JP2009057092A - パウチ容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】対向されたフィルムシートの外周部にシール部が形成され、このシール部で囲まれた未シール部1aの間に、内容物が充填され、シール部を開封して注出口が形成できるパウチ容器であって、先端部シール部1q、側部シール部1p、1rによって、三方が囲まれた凸状部1dと、凸状部1dの先端部側の表面に連続して設けられ、側部シール部1p、1rにこれらを横断することなく延在された線状の溝からなるハーフカット線1gと、側部シール部1p、1rにおいて、ハーフカット線1gの端部に交差するとともに、側部シール部1p、1rの一部を側方からそれぞれ切り取って側部シール部1p、1rを縮幅させるためのミシン目部1hとを備える。
【選択図】図2
Description
このような詰替用のパウチ容器は、迅速かつ効率的に詰め替えを行うことができるように、瓶容器の開口部にちょうど出し入れできるような注出口を有していた。
例えば、特許文献1には、積層フィルム製の袋の上端の中央部に上側に向けて突出された狭い幅の注出口部が設けられたスタンディングパウチ形式の注出口部付き袋が記載されている。
また、特許文献2には、包装袋の上端の隅部に外側に突出した凸状の注出用ノズルを設け、この注出用ノズルの先端部がカット可能に設けられた詰替用包装袋が記載されている。
また、特許文献3には、袋の上端部から斜め上方向に延びる注出口形成部が設けられた詰替え用袋が記載されている。
特許文献1〜3に記載の技術では、いずれも、開封後に注出口となる注出口部がパウチ容器の外側に突出されているため、例えば瓶容器などの開口部に容易に挿入できるものの、これらの注出口部が突出されているため、製造時の搬送や、輸送時の梱包などにおいて、取り扱いが不便になるという問題がある。
また、注出口部は、瓶容器の開口に近い開口を有するため、シール部の幅が狭くなっており、開封部が端部に突出されていることと相俟って、搬送時などに外力を受けて開封されてしまうおそれがあるという問題もある。
この発明によれば、切り取り誘導線を順次切断していくことにより、凸状部の側部のシール部の一部を切り取って、側部のシール部を縮幅させることができる。そして、開封誘導線と交差する位置まで、切り取り誘導線を切り取ると、開封誘導線の端部との交差位置から開封誘導線に沿って切断を行うことができる。開封誘導線はシール部と未シール部上に連続しているので、シール部、未シール部、他方の側部におけるシール部まで、順次切断することができる。これにより凸状部が開封誘導線に沿って開封される。
さらに、続けて、他方の側部において開封誘導線の端部と交差する切り取り誘導線の端部から切り取り誘導線に沿ってシール部を切断することができる。これにより、凸状部の他方の側部を囲むシール部の一部が切り取られ、シール部の幅が縮幅される。
このように周囲が切り取られた凸状部により、例えば瓶容器などの開口部に挿入しやすい注出口が形成される。
また、開封誘導線が、凸状部の側部を囲むシール部を横断しないため、切り取り誘導線が切断されない限り、開封誘導線が切断されないので、例えば、搬送時などの外力によって容易には開封されないようにすることができる。
また、フィルムシートの厚さ方向に貫通できない開封誘導線の長さを短くすることができるので、製造が容易となる。
この発明によれば、切り取り誘導線が、複数の貫通孔もしくは溝穴が、点線状または破線状に配列され、いわゆるミシン目状に設けられるので、ハーフカット線などに比べて、外力が作用しても、全線にわたって切り取り誘導線が切断される可能性を低減することができる。
この発明によれば、凸状部の一方の側部には、凸状部の側方のシール部の外縁部側から、凸状部の突出方向に交差する方向に延び、さらに凸状部の側部に沿って延びる切り取り誘導線によって切り取られるシール部の部分が設けられる。このため、切り取り誘導線を切断する際に、容器の外縁部を容易につかんで切断していくことができる。
また、開封前に、凸状部の側方にこのようなシール部の部分が設けられるので、パウチ容器の搬送などの際に、凸状部の近傍がつかみやすくなり、予め注出口を形成する凸状部の周りのシール部が幅狭に形成されている場合に比べて取り扱いが容易となる。
以下、各部の構成について、内容物101を充填する前の袋体1において説明する。
また、シーラント層としては、ポリオレフィン系樹脂若しくはポリオレフィン系樹脂フィルムを採用することができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂などのエチレン系樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂、プロピレン・エチレンブロック共重合体樹脂、ポリプロピレン・α−オレフィン共重合体樹脂などのポリプロピレン系樹脂などが挙げられる。
積層方法としては、周知の溶融押出法あるいはドライラミネーション法を採用することができる。
積層方法としては、公知のドライラミネーション法等を採用することができる。
底面シール部1cは、底面を形成するフィルムシートを、シーラント層が互いに対向するように側面視逆Y字状に折り畳んで、各側面シール部1bの延長上で、それらの折り畳み部の側方の端部を熱接着するとともに、それらの正面視中間部に残された一対の折り畳み部において、未シール部1aが下方に張り出す円弧状もしくは半楕円状に残されるように、各折り畳み部を熱接着したものである。
これにより、対向する折り畳み部を水平方向に開くと、折り畳み部間に側面視山形に折り畳まれた未シール部1aが水平方向に開いて紡錘状または楕円状の底面が形成され、両側面の未シール部1aとともに、内容物101を充填するための立体的な充填空間1Dが形成される。
本実施形態では、凸状部シール部1Cの外形線は、注出口側の側面シール部1bおよび充填口シール部3の外形の延長線から突出することなく略整列され、正面視では矩形の角部を形成している。
また、一方の凸状部1dの内面側に流路保持部材2が固定されている。
ミシン目部1hは、側部シール部1p、1rを線状に容易に切断するための手段であり、本実施形態では、側部シール部1p、1rの厚さ方向にそれぞれ貫通する線状の貫通孔(切れ目)が、それぞれ所定間隔をおいて破線状に複数配列されてなる。
各貫通孔間の間隔は、各シール部の強度に応じて、使用者が手で容易に切断できる程度の間隔に設定する。
また、各貫通孔の形状は、線状に限定されるものではなく、例えば、点線状または破線状に配列される円孔、長円孔、楕円孔、菱形孔などからなっていてもよい。
また、ミシン目部1hは、切断が容易であれば各貫通孔に代えて、例えば、プレス加工やハーフカット加工などによって同様の平面視形状の、厚さ方向に貫通しない溝穴が配列されたものであってもよい。
これに対して、側部シール部1p、1rの外縁部におけるミシン目部1hは、ミシン目部1hの貫通孔もしくは溝穴が側部シール部1p、1rの外縁と交差している状態に形成されていてもよいし、貫通孔もしくは溝穴が配列ピッチ以下の距離で外縁に近接している状態に形成されていてもよい。
いずれの場合でも、少なくとも切断を開始する側の側部シール部1p、1rの外縁には、ミシン目部1hの端部の概略位置を示すとともに、切断をより容易化するために、例えばU字状、V字状などのノッチ部1fを設けることが好ましい。
本実施形態では、切断の開始する側である側部シール部1pの外縁部に、U字状の切欠きからなるノッチ部1fを設けている。
したがって、例えば、瓶などに、内容物101を詰め替えるといった用途では、詰め替えが容易となるように、開封後の、凸状部1d、および凸状部1dの側部に残される側部シール部1p、1rは、注出先の瓶の開口に容易に挿入できるような寸法、形状に形成しておく。
すなわち、図3(a)に示すように、流路保持部材2の先端部では、流路保持部材2の形状に略沿う半円状の断面を有し、注出口部1Bの軸方向である流路保持部材2の軸方向の断面では、図3(b)に示すように、流路保持部材2の軸方向長さを短底辺(上底)とする台形状の断面を有する。
そして、流路保持部材2は、固定部2cにおいて、凸状部1dと熱接着により固定されている。
流路保持部材2の材質は、凸状部1dを形成するフィルムシートと接着可能な適宜のプラスチック材料を採用することができる。
本実施形態のハーフカット線1gは、互いに平行な3本が近接して設けられている。ただし、この配列パターンは一例であって、複数のハーフカット線1gの配列パターンについては周知の適宜パターンを採用することができる。例えば、線状をなす幅が狭い帯状の領域で、互いに交差するパターンとしてもよいし、互いに対向するフィルムシートの間で交差するようにしてもよい。
また、帯状の領域や、各ハーフカット線1gは、直線状であってもよいし、曲線状であってもよい。
ハーフカット線1gが互いに平行な直線状に設けられていない場合、複数のハーフカット線1gの延在方向は、複数のハーフカット線1gが分布する帯状の領域の中心線で表すものとする。
ただし、凸状部1dの幅の製作上のバラツキによって、凸状部1d上で溝深さがd2以上になることを確実に防止するために、凸状部1dの近傍の注出口シール部1e側には、深さがd2以上d1以下となる溝深さが漸増する領域を備えるようにしてもよい。
これにより、凸状部1d上に比べて、側部シール部1p、1r上に延在されたハーフカット線1gの方がより容易に切断されるようになっている。
これにより、スタンディングパウチ100を、凸状部1dが突出する斜め方向から傾斜角を増大させて水平方向に向けて傾けて、内容物101の注出する際、内容物101を下方から受ける側に凸状部1dの切り口が先細り状に張り出すことになり、内容物101は、凸状部1dの切り口の傾斜に沿って、円滑に注出できるようになっている。
また、図3(b)では、溝が、凸状部1dの表面に直交する向きに図示されているが、図3(b)のように、凸状部1dが傾斜面になっている部分では、表面に対して斜め方向に溝が形成されていてもよい。
例えば、フィルムシートをエンボス成形して各凸状部1dを形成し、凸状部1dの一方に流路保持部材2を熱接着して固定する。そして、周知の製袋装置を用いて、フィルムシートを折り畳んで、袋体1の形状を形成し、フィルムシートが対向した周縁部を熱接着して、側面シール部1b、底面シール部1c、および凸状部シール部1Cを形成する。これにより、ハーフカット線1g、ミシン目部1hを除いた袋体1が形成される。
このため、ハーフカット線1gを形成する位置での袋体1の断面は、図6に示すように、側部シール部1p、1rの間に、未シール部である凸状部1dが、厚さ方向の外側にそれぞれ張り出された形状を有している。
このようにして、レーザ光を走査すると、注出口シール部1e上では、溝の深さがd1のハーフカット線1gが形成される。
一方、走査されるレーザ光Lが一方の凸状部1d上に到達すると、この凸状部1dは、厚さ方向においてレーザ光源側に突出しているため、凸状部1d上では、レーザ光Lは、デフォーカスして走査される。このため、側部シール部1p、1r上よりは、単位面積当たりのレーザ光強度が低下するため、デフォーカス量に応じて、加工量が低下し、溝深さは深さd1より浅い深さd2に形成される。詳しく言えば、深さd2は、凸状部1dの突出高さが高いほど浅くなるように変化し、いずれの位置でも、深さd1よりも浅い深さとなる。
図7は、本発明の実施形態に係るパウチ容器の開封動作を説明する模式説明図である。
凸状部1d上のハーフカット線1gは、溝深さが浅くなっているため、未開封時には、側部シール部1p上よりも強度が強くなっている。そのため、外力が凸状部1d上のハーフカット線1gに加わっても、ある程度の強度を保持しており、液漏れなどが起こりにくくなっている。
一方、ハーフカット線1gは、側部シール部1pおよび凸状部1d上で連続しているため、開封時には、側部シール部1pが切断された段階で、凸状部1dの端部のハーフカット線1gに切れ目(亀裂)が形成されている。そのため、この切れ目を進展させることで、ハーフカット線1gの切断を容易に進行させることができる。
よって、凸状部1dおよび側部シール部1r上のハーフカット線1gが順次切断され、切り口である外形線S2が形成され注出口部1Bが開封される。
これにより、凸状部1dの先端が開封され、側方にわずかに側部シール部1p、1rが残された凸状の注出口が形成される。そして、このように開封された注出口部1Bから、内容物101を、例えば詰替用の相手容器などに容易に注出することができる。
また、注出口部1Bは、流路保持部材2を備えるため、注出中も対向する凸状部1d間が潰れることがなく、安定した注出を行うことができる。
一方、開封前は、凸状部シール部1Cによって、凸状部1dの周囲が覆われているので、例えば、細長い形状などであっても、十分な強度が得られる。
また、開封前は、凸状部1dの周囲に凸状部シール部1Cが形成されているため、凸状部1dの先端側や側方を把持しやすく、搬送などに好都合である。
また、凸状部1dの側方の側部シール部1pは、側面シール部1bから内方に入り、凸状部1dの下方側に延びる形状に形成されるので、この側部シール部1pをしっかりつかんで開封することができる。そのため、手による開封作業が容易となる。
また、凸状部1dが、凸状部シール部1Cによって覆われ、外形が側面シール部1bや充填口シール部3の外形線に略整列されているため、開封前のスタンディングパウチ100の外形を簡素化することができる。そのため、輸送や梱包の邪魔になる突出部や引っ掛かりやすい形状を有しないため、輸送や梱包が容易となる。
また、例えば、フィルムシートに十分な剛性があり、注出に支障がない場合には、注出口部1Bは、流路保持部材2を削除してエンボス成形された凸状部1dのみの構成としてもよい。さらに、注出時に十分な開口を確保することができる場合には、凸状部1dのエンボス加工も省略してもよい。
1B 注出口部
1C 凸状部シール部
1D 充填空間
1a 未シール部
1d 凸状部
1f ノッチ部
1g ハーフカット線(開封誘導線)
1h ミシン目部(切り取り誘導線)
1p、1r 側部シール部
1q 先端部シール部
2 流路保持部材
3 充填口シール部
100 スタンディングパウチ
101 内容物
L レーザ光
Claims (3)
- 厚さ方向に対向されたフィルムシートの外周部にシール部が形成され、該シール部で囲まれた未シール部の間に、内容物が充填され、前記シール部の一部を開封可能に設けたパウチ容器であって、
前記シール部によって、先端部および両側部の三方が囲まれた前記未シール部で形成された凸状部と、
該凸状部の前記先端部側の表面に連続して設けられるとともに、前記凸状部の前記両側部を囲むシール部に該シール部を横断することなく延在された線状の溝からなる開封誘導線と、
前記凸状部の側部のシール部において、前記開封誘導線の端部に交差するとともに、前記側部のシール部の一部を側方からそれぞれ切り取って前記側部のシール部を縮幅させるための切り取り誘導線とを備えることを特徴とするパウチ容器。 - 前記切り取り誘導線は、複数の貫通孔もしくは溝穴が、点線状または破線状に配列されてなることを特徴とする請求項1に記載のパウチ容器。
- 前記切り取り誘導線の一方は、
前記凸状部の突出方向に交差するとともに、前記凸状部の側方のシール部の外縁部まで横断して設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載のパウチ容器。
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- 2007-08-31 JP JP2007226602A patent/JP2009057092A/ja active Pending
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