JP2009058221A - エジェクタ式冷凍サイクル用ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクタ式冷凍サイクルの搭載性向上を図る。
【解決手段】 エジェクタ14の出口側に接続される第1蒸発器15と、エジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続される第2蒸発器18と、第2蒸発器18の冷媒流れ入口側に配置され、冷媒流れを減圧する絞り機構17とを備え、エジェクタ14、第1蒸発器15、第2蒸発器18および絞り機構17は一体に組み付けられ、1つの冷媒入口25と1つの冷媒出口26とを有する一体化ユニット20を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒減圧手段の役割および冷媒循環手段の役割を果たすエジェクタ有するエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットに関するものである。
従来、冷媒減圧手段の役割および冷媒循環手段の役割を果たすエジェクタを有するエジェクタ式冷凍サイクルが知られている。このエジェクタ式冷凍サイクルは、例えば、車両用空調装置、あるいは車載の荷物を冷凍、冷蔵する車両用冷凍装置等に適用して有効である。また、定置型の冷凍サイクルシステム、例えば、空調装置、冷蔵庫、冷凍庫などに適用して有効である。
この種のエジェクタ式冷凍サイクルは特許文献1等にて知られている。この特許文献1では、冷媒減圧手段および冷媒循環手段の役割を果たすエジェクタの出口側に第1蒸発器を配置し、この第1蒸発器の出口側に気液分離器を配置するともに、この気液分離器の液冷媒出口側とエジェクタの冷媒吸引口との間に第2蒸発器を配置したエジェクタ式冷凍サイクルが開示されている。
特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルによると、膨張時の冷媒の高速な流れにより生じる圧力低下を利用して、第2蒸発器から排出される気相冷媒を吸引するとともに、膨張時の冷媒の速度エネルギーをエジェクタのディフューザ部(昇圧部)にて圧力エネルギーに変換して冷媒圧力を上昇させるので、圧縮機の駆動動力を低減できる。このため、サイクルの運転効率を向上することができる。
また、第1、第2蒸発器により別々の空間、または第1、第2蒸発器により同一の空間に対して吸熱(冷却)作用を発揮することができる。
特許第3322263号公報
ところで、特許文献1にはエジェクタ式冷凍サイクルの具体化に際して、各構成機器の組み付けを具体的にどのようにすべきか何ら開示されていない。
本発明は、上記点に鑑み、エジェクタ式冷凍サイクルにおける搭載性の向上を図ることを目的とする。
また、本発明は、エジェクタ式冷凍サイクルにおける冷却性能の向上を図ることを他の目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明では、ノズル部(14a)から噴射される高い速度の冷媒流により冷媒吸引口(14b)から冷媒を吸引し、前記ノズル部(14a)から噴射された冷媒と前記冷媒吸引口(14b)から吸引された冷媒とを混合して吐出するエジェクタ(14)と、
前記エジェクタ(14)に吸引される冷媒または前記エジェクタ(14)から吐出された冷媒を蒸発させる蒸発器(15、18)とを備え、
前記蒸発器(15、18)と前記エジェクタ(14)とが一体に組み付けられ、一体化ユニット(20)を構成しているエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットを特徴とする。
これによると、エジェクタ(14)と少なくとも1つの蒸発器(15、18)とを含む一体化ユニット(20)全体を一体物として取り扱うことができる。そのため、エジェクタ式冷凍サイクルを車両等の適用対象に搭載する際の搭載作業を非常に効率よく行うことができる。
また、一体化ユニット(20)を構成して各部接続通路長さを短縮することにより、コストダウンおよび搭載スペースの小型化を図ることもできる。
なお、本発明におけるエジェクタ(14)と少なくとも1つの蒸発器(15、18)の「一体組み付け」とは、この両部材が機械的に「一体構造物」として結合されていることを意味している。そして、この「一体組み付け」は後述のごとく種々な態様で具体化することができる。
請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記蒸発器は具体的には前記エジェクタの前記冷媒吸引口(14b)に接続され、前記冷媒吸引口に吸引される冷媒を蒸発させる蒸発器(18)である。
これによると、一体化ユニット(20)を構成して蒸発器(18)の出口側と冷媒吸引口(14b)との間の通路長さを短縮できるので、蒸発器(18)出口側の圧損を低減できる。これにより、蒸発器(18)の蒸発圧力を引き下げて蒸発器(18)の冷却性能を向上できる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、さらに、前記冷媒吸引口(14b)に接続される前記蒸発器(18)の冷媒流れ入口側に配置され、冷媒流れを減圧する絞り機構(17、17a、17b)を備え、前記絞り機構は前記一体化ユニット(20)に組み付けられていることを特徴とする。
これによると、絞り機構(17、17a、17b)を含めた一体化ユニット(20)を構成できる。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、さらに、前記エジェクタ(14)の出口側に接続され前記エジェクタから吐出された冷媒を蒸発させる第1蒸発器(15)を備え、
前記冷媒吸引口(14b)に接続される前記蒸発器(18)を第2蒸発器(18)とし、
前記第1蒸発器(15)は前記一体化ユニット(20)に組み付けられていることを特徴とする。
これによると、エジェクタ吐出側とエジェクタ吸引側の2つの蒸発器(15)(18)の組み合わせにて冷却性能を発揮できるとともに、第1蒸発器(15)および第2蒸発器(18)を含めた一体化ユニット(20)を構成でき、搭載作業性の向上等の効果を発揮できる。
特に、請求項3、4に記載の発明によれば、一体化対象の機器数を増加して、搭載作業性の向上、搭載スペースの小型化、コストダウン等の効果をより有効に発揮できる。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタサイクル用ユニットにおいて、前記一体化ユニット(20)は、1つの冷媒入口(25)と1つの冷媒出口(26)とを有することを特徴とする。
これによると、一体化ユニット(20)全体を1つの冷媒入口(25)と1つの冷媒出口(26)のみで他の冷媒回路部品と接続することができ、搭載作業の効率化に非常に有益である。
請求項6に記載の発明では、請求項3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記一体化ユニット(20)は、1つの冷媒入口(25)と1つの冷媒出口(26)とを有し、前記冷媒入口(25)は、前記エジェクタ(14)の入口側に接続される第1通路(25a)と、前記絞り機構(17、17a、17b)の入口側に接続される第2通路(16)とに分岐されることを特徴とする。
これによると、第2通路(16)にはエジェクタ(14)入口側で分岐された冷媒を供給できる。そのため、第2蒸発器(18)にはエジェクタ(14)の冷媒吸引能力だけでなく、圧縮機能力をも利用して冷媒を供給できる。その結果、エジェクタ(14)の入力が小さくなる低負荷時にも第2蒸発器(18)側の冷媒流量、ひいては第2蒸発器(18)の冷却性能が確保し易い。また、同時に、第2蒸発器(18)側の冷媒流量を絞り機構(17、17a、17b)により独立に調整できる。
請求項7に記載の発明では、請求項5または6に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記冷媒入口(25)および前記冷媒出口(26)は1個の接続ブロック(23)に形成されることを特徴とする。
これによると、1個の接続ブロック(23)に冷媒出入口のジョイント機能を発揮させることができる。
請求項8に記載の発明では、請求項4に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記第1蒸発器(15)を空気流れ上流側に配置し、前記第2蒸発器(18)を空気流れ下流側に配置したことを特徴とする。
これによると、第1、第2蒸発器(15、18)の双方で、冷媒温度と空気温度との温度差を十分確保して、第1、第2蒸発器(15、18)の冷却性能を効果的に発揮できる。
請求項9に記載の発明のように、請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記蒸発器(15、18)の複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(18b)の内部に前記エジェクタ(14)を配置すれば、搭載スペースの小型化をより一層実現できる。
しかも、エジェクタ(14)と蒸発器(15、18)側冷媒流路との接続も接続配管なしで、簡単に行うことができる。さらに、蒸発器(15、18)のタンク(18b)内は低温の低圧冷媒が流れるから、エジェクタ(14)の外表面に対して断熱処理を行う必要がないという付随効果をも発揮できる。
請求項10に記載の発明のように、請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記蒸発器(15、18)に前記エジェクタ(14)の搭載のための専用のタンク(34)を形成し、前記専用のタンク(34)内に前記エジェクタ(14)を配置してもよい。
請求項11に記載の発明のように、請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記蒸発器(15、18)の外部に装着される外付きカセット部(36)を有し、前記外付きカセット部(36)内に前記エジェクタ(14)を配置してもよい。
これによると、エジェクタ(14)を蒸発器タンク(18b)内に配置するための改造を蒸発器側に行う必要がない。そのため、既存の蒸発器構造を利用して本発明の一体化ユニット(20)を構成できる。
請求項12に記載の発明のように、請求項3または6に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記蒸発器(15、18)の複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(18b)の内部に前記絞り機構(17a)を配置すれば、搭載スペースの小型化をより一層実現できる。
請求項13に記載の発明のように、請求項3または6に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記冷媒吸引口(14b)に接続される前記蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行う複数のタンク(18b、18c)を有し、
前記複数のタンク(18b、18c)のうち、同一のタンク(18b)の内部に、前記エジェクタ(14)および前記絞り機構(17a)を配置すれば、搭載スペースの小型化をさらに効果的に実現できる。
請求項14に記載の発明のように、請求項3または6に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記冷媒吸引口(14b)に接続される前記蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(18b、18c)を有し、
前記絞り機構(17a)を前記タンク(18b、18c)の外側に配置してもよい。
請求項15に記載の発明のように、請求項3、6、12、13、14のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記絞り機構は具体的にはキャピラリチューブ(17a)である。
請求項16に記載の発明のように、請求項3、6、12、13、14のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記絞り機構は具体的には固定絞り穴(17b)である。
請求項17に記載の発明では、請求項2、3、4、6、8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記冷媒吸引口(14b)に接続される前記蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(18b、18c)を有し、
前記エジェクタ(14)は、前記タンク(18b、18c)の内部空間のうち、前記蒸発器(18)の冷媒通路の出口部を構成する内部空間(27)に配置されることを特徴とする。
これによると、蒸発器(18)の冷媒通路の出口部を構成するタンク内部空間(27)を接続配管なしでエジェクタ冷媒吸引口(14b)に直接接続することができるので、一体化ユニット(20)の組み付けを簡素化できる。
また、接続配管による冷媒流れの圧損発生を回避できるので、この圧損低減分だけ、蒸発器(18)の蒸発圧力を引き下げることができ、蒸発器(18)の冷却性能を向上できる。
請求項18に記載の発明では、請求項4に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおきて、前記第1蒸発器(15)および前記第2蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(15b、15c、18b、18c)を有し、
前記エジェクタ(14)は、前記第2蒸発器(18)の前記タンク(18b、18c)の内部空間のうち、前記第2蒸発器(18)の冷媒通路の出口部を構成する内部空間(27)に配置され、
前記エジェクタ(14)の冷媒出口側部分を固定する接続ブロック(24)が前記第2蒸発器(18)の前記タンク(18b、18c)の内部空間に配置され、
前記接続ブロック(24)には、前記エジェクタ(14)の冷媒出口側通路と連通する連通穴(24c)が形成され、
前記連通穴(24c)はさらに、前記第1蒸発器(15)の前記タンク(15b、15c)の内部空間のうち、前記第1蒸発器(15)の冷媒通路の入口部を構成する内部空間(32)に連通することを特徴とする。
これによると、請求項17と同様の効果を発揮できるのに加えて、エジェクタ(14)の冷媒出口側部分を固定する接続ブロック(24)に、エジェクタ(14)の冷媒出口側通路と第1蒸発器(15)の冷媒通路の入口部を構成するタンク内部空間(32)とを連通する役割を持たせることができる。
請求項19に記載の発明では、請求項4に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記第1蒸発器(15)および前記第2蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(15b、15c、18b、18c)を有し、
前記エジェクタ(14)は、前記第2蒸発器(18)の前記タンク(18b、18c)の内部空間のうち、前記第2蒸発器(18)の冷媒通路の出口部を構成する内部空間(27)に配置され、
前記第2蒸発器(18)の前記タンク(18b、18c)のうち、前記エジェクタ(14)が配置される前記内部空間(27)と反対側の端部に、前記第2蒸発器(18)の冷媒通路と仕切られた連通空間(52d)を区画形成し、
前記エジェクタ(14)の冷媒出口側通路を前記連通空間(52d)を介して、前記第1蒸発器(15)の前記タンク(15b、15c)の内部空間のうち、前記第1蒸発器(15)の冷媒通路の入口部を構成する内部空間(32)に連通することを特徴とする。
これによると、請求項17と同様の効果を発揮できるのに加えて、第2蒸発器(18)の冷媒通路と仕切られた連通空間(52d)を用いて、エジェクタ(14)の冷媒出口側通路と第1蒸発器(15)の冷媒通路の入口部を構成するタンク内部空間(32)とを連通することができる。
請求項20に記載の発明では、ノズル部(14a)から噴射される高い速度の冷媒流により冷媒吸引口(14b)から冷媒を吸引し、前記ノズル部(14a)から噴射された冷媒と前記冷媒吸引口(14b)から吸引された冷媒とを混合して吐出するエジェクタ(14)と、
前記エジェクタ(14)の出口側に接続され前記エジェクタから吐出された冷媒を蒸発させる第1蒸発器(15)と、
前記冷媒吸引口(14b)に接続され前記エジェクタ(14)に吸引される冷媒を蒸発させる第2蒸発器(18)と、
前記第2蒸発器(18)の冷媒流れ入口側に配置され、冷媒流れを減圧するキャピラリチューブ(17a)とを備え、
前記第1蒸発器(15)と、前記第2蒸発器(18)と、前記エジェクタ(14)と、前記キャピラリチューブ(17a)とが一体に組み付けられ、一体化ユニット(20)を構成していることを特徴とする。
これによると、請求項4と同様にエジェクタ出口側とエジェクタ吸引側の2つの蒸発器(15、18)の組み合わせにて冷却性能を発揮できるとともに、この2つの蒸発器(15、18)、エジェクタ(14)、および第2蒸発器用の絞り機構をなすキャピラリチューブ(17a)を含めた一体化ユニット(20)を構成でき、搭載作業性の向上等の効果をより一層有効に発揮できる。
請求項21に記載の発明では、請求項20に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記第1蒸発器(15)および前記第2蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(15b、15c、18b、18c)を有し、
前記第1蒸発器(15)のタンク(15b、15c)と前記第2蒸発器(18)のタンク(18b、18c)とが空気流れ方向に隣接して配置され、前記第1蒸発器(15)のタンク(15b、15c)と前記第2蒸発器(18)のタンク(18b、18c)との間にタンク長手方向に延びる谷部(51)が形成され、
前記キャピラリチューブ(17a)が前記谷部(51)に配置され、前記タンク(15b、15c、18b、18c)の外表面に固定されることを特徴とする。
これによると、谷部(51)による凹形状のデッドスペース内にキャピラリチューブ(17a)の細管形状を収納できるので、キャピラリチューブ(17a)をタンク外側に配置する構成であっても、一体化ユニット(20)を効果的に小型化できる。
請求項22に記載の発明のように、請求項1ないし21のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記エジェクタは、前記ノズル部(14a)から噴射する高い速度の冷媒流と前記冷媒吸引口(14b)の吸引冷媒とを混合する混合部(14c)、および前記混合部(14c)で混合した冷媒流の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する昇圧部(14d)を有している。
請求項23に記載の発明のように、請求項1ないし22のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記蒸発器(15、18)の熱交換コア部(15a、18a)は具体的には、偏平チューブ(21)とコルゲートフィン(22)との積層構造により構成すればよい。
請求項24に記載の発明のように、請求項1ないし22のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記蒸発器(15、18)の熱交換コア部(15a、18a)は具体的には、平板状のプレートフィン(220)の穴部(221)に対してチューブ(221)を串差し状に接合するプレートフィンタイプの熱交換構造により構成してもよい。
請求項25に記載の発明のように、請求項1ないし22のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットにおいて、前記蒸発器(15、18)の熱交換コア部(15a、18a)は具体的には、蛇行状に曲げ形成されたチューブ(230)を有するサーペンタインタイプの熱交換構造により構成してもよい。
請求項26に記載の発明では、冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(11)と、
前記圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(12)と、
前記放熱器(12)から供給される冷媒を蒸発させる請求項1ないし25のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットとを備えるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴としている。
これにより、上述の各請求項の作用効果を発揮できるエジェクタ式冷凍サイクルを構成できる。
なお、上記各手段および特許請求の範囲に記載の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明に係るエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットおよびそれを用いたエジェクタ式冷凍サイクルの実施形態を説明する。エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットは、エジェクタ式冷凍サイクル用蒸発器ユニット、あるいは、エジェクタ付き蒸発器ユニットとも呼ばれうるものである。
エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットは、エジェクタを備える冷凍サイクルを構成するために配管を介して冷凍サイクルの他の構成部品である凝縮器、および圧縮機と接続される。エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットは、ひとつの形態では室内機として空気を冷却する用途に用いられる。また、エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットは、他の形態では、室外機として用いることができる。
図1〜図4は本発明の第1実施形態を示すもので、図1は第1実施形態によるエジェクタ式冷凍サイクル10を車両用冷凍サイクル装置に適用した例を示す。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10において、冷媒を吸入圧縮する圧縮機11は、電磁クラッチ11a、ベルト等を介して図示しない車両走行用エンジンにより回転駆動される。
この圧縮機11としては、吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整できる可変容量型圧縮機、あるいは電磁クラッチ11aの断続により圧縮機作動の稼働率を変化させて冷媒吐出能力を調整する固定容量型圧縮機のいずれを使用してもよい。また、圧縮機11として電動圧縮機を使用すれば、電動モータの回転数調整により冷媒吐出能力を調整できる。
この圧縮機11の冷媒吐出側には放熱器12が配置されている。放熱器12は圧縮機11から吐出された高圧冷媒と図示しない冷却ファンにより送風される外気(車室外空気)との間で熱交換を行って高圧冷媒を冷却する。
ここで、エジェクタ式冷凍サイクル10の冷媒として、本実施形態ではフロン系、HC系等の冷媒のように高圧圧力が臨界圧力を超えない冷媒を用いて、蒸気圧縮式の亜臨界サイクルを構成している。このため、放熱器12は冷媒を凝縮する凝縮器として作用する。
放熱器12の出口側には受液器12aが設けられている。この受液器12aは周知のように縦長のタンク形状のものであり、冷媒の気液を分離してサイクル内の余剰液冷媒を溜める気液分離器を構成する。受液器12aの出口にはタンク形状内部の下部側から液冷媒を導出するようになっている。なお、受液器12aは本例では放熱器12と一体的に設けられている。
また、放熱器12として、冷媒流れ上流側に位置する凝縮用熱交換部と、この凝縮用熱交換部からの冷媒を導入して冷媒の気液を分離する受液器12aと、この受液器12aからの飽和液冷媒を過冷却する過冷却用熱交換部とを有する公知の構成を採用してもよい。
受液器12aの出口側には温度式膨張弁13が配置されている。この温度式膨張弁13は受液器12aからの液冷媒を減圧する減圧手段であって、圧縮機11の吸入側通路に配置された感温部13aを有している。
温度式膨張弁13は周知のように、圧縮機11の吸入側冷媒(後述の蒸発器出口側冷媒)の温度と圧力とに基づいて圧縮機吸入側冷媒の過熱度を検出し、圧縮機吸入側冷媒の過熱度が予め設定された所定値となるように弁開度(冷媒流量)を調整するものである。
温度式膨張弁13の出口側にエジェクタ14が配置されている。このエジェクタ14は冷媒を減圧する減圧手段であるとともに、高速で噴出する冷媒流の吸引作用(巻き込み作用)によって冷媒の循環を行う流体輸送を冷媒循環手段(運動量輸送式ポンプ)でもある。
エジェクタ14には、膨張弁13通過後の冷媒(中間圧冷媒)の通路面積を小さく絞って、冷媒をさらに減圧膨張させるノズル部14aと、ノズル部14aの冷媒噴出口と同一空間に配置され、後述する第2蒸発器18からの気相冷媒を吸引する冷媒吸引口14bが備えられている。
さらに、ノズル部14aおよび冷媒吸引口14bの冷媒流れ下流側部位には、ノズル部14aからの高速度の冷媒流と冷媒吸引口14bの吸引冷媒とを混合する混合部14cが設けられている。そして、混合部14cの冷媒流れ下流側に昇圧部をなすディフューザ部14dが配置されている。このディフューザ部14dは冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する作用を果たす。
エジェクタ14のディフューザ部14dの出口側に第1蒸発器15が接続され、この第1蒸発器15の出口側は圧縮機11の吸入側に接続される。
一方、エジェクタ14の入口側(温度式膨張弁13の出口側とエジェクタ14の入口側との間の中間部位)から冷媒分岐通路16が分岐され、この冷媒分岐通路16の下流側はエジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続される。Zは冷媒分岐通路16の分岐点を示す。
この冷媒分岐通路16には絞り機構17が配置され、この絞り機構17よりも冷媒流れ下流側には第2蒸発器18が配置されている。絞り機構17は第2蒸発器18への冷媒流量の調節作用をなす減圧手段であって、具体的にはキャピラリチューブやオリフィスのような固定絞りで構成できる。
本実施形態では、2つの蒸発器15、18を後述の構成により一体構造に組み付けるようになっている。この2つの蒸発器15、18を図示しないケース内に収納し、そして、このケース内に構成される空気通路に共通の電動送風機19により空気(被冷却空気)を矢印Aのごとく送風し、この送風空気を2つの蒸発器15、18で冷却するようになっている。
2つの蒸発器15、18で冷却された冷風を共通の冷却対象空間(図示せず)に送り込み、これにより、2つの蒸発器15、18にて共通の冷却対象空間を冷却するようになっている。ここで、2つの蒸発器15、18のうち、エジェクタ14下流側の主流路に接続される第1蒸発器15を空気流れAの上流側(風上側)に配置し、エジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続される第2蒸発器18を空気流れAの下流側(風下側)に配置している。
なお、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を車両空調用冷凍サイクル装置に適用する場合は車室内空間が冷却対象空間となる。また、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を冷凍車用冷凍サイクル装置に適用する場合は冷凍車の冷凍冷蔵庫内空間が冷却対象空間となる。
ところで、本実施形態では、エジェクタ14、第1、第2蒸発器15、18および絞り機構17を1つの一体化ユニット20として組み付けている。次に、この一体化ユニット20の具体例を図2〜図4により説明すると、図2はこの一体化ユニット20の全体構成の概要を示す斜視図で、図3は第1、第2蒸発器15、18の上側タンク部の縦(長手方向)断面図で、図4は第2蒸発器18の上側タンク部の横断面図である。
次に、2つの蒸発器15、18の一体化構造の具体例を図2により説明する。この図2の例では、2つの蒸発器15、18が完全に1つの蒸発器構造として一体化されるようになっている。そのため、第1蒸発器15は1つの蒸発器構造のうち空気流れAの上流側領域を構成し、そして、第2蒸発器18は1つの蒸発器構造のうち空気流れAの下流側領域を構成するようになっている。
第1蒸発器15および第2蒸発器18の基本的構成は同一であり、それぞれ熱交換コア部15a、18aと、この熱交換コア部15a、18aの上下両側に位置するタンク部15b、15c、18b、18cとを備えている。
ここで、熱交換コア部15a、18aは、それぞれ上下方向に延びる複数のチューブ21を備える。これら複数のチューブ21の間には、被熱交換媒体、この実施形態では冷却される空気が通る通路が形成される。これら複数のチューブ21相互間には、フィン22を配置し、チューブ21とフィン22とを接合することができる。
熱交換コア部15a、18aは、チューブ21とフィン22との積層構造からなる。このチューブ21とフィン22は熱交換コア部15a、18aの左右方向に交互に積層配置される。他の実施形態では、フィン22を備えない構成を採用することができる。
なお、図2では、チューブ21とフィン22の積層構造の一部のみ図示しているが、熱交換コア部15a、18aの全域にチューブ21とフィン22の積層構造が構成され、この積層構造の空隙部を電動送風機19の送風空気が通過するようになっている。
チューブ21は冷媒通路を構成するもので、断面形状が空気流れ方向Aに沿って扁平な扁平チューブよりなる。フィン22は薄板材を波状に曲げ成形したコルゲートフィンであり、チューブ21の平坦な外面側に接合され空気側伝熱面積を拡大する。
熱交換コア部15aのチューブ21と熱交換コア部18aのチューブ21は互いに独立した冷媒通路を構成し、第1蒸発器15の上下両側のタンク部15b、15cと、第2蒸発器18の上下両側のタンク部18b、18cは互いに独立した冷媒通路空間を構成する。
第1蒸発器15の上下両側のタンク部15b、15cは熱交換コア部15aのチューブ21の上下両端部が挿入され、接合されるチューブ嵌合穴部(図示せず)を有し、チューブ21の上下両端部がタンク部15b、15cの内部空間に連通するようになっている。
同様に、第2蒸発器18の上下両側のタンク部18b、18cは熱交換コア部18aのチューブ21の上下両端部が挿入され、接合されるチューブ嵌合穴部(図示せず)を有し、チューブ21の上下両端部がタンク部18b、18cの内部空間に連通するようになっている。
これにより、上下両側のタンク部15b、15c、18b、18cは、それぞれ対応する熱交換コア部15a、18aの複数のチューブ21へ冷媒流れを分配したり、複数のチューブ21からの冷媒流れを集合する役割を果たす。
2つの上側タンク15b、18b、および2つの下側タンク15c、18cは隣接しているので、2つの上側タンク15b、18b同士、および2つの下側タンク15c、18c同士を一体成形することができる。もちろん、2つの上側タンク15b、18b、および2つの下側タンク15c、18cをそれぞれ独立の部材として成形してもよい。
なお、チューブ21、フィン22、タンク部15b、15c、18b、18c等の蒸発器構成部品の具体的材質としては、熱伝導性やろう付け性に優れた金属であるアルミニウムが好適であり、このアルミニウム材にて各部品を成形することにより、第1、第2蒸発器15、18の全体構成を一体ろう付けにて組み付けることができる。
本実施形態では、図3に示す冷媒通路の第1、第2接続ブロック23、24、および絞り機構17を構成するキャピラリチューブ17aもろう付けにて第1、第2蒸発器15、18と一体に組み付けるようになっている。
これに対し、エジェクタ14はノズル部14aに高精度な微小通路を形成しているので、エジェクタ14をろう付けすると、ろう付け時の高温度(アルミニウムのろう付け温度:600℃付近)にてノズル部14aが熱変形して、ノズル部14aの通路形状、寸法等を所期の設計通りに維持できないという不具合が生じる。
そこで、エジェクタ14については、第1、第2蒸発器15、18、第1、第2接続ブロック23、24およびキャピラリチューブ17aの一体ろう付けを行った後に、蒸発器側に組み付けするようにしてある。
より具体的に、エジェクタ14、キャピラリチューブ17a、および第1、第2接続ブロック23、24の組み付け構造を説明すると、キャピラリチューブ17aおよび第1、第2接続ブロック23、24は、蒸発器部品と同様にアルミニウム材にて成形される。第1接続ブロック23は、図3に示すように、第1、第2蒸発器15、18の上側タンク15b、18bの長手方向の一方の側面部にろう付け固定される部材であって、図1に示す一体化ユニット20の1つの冷媒入口25と1つの冷媒出口26とを構成する。
第1接続ブロック23の厚さ方向の途中にて冷媒入口25は、エジェクタ14の入口側に向かう第1通路をなす主通路25aと、キャピラリチューブ17aの入口側に向かう第2通路をなす分岐通路16とに分岐される。この分岐通路16は図1の分岐通路16の入口部分に相当する。従って、図1の分岐点Zは第1接続ブロック23の内部に構成されることになる。
これに対し、冷媒出口26は第1接続ブロック23の厚さ方向に貫通する1つの単純な通路穴(円形穴等)で構成される。
そして、第1接続ブロック23の分岐通路16はキャピラリチューブ17aの一端部(図2、図3の左端部)にろう付けによりシール接合される。
第2接続ブロック24は、第2蒸発器18の上側タンク18bの内部空間の長手方向の略中央部に配置され上側タンク18bの内壁面にろう付けされる部材である。この第2接続ブロック24は、上側タンク18bの内部空間をタンク長手方向の2つの空間、すなわちち、左側空間27と右側空間28とに仕切る役割を果たす。
そして、キャピラリチューブ17aの他端側(右端側)は、図3に示すように第2接続ブロック24の支持穴24aを貫通して上側タンク18bの右側空間28内に開口している。なお、キャピラリチューブ17aの外周面と支持穴24aとの間はろう付けにより密閉されるので、上記左右の両空間27と28の間は遮断されたままである。
エジェクタ14のうち、ノズル部14aはステンレス、黄銅等の材質で形成され、ノズル部14a以外の部分(冷媒吸引口14bを形成するハウジング部分、混合部14c、ディフューザ部14d等)は銅、アルミニウムといった金属材にて構成するが、樹脂(非金属材)で構成してもよい。エジェクタ14は、第1、第2蒸発器15、18等を一体ろう付けする組み付け工程(ろう付け工程)の終了後に、第1接続ブロック23の冷媒入口25および主通路25aの穴形状を貫通して上側タンク18bの内部に差し込む。
ここで、エジェクタ14の長手方向の先端部は図1のディフューザ部14dの出口部に相当する部分であり、このエジェクタ先端部は第2接続ブロック24の円形凹部24b内に挿入され、Oリング29aを用いてシール固定される。そして、エジェクタ先端部は第2接続ブロック24の連通穴部24cに連通する。
第1蒸発器15の上側タンク15bの内部空間の長手方向の略中央部には仕切板30が配置され、この仕切板30によって上側タンク15bの内部空間が長手方向の2つの空間、すなわち、左側空間31と右側空間32とに仕切られている。
第2接続ブロック24の連通穴部24cは、両上側タンク15b、18bの中間壁面33の貫通穴33aを介して第1蒸発器15の上側タンク15bの右側空間32に連通している。エジェクタ14の長手方向の左端部(図3の左端部)は図1のノズル部14aの入口部に相当する部分であり、この左端部はOリング29bを用いて第1接続ブロック23の主通路25aの内壁面に嵌合し、シール固定される。
なお、エジェクタ14の長手方向の固定は、例えば、図示しないねじ止め固定手段を用いて行えばよい。Oリング29aは第2接続ブロック24の溝部(図示省略)に、Oリング29bは第1接続ブロック23の溝部(図示省略)にそれぞれ保持される。
第1接続ブロック23は、その冷媒出口26が上側タンク15bの左側空間31と連通し、主通路25aが上側タンク18bの左側空間27と連通し、かつ、分岐通路16がキャピラリチューブ17aの一端部と連通した状態で上側タンク15b、18bの側面壁にろう付けされる。また、エジェクタ14の冷媒吸引口14bは第2蒸発器18の上側タンク18bの左側空間27に連通するようになっている。
本実施形態では、第2接続ブロック24により第2蒸発器18の上側タンク部18bの内部を左右の空間27、28に仕切り、左側空間27が複数のチューブ21からの冷媒を集合させる集合タンクとしての役割を果たし、右側空間28が冷媒を複数のチューブ21へ分配する分配タンクとしての役割を果たす。
エジェクタ14は、そのノズル部14aの軸方向に延びる細長の円筒形状となっており、その細長円筒形状の長手方向を上側タンク部18bの長手方向に一致させて、エジェクタ14が上側タンク部18bと平行に設置されている。
この構成は、エジェクタ14と蒸発器18とをコンパクトに配置することができ、ひいては、ユニット全体の体格をコンパクトにまとめることができる。しかも、エジェクタ14は、集合タンクをなす左側空間27内に配置され、その冷媒吸引口14bを、集合タンクをなす左側空間27内において直接に開口させて設置されている。この構成は、冷媒配管を減らすことを可能とする。
この構成は、複数のチューブ21からの冷媒の集合と、エジェクタ14への冷媒供給(冷媒吸引)とをひとつのタンクで実現できる利点を提供する。
また、本実施形態では、第1蒸発器15が第2蒸発器18と隣接して設けられており、エジェクタ14の下流側端部は、第1蒸発器15の分配タンク(上側タンク部15の右側空間32)と隣接して設置されている。この構成は、エジェクタ14が第2蒸発器18側のタンク部に内蔵される配置形態であっても、エジェクタ14からの流出冷媒をごく短い簡単な冷媒通路(穴部24c、33a)にて第1蒸発器15側へ供給できるという利点を提供する。
以上の構成において一体化ユニット20全体の冷媒流路を図2、図3により具体的に説明すると、第1接続ブロック23の冷媒入口25は主通路25aと分岐通路16とに分岐される。主通路25aの冷媒はまず、エジェクタ14(ノズル部14a→混合部14c→ディフューザ部14d)を通過して減圧され、この減圧後の低圧冷媒は第2接続ブロック24の連通穴部24c、中間壁面33の貫通穴33aを経て矢印aのように第1蒸発器15の上側タンク15bの右側空間32に流入する。
この右側空間32の冷媒は熱交換コア部15aの右側部の複数のチューブ21を矢印bのように下降して下側タンク15c内の右側部に流入する。この下側タンク15c内には仕切板が設けてないので、この下側タンク15cの右側部から冷媒は矢印cのように左側部へと移動する。
この下側タンク15cの左側部の冷媒は熱交換コア部15aの左側部の複数のチューブ21を矢印dのように上昇して上側タンク15bの左側空間31に流入し、さらに、ここから冷媒は矢印eのように第1接続ブロック23の冷媒出口26へと流れる。
これに対し、第1接続ブロック23の分岐通路16の冷媒はまずキャピラリチューブ17aを通過して減圧され、この減圧後の低圧冷媒は矢印fのように第2蒸発器18の上側タンク18bの右側空間28に流入する。
この右側空間28の冷媒は熱交換コア部18aの右側部の複数のチューブ21を矢印gのように下降して下側タンク18c内の右側部に流入する。この下側タンク18c内には仕切板が設けてないので、この下側タンク18cの右側部から冷媒は矢印hのように左側部へと移動する。
この下側タンク18cの左側部の冷媒は熱交換コア部18aの左側部の複数のチューブ21を矢印iのように上昇して上側タンク18bの左側空間27に流入する。この左側空間27にエジェクタ14の冷媒吸引口14bが連通しているので、この左側空間27内の冷媒は冷媒吸引口14bからエジェクタ14内に吸引される。
一体化ユニット20は以上のような冷媒流路構成を持つため、一体化ユニット20全体として冷媒入口25は第1接続ブロック23に1つ設けるだけでよく、また冷媒出口26も第1接続ブロック23に1つ設けるだけでよい。
次に、第1実施形態の作動を説明する。圧縮機11を車両エンジンにより駆動すると、圧縮機11で圧縮され吐出された高温高圧状態の冷媒は放熱器12に流入する。放熱器12では高温の冷媒が外気により冷却されて凝縮する。放熱器12から流出した高圧冷媒は受液器12a内に流入し、この受液器12a内にて冷媒の気液が分離され、液冷媒が受液器12aから導出され膨張弁13を通過する。
この膨張弁13では、第1蒸発器15の出口冷媒(圧縮機吸入冷媒)の過熱度が所定値となるように弁開度(冷媒流量)が調整され、高圧冷媒が減圧される。この膨張弁13通過後の冷媒(中間圧冷媒)は一体化ユニット20の第1接続ブロック23に設けられた1つの冷媒入口25に流入する。
ここで、冷媒流れは、第1接続ブロック23の主通路25aからエジェクタ14に向かう冷媒流れと、第1接続ブロック23の冷媒分岐通路16からキャピラリチューブ17aに向かう冷媒流れとに分流する。
そして、エジェクタ14に流入した冷媒流れはノズル部14aで減圧され膨張する。従って、ノズル部14aで冷媒の圧力エネルギーが速度エネルギーに変換され、このノズル部14aの噴出口から冷媒は高速度となって噴出する。この際の冷媒圧力低下により、冷媒吸引口14bから分岐冷媒通路16の第2蒸発器18通過後の冷媒(気相冷媒)を吸引する。
ノズル部14aから噴出した冷媒と冷媒吸引口14bに吸引された冷媒は、ノズル部14a下流側の混合部14cで混合してディフューザ部14dに流入する。このディフューザ部14dでは通路面積の拡大により、冷媒の速度(膨張)エネルギーが圧力エネルギーに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する。
そして、エジェクタ14のディフューザ部14dから流出した冷媒は第1蒸発器15における図2の矢印a〜eの冷媒流路にて冷媒が流れる。この間に、第1蒸発器15の熱交換コア部15aでは、低温の低圧冷媒が矢印A方向の送風空気から吸熱して蒸発する。この蒸発後の気相冷媒は、1つの冷媒出口26から圧縮機11に吸入され、再び圧縮される。
一方、冷媒分岐通路16に流入した冷媒流れはキャピラリチューブ17aで減圧されて低圧冷媒となり、この低圧冷媒が第2蒸発器18における図2の矢印f〜iの冷媒流路にて冷媒が流れる。この間に、第2蒸発器18の熱交換コア部18aでは、低温の低圧冷媒が、第1蒸発器15通過後の送風空気から吸熱して蒸発する。この蒸発後の気相冷媒は冷媒吸引口14bからエジェクタ14内に吸引される。
以上のごとく、本実施形態によると、エジェクタ14のディフューザ部14dの下流側冷媒を第1蒸発器15に供給するととともに、分岐通路16側の冷媒をキャピラリチューブ(絞り機構)17aを通して第2蒸発器18にも供給できるので、第1、第2蒸発器15、18で同時に冷却作用を発揮できる。そのため、第1、第2蒸発器15、18の両方で冷却された冷風を冷却対象空間に吹き出して、冷却対象空間を冷房(冷却)できる。
その際に、第1蒸発器15の冷媒蒸発圧力はディフューザ部14dで昇圧した後の圧力であり、一方、第2蒸発器18の出口側はエジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続されているから、ノズル部14aでの減圧直後の最も低い圧力を第2蒸発器18に作用させることができる。
これにより、第1蒸発器15の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)よりも第2蒸発器18の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低くすることができる。そして、送風空気の流れ方向Aに対して冷媒蒸発温度が高い第1蒸発器15を上流側に配置し、冷媒蒸発温度が低い第2蒸発器18を下流側に配置しているから、第1蒸発器15における冷媒蒸発温度と送風空気との温度差および第2蒸発器18における冷媒蒸発温度と送風空気との温度差を両方とも確保できる。
このため、第1、第2蒸発器15、18の冷却性能を両方とも有効に発揮できる。従って、共通の冷却対象空間に対する冷却性能を第1、第2蒸発器15、18の組み合わせにて効果的に向上できる。また、ディフューザ部14dでの昇圧作用により圧縮機11の吸入圧を上昇して、圧縮機11の駆動動力を低減できる。
また、第2蒸発器18側の冷媒流量をエジェクタ14の機能に依存することなく、キャピラリチューブ(絞り機構)17にて独立に調整でき、第1蒸発器15への冷媒流量はエジェクタ14の絞り特性により調整できる。このため、第1、第2蒸発器15、18への冷媒流量をそれぞれの熱負荷に対応して容易に調整できる。
また、サイクル熱負荷が小さい条件では、サイクルの高低圧差が小さくなって、エジェクタ14の入力が小さくなる。この場合に、特許文献1のサイクルでは、第2蒸発器18を通過する冷媒流量がエジェクタ14の冷媒吸引能力のみに依存するので、エジェクタ14の入力低下→エジェクタ14の冷媒吸引能力の低下→第2蒸発器18の冷媒流量の減少が発生して、第2蒸発器18の冷却性能を確保しにくい。
これに対し、本実施形態によると、エジェクタ14の上流部で膨張弁13通過後の冷媒を分岐し、この分岐冷媒を冷媒分岐通路16を通して冷媒吸引口14bに吸引させるから、冷媒分岐通路16がエジェクタ14に対して並列的な接続関係となる。
このため、冷媒分岐通路16にエジェクタ14の冷媒吸引能力だけでなく、圧縮機11の冷媒吸入、吐出能力をも利用して冷媒を供給できる。これにより、エジェクタ14の入力低下→エジェクタ14の冷媒吸引能力の低下という現象が発生しても、第2蒸発器18側の冷媒流量の減少度合いを特許文献1のサイクルよりも小さくできる。よって、低熱負荷条件でも、第2蒸発器18の冷却性能を確保しやすい。
ところで、図5は比較例であり、本実施形態と同様のエジェクタ式冷凍サイクル10において一体化ユニット20を構成していない例である。すなわち、図5の比較例では、エジェクタ14、第1蒸発器15、第2蒸発器18、絞り機構17(具体的には固定絞りをなすキャピラリチューブ17a)をそれぞれ独立の部品として構成し、これらの部品のそれぞれを独自に車体などのシャーシ部品に固定し、これら各部品相互間をそれぞれ配管結合している。
このため、図5の比較例によると、それぞれの部品、特にエジェクタ14や各蒸発器15、18といった低圧系部品をそれぞれ車体などに固定する必要があるとともに、エジェクタ14の入口側および出口側の接続配管、絞り機構17の入口側および出口側の接続配管、第2蒸発器18の出口側とエジェクタ冷媒吸引口14bとの接続配管等が本実施形態に比較して余分に必要となる。
この結果、エジェクタ式冷凍サイクル10の車両への搭載に際して、配管接続箇所が増加して搭載作業工数が増大するととともに、上記各部品をそれぞれ独立の部品として構成し、各部品相互間をそれぞれ配管結合しているので、搭載スペースも多く必要となり、エジェクタサイクル10の車両搭載性を悪化させる。また、サイクル部品点数が増加してコストアップを招く。
これに対し、本実施形態によると、エジェクタ14、第1、第2蒸発器15、18、および固定絞りをなすキャピラリチューブ17aを図2に示すように1つの構造体、すなわち一体化ユニット20として組み付け、それにより、一体化ユニット20全体として冷媒入口25および冷媒出口26をそれぞれ1つ設けるだけで済むようにしている。
その結果、エジェクタ式冷凍サイクル10の車両への搭載時には、上記各種部品(14、15、18、17a)を内蔵する一体化ユニット20全体として、1つの冷媒入口25を膨張弁13の出口側に接続し、1つの冷媒出口26を圧縮機11の吸入側に接続するだけで、配管接続作業を終了できる。
これと同時に、蒸発器タンク部内にエジェクタ14およびキャピラリチューブ17aを内蔵する構成(図4参照)を採用することにより一体化ユニット20全体の体格を図2に示すように小型、簡潔にまとめることができ、搭載スペースを低減できる。
そのため、複数の蒸発器15、18を有するエジェクタ式冷凍サイクル10の車両への搭載性を図5の比較例に比して大幅に向上できる。そして、図5の比較例に比してサイクル部品点数を減少してコスト低減を図ることができる。
さらに、一体化ユニット20の採用により次のごとき冷却性能向上等の付随効果をも発揮できる。すなわち、一体化ユニット20によると、上記各種部品(14、15、18、17a)相互間の接続通路長さを微少量に短縮できるので、冷媒流路の圧損を低減できると同時に、低圧冷媒と周辺雰囲気との熱交換を効果的に縮小できる。これにより、第1、第2蒸発器15、18の冷却性能を向上できる。
特に、第2蒸発器18では、その出口側とエジェクタ冷媒吸引口14bとの間の接続配管の廃止による圧損低減分だけ第2蒸発器18の蒸発圧力を引き下げることができるので、第2蒸発器18の冷却性能を圧縮機動力の増加なしで効果的に向上できる。
また、エジェクタ14を蒸発器タンク部内の低温雰囲気に配置しているから、エジェクタ14の断熱処理(断熱材の貼り付け)を廃止できる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、一体化ユニット20の第1接続ブロック23の分岐通路16と、第2蒸発器18の入口側との間にキャピラリチューブ17aを配置し、このキャピラリチューブ17aにて第2蒸発器18の入口冷媒を減圧するようにしているが、第2実施形態では、図6〜図8に示すように第2蒸発器18の減圧手段としてキャピラリチューブ17aを採用せず、その代わりに、第1接続ブロック23の分岐通路16にその通路面積を所定量に絞るオリフィス等の固定絞り穴17bを設け、これに伴って、第1実施形態のキャピラリチューブ17aの配置部位には、キャピラリチューブ17aよりも通路径の大きい接続管160を配置している。
第2実施形態では、第1接続ブロック23の分岐通路16に形成した固定絞り穴17bで減圧した低圧冷媒を接続管160を通して第2蒸発器18の上側タンク18bの右側空間28に導入する点が第1実施形態と相違するのみで、他の冷媒流路は第1実施形態と同じである。従って、一体化ユニット20の採用によって、第1実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
(第3実施形態)
第1実施形態では、エジェクタ14およびキャピラリチューブ17aをともに共通のタンク、すなわち、第2蒸発器18の上側タンク18b内に配置しているが、第3実施形態では、図9〜図11に示すようにキャピラリチューブ17aのみを第2蒸発器18の上側タンク18b内に配置し、これに対し、エジェクタ14は専用の別のタンク34内に配置している。
第2蒸発器18の上側タンク18b内からエジェクタ14を取り除くに伴って、第1実施形態における第2接続ブロック24を廃止し、その代わりに、上側タンク18b内の長手方向中央部に仕切板35を配置し、この仕切板35により上側タンク18bの内部空間を左右に仕切っている。キャピラリチューブ17aの先端部は、この仕切板35を貫通して上側タンク18b内の右側空間28内に連通している。
上記別タンク34は図11に明示するように第1蒸発器15の上側タンク15bと第2蒸発器18の上側タンク18bとの中間部位に配置され、この両タンク15b、18bの長手方向に延びる円筒形状のもので、本例ではこの別タンク34を上側タンク15b、18bと一体成形している。
エジェクタ14とこの円筒状の別タンク34は、図10に示すように両タンク15b、18bの仕切板30、35よりも奥側(右側)まで延びており、そして、エジェクタ14の出口部(ディフューザ部14dの出口部)は、別タンク34の円周壁を貫通する貫通穴(横穴)34aを通過して第1蒸発器15の上側タンク15bの右側空間32内に連通している。
同様に、エジェクタ14の冷媒吸引口14bも別タンク34の円周壁を貫通する貫通穴(横穴)34bを通過して第2蒸発器18の上側タンク18bの左側空間27内に連通している。
以上により第3実施形態では、エジェクタ14を専用の別のタンク34内に配置する構成において第1実施形態と同様の冷媒流路を構成でき、それにより、第1実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
(第4実施形態)
第4実施形態は上記第3実施形態の変形であり、上記第3実施形態のキャピラリチューブ17aを廃止し、その代わりに、第2実施形態における固定絞り穴17bと接続管160を採用する。
すなわち、第4実施形態では図12〜図14に示すように、第1接続ブロック23の分岐通路16に減圧手段として固定絞り穴17bを形成し、この固定絞り穴17bの下流側を接続管160を通して第2蒸発器18の上側タンク18bの右側空間28内に連通している。
(第5実施形態)
第1〜第4実施形態では、いずれもエジェクタ14を第2蒸発器18の上側タンク18b内またはこの上側タンク18bと隣接する別タンク34内に配置する構成を採用しているが、第5実施形態では、図15に示すようにエジェクタ14を第1、第2蒸発器15、18の外部に配置される外付きのカセット部36内に構成している。
このカセット部36は第1、第2蒸発器15、18の外側に装着される外付き部材をなすものであり、大別して、エジェクタ14部分と、このエジェクタ14部分を収容する下ケース部37および上ケース部38とにより構成される。
エジェクタ14の本体部分(ノズル部14aを内蔵している部分)は、図15の例では第1、第2蒸発器15、18の一方の側面に沿って上下方向に延びる円柱状の形状に成形されている。ここで、エジェクタ14の本体部分はアルミニウム等の金属または樹脂のいずれで成形してもよい。
エジェクタ14の本体部分の外周壁にはOリングからなるシール材S1、S2が配置されている。なお、エジェクタ14の本体部分を円柱状以外の直方体等の形状に成形してもよい。
第1、第2蒸発器15、18の側面部には下ケース部37が予め固定されている。具体的には、下ケース部37は、底面部を閉塞し、上面部を開口した縦長の直方体状に成形されている。なお、下ケース部37の材質はアルミニウム等の金属、あるいは樹脂のいずれでもよい。そして、下ケース部37を第1、第2蒸発器15、18の側面部にねじ止め等の手段で固定しておく。
そこで、この下ケース部37の上面開口部からエジェクタ14部分を下ケース部37内に挿入する。ここで、エジェクタ14部分の上部、すなわち、エジェクタ14の冷媒吸引口14bより上方の部分(ノズル部14aの入口側部分)は下ケース部37の上方へ突き出している。
その後、エジェクタ14の上方突き出し部に上ケース部38を嵌合しながら、上ケース部38を下ケース部37の上面開口部に蓋部材として被せ、上ケース部38と下ケース部37とをねじ止め等の手段で一体に締結する。
これにより、エジェクタ14部分を下ケース部37と上ケース部38内に保持固定できる。なお、図15では、空気流れ方向Aを図2等と逆転して図示しているので、第1、第2蒸発器15、18の左右も図2等に対して逆転している。
上ケース部38は、第1〜第4実施形態における第1接続ブロック23の機能をも一体に構成している。すなわち、上ケース部38には、冷媒入口25と冷媒出口26が隣接して並列形成されている。冷媒入口25は、その通路途中にて、エジェクタ14の入口側に向かう主通路25aと、分岐通路16とに分岐される。この分岐通路16に減圧手段として固定絞り穴17bを形成している。この固定絞り穴17bは、第2、第4実施形態における固定絞り穴17bと同じものである。
主通路25aは、冷媒入口25の通路方向からL状に屈折してエジェクタ14の長手方向(上下方向)に延びるようになっており、この主通路25aに上方から下方へ向かってエジェクタ14のノズル部14a、混合部14c、およびディフューザ部14dが順次形成されている。
そして、エジェクタ14の出口部(ディフューザ部14dの出口部)はエジェクタ14の長手方向の他端部(下端部)付近に位置するようになっている。このエジェクタ14の出口部は下ケース部37の連通穴37aを介して接続配管39の一端部に接続され、この接続配管39の他端部は第1蒸発器15の上側タンク15bの右側空間部32に接続される。
また、上ケース部38の冷媒出口26の通路は、第1蒸発器15の上側タンク15bの左側空間部31に接続される。
また、エジェクタ14の冷媒吸引口14bは、エジェクタ14の本体部分の壁面を径方向に貫通するように形成され、エジェクタ14のノズル部14aの下流部に連通している。この冷媒吸引口14bは上ケース部38の連通穴38aを介して接続配管40の一端部に接続され、この接続配管40の他端部は第2蒸発器18の上側タンク18bの左側空間27に接続している。
また、分岐通路16の固定絞り穴17bの出口側は接続配管41を介して第2蒸発器18の上側タンク18bの右側空間28に接続される。
外付きカセット部36の通路と、第1、第2蒸発器15、18の上側タンク15b、18bの左右の4箇所の空間27、28、31、32とを上記のように接続することにより、エジェクタ14通過後の冷媒は接続配管39を通過した後に第1蒸発器15を矢印a〜eで示す流路にて流れ、その後に、外付きカセット部36の冷媒出口26から外部流路(圧縮機吸入側)へ流れる。
一方、冷媒入口25で分岐通路16側に分岐され、固定絞り穴17bにて減圧された冷媒は、接続配管41を通過した後に、第2蒸発器18を矢印f〜iで示す流路にて流れ、上側タンク18bの左側空間27に至る。そして、この左側空間27から接続配管40を介してエジェクタ14の冷媒吸引口14bに吸引される。
(第6実施形態)
上記第5実施形態では、外付きカセット部36の上ケース部38に第1接続ブロック23に相当する部分を一体に構成しているが、第6実施形態では第1接続ブロック23を外付きカセット部36から切り離して独立の部品として構成している。
第6実施形態では図16に示すように、第1、第2蒸発器15、18の左右の両側面部のうち、一方(右)側に第1接続ブロック23を配置し、他方(左)側の側面部に外付きカセット部36を配置している。
外付きカセット部36は上記第5実施形態と同様にエジェクタ14部分を下ケース部37と上ケース部38内に保持固定する構成になっている。但し、第6実施形態では、下ケース部37ではなく上ケース部38を第1、第2蒸発器15、18の一方の側面部に予め固定している。
そして、エジェクタ14を上ケース部38の下方開口部から上ケース部38内に挿入し、その後に、下ケース部37を上ケース部38の下方開口部に蓋部材として被せ、上下の両ケース部37、38をねじ止め等の手段で一体に締結するようになっている。
ここで、エジェクタ14の組み付け方向は第5実施形態と逆方向であり、ノズル部14a側(入口側)が下方で、ディフューザ部14d側(出口側)が上方となるようにエジェクタ14を組み付けている。
エジェクタ14の冷媒吸引口14bは下ケース部37の連通穴37bを介して第2蒸発器18の下側タンク18cの左側部に接続される。ディフューザ部14dは上ケース部38の連通穴38bを介して第1蒸発器15の上側タンク15bの左側空間部31に接続される。
一方、第1接続ブロック23の冷媒入口25を主通路25aと分岐通路16とに分岐し、主通路25aは接続配管42により外付きカセット部36の下ケース部37の連通穴37cに接続され、この連通穴37cはエジェクタ14のノズル部14aの入口部43に連通している。
分岐通路16は減圧手段をなすキャピラリチューブ17aを介して第2蒸発器18の下側タンク18cの右側部に接続される。
なお、第6実施形態の第2蒸発器18では、上側タンク18bの仕切板35を廃止し、その代わりに、下側タンク18cの長手(左右)方向の中央部に仕切板35aを配置し、この仕切板35aにより下側タンク18cの内部空間を左右に仕切るようになっている。
このため、キャピラリチューブ17aを通過した低圧冷媒は第2蒸発器18を矢印f〜iで示す冷媒流路を流れた後に、下側タンク18cの左側部から連通穴37bを経てエジェクタ14の冷媒吸引口14bに吸引される。
一方、冷媒入口25の主通路25aの冷媒は、接続配管42を通過し連通穴37cを経て外付きカセット部36のエジェクタ14の入口部43に流入し、ノズル部14aで減圧され、膨張する。エジェクタ14の出口部の低圧冷媒は上ケース部38の連通穴38bを介して第1蒸発器15の上側タンク15bの左側空間部31に流入する。
その後、低圧冷媒は第1蒸発器15内を矢印a〜dの冷媒流路で流れ、第1接続ブロック23の冷媒出口26へと流れる。
(第7実施形態)
第1実施形態では、放熱器12の出口側に受液器12aを配置し、この受液器12aの出口側に膨張弁13を配置する膨張弁式のサイクル構成にしているが、第7実施形態では図17に示すように、第1蒸発器15の出口側に冷媒の気液を分離して余剰冷媒を液として蓄える気液分離器であるアキュムレータ50を設け、このアキュムレータ50から気相冷媒を圧縮機11の吸入側へ導出するようにしている。
このアキュムレータ式のサイクル構成では、アキュムレータ50内に気相冷媒と液相冷媒の気液界面が形成されるから、第1実施形態のように第1蒸発器15の出口冷媒の過熱度制御を膨張弁13で行う必要がない。
従って、アキュムレータ式のサイクル構成では、受液器12aおよび膨張弁13を廃止することになるので、一体化ユニット20の冷媒入口25を放熱器12の出口側に直接接続すればよい。そして、一体化ユニット20の冷媒出口26をアキュムレータの入口側に接続し、アキュムレータの出口側を圧縮機11の吸入側に接続すればよい。
(第8実施形態)
第8実施形態は第7実施形態の変形であり、図18に示すように、アキュムレータ50も一体化ユニット20の一要素として一体に組み付け、そして、アキュムレータ50の出口部を一体化ユニット20全体の冷媒出口26として構成するものである。
(第9実施形態)
第1〜第8実施形態では、いずれもエジェクタ14の入口側で分岐した分岐通路16をエジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続し、この分岐通路16に絞り機構17と第2蒸発器18を配置する構成にしているが、第9実施形態では図19に示すように、第1蒸発器15の出口側に気液分離器をなすアキュムレータ50を設け、このアキュムレータ50の液相冷媒出口部50aをエジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続する分岐通路16を設け、この分岐通路16に絞り機構17と第2蒸発器18を配置する構成にしている。
そして、第9実施形態では、エジェクタ14と、第1、第2蒸発器15、18と、絞り機構17と、アキュムレータ50とにより一体化ユニット20を構成している。ここで、一体化ユニット20全体として1つの冷媒入口25をエジェクタ14の入口側に設け、この冷媒入口25を放熱器12の出口側に接続している。
また、一体化ユニット20全体として1つの冷媒出口26をアキュムレータ50の気相冷媒出口部に設け、この冷媒出口26を圧縮機11の吸入側に接続している。
(第10実施形態)
第1〜第9実施形態では、いずれもエジェクタ14の出口側に接続される第1蒸発器15と、エジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続される第2蒸発器18とを備えているが、第10実施形態では、図20に示すようにエジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続される蒸発器18のみを備えるエジェクタ式冷凍サイクル10において一体化ユニット20を構成している。
第10実施形態の一体化ユニット20は、エジェクタ14と、蒸発器18と、絞り機構17と、アキュムレータ50とにより構成され、ユニット全体として1つの冷媒入口25と1つの冷媒出口26とを有している。つまり、第10実施形態は第9実施形態の第1蒸発器15を廃止したものに相当する。
(第11実施形態)
第1〜第10実施形態では、いずれも一体化ユニット20内に絞り機構17も一体化しているが、第11実施形態では、図21に示すように、一体化ユニット20を第1、第2蒸発器15、18とエジェクタ14とにより構成し、絞り機構17は一体化ユニット20から分離して独立に設けている。
また、第11実施形態では、サイクル高圧側および低圧側のいずれにも気液分離器を配置しない例を示す。
(第12実施形態)
図22は第12実施形態であり、上記第11実施形態に対して、第1蒸発器15の出口側に気液分離器をなすアキュムレータ50を設け、このアキュムレータ50を一体化ユニット20内に一体化している。すなわち、第12実施形態は、エジェクタ14と第1、第2蒸発器15、18とアキュムレータ50とにより一体化ユニット20を構成し、そして、絞り機構17は一体化ユニット20から分離して独立に設けている。
(第13実施形態)
第1実施形態では、第1、第2蒸発器15、18の熱交換コア部15a、18aを偏平チューブ21とコルゲートフィン22との積層構造により構成する例(図6参照)について説明したが、第13実施形態では、図23に示すように、第1、第2蒸発器15、18の熱交換コア部15a、18aをプレートフィンタイプの熱交換器構造により構成している。
具体的には、平板状のプレートフィン220に多数のチューブ挿入穴221を開けるとともに、この平板状のプレートフィン220を多数枚所定間隔で積層配置し、このプレートフィン220のチューブ挿入穴221にチューブ210を串差し状に接合するようになっている。図23では、チューブ210として断面円形の丸チューブを用い、この丸チューブ210を拡管によりプレートフィン220のチューブ挿入穴(円形穴)221の内壁面に固定している。
なお、チューブ210として断面偏平状の偏平チューブを用い、この偏平チューブ210をプレートフィン220のチューブ挿入穴(偏平穴)221の内壁面に固定するようにしてもよい。
(第14実施形態)
図24は第14実施形態であり、 第1、第2蒸発器15、18の熱交換コア部15a、18aをサーペンタインタイプの熱交換構造により構成するものである。
具体的には、チューブ230として偏平多穴チューブを用いる。この偏平多穴チューブ230は例えば、アルミニウム材を押し出し加工することによって成形されるもので、チューブ材の偏平断面形状に多数の冷媒通路穴(図示せず)を並列形成している。
図24(a)は第14実施形態の第1例であり、偏平多穴チューブ230を蛇行状に曲げ成形し、偏平多穴チューブ230の一端部に冷媒入口パイプ231を接合し、偏平多穴チューブ230の他端部に冷媒出口パイプ232を接合している。これにより、冷媒は冷媒入口パイプ231から偏平多穴チューブ230の多数の冷媒通路穴(図示せず)に分配された後に、この冷媒通路穴を冷媒が並列に流れ、その後に冷媒出口パイプ232内にて冷媒流れが集合する。
偏平多穴チューブ230の蛇行形状において隣接する直線チューブ部相互間にコルゲートフィン22が接合され、このコルゲートフィン22部分を空気が通過する。
図24(b)は第14実施形態の第2例であり、偏平多穴チューブ230として2本のチューブを用い、この2本の偏平多穴チューブ230を冷媒入口パイプ231と冷媒出口パイプ232との間で並列に配置している。これにより、図24(b)の第2例では、2本の偏平多穴チューブ230を冷媒が並列に流れる2パスタイプとして構成される。
(第15実施形態)
図25〜図27は第15実施形態であり、 第1実施形態の図2〜図4に対応する図である。第1実施形態では、エジェクタ吸引側に接続される第2蒸発器18の入口側の絞り機構17を構成するキャピラリチューブ17aを、エジェクタ14と同様に、第2蒸発器18の上側タンク18b内部に配置しているが、第15実施形態では、エジェクタ14のみを上側タンク18b内部に配置し、キャピラリチューブ17aは上側タンク18bの外部に配置している。
より具体的には、図27に明示するように、エジェクタ出口側の第1蒸発器(風上側蒸発器)15の上側タンク15bの断面円弧状の湾曲形状と、エジェクタ吸引側の第2蒸発器(風下側蒸発器)18の上側タンク18bの断面円弧状の湾曲形状とにより形成される谷部51にキャピラリチューブ17aを配置している。
キャピラリチューブ17aは谷部51において上側タンク15b、18bの外表面に接触するように配置され、上側タンク15b、18bの外表面に一体ろう付けにより固定される。
キャピラリチューブ17aの入口側は上側タンク15b、18bの外部において第1接続ブロック23の分岐通路16に接続される。また、キャピラリチューブ17aの出口側は、図25,図26に示すように第2蒸発器(風下側蒸発器)18の上側タンク18bの右側面部の壁面を貫通して、この上側タンク18bの右側空間28内に連通するようになっている。
ところで、上記した谷部51は上側タンク15b、18bの長手方向に沿って、しかも、タンク長手方向の全長にわたって形成される、未使用のデッドスペースである。一方、キャピラリチューブ17aはタンク長手方向に沿って細長く延びる細管形状であるから、谷部51はキャピラリチューブ17aの配置スペースとして非常に好都合であり、谷部51の凹形状内にキャピラリチューブ17aの細管形状の全体を収納できる。
そのため、キャピラリチューブ17aを上側タンク18bの外部に配置しても一体化ユニット20全体の体格が大型化する心配はない。
また、キャピラリチューブ17aを上記谷部51に配置することにより、キャピラリチューブ17aが第2蒸発器タンクの外部に位置するので、第1実施形態に比較して第2蒸発器(風下側蒸発器)18の上側タンク18b内の冷媒通路面積をキャピラリチューブ17aの分だけ増大でき、上側タンク18b内の冷媒通路抵抗を低減できる。
なお、第15実施形態の他の点は第1実施形態と同じであるので、説明を省略する。
(第16実施形態)
図28〜図30は第16実施形態であり、 上記第15実施形態におけるキャピラリチューブ17aを廃止し、その代わりに、第1接続ブロック23の分岐通路16にその通路面積を所定量に絞るオリフィス等の固定絞り穴17bを設けている。
これに伴って、第15実施形態のキャピラリチューブ17aの配置部位、すなわち、谷部51にキャピラリチューブ17aよりも十分通路径の大きい接続管160を配置している。この接続管160は第15実施形態のキャピラリチューブ17aと同様に上側タンク15b、18bの外表面に一体ろう付けにより固定される。
第16実施形態では、第1接続ブロック23の分岐通路16に形成された固定絞り穴17bにて減圧された低圧冷媒を接続管160を通して第2蒸発器18の上側タンク18bの右側空間28に導入する。
第16実施形態においても、第2蒸発器18の上側タンク18bの内部にキャピラリチューブ17aを配置することを廃止し、上側タンク15b、18bの谷部51に接続管160を配置しているので、一体化ユニット20の大型化を抑制しつつ、第2蒸発器(風下側蒸発器)18の上側タンク18b内の冷媒通路抵抗を低減できる等の作用効果を発揮できる。
なお、第16実施形態において、キャピラリチューブ17aの代わりに固定絞り穴17bを第1接続ブロック23の分岐通路16に設ける点は第2実施形態(図6〜図8)と同じである。
(第17実施形態)
図31〜図33は第17実施形態であり、 上記第16実施形態におけるオリフィス等の固定絞り穴17bの形成位置を変更するものである。
この固定絞り穴17bはエジェクタ吸引側の第2蒸発器18の絞り機構をなすものであって、この固定絞り穴17bの形成位置は、図31に示す例では、第2蒸発器18の冷媒入口部、具体的には、第2蒸発器18の上側タンク18bの右側空間28の冷媒入口通路部に設定されている。
一方、図32に示す例では、固定絞り穴17bの形成位置を第1接続ブロック23の分岐通路16の出口直後の部位に設定している。また、接続管160の途中に固定絞り穴17bを形成してもよい。
このように、固定絞り穴17bは、第1接続ブロック23の分岐通路16の出口直後の部位から第2蒸発器18の上側タンク18bの冷媒入口通路部に至る冷媒通路のどこに形成してもよい。
第17実施形態のその他の点は第16実施形態と同じであり、第16実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
(第18実施形態)
前述の第15〜17実施形態では、第1実施形態と同様に第2接続ブロック24を第2蒸発器(風下側蒸発器)18の上側タンク18bの長手方向中間位置に配置して上側タンク18bの内部空間を左右の空間27、28に仕切るとともに、この第2接続ブロック24の連通穴部24cおよび中間壁面33に開けた貫通穴33aを介して、エジェクタ14の出口側(下流側)冷媒通路を第1蒸発器(風上側蒸発器)15の冷媒入口部をなす上側タンク15bの右側空間32に連通させているが、第18実施形態では、エジェクタ14の出口側冷媒通路と第1蒸発器(風上側蒸発器)15の冷媒入口部との間を、第2接続ブロック24を用いずに連通する構成にしている。
図34〜図38は第18実施形態であり、図34は第1、第2蒸発器15、18全体の概略斜視図、図35(a)は第1、第2蒸発器15、18の上側タンク15b、18bの上面図、図35(b)はこの上側タンク15b、18bの縦断面図、図36はこの上側タンク15b、18bの横断面図、図37は図35(b)のB部拡大断面図、図38は第18実施形態による追加部品である連通空間形成用の補助タンク部材単体の説明図である。
第18実施形態では、第1、第2蒸発器15、18の上側タンク15b、18bを図35(a)の長さL1の範囲に形成し、この長さL1の右側(エジェクタ14の冷媒入口側と反対側)に連通空間形成用の補助タンク部材52を長さL2の範囲にわたって配置している。
この補助タンク部材52もアルミニウム材で形成され、第1、第2蒸発器15、18と一体ろう付けされる部品である。補助タンク部材52の一端側(図34、図35(a)の左端側)は上側タンク15b、18bと同一の断面形状、すなわち、2重円弧状の湾曲形状52a、52bを有する形状(図38(c)参照)に形成される。補助タンク部材52の一端側は、上側タンク15b、18bの端部に一体に接合される。
そして、2重円弧状の湾曲形状52a、52bの中間部に位置する谷部壁面52cは、図38(b、d)に示すように補助タンク部材52の一端側から他端側へ行くにつれてタンク外方へ向かう傾斜面となっている。
これにより、補助タンク部材52の内側空間は、風上側の第1蒸発器15の上側タンク15b側の領域と、風下側の第2蒸発器18の上側タンク18b側の領域との両方にわたって形成される連通空間52dを形成する。
補助タンク部材52の内側空間(連通空間52d)の他端側は、キャップ部材56によって密閉される。このキャップ部材56もアルミニウム材で形成され、第1、第2蒸発器15、18と一体ろう付けされる部品である。
第18実施形態では、図34、図35に示すように、第2接続ブロック24を廃止し、その代わりにリング状の第1仕切り板53を第2蒸発器(風下側蒸発器)18の上側タンク18bの長手方向中間位置に配置している。
また、上側タンク18bの右端部(エジェクタ14の冷媒入口側と反対側端部)に リング状の第2仕切り板54を配置している。
第1仕切り板53は、上側タンク18bの内部空間を左側空間27と右側空間28とに仕切るためのものである。第2仕切り板54はこの右側空間28と、これよりも更に右端側に位置する補助タンク部材52による連通空間52dとの間を仕切るためのものである。なお、図37は上側タンク18bの右端部付近(図35(b)のB部)の拡大断面図であり、連通空間52dを細点部で図示している。
2つのリング状の第1、第2仕切り板53、54の中心穴部には、円管にて構成される接続管55の両端部付近が嵌合している。この接続管55は、第1、第2仕切り板53、54を介して上側タンク18bの内壁面に一体ろう付けによりシール固定される。
エジェクタ14の長手方向の先端部(図1のディフューザ部14dの出口部に相当する部分)は、接続管55の一端部の内側に挿入され、Oリング29aを用いてシール固定される。そして、接続管55の他端部は第2仕切り板54を貫通して連通空間52d内に突出し開口している。
これにより、エジェクタ14のディフューザ部14dの出口側冷媒通路は、上側タンク18bの内部空間27,28と連通せず、接続管55により連通空間52dのみに連通する。
一方、第1蒸発器(風上側蒸発器)15の上側タンク15bの右側端部には仕切り板が配置されていないので、連通空間52dのうち第1蒸発器側の領域は上側タンク15bの右側空間32に直接連通する。
従って、エジェクタ14の冷媒出口側通路は、接続管55および補助タンク部材52の連通空間52dを経て、第1蒸発器15の冷媒入口部をなす上側タンク15bの右側空間32に連通する。
キャピラリチューブ17aは図36に示すように上側タンク15b、18bの谷部51に配置され、第15実施形態と同様に上側タンク15b、18bの外表面に一体ろう付けされる。また、キャピラリチューブ17aの出口部は、図35(b)に示すように第1、第2仕切り板54、53の中間部位にて第2蒸発器18の冷媒入口部をなす上側タンク18bの右側空間28に連通する。
第18実施形態によると、エジェクタ14のディフューザ部14dから冷媒は、接続管55を通過して見かけ上、第2蒸発器18の上側タンク18b側に吐出されるが、この吐出冷媒は上側タンク18b内には流入せず、補助タンク部材52の連通空間52dを経て第1蒸発器15の冷媒入口部をなす上側タンク15bの右側空間32に流入する。補助タンク部材52は1枚の金属板からプレス成形のみで効率よく製作できる。
(第19実施形態)
図39〜図41は第19実施形態であり、上記第18実施形態におけるキャピラリチューブ17a部分を接続管160に置換し、かつ、第2蒸発器(風下側蒸発器)18側の絞り機構として第1接続ブロック23の分岐通路16に固定絞り穴17bを設けたものに相当する。第19実施形態の他の点(補助タンク部材52等)は上記第18実施形態と同じである。
(第20実施形態)
図42〜図44は第20実施形態であり、上記第19実施形態における固定絞り穴17bを第1接続ブロック23の分岐通路16でなく、第1接続ブロック23の分岐通路16の下流側の冷媒通路に設けるようにしたものである。
第20実施形態において、固定絞り穴17bはエジェクタ吸引側の第2蒸発器18の絞り機構をなすものであって、この固定絞り穴17bの形成位置は、第17実施形態と同様に、第1接続ブロック23の分岐通路16直後の部位から第2蒸発器18の上側タンク18bの冷媒入口部に至る冷媒通路のどこに設定してもよい。
(他の実施形態)
なお、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下述べるごとく種々変形可能である。
(1)第1実施形態では、一体化ユニット20の各部材を一体に組み付けるに際して、エジェクタ14を除く他の部材、すなわち、第1蒸発器15、第2蒸発器18、第1、第2接続ブロック23、24、キャピラリチューブ17a等を一体ろう付けしているが、これらの部材の一体組み付けは、ろう付け以外に、ねじ止め、かしめ、溶接、接着等の種々な固定手段を用いて行うことができる。
また、第1実施形態では、エジェクタ14の固定手段としてねじ止めを例示しているが、熱変形の恐れのない固定手段であれば、ねじ止め以外の手段を用いることができる。具体的には、かしめ、接着等の固定手段を用いてエジェクタ14の固定を行ってもよい。
(2)上述の各実施形態では、冷媒として高圧圧力が臨界圧力を超えないフロン系、HC系等の冷媒を用いる蒸気圧縮式の亜臨界サイクルについて説明したが、冷媒として二酸化炭素(CO2)のように高圧圧力が臨界圧力を超える冷媒を用いる蒸気圧縮式の超臨界サイクルに本発明を適用してもよい。
但し、超臨界サイクルでは、圧縮機吐出冷媒が放熱器12にて超臨界状態のまま放熱するのみであり、凝縮しないので、高圧側に配置される受液器12aでは冷媒の気液分離作用および余剰液冷媒の貯留作用を発揮できない。そこで、超臨界サイクルでは、図17〜図20に示すように第1蒸発器15の出口側に低圧側気液分離器をなすアキュムレータ50を配置する構成を採用すればよい。
(3)上述の実施形態では、絞り機構17をキャピラリチューブ17aまたはオリフィスのような固定絞り穴17bで構成しているが、絞り機構17を電動アクチュエータにより弁開度(通路絞り開度)が調整可能になっている電気制御弁で構成してもよい。また、絞り機構17をキャピラリチューブ17aや固定絞り穴17bのごとき固定絞りと電磁弁との組み合わせで構成してもよい。
(4)上述の各実施形態では、エジェクタ14として、通路面積が一定のノズル部14aを有する固定エジェクタを例示しているが、エジェクタ14として、通路面積を調整可能な可変ノズル部を有する可変エジェクタを用いてもよい。
なお、可変ノズル部の具体例としては、例えば、可変ノズル部の通路内にニードルを挿入し、このニードルの位置を電気的アクチュエータにより制御して通路面積を調整する機構とすればよい。
(5)第1実施形態等では、第1、第2蒸発器15、18の冷却対象空間として、車室内空間である場合や、冷凍車の冷凍冷蔵庫内空間である場合について述べたが、本発明は、これらの車両用に限らず、定置用等の種々な用途の冷凍サイクルに対して広く適用可能である。
(6)第1実施形態等では、温度式膨張弁13と感温部13aとを、エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットとは別体として構成した。しかし、エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットに、温度式膨張弁13と感温部13aとを一体的に組みつけてもよい。例えば、温度式膨張弁13と感温部13aとを一体化ユニット20の第1接続ブロック23内に収容する構成を採用することができる。この場合、冷媒入口25は受液器12aと温度式膨張弁13との間に位置し、冷媒出口26は感温部13aを設置した通路部位と圧縮機11との間に位置することとなる。
本発明の第1実施形態による車両用エジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第1実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図2の一体化ユニットの蒸発器タンクの縦断面図である。 図2の一体化ユニットの蒸発器タンクの横断面図である。 比較例のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第2実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図6の一体化ユニットの蒸発器タンクの縦断面図である。 図6の一体化ユニットの蒸発器タンクの横断面図である。 第3実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図9の一体化ユニットの蒸発器タンクの縦断面図である。 図9の一体化ユニットの蒸発器タンクの横断面図である。 第4実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図12の一体化ユニットの蒸発器タンクの縦断面図である。 図13のA視による蒸発器タンクの側面図である。 第5実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図で、外付きカセット部の断面図を組み合わせている。 第6実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図で、外付きカセット部の断面図を組み合わせている。 第7実施形態による車両用エジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第8実施形態による車両用エジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第9実施形態による車両用エジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第10実施形態による車両用エジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第11実施形態による車両用エジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第12実施形態による車両用エジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第13実施形態による蒸発器構造の概略斜視図である。 (a)は第14実施形態による蒸発器構造の第1例の概略斜視図、(b)は第14実施形態による蒸発器構造の第2例の概略正面図である。 第15実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図25の一体化ユニットの蒸発器タンクの縦断面図である。 図25の一体化ユニットの蒸発器タンクの横断面図である。 第16実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図28の一体化ユニットの蒸発器タンクの縦断面図である。 図28の一体化ユニットの蒸発器タンクの横断面図である。 第17実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図31の一体化ユニットの蒸発器タンクの縦断面図である。 図31の一体化ユニットの蒸発器タンクの横断面図である。 第18実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 (a)は図34の一体化ユニットの蒸発器タンクの上面図、(b)は同蒸発器タンクの縦断面図である。 図34の一体化ユニットの蒸発器タンクの横断面図である。 図35(b)のB部の拡大断面図である。 (a)は第18実施形態による補助タンク部材の斜視図、(b)は側面図、(c)は正面図、(d)は(c)のC−C断面図である。 第19実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図39の一体化ユニットの蒸発器タンクの縦断面図である。 図39の一体化ユニットの蒸発器タンクの横断面図である。 第20実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図42の一体化ユニットの蒸発器タンクの縦断面図である。 図42の一体化ユニットの蒸発器タンクの横断面図である。
符号の説明
11…圧縮機、12…放熱器、14…エジェクタ、14a…ノズル部、14b…冷媒吸引口、14c…混合部、14d…ディフューザ部、15…第1蒸発器、16…冷媒分岐通路、17…絞り機構、18…第2蒸発器、20…一体化ユニット、25…冷媒入口、26…冷媒出口。

Claims (26)

  1. ノズル部(14a)から噴射される高い速度の冷媒流により冷媒吸引口(14b)から冷媒を吸引し、前記ノズル部(14a)から噴射された冷媒と前記冷媒吸引口(14b)から吸引された冷媒とを混合して吐出するエジェクタ(14)と、
    前記エジェクタ(14)に吸引される冷媒または前記エジェクタ(14)から吐出された冷媒を蒸発させる蒸発器(15、18)とを備え、
    前記蒸発器(15、18)と前記エジェクタ(14)とが一体に組み付けられ、一体化ユニット(20)を構成していることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  2. 前記蒸発器は前記エジェクタ(14)の前記冷媒吸引口(14b)に接続され、前記冷媒吸引口に吸引される冷媒を蒸発させる蒸発器(18)であることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  3. さらに、前記冷媒吸引口(14b)に接続される前記蒸発器(18)の冷媒流れ入口側に配置され、冷媒流れを減圧する絞り機構(17、17a、17b)を備え、
    前記絞り機構は前記一体化ユニット(20)に組み付けられていることを特徴とする請求項2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  4. さらに、前記エジェクタ(14)の出口側に接続され前記エジェクタから吐出された冷媒を蒸発させる第1蒸発器(15)を備え、
    前記冷媒吸引口(14b)に接続される前記蒸発器(18)を第2蒸発器(18)とし、
    前記第1蒸発器(15)は前記一体化ユニット(20)に組み付けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  5. 前記一体化ユニット(20)は、1つの冷媒入口(25)と1つの冷媒出口(26)とを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  6. 前記一体化ユニット(20)は、1つの冷媒入口(25)と1つの冷媒出口(26)とを有し、
    前記冷媒入口(25)は、前記エジェクタ(14)の入口側に接続される第1通路(25a)と、前記絞り機構(17、17a、17b)の入口側に接続される第2通路(16)とに分岐されることを特徴とする請求項3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  7. 前記冷媒入口(25)および前記冷媒出口(26)は1個の接続ブロック(23)に形成されることを特徴とする請求項5または6に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  8. 前記第1蒸発器(15)を空気流れ上流側に配置し、前記第2蒸発器(18)を空気流れ下流側に配置したことを特徴とする請求項4に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  9. 前記蒸発器(15、18)の複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(18b)の内部に前記エジェクタ(14)が配置されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  10. 前記蒸発器(15、18)に前記エジェクタ(14)の搭載のための専用のタンク(34)が形成され、
    前記専用のタンク(34)内に前記エジェクタ(14)が配置されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  11. 前記蒸発器(15、18)の外部に装着される外付きカセット部(36)を有し、
    前記外付きカセット部(36)内に前記エジェクタ(14)が配置されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  12. 前記蒸発器(15、18)の複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(18b)の内部に前記絞り機構(17a)が配置されることを特徴とする請求項3または6に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  13. 前記冷媒吸引口(14b)に接続される前記蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行う複数のタンク(18b、18c)を有し、
    前記複数のタンクのうち、同一のタンク(18b)の内部に、前記エジェクタ(14)および前記絞り機構(17a)が配置されることを特徴とする請求項3または6に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  14. 前記冷媒吸引口(14b)に接続される前記蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(18b、18c)を有し、 前記絞り機構(17a)が前記タンク(18b、18c)の外側に配置されることを特徴とする請求項3または6に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  15. 前記絞り機構はキャピラリチューブ(17a)であることを特徴とする請求項3、6、12、13、14のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  16. 前記絞り機構は固定絞り穴(17b)であることを特徴とする請求項3、6、12、13、14のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  17. 前記冷媒吸引口(14b)に接続される前記蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(18b、18c)を有し、
    前記エジェクタ(14)は、前記タンク(18b、18c)の内部空間のうち、前記蒸発器(18)の冷媒通路の出口部を構成する内部空間(27)に配置されることを特徴とする請求項2、3、4、6、8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  18. 前記第1蒸発器(15)および前記第2蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(15b、15c、18b、18c)を有し、
    前記エジェクタ(14)は、前記第2蒸発器(18)の前記タンク(18b、18c)の内部空間のうち、前記第2蒸発器(18)の冷媒通路の出口部を構成する内部空間(27)に配置され、
    前記エジェクタ(14)の冷媒出口側部分を固定する接続ブロック(24)が前記第2蒸発器(18)の前記タンク(18b、18c)の内部空間に配置され、
    前記接続ブロック(24)には、前記エジェクタ(14)の冷媒出口側通路と連通する連通穴(24c)が形成され、
    前記連通穴(24c)はさらに、前記第1蒸発器(15)の前記タンク(15b、15c)の内部空間のうち、前記第1蒸発器(15)の冷媒通路の入口部を構成する内部空間(32)に連通することを特徴とする請求項4に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  19. 前記第1蒸発器(15)および前記第2蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(15b、15c、18b、18c)を有し、
    前記エジェクタ(14)は、前記第2蒸発器(18)の前記タンク(18b、18c)の内部空間のうち、前記第2蒸発器(18)の冷媒通路の出口部を構成する内部空間(27)に配置され、
    前記第2蒸発器(18)の前記タンク(18b、18c)のうち、前記エジェクタ(14)が配置される前記内部空間(27)と反対側の端部に、前記第2蒸発器(18)の冷媒通路と仕切られた連通空間(52d)を区画形成し、
    前記エジェクタ(14)の冷媒出口側通路を前記連通空間(52d)を介して、前記第1蒸発器(15)の前記タンク(15b、15c)の内部空間のうち、前記第1蒸発器(15)の冷媒通路の入口部を構成する内部空間(32)に連通することを特徴とする請求項4に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  20. ノズル部(14a)から噴射される高い速度の冷媒流により冷媒吸引口(14b)から冷媒を吸引し、前記ノズル部(14a)から噴射された冷媒と前記冷媒吸引口(14b)から吸引された冷媒とを混合して吐出するエジェクタ(14)と、
    前記エジェクタ(14)の出口側に接続され前記エジェクタから吐出された冷媒を蒸発させる第1蒸発器(15)と、
    前記冷媒吸引口(14b)に接続され前記エジェクタ(14)に吸引される冷媒を蒸発させる第2蒸発器(18)と、
    前記第2蒸発器(18)の冷媒流れ入口側に配置され、冷媒流れを減圧するキャピラリチューブ(17a)とを備え、
    前記第1蒸発器(15)と、前記第2蒸発器(18)と、前記エジェクタ(14)と、前記キャピラリチューブ(17a)とが一体に組み付けられ、一体化ユニット(20)を構成していることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  21. 前記第1蒸発器(15)および前記第2蒸発器(18)は、複数の冷媒通路に対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(15b、15c、18b、18c)を有し、
    前記第1蒸発器(15)のタンク(15b、15c)と前記第2蒸発器(18)のタンク(18b、18c)とが空気流れ方向に隣接して配置され、前記第1蒸発器(15)のタンク(15b、15c)と前記第2蒸発器(18)のタンク(18b、18c)との間にタンク長手方向に延びる谷部(51)が形成され、
    前記キャピラリチューブ(17a)が前記谷部(51)に配置され、前記タンク(15b、15c、18b、18c)の外表面に固定されることを特徴とする請求項20に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  22. 前記エジェクタ(14)は、前記ノズル部(14a)から噴射する高い速度の冷媒流と前記冷媒吸引口(14b)の吸引冷媒とを混合する混合部(14c)、および前記混合部(14c)で混合した冷媒流の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する昇圧部(14d)を有することを特徴とする請求項1ないし21のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  23. 前記蒸発器(15、18)の熱交換コア部(15a、18a)が偏平チューブ(21)とコルゲートフィン(22)との積層構造により構成されることを特徴とする請求項1ないし22のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  24. 前記蒸発器(15、18)の熱交換コア部(15a、18a)が、平板状のプレートフィン(220)の穴部(221)に対してチューブ(221)を串差し状に接合するプレートフィンタイプの熱交換構造により構成されることを特徴とする請求項1ないし22のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  25. 前記蒸発器(15、18)の熱交換コア部(15a、18a)が、蛇行状に曲げ形成されたチューブ(230)を有するサーペンタインタイプの熱交換構造により構成されることを特徴とする請求項1ないし22のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  26. 冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から供給される冷媒を蒸発させる請求項1ないし25のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットとを備えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
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