JP2009072788A - 溶接のスパーク検出方法及びスパーク検出装置ならびに溶接製品の製造方法 - Google Patents

溶接のスパーク検出方法及びスパーク検出装置ならびに溶接製品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スパークの検出方法及びスパーク検出装置ならびに溶接製品の製造方法を提供する。
【解決手段】溶接時の溶接部に生じる発光状態を撮像する撮像工程と、該撮像した画像から青色成分強度を抽出する抽出工程と、該青色成分強度からスパークを判定する判定工程とを備えたことを特徴とする溶接のスパーク検出方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、高周波加熱溶接や高周波抵抗溶接を行う際に発生するスパークの検出方法及びスパークの検出装置ならびに溶接製品の製造方法に関するものである。
例えば、電縫溶接鋼管などの溶接製品の製造に用いられる高周波加熱溶接や高周波抵抗溶接などにおいては、正常な状態では、溶接部分の発熱や発光はほぼ一定に安定している。一方、種々の溶接条件により、異常となった場合には、加熱コイルの電流及び電圧に変動が生じ、スパークが発生する。
スパークとは、溶接部分を中心に、周囲へ激しく火花が飛び散る現象を指し、スパークが発生した部分は、一般的に、溶接不良となることが多いことが知られている。したがって、溶接時に、スパークが発生したか否かを正確に検出し、スパークを検出した場合には、需要家に出荷しないように、当該部位の切断除去を行なうことが必要である。
特許文献1には、高周波加熱装置の出力電流及び電圧をモニタしてスパークを検出する技術が開示されている。この技術は、高周波加熱用コイルの電流及び電圧を監視して、正常な溶接時に対して、スパーク発生時には電流及び電圧が急激に変化することから、それを捕らえて、間接的にスパークの発生を検出しようとする方法である。
また、特許文献2には、正常な溶接と比較して、スパーク発生時に溶接部がより明るくなる特性に着目し、それを利用して検出する技術が開示されている。この技術は、溶接部をカメラで観察し、溶接部が発する光量をモニタする方法である。
特開2001−198682号公報 特開平10−34354号公報
しかしながら、溶接時には、スパークと似た火花による発光現象である、スパッタも発生する。スパッタは、一般に、スパークに比べて、発生頻度は高いものの、スパッタの発生した部位が溶接不良となる確率は低い。したがって、スパークの検出に当たっては、スパッタとの弁別を行うことが肝要である。
しかし、高周波加熱コイルの電流と電圧の変動から検出する特許文献1の技術では、スパークとスパッタともに、その発生時には、高周波加熱コイルの電流と電圧に変動を与える特性があるので、スパークとスパッタを弁別するのは困難である。
また、特許文献2の発光強度を監視する技術でも、スパーク、スパッタともに、溶接部の発光強度が変化するという点でよく似た現象であるため、スパークとスパッタを識別することは、極めて困難である。
上述のように、スパークとスパッタの弁別が困難な従来技術では、スパッタをスパークとして過剰に検出するため、超音波探傷を用いた、出荷前の重点的な品質検査において、再検査の作業が多数となってしまい、生産効率が阻害されるという問題がある。
本発明の目的は、上述の課題を解決すべく、高周波抵抗溶接を行う際に発生するスパークを、正確かつ確実に検出することができる高周波抵抗溶接におけるスパーク検出法およびスパーク検出装置ならびに溶接製品の製造方法を提供するものである。
まず、発明者等は、スパークとスパッタとの識別方法を検討するため、目視によって電縫溶接鋼管を製造している時の溶接状況について観察を行った。その結果、スパークは、極めて短時間の青白い閃光と火花の飛散と、が見られ、一方、スパッタは明るい火花の飛散が比較的長時間見られるものの、青白さは見られなかった、との定性的な知見を得た。
次に、目視観察における知見を定量的に把握するために、図1に示す実験装置を使って電縫溶接鋼管の製造時の溶接状況を撮像した。
高周波加熱装置1によって製造中の電縫鋼管3の溶接されている溶接部2を、1秒間に30フレーム(コマ)で撮像装置4(ここでは、カラーカメラ)を用いて撮像した。そして、スパークまたは、スパッタが発生したと思われる画像を抽出し、それらの画像と、後工程で目視や超音波探傷などによる製品の溶接部の良否を確認した結果とを対応付けて、溶接不良を伴うスパークの画像と溶接不良には至らないスパッタの画像との相違をコンピュータ6で解析し、比較した。
図2は、後工程の確認で溶接不良部(つまり、溶接時にスパーク発生)と判定された部位に対応する画像、発光はあったが溶接不良では無かった部位(つまり、スパッタ発生)に対応する画像、発光は無く正常な部位に対応する画像を、それぞれ青、緑、赤の色成分の画像に分離し、それらの画像の平均輝度を比較したグラフである。
スパークが発生した際の画像の各色成分の平均輝度を見ると、特に、青色成分の増加が顕著である。一方、溶接不良を伴わないスパッタの画像については、全体の光量は明るくなるが、青色成分には、特段の変化はなく、むしろ赤色成分が増加する傾向が見られる。
更に、明るさの平均輝度は殆ど変化せず、青色領域のみの輝度が増加する変化が現れるスパークの画像があることも判明した。これは、例えば、特許文献2に示された、色領域を考慮しない光量変化のみを観察する方法では、スパークを見逃していた可能性を示唆する結果である。
次に、スパークとスパッタの発生時間を調べた結果を説明する。図3、図4は、両現象が発生した時刻の前後の数フレームの画像の概念図を示したものである。画像1フレームの撮像時間(露光時間)は約33ミリ秒で、各図とも33ミリ秒毎の連続した5フレームの画像を示した。
スパーク発生時の状態を示す図3では、第2フレーム(図3では(2)と表記した画像)でのみスパークが確認できる以外は、他の第1、3、4、5は正常な溶接時の画像となっていた。
一方、スパッタ発生時の状態を示す図4では、第2〜第4フレーム(図4では、(2)〜(3)と表記した画像)の3つのフレームでスパッタが確認できる。これら、
図3、図4より、スパークの発光時間は33ミリ秒以内であるが、スパッタの発光時間は3フレーム分に対応する99ミリ秒程度まで継続していることから、スパッタの方がスパークよりも発光時間が長い特性があると判断できる。
以上より、スパークとスパッタの相違として以下の知見を得た。
(1)スパークの発光は、青色成分に変化が見られ、且つ1/30秒以内で発光が収まる。
(2)スパッタの発光は、青色成分に変化が見られず、且つ1/30秒を超えて発光が続く。
本発明は、これらの知見に基づきなされたもので、
第1の発明は、溶接時の溶接部に生じる発光状態を撮像する撮像工程と、該撮像した画像から青色成分強度を抽出する抽出工程と、該青色成分強度からスパークを判定する判定工程とを備えたことを特徴とする溶接のスパーク検出方法である。
第2の発明は、前記青色成分強度の変化量が所定値以上の場合に、スパークが発生したと判定することを特徴とする第1の発明に記載のスパーク検出方法である。
第3の発明は、前記青色成分強度の変化量が所定値以上となる画像が、連続して所定数以下である場合に、スパークが発生したと判定することを特徴とする第2の発明に記載のスパーク検出方法である。
第4の発明は、溶接時の溶接部に生じる発光状態を撮像する撮像装置と、該撮像装置から画像を入力し、該画像から青色成分強度を算出し、該青色成分強度に基づいてスパーク発生有無を判定する画像処理装置を備えたことを特徴とするスパーク検出装置である。
第5の発明は、溶接時の溶接部に生じる発光状態を、青色フィルタを介して、撮像する撮像装置と、該撮像装置から画像を入力し、該画像の強度に基づいてスパーク発生有無を判定する画像処理装置を備えたことを特徴とするスパーク検出装置である。
第6の発明は、金属材料に対して溶接を施す溶接工程と、請求項1乃至3の何れかに記載の溶接のスパーク検出方法を用いて、前記溶接工程で溶接されている溶接部の良否判定を行う検査工程とを含む溶接製品の製造方法である。
本発明のスパーク検出方法及びスパーク検出装置は、溶接不良を伴うスパークを確実に検出できるので、スパッタによる過剰検出が抑制され、再検査の時間が大幅に短縮された。また、これにより、溶接不良部を確実に切断除去できるようになったので、溶接製品の製造を行うにあたり、品質保証レベルの向上が期待できる。
本発明の実施形態を、図5及び図6を用いて、電縫溶接鋼管の製造ラインに適用する例を以下に説明する。
電縫鋼管の製造工程は、高周波加熱装置1により鋼帯が電縫溶接されて電縫鋼管3が連続的に製造する。溶接部2の周辺には、図示しないロールが多数存在し、それらのロールによって電縫鋼管3は、矢印11方向に搬送される。
このような製造工程において、例えば、モノクロのCCDカメラやCMOSカメラなどの撮像装置4を、溶接が行われている溶接部2でのスパークやスパッタなどの発光現象を監視できるように、斜め上方に設置する。視野の範囲(視野サイズ)は、スパーク15の発生時に、スパーク15により照らされた周辺も含んで、撮像できるように適宜設定すればよく、たとえば、溶接部を中心に約300mm四方とすればよい。
なお、撮像装置4の位置に関しては、必ずしも上記のとおりとする必要ないが、溶接部2から濃い噴煙が発生すること、及びスパーク15により高温の溶融鉄粉が周辺に飛散することから、溶接部2の真上は避け、また少なくとも500mm程度は離して設置するのが好ましい。
なお、撮像装置4は、1秒間に30フレーム(コマ)の撮像レートとし、露光時間は最大とする。これは、撮像レートの画像間隔に時間より、露光時間を短くすると、短時間の発光のスパークを見逃す可能性があるからである。したがって、撮像レートが30フレーム/秒であれば、露光時間は1/30秒(33ミリ秒)とする。
カメラレンズの前面には、透過率が約300nm以上約500nm以下の波長の範囲で最大となり、約300nmから約500nmの波長成分の光強度を他の波長に比べて多く透過する特性を有する青色フィルタ5を装着する。これにより、モノクロの撮像装置でも、発光した光の青色成分を抽出して受光でき、その信号変化によって、スパッタと区別して、スパークを検出することができる。
図7に青色フィルタ5の透過特性の例を示す。図7の例では、約400nmで透過率が最大であり、この青色フィルタを透過する光は200nmから500nmの範囲の波長成分である、青色成分がほとんど占める。本発明において、青色フィルタ5の透過特性は、重要な要素であり、特性の異なる複数のフィルタからスパーク検出精度が最も高いフィルタを、実験等により選択するのが好ましいが、必要な検出性能とコストとの兼ね合いで適宜決定すればよい。
そのようにして、撮像された撮像装置4の画像信号を、信号処理装置6に入力する。
また、信号処理装置6には、電縫鋼管3の製造距離(製造した鋼管長さ)を計測し、その位置をトラッキングするためのロータリーエンコーダ8の信号が入力される。
信号処理装置6では、撮像装置から入力された画像の1フレームごとに、平均輝度を算出する。ここで、平均輝度は、カメラの視野の予め設定された部分領域における画素の輝度、または、全画面領域における画素の輝度を、加算平均して算出する。そして、算出された平均輝度の時間変化(フレームごとの変化)から、後述するスパーク発生の判定ロジックを実行する。
この場合の輝度は、画像全体の平均輝度ではなく、画像の中で溶接部分を中心に、部分的な範囲(例えば、全画素が横512画素、横480画素として、横300画素、縦200画素程度の範囲)のみを選択して計算してもよい。これは、変動が出やすい箇所のみを選択することで、平均輝度の変化を、より敏感に検出するためである。
また、ロータリーエンコーダ8の信号から、電縫鋼管の製造距離(製造長さ)を計算し、スパーク15が発生したと判定した時点で、その製造距離(製造長さ)を記憶装置に記憶する。こうすることで、スパーク15が、電縫鋼管3のどの位置で発生したかを管理することができる。なお、この検査工程の後工程に設置されている自動マーカ12に、スパーク15を検出した位置を出力することにより、その位置をトラッキングして、電縫鋼管外面のスパーク発生位置において、欠陥存在を表示する欠陥マーキングを行う。
なお、全領域または部分領域の平均輝度に代えて、スパーク発生と判定できる輝度レベルを閾値に設定し、各画像について、その閾値を超えた画素(面積)を求め、それが所定値を超えた場合に、スパークと判定するようにしてもよい。この判定は、図3のフレーム(2)におけるスパークが発生した場合と、フレーム(1)、フレーム(3)〜(5)のような正常溶接部しか見ていない場合とで、白く(明るく)見える部分の面積が異なるからであり、それを利用するものである。
図8に、連続した8フレームの画像の平均輝度を計算した例を示す。図8の左から2番目のスパーク発生フレームは、スパークが発生した時点の平均輝度であり、他のフレームは、正常な溶接時の平均輝度である。同様に、図9にスパッタの平均輝度の様子を示す。
図8、図9で明らかなように、青色フィルタを用いて、スパークの輝度は大きく、スパッタと正常時の輝度は小さくなるようにできたので、その間の輝度レベルに閾値を設定すればよい。図8の場合、例えば、平均輝度の閾値を200とし、平均輝度が200を超え、かつ、それが1フレームの画像のみである場合に、スパークと判定する。
この判断処理のフローチャートの例を図10に示す。まず、撮像装置から、1/30秒ごとに画像を入力する(ステップS1)。次に、入力した画像について、全領域、あるいは、部分的に選択した領域の平均輝度を算出する(ステップS2)。そして、ステップS2で算出した平均輝度が、予め設定した閾値を超えたかを判定する(ステップS3)。そして、次フレームの画像の平均輝度は閾値B未満か(発光時間が1/30秒以内か)を判定する(ステップ4)。その結果、いずれもYesの場合にスパークであると判断する(ステップ5)。
上述の実施形態では、スパークが常に1/30秒の露光時間内、すなわち1画像に収まるとして説明したが、実際にそうなるとは限らず、あるスパークの始まりと終わりが2画像に跨ることもあり、その場合は見逃し(未検出)となり得るので、そのような状況も考慮する必要がある。
そこで、隣り合う(連続する前後の)2画像の輝度の加算平均値を計算し、その値の変化に基づく判定も行う。この判定の考え方を、図11を用いて以下に説明する。
図11は、横軸は時間の経過、即ち画像の番号を示し、この中で、縦軸は正常な溶接時の画像平均輝度を100とした場合の、各画像の相対平均輝度である。図11の白抜きの棒グラフは画像1フレーム毎の平均輝度であり、図8に示したグラフと同じ意味のものである。さらに、隣り合う2画像の加算平均値(図11では、2フレーム加算平均輝度と表記)を、現画像に対して、所定数フレーム(例えば、20フレーム)以前の2フレーム加算平均輝度の平均値を100として、現在処理している2画像の加算平均値を相対値で表示した。なお、図11において、出荷前の超音波探傷試験で、溶接不良と確認された箇所は、横軸のフレーム番号と対応付けると、2〜3付近、9〜10付近、15〜17付近であった。
これに対して、図10の処理で、閾値B(フレーム毎にBを超えたらスパーク候補とする値で、図10の閾値Bと同じ)を、例えば200とすれば、スパークと判定されるのは、図11の横軸の画像番号が2と16である。したがって、9〜10付近は見逃し(未検出)となってしまうことになる。この理由は、2画面に跨ったためであると考え、2画像の加算平均値を用いて未検出とならない判定を加えることにした。
ここで、隣り合う2画像の加算平均値は、常に当該各画像の中間値になるので、2画像の加算平均値に基づいてスパークを検出する際の閾値Aは、図10に示す1画像毎の判断処理に用いる閾値より低く設定しなければならない。図11では、画面番号10を検出するための閾値Aは、例えば150とした。
この判定処理のフローチャートを、図12を用いて、以下に説明する。
まず、撮像装置から、1/30秒ごとに画像を入力する(ステップS11)。次に、入力した画像について、全領域、あるいは、部分的に選択した領域の平均輝度を算出し、前の画像で算出した平均輝度と今回入力した画像の平均輝度との加算平均値である加算平均輝度を求める(ステップS12)。なお、図示していないが、計測開始時の最初の1フレームを入力する場合、前のフレームが無いので、1フレーム目の平均輝度データを算出するのみで、2画面の加算平均処理はせず、ステップS11に戻る。
次に、ステップS12で算出した加算平均輝度の値を、スパークを検出するための閾値Aと比較する(ステップS13)。ここで、閾値Aは、上述のように、加算平均輝度が、常に当該各画像の中間の値になるので、図10に示す1画像毎の判断処理に用いる閾値Bより低く設定する。
加算平均輝度が閾値A以下場合(ステップS13のNo)は、スパークの発生は無いとして、ステップS11に戻る。
加算平均輝度が閾値Aを超えた場合(ステップS13のYes)は、次フレームのタイミングで算出される加算平均値が閾値A未満であるかを判断し(ステップS14)、ステップS14でもYesの場合(連続する2画面毎の加算平均輝度のうち、先の加算平均輝度が閾値Aを超え、かつ、後の加算平均輝度が閾値A未満の場合)にスパークであると判定する(ステップS15)。図11の例において、図12のフローチャートの処理によってスパークと判定されるのは画像番号3、10、17となり、見逃しを防ぐことが可能となる。
加えて、非常に大規模な発光(例えば、図11の画像番号15)は、スパークかスパッタかを問わず、何らかの異常であるとの判断される。したがって、発光時間即ち画像数に関わらず、1フレームの画像でも平均輝度が非常に大きい場合、例えば図11の閾値Cに示すような、高い閾値を超えた場合もスパークと判定するようにした。
この判定フローチャートを図13に示した。本フローチャートでは発光時間を問わず、ある画像の平均輝度が閾値Cを超えた場合(ステップS23のYes)をスパークが発生したと判定する(ステップS24)。図11の例において、図13のフローチャートに処理によって、スパークと判定されるのは、画像番号で15である。
上記説明したとおり、本実施形態ではスパークと判断するケースは以下に示すA、B、Cの3ケースである。
(A)画像の平均輝度が閾値Bを超え、かつ、その次の画像の平均輝度が閾値B未満である場合。
(B)連続する2画像の平均輝度の加算平均値が閾値Aを超え、かつ、その次の加算平均値が閾値A未満である場合。
(C)発光時間を問わず、画像の平均輝度が閾値Cを超えた場合。
ただし、閾値A<閾値B<閾値Cとする。
本発明の実施結果では、スパークと認識された事例の90%以上が(A)のケースであったが、(B)の条件に合致した例もあり、(A)の判断処理だけでは、平均輝度が閾値B以下のため未検出となったはずのところを回避できた。また、発光時間にかかわらず、明らかな溶接異常と思われる大規模な発光を(C)の条件で検出することができた。
閾値の調整方法としては、例えば、最初は閾値Aおよび閾値Bを極めて低く設定する。こうすると致命的な溶接不良を伴わない小規模なスパークも検出するので、検出結果と溶接不良との関係を取りつつ、次第に設定値を上げていって、適正な閾値を決定すればよい。
閾値は、製造条件即ち、鋼管の径や肉厚などの材料のサイズ、溶接速度、あるいは製品のグレード等にも依存するため、製造条件毎に閾値を設定する運用も可能である。
また、画像から直接、平均輝度を算出する代わりに、画像ごとに2値化処理を行い、溶接部を含めた発光部分の面積(2値化閾値を超えた画素数)を求め、面積が所定値を超えたらスパークと判断する方法でも同様な検出結果を得られる。どちらを選択するかは、画像処理装置の仕様で決めればよい。
上述の説明では、モノクロカメラの前に、青色フィルタを設置する構成として説明したが、カラーカメラを用いて、青色成分の信号だけを取り出して処理してもよい。
さらには、本実施例では、毎秒30フレームの画像レートで撮像可能なカメラを用いたが、リアルタイムの画像処理が間に合うのであれば、例えば、毎秒60フレーム以上の高速撮像可能なカメラを用いて時間分解能を上げて測定してもよい。一方、毎秒30フレームと同様の画像を得て処理するためには、隣り合う複数フレームの平均輝度値の加算値または加算平均値を算出して、監視する方法でもよい。また、時間の基準を1/30秒としたが、これに限定されるものでなく、測定対象や撮像周期などの測定条件にあわせて、値を適宜設定変更すればよい。
また、正常な溶接を行っていても、製造条件によっては、平均輝度が少しずつ変動するため、平均輝度の変化を絶対値で観測する場合は、正常な溶接時の平均輝度が約100程度になるよう、CCDカメラの感度を自動制御することが望ましい。若しくは、計算される画像毎の平均輝度を例えば、現時点から前に遡り10画像分程度の輝度を平均し、その平均値が100程度になるようカメラレンズの絞りを制御してもよい。
正常な溶接の平均輝度が変動することに対処する別な方法として、平均輝度の時間的移動平均値を計算し、画像毎の平均輝度の変化率を計算して、特定の変化率を超えたらスパークであるという判断をしてもよい。
そして、図6に示すように、スパークを検出した位置をロータリーエンコーダ8によってトラッキングして、スパーク発生箇所に、自動マーカによってマーキングを行う。マーキング範囲は、後再検査工程における目視確認等で、確実に認識できる程度の長さとすればよく、スパーク箇所を挟んで例えば500mm長さ程度とすればよい。このマーキングされた箇所は超音波探傷等により再検査し、不良があれば当該箇所を切断除去して、出荷する。
なお、電縫溶接鋼管の製造方法に適用する例を説明したが、
本発明のスパーク検知方法は電縫鋼管以外の溶接により製造される溶接製品の製造方法、例えば、構造物などの溶接監視等の用途にも適用できることはいうまでもない。
電縫鋼管の溶接部を撮像する方法を示す図である。 各画像の色領域区分における平均輝度を示す図である。 スパーク発生時の画像を示すスケッチである。 スパッタ発生時の画像を示すスケッチである。 スパーク検出装置の装置構成を示す図である。 発明の実施例を示す図である。 青色フィルタの透過特性を示す図である。 スパーク発生前後の画像平均輝度を示す図である。 スパッタ発生前後の画像平均輝度を示す図である。 平均輝度と発光時間によるスパーク検出フローである。 相対平均輝度と閾値との関係を説明する図である。 加算平均輝度を用いたスパーク検出フローである。 大規模発光の異常検知フローである。
符号の説明
1 高周波加熱装置
2 溶接部
3 電縫鋼管
4 撮像装置
5 青色フィルタ
6 コンピュータ
7 搬送ロール
8 ロータリーエンコーダ
9 鋼管の通過方向
11 鋼管製品の搬送方向
12 自動マーカ
13 溶接不良部を含む鋼管
14 製品
15 スパーク

Claims (6)

  1. 溶接時の溶接部に生じる発光状態を撮像する撮像工程と、該撮像した画像から青色成分強度を抽出する抽出工程と、該青色成分強度からスパークを判定する判定工程とを備えたことを特徴とする溶接のスパーク検出方法。
  2. 前記判定工程は、前記青色成分強度の変化量が所定値以上の場合に、スパークが発生したと判定することを特徴とする請求項1記載のスパーク検出方法。
  3. 前記判定工程は、前記青色成分強度の変化量が所定値以上となる画像が、連続して所定数以下である場合に、スパークが発生したと判定することを特徴とする請求項2に記載のスパーク検出方法。
  4. 溶接時の溶接部に生じる発光状態を撮像する撮像装置と、該撮像装置から画像を入力し、該画像から青色成分強度を算出し、該青色成分強度に基づいてスパーク発生有無を判定する画像処理装置を備えたことを特徴とするスパーク検出装置。
  5. 溶接時の溶接部に生じる発光状態を、青色フィルタを介して、撮像する撮像装置と、該撮像装置から画像を入力し、該画像の強度に基づいてスパーク発生有無を判定する画像処理装置を備えたことを特徴とするスパーク検出装置。
  6. 金属材料に対して溶接を施す溶接工程と、請求項1乃至3の何れかに記載の溶接のスパーク検出方法を用いて、前記溶接工程で溶接されている溶接部の良否判定を行う検査工程とを含む溶接製品の製造方法。
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