JPH0862422A - 位相差フィルム及びその製法 - Google Patents

位相差フィルム及びその製法

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JPH0862422A
JPH0862422A JP7036933A JP3693395A JPH0862422A JP H0862422 A JPH0862422 A JP H0862422A JP 7036933 A JP7036933 A JP 7036933A JP 3693395 A JP3693395 A JP 3693395A JP H0862422 A JPH0862422 A JP H0862422A
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JP
Japan
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film
retardation value
retardation
thermoplastic resin
ratio
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JP7036933A
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Akiko Shimizu
朗子 清水
Koji Azuma
浩二 東
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な位相差フィルムを提供することを目的
とする。 【構成】 熱可塑性樹脂フィルムを延伸して得られ、面
内のレターデーション値が50〜300nmであり、
(面内のレターデーション値)/(厚み方向のレターデ
ーション値)の比が0.5以上1.8以下である位相差
フィルムは新規な光学的特性を有し、種々の液晶表示装
置の光学補償層として使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は位相差フィルムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】位相
差フィルムはSTN型液晶表示装置の光学補償層として
一般に使用されているが、近年ではSTN型のみならず
それ以外の方式の液晶表示装置に対する光学補償層とし
ても種々の応用が検討されている。例えば、最近STN
およびTN型液晶表示装置等において、用途に応じて特
殊な視野角特性が要求される場合があり、その結果それ
ぞれの用途に応じて種々の光学特性を有する位相差フィ
ルムが必要とされるようになっている。
【0003】しかし、現状で開発されている位相差フィ
ルムは前述のSTN型液晶表示装置に用いられている一
軸配向性に近い特性を持つもの、およびEP−A−05
41308号公報に記載されているような面内の屈折率
と厚み方向の屈折率が異なる無機層状化合物層からなる
完全二軸配向性に近い特性を有する位相差フィルムの2
種に限られ、たとえそれらを組み合わせてもこの2種の
位相差フィルムの中間の特性を有するような位相差フィ
ルムはこれまで開発されていなかった。
【0004】また、ユーロディスプレイ’93の予稿集
p.149においては、ベンド配向型のOCBモードの
液晶表示装置(πセル)に対する光学補償層として、n
X =1.618、nY =1.606、nZ =1.49
3、フィルム厚み9.296μmという屈折率構造を有
する位相差フィルムが有効であろうとのシミュレーショ
ンがなされている。これから計算される位相差フィルム
の面内レターデーション値は112nm、(面内のレタ
ーデーション値)/(厚み方向のレターデーション値)
の比は0.101である。
【0005】しかし、これまでSTN型液晶表示装置に
用いられてきた位相差フィルムは一軸配向性のため、
(面内のレターデーション値)/(厚み方向のレターデ
ーション値)の比が2.0以上であり、一方、EP−A
−0541308号公報に記載されているような面内の
屈折率と厚み方向の屈折率が異なる無機層状化合物層か
らなる位相差フィルムでは面内のレターデーションが0
〜50nmのものしか得られないため、現在量産可能な
位相差フィルムとして開発されているものからは例えば
上記のπセルの光学補償層として使用可能な特性を有す
る位相差フィルムを得ることはできない。このため、従
来とは異なる光学特性を有する位相差フィルムの開発が
必要であり、特に軽量な熱可塑性樹脂を用いた位相差フ
ィルムの開発、及びかかる位相差フィルムを効率的にし
かも工業的にも有利に製造する方法の開発が望まれてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために検討を行なった結果、面内のレターデ
ーション値が50〜300nmであり、(面内のレター
デーション値)/(厚み方向のレターデーション値)の
比が0.5以上1.8以下なる光学特性を有する位相差
フィルムの開発に成功し本発明に到達した。さらに、こ
の面内のレターデーション値が50〜300nmであ
り、(面内のレターデーション値)/(厚み方向のレタ
ーデーション値)の比が0.5以上1.8以下なる光学
特性を有する位相差フィルムと無機層状化合物層からな
る位相差フィルムが積層された(面内のレターデーショ
ン値)/(厚み方向のレターデーション値)の比が0.
03以上0.3未満である積層位相差フィルムの開発に
成功し本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、面内のレターデーショ
ン値が50〜300nmであり、(面内のレターデーシ
ョン値)/(厚み方向のレターデーション値)の比が
0.5以上1.8以下である熱可塑性樹脂フィルムから
なる位相差フィルムおよびその製法、更には該位相差フ
ィルム1枚または2枚以上と無機層状化合物層からなる
位相差フィルム1枚または2枚以上とが積層された(面
内のレターデーション値)/(厚み方向のレターデーシ
ョン値)の比が0.03以上0.3未満である積層位相
差フィルムに関するものである。
【0008】熱可塑性樹脂としては、透明性に優れてい
るものが好ましく用いられる。例えば、ポリカーボネー
ト系樹脂、2酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、
ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレ
ート、等が挙げられる。中でもポリカーボネート系樹
脂、ポリサルフォンが更に好ましい。
【0009】熱可塑性樹脂フィルムとしては通常、溶剤
キャスト法を用いて製造されたものが用いられる。熱可
塑性樹脂フィルムの厚みは、例えば50〜300μmで
あり、好ましくは100〜200μmである。本発明の
位相差フィルムは例えば、以下の方法で製造できる。
【0010】溶剤キャスト法により製造された熱可塑性
樹脂フィルムは、予熱部、延伸部、熱処理部を連続して
備えたテンタ−内において、予熱、一軸延伸及び熱処理
が連続して施される。まず、予熱とは、次の延伸処理に
おいて良好に延伸できるよう予め熱可塑性樹脂フィルム
を加熱により軟化させておく処理を言う。装置内に導入
された熱可塑性樹脂フィルムは、Tg<Tp≦(Tg+
100℃)(但し、Tgは熱可塑性樹脂のガラス転移温
度を示し、Tpは予熱温度を示す)で予熱されるが、予
熱時間は樹脂を必要なだけ軟化させかつ必要以上の変形
を抑制するために通常は0.1分〜1分間が好ましい。
【0011】次いで、予熱されたフィルムは延伸部に導
入され、Tg<Ts≦(Tg+100℃)(但し、Ts
は延伸温度を示す。)で、延伸軸と直交する方向の収縮
を起こさないようにした状態で、変形速度150%/分
〜1000%/分、延伸倍率2〜3倍でフィルムの進行
方向と直交する方向へ横一軸延伸される。ここで、延伸
温度、変形速度、延伸倍率は、原反として用いる熱可塑
性樹脂フィルムの種類、厚み、および必要とされる位相
差フィルムの面内のレターデーション値、(面内のレタ
ーデーション値)/(厚み方向のレターデーション値)
の比の値、厚み等により適宜選択される。例えば、ポリ
カーボネートフィルムを用いる場合には、延伸温度は1
90〜220℃、変形速度は150〜600%/mi
n、延伸倍率2〜3倍とするのが好ましい。一般的に
は、延伸温度を低下させるか、変形速度を上昇させる、
あるいは延伸倍率を増加させると面内のレターデーショ
ン値は増加する傾向があり、また、延伸倍率を増加させ
ることにより(面内のレターデーション値)/(厚み方
向のレターデーション値)の比の値は大きくなる傾向が
ある。
【0012】さらに、一軸延伸されたフィルムは熱処理
部に導入され、フィルムの配向を固定する等の目的で延
伸後のチャック幅(延伸軸方向の幅)を保った状態で、
(Ts−50℃)≦Ths≦Ts(但し、Thsは熱処
理温度を示す。)で、0.1分〜1分間保温される。こ
の保温を通常、熱処理と称する。このとき、必要な場合
にはフィルムを延伸軸方向に0〜10%の範囲で収縮さ
せてもよい。収縮させるには例えば、チャック幅を所要
の収縮率となるように狭めればよい。前記したテンター
による予熱、一軸延伸及び熱処理の連続処理方法以外で
行うこともできるが、工業的な製造においてはテンター
を用いる方法が好ましい。
【0013】得られる位相差フィルムの面内のレターデ
ーション値は50nm〜300nmであり、(面内のレ
ターデーション値)/(厚み方向のレターデーション
値)の比は0.5以上1.8以下であり、従来の位相差
フィルムとは全く異なる光学特性を有している。
【0014】面内のレターデーション値および(面内の
レターデーション値)/(厚み方向のレターデーション
値)の比の値は、位相差フィルムの用途により適宜選択
される。面内のレターデーション値は、好ましくは80
nm〜200nmであり、厚み方向のレターデーション
値は、好ましくは45nm〜400nmである。位相差
フィルムの厚みは、ハンドリング性の点から好ましくは
50〜150μmである。
【0015】本発明の位相差フィルムは、単独もしくは
他の位相差フィルムと組み合わせて種々の液晶表示装置
の光学補償層として使用することができる。例えば、E
P−A−0541308号公報に記載されている、面内
の屈折率と厚み方向の屈折率が異なる無機層状化合物層
からなり、面内のレターデーション値が0〜50nmで
あり、厚み方向のレタ−デ−ション値が50nm〜10
00nmの位相差フィルムと組み合わせて用いることが
できる。
【0016】無機層状化合物層からなる位相差フィルム
は、例えば、EP−A−0541308号公報に記載さ
れているように無機層状化合物を溶媒に膨潤または分散
させた後、塗布、乾燥させることにより得ることができ
る。無機層状化合物としては、例えば、粘土鉱物を用い
ることができる。好ましくは、化学合成され不純物の少
ないナトリウム4珪酸雲母やスメクタイト族であり、ス
メクタイト族に属するものとしては、モンモリロナイ
ト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘク
トライト、ソーコナイトおよびそれらと類似の結晶構造
を持つ化学合成品等が例示できる。無機層状化合物を膨
潤又は分散させるために用いる溶媒としては、例えば、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ニトロ
メタン、水、メタノール、エチレングリコール等から適
宜選択して用いることができる。
【0017】無機層状化合物層を形成するにあたって
は、EP−A−0541308号公報に記載されている
ように製膜性の向上及び無機層状化合物層の割れ防止等
の力学的性質の向上のために、無機層状化合物の分散液
に光学的に透明な親水性樹脂を混合しておくことが好ま
しく、無機層状化合物/光学的に透明な樹脂の体積比
は、例えば、0.1〜10程度である。光学的に透明な
親水性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコールが
挙げられる。また、光学的に透明な樹脂フィルム上に無
機層状化合物層を形成させることによって、光学的に透
明な樹脂フィルムで補強された無機層状化合物層からな
る位相差フィルムとすることもできる。本発明において
はかかる態様をも無機層状化合物層からなる位相差フィ
ルムと言う。
【0018】本発明の位相差フィルムと無機層状化合物
層からなる位相差フィルムを積層する方法としては特に
限定されないが、例えば、本発明の位相差フィルム上に
直接無機層状化合物層を形成させて積層する方法、ある
いはEP−A−0541308号公報に記載されている
ような光学的に透明な基板上に無機層状化合物層が形成
された無機層状化合物層からなる位相差フィルムと、本
発明の位相差フィルムとを接着剤あるいは粘着剤等によ
り貼合する方法等を用いることができる。積層する各々
の位相差フィルムの枚数、および各々の位相差フィルム
の光学特性、すなわち面内のレターデーションおよび
(面内のレターデーション値)/(厚み方向のレターデ
ーション値)の比の値等は、積層位相差フィルムとして
最終的に必要とされる光学特性に応じて適宜選択され
る。
【0019】また、透明基板上に無機層状化合物層が形
成された無機層状化合物層からなる位相差フィルム1枚
または2枚以上と、本発明の位相差フィルム1枚または
2枚以上の積層にあたり、該無機層状化合物層からなる
位相差フィルムが面内のレターデーションを有する場合
には、最終的に必要とされる積層位相差フィルムの光学
特性に応じて、該無機層状化合物層からなる位相差フィ
ルムの各々の遅相軸と本発明の位相差フィルムの各々の
遅相軸を互いに平行あるいは直交するように積層するこ
とにより、最終的に必要とされる光学特性に合うよう調
節することができる。本発明の位相差フィルム1枚また
は2枚以上と無機層状化合物層からなる位相差フィルム
1枚または2枚以上とを積層した積層位相差フィルム
は、(面内のレターデーション値)/(厚み方向のレタ
ーデーション値)の比が0.03以上0.3未満の光学
補償層として用いることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の位相差フィルムは、面内のレタ
ーデーション値が50〜300nmであり、(面内のレ
ターデーション値)/(厚み方向のレターデーション
値)の比が0.5以上1.8以下という新規な光学特性
を有しており、単独もしくは他の位相差フィルムと組み
合わせて種々の方式の液晶表示装置に対する光学補償層
として用いることができる。さらに、本発明の位相差フ
ィルム1枚または2枚以上と無機層状化合物層からなる
位相差フィルム1枚または2枚以上とを積層した積層位
相差フィルムは、(面内のレターデーション値)/(厚
み方向のレターデーション値)の比が0.03以上0.
3未満の光学補償層として用いることができる。また本
発明方法により、上記の位相差フィルムを効率的かつ安
定的にしかも量産性よく、即ち工業的にも極めて有利に
製造することができる。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、面
内のレタ−デ−ション値は、セナルモンコンペンセータ
ーを装備した偏光顕微鏡を用いて、フィルム面と光学系
が垂直となるようにして求めた。また、厚み方向のレタ
−デ−ション値は、以下の式に従って求めた。 厚み方向のレターデーション値=((nX +nY )/2
−nZ )×d (但し、nX はフィルム面内の最大屈折率、nY はフィ
ルム面内でnX の垂直方向の屈折率、nZ はフィルム厚
み方向の屈折率、dはフィルム厚みを示す。)本発明の
位相差フィルム1枚または2枚以上と無機層状化合物層
からなる位相差フィルム1枚または2枚以上とを積層し
た積層位相差フィルムは、その全体を一層の位相差フィ
ルムとみて、上記と同様にして、面内のレターデーショ
ン値及び厚み方向のレターデーション値を求めた。
【0022】実施例1 溶剤キャスト法により、ポリカーボネート(Tg:14
8℃)の連続フィルム(厚さ140μm)を作製した。
このフィルムを、予熱部が3m、延伸部が6m、熱処理
部が3mであるテンター内に導入し、予熱処理(温度2
20℃、20秒間)、フィルムの進行方向と直交する方
向への横一軸延伸処理(変形速度200%/分、延伸温
度207℃、延伸倍率2.2倍)及び熱処理(温度18
0℃、20秒間、延伸軸方向の収縮率0%)を連続的に
行った。得られた位相差フィルムの厚みは58μm、面
内のレターデーション値は101nm、厚み方向のレタ
ーデーション値は143nmであり、(面内のレターデ
ーション値)/(厚み方向のレターデーション値)の比
は0.706であった。
【0023】実施例2 溶剤キャスト法により、ポリカーボネート(Tg:14
8℃)の連続フィルム(厚さ140μm)を作製した。
このフィルムを、実施例1で用いたのと同様のテンター
内に導入し、予熱処理(温度220℃、20秒間)、フ
ィルムの進行方向と直交する方向への横一軸延伸処理
(変形速度233%/分、延伸温度200℃、延伸倍率
2.4倍)及び熱処理(温度180℃、20秒間、延伸
軸方向の収縮率8.3%)を連続して施した。得られた
位相差フィルムの厚みは60μm、面内のレターデーシ
ョン値は117nm、厚み方向のレターデーション値は
159nmであり、(面内のレターデーション値)/
(厚み方向のレターデーション値)の比は0.736で
あった。
【0024】実施例3 溶剤キャスト法により、ポリカーボネート(Tg:14
8℃)の連続フィルム(厚さ185μm)を作製した。
このフィルムを、実施例1で用いたのと同様のテンター
内に導入し、予熱処理(温度220℃、10秒間)、フ
ィルムの進行方向と直交する方向への横一軸延伸処理
(変形速度467%/分、延伸温度208℃、延伸倍率
2.4倍)及び熱処理(温度200℃、10秒間、延伸
軸方向の収縮率0%)を連続して施した。得られた位相
差フィルムの厚みは70μm、面内のレターデーション
値は119nm、厚み方向のレターデーション値は14
3nmであり、(面内のレターデーション値)/(厚み
方向のレターデーション値)の比は0.832であっ
た。
【0025】実施例4 厚み80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士
写真フィルム株式会社製:フジタック)の表面をケン化
処理したフィルムの上に、合成ヘクトライト(Lapo
rte社製:ラポナイトXLS)の5%水分散液とポリ
ビニルアルコール(クラレ株式会社製:ポバール10
3、ケン化度98.5%:重合度300)の2.5%水
溶液とを3:7(体積比)で混合して得られた水分散液
を、乾燥後の膜厚が23μmになるように成膜し、トリ
アセチルセルロースフィルム上に無機層状化合物層が形
成された無機層状化合物層からなる位相差フィルム(以
下、フィルムA)を得た。フィルムAの面内のレターデ
ーション値は8nmであり、厚み方向のレターデーショ
ン値は370nmであった。またフィルムAの厚みは1
03μmであった。
【0026】2枚のフィルムAを遅相軸が互いに平行に
なるようアクリル系粘着剤により積層し、実施例2と同
様にして作製した位相差フィルムを、その遅相軸がフィ
ルムAの遅相軸と直交するようにアクリル系粘着剤によ
り貼合して、積層位相差フィルムを得た。積層位相差フ
ィルムの厚みは316μm、面内のレターデーション値
は105nm、厚み方向のレターデーション値は101
2nmであり、(面内のレターデーション値)/(厚み
方向のレターデーション値)の比は0.104であっ
た。
【0027】実施例5 乾燥後の膜厚を16μmとした以外は、実施例4と同様
にして、無機層状化合物層からなる位相差フィルム(以
下、フィルムB)を得た。フィルムBの面内のレターデ
ーション値は10nmであり、厚み方向のレターデーシ
ョン値は305nmであった。またフィルムBの厚みは
96μmであった。実施例2と同様にして作製した位相
差フィルムを、その遅相軸がフィルムBの遅相軸に対し
て直交するようにアクリル系粘着剤により貼合して、積
層位相差フィルムを得た。積層位相差フィルムの厚みは
211μm、面内のレターデーション値は110nm、
厚み方向のレターデーション値は545nmであり、
(面内のレターデーション値)/(厚み方向のレターデ
ーション値)の比は0.202であった。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面内のレターデーション値が50〜30
    0nmであり、(面内のレターデーション値)/(厚み
    方向のレターデーション値)の比が0.5以上1.8以
    下である熱可塑性樹脂からなる位相差フィルム。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂
    またはポリサルフォン樹脂である請求項1記載の位相差
    フィルム。
  3. 【請求項3】 面内のレターデーション値が80〜20
    0nmである請求項1記載の位相差フィルム。
  4. 【請求項4】 位相差フィルムが、熱可塑性樹脂フィル
    ムを、 下記温度範囲において予熱し、 Tg<Tp≦(Tg+100℃) (Tg:熱可塑性樹脂のガラス転移温度) (Tp:予熱温度) 下記温度範囲において、延伸軸と直交する方向におけ
    る長さの収縮を起こさないようにした状態で変形速度1
    50%/分〜1000%/分、延伸倍率2〜3倍で一軸
    延伸し、 Tg<Ts≦(Tg+100℃) (Ts:延伸温度) 下記温度範囲において熱処理する (Ts−50℃)≦Ths≦Ts (Ths:熱処理温度) ことにより得られたものである請求項1記載の位相差フ
    ィルム。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂フィルムを、 下記温度範囲において予熱し、 Tg<Tp≦(Tg+100℃) (Tg:熱可塑性樹脂のガラス転移温度) (Tp:予熱温度) 下記温度範囲において、延伸軸と直交する方向におけ
    る長さの収縮を起こさないようにして変形速度150%
    /分〜1000%/分、延伸倍率2〜3倍で一軸延伸
    し、 Tg<Ts≦(Tg+100℃) (Ts:延伸温度) 下記温度範囲において熱処理する (Ts−50℃)≦Ths≦Ts (Ths:熱処理温度) ことを特徴とする、面内のレターデーション値が50〜
    300nmであり、(面内のレターデーション値)/
    (厚み方向のレターデーション値)の比が0.5以上
    1.8以下である位相差フィルムの製法。
  6. 【請求項6】 熱処理を、延伸軸方向の長さを収縮率1
    0%以下で収縮させながら行う請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂フィルムが、溶剤キャスト
    法により得られたものである請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂
    またはポリサルフォン樹脂である請求項5記載の方法。
  9. 【請求項9】 面内のレターデーション値が80〜20
    0nmである請求項5記載の方法。
  10. 【請求項10】 面内のレターデーション値が50〜30
    0nmであり、(面内のレターデーション値)/(厚み
    方向のレターデーション値)の比が0.5以上1.8以
    下である熱可塑性樹脂フィルムからなる位相差フィルム
    1枚または2枚以上と無機層状化合物層からなる位相差
    フィルム1枚または2枚以上が積層された、(面内のレ
    ターデーション値)/(厚み方向のレターデーション
    値)の比が0.03以上0.3未満である積層位相差フ
    ィルム。
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