JP2009055153A - 携帯電話機テスタおよび携帯電話機の試験方法 - Google Patents

携帯電話機テスタおよび携帯電話機の試験方法 Download PDF

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Abstract

【課題】携帯電話機テスタ内で音声コーデック処理をしなくとも、携帯電話機の音声試験を自動的に行なうことができる携帯電話機テスタおよび携帯電話機の試験方法を実現することにある。
【解決手段】音声コーデック処理を行なう携帯電話機を試験する携帯電話機テスタに改良を加えたものである。本テスタは、テスト用の音声信号を生成し携帯電話機に出力する音声信号発生部と、この音声信号発生部のテスト用の音声信号を含む無線信号を携帯電話機から受信し、受信した無線信号を遅延させて携帯電話機に戻す音声折返部と、遅延された無線信号に含まれる音声信号に基づいて携帯電話機が発した音声を解析する音声信号解析部とを設けたことを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、規格に従って音声コーデック処理(デコード、エンコード)を行なう携帯電話機を試験する携帯電話機テスタおよび携帯電話機の試験方法に関し、詳しくは、携帯電話機テスタ内で音声コーデック処理をしなくとも、携帯電話機の音声試験を自動的に行なうことができる携帯電話機テスタおよび携帯電話機の試験方法に関するものである。
携帯電話機は、基地局から受信した無線信号を復調・復号化等してスピーカから音声として出力すると共に、マイクロフォンから拾った音声を符号化・変調等して無線信号に変換して基地局に送信する。
携帯電話機テスタは、このような携帯電話機の様々なテストを行なうものであり、上記の音声に関する音声試験も行なう(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
携帯電話機テスタ(以下、テスタと略す)を使用して携帯電話機の音声自動テストをする場合、テスタと被テスト対象の携帯電話機との間で呼接続を確立し通話状態にする。この通話状態で携帯電話機が無線信号を受信して空間に発する音声をテストする場合、つまり、携帯電話機のスピーカから発せられる音声をテストする場合は、ダウンリンク無線信号(テスタから携帯電話機)のデータチャネルに所定の音声コーデック処理(エンコード処理)が施された音声信号を載せて携帯電話機に受信させ、携帯電話機のスピーカから発せられる音声をテスタ側のマイクで拾って音声の特性をFFT解析等によって定量的に解析を行なう。
一方、携帯電話機から無線で送信されてきた信号に含まれる音声をテストする場合、つまり、携帯電話機のマイクロフォンが拾った音声をテストする場合は、テスタに接続したスピーカでテスト用の音声を発生させ、その音声を携帯電話機のマイクロフォンで拾う。通話状態にある携帯電話機は、マイクロフォンからの音声信号に所定の音声コーデック処理(エンコード処理)を施し、データチャネルに乗せてアップリンク無線信号(携帯電話機からテスタ)でテスタへ送信する。テスタは、携帯電話機からのアップリンク信号を受信し、所定の音声コーデック処理(デコード処理)等を行なってデジタル化した音声データを復元する。そして、復元した音声データのFFT解析等によって定量的に解析を行なう。
続いて、図3、図4を用いて、それぞれのテストの説明をする。
図3は、従来のテスタの構成を示した図であり、ダウンリンク側のテストを行なうものである。図3において、携帯電話機100は、被試験対象の無線機であり、スピーカ101、マイクロフォン102を有する。
テスタ10は、音声データ発生部11、音声コーデック処理部12、符号化・変調部13、測定用マイクロフォン14、音声信号受信部15、音声信号解析部16、判定処理部17を有し、テスト用の音声信号を含むダウンリンク無線信号を携帯電話機100に送信し、携帯電話機100からの音声の解析等を行なう。
このような装置の動作を説明する。
テスタ10と携帯電話機100それぞれの呼接続処理部(図示せず)が、呼接続を確立して通話状態にする。
そして、テスタ10の音声データ発生部11が、テスト用の音声信号の音声データを生成する。一般的に音声データは、例えば、1[kHz]の正弦波のような単音信号に相当するデジタルデータが用いられることが多い。
なお、音声信号とは、音声を発するためにスピーカを駆動させるアナログの電気信号、
マイクロフォンで拾った音声を変換したアナログの電気信号のことである。そして、音声データとは、音声信号をデジタルデータにしたものである。つまり、音声信号と音声データの違いは、アナログデータかデジタルデータかの違いであり、音声信号をデジタル化すれば音声データになる。
そして、音声コーデック処理部12が、発生部11からの音声データに規格で規定されたエンコード処理を行なう。さらに、エンコード処理された音声データを、携帯電話の通信に供されるデータチャネルのペイロードに挿入する。そして、符号化・変調部13が、データチャネルを規格で規定された仕様に沿って符号化、マッピング処理等を施し、同じく規格で規定された仕様に沿って変調して無線信号を生成し、ダウンリンク無線信号として携帯電話機100に送信する。
このダウンリンク無線信号を受信した携帯電話機100が、テスタ10で行なわれた符号化・変調処理のフローを逆にたどる形で、復調、復号化処理を行ない、音声データを取り出す。そして、携帯電話機100が、取り出した音声データを音声コーデック処理部(図示せず)にてデコード処理を実施し、音声信号を復元させる。さらに、携帯電話機100のオーディオアンプ回路(図示せず)を経由して携帯電話機100のスピーカ101を音声信号に基づいて駆動して音声を発する。この例では、1[kHz]の単音が発せられる。
空間に発生された音声を、テスタ10の測定用マイクロフォン14が拾って、音声信号に変換して音声信号受信部15に出力する。そして、音声信号受信部15が、オーディオアンプ回路(図示せず)、AD変換器(図示せず)等にて音声信号をデジタルデータの音声データに変換し、音声信号解析部16が、FFT解析して携帯電話機100からの音声の強度、周波数特性、歪み等を解析する。さらに、判定処理部17が、解析部16の解析結果それぞれが所定の規定値の範囲内であったかどうかを判定し、被テスト携帯電話機100の良否を判定する。
図4は、従来のテスタのその他の構成を示した図であり、アップリンク側のテストを行なうものである。図3と同一のものには同一の符号を付し、説明を省略する。
テスタ20は、テスタ10の代わりに設けられ、音声信号発生部21、測定用スピーカ22、復調・復号化部23、音声コーデック処理部24、音声データ解析部25、判定処理部26を有し、テスト用の音声を携帯電話機に出力し、携帯電話機100からのアップリンク無線信号を受信して解析等を行なう。
このような装置の動作を説明する。
図3に示すダウンリンク側のテスト同様に、テスタ20と携帯電話機100とが呼接続を確立し通話状態になる。
そして、テスタ20の音声信号発生部21が、テスト用の音声信号を生成してスピーカ22を駆動させて空間に音声を発生させる。一般的に音声信号は、例えば、1[kHz]の正弦波のような単音信号が用いられることが多い。そして、通話状態にある携帯電話機100が、マイクロフォン102によって音声を拾って音声信号に変換し、オーディアンプ回路(図示せず)、AD変換器(図示せず)によって音声信号からデジタルデータの音声データを生成し、規格で規定された音声コーデック処理(エンコード処理)を施す。さらに携帯電話機100が、エンコードされた音声データを携帯電話の通信に供されるデータチャネルのペイロードに挿入し、このデータチャネルを規格で規定された仕様通りに符号化、マッピング処理を施し、同じく規格で規定された仕様に沿って変調する。そして、携帯電話100が、変調信号をアップリンク無線信号としてテスタ20へ送信する。
このアップリンク無線信号をテスタ20が受信し、テスタ20の復調・復号化部が、上記の符号化・変調処理のフローを逆にたどる形で復調、復号化して音声データを取り出す。そして、音声コーデック処理部24が、取り出した音声データのデコード処理を行なう。さらに、音声データ解析部25が、デコード処理された音声データをFFT解析処理して携帯電話機100によって拾われた音声の強度、周波数特性、歪等を解析し、判定処理部26が、その解析結果が所定の規定値の範囲内であったかどうかを判定し、被テスト携帯電話機100の良否を判定する。
特開2000−9776号公報 特開2005−79707号公報
携帯電話機100との無線通信では、携帯電話機100側が規格で規定された音声コーデック仕様に準じて音声データのエンコード処理およびデコード処理を実施しているので、当然にテスタ10、20側でも音声コーデック処理(エンコード処理、デコード処理)を行なう音声コーデック処理部12、24を搭載する必要がある。
例えば、テスタ10側でダウンリンク無線信号を通じで携帯電話機100へ受信させる音声データは、携帯電話機100の音声コーデック仕様に従ってエンコードされている必要がある。一方、携帯電話機100側のマイクロフォン102で拾われアップリンク無線信号を通じてテスタ20に送信される音声データも、テスタ20側が、受信した無線信号からもとの音声データに戻すために携帯電話機100の音声コーデック仕様に従ってデコードする必要がある。
一般的に携帯電話機100の音声コーデック処理は、限られた帯域のなかで極力高音質での通話を実現するために非常に高度なコーデック処理を行なっている。また、携帯電話機との通話の環境の変化に応じてパラメータをダイナミックに適応させる必要もあり、技術的にも非常に高度な音声コーデック処理が必要とされる。
しかしながら、このような非常に高度な音声コーデック処理を行なうためには、専用のハードウェアで構成した音声コーデック処理部12、24を搭載する必要があり、装置が大型化、コストアップするという問題があった。また、専用のハードウェアでなくソフトウェアで処理することも原理的には可能だが、非常に高度な音声コーデック処理をソフトウェアで処理させるには汎用のCPUでは処理能力が不足し、結局は、テスト時間が増大したり、コストアップの原因になるという問題があった。
また、従来より「音声折り返しテスト」と呼ばれるテスタ側に音声コーデック処理を必要としないテスト手法があった。これは、携帯電話機100に呼びかけた音声が無線区間のアップリンクを介してテスタへ送信され、テスタがその音声データを一定の時間遅延させてダウンリンクにそのまま折り返して携帯電話機100に送信するというものである。これにより、テストを実施する作業者が通常の通話をするように携帯電話機100に声をかけ、一定の時間後に戻ってきた自分の声を聴覚で確認するというものである。
しかしながら、これはあくまでも人間の手作業によるもので、また音声のよしあしも人間の聴覚に頼ったものであり、テストの効率性と正確さに問題があった。
そこで本発明の目的は、携帯電話機テスタ内で音声コーデック処理をしなくとも、携帯電話機の音声試験を自動的に行なうことができる携帯電話機テスタおよび携帯電話機の試験方法を実現することにある。
請求項1記載の発明は、
音声コーデック処理を行なう携帯電話機を試験する携帯電話機テスタにおいて、
テスト用の音声信号を生成し前記携帯電話機に出力する音声信号発生部と、
この音声信号発生部のテスト用の音声信号を含む無線信号を前記携帯電話機から受信し、受信した無線信号を遅延させて前記携帯電話機に戻す音声折返部と、
前記遅延された無線信号に含まれる音声信号に基づいて携帯電話機が発した音声を解析する音声信号解析部と
を設けたことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記音声信号解析部の解析結果に基づいて、前記携帯電話機の良否を判定する判定処理部を設けたことを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、
音声信号発生部は、前記テスト用の音声信号を出力する際にタイミング信号を出力し、
音声信号解析部は、前記音声信号発生部のタイミング信号に基づく区間で音声の解析を行なうことを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、
前記携帯電話機からのアップリンク無線信号を受信して、復調および符号化を行なって前記音声折返部に出力する復調・復号化部と、
前記音声折返部が遅延させたデータの符号化および変調を行なってダウンリンク無線信号として前記携帯電話機に送信する符号化・変調部と
を設けたことを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、
前記音声信号発生部の音声信号に基づいて音声を発する測定用スピーカと、
前記携帯電話機からの音声を拾って音声信号に変換する測定用マイクロフォンと、
この測定用マイクロフォンからの音声信号をデジタルデータに変換し、前記音声信号解析部に出力する音声信号受信部と
を設けたことを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、
音声コーデック処理を行なう携帯電話機の試験方法において、
携帯電話機テスタの音声信号発生部が、テスト用の音声信号を生成し出力するステップと、
被試験対象の携帯電話機が、前記音声信号に基づく音声をマイクロフォンで入力し、入力した音声を音声コーデック処理後にアップリンク無線信号に変換して送信するステップと、
携帯電話機テスタの音声折返部が、前記携帯電話機からのアップリンク無線信号を遅延させてダウンリンク無線信号として前記携帯電話機に送信するステップと、
前記携帯電話機が、前記ダウンリンク無線信号を受信し、音声コーデック処理して前記ダウンリンク無線信号から音声信号を復元してスピーカから音声を出力するステップと、
携帯電話機テスタの音声信号解析部が、前記携帯電話機からの音声の解析を行なうステップと
を有することを特徴とするものである。
本発明によれば以下の効果がある。
請求項1〜5によれば、携帯電話機テスタの音声折返部が、テスト用の音声信号を含む無線信号を携帯電話機から受信し、受信した無線信号を所定の時間遅延させてから携帯電話機に折り返す。そして、携帯電話機テスタの音声解析部が、遅延された無線信号内の音声信号に基づいて携帯電話機が発した音声を解析する。これにより、音声コーデック処理を施す携帯電話機の試験において、携帯電話機テスタ側で音声コーデック処理をしなくとも、携帯電話機の音声試験を自動的に行なうことができる。従って、携帯電話機テスタ側では、音声データのエンコードおよびデコードに関わる音声コーデック処理のための特別なハードウェア、ソフトウェアを実装する必要が無く、装置の小型化が図れると共に、コストを抑えることができる。
請求項6によれば、携帯電話機テスタの音声折返部が、テスト用の音声信号を含むアップリンク無線信号を遅延させてダウンリンク無線信号として携帯電話機に送信する。そして、携帯電話機テスタの音声信号解析部が、ダウンリンク無線信号に含まれる音声信号に基づいて携帯電話機が発した音声の解析を行なう。これにより、音声コーデック処理を施す携帯電話機の試験において、携帯電話機テスタ側で音声コーデック処理をしなくとも、携帯電話機の音声試験を自動的に行なうことができる。従って、携帯電話機テスタ側では、音声データのエンコードおよびデコードに関わる音声コーデック処理のための特別なハードウェア、ソフトウェアを実装する必要が無く、装置の小型化が図れると共に、コストを抑えることができる。
以下図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施例を示した構成図である。ここで、図3、図4と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。
図1において、携帯電話機テスタ10、20の代わりに携帯電話機テスタ30が設けられる。携帯電話機テスタ30は、音声信号発生部31、測定用スピーカ32、復調・復号化部33、音声折返部34、符号化・変調部35、測定用マイクロフォン36、音声信号受信部37、音声信号解析部38、判定処理部39を有し、携帯電話機100と無線信号の送受信および音声の入出力を行なう。
音声信号発生部31は、テスト用の音声信号を出力し、このテスト用の音声信号を出力する際にタイミング信号も出力する。測定用スピーカ32は、発生部31の音声信号に基づいて空間に音声を発する。
復調・復号化部33は、携帯電話機100からのアップリンク無線信号を受信する。音声折返部34は、復調・復号化部33からのデータを所定の時間だけ遅延させて出力する。符号化・変調部35は、音声折返部34で遅延されて出力されたデータをダウンリンク無線信号に変換して携帯電話機100に送信する。
測定用マイクロフォン36は、携帯電話機100からの音声を拾って音声信号として出力する。音声信号受信部37は、測定用マイクロフォン36からの音声信号が入力され、音声データに変換する。音声信号解析部38は、音声信号発生部31からタイミング信号が入力され、音声信号受信部37から音声データが入力される。判定処理部39は、音声信号解析部38から解析結果が入力される。
測定用スピーカ32および測定用マイクロフォン36は、テスタ30と物理的に離れた位置に設置される携帯電話機100に所望の方向・位置等から音声の発生、取得ができるように、テスタ30の筐体外にケーブルで接続される。
このような装置の動作を説明する。ここで、図2は、図1に示す装置の動作を示したタイミングチャートである。図2(a)は、音声信号発生部31の出力を示し、図2(b)は、音声信号受信部37への入力を示し、図2(c)は、音声信号解析部38の解析対象のゲートを示し、図2(a)〜(c)共に横軸は時間軸である。なお、各部31〜39間における遅延時間、無線信号の授受による遅延時間等、さらに、変調、復調、符号化、復号化等に要する時間等は無視できるものとして説明する。
まず、図3、図4に示すテスト同様に、テスタ30と携帯電話機100それぞれの呼接続処理部(図示せず)が呼接続を確立し通話状態になる。
そして、音声信号発生部31が、テスト用の音声信号を発生し、この音声信号によって測定用スピーカ32が駆動されて空間に音声が発生する。音声信号は、例えば、1[kHz]の正弦波の単音信号で、かつ、その発生時間がTwの時間に制御されて発生される。一例として、発生時間Twを0.5[sec]とする(図2(a)参照)。また、音声信号発生部31が、テスト用の音声信号の発生と共にタイミング信号を音声信号解析部38に出力する(図2の時刻t0)。
そして、通話状態にある携帯電話機100が、マイクロフォン102によって音声を拾って音声信号に変換し、この音声信号を携帯電話機100のオーディアンプ回路(図示せず)、AD変換器(図示せず)によってデジタルデータの音声データを生成する。さらに、携帯電話機100の音声コーデック処理部(図示せず)が、規格で規定された音声コーデック処理(エンコード処理)を施す。さらに、携帯電話機100が、エンコードされた音声データを携帯電話機の通信に供されるデータチャネルのペイロードに規格の規定に従って挿入する。そして、このデータチャネルを規格で規定された仕様通りに符号化、マッピング処理を施し、同じく規格で規定された仕様に沿って変調する。そして、携帯電話100が、変調信号をアップリンク無線信号としてテスタ30へ送信する。
このアップリンク無線信号をテスタ30が受信し、テスタ30の復調・復号化部33が、携帯電話機100での符号化・変調処理のフローを逆にたどる形でアップリンク無線信号の復調および復号化を行なう。そして、音声折返部34が、復調・復号化部33からの復号されたデータを所望の時間遅延させた後、符号化・変調部35に出力する。ここでは一例として遅延時間Tdを1.5[sec]とする。さらに、音声折返部34で折り返されたデータを、符号化・変調部35が、規格で規定された使用通りに符号化、マッピング処理を施し、同じく規格で規定された方法で変調してダウンリンク無線信号として携帯電話機100に送信する。
すなわち、テスタ30の音声折返部34が、携帯電話機100からのアップリンク無線信号を遅延させ、アップリンク無線信号と同一の内容(同一の音声信号)のダウンリンク無線信号を携帯電話機100に折り返すが、折り返しは携帯電話機100にてコーデックされた音声データのままで行なわれ、音声コーデック処理によるエンコード、デコードの処理は存在しない。
そして、このダウンリンク無線信号を受信した携帯電話機100が、テスタ30の符号化・変調部35で行なわれた符号化・変調処理(つまり、携帯電話機100が行なった符号化・変調処理)のフローを逆にたどる形で、復調、復号化処理を行ない、音声データを取り出す。そして、携帯電話機100が、取り出した音声データを音声コーデック処理部(図示せず)にて音声コーデック処理(デコード処理)を実施し、音声信号を復元させる。さらに、携帯電話機100のオーディオアンプ回路(図示せず)を経由して携帯電話機100のスピーカ101を音声信号に基づいて駆動して音声を発する。この例では、1[kHz]の単音が発せられる。
図2(b)に示すように、携帯電話機100のスピーカ101から発声される音声は、テスタ30の音声折返部34で設定された遅延時間Tdの遅延(本実施例では、1.5[sec])を持って空間に発生され、かつ音声の発生期間は、テスタ30の音声信号発生部31が測定用スピーカ32に音声を出力させた期間Tw(本実施例では、0.5[sec])と同等になる。
つまり、テスタ30と携帯電話機100とで呼接続が確立され通話状態にあり、テスタ30が音声折り返しモードになっている。これにより、通話状態において携帯電話機100のマイクロフォン102で拾われた音声が、アップリンク無線信号を介してテスタ30に受信された後、アップリンク無線信号に含まれる音声信号を所定の遅延時間後にダウンリンク信号を介してテスタ100に折り返される。このような音声折り返しモードでは、携帯電話機100のマイクロフォン102に話しかけると、所定の遅延時間後に携帯電話機100のスピーカ101から話しかけた音声が出力されるというものであり、手動で人間の聴覚に頼った音声テストを実施する際に使われることのある一つの手法と同等である。
そして、被テスト携帯電話機100のスピーカ101から空間に発生された音声を、測定用マイクロフォン36が拾って音声信号に変換して音声信号受信部37に出力する。さらに、音声信号受信部37が、受信部37内のオーディオアンプ回路(図示せず)、AD変換器(図示せず)を介してアナログの音声信号をアナログ−デジタル変換して音声データに変換し、音声信号解析部38に出力する。
そして、音声信号解析部38が、音声データをFFT解析によって、その強度、周波数特性、歪等の解析を行なうが、音声信号発生部31からのタイミング信号に基づく区間で音声のFFT解析を行なう。すなわち、音声信号解析部38が、FFTを行なう解析区間を、音声の出力開始時点(図2の時刻t0)から遅延時間Tdの遅延後を解析区間の開始点(図2の時刻t1)とし、この開始点から時間Tw後に終了するように解析ゲートの区間として、FFT解析を行なう。
さらに、判定処理部39が、解析部38の解析結果が所定の規定値の範囲内であったかどうかを判定し、被テスト携帯電話機100の良否を判定する。
このように、テスタ30の音声折返部34が、テスト用の音声信号を含むアップリンク無線信号を携帯電話機100から受信し、受信したアップリンク無線信号を所定の時間遅延させてから同一の音声信号を含むダウンリンク無線信号を携帯電話機100に折り返す。そして、テスタ30の音声解析部38が、ダウンリンク無線信号の音声信号に基づいて携帯電話機100から発せられた音声を解析する。これにより、音声コーデック処理を施す携帯電話機100の試験において、テスタ30側で音声コーデック処理をしなくとも、携帯電話機100の音声試験を自動的に行なうことができる。従って、テスタ30側では、音声データのエンコードおよびデコードに関わる音声コーデック処理のための特別なハードウェア、ソフトウェアを実装する必要が無く、装置の小型化が図れると共に、コストを抑えることができる。
また、アップリンク側とダウンリンク側のテスト、つまりは携帯電話機100のスピーカ101とマイクロフォン102のテストを一つのテストステップにて同時にテストすることが可能であり、図3、図4に示すように2種類のテストシーケンスを必要としないので、テストシーケンスの簡略化ができ、テストスピードを向上できる。
そして、音声信号解析部38が、音声信号受信部37からの音声データのうち、時間的な解析ゲートを通過した音声データのみを解析対象として限定するので、音声信号発生部31が発生した元の音声信号が解析部38の解析対象として混入してしまうことを防ぐと共に、外来の音声雑音が混入する確率を減らすこともでき、携帯電話機100の音声テストを正確に実施することができる。
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、以下に示すようなものでもよい。
音声信号発生部31が出力する音声信号の時間Twおよび音声折返部34の遅延時間Tdは、どのような値でもよい。
本発明の一実施例を示した構成図である。 図1に示す装置の動作の一例を示したタイミングチャートである。 従来の携帯電話機テスタの構成を示した図である。 従来の携帯電話機テスタのその他の構成を示した図である。
符号の説明
30 携帯電話機テスタ
31 音声信号発生部
32 測定用スピーカ
33 復調・復号化部
34 音声折返部
35 符号化・変調部
36 測定用マイクロフォン
37 音声信号受信部
38 音声信号解析部
39 判定処理部
100 携帯電話機
101 スピーカ
102 マイクロフォン

Claims (6)

  1. 音声コーデック処理を行なう携帯電話機を試験する携帯電話機テスタにおいて、
    テスト用の音声信号を生成し前記携帯電話機に出力する音声信号発生部と、
    この音声信号発生部のテスト用の音声信号を含む無線信号を前記携帯電話機から受信し、受信した無線信号を遅延させて前記携帯電話機に戻す音声折返部と、
    前記遅延された無線信号に含まれる音声信号に基づいて携帯電話機が発した音声を解析する音声信号解析部と
    を設けたことを特徴とする携帯電話機テスタ。
  2. 前記音声信号解析部の解析結果に基づいて、前記携帯電話機の良否を判定する判定処理部を設けたことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機テスタ。
  3. 音声信号発生部は、前記テスト用の音声信号を出力する際にタイミング信号を出力し、
    音声信号解析部は、前記音声信号発生部のタイミング信号に基づく区間で音声の解析を行なうことを特徴とする請求項1または2記載の携帯電話機テスタ。
  4. 前記携帯電話機からのアップリンク無線信号を受信して、復調および符号化を行なって前記音声折返部に出力する復調・復号化部と、
    前記音声折返部が遅延させたデータの符号化および変調を行なってダウンリンク無線信号として前記携帯電話機に送信する符号化・変調部と
    を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の携帯電話機テスタ。
  5. 前記音声信号発生部の音声信号に基づいて音声を発する測定用スピーカと、
    前記携帯電話機からの音声を拾って音声信号に変換する測定用マイクロフォンと、
    この測定用マイクロフォンからの音声信号をデジタルデータに変換し、前記音声信号解析部に出力する音声信号受信部と
    を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の携帯電話機テスタ。
  6. 音声コーデック処理を行なう携帯電話機の試験方法において、
    携帯電話機テスタの音声信号発生部が、テスト用の音声信号を生成し出力するステップと、
    被試験対象の携帯電話機が、前記音声信号に基づく音声をマイクロフォンで入力し、入力した音声を音声コーデック処理後にアップリンク無線信号に変換して送信するステップと、
    携帯電話機テスタの音声折返部が、前記携帯電話機からのアップリンク無線信号を遅延させてダウンリンク無線信号として前記携帯電話機に送信するステップと、
    前記携帯電話機が、前記ダウンリンク無線信号を受信し、音声コーデック処理して前記ダウンリンク無線信号から音声信号を復元してスピーカから音声を出力するステップと、
    携帯電話機テスタの音声信号解析部が、前記携帯電話機からの音声の解析を行なうステップと
    を有することを特徴とする携帯電話機の試験方法。
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