JP2009065079A - 半導体ウェハを保持する方法とそのために用いられる支持部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面側にBGテープなどの保護部材が貼り付けられた半導体ウェハの裏面側を加工するために半導体ウェハを保持する際に、半導体ウェハをしっかりと保持することが可能な技術を提供する。
【解決手段】 本発明は、表面側に保護部材が貼り付けられた半導体ウェハの裏面側を加工するために半導体ウェハを保持する方法として具現化される。その方法は、導電性の針を備える支持部材に、その針が保護部材を貫通して半導体ウェハの表面に接触する位置関係となるように半導体ウェハを取り付ける工程と、内部電極を備えるステージに裏面側を上向きにして半導体ウェハを載置する工程と、ステージの内部電極と支持部材の針の間に電圧を印加する工程を備えている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、半導体ウェハを保持する技術に関する。詳細には、表面側に保護部材が貼り付けられた半導体ウェハの裏面側を加工するために半導体ウェアを保持する技術に関する。
半導体装置の製造過程はおおむね次のようなものである。まず、前工程として、半導体ウェハの表面側に、成膜処理、リソグラフィ処理、不純物添加処理といった種々の加工を施して、表面側に半導体構造と配線類を形成する。その後、半導体ウェハが所望の厚みとなるよう裏面側から研磨(バックグラインド)し、研磨によって損傷した裏面側の表層部分をエッチングによって除去する。必要であれば、さらに裏面側に、成膜処理、リソグラフィ処理、不純物添加処理等の加工を施す。その後、後工程として、半導体ウェハを個々の半導体チップにダイシングして、パッケージに封入する。
半導体ウェハの裏面側を研磨する際には、すでに加工が施されている半導体ウェハの表面側を保護するために、バックグラインドテープ(BGテープ)が貼り付けられる。BGテープは、裏面側の研磨の際に加わる衝撃を吸収して表面側の損傷を防ぎ、裏面側のエッチングの際に使用されるガスから表面側を保護する役割を果たす。また、BGテープは、薄く研磨された半導体ウェハの剛性を確保する役割も備えている。近年の半導体装置の高性能化および小型化に伴い、半導体ウェハはバックグラインド処理で極めて薄く研磨される。また、生産効率の向上を目的として、半導体ウェハそのものの大口径化も進んでいる。このため、バックグラインド後の半導体ウェハは薄くて大口径の円盤形状となっており、剛性が極めて低く、そのままでは取り扱いが困難である。表面側にBGテープを貼り付けた状態であれば、半導体ウェハの剛性が確保されて、その後の加工においても取り扱いが容易となる。
特許文献1には、半導体ウェハの裏面側をプラズマエッチングする際に、表面側にBGテープを貼り付けた状態で半導体ウェハを保持する技術が開示されている。半導体ウェハの裏面側をプラズマエッチングする際には、半導体ウェハの表面側を静電チャックによって吸着することで、半導体ウェハを保持する。この際に、静電チャックと半導体ウェハの間にBGテープが介在することによって、静電チャックの吸着力が弱まってしまう。半導体ウェアをしっかりと保持するためには静電チャックの静電気力を強くする必要があるが、強力な静電気力を印加するとBGテープに捩れが生じてしまうことがある。特許文献1の技術では、静電チャックの静電気力を緩やかに上昇させることによって、BGテープに捩れが生じることを防止する。
特開2004−55703号公報
特許文献1の技術では、BGテープが介在することによる吸着力の低下を、より強い静電気力によってカバーし、静電気力を強くすることによる不具合を静電気力を段階的に上昇させることで防止している。このような構成では、半導体ウェハを保持するために大きな静電気力を必要とし、消費する電力量が大きいという問題がある。
また、半導体ウェハの裏面側をプラズマエッチングする際には、半導体ウェハを真空環境下で保持する必要がある。BGテープを貼り付けた半導体ウェハを真空環境下で保持すると、半導体ウェハの表面とBGテープの接着剤の間に残存した空気や、BGテープの接着剤にもともと含まれているガスなどが膨張して、半導体ウェハを局所的に押し上げてしまう。プラズマエッチングの処理対象である半導体ウェハの裏面が局所的に盛り上がり、プラズマエッチングの加工精度に影響を及ぼしてしまう。
本発明は上記の課題を解決する。本発明は、表面側にBGテープなどの保護部材が貼り付けられた半導体ウェハの裏面側を加工するために半導体ウェハを保持する際に、半導体ウェハをしっかりと保持することが可能な技術を提供する。
本発明は、表面側に保護部材が貼り付けられた半導体ウェハの裏面側を加工するために半導体ウェハを保持する方法として具現化される。その方法は、導電性の針を備える支持部材に、その針が保護部材を貫通して半導体ウェハの表面に接触する位置関係となるように半導体ウェハを取り付ける工程と、内部電極を備えるステージに裏面側を上向きにして半導体ウェハを載置する工程と、ステージの内部電極と支持部材の針の間に電圧を印加する工程を備えている。
この方法では、まずBGテープなどの保護部材が表面側に貼り付けられた半導体ウェハに、支持部材を取り付ける。この支持部材は導電性の針を備えており、支持部材を取り付ける際にこの針が保護部材を貫通して半導体ウェハの表面に接触する。その後、静電吸着用のステージに半導体ウェハを載置し、ステージの内部電極と支持部材の針の間に電圧を印加する。これによって、半導体ウェハがステージに静電吸着する。
この方法によれば、ステージと支持部材の間に保護部材が介在しないため、小さな電力であっても強い吸着力を得ることができる。また、支持部材と半導体ウェハは導電性の針によって導通しているため、強い吸着力を得ることができる。
さらにこの方法によれば、針の貫通によって保護部材に貫通孔が形成されるので、保護部材と半導体ウェハの間に空気が残存していても、真空環境下におくことによって、その空気を除去することができる。半導体ウェハの裏面側をプラズマエッチングする際に、半導体ウェハの裏面が局所的に盛り上がってしまうことがない。
上記の方法においては、半導体ウェハの表面側に形成されたダイシングラインでのみ、支持部材の針が半導体ウェハの表面に接触する位置関係となるように、半導体ウェハを支持部材に取り付けることが好ましい。
半導体ウェハの表面において支持部材の針が接触する部位に、針が接触することでわずかに傷がつく場合がある。しかしながら、上記のように半導体ウェハの表面側に形成されたダイシングラインでのみ支持部材の針が接触するようにすることで、半導体ウェハの表面側に形成された半導体構造や配線類に傷がつくことがない。
本発明は表面側に保護部材が貼り付けられた半導体ウェハの裏面側を加工する際に、半導体ウェハを保持するために用いられる支持部材に具現化することもできる。その支持部材は、保護部材を貫通して半導体ウェハの表面に接触する導電性の針を備えている。
本発明によれば、表面側にBGテープなどの保護部材が貼り付けられた半導体ウェハの裏面側を加工するために半導体ウェハを保持する際に、半導体ウェハをしっかりと保持することができる。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。
(形態1)本発明では、裏面側から研磨処理が施された半導体ウェハを、表面側に保護部材が貼り付けられた状態のままでプラズマエッチング処理のために保持する。
(第1実施例)
図1〜図7を参照しながら、第1実施例に係る半導体ウェハの加工方法について説明する。
図1に示す半導体ウェハWは、その表面側に、成膜処理、リソグラフィ処理、不純物添加処理等の加工が既に施されており、表面側に複数の回路Cが形成されている。ここでいう回路Cは、半導体ウェハWの基板内に作り込まれている半導体構造や、半導体ウェハWの表面に形成されている導電性の膜や、絶縁性の膜から構成されている。半導体ウェハWの表面側に形成されている回路Cは、ダイシングラインDによって区画されており、裏面側の処理を施した後にダイシングラインDで分離することで個々の半導体チップが得られる。ダイシングラインDは、半導体ウェハWの表面に格子状に形成されている。本実施例では、図1の半導体ウェハWを、所望の厚みが得られるまで裏面側から研磨して、研磨によって損傷した裏面側の表層部分をプラズマエッチングによって除去する処理について説明する。
まず図2に示すように、半導体ウェハWを表面側が上向きとなるようにテーブル10上に載置して、半導体ウェハWの表面側にバックグラインドテープ(BGテープ)12を貼り付ける。BGテープ12は半導体ウェハWの表面に貼り付けられ、裏面側の研磨処理(バックグラインド処理)とそれに続くプラズマエッチング処理の間、半導体ウェハWの表面を保護する。また、BGテープ12は、バックグラインド処理によって薄板化した半導体ウェハWの剛性を確保し、その後のハンドリングを容易とする役割も果たす。BGテープ12は、基材14と接着剤16から構成されており、接着剤16を半導体ウェハWの表面に粘着させることで、半導体ウェハWの表面に貼り付けられる。接着剤16は紫外線の照射によって粘着力が急激に低下する特性を有しており、BGテープ12は、半導体ウェハWの裏面側の加工が終了した後に紫外線を照射することによって容易に取り除くことができる。半導体ウェハWの表面には、特にダイシングラインDの近傍において、凹凸が存在しているため、BGテープ12を貼り付ける際に接着剤16が半導体ウェハWに完全に密着せずに、わずかに空気が残留することがある。本実施例では、半導体ウェハWの表面とBGテープ12の接着剤16の間に残留した空気を、後の工程において除去することができる。
半導体ウェハWにBGテープ12を貼り付けた後、半導体ウェハWのバックグラインド処理を行う。図3に示すように、裏面側が上向きとなるように半導体ウェハWをチャックテーブル20に載置して、グラインダ22で裏面側から研磨する。チャックテーブル20は、半導体ウェハWを載置する面に開口する真空排気孔24を有している。半導体ウェハWは、BGテープ12が下側となるようにチャックテーブル20に載置されている。真空排気孔24の空気を吸引することで、チャックテーブル20はBGテープ12を介して半導体ウェハWを真空吸着して保持する。グラインダ22による研磨が終了した後、半導体ウェハWの裏面側には、表層部分に多数の微細なクラックが形成されている。このような微細クラックの存在は、半導体チップの抗折強度の低下を招く原因となる。そこで、バックグラインド処理がなされた半導体ウェハWの裏面側の表層部分を、プラズマエッチングによって除去する必要がある。
半導体ウェハWのバックグラインド処理を終了した後、図4に示すように、半導体ウェハWに支持板30を取り付ける。支持板30は、半導体ウェハWと同程度の口径の円盤形状をしており、一方の面に多数の導通針32を備えている。支持板30は、導通針32を含む全体が導電性の材料で一体的に形成されている。半導体ウェハWは表面側(すなわち、BGテープ12が貼り付けられている側)を上向きにしてステージ34に載置され、真空吸着によってステージ34に保持されている。支持板30は、導通針32を備えている面を下向きにして、搬送用パッド36に真空吸着によって保持されている。搬送用パッド36を移動させて、支持板30を半導体ウェハWに対して位置合わせした後、支持板30の導通針32がBGテープ12を貫通して半導体ウェハWの表面と接するまで支持板30を上方から下方に向けて押し付け、半導体ウェハWに支持板30を取り付ける。支持板30は半導体ウェハWに対して、BGテープ12を貫通する導通針32が半導体ウェハWのダイシングラインDと接触する相対的位置に位置合わせされた状態で、取り付けられる。多数の導通針32がBGテープ12に刺し込まれることで、支持板30はBGテープ12を介して半導体ウェハWに固定される。本実施例では、支持板30の導通針32は半導体ウェハWのダイシングラインDと接触しており、半導体ウェハWの表面側に形成された複数の回路Cと接触することがない。従って、導通針32の先端が接触することで半導体ウェハWの表面に傷がついても、ダイシング後の個々の半導体チップには影響を及ぼすことがない。
なお、この工程で行っていることは、半導体ウェハWに支持板30を取り付けるということもできるし、支持板30に半導体ウェハWを取り付けるということもできる。
半導体ウェハWに支持板30を取り付けた後、支持板30と半導体ウェハWの間に微弱電流を流して両者の間の電位差を計測し、支持板30が半導体ウェハWと適切に導通したか否かを確認する。支持板30と半導体ウェハWの導通が不良の場合には、導通針32と半導体ウェハWの表面との接触が不十分と考えられるので、支持板30を半導体ウェハWに強く押込んで、再度導通を確認する。
支持板30と半導体ウェハWとの導通が確認されると、図5に示すように、半導体ウェハWをロードロック室40内に搬入する。ロードロック室40は半導体ウェハWのプラズマエッチング処理を行う処理室44とゲートバルブ46を介して仕切られており、ゲートバルブ46を閉じた状態であれば、処理室44を高真空に維持しつつ、ロードロック室40を単独で大気に開放することもできるし、処理室44と同程度の高真空状態とすることもできる。本実施例では、ゲートバルブ46を閉じた状態で、大気開放バルブ48を開いて、ロードロック室40内に半導体ウェハWを搬入し、ステージ42に載置する。半導体ウェハWをステージ42に載置した後、ロードロック室40内を真空排気する。半導体ウェハWが真空環境下に置かれることによって、半導体ウェハWの表面とBGテープ12の接着剤16との間に残留しているわずかな空気や、接着剤16にもともと含まれているガスなどが、導通針32の貫通によってBGテープ12に形成された貫通孔を通じて除去される。導通針32は半導体ウェハWのダイシングラインDと接するようにBGテープ12を貫通しており、半導体ウェハWの表面のダイシングラインDの近傍に残留していた空気が効果的に排出される。これによって、半導体ウェハWとBGテープ12との間の密着性が向上する。また、半導体ウェハWの裏面側にプラズマエッチング処理を施す際に、半導体ウェハWの一部が盛り上がってしまうことがない。
真空排気によってロードロック室40が所定の真空度に到達すると、図6に示すように、ゲートバルブ46を開いて半導体ウェハWをロードロック室40から処理室44に搬送する。半導体ウェハWは、プラズマエッチング処理を行う裏面側を上向きにして、支持棒52の上に載置される。支持棒52は静電吸着用ステージ50に設けられた複数の貫通孔58を貫通するように伸びており、静電吸着用ステージ50と接触することなく相対的に上下動が可能である。支持棒52は接地電位に維持されており、半導体ウェハWを支持板30が支持棒52と接するように支持棒52上に載置することで、支持板30と半導体ウェハWも接地電位に維持される。
半導体ウェハWを支持棒52の上に載置した後、図7に示すように、支持棒52を静電吸着用ステージ50に対して降下させて、静電吸着用ステージ50に半導体ウェハWを載置する。静電吸着用ステージ50は内部電極54を備えており、内部電極54に所定の電圧を印加することで、接地電位に維持された支持板30と半導体ウェハWを静電吸着する。その後、ゲートバルブ46を閉じて、処理室44内にプラズマエッチング処理のためのガスを導入して、上部電極56に高周波電圧を印加して、接地電位に維持された半導体ウェハWの裏面側をプラズマエッチングする。上部電極56の内部には図示しないガス流路が形成されており、処理室44内へのガスの導入は、上部電極56を介して行われる。このプラズマエッチング処理によって、バックグラインド処理で損傷した半導体ウェハWの裏面側の表層部分が除去される。
プラズマエッチング処理が終了した後、静電吸着用ステージ50の内部電極54への電圧印加を終了して、静電吸着用ステージ50による静電吸着を解除する。ゲートバルブ46を開けて、半導体ウェハWを処理室44からロードロック室40に搬出する。ゲートバルブ46を閉じて、大気開放バルブ48を開けて半導体ウェハWをロードロック室40から搬出する。その後、紫外線照射によってBGテープ12と支持板30を半導体ウェハWから取外し、半導体ウェハWを個々のチップにダイシングして、パッケージに封入する。
本実施例では、バックグラインド処理された半導体ウェハWをプラズマエッチング処理する際に、BGテープ12の外側から導電性の支持板30を半導体ウェハWに取り付けておいてから、処理室44内の静電吸着用ステージ50で静電吸着して保持する。半導体ウェハWの表面側にBGテープ12が貼り付けられた状態のままであっても、静電吸着用ステージ50による吸着力が低下することがない。小さな静電気力で半導体ウェハWをしっかりと保持することができる。
また本実施例では、支持板30の導通針32がBGテープ12を刺貫いて半導体ウェハWの表面と接するように、支持板30が半導体ウェハWに取り付けられる。ロードロック室40内で半導体ウェハWを真空環境下に置くことで、半導体ウェハWの表面とBGテープ12の接着剤16の間に残留した空気や、接着剤16にもともと含まれているガスなどが、導通針32の貫通によって形成された貫通穴を通じて除去される。処理室44でのプラズマエッチング処理の際に半導体ウェハWの一部が局所的に盛り上がってしまうことによる加工精度の低下を抑止することができる。
(第2実施例)
以下では第2実施例に係る半導体ウェハWの加工について説明する。図1に示すように表面側の処理が施された半導体ウェハWに、図2に示すようにBGテープ12を貼り付け、図3に示すようにバックグラインド処理を施すまでは、第1実施例と同様である。
本実施例では、半導体ウェハWにバックグラインド処理を施した後、図8に示すように、半導体ウェハWをロードロック室40内に搬入し、可搬型ステージ142に載置する。可搬型ステージ142には、後述する静電吸着用電極130の導通針132が貫通する貫通孔134が形成されており、半導体ウェハWは可搬型ステージ142の貫通孔134に対して位置合わせされた状態で可搬型ステージ142に載置される。半導体ウェハWは、表面側(すなわち、BGテープ12が貼り付けられている側)を下向きにして可搬型ステージ142に載置され、真空吸着によって可搬型ステージ142に保持されている。可搬型ステージ142の下方には静電吸着用電極130が備えられている。静電吸着用電極130は、一方の面に多数の導通針132を備えており、導通針132を含む全体が導電性の材料で一体的に形成されている。可搬型ステージ142が半導体ウェハWを真空吸着した状態で、静電吸着用電極130を上方に押し上げると、静電吸着用電極130の導通針132は、可搬型ステージ142の貫通孔134を通過してBGテープ12に接触する。さらに静電吸着用電極130を押し上げることで、静電吸着用電極130の導通針132がBGテープ12を貫通して半導体ウェハWの表面に接触する。半導体ウェハWは、可搬型ステージ142に対して、BGテープ12を貫通する導通針132が半導体ウェハWのダイシングラインDと接触するように位置合わせされた状態で載置されている。多数の導通針132がBGテープ12に刺し込まれることで、静電吸着用電極130は、可搬型ステージ142を挟み込んだ状態で、BGテープ12を介して半導体ウェハWに固定される。
本実施例でも、静電吸着用電極130の導通針132は半導体ウェハWのダイシングラインDと接触しており、半導体ウェハWの表面側に形成された複数の回路Cと接触することがない。従って、導通針132の先端が接触することで半導体ウェハWの表面に傷がついても、ダイシング後の個々の半導体チップには影響を及ぼすことがない。
半導体ウェハWに静電吸着用電極130を取り付けた後、静電吸着用電極130と半導体ウェハWの間に微弱電流を流して両者の間の電位差を計測し、静電吸着用電極130が半導体ウェハWと適切に導通したか否かを確認する。静電吸着用電極130と半導体ウェハWの導通が不良の場合には、導通針132と半導体ウェハWの表面との接触が不十分と考えられるので、静電吸着用電極130を半導体ウェハWに強く押込んで、再度導通を確認する。
静電吸着用電極130と半導体ウェハWとの導通が確認されると、図9に示すように、可搬型ステージ142の内部電極146と静電吸着用電極130との間に所定の電圧を印加して、可搬型ステージ142に、半導体ウェハWと静電吸着用電極130を静電吸着する。その後、大気開放バルブ48を閉じて、ロードロック室40内を真空排気する。これによって、半導体ウェハWの表面とBGテープ12の接着剤16との間に残留しているわずかな空気や、接着剤16にもともと含まれているガスなどが、導通針132の貫通によって形成された貫通孔を通じて除去される。導通針132は半導体ウェハWのダイシングラインDと接するようにBGテープ12を貫通するため、半導体ウェハWの表面のダイシングラインDの近傍に残留していた空気が効果的に排出される。これによって、半導体ウェハWとBGテープ12との間の密着性が向上する。また、半導体ウェハWの裏面側にプラズマエッチング処理を施す際に、半導体ウェハWの一部が盛り上がってしまうことがない。
真空排気によってロードロック室40が所定の真空度に到達すると、図10に示すように、ゲートバルブ46を開いて、半導体ウェハWを可搬型ステージ142および静電吸着用電極130ごと、ロードロック室40から処理室44に搬送する。静電吸着用電極130が処理室44内のマウント144に位置合わせして載置される。マウント144は接地電位に維持されており、静電吸着用電極130をマウント144に載置することで、静電吸着用電極130と半導体ウェハWも接地電位に維持される。
その後、ゲートバルブ46を閉じて、処理室44内にプラズマエッチング処理のためのガスを導入して、上部電極56に高周波電圧を印加して、接地電位に維持された半導体ウェハWの裏面側をプラズマエッチングする。このプラズマエッチング処理によって、バックグラインド処理で損傷した半導体ウェハWの裏面側の表層部分が除去される。このプラズマエッチング処理の際にも、可搬型ステージ142の内部電極146と静電吸着用電極130の間には電圧が印加され続けており、半導体ウェハWと静電吸着用電極130は可搬型ステージ142に静電吸着している。
プラズマエッチング処理が終了した後、ゲートバルブ46を開けて、半導体ウェハWを可搬型ステージ142および静電吸着用電極130ごと処理室44からロードロック室40に搬出する。ゲートバルブ46を閉じて、可搬型ステージ142と静電吸着用電極130の間の電圧印加を終了して、大気開放バルブ48を開けて半導体ウェハWのみをロードロック室40から搬出する。その後、紫外線照射によってBGテープ12を半導体ウェハWから取外し、半導体ウェハWを個々のチップにダイシングして、パッケージに封入する。
本実施例では、バックグラインド処理された半導体ウェハWをプラズマエッチング処理する際に、BGテープ12を貫通する導通針132を介して、半導体ウェハWを接地電位に維持する。これによって、半導体ウェハWの表面側にBGテープ12が貼り付けられた状態のままであっても、半導体ウェハWは強い吸着力で可搬型ステージ142に保持される。小さな静電気力で半導体ウェハWをしっかりと保持することができる。
また本実施例では、静電吸着用電極130の導通針132がBGテープ12を刺貫いて半導体ウェハWの表面と接するように、静電吸着用電極130が半導体ウェハWに取り付けられる。ロードロック室40内で半導体ウェハWを真空環境下に置くことで、半導体ウェハWの表面とBGテープ12の接着剤16の間に残留した空気や、接着剤16にもともと含まれているガスなどが、導通針132の貫通によって形成された貫通穴を通じて除去される。処理室44でのプラズマエッチング処理の際に半導体ウェハWの一部が局所的に盛り上がってしまうことによる加工精度の低下を抑止することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
表面側の加工が施された半導体ウェハWを例示する図である。 BGテープ12が貼り付けられた半導体ウェハWを示す図である。 半導体ウェハWのバックグラインド処理の様子を示す図である。 半導体ウェハWに支持板30を取り付ける様子を示す図である(第1実施例)。 半導体ウェハWを収容したロードロック室40を真空排気する様子を示す図である(第1実施例)。 半導体ウェハWをロードロック室40から処理室44に搬送する様子を示す図である(第1実施例)。 半導体ウェハWのプラズマエッチング処理の様子を示す図である(第1実施例)。 半導体ウェハWをロードロック室40に搬入する様子を示す図である(第2実施例)。 半導体ウェハWに静電吸着用電極130を取り付ける様子を示す図である(第2実施例)。 半導体ウェハWのプラズマエッチング処理の様子を示す図である(第2実施例)。
符号の説明
10:テーブル
12:BGテープ
14:基材
16:接着剤
20:チャックテーブル
22:グラインダ
24:真空排気孔
30:支持板
32:導通針
34:ステージ
36:搬送用パッド
40:ロードロック室
42:ステージ
44:処理室
46:ゲートバルブ
48:大気開放バルブ
50:静電吸着用ステージ
52:支持棒
54:内部電極
56:上部電極
58:貫通孔
130:静電吸着用電極
132:導通針
134:貫通孔
142:可搬型ステージ
144:マウント
146:内部電極

Claims (3)

  1. 表面側に保護部材が貼り付けられた半導体ウェハの裏面側を加工するために半導体ウェハを保持する方法であって、
    導電性の針を備える支持部材に、針が保護部材を貫通して半導体ウェハの表面に接触する位置関係となるように、半導体ウェハを取り付ける工程と、
    内部電極を備えるステージに裏面側を上向きにして半導体ウェハを載置する工程と、
    ステージの内部電極と支持部材の針の間に電圧を印加する工程を備える方法。
  2. 半導体ウェハの表面側に形成されたダイシングラインでのみ、支持部材の針が半導体ウェハの表面に接触する位置関係となるように、半導体ウェハを支持部材に取り付ける、請求項1の方法。
  3. 表面側に保護部材が貼り付けられた半導体ウェハの裏面側を加工する際に、半導体ウェハを保持するために用いられる支持部材であって、
    保護部材を貫通して半導体ウェハの表面に接触する導電性の針を備える支持部材。
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JP2016517624A (ja) * 2013-03-06 2016-06-16 プラズマ − サーム、エルエルシー 半導体ウエハをプラズマ・ダイシングするための方法及び装置

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