出部と、
    該検出部の検出結果に基づき前記アナログスイッチをオン・オフ制御することにより前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数と前記第2の時定数との間で切り替える切り替え部とを有し、
    前記検出部には予め定められた第1絶対閾値と第2絶対閾値とが設けられ、前記検出部は、前記微分値の大きさの絶対値が前記第1絶対閾値以上になった時点から該第1絶対閾値よりも小さくなった時点までの継続時間を演算して該継続時間が予め定められた閾値時間よりも大きいか否かを判断すると共にハイパスフィルタの出力の絶対値が第2絶対閾値よりも大きいか否かを判断する判断部を有し、
    前記切り替え部は、前記判断部が前記微分値の大きさの絶対値が前記第1絶対閾値よりも小さくて前記継続時間が前記閾値時間よりも大きいと判断したときでかつハイパスフィルタの出力の絶対値が前記第2絶対閾値よりも大きい場合に前記ハイパスフィルタに蓄積された電荷を第2の時定数に従って放電させるために前記アナログスイッチをオンさせることを特徴とする撮像装置。
  11. 前記切り替え部は、前記ハイパスフィルタの時定数を前記第2の時定数に切り替え後、前記第1の時定数よりも短く前記第2の時定数よりも長い設定期間内に、前記第1の時定数に復帰させることを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  12. 前記演算部は、露光中は、前記ハイパスフィルタの時定数の変更を禁止することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
  13. 前記演算部は、前記ハイパスフィルタが前記第2の時定数に設定されている前記設定期間中に、露光開始要求を受けたときに、前記設定期間の経過直後に露光を開始させることを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
  14. カメラ本体の振動を検出してぶれ信号を出力する角速度センサと、
    前記ぶれ信号に含まれている直流成分を第1の時定数に基づきカットして基準電圧に対する変動分を角速度信号として出力するハイパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタに蓄積されている電荷を前記第1の時定数よりも小さい第2の時定数に従って放電させるアナログスイッチと、
    前記角速度信号が入力されて該角速度信号に基づき画像のぶれを補正するための演算を行う演算部と、
    前記カメラ本体の角加速度の時間的変化を検出するために前記角速度信号を一定時間毎にサンプリングすると共に該角速度信号のサンプリング値に基づき微分値を求めてその大きさの時間的変化を検出する検出部と、
    該検出部の検出結果に基づき前記アナログスイッチをオン・オフ制御することにより前記ハイパスフィルタの時定数を前記第1の時定数と前記第2の時定数との間で切り替える切り替え部とを有し、
    前記検出部には予め定められた第1絶対閾値と第2絶対閾値とが設けられ、前記検出部は、前記微分値の大きさの絶対値が前記第1絶対閾値以上になった時点から該第1絶対閾値よりも小さくなった時点までの継続時間を演算して該継続時間が予め定められた閾値時間よりも大きいか否かを判断すると共にハイパスフィルタの出力の絶対値が第2絶対閾値よりも大きいか否かを判断する判断部を有し、
    前記切り替え部は、前記判断部が前記微分値の大きさの絶対値が前記第1絶対閾値よりも小さくて前記継続時間が前記閾値時間よりも大きいと判断したときでかつハイパスフィルタの出力の絶対値が前記第2絶対閾値よりも大きい場合に前記ハイパスフィルタに蓄積された電荷を第2の時定数に従って放電させるために前記アナログスイッチをオンさせることを特徴とする画像ぶれ補正装置。
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