JP2009072651A - 付着異物除去装置および付着異物除去方法 - Google Patents

付着異物除去装置および付着異物除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 長期にわたり安定的に、走行中のシート状物表面に付着した異物を除去し、かつ再付着を防止する付着異物除去装置並びに付着異物除去方法を提供する。
【解決手段】 走行中のシート状物の少なくとも一方の表面に対して設置され、前記シート状物に対してエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Aと、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられたエアーがシート状物表面で反射する方向を覆うように配置された吸引手段を有する付着異物除去装置であって、エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーが前記シート状物表面上に衝突する位置と、前記吸引手段設置位置との間の領域Cに対して、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーの反対方向にエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Bを具備することを特徴とする付着異物除去装置、並びに付着異物除去方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シート状物表面に付着している異物をインラインで除去できる付着異物除去装置、並びに付着異物除去方法に関する。
近年、高分子フィルムに対する品質要求が厳しくなりつつあり、フィルムの付着異物に対する要求規格も年々高まっている。そのため、高分子フィルムに代表されるシート状物の製造工程おいては、シート状物表面に付着している塵埃の除去が一般的に行なわれている。
従来、シート状物表面の付着異物除去には、粘着ゴムロールをシート状物に接触させて異物を粘着ゴムに転写させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法ではロール表面に異物が蓄積すると粘着力が低下し、除塵性能が低下するため、定期的にロールの清掃や交換等のメンテナンスが必要となる問題があった。また、回転するブラシを走行中のシート状物表面に接触させて塵等を表面から離脱させ、吸引設備により捕集する方法も知られているが、ブラシがシート状物に傷や損傷を与える恐れがあった。更には、粘着ロールや回転するブラシでは繊維状の異物や数十ミクロンサイズの異物は完全に除去できないという問題点があった。
上記問題点を解決する手段として、超音波エアーをシート状物表面に噴出して異物を浮上させ、吸引する除塵方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、異物には大きさが数ミクロンから1ミリを超えるものがあり、この方法では寸法の大きな異物や重い異物を除去できないケースがあり、さらにシート状物の移動速度が高速になると除去能力が低下するという問題点があった。
かかる問題に対し、シート状物の巻取工程より上流側において、シート状物より一定間隔を空けて設置したエアー吹付け手段によって圧縮エアーをシート状物に吹き付け、エアー吹付け手段近傍に配置された捕集手段によって異物を除去する方法および装置が提案されている。ここで、捕集手段はシート状物に接触するとシート状物の傷や皺の原因となって品質を損ねる恐れがあるため、シート状物から数センチ以上の距離を空けて設置される。しかし、エアー衝突部近傍では、シート状物に対して吹き付けられた圧縮エアーはシート状物表面から大気中へ反射する量よりもシート状物に沿って流れる量の方が大きいため、この方法では、エアーによって吹き飛ばされた付着異物の多くがシート状物と捕集手段の間の領域を通過し、除塵性能が低下するといった問題が生じる場合がある。
また、シート状物の上部に曲面を有するエアーガイドを設置し、コアンダ効果を利用してシート状物表面に沿うエアーの流れの進行方向を変化させる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、コアンダ効果を利用する場合はエアーガイドの曲面部分をシート状物表面に接近させなければならず、シート状物の振動によってシート状物が曲面と接触し、シート状物の品質を低下させる場合がある。また、この方法では数nmから最大でも数μm程度の形状の異物を除去対象としているが、重量や形状の大きい付着異物はエアーガイドに沿う流れには乗らず、シート状物表面に沿って飛散する傾向がある。このため、さらなる改良が求められていた。
特開2003−181945号公報 特開平11−235559号公報 特開2005−34782号公報
本発明は、上記事情に鑑み、効果的に走行中のシート状物表面に付着した異物を除去する方法、並びに付着異物除去装置を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、シート状物に付着した異物を除去するにあたり、異物除去エアーに対し別途エアーを衝突させることで、異物除去エアーが任意の方向へ流れるように制御する手法を見出すことにより、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一は、走行中のシート状物の少なくとも一方の表面に対して設置され、前記シート状物に対してエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Aと、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられたエアーがシート状物表面で反射する方向を覆うように配置された吸引手段を有する付着異物除去装置であって、エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーが前記シート状物表面上に衝突する位置と、前記吸引手段設置位置との間の領域Cに対して、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーの反対方向にエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Bを具備することを特徴とする付着異物除去装置に関する。
好ましい実施態様は、前記エアー吹付け手段Bから吹き付けられるエアーの流量は、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーよりも小さいことを特徴とする、前記の付着異物除去装置に関する。
好ましい実施態様は、前記付着異物除去装置において、製造工程の上流側でシート状物の少なくとも一方の表面に対し、シート状物に帯電した静電気を除去する帯電抑制手段を備えることを特徴とする、前記いずれかの付着異物除去装置に関する。
好ましい実施態様は、前記エアー吹付け手段Aが、前記シート状物がロール曲面上を通過する位置でエアーを吹き付けるように設置されることを特徴とする、前記いずれかの付着異物除去装置に関する。
好ましい実施態様は、前記付着異物除去装置において、前記シート状物は、テンター内をピンレールにより把持されて走行することを特徴とする、前記いずれかの付着異物除去装置に関する。
好ましい実施態様は、前記シート状物がポリイミドフィルムであることを特徴とする、前記いずれかの付着異物除去装置に関する。
好ましい実施態様は、前記エアー吹付け手段Aからエアーを吹き付ける方向は、シート状物が走行する方向と逆であることを特徴とする、前記いずれかの付着異物除去装置に関する。
本発明の第二は、走行中のシート状物の少なくとも一方の表面に対して設置されたエアー吹付け手段Aから前記シート状物に対してエアーを吹き付け、エアー吹付け手段Aから吹き付けられたエアーがシート状物表面で反射する方向を覆うように配置された吸引手段によりシート状物の付着異物を吸引する付着異物除去方法であって、エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーが前記シート状物表面上に衝突する位置と、前記吸引手段設置位置との間の領域Cに対して、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーの反対方向にエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Bからエアーを吹き付けることを特徴とする付着異物除去方法に関する。
好ましい実施態様は、前記エアー吹付け手段Bから吹き付けられるエアーの流量は、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーよりも小さいことを特徴とする、前記の付着異物除去方法に関する。
好ましい実施態様は、製造工程の上流側でシート状物の少なくとも一方の表面に備えられた帯電抑制手段により、シート状物に帯電した静電気を除去することを特徴とする、前記いずれかの付着異物除去方法に関する。
好ましい実施態様は、前記エアー吹付け手段Aが、前記シート状物がロール曲面上を通過する位置でエアーを吹き付けることを特徴とする、前記いずれかの付着異物除去方法に関する。
好ましい実施態様は、前記シート状物がテンター内をピンレールにより把持されて走行することを特徴とする、前記いずれかの付着異物除去方法に関する。
好ましい実施態様は、前記シート状物がポリイミドフィルムであることを特徴とする、前記いずれかの付着異物除去方法に関する。
好ましい実施態様は、前記エアー吹付け手段Aからエアーを吹き付ける方向は、シート状物が走行する方向と逆であることを特徴とする、前記いずれかの付着異物除去方法に関する。
本発明によれば、異物除去エアーを確度高く捕集手段内へ誘導することが可能となり、シート状物の表面に付着した異物を、シート状物の品質を損ねることなく、飛散させた異物の再付着を防ぎながら、長期間に亘り安定して除去することができる。更に本発明によれば、従来捕集が困難であった形状や重量の大きい異物も、効率良く捕集することができる。
本発明は、走行中のシート状物の少なくとも一方の表面に対して設置され、前記シート状物に対してエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Aと、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられたエアーがシート状物表面で反射する方向を覆うように配置された吸引手段を有する付着異物除去装置において、エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーが前記シート状物表面上に衝突する位置と、前記吸引手段設置位置との間の領域Cに対して、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーの反対方向にエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Bを具備することを特徴とする付着異物除去装置及びその方法に関する。
本発明における前記シート状物とは、面方向に対し厚み方向のスケールが非常に小さい、いわゆるシート状物であって、特に厚みや幅などは限定されるものではなく、例えば、フィルム、シート、薄膜、連続紙などが挙げられる。
ここで、前記走行中とは、例えばシート状物が生産工程内で連続的に搬送されている状態が挙げられ、特に限定されない。
本発明において前記付着異物とは、例えば、塵、埃、ゴミ、繊維、人毛、微粉の他、シート状物片などが例示され、シート状物に付着するものであれば特に限定されるものではない。ここで、前記シート状物片とは、例えば、シート状物のスリット時に発生する切削屑や破断時に発生する屑のように走行中にシート状物から発生する異物が挙げられる。例えば、シート状物がポリイミドフィルムである場合は、フィルムを把持するためにフィルム端部をピンシートに刺すことが一般的に行なわれているが、この際に発生するフィルム屑なども含まれる。
以下、本発明に係る付着異物除去装置及び付着異物除去方法に関して、図1、2に基づいて説明する。なお、以下の実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は、従来のプッシュ=プル式付着異物除去装置の概略構成を示す模式図である。
図1中、1はシート状物であり、矢印Xの方向へ走行している。走行するシート状物1の上部には、シート状物1の走行方向に異物除去エアーが進むよう角度をθに調整したエアーノズル2を設置している。シート状物1の表面に付着した異物3はエアーノズル2から吹き付ける異物除去エアーによって吹き飛ばされる。4は捕集手段であり、例えば、吸引フードがホースを介して吸引ブロワ発生装置に接続されたものが挙げられる。吸引フードは異物除去エアーの反射方向、すなわち異物3の飛散方向を覆うように設置されるが、吸引フードがシート状物に接触するとシート状物の傷や皺の原因となって品質を損ねる恐れがあるため、シート状物に対して密接して設置することができない。しかし、異物除去エアーの反射方向は多岐にわたり、特に異物除去エアーとシート状物1の衝突部近傍では、シート状物に対して吹き付けられたエアーはシート状物表面から吸引フード側へ反射する量よりもシート状物に沿って流れる量の方が大きい。従って、この方法では異物除去エアーによって吹き飛ばされた付着異物3の多くが、シート状物と捕集手段の間を通過し、除塵性能が低下するといった課題があった。
図2は、本発明に係る付着異物除去装置及び付着異物除去方法の概略構成を示す模式図である。
図2中、1はシート状物であり、矢印Yの方向へ走行している。走行するシート状物1の上部には、シート状物1の走行方向と逆に異物除去エアーが進むよう角度をθに調整した、エアー吹付け手段Aであるエアーノズル2を設置している。シート状物1の表面に付着した異物3はエアーノズル2から吹き付ける異物除去エアーによって吹き飛ばされる。4は捕集手段であり、例えば、吸引フードがホースを介して吸引ブロワ発生装置に接続されたものが挙げられる。捕集手段4の吸引フードは、異物除去エアーの反射方向を覆うように、かつシート状物と接触しないようにシート状物から距離を空けて設置される。5はエアー吹付け手段Bであるエアーノズルであり、エアーノズル2から吹き付けられる異物除去エアーの反対方向に進む補助エアーを、捕集手段4の吸引フードとシート状物1の間を通過して領域Cである領域6へ向けて吹き付けるものである。
上記構成によれば、シート状物1表面と捕集手段4の間へ向かう異物除去エアーに対し、エアーノズル5からの補助エアーが衝突するため、異物除去エアーがシート状物1表面と捕集手段4の間に流入することが抑制される。また、エアーノズル5からの補助エアーの流量や吹き付け角度を調整することにより、異物除去エアーとの衝突位置を制御することができる。そのため、異物除去エアーの進行方向を変化させ、異物除去エアーを捕集手段4の吸引フード内へ誘導し、異物除去エアーと捕集手段4の吸引力の双方の推進力で効果的に吸引することが可能となる。また、シート状物1の両面に異物が付着している場合は、図2に示したシート状物1の反対面にも、上述と同様の付着異物除去装置を設置することが好ましい。
更に、本発明の装置の上流側で帯電抑制手段を設置することで、シート状物1表面からの付着異物3の離脱を支援し、異物除去効果を高めることも可能である。ここで、帯電抑制手段とは工程の上流側でシート状物1に蓄積した帯電電圧を低減させる手段のことを意味し、特に制限されるものではないが、例えば、シート状物の傷や皺の発生防止の観点から、除電バーやイオナイザーのようにシート状物1に非接触で帯電電圧を抑制するものが好ましい。また、帯電抑制手段は少なくとも片面に設置すればよく、シート状物1の帯電電圧を±0.5kV以下に抑制することが好ましい。
前記エアー吹付け手段Aは、エアー供給源に接続したエアーノズル2を含むものであればよく、更には除湿機構やエアーフィルタを介したエアーを供給できるものであればより好ましい。エアーノズル2としては、たとえば株式会社いけうち製のフラット型エアーノズル(TAIFU−JET型)が使用可能である。
ここで、シート状物1に吹き付ける異物除去エアーは特に限定されるものではないが、噴出速度が大きいほど異物除去効果が高いため圧縮エアーが好ましい。ここで、エアーの噴出速度が大きすぎる場合、シート状物1が帯電して異物を逆に引き寄せる場合があり、更には皺や破断が発生しシート状物1そのものの品質に悪影響を及ぼす恐れがある。そのため、付着異物の飛散状況に合わせて異物除去エアーの圧力を調整する必要があり、好ましくは0.1MPa〜0.6MPaに設定し、さらには0.2MPa〜0.5MPaに設定するのがより好ましい。
エアー吹付け手段Aから供給される異物除去エアーの角度、すなわちエアーノズル2から吐出されるエアーの延長線とシート状物1がなす角度θは鋭角であることが好ましく、例えばθが20°〜50°の範囲内であることが好ましい。θが直角に近い場合、シート状物1に反射した異物除去エアーがシート状物1平面の複数の方向へ反射する可能性があり、またθが零に近い場合には、異物除去エアーがシート状物1とほぼ平行して流れるため、付着異物3に対して異物除去エアーが殆ど当たらない傾向がある。
更に、シート状物全面に亘って付着異物を除去できるように、エアー吹付手段Aはシート状物1の幅方向全域にエアーを吹き付けるように設置するのが好ましい。例えば、フラット型で長尺のエアーノズルを使用してもよく、複数のフラット型エアーノズルをシート状物1の幅方向に対して1列に設置してもよく、また、エアーノズル間のデッドゾーンをカバーするために複数のフラット型エアーノズルを千鳥配置で設置してもよい。
また、図2中のエアーノズル2の先端とシート状物1の距離L1が大きいほど、エアーノズル2から噴出されたエアーが減衰・拡散するため、L1を可能な限り小さく設定する方が付着異物の除去効果が向上する。しかしエアーノズル2の先端とシート状物1が接触するとシート状物1の破断や傷、皺の原因となりうる。従って、L1はシート状物1が振動した場合でもエアーノズル2の先端と接触しない距離とすることが好ましく、例えば50mm以下であることが好ましい。
前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられる異物除去エアーは、連続的に吹き付け可能であることが好ましいが、本発明の目的を達する限りに於いて、パルス式の吹き付けも可能である。
また、異物除去エアー吹き付け時のシート状物1の振動や破断を防止するために、図3に示すように、シート状物1がロール曲面上を通過する位置で、エアー吹付け手段Aから異物除去エアーを吹き付けて付着異物3を吹き飛ばすことも効果的である。
エアー吹付け手段Aから異物除去エアーを吹き付ける方向は、シート状物1の走行方向、またはその逆方向でもよいが、付着異物3が剥離しやすくなる点からシート状物1が走行する方向と逆にする方が好ましい。
前記エアー吹付け手段Bは、先述したエアー吹付け手段Aと同様の装置及びエアーが使用可能である。ここで、エアーノズル5として図示したエアー吹付け手段Bから吹き付けられる補助エアーの流量は、エアー吹付け手段Aから吹き付けられる異物除去エアーの流量と同程度か、または小さい方が好ましい。付着異物の飛散状況に合わせて補助エアーの流量を調整する必要があり、補助エアーの流量を異物除去エアーの流量の6〜8割程度に調整するのが好ましい。
エアー吹付け手段Bから供給される補助エアーを吹き付ける方向は、異物除去エアーの吹き付け方向と逆になるよう調整する必要があるが、補助エアーの角度、すなわちエアーノズル5から吐出されるエアーの延長線とシート状物1がなす角度は特に限定されるものではない。
更に、前記エアー吹付け手段Bのノズル形状、配置などは、先述したエアー吹付け手段Aと同様に適宜設定される。また、図2中のエアーノズル5の先端とシート状物1の距離L2は、領域Cに補助エアーが吹き込み、かつエアーノズル5の先端がシート状物に接触しない範囲で適宜設定すればよい。
前記領域Cは、図2または図3中の6に図示するように、エアー吹付け手段Aから吹き付けられる異物除去エアーがシート状物1に衝突する位置と、前記捕集手段4の設置位置との間の領域を指す。
付着異物3は、エアー吹付け手段Aから吹き付ける異物除去エアーの圧力と、捕集手段内の吸引ブロワの吸引力の両方により吸引フード内へ捕集されうる。そのため捕集手段の吸引力は必ずしも強力である必要は無いが、吸引フード内において開口部からホース接続部へ向かうエアーの流れが生じている必要がある。従って、捕集手段4の吸引フード開口部位置において、フード内部へ向かう風量は3m/min以上であることが好ましく、また吸引フードの開口部面積は吸引ホース接続部の断面積の少なくとも2倍以上の面積を有し、吸引ホース接続部における風速を吸引フードの開口部における風速よりも大きくなるよう設定するのが好ましい。
捕集手段4において、吸引フードの形状および向きは、吹き飛ばされた付着異物3の飛散方向に併せて決定することができる。捕集手段4の吸引フードは、シート状物1に吹き付けた異物除去エアーが反射する方向を考慮し、該方向全域を反対側から覆うように設置するのが好ましい。また、エアー吹付け手段Aからシート状物1に吹き付けた異物除去エアーは僅かながら幅方向に拡散するため、吸引フードの幅はシート状物1の幅よりも広くすることが好ましい。更に、異物除去エアーで吹き飛ばされた付着異物3が吸引フード内に飛散する確率を向上させるため、吸引フードとシート状物1の距離L3は可能な限り小さくするのが好ましい。しかし、吸引フードがシート状物1に接触するとシート状物1の破断や傷、皺などの原因となるため、L3はシート状物1が振動しても接触しない程度の距離に留める必要がある。従って、例えば、吸引フードはL3が50mm以下になるよう設置することが好ましく、更に好ましくは30mm以下になるよう設置する。
ここで、シート状物1から反射する異物除去エアーの進行方向は、前記エアーノズル2の角度θとエアー吐出速度、さらにはシート状物1の厚みや走行速度、異物除去エアーにより生じる撓みにより変化する。そのため、事前にエアーの反射方向を大まかに把握して吸引フードの形状及び向きを決定し、また吸引フードとシート状物1の間を通過する異物除去エアーの状況も確認しながら、エアー吹付け手段Bの使用条件などを決定するのが好ましい。
シート状物の生産工程に於いて、シート状物をピンに刺して搬送する機構を備えている場合には、塵や埃、繊維等の異物の他に、ピンをシートに刺すことで数十〜数百μmのシート状物片が発生するが、本発明はこの大きさの異物に対しても効果がある。
生産工程において、シート状物をピンに刺して搬送する例として、例えばポリイミドフィルムの製造があげられるが、ピンで把持し搬送されるポリイミドフィルムは上記シート状物片が発生しやすいため、本発明に係る付着異物除去装置および付着異物除去方法は、シート状物として特にポリイミドフィルムを製造する場合に適している。
以上に述べた様に、シート状物の表面に付着した異物を除去する方法として、走行中のシート状物の少なくとも一方の表面に対して設置されたエアー吹付け手段Aから前記シート状物に対してエアーを吹き付け、エアー吹付け手段Aから吹き付けられたエアーがシート状物表面で反射する方向を覆うように配置された吸引手段によりシート状物の付着異物を吸引する付着異物除去方法において、エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーが前記シート状物表面上に衝突する位置と、前記吸引手段設置位置との間の領域Cに対して、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーの反対方向にエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Bからエアーを吹き付けることを特徴とする付着異物除去方法を適用することにより、確度の高い付着異物除去が可能となる。
以下、実施例に基づいて本発明の実施態様を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
厚み25μmのイミド系樹脂のフィルムを対象として、図3に示した付着異物除去装置をフィルム幅方向の任意の位置に設置し、吸引フードと吸引ホースの接続部位にフィルターを設け、フィルターに捕捉された異物数をカウントした。図3に示した付着異物除去装置の上流側では、最大径が100〜1000μmのフィルム片20〜40個をフィルム表面上におけるエアー吹付け手段Aの有効幅領域に対して作為的に付着させた。エアー吹付け手段AおよびBには、いけうち製フラット型エアーノズル(TAIFU-Jet型)を用い、各エアーノズルの接続部位に圧力計を取り付け、エアー吹付け手段Aの元圧力を0.30(MPa)、エアー吹付け手段Bの元圧力を0.10(MPa)に設定した。また、ロール上のフィルムに対して各エアーノズル先端とフィルムとの距離を30mmとし、各エアーの吹き付け角度をフィルムの接線方向の約35°とした。各ノズルによるエアーブローを同時に1秒以上実施し、付着させた異物の内、付着位置から飛散した割合及び吸引装置内に捕捉された割合を評価した。
(実施例2)
エアー吹付け手段Bの元圧を0.20(MPa)とした以外は、実施例1と同条件にして評価した。
(実施例3)
エアー吹付け手段Bの元圧を0.30(MPa)とした以外は、実施例1と同条件にして評価した。
(比較例1)
エアー吹付け手段Bからのエアーブローを行わないとした以外は、実施例1と同条件にして評価した。
Figure 2009072651
表1に実施例および比較例の検証結果を示すが、エアー吹付け手段Aとエアー吹付け手段Bを併用した場合、吸引装置内に捕捉した異物割合がエアー吹付け手段A単独によるエアーブロー時よりも向上したことを確認した。
従来の実施形態に係る付着異物除去装置の一例を示す図。 本発明の実施形態に係る付着異物除去装置の一例を示す図。 本発明の実施形態に係る付着異物除去装置の一例を示す図。
符号の説明
1 シート状物
2 エアー吹付け手段A
3 付着異物
4 捕集手段
5 エアー吹付け手段B
6 エアー吹付け手段Aから吹き付けられる異物除去エアーがシート状物1に衝突する位置と、捕集手段4の設置位置との間の領域C

Claims (14)

  1. 走行中のシート状物の少なくとも一方の表面に対して設置され、前記シート状物に対してエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Aと、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられたエアーがシート状物表面で反射する方向を覆うように配置された吸引手段を有する付着異物除去装置であって、
    エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーが前記シート状物表面上に衝突する位置と、前記吸引手段設置位置との間の領域Cに対して、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーの反対方向にエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Bを具備することを特徴とする付着異物除去装置。
  2. 前記エアー吹付け手段Bから吹き付けられるエアーの流量は、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーよりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の付着異物除去装置。
  3. 前記付着異物除去装置において、製造工程の上流側でシート状物の少なくとも一方の表面に対し、シート状物に帯電した静電気を除去する帯電抑制手段を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の付着異物除去装置。
  4. 前記エアー吹付け手段Aが、前記シート状物がロール曲面上を通過する位置でエアーを吹き付けるように設置されることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の付着異物除去装置。
  5. 前記付着異物除去装置において、前記シート状物は、テンター内をピンレールにより把持されて走行することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の付着異物除去装置。
  6. 前記シート状物がポリイミドフィルムであることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の付着異物除去装置。
  7. 前記エアー吹付け手段Aからエアーを吹き付ける方向は、シート状物が走行する方向と逆であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の付着異物除去装置。
  8. 走行中のシート状物の少なくとも一方の表面に対して設置されたエアー吹付け手段Aから前記シート状物に対してエアーを吹き付け、エアー吹付け手段Aから吹き付けられたエアーがシート状物表面で反射する方向を覆うように配置された吸引手段によりシート状物の付着異物を吸引する付着異物除去方法であって、
    エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーが前記シート状物表面上に衝突する位置と、前記吸引手段設置位置との間の領域Cに対して、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーの反対方向にエアーを吹き付け可能なエアー吹付け手段Bからエアーを吹き付けることを特徴とする付着異物除去方法。
  9. 前記エアー吹付け手段Bから吹き付けられるエアーの流量は、前記エアー吹付け手段Aから吹き付けられるエアーよりも小さいことを特徴とする、請求項8に記載の付着異物除去方法。
  10. 製造工程の上流側でシート状物の少なくとも一方の表面に備えられた帯電抑制手段により、シート状物に帯電した静電気を除去することを特徴とする、請求項8又は9に記載の付着異物除去方法。
  11. 前記エアー吹付け手段Aが、前記シート状物がロール曲面上を通過する位置でエアーを吹き付けることを特徴とする、請求項8乃至10のいずれかに記載の付着異物除去方法。
  12. 前記シート状物がテンター内をピンレールにより把持されて走行することを特徴とする、請求項8乃至11のいずれかに記載の付着異物除去方法。
  13. 前記シート状物がポリイミドフィルムであることを特徴とする、請求項8乃至12のいずれかに記載の付着異物除去方法。
  14. 前記エアー吹付け手段Aからエアーを吹き付ける方向は、シート状物が走行する方向と逆であることを特徴とする、請求項8乃至13のいずれかに記載の付着異物除去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102485357A (zh) * 2010-12-03 2012-06-06 北京北方微电子基地设备工艺研究中心有限责任公司 一种载板清洗方法、装置及基片镀膜设备
CN102993649A (zh) * 2011-09-09 2013-03-27 尤尼吉可株式会社 双向拉伸聚酯膜

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