JP2009058963A - 位相差板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱性に優れる位相差板を安定に効率よく製造できる方法の開発。
【解決手段】熱可塑性樹脂フィルムの片面又は両面に熱収縮性フィルムをその最大加熱収縮方向が熱可塑性樹脂フィルムの幅方向又は長さ方向に対し90±5度以内の交差角となるように接着し、その熱収縮性フィルムによる0.03kg/mm2以上の加熱収縮力の作用下に前記熱可塑性樹脂フィルムを収縮させる位相差板の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】熱可塑性樹脂フィルムの片面又は両面に熱収縮性フィルムをその最大加熱収縮方向が熱可塑性樹脂フィルムの幅方向又は長さ方向に対し90±5度以内の交差角となるように接着し、その熱収縮性フィルムによる0.03kg/mm2以上の加熱収縮力の作用下に前記熱可塑性樹脂フィルムを収縮させる位相差板の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、液晶セルの光学補償による視角特性の改善に好適な位相差板の製造方法に関する。
従来、液晶による複屈折で視角の変化によりコントラスト等の光学特性が変化することを補償して視角特性を改善することなどを目的に用いうる位相差板としては、ポリスチレン等の負の複屈折特性を示す熱可塑性樹脂、すなわち延伸方向と直交する方向に屈折率が増大する性質を示す負の複屈折特性を示す熱可塑性樹脂からなるフィルムを二軸延伸したものが知られていた。しかしながら得られる位相差板が耐熱性に乏しく、液晶表示装置等の形成に用いうる耐熱性を示すものを得ることが困難な問題点があった。
特開平9−318815号公報
本発明は、耐熱性に優れる位相差板を安定に効率よく製造できる方法の開発を課題とする。
本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの片面又は両面に熱収縮性フィルムをその最大加熱収縮方向が熱可塑性樹脂フィルムの幅方向又は長さ方向に対し90±5度以内の交差角となるように接着し、その熱収縮性フィルムによる0.03kg/mm2以上の加熱収縮力の作用下に前記熱可塑性樹脂フィルムを収縮させることを特徴とする位相差板の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、耐熱性に優れて、液晶セルの複屈折に基づく視角による表示特性の変化を高度に補償でき、広い視角範囲でコントラスト等の視認性に優れる液晶表示装置を形成できる位相差板を安定に効率よく得ることができ、連続製造することも可能である。
本発明による位相差板の製造方法は、熱可塑性樹脂フィルムの片面又は両面に熱収縮性フィルムをその最大加熱収縮方向が熱可塑性樹脂フィルムの幅方向又は長さ方向に対し90±5度以内の交差角となるように接着し、その熱収縮性フィルムによる0.03kg/mm2以上の加熱収縮力の作用下に前記熱可塑性樹脂フィルムを収縮させるものである。
前記方法による好ましい位相差板は、面内の主屈折率をnx、ny、厚さ方向の主屈折率をnzとしたとき、式:(nx+ny)/2<nzを満足し、かつ縦又は横方向の一方を基準とした遅相軸又は進相軸の方位角が0±5度以内又は90±5度以内のものである。
処理対象のフィルムとしては、1種又は2種以上の適宜な熱可塑性樹脂からなるものを用いうる。耐熱性に優れる位相差板を得る点よりは延伸方向の屈折率が高くなる正の複屈折特性を示す熱可塑性樹脂からなるものが好ましく用いられる。
ちなみに前記した正の複屈折特性を示す熱可塑性樹脂の例としては、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートの如きポリエステル、ポリアリレート、ポリイミド、ノルボルネン系樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリプロピレンの如きポリオレフィンなどがあげられる。
就中、非晶質で耐熱性に優れ、透明性に優れる、特に光透過率が75%以上、就中80%以上、特に85%以上のフィルムを形成しうる熱可塑性樹脂が好ましく用いうる。熱可塑性樹脂フィルムは、例えば流延法等のキャスティング法や、押出法などの適宜な方式で形成したものであってよい。キャスティング法等の溶液製膜法が厚さムラや配向歪ムラ等の少ないフィルムを得る点などより好ましい。
熱可塑性樹脂フィルムの厚さは、目的とする位相差などにより適宜に決定しうるが、一般には5〜500μm、就中10〜400μm、特に20〜300μmの厚さとされる。位相差は、屈折率差(△n)と光路長(L)の積(△n×L)として求めることができる。
熱可塑性樹脂フィルムは、バッチ処理等による単品毎の位相差板の製造を目的に所定サイズに成形したものであってもよいし、連続処理による位相差板の連続製造を目的に長尺のフィルムとしたものであってもよい。位相差板の製造効率等の点よりは長尺フィルムが好ましく用いうる。なお処理対象の熱可塑性樹脂フィルムは、無配向のものであってもよいし、予め一軸延伸等の適宜な配向処理を施した配向フィルムであってもよい。
熱可塑性樹脂フィルムの片面又は両面に接着する熱収縮性フィルムは、その加熱による収縮力を熱可塑性樹脂フィルムに伝達してその収縮力の作用下に熱可塑性樹脂フィルムを幅方向(TD)又は長さ方向(MD)あるいはその両方向に収縮させてその位相差特性、特に厚さ方向の屈折率を制御することなどを目的とする。
従って熱収縮性フィルムとしては、加熱処理にて収縮性を示す適宜なものを用いることができ、特に限定はない。一般には収縮力の伝達性などの点より熱可塑性樹脂フィルムの処理温度よりも低温で熱収縮を開始する一軸や二軸等による熱可塑性樹脂の延伸フィルムなどが用いられる。その場合、熱可塑性樹脂の種類や延伸倍率等の延伸条件などを変えることにより熱収縮力に相違をもたせることができる。
ちなみに前記の熱収縮性フィルムを形成する熱可塑性樹脂としては、例えばポリ塩化ビニルやポリエチレン、ポリプロピレンやポリエステル、ポリスチレンやポリアミドなどがあげられる。なお前記において熱可塑性樹脂フィルムの収縮処理の精度等の点よりは、熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移温度付近、就中その±20℃の範囲内にて加熱収縮性を示す熱収縮性フィルムが好ましく用いられる。
熱収縮性フィルムと熱可塑性樹脂フィルムの接着には接着剤を用いうる。就中、熱収縮性フィルムの加熱収縮時におけるその収縮力の伝達性や、収縮処理後における熱可塑性樹脂フィルムの処理物、すなわち得られた位相差板よりの収縮後の熱収縮性フィルムの分離性などの点より粘着剤が好ましく用いられる。
前記の粘着剤としては、例えばアクリル系やシリコーン系、ポリエステル系やポリウレタン系、ポリエーテル系やゴム系などの適宜なものを用いることができ、特に限定はない。熱収縮性フィルムの加熱収縮処理で接着力が可及的に上昇しにくい粘着層を形成するものが好ましく用いられる。
上記の粘着層は、熱可塑性樹脂フィルムと熱収縮性フィルムの接着時にその一方又は両方の接着面に付設することもできるが、形成された位相差板と熱収縮性フィルムの分離時にその熱収縮性フィルムに粘着層が随伴した状態で分離できることが製造効率等の点より好ましいことから、予め熱収縮性フィルムに粘着層を付設したものとして用いることが好ましい。
熱収縮性フィルムへの粘着層の付設は、粘着剤を熱収縮性フィルムに塗工して乾燥処理する方式などにても行いうるが、その乾燥処理等による熱収縮性フィルムの収縮特性の変化を防止する点などよりは、セパレータ上に設けた粘着層を熱収縮性フィルムに移着する方式などが好ましい。
前記の場合、セパレータはそのまま接着して熱収縮性フィルムを実用に供するまでの間、粘着層の汚染等を防止する保護カバーとして利用することもできる。粘着層を付設する熱収縮性フィルム面には、粘着層との密着力の向上を目的としたコロナ処理等の適宜な表面処理を施すことができる。
本発明において熱収縮性フィルムは、熱可塑性樹脂フィルムを収縮処理する際に0.03kg/mm2以上の加熱収縮力が作用するように、熱可塑性樹脂フィルムの片面又は両面に1枚又は2枚以上の適宜な数が接着される。その加熱収縮力の作用が0.03kg/mm2未満では、熱可塑性樹脂フィルムを収縮(面内方向)させる力に乏しく、厚さ方向の屈折率の制御等による目的とした位相差特性を有する位相差板を安定して得ることができない。
目的とする位相差特性の安定した付与の点より好ましい前記した熱収縮性フィルムの接着状態は、0.04kg/mm2以上、就中0.05kg/mm2以上の加熱収縮力が作用するようにしたものである。一方、当該加熱収縮力の上限については特に限定はない。一般には処理時の操作性などの点より5kg/mm2以下、就中1kg/mm2以下、特に0.5kg/mm2以下とされる。
また前記において熱可塑性樹脂フィルムへの熱収縮性フィルムの接着に際しては、熱収縮性フィルムによる最大加熱収縮方向が熱可塑性樹脂フィルムの幅方向又は長さ方向に対して90±5度以内の交差角となるように接着される。これにより、収縮による配向角の変動を抑制して用いた熱可塑性樹脂フィルムにおける元の配向角を良好に維持した位相差板を得ることができる。
前記の配向角は、熱可塑性樹脂フィルム又は位相差板の縦又は横方向の一方を基準とした遅相軸又は進相軸の方位角として定義される。特に熱可塑性樹脂フィルムの場合には、幅(横)方向を基準とした遅相軸の方位角として定義される。従って前記した収縮による配向角の変動の抑制は、配向角の一定性に優れてそのバラツキが少ない位相差板を得ることを意味する。ちなみに配向角のバラツキが大きい位相差板では、それを位相差板と組合せて液晶セルに適用した場合にコントラストに乏しい液晶表示装置となる不具合などが発生する。
なお上記において熱収縮性フィルムを熱可塑性樹脂フィルムの両面に接着する場合や片面に複層を接着する場合、その表裏面や上下層における熱収縮性フィルムは、同じものであってもよいし、熱収縮率等の熱収縮特性が相違するものなどであってもよい。
熱可塑性樹脂フィルムに接着した熱収縮性フィルムの加熱収縮処理は、ロール延伸機やテンターや二軸延伸機等の適宜な延伸機を介して行うことができる。その処理温度は、上記したように熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移温度の近傍、就中その±20℃の範囲内、特にガラス転移温度以上で行うことが処理操作の制御性などの点より好ましい。
また加熱による熱収縮性フィルムの収縮力の作用下に熱可塑性樹脂フィルムに与える収縮処理は、上記したように熱可塑性樹脂フィルムの幅方向と長さ方向のいずれか一方であってもよいし、両方であってもよく、形成目的の位相差板に応じて適宜に決定することができる。
前記した幅方向又は長さ方向の収縮処理方向の制御は、熱収縮性フィルムにおける幅方向と長さ方向の収縮率の相違を介して行うことができる。すなわち例えば、長さ方向(幅方向)よりも幅方向(長さ方向)の収縮率が大きい熱収縮性フィルムを用いることにより、その幅方向(長さ方向)に対応した方向に熱可塑性樹脂フィルムを収縮処理することができる。
なお前記において幅方向と長さ方向のいずれか一方に収縮処理を与える場合、他方の方向には延伸処理を与えることもできる。また熱収縮性フィルムの収縮力の作用下に熱可塑性樹脂フィルムに与える収縮処理は、2回又は3回以上の工程に分けて行うこともできる。
熱可塑性樹脂フィルムに対する必要な収縮処理を終えると、形成された位相差板より収縮処理後の熱収縮性フィルムが剥離されてそれらが分離される。得られた位相差板は、そのまま実用に共することもできるし、それにさらに延伸処理等を加えて位相差特性を調節したものとして実用に共することもできる。
本発明による製造方法は、各種の用途に応じた位相差特性を有する種々の位相差板の形成に好ましく適用することができる。就中、厚さ方向の屈折率を制御しうる点より、TN型やSTN型等の複屈折を示す液晶セルを用いたTFT型やMIM型等の種々の表示装置における視野角の拡大やコントラストの向上などを目的とした複屈折による位相差の補償などに好適な位相差板の形成に有利に適用しうる。
前記した位相差の補償に好ましく用いうる位相差板は、面内の主屈折率をnx、ny、厚さ方向の主屈折率をnzとしたとき、式:(nx+ny)/2<nzを満足し、かつ配向角(縦又は横方向の一方を基準とした遅相軸又は進相軸の方位角)が0±5度以内又は90±5度以内のものである。
また複屈折による位相差と配向軸(前記配向角)のバラツキが可及的に小さく、就中そのフィルム面に垂直な(正面方向の)透過光における位相差のバラツキが10nm以下、就中8nm以下、特に5nm以下で、配向軸のバラツキが8度以内、就中5度以内、特に3度以内である位相差板が位相差の補償に好ましく用いることができる。
実施例1
ベルト流延法による厚さ65μmの長尺ポリエステルフィルムの両面に、加熱収縮力が0.11kg/mm2の延伸ポリエステルフィルムをそれに付設したアクリル系粘着層を介して1枚づつ最大加熱収縮方向が長尺ポリエステルフィルムの長さ方向に対し88度の交差角となるように接着した後(反時計方向を正方向、以下同じ)、それをテンターを介し160℃で幅方向に9%の収縮処理を施して延伸ポリエステルフィルムを剥離し、厚さ71μmの位相差板を連続して得た。
ベルト流延法による厚さ65μmの長尺ポリエステルフィルムの両面に、加熱収縮力が0.11kg/mm2の延伸ポリエステルフィルムをそれに付設したアクリル系粘着層を介して1枚づつ最大加熱収縮方向が長尺ポリエステルフィルムの長さ方向に対し88度の交差角となるように接着した後(反時計方向を正方向、以下同じ)、それをテンターを介し160℃で幅方向に9%の収縮処理を施して延伸ポリエステルフィルムを剥離し、厚さ71μmの位相差板を連続して得た。
実施例2
ベルト流延法による厚さ65μmの長尺ポリカーボネートフィルムの両面に、加熱収縮力が0.07kg/mm2の延伸ポリプロピレンフィルムをそれに付設したアクリル系粘着層を介して1枚づつ最大加熱収縮方向が長尺ポリカーボネートフィルムの幅方向に対し93度の交差角となるように接着した後、それを155℃のロール延伸機を介しロール速比0.96倍にて長さ方向に4%の収縮処理を施して延伸ポリプロピレンフィルムを剥離し、厚さ77μmの位相差板を連続して得た。
ベルト流延法による厚さ65μmの長尺ポリカーボネートフィルムの両面に、加熱収縮力が0.07kg/mm2の延伸ポリプロピレンフィルムをそれに付設したアクリル系粘着層を介して1枚づつ最大加熱収縮方向が長尺ポリカーボネートフィルムの幅方向に対し93度の交差角となるように接着した後、それを155℃のロール延伸機を介しロール速比0.96倍にて長さ方向に4%の収縮処理を施して延伸ポリプロピレンフィルムを剥離し、厚さ77μmの位相差板を連続して得た。
実施例3
ベルト流延法による厚さ70μmの長尺ポリエステルフィルムの両面に、加熱収縮力が0.03kg/mm2の延伸ポリスチレンフィルムをそれに付設したアクリル系粘着層を介して1枚づつ最大加熱収縮方向が長尺ポリエステルフィルムの幅方向に対し91度の交差角となるように接着した後、それをロール延伸機とテンターを介して150℃で長さ方向に4%、幅方向に5%の収縮処理を施して延伸ポリスチレンフィルムを剥離し、厚さ75μmの位相差板を連続して得た。
ベルト流延法による厚さ70μmの長尺ポリエステルフィルムの両面に、加熱収縮力が0.03kg/mm2の延伸ポリスチレンフィルムをそれに付設したアクリル系粘着層を介して1枚づつ最大加熱収縮方向が長尺ポリエステルフィルムの幅方向に対し91度の交差角となるように接着した後、それをロール延伸機とテンターを介して150℃で長さ方向に4%、幅方向に5%の収縮処理を施して延伸ポリスチレンフィルムを剥離し、厚さ75μmの位相差板を連続して得た。
比較例1
ベルト流延法による厚さ65μmの長尺ポリエステルフィルムの両面に、加熱収縮力が0.01kg/mm2の延伸ポリエステルフィルムをそれに付設したアクリル系粘着層を介して1枚づつ最大加熱収縮方向が長尺ポリエステルフィルムの長さ方向に対し88度の交差角となるように接着した後、それを155℃のロール延伸機を介しロール速比0.96倍にて長さ方向に収縮するように処理して延伸ポリエステルフィルムを剥離し、厚さ65μmの位相差板を連続して得た。
ベルト流延法による厚さ65μmの長尺ポリエステルフィルムの両面に、加熱収縮力が0.01kg/mm2の延伸ポリエステルフィルムをそれに付設したアクリル系粘着層を介して1枚づつ最大加熱収縮方向が長尺ポリエステルフィルムの長さ方向に対し88度の交差角となるように接着した後、それを155℃のロール延伸機を介しロール速比0.96倍にて長さ方向に収縮するように処理して延伸ポリエステルフィルムを剥離し、厚さ65μmの位相差板を連続して得た。
比較例2
延伸ポリプロピレンフィルムをその最大加熱収縮方向が長尺ポリカーボネートフィルムの幅方向に対し80度の交差角となるように接着したほかは実施例2に準じて厚さ77μmの位相差板を得た。
延伸ポリプロピレンフィルムをその最大加熱収縮方向が長尺ポリカーボネートフィルムの幅方向に対し80度の交差角となるように接着したほかは実施例2に準じて厚さ77μmの位相差板を得た。
評価試験
実施例、比較例で得た位相差板について、自動複屈折計(王子計測器社製、KOBRA−21ADH)にてnx、ny、nzを調べ、それより式:P=(nx+ny)/2−nzに基づいてP値を算出すると共に、配向角を調べた。なお配向角は、処理対象の長尺フィルムにおける長さ(縦)方向を基準(0度)として遅相軸との方位角に基づき、反時計方向を正方向とした。
実施例、比較例で得た位相差板について、自動複屈折計(王子計測器社製、KOBRA−21ADH)にてnx、ny、nzを調べ、それより式:P=(nx+ny)/2−nzに基づいてP値を算出すると共に、配向角を調べた。なお配向角は、処理対象の長尺フィルムにおける長さ(縦)方向を基準(0度)として遅相軸との方位角に基づき、反時計方向を正方向とした。
前記の結果を次表に示した。
nx ny nz P 値 配向角(度)
実施例1 1.5853 1.5836 1.5860 −0.0016 −1.6
実施例2 1.5848 1.5831 1.5871 −0.0032 −88.1
実施例3 1.5850 1.5838 1.5862 −0.0018 0.5
比較例1 1.5854 1.5853 1.5843 0.0010 88.5
比較例2 1.5848 1.5831 1.5871 −0.0032 79.5
nx ny nz P 値 配向角(度)
実施例1 1.5853 1.5836 1.5860 −0.0016 −1.6
実施例2 1.5848 1.5831 1.5871 −0.0032 −88.1
実施例3 1.5850 1.5838 1.5862 −0.0018 0.5
比較例1 1.5854 1.5853 1.5843 0.0010 88.5
比較例2 1.5848 1.5831 1.5871 −0.0032 79.5
前記において、比較例1では設定した収縮処理が達成されず目的としたP<0の特性を満足するものは得られなかった。また収縮処理過程ではロール間での張力が得られずフィルムが蛇行して走行安定性に乏しかった。比較例2においては配向角0±5度以内又は90±5度以内の特性を満足するものは得られなかった。
前記の実施例で得た各位相差板をTN型液晶セルの両側に配置してその上に偏光板を置き、正面方向のコントラストと視角変化による表示特性を調べたところ、コントラストに優れて広い視角範囲で表示特性に変化はなく、視認性に優れる高表示品位の液晶表示装置であった。
特許出願人 日東電工株式会社
代 理 人 藤 本 勉
特許出願人 日東電工株式会社
代 理 人 藤 本 勉
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂フィルムの片面又は両面に熱収縮性フィルムをその最大加熱収縮方向が熱可塑性樹脂フィルムの幅方向又は長さ方向に対し90±5度以内の交差角となるように接着し、その熱収縮性フィルムによる0.03kg/mm2以上の加熱収縮力の作用下に前記熱可塑性樹脂フィルムを収縮させることを特徴とする位相差板の製造方法。
- 請求項1において、熱可塑性樹脂フィルムに正の複屈折特性を示す熱可塑性樹脂からなる長尺フィルムを用いて位相差板を連続的に得る製造方法。
- 請求項1又2において、熱可塑性樹脂フィルムを幅方向又は長さ方向あるいはその両方向に収縮させる位相差板の製造方法。
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JPH05157911A (ja) * | 1990-10-24 | 1993-06-25 | Nitto Denko Corp | 複屈折性フィルム、その製造方法、位相差板、楕円偏光板及び液晶表示装置 |
JPH05323120A (ja) * | 1992-05-21 | 1993-12-07 | Fuji Photo Film Co Ltd | 複屈折性フィルムの製造方法、並びに位相差板及び液晶表示装置 |
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2008
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