JP2009065820A - 自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自然エネルギー発電システムの出力変動に起因する電力系統の電圧変動を、最小容量の電力貯蔵装置で確実に一定範囲内に抑える。
【解決手段】自然エネルギー発電システムの発電電力の充放電を行う電力貯蔵装置9と、ステップ式自動電圧調整器であるSVR10とを併設し、SVR10の動作感度に合うように、自然エネルギー発電システムの出力変動を電力貯蔵装置9で緩和する。具体的には、連系点5を通過する合成出力の変化速度の値と、SVR10の動作感度であるタップ動作のための通過電力変化と動作時限との比の値とを、同一の値に設定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置に関し、特に、風力発電や太陽光発電などの自然エネルギー発電システムに対して、自然エネルギー発電の出力変動に起因する系統電圧の変動を抑制するための自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置に関するものである。
地球温暖化対策のためのCO削減など環境問題への貢献を目的とし、風力発電や太陽光発電など自然エネルギー発電システムの普及が世界的に進んでいる。しかしながら、自然エネルギー発電は天候任せの発電であるため、時々刻々と出力が変動する。
一般に自然エネルギー発電システムなど分散型電源の連系点の電圧は、分散型電源の出力変動と、変電所から連系点までの系統インピーダンスとに比例して変動する。そのため、出力変動の激しい自然エネルギー発電が電力系統に連系した場合、同じ系統に接続する近傍の電力需要家への電圧変動の影響が問題視される。
そこで電圧変動を抑制すべく、蓄電池やキャパシタ、フライホイールなど充放電可能な電力貯蔵装置を併設した出力安定化装置により、自然エネルギー発電の発電出力変動を抑制する必要が生じている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、電力貯蔵装置は一般に極めて高価であり、多くの場合では価格は基本的にkWh容量に比例して増加する。そのため自然エネルギー発電システムの出力変動を100%吸収できる電力貯蔵装置を併設すると、自然エネルギー発電による売電収入を相殺するレベルのコストが電力貯蔵装置に必要となり、発電事業者の経済収支を著しく悪化させるという問題があった。
また、自然エネルギー発電に関わらず、電力系統の電圧変動を抑制する方法としては、静止型無効電力補償装置やステップ式自動電圧調整器の設置が従来から行われていた。また、両装置の欠点を補うべく、両装置の併設した電圧変動抑制装置も提案されている(例えば、特許文献2及び3参照)。
特開2002−027679号公報 特開2002−281669号公報 特開2000−004540号公報
自然エネルギー発電システムの出力変動に起因する電力系統の電圧変動を抑制するには、一般に、以下の4種類の方法がある。
1)電力貯蔵装置を発電システムに併設し、電力貯蔵装置の充放電制御(=有効電力の制御)により連系点の電圧変動を抑制する方法。
2)SVC(Static Var Compensator:静止型無効電力補償装置)等のパワエレ式自動電圧調整器を、自然エネルギー発電システム近傍に設置し、自然エネルギー発電システムの出力変動(有効電力の変動)と等価な電圧変動を発生させる分の無効電力を逆方向に流入・流出させ、設置点近傍の電圧をほぼ一定範囲に保つ方法。
3)SVR(Step Voltage Regulator)等のステップ式自動電圧調整器(一種のタップ切替制御付変圧器)を変電所と自然エネルギー発電システム連系点の間の電力系統に設置し、設置点の通過電力(有効電力・無効電力)変化から自然エネルギー発電システム連系点を含む下流域の電圧変動量を推定し、その電圧変動量に相当する変圧比を制御することによりSVRから下流側の電圧をほぼ一定範囲に保つ方法。
4)前記のステップ式自動電圧調整器と静止型無効電力補償装置の組合せる方法。
しかしながら、これらの方法には、下記のような問題点があった。
1)の方法では、
・電力貯蔵装置に膨大なkWh容量が必要となり、高価となる。
2)の方法では、
・静止型無効電力補償装置のようなパワエレ機器は非常に高価である。
・無効電力変化による電圧変化の感度情報を入手、設定する必要がある。
・系統トポロジーや系統の線種が変われば感度も変わるため、その都度設定を変更する必要がある。
・系統の無効電力が全般に増えるため、無効電力ロスが増える。
3)の方法では、
・ステップ式自動電圧調整器は機械式のため、機器寿命の関係上、頻繁な制御はできない。
・頻繁な制御を回避するため、数分の動作時限を設定しており、従って急激な電圧変動には追従できない。
・設置するのは系統を管理する電力会社となり、発電事業者が設置する自然エネルギー発電システムへの対策費(設備費と維持管理費)を、一方的に電力会社側が負担するといった不公平が生じる。
4)の方法では、基本的に、上記の3)の課題の1,2項目を補うことができる。また、静止型無効電力補償装置の無効電力発生量も短時間で済むため、上記の2)の4項目の課題も補える。しかしながら、それ以外の課題が依然として残ることになる。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、自然エネルギーに起因する電力系統の電圧変動を一定範囲内に保つ電圧変動抑制を、その感度設定の変更を必要とすることなく、低コストで実現することが可能な自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置を得ることを目的としている。
この発明は、電力系統に連系点を介して接続されている自然エネルギー発電システムに併設されて、前記自然エネルギー発電システムによって発電された電力の充放電を行う電力貯蔵装置と、前記自然エネルギー発電システムの発電有効電力の値を計測し、前記発電有効電力と前記電力貯蔵装置による充放電との和による合成出力の単位時間における変化速度が所定範囲内になるように平滑化フィルタ処理を行って合成出力目標を決定するとともに、前記合成出力目標と前記自然エネルギー発電システムによる現在の発電有効電力の値との偏差を充放電指令値として前記電力貯蔵装置に出力する安定化制御装置と、前記電力系統が接続された変電所と前記連系点との間に設置され、当該設置箇所を通過する通過有効電力を計測し、前記通過有効電力の変化量が所定量を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、変圧器の変圧比を1タップ分変更させるステップ式自動電圧調整器とを備え、前記合成出力の変化速度の規定範囲の最大値と、前記ステップ式自動電圧調整器の動作感度であるタップ動作のための前記通過有効電力に対して設定した前記所定量と前記所定時間との比の値とを、同一の値にすることによって、前記電力貯蔵装置の充放電と前記ステップ式自動電圧調整器のタップ制御とを協調させ、前記合成出力の変化速度を前記規定範囲内に収めるように制御することを特徴とする自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置である。
この発明は、電力系統に連系点を介して接続されている自然エネルギー発電システムに併設されて、前記自然エネルギー発電システムによって発電された電力の充放電を行う電力貯蔵装置と、前記自然エネルギー発電システムの発電有効電力の値を計測し、前記発電有効電力と前記電力貯蔵装置による充放電との和による合成出力の単位時間における変化速度が所定範囲内になるように平滑化フィルタ処理を行って合成出力目標を決定するとともに、前記合成出力目標と前記自然エネルギー発電システムによる現在の発電有効電力の値との偏差を充放電指令値として前記電力貯蔵装置に出力する安定化制御装置と、前記電力系統が接続された変電所と前記連系点との間に設置され、当該設置箇所を通過する通過有効電力を計測し、前記通過有効電力の変化量が所定量を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、変圧器の変圧比を1タップ分変更させるステップ式自動電圧調整器とを備え、前記合成出力の変化速度の規定範囲の最大値と、前記ステップ式自動電圧調整器の動作感度であるタップ動作のための前記通過有効電力に対して設定した前記所定量と前記所定時間との比の値とを、同一の値にすることによって、前記電力貯蔵装置の充放電と前記ステップ式自動電圧調整器のタップ制御とを協調させ、前記合成出力の変化速度を前記規定範囲内に収めるように制御することを特徴とする自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置であるので、自然エネルギーに起因する電力系統の電圧変動を一定範囲内に保つ電圧変動抑制を、その感度設定の変更を必要とすることなく、高価な電力貯蔵装置の必要容量を抑えることにより低コストで実現することができる。
実施の形態1.
この発明に係る電圧変動抑制装置は、風力発電や太陽光発電など、自然状況に応じて刻々と出力が変動する自然エネルギー発電システムに対して、電力貯蔵装置とSVR(Step Voltage Regulator)等の機械式電圧自動調整器を併設し、両者が自律的に協調制御するように制御定数を設定することによって、自然エネルギー発電の出力変動に起因する系統電圧の変動を抑制する、自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置である。
本実施の形態1においては、自然エネルギー発電システムに起因する電力系統の電圧変動を吸収すべく、電力貯蔵装置と比較的安価なステップ式自動電圧調整器とを併設し、両者の制御協調を取り、電圧変動が常に一定範囲内に収まるように、両者の制御変数を設定する。また、そのために必要かつ十分な電力貯蔵装置のkWh容量を制御変数より決定する。
すなわち、自然エネルギー発電システムの急激な出力変動に対し、その変化率が一定となるような合成出力目標を設定し、電力貯蔵装置は自然エネルギー発電システムの現在出力と合成出力目標との偏差を充放電により吸収する。その結果、電力系統での電圧も一定の変化率で変動していくことになる。
変化率は、ステップ式自動電圧調整器の寿命と、電力貯蔵装置のコストを考慮した上で、設定する。変化率が大きすぎれば電力貯蔵装置の必要kWh容量は少なくなるがステップ式自動電圧調整器の動作回数が増える。逆に変化率が小さければ、ステップ式自動電圧調整器の動作回数は減るが、電力貯蔵装置の必要kWh容量が増えてしまう。
コスト面、運用面から判断して適切な変化率を決め、電力貯蔵装置の合成出力目標決定と、ステップ式自動電圧調整器の感度設定として設定することにより、電圧変動を一定範囲内に保ちつつ、電力貯蔵装置の必要kWh容量も明確になる。
以下において、本実施の形態1に係る電圧変動抑制装置の具体的な構成および動作について、一般的な構成例と対比させながら説明する。
図7は、電力貯蔵装置を併設した自然エネルギー発電システムの一般的な構成例である。図7において、1は太陽光を用いて発電を行う太陽光発電システム、2は風力を用いて発電を行う風力発電システム、3は太陽光発電システム1や風力発電システム2等の自然エネルギー発電システムで発電された電力の有効電力を計測する電力計測装置、4は太陽光発電システム1や風力発電システム2等の自然エネルギー発電システムにおいて発電された電力を送電する構内系統、5は構内系統4と後述する商用電力系統6とを接続している連系点、6は電力会社からの商用電力を送電する商用電力系統、7は太陽光発電システム1や風力発電システム2等の自然エネルギー発電システムにおいて発電された電力を後述する電力貯蔵装置9に貯蔵するとともに、貯蔵した電力の充放電の制御を行う出力安定化装置、8は出力安定化装置7内に設けられ、電力計測装置3において計測された電力値に基づいて貯蔵または放出すべき電力量を決定して充放電指令を出力する制御装置、9は制御装置8からの充放電指令を受けて電力の充放電を行う電力貯蔵装置である。
図7に示す一般的な自然エネルギー発電システムにおいては、太陽光発電システム1や風力発電システム2等の自然エネルギー発電システムで発電された電力は、電力計測装置3を介して、構内系統4に出力され、出力安定化装置7内に設けられた電力貯蔵装置9にいったん貯蔵される。また、該電力は、電力計測装置3において電力値が計測され、出力安定化装置7内の制御装置8に入力される。
なお、太陽光発電や風力発電など自然エネルギー発電システムは、天候任せの成行きで発電する。そのため、制御装置8と電力貯蔵装置9とを備えた出力安定化装置7により、連系点5を介して商用電力系統6へ流れる電力の変動を抑制する。
制御装置8は、太陽光発電システム1や風力発電システム2等の自然エネルギー発電システムの出力を監視し、該出力を平滑化フィルタ処理することによって合成出力目標を決定するとともに、合成出力目標と自然エネルギー発電システムの現在の出力との偏差を算出し、その値を電力貯蔵装置9への充放電指令値とする。
電力貯蔵装置9は、与えられた充放電指令値に基づき、構内系統4から充放電を行う。すなわち、充放電指令が“充電”であれば、構内系統4から電力の貯蔵を行う。一方、充放電指令が“放電”であれば、構内系統4に対して電力の放出を行う。
図8は、自然エネルギー発電システムの出力と、それをフィルタ処理した結果得られる合成出力目標値の例を示したものである。図8において、実線が自然エネルギー発電システムの出力を示し、破線が合成出力目標値を示している。
図1は、この発明の実施の形態1に係る自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置の構成を示した構成図である。図1において、符号1〜9は、図7と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、図1において、10はSVR(Step Voltage Regulator)であり、11は変圧器、12は電力計測装置、13はSVR制御装置、14は変電所である。SVR10は、ステップ式自動電圧調整器であり、自然エネルギー発電システムの連系点5と商用電力系統6が接続された変電所14との間に設けられている。SVR10内には、変圧器11と電力計測装置12とSVR制御装置13とが設けられている。図1と図7の構成の違いは、図1においてはSVR10が追加されている点である。
このように、本実施の形態1に係る自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置は、自然エネルギー発電システムに併設された電力貯蔵装置9と、電力系統上の変電所14と自然エネルギー発電システムの連系点5との間に設置されたSVR10とが併設されている。
なお、この発明は、図1の構成に限定されるものではなく、例えば、SVR10の代わりに、変電所14で電圧を降圧するためのタップ制御機能つき変圧器LRT(Load Ratio Control Transformer)を用いるようにしても良く、同等の動作をするものであれば、他のものを用いてもよいものとする。
本実施の形態1においては、自然エネルギーシステムの有効電力出力Gと電力貯蔵装置9による充放電との和(すなわち、連系点5を通過する電力値)を合成出力とすると、出力安定化制御装置7は、自然エネルギー発電システムの有効電力出力Gを電力計測装置3で計測することによって監視し、合成出力の単位時間における変化速度(時間Δtあたりの有効電力出力Gの変化量ΔG)であるΔG/Δtが常に規定範囲内となるように、有効電力出力Gに対して平滑化フィルタ処理を行って、変化速度ΔG/Δtが一定となるような合成出力目標を設定する。すなわち、Smax(=ΔGmax/Δt)を当該規定範囲の最大値とし、−Smaxを当該規定範囲の最小値とすると、変化速度ΔG/Δtが、常に、Smax≧ΔG/Δt≧−Smaxとなるように、合成出力目標を設定する。ここで、Smaxは、例えば「自然エネルギー発電定格比10%/分」など、SVR動作が頻発せず、かつ、十分追従できる数値に設定する。
次に、出力安定化制御装置7は、設定した当該合成出力目標と自然エネルギー発電システムからの現在の有効電力出力Gとの偏差を求め、当該偏差を電力貯蔵装置9へ充放電指令として出力する。電力貯蔵装置9は、当該充放電指令によって指定された電力量が“正”の場合はその分だけ貯蔵し、一方、“負”の場合には、その分の電力を、構内系統4および連系点5を介して商用電力系統6に放出する。
図2は、本実施の形態1に係る自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置において、例えば自然エネルギー発電システム(定格出力Gfull)の有効電力出力Gが時刻tで定格比100%から0%に急変した場合の、フィルタ処理結果によって得られる合成出力目標を示す。図2において、実線が有効電力出力Gを示し、破線が合成出力目標を示す。図2に示すように、有効電力出力Gが100%から0%に急変した場合にも、合成出力目標は、なだらかな変化の一定比率で徐々に減少しており、急変はしていない。具体的には、Gfull/Smax時間後の時刻t+Gfull/Smaxの時点で、合成出力が0%になるように合成出力目標が設定されている。
電力貯蔵装置9は、このようにして、制御装置8から与えられる充放電指令に従い、有効電力の充電または放電を実行する。
一方、SVR10のほうでは、SVR制御装置13が、設置箇所の通過有効電力Pを電力計測装置12により計測し、任意の時間からの変化幅ΔPが、1タップ相当の所定量ΔPtapを超えた状態が所定時間Δttap以上継続した場合に、変圧器11へ変圧比を1タップ分変更するように指令する。
ここでΔPtapは、SVR1タップ相当の電圧調整刻み(高圧6.6kV配電線では100V程度)の電圧変動を系統に発生させる有効電力変動である。
また、Δttapは、上述の出力安定化装置7で記載したSmax(=ΔGmax/Δt)とΔPtap/Δttapとが同一の値となる時間幅に設定する。なお、このΔttapを動作時限として設定する理由としては、SVR10の動作頻発を抑制するためである。
このように、SVR10は、通過電力の変化が一定量以上(ΔPtap以上)である状態が一定時間以上(Δttap経過)経過した場合に動作して、変圧器11へ変圧比を1タップ分変更するように指令するので、図3の細い破線で示すように、時間Δttapごとに、ΔPtapずつ、階段状に(ステップ式に)、電力が変化する。この結果、SVR10と電力貯蔵装置9とによる変動抑制制御は、図3のごとく協調がとれ、電力系統の電圧変動は、所定量以上下がると、SVR10の動作により昇圧されるので、一定以内に収められる。
図4は、電力貯蔵装置9もSVR10も無い場合の、自然エネルギー発電システムの出力変動と電力系統の電圧変動との相関を示した参考図である。この場合には、図4に示すように、自然エネルギー発電システムの出力変動幅に比例する形で電圧も変動してしまうので、規定電圧を逸脱した状態が継続する可能性がある。
これを防ぐためには、電圧を逸脱しないように長時間の間、電力貯蔵装置9が合成出力を一定に保たなくてはならない。
図5は、図4と同じ出力変動で、出力安定化装置7の電力貯蔵装置9による充放電制御がある場合を示した参考図である。この場合には、電力貯蔵装置9の充放電により、連系点5の出力変動が緩やかになるため、電圧変動も緩やかになるが、最終的には規定電圧を逸脱した状態に陥る可能性がある。
また、図6は、図4と同じ出力変動で、SVR10のみがある場合の参考図である。急峻な電圧変動に対し、SVR10の動作頻発を抑制するための時限Δttapの間、制御が遅れ、その間、規定電圧を逸脱した状態が継続する可能性がある。
本実施の形態1においては、図4〜図6に示される問題点を解決するために、図1に示す構成のように、SVR10と電力貯蔵装置9とを併用するようにしたので、急峻な電圧変動に対しては、まず、電力貯蔵装置9の充放電によって即座に対応するので、制御が遅れることなく、また、その結果、系統電圧の電圧値が下がり過ぎるのを防止するために、SVR10が、通過電力の変化が一定量以上(ΔPtap以上)である状態が一定時間以上(Δttap経過)経過したら動作して、当該タップ動作により系統電圧を昇圧(または降圧)して、規定電圧の範囲を逸脱しないようにするので、図3のごとく協調がとれ、電力系統の電圧変動は、一定範囲(規定電圧範囲)以内に常に収めることができる。
更に、電力貯蔵装置9の必要kWh容量は、最大の場合でも、図2における自然エネルギー発電システムの出力と合成出力目標との差分を補償すればよく、下式で求めることができる。
必要kWh容量 = Gfull(kW)×{Gfull÷Smax}(h) ÷2
以上のように、本実施の形態1の自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置によれば、自然エネルギー発電システムに起因する電力系統の電圧変動を吸収すべく、電力貯蔵装置9に、比較的安価なステップ式自動電圧調整器であるSVR10を併設し、両者の制御協調を取り、電圧変動が常に一定範囲内に収まるように、両者の制御変数を設定するとともに、そのために必要かつ十分な電力貯蔵装置のkWh容量を制御変数より決定するようにしたので、自然エネルギー発電システムの出力変動に起因する電力系統の電圧変動を一定範囲内に抑制し、規定電圧からの電圧逸脱を回避することが可能な電圧変動抑制装置を、安価なSVR10と最小容量の電力貯蔵装置9とで実現できるため、低コストに抑えることができる。
また、図3に例示するように、SVR10と電力貯蔵装置9との協調が正確にとれるため、電力系統の電圧変動を、確実に一定範囲内に抑制することができる。すなわち、蓄電池で補償できるわずかな変動は蓄電池で抑制し、蓄電池の補償能力を超えた時点でSVR10の補償に自動的に切り替わる、という動作を繰り返し続ける。
また、SVR10と電力貯蔵装置9との間の通信や集中制御装置が不要なため、安価で柔軟性に富む。
この発明の実施の形態1に係る電圧変動抑制装置の構成を示した構成図である。 この発明の実施の形態1に係る電圧変動抑制装置による自然エネルギー発電システムの出力変動抑制例をグラフで示した説明図である。 この発明による電圧変動抑制装置での系統電圧変動例をグラフで示した説明図である。 無対策時の系統電圧変動例を示した説明図である。 電力貯蔵装置による対策のみの系統電圧変動例を示した説明図である。 SVRによる対策のみの系統電圧変動例を示した説明図である。 自然エネルギー発電システムと出力安定化装置の一般的構成例を示した構成図である。 自然エネルギー発電システムの出力と合成出力目標値の例をグラフで示した説明図である。
符号の説明
1 太陽光発電システム、2 風力発電システム、3 電力計測装置、4 構内系統、5 連系点、6 商用電力系統、7 出力安定化装置、8 制御装置、9 電力貯蔵装置10 SVR、11 変圧器、12 電力計測装置、13 SVR制御装置、14 変電所。

Claims (1)

  1. 電力系統に連系点を介して接続されている自然エネルギー発電システムに併設されて、前記自然エネルギー発電システムによって発電された電力の充放電を行う電力貯蔵装置と、
    前記自然エネルギー発電システムの発電有効電力の値を計測し、前記発電有効電力と前記電力貯蔵装置による充放電との和による合成出力の単位時間における変化速度が所定範囲内になるように平滑化フィルタ処理を行って合成出力目標を決定するとともに、前記合成出力目標と前記自然エネルギー発電システムによる現在の発電有効電力の値との偏差を充放電指令値として前記電力貯蔵装置に出力する安定化制御装置と、
    前記電力系統が接続された変電所と前記連系点との間に設置され、当該設置箇所を通過する通過有効電力を計測し、前記通過有効電力の変化量が所定量を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、変圧器の変圧比を1タップ分変更させるステップ式自動電圧調整器と
    を備え、
    前記合成出力の変化速度の規定範囲の最大値と、前記ステップ式自動電圧調整器の動作感度であるタップ動作のための前記通過有効電力に対して設定した前記所定量と前記所定時間との比の値とを、同一の値にすることによって、前記電力貯蔵装置の充放電と前記ステップ式自動電圧調整器のタップ制御とを協調させ、前記合成出力の変化速度を前記規定範囲内に収めるように制御することを特徴とする自然エネルギー発電向け電圧変動抑制装置。
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