JP2009056729A - Method for manufacturing ink-jet head - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、インクジェットプリンタに用いられるインクジェットヘッドの製造方法に関する。 The present invention relates to a method for manufacturing an inkjet head used in an inkjet printer.
従来、インクジェットプリンタでは、例えばピエゾ素子の駆動により生じるポンプ作用でインクを吐出させるピエゾ方式のインクジェットヘッドや、インクの加熱により発生した気泡を通じてインクを吐出させるバブルジェット(登録商標)方式のインクジェットヘッドなどが用いられる(例えば特許文献1参照)。 Conventionally, in an inkjet printer, for example, a piezoelectric inkjet head that ejects ink by a pump action generated by driving a piezoelectric element, a bubble jet (registered trademark) inkjet head that ejects ink through bubbles generated by heating the ink, and the like Is used (see, for example, Patent Document 1).
ここで、上記特許文献のバブルジェット(登録商標)方式を採用したインクジェットヘッドは、ヘッド本体内の液流路にある撥水剤を気泡の圧力でインクの吐出口から押し出し、その吐出口の構成面に上記撥水剤の固化物を付着させている。つまり、このインクジェットヘッドは、このような撥水加工によって吐出口周辺でのインクの溜まりを抑え、インク吐出不良の発生を抑制している。
しかしながら、上述した撥水加工方法を例えばピエゾ方式のインクジェットヘッドに適用することを想定した場合、一般のピエゾが発生させ得る駆動力ではヘッド本体内の撥水剤をインク吐出口から押し出すこと自体が困難である。さらに、上記の撥水加工方法では、撥水剤の一部がインク吐出口の例えば内側で固化し、インクの吐出を逆に阻害してしまうことなども懸念される。 However, assuming that the above-described water repellent processing method is applied to, for example, a piezo ink jet head, the driving force that can be generated by a general piezo itself pushes out the water repellent agent in the head body from the ink discharge port itself. Have difficulty. Further, in the water repellent processing method described above, there is a concern that a part of the water repellent agent is solidified inside, for example, the inside of the ink discharge port, thereby obstructing the ink discharge.
そこで本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、インクの吐出部分周辺への撥水処理に改善を加えることで、インク吐出不良の発生を効果的に抑制できるインクジェットヘッドの製造方法の提供を目的とする。 Accordingly, the present invention has been made in consideration of such circumstances, and an ink jet head that can effectively suppress the occurrence of ink discharge defects by improving the water repellent treatment around the ink discharge portion. The purpose is to provide a manufacturing method.
上記目的を達成するために、本発明に係るインクジェットヘッドの製造方法は、インクの流路を内部に有すると共にインク吐出口の開口するインク吐出面を備えたヘッド本体を作製するヘッド本体作製工程と、前記作製されたヘッド本体の前記インク吐出面に、前記インク吐出口とつながるインク吐出孔が穿孔されたオリフィス部材を接合するオリフィス接合工程と、前記オリフィス部材の接合されたヘッド本体の前記インクの流路内に供給した気体を前記インク吐出孔より噴出させた状態で、前記オリフィス部材の表面に撥水剤を塗布し且つこれを固化する撥水処理工程と、を有することを特徴とする。 In order to achieve the above object, a method of manufacturing an ink jet head according to the present invention includes a head body manufacturing step of manufacturing a head body having an ink discharge surface having an ink flow path and an ink discharge port. An orifice joining step of joining an orifice member having an ink ejection hole connected to the ink ejection port to the ink ejection surface of the manufactured head body; and the ink of the head body to which the orifice member is joined And a water repellent treatment step of applying a water repellent to the surface of the orifice member and solidifying it in a state in which the gas supplied into the flow path is ejected from the ink ejection holes.
すなわち、本発明によれば、インク吐出孔より気体を噴出させた状態で、オリフィス部材の表面に撥水剤のコーティングを行うので、インク吐出孔を含むインクの吐出経路を塞ぐことなく、インク吐出部分周辺に撥水加工を施すことができる。 That is, according to the present invention, since the surface of the orifice member is coated with the water repellent while the gas is ejected from the ink ejection holes, the ink ejection can be performed without blocking the ink ejection path including the ink ejection holes. Water repellent finish can be applied around the part.
したがって、本発明によれば、インクの吐出部分周辺への撥水処理に改善を加えることで、インク吐出不良の発生を効果的に抑制することが可能なインクジェットヘッドの製造方法を提供することができる。 Therefore, according to the present invention, it is possible to provide an ink jet head manufacturing method capable of effectively suppressing the occurrence of ink discharge defects by improving the water repellent treatment around the ink discharge portion. it can.
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの製造方法を用いて作製されたインクジェットヘッド1の外観を示す斜視図である。また、図2は、このインクジェットヘッド1を示す平面(上面)図であり、図3は、インクジェットヘッド1の底面図である。さらに、図4は、このインクジェットヘッド1の構造を示す分解斜視図である。
The best mode for carrying out the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 is a perspective view showing an external appearance of an inkjet head 1 manufactured by using an inkjet head manufacturing method according to an embodiment of the present invention. FIG. 2 is a plan (top) view showing the inkjet head 1, and FIG. 3 is a bottom view of the inkjet head 1. Further, FIG. 4 is an exploded perspective view showing the structure of the inkjet head 1.
図1に示すように、本実施形態のインクジェットヘッド1は、いわゆるピエゾ方式を採用するインクジェットヘッドであって、ヘッド本体(ヘッド筐体)としての金属製のインクジェットヘッドマニホールド2を備えている。このインクジェットヘッドマニホールド2は、図3及び図4に示すように、インクの流路を内部に備える共にインク吐出口37の開口するインク吐出面2dを有する。
As shown in FIG. 1, an ink jet head 1 according to this embodiment is an ink jet head that employs a so-called piezo method, and includes a metal ink
インクジェットヘッドマニホールド2は、図1に示すように、複数の種類(図4に示す例では大別して9種類)の金属製の第1流路形成積層板21〜第9流路形成積層板29を複数枚(例えば、25〜250枚)積層して構成されている。これらの第1流路形成積層板21〜第9流路形成積層板29は、厚さが例えば0.02mm〜0.2mmの金属製(例えば、SUS304など)の板材から構成されており、これらを拡散接合などによって互いに圧着することで、ブロック状に形成されている。また、第1流路形成積層板21〜第9流路形成積層板29に開口されたインク流路は、例えばエッチング加工やブラスト加工によって形成されている。第1流路形成積層板21〜第9流路形成積層板29の外形は、エッチング加工やブラスト加工の他、打ち抜き加工によっても成形することができる。
As shown in FIG. 1, the
また、インクジェットヘッドマニホールド2の底面のインク吐出面2dには、図3及び図4に示すように、個々のインク吐出口37と各々つながる複数のインク吐出孔3a(直径、例えば0.01mm〜0.1mm)の穿孔されたオリフィスプレート3(オリフィス部材)が、上記した拡散接合などによって接合されている。このオリフィスプレート3は、例えば厚さ0.05mm〜0.2mmで形成されており、その構成材料としては、インクジェットヘッドマニホールド2と同一の材料(例えば、SUS304など)が適用されている。インク吐出孔3aは、図3、図4に示すように、オリフィスプレート3上に例えば一列に配置されている。このインク吐出孔3aは、例えばパンチング加工、レーザ加工、エッチング加工などによって形成されている。
Further, as shown in FIGS. 3 and 4, a plurality of
本実施形態のインクジェットヘッド1では、上記のインク吐出口37が開口するインクジェットヘッドマニホールド2上のインク吐出面2dと、インク吐出孔3aを備えたオリフィスプレート3と、が互いに位置合せされた状態で接合されていることで、微細なインク粒子を吐出させるインク吐出経路が構成される。ここで、オリフィスプレート3の表面(外側面)3bには、インク吐出孔3aの開口部分を避けた領域に(インク吐出孔3aを含むインクの吐出経路を塞がないようにして)、撥水皮膜77がコーティングされている。このような撥水加工によって、インク吐出孔3a周辺でのインクの溜まりが抑制され、これにより、インク吐出不良の発生が抑えられている。
In the inkjet head 1 of the present embodiment, the
また、インクジェットヘッドマニホールド2の各側面で構成されるヘッド押圧面2cには、図1〜図4に示すように、一対の振動板(箔)4が、拡散接合などによって接合されている。また、振動板4は、インクジェットヘッドマニホールド2と同一の材料(例えば、SUS304など)から構成されており、例えば厚さ0.01mm〜0.05mmで形成されている。また、振動板4は、レーザ加工やエッチング加工などによって加工成形されている。このような各振動板4は、一対のヘッド押圧面2c側からインクジェットヘッドマニホールド2を挟んだ状態で押圧力を付与する。
Further, as shown in FIGS. 1 to 4, a pair of diaphragms (foils) 4 are joined to the
一対のこの振動板4の個々の外側面には、図1〜図4に示すように、所定形状の導体パターンが形成された一対のFPC(Flexible Printed Circuit)5が、接着剤などによって接合されている。さらに、このFPC5の各外側面には、接着剤(例えば、メチルシアノアクリレートやエポキシ系、アクリル系の接着剤)などを用いて圧電素子6が接合(貼着)されている。圧電素子6は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの材質で構成されたピエゾ素子であって例えば0.2mm〜2mmの厚さを有する。これらの圧電素子6には、各インク吐出孔3aにそれぞれ対応する複数の電極が、蒸着などの方法で形成されており、これらの電極は、FPC5に形成された導体パターンとそれぞれ電気的に接続されている。すなわち、圧電素子6をFPC5を介して電気的に駆動することで振動板4が振動し、この際生じるポンプ作用によってインク吐出孔3aからインクが吐出することになる。
As shown in FIGS. 1 to 4, a pair of flexible printed circuits (FPCs) 5 each having a conductor pattern of a predetermined shape are bonded to each outer side surface of the pair of
また、図4に示すように、上述した第1流路形成積層板21〜第9流路形成積層板29のうちで、中央部に配置される第5流路形成積層板25から一方の積層方向に積層される第6流路形成積層板26〜第9流路形成積層板29は、インク吐出孔3aの例えば奇数列の流路を形成するように配置されている。また、第5流路形成積層板25から他方の積層方向に積層される第4流路形成積層板24〜第1流路形成積層板21は、インク吐出孔3aの例えば偶数列の流路を形成するように配置されている。
Also, as shown in FIG. 4, one of the first flow path forming laminated plate 21 to the ninth flow path forming laminated
ここで、上記構成に代えて、第5流路形成積層板25から一方に積層される第6流路形成積層板26〜第9流路形成積層板29が、インク吐出孔3aの偶数列の流路を形成し、第5流路形成積層板25から他方に積層される第4流路形成積層板24〜第1流路形成積層板21が、インク吐出孔3aの奇数列の流路を形成するものであってもよい。そして、このようにして形成される奇数列の流路と偶数列の流路とで、図3に示すように、インク吐出孔3aが、オリフィスプレート3上に一列に配置される。
Here, instead of the above configuration, the sixth flow path forming laminated
上記したように、中央部に配置される第1流路形成積層板25には、インク供給流路31、インク溜め部32、空気抜き孔40、インク吐出口37を形成するための開口部が設けられている。また、第5流路形成積層板25の両外側に配置される第6流路形成積層板26及び第4流路形成積層板24には、インク供給流路31、インク溜め部32、空気抜き孔40を形成するための開口部と、下側インク流路36を形成するための開口部とが設けられている。
As described above, the first flow path forming laminated
ここで、インク溜め部32の内壁上部32aは、空気抜き孔40に向けて上り勾配となる傾斜面で形成されている。また、インク供給流路31は、インク供給口2aから一旦インク溜め部32の下方に延び、次いで上方に延びてインク溜め部32の底部に接続されるサイフォン構造を採っている。さらに、インク供給流路31と空気抜き孔40とは、インク溜め部32の長手方向の両側端部に接続されるように設けられている。
Here, the inner wall
また、上記第6流路形成積層板26及び第4流路形成積層板24のそれぞれの外側に配置される第7流路形成積層板27及び第3流路形成積層板23には、下側インク流路36と、上側共通インク流路33とを形成するための開口部が設けられている。さらに、第7流路形成積層板27及び第3流路形成積層板23のそれぞれの外側に配置される第8流路形成積層板28及び第2流路形成積層板22には、下側インク流路36と、上側個別インク流路34とを形成するための開口部が設けられている。また、最も外側に配置される第9流路形成積層板29及び第1流路形成積層板21には、上下方向インク流路35を形成するための開口部が設けられている。
In addition, the seventh flow
このように構成された所定枚数の第1流路形成積層板21〜第9流路形成積層板29を、所定の順序で積層一体化することで、インクジェットヘッドマニホールド2内には、インク供給流路31からインク吐出口37に至るインクの流路が、積層方向中央部から両側に向けて形成されると共に、図3及び図4に示すように、インクジェットヘッドマニホールド2の上側に、インク供給口2a、空気抜き口2bが開口した状態となる。また、積層一体化されたこれらの積層板の端面で、上述したインク吐出口37を開口させたインク吐出面2dが構成される。
The predetermined number of the first flow path forming laminated plates 21 to the ninth flow path forming
インクジェットヘッドマニホールド2へのインクの供給は、図4に示すように、インク供給口2aから行われる。このインク供給口2aから供給されたインクは、インク供給流路31を通って、インク溜め部32に導入され、このインク溜め部32から、上側共通インク流路33、上側個別インク流路34、上下方向インク流路35、下側インク流路36をこの順で通過して、インク吐出口37内にまで充填される。
Ink supply to the
また、上記のようにインクジェットヘッドマニホールド2内にインクが充填された状態で、FPC5を介して圧電素子6に駆動信号が加わると、駆動信号が加わった部分の圧電素子6が変形することで対応する部分の振動板4が振動し、さらにこれに対応する部分の上下方向インク流路35内のインクを押圧し、オリフィスプレート3の対応するインク吐出孔3aから所定量のインクが吐出されることになる。
Further, when a drive signal is applied to the
ここで、上記したインク供給流路31は、サイフォン構造で構成されているため、インク供給口2aから供給されるインク供給量及び供給圧が仮に安定していなくとも、インク溜め部32内のインクの状態を安定に保つことができ、インク吐出不良の発生を抑制することができる。また、インク溜め部32には、上述したように、空気抜き孔40が設けられており、インク溜め部32の内壁上部32aは、空気抜き孔40に向けて上り勾配となる傾斜面とされているので、インク溜め部32内に進入した空気を、速やかにこの空気抜き孔40から排出させることができ、これにより、インクの吐出が阻害されてしまうことを防止できる。
Here, since the above-described
次に、本実施形態に係るインクジェットヘッド1の製造方法について説明する。ここでは、まず、インクジェットヘッドマニホールド2の製造方法を図5及び図6に基づき説明する。なお、上述した第1流路形成積層板21〜第9流路形成積層板29は、以下、積層板65として説明を行う。上記の図5は、積層板65どうしを拡散接合するための熱圧着装置55を概略的に示す図であり、また、図6は、積層板65を形成するための母材プレート50を示す斜視図である。
Next, a method for manufacturing the inkjet head 1 according to this embodiment will be described. Here, first, a method of manufacturing the
図5に示すように、熱圧着装置55は、複数の積層板65を熱圧着により積層一体化したインクジェットヘッドマニホールド2を作製するための装置である。熱圧着装置55は、高温真空炉56と、この高温真空炉56の床上に設置された金属製の支え台57と、この支え台57上に設置されたあて板58と、このあて板58上に配置された複数の積層板65を上方から支え台57側に押圧するあて板59を備えた金属製の圧着冶具63と、この圧着冶具63を駆動するアクチュエータ64と、一対の金属製の位置決めピン61、62と、で主に構成される。
As shown in FIG. 5, the
ここで、上記した図1、図2及び図5に示すように、金属製(本実施形態ではSUS304製)の複数の積層板65の各々には、一対の貫通穴(位置決め穴)7、8が形成されている。この貫通穴7、8は、積層板65の積層一体化後インクの流路になる開口部(インク供給流路31及びインク溜め部32など)と同一のステージで形成され、このインク流路形成用の開口部との相対的な位置精度が確保されている。ここで、上記した位置決めピン61、62は、積層板65の貫通穴7、8に対し挿抜自在に嵌合される。
Here, as shown in FIGS. 1, 2, and 5, a pair of through holes (positioning holes) 7, 8 are formed in each of the plurality of
つまり、熱圧着装置55では、貫通穴7、8に位置決めピン61、62を挿通させた状態で、熱圧着により積層板65どうしを拡散接合する。なお、積層板65の貫通穴7、8の内壁面と位置決めピン61、62とが拡散現象により接合してしまうことなどを抑制するために、位置決めピン61、62の外周面に例えばアルミナ層などを形成することが好ましい。
That is, in the
高温真空炉56は、その炉内を最大1300℃程度まで昇温させることが可能である。また、高温真空炉56では、その炉内に接続されたターボ分子ポンプ(図示せず)などを通じて10-1〜10-10Pa程度の真空度を得ることができる。さらに、高温真空炉56は、炉内を窒素などの不活性ガス雰囲気にすることも可能である。
The high-
支え台57の上面に設けられたあて板58、及び圧着冶具63の下端部に設けられたあて板59は、熱圧着時の金属材料間での拡散現象により、支え台57(又は圧着冶具63)と積層板65とが接合してしまうことを防止するために設けられている。つまり、あて板58、59は、例えば析出硬化型ステンレス鋼などで形成されている。また、本実施形態では、支え台57上には、上述したように、位置決めピン61、62を挿通させた状態で、複数の積層板65が搭載されることになる。ここで、あて板59には、圧着冶具63が下降して支え台57上のこれら積層板65を熱圧着する際に、積層板65の上方から突出する位置決めピン61、62の形状を避けるように一対の凹部60が設けられている。
The
したがって、熱圧着装置55を用いて、実際に積層板65どうしを接合する場合には、まず、酸浸漬などによる洗浄処理により、SUS304製の各積層板65の表層にあるクロムの酸化膜(不動態皮膜)を除去する。次に、図5に示すように、各積層板65の一対の貫通穴7、8に対し、位置決めピン61、62を挿通させることで、複数の積層板65どうしをその板面に沿った方向に位置決めする。
Therefore, when the
次いで、貫通穴7、8に位置決めピン61、62を挿通させた状態の複数の積層板65を熱圧着装置55における高温真空炉56内の支え台57上に載置する。さらに、位置決めピン61、62の外形部分(例えばアルミナ層)を貫通穴7、8の内壁面に接触させることにより位置決めされた複数の積層板65を、所定温度に加熱しつつ、さらに圧着冶具63を通じて加圧し、当該積層板65どうしを拡散接合する。この熱圧着時の条件は、例えば、加熱温度950℃〜1050℃、圧力0.5〜2kg/cm2、炉内の真空度を0.0001Paとし、この状態を2時間維持し、この後さらに24時間かけて除冷処理を行う。これにより、インクジェットヘッドマニホールド2が作製される。
Next, a plurality of
ここで、上述した態様では、積層板65の本体部分(製品部分)どうしを直接積層する製法について例示したが、これに代えて、図6に示すように、積層板65の外側にあるブランク部(捨て部材)51、52を有する状態の積層板65どうしを積層一体化するようにしてもよい。図6に示すように、積層板65は、例えばSUS304製の母材プレート50を加工成形することで得られる。詳細には、非製品部分であるブランク部51、52は、各積層板65の外形部分のさらに外側に配置され且つ積層板65どうしの拡散接合後に除去されるものであって、積層板65と一体で加工成形される。このようなブランク部51、52は、積層板65本体を例えばハンドリングする場合などに有用となる。なお、ブランク部51、52と積層板65とのつなぎ部分に、ハーフエッチングなどによって切れ込みを入れておくことで、積層板65の積層一体化後、ブランク部51、52を容易に除去して、インクジェットヘッドマニホールド2を得ることができる。
Here, in the aspect mentioned above, although illustrated about the manufacturing method which laminates | stacks directly the main-body part (product part) of the
次に、このようにして作製されたインクジェットヘッドマニホールド2に対して振動板4及びオリフィスプレート3を接合し、さらにオリフィスプレート3の表面3bに撥水皮膜77を形成する方法について図7A、図7B、及び図8A、図8Bに基づき説明を行う。ここで、図7Aは、インクジェットヘッドマニホールド2に対して行われる振動板接合工程及びオリフィス接合工程を説明するための断面図であり、また、図7Bは、図7Aのインクジェットヘッドマニホールド2に接合されたオリフィスプレート3に対して行われる撥水処理工程を説明するための図である。また、図8Aは、図7Bの撥水処理工程を開始する直前のインク吐出孔3aの周辺の状態を拡大して示す断面図であり、図8Bは、図8Aの撥水処理工程を終了させる直前のインク吐出孔3aの周辺の状態を拡大して示す断面図である。なお、図7Aでは、インクジェットヘッドマニホールド2内のインクの流路の図示を省略している。
Next, a method of joining the
まず、図7Aに示すように、上記製法で作製されたインクジェットヘッドマニホールド2を両側から挟んだ状態で押圧力を付与することの可能な一対の振動板4を、当該インクジェットヘッドマニホールド2上の一対のヘッド押圧面2cに接合する。さらに、この際、インクジェットヘッドマニホールド2のインク吐出面2d上に、インク吐出口37及びインク吐出孔3aを位置合せした状態でオリフィスプレート3を接合する。ここで、インクジェットヘッドマニホールド2と、各振動板4及びオリフィスプレート3と、の接合には、上記図5の積層板65どうしの積層一体化に利用された拡散接合が適用される。また、オリフィスプレート3の拡散接合前には、インク吐出口37内への異物の混入を防止した上で、インクジェットヘッドマニホールド2の(積層板65の個々の端面で構成される)インク吐出面2dを平坦に研磨することが望ましい。
First, as shown in FIG. 7A, a pair of
次に、図7Bに示すように、塞栓部材72を用いて空気抜き口2b(空気抜き孔40)を塞ぐと共に、インクジェットヘッドマニホールド2内のインク流路(インク供給流路31、インク溜め部32、上側共通インク流路33、上側個別インク流路34、上下方向インク流路35、下側インク流路36)、及びインク吐出口37を介して、オリフィスプレート3のインク吐出孔3aとつながるインク供給口2a(インク供給流路31)に、給気ポンプ71のチューブ71aの先端を接続する。次いで、図7B、図8Aに示すように、給気ポンプ71を駆動することにより、インクジェットヘッドマニホールド2のインク供給口2aからインクの流路内に所定の気体75を供給し、この気体75を(インク吐出口37を介して)インク吐出孔3aより噴出させる。ここで、給気ポンプ71を通じて供給する気体75は、他の物質との反応性の低い不活性ガス(広義には窒素ガスを含む)などが好ましい。この後、上記の窒素ガスなどをインク吐出孔3aより噴出させた状態で、図8Bに示すように、オリフィスプレート3の表面3bに、撥水剤を塗布し且つこれを固化して撥水皮膜77をコーティングする。
Next, as shown in FIG. 7B, the
具体的には、上記の撥水剤として、例えば、ジメチルシリコーンオイルやメチルハイドロジェンシリコーンオイルなどのシリコーン系の液状の撥水剤を適用することができる。また、これに代えて、ふっ素系ポリマを有機溶剤で溶解した撥水剤を使用してもよい。撥水剤を塗布する手法としては、スピンコート、転写、ディッピング、ロールコート、スプレー、はけ塗りなどを選択することが可能である。さらに、撥水剤の乾燥固化(皮膜化)は、適用した撥水剤の物性に応じて、常温での所定時間の放置や加熱処理などを適宜行う。ここで、本実施形態の撥水処理工程では、オリフィスプレート3の表面3bに、撥水剤を塗布し且つこの撥水剤が乾燥固化して撥水皮膜77が形成されるまでの期間、図7B、図8A及び図8Bに示すようにインク吐出孔3aより窒素ガスなどを噴出させるので、インク吐出孔3aを含むインクの吐出経路を塞ぐことなく、オリフィスプレート3の表面3bに撥水加工を施すことができる。
Specifically, as the water repellent, for example, a silicone-based liquid water repellent such as dimethyl silicone oil or methyl hydrogen silicone oil can be applied. Alternatively, a water repellent obtained by dissolving a fluorine-based polymer with an organic solvent may be used. As a method for applying the water repellent, spin coating, transfer, dipping, roll coating, spraying, brushing, or the like can be selected. Further, the drying and solidification (film formation) of the water repellent is appropriately performed by leaving it at room temperature for a predetermined time or by performing a heat treatment according to the physical properties of the applied water repellent. Here, in the water repellent treatment process of the present embodiment, a period of time until the water repellent is applied to the
さらにこの後、インクジェットヘッドマニホールド2上の各振動板4の外側面に一対のFPC5及び圧電素子6を順次接合して行くことで、図1に示したインクジェットヘッド1を作製することができる。
Thereafter, the ink jet head 1 shown in FIG. 1 can be manufactured by sequentially joining a pair of
既述したように、本実施形態に係るインクジェットヘッド1の製造方法では、インク吐出孔3aより窒素ガスなどを噴出させた状態で、オリフィスプレート3の表面3bに撥水皮膜77をコーティングするので、インクの吐出経路に詰まりなどを生じさせることなく、インク吐出部分周辺に撥水処理を行うことができる。したがって、本実施形態のインクジェットヘッド1の製造方法によれば、実質的にインクの吐出動作の耐久性を向上させることができ、これによりインク吐出不良の発生を効果的に抑制することができる。
As described above, in the method of manufacturing the ink jet head 1 according to this embodiment, the
以上、本発明を実施の形態により具体的に説明したが、本発明はこの実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。上述した実施形態では、FPC5及び圧電素子6をインクジェットヘッドマニホールド2に接合する前に、撥水処理工程を行うものであったが、これに代えて、FPC5及び圧電素子6を接合した後、撥水処理工程を行うようにしてもよい。すなわち、拡散接合を行うためにヘッド本体が高温の環境下におかれることになる振動板接合工程及びオリフィス接合工程を経た後であれば、撥水処理工程をどの段階で行ってもよい。また、上記の実施形態では、複数の積層板65を積層一体化したインクジェットヘッドマニホールド2をヘッド本体(筐体)として用いていたが、無論、積層一体化構造を採らない1ブロック構造のインクジェットヘッドマニホールドも本発明に適用することができる。
Although the present invention has been specifically described above with reference to the embodiment, the present invention is not limited to this embodiment, and various modifications can be made without departing from the scope of the invention. In the above-described embodiment, the water repellent treatment step is performed before the
1…インクジェットヘッド、2…インクジェットヘッドマニホールド、2c…ヘッド押圧面、2d…インク吐出面、3…オリフィスプレート、3a…インク吐出孔、3b…オリフィスプレートの表面、4…振動板、6…圧電素子、21…第1流路形成積層板、22…第2流路形成積層板、23…第3流路形成積層板、24…第4流路形成積層板、25…第5流路形成積層板、26…第6流路形成積層板、27…第7流路形成積層板、28…第8流路形成積層板、29…第9流路形成積層板、37…インク吐出口、65…積層板、71…給気ポンプ、75…気体、77…撥水皮膜。
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Inkjet head, 2 ... Inkjet head manifold, 2c ... Head pressing surface, 2d ... Ink ejection surface, 3 ... Orifice plate, 3a ... Ink ejection hole, 3b ... Surface of orifice plate, 4 ... Vibration plate, 6 ... Piezoelectric element 21 ... 1st flow path formation laminated board, 22 ... 2nd flow path formation laminated board, 23 ... 3rd flow path formation laminated board, 24 ... 4th flow path formation laminated board, 25 ... 5th flow path formation laminated board , 26 ... sixth flow path forming laminate, 27 ... seventh flow forming laminate, 28 ... eighth flow forming laminate, 29 ... ninth flow forming laminate, 37 ... ink ejection port, 65 ... laminated. Plate 71:
Claims (4)
前記作製されたヘッド本体の前記インク吐出面に、前記インク吐出口とつながるインク吐出孔が穿孔されたオリフィス部材を接合するオリフィス接合工程と、
前記オリフィス部材の接合されたヘッド本体の前記インクの流路内に供給した気体を前記インク吐出孔より噴出させた状態で、前記オリフィス部材の表面に撥水剤を塗布し且つこれを固化する撥水処理工程と、
を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 A head body manufacturing step of manufacturing a head body having an ink discharge surface in which an ink discharge port is opened while having an ink flow path inside;
An orifice joining step for joining an orifice member having an ink ejection hole connected to the ink ejection port to the ink ejection surface of the produced head body;
In the state where the gas supplied into the ink flow path of the head body to which the orifice member is bonded is ejected from the ink discharge hole, a water repellent is applied to the surface of the orifice member and solidified. A water treatment process;
A method of manufacturing an ink jet head, comprising:
前記撥水処理工程は、少なくとも前記振動板接合工程を経た後に行われることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッドの製造方法。 A vibration plate bonding step of diffusing and bonding a pair of vibration plates for applying a pressing force generated by driving a piezoelectric element from a position sandwiching the produced head body to a pair of head pressing surfaces on the head body;
The method of manufacturing an ink jet head according to claim 1, wherein the water repellent treatment step is performed after at least the vibration plate joining step.
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