JP2009065565A - アンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】1GHz以下の周波数帯でも小型なアンテナを実現する。
【解決手段】平行平板状の発信回路基板1上に形成された給電回路7に平行平板状の誘電体基板8に形成された放射部2が実装されることにより機能するアンテナであって、誘電体基板8の表面に一本の線状で互いに交差や接触せず電極間隔が密になるようにアンテナ電極2aが形成され、誘電体基板8の裏面にアンテナ電極2aとスルーホールもしくは側面にて導通接続される給電用電極2bが形成され、発信回路基板1の表面に、放射部2の給電用電極2bと発信回路6の信号線3aとを結ぶ接続電極4と、信号線3aおよびグランド3bを含む給電部3と、リアクタンス電極5とが形成され、リアクタンス電極5は、グランド3bに導通接続されるとともにアンテナ電極2aに一部重なってアンテナ電極2aのインピーダンスの容量成分を打ち消す誘導成分を持つように形成されたアンテナ。
【選択図】図1C

Description

本発明は、超短波、準マイクロ波、マイクロ波、ミリ波の無線通信に使用されるアンテナに関し、とくに移動体通信機器など小型化の要求される無線通信機器に使用されるアンテナに関する。
アンテナは超短波、準マイクロ波、マイクロ波、ミリ波の無線通信に使用され、とくに携帯電話に代表される移動体通信機器のアンテナは、その特性が得られる限りは小さければ小さい方が良く、現在でもより小型のアンテナが求められている。
アンテナの小型化のための技術としては、次の従来技術1,2に示される技術を代表的なものとしてあげることができる。
従来技術1:アンテナ部を積層構造とすることにより、立体電極とした積層アンテナ
従来技術2:波長短縮効果を狙った高誘電率誘電体材料を使用した誘電体アンテナ
従来技術1の積層アンテナは、一般的に低い誘電率材料を使用しているため安価であり、1GHz以上の周波数では小型化を達成している。しかしながら、それ以下の周波数帯、例えばテレメーター、テレコントローラー、トランシーバーに使用されている300MHz帯微弱無線、400MHz帯特定小電力無線では、アンテナ電極長を長くする必要があり、アンテナの小型化が困難である。
従来技術2の誘電体アンテナは、高誘電率材料を用いることによる波長短縮効果によってアンテナ電極長を短くし、アンテナを小型化することができる。しかしながら、高誘電率材料を用いているため、製造コストが非常に高くなるという問題がある。
また、従来技術1,2ともに、アンテナと回路との間にLC整合回路を設ける必要があり、アンテナ自体は小さくなっても整合回路の面積により、アンテナ実装面積は大きくなってしまうという問題がある。
これに対して、本願出願人は特許文献1において、LC整合回路を別途設ける必要がないアンテナとして、アンテナ自体にLC整合回路を形成した誘電体アンテナを提案した。この誘電体アンテナは、一枚の板状の誘電体基板にスパイラル状のアンテナ電極を形成し、この板状の誘電体基板の裏面にアンテナ電極に対向して電磁界結合されるコンデンサ電極を形成し、誘電体基板の側面にアンテナ電極に通電接続されたインダクタ電極を接地形成することで、コンデンサとインダクタからなるLC整合回路を形成したものである。
この誘電体アンテナによれば、高誘電率の基板を用いること、およびアンテナ自体にLC整合回路を形成していることからアンテナを小型化することができる。しかし、高誘電率の基板を使用することにより、製造コストが非常に高くなるという問題がある。
またこれに対して、高誘電率材料を用いずにアンテナを小型化する技術として、アンテナ電極と対向する位置に接地電極を形成し、アンテナ電極と接地電極を電磁界結合させ容量性を持たせることで共振周波数を低下させる技術が提案されている(特許文献2参照)。
この技術によれば高誘電率材料を使用せずに共振周波数を低下させることが可能であり、小型化を実現できるとともにアンテナ製造コストを抑えることができる。しかしながら、この技術はアンテナ電極の電極間隔が疎で、アンテナのインピーダンスが誘導成分を強くもつ場合は接地電極の容量結合によりアンテナと発信回路とのインピーダンス整合が取れて有効であるが、1GHz以下の波長が長いアンテナの場合には有効ではない。すなわち、波長が長いアンテナを小型化するにはアンテナ電極の電極間隔を密にする必要があるが、アンテナ電極の電極間隔を密にするとアンテナは容量性が強くなる。よってアンテナ電極と接地電極を容量結合して容量性を増すとアンテナと発信回路とのインピーダンス整合は取れないため、ある程度アンテナ電極の電極間隔を疎にする必要がある。これではアンテナの小型化にはならない。
特開2007−129360 特開2001−267825
本発明が解決しようとする第1の課題は、1GHz以下の周波数帯でも小型なアンテナを提供することにあり、第2の課題は高誘電率材料を使用することによる製造コストアップを抑えることにある。
本発明に係るアンテナの第1の態様は、代表的には図1A〜Cに示されている。すなわち、本発明に係る第1の態様のアンテナは、平行平板状の発信回路基板1上に形成された給電回路7に平行平板状の誘電体基板8に形成された放射部2が実装されることにより機能するアンテナであって、誘電体基板8の広面の一方の面に一本の線状で互いに交差や接触せず電極間隔が密になるようにアンテナ電極2aが形成され、誘電体基板8の広面の他方の面にアンテナ電極2aとスルーホールもしくは側面にて導通接続される給電用電極2bが形成され、これらのアンテナ電極2aと給電用電極2bとから放射部2が形成され、発信回路基板1の広面の一方の面に、放射部2の給電用電極2bと発信回路6の信号線3aとを結ぶ接続電極4と、信号線3aおよびグランド3bを含む給電部3と、リアクタンス電極5とが形成され、リアクタンス電極5はグランド3bに導通接続されるとともにアンテナ電極2aに一部重なってアンテナ電極2aのインピーダンスの容量成分を打ち消す誘導成分を持つように形成され、これらの接続電極4と給電部3とリアクタンス電極5とから給電回路7が形成され、放射部2の給電用電極2bと給電回路7の接続電極4が導通接続されることを特徴とする。
小さい面積の中で長さを稼ぐために電極間隔が密となった線状のアンテナ電極では、上述のとおりインピーダンスが容量成分を強く持ち回路とのインピーダンス整合が取れないが、本発明に係る第1の態様のアンテナでは、誘電体基板の広面の他方の面(裏面)に、アンテナ電極に一部重なるように誘導成分を持つリアクタンス電極を形成することで、アンテナ電極とリアクタンス電極が電磁界結合し、アンテナの容量成分を打ち消し、アンテナと発信回路とのインピーダンス整合が取れるようになる。
また、本発明に係るアンテナの第2の態様は、代表的には図2に示されている。すなわち、本発明に係る第2の態様のアンテナは、平行平板状の発信回路基板1上に形成されるアンテナであって、発信回路基板1の広面の一方の面に、一本の線状で互いに交差や接触せず電極間隔が密になるように形成されたアンテナ電極2aと、アンテナ電極2aと発信回路6の信号線3aとを結ぶ接続電極4と、信号線3aおよびグランド3bを含む給電部3とを備え、発振回路基板1の広面の他方の面にリアクタンス電極5を備え、リアクタンス電極5がグランド3bに導通接続されるとともにアンテナ電極2aに一部重なってアンテナ電極2aのインピーダンスの容量成分を打ち消す誘導成分を持つように形成されることを特徴とする。
この本発明に係る第2の態様のアンテナにおいても、発信回路基板の広面の他方の面(裏面)に、アンテナ電極に一部重なるように誘導成分を持つリアクタンス電極を形成することで、アンテナ電極とリアクタンス電極が電磁界結合し、アンテナの容量成分を打ち消し、アンテナと発信回路とのインピーダンス整合が取れるようになる。また、発信基板回路と同一基板上にアンテナ電極およびリアクタンス電極が形成できるため、さらに小型化が可能となる。
ここで、本発明において「電極間隔が密」とは、アンテナのインピーダンスが容量成分を持つような電極間隔のことであり、アンテナの波長をλとすると0.01λ以下が望ましい。
そのアンテナ電極の具体的な形状は、スパイラル形状もしくはミアンダ形状とすることが好ましい。このような形状にすることで、小さい面積の中で電極長を長く稼ぐことが可能となる。
また本発明において、発信回路基板および誘電体基板としては、その比誘電率εrがεr≦10の材料を使用することが好ましい。一般的に比誘電率εrがεr≦10の材料は、εr>10の高誘電率材料に比べ、安価である。また比誘電率εrがεr≦10の材料は、εr>10の高誘電率材料に比べ、共振のQが小さくなるため、共振周波数での帯域幅は広くなる。すなわち、発信回路基板および誘電体基板として比誘電率εrがεr≦10の材料を使用することで、価格が安くなるとともに、帯域幅が広く得られるようになる。
さらに本発明においては、リアクタンス電極の長さを適切に設定することで、アンテナの容量成分を効率的に打ち消すことが可能となる。
すなわち、本発明の好ましい形態は、リアクタンス電極のグランドとの接続部からアンテナ電極へ向かって伸びる全長をLとし、グランドとの接続部からアンテナ電極と重なる位置までの長さをL1、アンテナ電極と重なる位置から終点までの長さをL2としたとき、L=L1+L2であって、アンテナの波長λに対し、全長Lがアンテナ電極のインピーダンスの容量成分を打ち消す誘導成分を持つような長さに設定され、長さL2が0.0001λ<L2<0.005λである。
以下、リアクタンス電極のアンテナ電極と対向して重なる長さL2を上記の範囲に特定した根拠を説明する。
まずその前提として、アンテナ電極の間隔によるインピーダンスの変化について説明する。
図3(a)に誘電体基板8に電極間隔が密になるようにアンテナ電極2aを形成した場合のアンテナを示す。また、図3(b)に比較的大きい面積の誘電体基板8に、図3(a)のアンテナ電極2aと同じ電極幅で、電極間隔が疎になるようにアンテナ電極2aを形成した場合のアンテナを示す。そして、それぞれのアンテナのインピーダンスを図4のスミスチャートに示す。
図4のスミスチャートから、共振周波数において、アンテナ電極2aの間隔を密にした場合はリアクタンスが容量成分を持ち、アンテナ電極2aの間隔を疎にした場合は誘導成分を持つことが分かる。これらの結果より、等価回路は図5(a)、(b)に示すように、アンテナ電極の間隔が密な場合は放射抵抗RANTと容量成分CANTと、アンテナ電極間隔が疎の場合は放射抵抗RANTと誘導成分LANTと記載することができる。この他に、図3(c)、(d)に示すアンテナなどでも同様の結果となる。
次に、リアクタンス電極のアンテナ電極と対向して重なる長さL2の範囲について説明する。
図1(a)に示すリアクタンス電極5のL1の長さと幅Wを固定するとともに、図1(b)に示すアンテナ電極2aの長さおよび形状を固定し、図1(c)の形態でリアクタンス電極5のL2の長さを変えたときのアンテナのVSWR特性を図6に示す。
図6のVSWR特性より、VSWR<2をアンテナとして使用可能な範囲と考えると、リアクタンス電極5のL2の最適な長さは0.0001λ<L2<0.005λと特定することができる。
本発明のアンテナは、次の効果を奏する。
1.アンテナ電極の電極間隔を密にするとともに、アンテナ電極と対向し一部重なるように誘導成分を持つリアクタンス電極を形成することで、1GHz以下の周波数帯でも小型なアンテナを提供することができる。
2.アンテナ基板に誘電率εr>10の高誘電率材料を使用せず、比誘電率εr≦10の低誘電率材料を使用することで製造コストを低く抑えることができる。
図1A〜Cは、発信回路基板上に形成された給電回路に誘電体基板に形成された放射部を実装し機能する本発明のアンテナの一例を示す斜視図で、図1Aは発信回路基板上に形成された給電回路、図1Bは誘電体基板に形成された放射部、図1Cは給電回路に放射部を実装した状態を示す図である。
発信回路基板1は比誘電率εrがεr≦10であれば、安価で誘電率の安定している紙フェノール基板、紙エポキシ基板、ガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板、PTFE基板、アルミナ基板、コンポジット基板等でよい。その広面の片面もしくは両面に、電気抵抗が低い銅、金、銀などを印刷もしくはエッチングにて回路形成する。
給電部3は、発信回路基板1上の信号線3aとグランド3bにより形成する。この給電部3はコプレーナ線路、ストリップ線路またはマイクロストリップ線路のいずれでも良く、発信回路に合わせて選択できるが、本例では裏面にグランドがなく片面のみに形成されたコプレーナ線路となっている。
さらに発信回路基板1上に、信号線3aと放射部2の給電用電極2bを導通接続するための接続電極4およびアンテナ電極2aと対向して一部重なりグランド3bに接地されたリアクタンス電極5を形成し、接続電極4と給電部3とリアクタンス電極5とからなる給電回路7を形成する。
誘電体基板8は発信回路基板1と同様に比誘電率εrがεr≦10であれば、安価で誘電率の安定している紙フェノール基板、紙エポキシ基板、ガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板、PTFE基板、アルミナ基板、コンポジット基板等でよい。この誘電体基板8の表面に、電気抵抗が低い銅、金、銀などを印刷もしくはエッチングにてアンテナ電極2aを形成する。また裏面には、表面同様に銅、金、銀などを印刷もしくはエッチングにて給電用電極2bを形成する。アンテナ電極2aと給電用電極2bはスルーホールもしくは誘電体基板側面に形成される電極により導通接続し、アンテナ電極2aと給電用電極2bからなる放射部2を形成する。
誘電体基板8に形成されるアンテナ電極2aの形状はミアンダ形状もしくはスパイラル形状が最も効率よく小型化が図られ、本例でもスパイラル形状を示しているが、一本の線状で互いに交差や接触せず電極間隔が密になるように形成すれば、図7に示すような各種形状でも同様の結果が得られる。
またリアクタンス電極5は、リアクタンス電極5のグランド3bとの接続部からアンテナ電極2aへ向かって伸びる全長をLとし、グランド3bとの接続部からアンテナ電極2aと重なる位置までの長さをL1、アンテナ電極2aと重なる位置から終点までの長さをL2としたとき、L=L1+L2であって、アンテナの波長λに対し、全長Lがアンテナ電極2aのインピーダンスの容量成分を打ち消す誘導成分を持つような長さに設定され、長さL2が0.0001λ<L2<0.005λに設定される。
このようにリアクタンス電極5の長さLおよびL2を適切に設定することで、小型化のため電極間隔が密となったアンテナの強い容量成分をリアクタンス電極5の誘導成分で打ち消し、アンテナと発信回路とのインピーダンス整合が取れるようになる。よってアンテナの小型化が可能となる。
またリアクタンス電極5は、アンテナ電極2aと対向して一部重なる位置に形成され、かつグランドと導通接続されていれば、図1Dおよび図1Eのようにどの位置に形成されても良い。図1Dおよび図1Eではリアクタンス電極5は発信回路基板1上のグランド9に接続されているが、図1C〜図1Eのいずれの位置でも同じ効果を得ることができる。
本例では発信回路基板上に形成された給電回路に誘電体基板に形成された放射部を実装し機能するアンテナの一例を示したが、発信回路基板と放射部の誘電体基板が同一の材質であれば、放射部を発信回路と同一基板上に形成できる。同一基板上に形成することによりさらに小型化が可能となる。
<実施例1>
先に図1A〜図1Cに示したアンテナを作製し、その特性を評価した。
図1Aに示す発信回路基板1の材質を紙フェノール、信号線3aとグランド3bと接続電極4とリアクタンス電極5とからなる給電回路7の電極の材質を銅とし、発信回路基板1の表面に給電回路7をエッチングにて形成した。図1Aに示すように、信号線3aとグランド3bからなる給電部3の形態はコプレーナ線路とした。
一方、図1Bに示す誘電体基板8の寸法を縦10mm×横14mm×厚み1mm、誘電体基板8の材質をガラスエポキシ、アンテナ電極2aおよび給電用電極2bの材質を銅とし、誘電体基板8の表面に電極間隔が密となるスパイラル状のアンテナ電極2aを銅箔エッチングにて形成し、次いで誘電体基板8の裏面に給電用電極2bをエッチングにて形成した。アンテナ電極2aとアンテナ電極2bはスルーホールにて導通接続した。
この誘電体基板8の裏面に形成した給電用電極2bと発信回路基板1の表面に形成した接続電極4をハンダ接続にて実装した。これにより、発信回路6からの電力は接続電極4から給電用電極2bを介し、アンテナ電極2aへ給電される。
この実施例1のアンテナでは、発信回路基板1の表面に形成されたリアクタンス電極5と誘電体基板8の表面に形成されたアンテナ電極2aとが対向して重なる長さL2を0.002λとした。
このアンテナを高周波ネットワークアナライザにて測定したVSWR特性を図8(a)に、インピーダンスのスミスチャートを図8(b)に示す。図8(a)のVSWR特性より、本実施例のアンテナは共振周波数226MHzにてVSWR=1.02、VSWR<2の周波数帯域が約5MHzと良好な特性が確保できた。また図8(b)のスミスチャートより、同周波数にてインピーダンスが50Ωに近づき、発信回路とアンテナのインピーダンス整合が取れていることが分かる。
<実施例2>
図9は発信回路基板の一部に一体形成された実施例2のアンテナの外観斜視図で、(a)はその表面側、(b)はその裏面側を示す図である。
図9(a)および(b)に示す発信回路基板1の材質をアルミナ、信号線3aとグランド3bとアンテナ電極2aと接続電極4とリアクタンス電極5の材質を銀とし、発信回路基板1の表面に電極間隔が密となるスパイラル状のアンテナ電極2aと信号線3aと接続電極4を、発信回路基板1の裏面にリアクタンス電極5をスクリーン印刷および焼成にて形成した。図9(a)および(b)に示すように、信号線3aとグランド3bからなる給電部3の形態はマイクロストリップ線路とした。
この実施例2のアンテナでは、発信回路基板1の裏面に形成されたリアクタンス電極5と発信回路基板1の表面に形成されたアンテナ電極2aとが対向して重なる長さL2を0.004λとした。
このアンテナを高周波ネットワークアナライザにて測定したVSWR特性を図10(a)に、インピーダンスのスミスチャートを図10(b)に示す。図10(a)のVSWR特性より、本実施例のアンテナは共振周波数194.5MHzにてVSWR=1.34、VSWR<2の周波数帯域が約5MHzと良好な特性が確保できた。また図10(b)のスミスチャートより、同周波数にてインピーダンスが50Ωに近づき、発信回路とアンテナのインピーダンス整合が取れていることが分かる。
<実施例3>
図11は発信回路基板の一部に一体形成された実施例3のアンテナの外観斜視図で、図11(a)はその表面側、図2(b)はその裏面側を示す図である。
図11(a)および(b)に示す発信回路基板1の材質をガラスコンポジット、信号線3aとグランド3bとアンテナ電極2aと接続電極4とリアクタンス電極5の材質を銅とし、発信回路基板1の表面に電極間隔が密となるミアンダ状のアンテナ電極2aと接続電極4と信号線3aとグランド3bを、発信回路基板1の裏面にリアクタンス電極5とグランド3bをエッチングにて形成した。図11(a)および(b)に示すように、信号線3aとグランド3bからなる給電部3の形態は裏面グランド付きコプレーナ線路とした。
この実施例3のアンテナでは、発信回路基板1の裏面に形成されたリアクタンス電極5と発信回路基板1の表面に形成されたアンテナ電極2aとが対向して重なる長さL2を0.001λとした。
このアンテナを高周波ネットワークアナライザにて測定したVSWR特性を図12(a)に、インピーダンスのスミスチャートを図12(b)に示す。図12(a)のVSWR特性より、本実施例のアンテナは共振周波数245.9MHzにてVSWR=1.5、VSWR<2の周波数帯域が約4MHzと良好な特性が確保できた。また図14(b)のスミスチャートより、同周波数にてインピーダンスが50Ωに近づき、発信回路とアンテナのインピーダンス整合が取れていることが分かる。
以上の実施例では、矩形のスパイラル状アンテナ電極とミアンダ状アンテナ電極を示したが、円形、三角形、多角形などの形状や図7に示すような形状でも同様の結果となった。
また、実施例では発信回路基板および誘電体基板の材質に紙フェノール、ガラスエポキシ、アルミナ、ガラスコンポジットを使用したが、紙エポキシ、ガラスエポキシ、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、コンポジットでも同様の結果が得られた。
さらに、実施例ではアンテナ電極、リアクタンス電極、接続電極、給電用電極に銅および銀を使用したが、銅、金、銀のいずれか、もしくは経時変化による酸化などの劣化を防ぐため銅電極の上に金メッキを形成するなど2種の金属の複合物としても良いし、ソルダーレジストやフラックス等の表面処理を行っても良い。いずれの電極材質においても同様の結果となった。
<比較例1>
図13は、発信回路基板上に形成された給電回路に誘電体基板に形成された放射部を実装した比較例1のアンテナを示す斜視図である。
発信回路基板1の材質を紙フェノール、信号線3aとグランド3bと接続電極4からなる給電回路の電極の材質を銅とし、発信回路基板1の表面に給電回路をエッチングにて形成した。図13に示すように、信号線3aとグランド3bからなる給電部3の形態はコプレーナ線路とした。
一方、誘電体基板8の寸法を縦10mm×横14mm×厚み1mm、誘電体基板8の材質をガラスエポキシ、アンテナ電極2aおよび給電用電極2bの材質を銅とし、誘電体基板8の表面に電極間隔が密となるスパイラル状のアンテナ電極2aを銅箔エッチングにて形成し、次いで誘電体基板8の裏面に給電用電極2bをエッチングにて形成した。アンテナ電極2aとアンテナ電極2bはスルーホールにて導通接続した。
この誘電体基板8の裏面に形成した給電用電極2bと発信回路基板1の表面に形成した接続電極4をハンダ接続にて実装した。これにより、発信回路6からの電力は接続電極4から給電用電極2bを介し、アンテナ電極2aへ給電される。
以上のとおり、比較例1のアンテナは実施例1のアンテナのリアクタンス電極が無い形状で、その他の材質および寸法は同様にしている。
このアンテナを高周波ネットワークアナライザにて測定したVSWR特性を図14(a)に、インピーダンスのスミスチャートを図14(b)に示す。図14(a)のVSWR特性より、本比較例のアンテナは共振周波数254MHzにてVSWR=2.81となっており、VSWR<2の周波数帯域が確保できていない。また図14(b)のスミスチャートより、同周波数にてインピーダンスは容量成分が強く50Ωから離れており、発信回路とアンテナのインピーダンスが不整合であることが分かる。実施例1と同等の特性を得るためには、インピーダンスの容量成分を打ち消す必要がある。このインピーダンスの容量成分を打ち消すにはアンテナ電極の間隔を広くする(疎にする)必要があるため、アンテナの寸法をさらに大きくしなければならず、小型化ができない。
発信回路基板上に形成された給電回路に誘電体基板に形成された放射部を実装し機能する本発明のアンテナにおいて発信回路基板上に形成される給電回路の一例を示す斜視図である。 発信回路基板上に形成された給電回路に誘電体基板に形成された放射部を実装し機能する本発明のアンテナにおいて誘電体基板に形成される放射部の一例を示す斜視図である。 図1Aの給電回路に図1Bの放射部を実装した本発明のアンテナの一例を示す斜視図である。 発信回路基板上に形成された給電回路に誘電体基板に形成された放射部を実装し機能する本発明のアンテナの他の例を示す斜視図である。 発信回路基板上に形成された給電回路に誘電体基板に形成された放射部を実装し機能する本発明のアンテナのさらに他の例を示す斜視図である。 発信回路基板上に形成されたアンテナの一例を示す斜視図で、(a)はその表側を、(b)は裏側を示す図である。 アンテナ電極の一例を示す図で、(a)は電極間隔が密なスパイラル形状、(b)は電極間隔が疎なスパイラル形状、(c)は電極間隔が密なミアンダ形状、(d)は電極間隔が疎なミアンダ形状を示す図である。 スパイラル形状の電極間隔が密なアンテナと疎なアンテナのインピーダンスを示すスミスチャートである。 アンテナの等価回路を示す図で、(a)は電極間隔が密なアンテナ、(b)は電極間隔が疎なアンテナを示す図である。 リアクタンス電極のL2の長さを変えたときのアンテナのVSWR特性を示すグラフである。 電極間隔が密なアンテナの一例を示す図である。 実施例1のアンテナの特性を示す図で、(a)はVSWR特性、(b)はスミスチャートである。 実施例2のアンテナの外観斜視図で、(a)はその表側を、(b)はその裏側を示す図である。 実施例2のアンテナの特性を示す図で、(a)はVSWR特性、(b)はスミスチャートである。 実施例3のアンテナの外観斜視図で、(a)はその表側を、(b)はその裏側を示す図である。 実施例3のアンテナの特性を示す図で、(a)はVSWR特性、(b)はスミスチャートである。 比較例1のアンテナの外観斜視図である。 比較例1のアンテナの特性を示す図で、(a)はVSWR特性、(b)はスミスチャートである。
符号の説明
1:発信回路基板
2:放射部
2a:アンテナ電極
2b:給電用電極
3:給電部
3a:信号線
3b:グランド
4:接地電極
5:リアクタンス電極
6:発信回路
7:給電回路
8:誘電体基板
9:グランド

Claims (8)

  1. 平行平板状の発信回路基板上に形成された給電回路に平行平板状の誘電体基板に形成された放射部が実装されることにより機能するアンテナであって、
    誘電体基板の広面の一方の面に一本の線状で互いに交差や接触せず電極間隔が密になるようにアンテナ電極が形成され、誘電体基板の広面の他方の面にアンテナ電極とスルーホールもしくは側面にて導通接続される給電用電極が形成され、これらのアンテナ電極と給電用電極とから放射部が形成され、
    発信回路基板の広面の一方の面に、放射部の給電用電極と発信回路の信号線とを結ぶ接続電極と、信号線およびグランドを含む給電部と、リアクタンス電極とが形成され、リアクタンス電極は、グランドに導通接続されるとともにアンテナ電極に一部重なってアンテナ電極のインピーダンスの容量成分を打ち消す誘導成分を持つように形成され、これらの接続電極と給電部とリアクタンス電極とから給電回路が形成され、放射部の給電用電極と給電回路の接続電極が導通接続されるアンテナ。
  2. 平行平板状の発信回路基板上に形成されるアンテナであって、
    発信回路基板の広面の一方の面に、一本の線状で互いに交差や接触せず電極間隔が密になるように形成されたアンテナ電極と、アンテナ電極と発信回路の信号線とを結ぶ接続電極と、信号線およびグランドを含む給電部とを備え、
    発振回路基板の広面の他方の面にリアクタンス電極を備え、リアクタンス電極がグランドに導通接続されるとともにアンテナ電極に一部重なってアンテナ電極のインピーダンスの容量成分を打ち消す誘導成分を持つように形成されるアンテナ。
  3. 前記アンテナ電極がスパイラル形状もしくはミアンダ形状である請求項1または請求項2に記載のアンテナ。
  4. 前記給電部がコプレーナ線路、ストリップ線路またはマイクロストリップ線路である請求項1から請求項3のいずれかに記載のアンテナ。
  5. 前記リアクタンス電極のグランドとの接続部からアンテナ電極へ向かって伸びる全長をLとし、グランドとの接続部からアンテナ電極と重なる位置までの長さをL1、アンテナ電極と重なる位置から終点までの長さをL2としたとき、L=L1+L2であって、アンテナの波長λに対し、全長Lがアンテナ電極のインピーダンスの容量成分を打ち消す誘導成分を持つような長さに設定され、長さL2が0.0001λ<L2<0.005λである請求項1から請求項4のいずれかに記載のアンテナ。
  6. 前記発信回路基板および誘電体基板の比誘電率εrがそれぞれεr≦10である請求項1から請求項5のいずれかに記載のアンテナ。
  7. 前記発信回路基板および誘電体基板が、それぞれ紙フェノール基板、紙エポキシ基板、ガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板、PTFE基板、アルミナ基板、またはコンポジット基板からなる請求項1から請求項6のいずれかに記載のアンテナ。
  8. アンテナ電極、接続電極、給電部、およびリアクタンス電極のそれぞれが銅、金、および銀のうち少なくとも1種または2種以上の複合物から形成される請求項1から請求項7のいずれかに記載のアンテナ。
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