JP2009061652A - 積層フィルムおよび感熱孔版印刷用原紙 - Google Patents
積層フィルムおよび感熱孔版印刷用原紙 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009061652A JP2009061652A JP2007231161A JP2007231161A JP2009061652A JP 2009061652 A JP2009061652 A JP 2009061652A JP 2007231161 A JP2007231161 A JP 2007231161A JP 2007231161 A JP2007231161 A JP 2007231161A JP 2009061652 A JP2009061652 A JP 2009061652A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- laminated film
- layer
- porous
- porous film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【解決手段】 多孔性フィルム層(A)の片面に、厚みが0.2〜5μmの被覆層(B)を積層してなり、透気性を有していない積層フィルムとする。
【選択図】 なし
Description
このようにして、求めたρAを用いて、多孔性フィルム層(A)の気孔率を次式にて算出することができる。なお、ここでは、多孔性フィルム層(A)を構成するポリプロピレン系樹脂の比重を0.91とした。
以下に本発明の多孔性ポリプロピレンフィルムの製造方法を具体的に説明する。
樹脂またはフィルム5mgを試料としてアルミニウム製のパンに採取し、示差走査熱量計(セイコー電子工業製RDC220)を用いて測定した。まず、窒素雰囲気下で室温から240℃まで10℃/分で昇温(ファーストラン)し、10分間保持した後、30℃まで10℃/分で冷却する。5分保持後、再度10℃/分で昇温(セカンドラン)した際に観測される融解ピークにについて、145〜157℃の温度領域にピークが存在する融解をβ晶の融解ピーク、158℃以上にピークが観察される融解をα晶の融解ピークとして、高温側の平坦部を基準に引いたベースラインとピークに囲まれる領域の面積から、それぞれの融解熱量を求め、α晶の融解熱量をΔHα、β晶の融解熱量をΔHβとしたとき、以下の式で計算される値をβ晶形成能とする。なお、融解熱量の校正はインジウムを用いて行った。
なお、本発明の積層フィルムにおいては、多孔性フィルム層(A)および被覆層(B)のみを削り取ることで単独の試料として採取し測定を行うことで、各々の層のβ晶形成能を算出することができる。
ポリプロピレンおよび熱可塑性エラストマーのMFRは、JIS K 7210(1995)の条件M(230℃、2.16kg)に準拠して測定する。ポリエチレン樹脂は、JIS K 7210(1995)の条件D(190℃、2.16kg)に準拠して測定する。
フィルムを30mm×40mmの大きさに切取り試料とした。電子比重計(ミラージュ貿易(株)製SD−120L)を用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気にて比重の測定を行った。測定を3回行い、平均値をそのフィルムの比重ρとした。
フィルム厚みはダイヤルゲージを用い、JIS K 7130(1992)A−2法に準じて、フィルムを10枚重ねた状態で任意の5ヶ所について厚みを測定した。その5ヶ所の値の平均値を10で割り、1枚あたりのフィルム厚みを算出した。
積層フィルム全体の比重(ρ)を上記(3)に記載の方法で測定する。次に、積層フィルム全体の厚み(t)、被覆層(B)の厚み(tB)を上記(4)の方法で測定する。ここで、被覆層(B)を構成する樹脂の比重をρB0とした。多孔性フィルム層(A)の比重(ρA)は以下の式で算出することができる。
このようにして、求めたρAを用いて、多孔性フィルム層(A)を構成する樹脂の比重をρA0とすると。多孔性フィルム層(A)の気孔率を次式にて算出することができる。
なお、本実施例では、多孔性フィルム層(A)および被覆層(B)はポリプロピレン系樹脂を用いたので、ρA0およびρB0は共に0.91であった。また、他の樹脂を用いる場合は、溶融押出前のポリマーを用いて比重を測定するか、積層フィルムから、各々の層のみを削り取り、280℃、5MPaで熱プレスを行い、その後、25℃の水で急冷して、たシートを作成し、このシートの比重を上記(3)の方法で測定することで、各々の層に用いられている樹脂の比重を求めることができる。
フィルムから1辺の長さ100mmの正方形を切取り試料とした。JIS P 8117(1998)のB形のガーレ試験機を用いて、23℃、相対湿度65%にて、透気性の評価を行い、内筒の下降状態を観察し、10分間観察しても、内筒の位置に変化がない場合、透気性を有しないと判断した。
直径50mmの円形黒ベタを原稿とし、積層フィルムを原紙として“Risograph”RA205(理想科学製)に装着して製版し、コクヨ製普通紙(KB用紙(共用紙)KB−39N、紙厚64g/m2)に印刷し、光学濃度計“Macbeth”TR927にて黒ベタ部分の光学濃度を測定し、以下の基準で評価した
A級:光学濃度が1.3以上
B級:光学濃度が1.0以上1.3未満
C級:光学濃度が1.0未満
A級およびB級を合格とした。
積層フィルムを原紙として“Risograph”RA205(理想科学製)に供給して製版し、版胴上の原紙のシワの有無を目視により判定し、以下の基準で評価した。なお、シワが発生していた場合、ステンレス製の金尺(JIS 1級)を用いてシワの長さを測定して評価した。
多孔性フィルム層(A)の原料樹脂として、住友化学(株)製ホモポリプロピレンFSX80E4(以下、PP−1と表記)を94質量部、高溶融張力ポリプロピレン樹脂であるBasell製ポリプロピレンPF−814(以下、HMS−PPと表記)を1質量部、エチレン−オクテン−1共重合体であるダウ・ケミカル製 Engage8411(メルトインデックス:18g/10分、以下、単にPEと表記)を5質量部に加えて、β晶核剤であるN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、Nu−100、以下、単にβ晶核剤と表記)を0.2質量部、さらに酸化防止剤であるチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.15、0.1質量部(以下、単に酸防剤と表記し、特に記載のない限り3:2の質量比で使用)を、この比率で混合されるように計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、300℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてチップ原料を準備した。被覆層(B)の原料樹脂は、PP−1をそのまま使用した。
多孔性フィルム層(A)の原料樹脂として、PP−1を97質量部、HMS−PPを3質量部に加えて、β晶核剤を0.2質量部、さらに酸防剤0.25質量部を、この比率で混合されるように計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、300℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてチップ原料とした。被覆層(B)の原料樹脂は、PP−1をそのまま使用した。
多孔性フィルム層(A)の原料樹脂として、PP−1を94質量部、HMS−PPを1質量部、PEを5質量部に加えて、β晶核剤を0.2質量部、さらに酸防剤0.25質量部を、この比率で混合されるように計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、300℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてチップ原料とした。被覆層(B)の原料樹脂は、PP−1をそのまま使用した。
未延伸シートの状態でのA/Bの積層厚み比を1:1となるように押出量を調整した以外は、実施例2と同じ条件にて積層フィルムを得た。なお、該積層フィルムは透気性を有していなかった。
未延伸シートの状態でのA/Bの積層厚み比を20:1となるように押出量を調整した以外は、実施例1と同じ条件にて積層フィルムを得た。なお、該積層フィルムは透気性を有していなかった。
未延伸シートの状態でのA/Bの積層厚み比を1:2となるように押出量を調整した以外は、実施例1と同じ条件にて積層フィルムを得た。なお、該積層フィルムは透気性を有していなかった。
Claims (7)
- 多孔性フィルム層(A)の片面に、厚みが0.2〜5μmの被覆層(B)を積層してなり、かつ透気性を有していないことを特徴とする積層フィルム。
- 多孔性フィルム層(A)がポリプロピレン系樹脂を含んでいる、請求項1に記載の積層フィルム。
- 多孔性フィルム層(A)中に含まれるポリプロピレン系樹脂のβ晶形成能が40〜100%である、請求項2に記載の積層フィルム。
- 比重が0.2〜0.45である、請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルム。
- 被覆層(B)がポリプロピレン系樹脂を含んでいる、請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルム。
- 多孔性フィルム層(A)の気孔率が70〜85%である、請求項1〜5のいずれかに記載の積層フィルム。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の積層フィルムを用いた感熱孔版印刷用原紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007231161A JP5315648B2 (ja) | 2007-09-06 | 2007-09-06 | 積層フィルムおよび感熱孔版印刷用原紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007231161A JP5315648B2 (ja) | 2007-09-06 | 2007-09-06 | 積層フィルムおよび感熱孔版印刷用原紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009061652A true JP2009061652A (ja) | 2009-03-26 |
JP5315648B2 JP5315648B2 (ja) | 2013-10-16 |
Family
ID=40556716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007231161A Expired - Fee Related JP5315648B2 (ja) | 2007-09-06 | 2007-09-06 | 積層フィルムおよび感熱孔版印刷用原紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5315648B2 (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01297435A (ja) * | 1988-05-25 | 1989-11-30 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 複合多孔質フイルムの製造法 |
JPH083353A (ja) * | 1994-06-24 | 1996-01-09 | Tonen Chem Corp | 合成紙およびその製造方法 |
JPH11129641A (ja) * | 1997-10-30 | 1999-05-18 | Union Chemicar Kk | 感熱性孔版原紙 |
JPH11235884A (ja) * | 1998-02-20 | 1999-08-31 | Toray Ind Inc | 感熱孔版印刷用原紙 |
JP2005059244A (ja) * | 2003-08-20 | 2005-03-10 | Toray Ind Inc | 二軸配向白色フィルム |
JP2005171230A (ja) * | 2003-11-05 | 2005-06-30 | Toray Ind Inc | 二軸配向微多孔フィルムおよびその製造方法 |
JP2006192889A (ja) * | 2004-12-14 | 2006-07-27 | Toray Ind Inc | 二軸配向白色ポリプロピレンフィルムおよびそれを用いた感熱転写記録用受容シート |
-
2007
- 2007-09-06 JP JP2007231161A patent/JP5315648B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01297435A (ja) * | 1988-05-25 | 1989-11-30 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 複合多孔質フイルムの製造法 |
JPH083353A (ja) * | 1994-06-24 | 1996-01-09 | Tonen Chem Corp | 合成紙およびその製造方法 |
JPH11129641A (ja) * | 1997-10-30 | 1999-05-18 | Union Chemicar Kk | 感熱性孔版原紙 |
JPH11235884A (ja) * | 1998-02-20 | 1999-08-31 | Toray Ind Inc | 感熱孔版印刷用原紙 |
JP2005059244A (ja) * | 2003-08-20 | 2005-03-10 | Toray Ind Inc | 二軸配向白色フィルム |
JP2005171230A (ja) * | 2003-11-05 | 2005-06-30 | Toray Ind Inc | 二軸配向微多孔フィルムおよびその製造方法 |
JP2006192889A (ja) * | 2004-12-14 | 2006-07-27 | Toray Ind Inc | 二軸配向白色ポリプロピレンフィルムおよびそれを用いた感熱転写記録用受容シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5315648B2 (ja) | 2013-10-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4876387B2 (ja) | 二軸配向微多孔フィルムおよびその製造方法 | |
JP5087906B2 (ja) | 微多孔ポリプロピレンフィルムおよびその製造方法 | |
TWI415881B (zh) | 微孔性聚丙烯薄膜及其製法 | |
JP6205375B2 (ja) | 部分的なコーティングを備えた高多孔性セパレータフィルム | |
JP5417685B2 (ja) | 微多孔ポリプロピレンフィルムの製造方法 | |
KR20170032234A (ko) | 폴리프로필렌 필름 및 이형용 필름 | |
KR20100061743A (ko) | 기체 분리막 | |
JP6082699B2 (ja) | 多孔質フィルム、蓄電デバイス用セパレータおよび蓄電デバイス | |
JP5228388B2 (ja) | 多孔性フィルムおよび蓄電デバイス | |
JP5251193B2 (ja) | 多孔性ポリオレフィンフィルム | |
AU2013320921B2 (en) | Stretched resin film, method for producing the same, and laminate using stretched resin film | |
JP2013163806A (ja) | 多孔質フィルムおよび蓄電デバイス用セパレータ | |
JP5672015B2 (ja) | 二軸配向多孔性フィルムおよび蓄電デバイス | |
JP5434661B2 (ja) | 多孔性フィルムおよび蓄電デバイス | |
JP5151017B2 (ja) | 積層ポリプロピレンフイルム | |
JP5653713B2 (ja) | 透水性フィルムおよびその製造方法 | |
JP2004160689A (ja) | 白色二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびそれからなる包装体、表示物、感熱転写記録用受容シート | |
JP2018204001A (ja) | ポリオレフィンフィルムおよび離型用フィルム | |
WO2011135742A1 (ja) | 透水性フィルムおよびその製造方法 | |
JP5564322B2 (ja) | 透水性フィルムおよびその製造方法 | |
JP5315648B2 (ja) | 積層フィルムおよび感熱孔版印刷用原紙 | |
JP2006095940A (ja) | 微孔性ポリプロピレンシートおよびそれを用いた合成紙 | |
TWI730999B (zh) | 積層聚烯烴微多孔膜、電池用隔膜及其製造方法以及積層聚烯烴微多孔膜捲繞體之製造方法 | |
JP2011162669A (ja) | 多孔性ポリプロピレンフィルムロールおよびその製造方法 | |
KR20140048147A (ko) | 다공성 폴리프로필렌 필름 및 그의 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100901 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120112 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120124 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120323 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121218 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130215 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130611 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130624 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5315648 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |