JP2009052540A - 流体吸入吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カム機構を用い且つ構造が簡単なポンプを提供する。
【解決手段】シリンダ2内にて往復及び回転可能に配置されたピストン4の外周面に形成されたカム溝42,43は、回転運動の向きRにシリンダ中心軸Xの周りで進行するうちにシリンダ内端面からの距離が増加する距離増加部42a,43aと減少する距離減少部42b,43bとを有する。シリンダ内周面21から内側に突出する係合ピン61,62がカム溝42,43と係合する。シリンダ2には隔室に連通可能な吸入口23及び吐出口24が形成されている。ピストン4の外周面にて先端面41に連なるように形成された切欠部44は、軸Xの方向に関し吸入口23及び吐出口24との選択的連通が可能なように、且つ軸Xの周りの周方向に関し距離増加部42a,43aに対応するように形成されている。ピストン4に形成された摺動溝45が回転駆動手段の駆動力伝達突起82,83と係合している。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプ及びコンプレッサ等の流体吸入吐出装置に関するものであり、特にカム機構を用いた流体吸入吐出装置に係るものである。
容積型のポンプとしては往復ポンプ及び回転ポンプがある。
代表的な往復ポンプでは、シリンダまたはケーシング内でピストンまたはプランジャーを往復運動させることで隔室の容積を変動させ、この容積変動と吸入側の弁及び吐出側の弁の動作とを組み合わせることで、流体の吸入及び吐出を行う。往復ポンプの一種であるダイヤフラムポンプでは、ダイヤフラムを振動させ、この振動と吸入側の弁及び吐出側の弁の動作とを組み合わせることで、流体の吸入及び吐出を行う。ダイヤフラムポンプにおいてダイヤフラムの振動を駆動するためにカム機構を利用したものが特開平8−121253号公報(特許文献1)に記載されている。
一方、代表的な回転ポンプでは、可動ベーン付きロータ、歯車及びねじなどの回転部材を回転させることで該回転部材とケーシングなどとにより形成される隔室を吸入側から吐出側へと移動させ、これにより流体の吸入及び吐出を行う。また、回転カムを利用したカムポンプが特開平8−42448号公報(特許文献2)に記載されている。
特開平8−121253号公報 特開平8−42448号公報
しかるに、特許文献1に記載のカム機構を利用したダイヤフラムポンプでは、逆止弁等のポンプ弁の使用が必須である。また、特許文献2に記載のカムポンプでは、駆動側の回転カムと従動側の回転カムとを同期回転させるための手段が必須である。このように、従来のカム機構を用いたポンプでは、ポンプ弁や同期回転手段が必要であり、構造の簡単化が難しいという難点がある。このような難点は、類似の構造を持つ圧縮性流体の圧縮のためのコンプレッサにおいても同様に存在する。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みて、カム機構を用い且つ構造が簡単なポンプ及びコンプレッサ等の流体吸入吐出装置を提供することを目的とするものである。
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
中心軸に関し回転対称性を有する内周面をもつシリンダ;
該シリンダ内にて前記中心軸の方向の往復運動及び該中心軸の周りでの回転運動の双方が可能なように配置されたピストン;
該ピストンの往復運動を許容しつつ前記ピストンの回転運動を駆動する回転駆動手段;及び
前記ピストンの先端面と前記シリンダの内周面及び内端面とにより形成される隔室に連通可能に且つ前記中心軸を挟んで互いに反対側に位置するようにして前記シリンダに形成された吸入口及び吐出口、を備えており、
前記ピストンと前記シリンダとの間には前記ピストンの回転運動を前記往復運動に変換するカム機構が介在しており、
前記ピストンの外周部には前記隔室と連通せる切欠部が形成されており、該切欠部は、前記中心軸の方向に関しては前記ピストンの往復運動の際に前記吸入口及び吐出口との連通が可能なように、且つ前記中心軸の周りの周方向に関しては前記ピストンの回転運動の際に前記吸入口及び吐出口との選択的連通が可能なように、形成されていることを特徴とする流体吸入吐出装置、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記カム機構は、前記ピストンの外周部に形成され前記中心軸の周りで周回する外向きカム溝と、前記シリンダに保持され前記外向きカム溝に係合する内向き係合部とを含んでおり、前記外向きカム溝は、それに沿って前記回転運動の向きに前記中心軸の周りで進行するうちに、前記中心軸の方向に関する前記シリンダの内端面からの距離が最小値から次第に増加して最大値に至り前記最大値から次第に減少して前記最小値に至るように形成されている。
本発明の一態様においては、前記カム機構は、前記シリンダの内周部に形成され前記中心軸の周りで周回する内向きカム溝と、前記ピストンに保持され前記内向きカム溝に係合する外向き係合部とを含んでおり、前記内向きカム溝は、それに沿って前記回転運動の向きに前記中心軸の周りで進行するうちに、前記中心軸の方向に関する前記シリンダの内端面からの距離が最小値から次第に増加して最大値に至り前記最大値から次第に減少して前記最小値に至るように形成されている。
本発明の一態様においては、前記ピストンの切欠部は前記先端面に連なっている。本発明の一態様においては、前記ピストンには前記切欠部と前記隔室とを連通させる連通孔が形成されている。本発明の一態様においては、前記ピストンの外周部には前記中心軸の方向に関して前記切欠部の両側にピストンリングが付されている。
本発明の一態様においては、前記流体吸入吐出装置はポンプであり、前記カム機構は、前記ピストンの回転運動の際に前記隔室の容積が最大値から次第に減少して最小値に至る前記中心軸の周りでの前記ピストンの回転角度範囲が、前記ピストンの回転運動の際に前記隔室の容積が最小値から次第に増加して最大値に至る前記中心軸の周りでの前記ピストンの回転角度範囲と同等になるように、形成されている。
本発明の一態様においては、前記流体吸入吐出装置はコンプレッサであり、前記カム機構は、前記ピストンの回転運動の際に前記隔室の容積が最大値から次第に減少して最小値に至る前記中心軸の周りでの前記ピストンの回転角度範囲が、前記ピストンの回転運動の際に前記隔室の容積が最小値から次第に増加して最大値に至る前記中心軸の周りでの前記ピストンの回転角度範囲より大きくなるように、形成されている。
本発明によれば、回転駆動手段によりピストンを回転運動させることで、カム機構の作用によりシリンダ内でピストンが往復運動し、その際に、隔室容積が増加し且つ吸入口から切欠部を介して隔室内へと流体が吸入され、また隔室容積が減少し且つ隔室内の流体が切欠部を介して吐出口から吐出される。このように、本発明では、ピストンの切欠部及び中心軸方向に関し切欠部と同一の位置にあるピストン外周面部分が弁の機能を持つので、別途の弁は不用であり、しかも構造が簡単である。
以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施の形態を説明する。
図1は本発明による流体吸入吐出装置としてのポンプの一実施形態を示す模式的分解斜視図であり、図2はその組立て状態を示す縦断面図であり、図3はこのポンプの上部平面断面図(上側から見た断面図)であり、図4はこのポンプの下部底面断面図(下側から見た断面図)である。
シリンダ2の内周面21は、中心軸Xに関し回転対称性を有する。シリンダ2内にはピストン4が配置されている。ピストン4は、シリンダ2に対して、中心軸Xの方向の往復運動及び中心軸Xの周りでの回転運動の双方が可能である。すなわち、中心軸Xはピストン4の回転運動の際の回転中心でもある。ピストン4の先端面41とシリンダ2の内周面21及び内端面22とにより隔室Cが形成される。シリンダ2には、中心軸Xを挟んで互いに反対側に位置する吸入口23及び吐出口24が形成されている。吸入口23及び吐出口24は、後述するように、ピストン4の往復運動及び回転運動に伴い、適時、隔室Cとの連通が可能である。
ピストン4の外周部には、中心軸Xの周りで周回する外向きカム溝(即ち外面に形成されたカム溝)42,43が形成されている。このカム溝42,43についての「周回」は、中心軸Xと直交する面内でのみ延在することを意味するものではなく、中心軸Xと直交する面に対してカム溝42,43の少なくとも一部が斜めに交わるように延在することをも含む意味である。カム溝42,43は、中心軸Xの周りでのピストン4の回転運動の向き(図1における矢印Rの向き)の空間固定角度座標に関して、角度が増加して中心軸Xの周りで進行して一周する(すなわちカム溝42,43に沿ってピストン回転運動の向きに中心軸Xの周りで一周する)うちに、中心軸Xの方向に関するシリンダ2の内端面22からの距離が最小値(カム溝42についてはd1:カム溝43についてはd2)から次第に増加して最大値(カム溝42についてはD1:カム溝43についてはD2)に至り、更に該最大値から次第に減少して最小値に至るように形成されている。ここで、シリンダ2の内端面22からの距離が最小値から次第に増加して最大値に至るカム溝部分42a,43aを距離増加部といい、シリンダ2の内端面22からの距離が最大値から次第に減少して最小値に至るカム溝部分42b,43bを距離減少部という。尚、カム溝43はカム溝42を中心軸Xの方向に平行移動した位置にある。カム溝42,43は、距離減少部42b,43bが中心軸Xの周りで距離増加部42a,43aと同等な角度範囲(180度)に亘って存在するように、形成されている。
ピストン4の外周部には、先端面41に連なる切欠部44が形成されている。切欠部44は、中心軸Xの方向に関しては、ピストン4の往復運動の際に吸入口23及び吐出口24との連通が可能なように形成されている。切欠部44は、また、中心軸Xの周りの周方向に関しては、ピストン4の回転運動の際に吸入口23及び吐出口24との選択的連通が可能なように形成されており、カム溝42,43の距離増加部42a,43aの一部に対応して位置する。ここで、選択的連通とは、連通が吸入口23及び吐出口24の双方と同時になされることがなく一方を選んで連通することを意味する。尚、切欠部44以外のピストン4の外周面部分であって中心軸Xの方向に関し切欠部44と同一の位置にある部分は、シリンダ2の内周面21に密接している。
シリンダ2の内周面21からは、カム溝42,43にそれぞれ係合する内向き係合ピン(即ち内方へと突出する係合ピン)61,62が内側に突出して設けられている。係合ピン61,62は、シリンダ2に形成されたネジ穴にそれぞれ適合せる調整ネジ63,64によりその突出位置が調整される。
すなわち、本実施形態では、ピストン4とシリンダ2との間に介在しピストン4の回転運動を往復運動に変換するカム機構は、ピストン4の外周部に形成され中心軸Xの周りで周回する外向きカム溝42,43と、シリンダ2に保持され外向きカム溝42,43に係合する内向き係合部としての内向き係合ピン61,62とを含んでいる。
ピストン4には、中心軸Xの方向に関して先端面41とは反対の側に、中心軸Xの方向に延びた1対の摺動溝45,46が形成されている。摺動溝45,46は、中心軸Xを挟んで互いに反対側に配置されている。このように、ピストン4では、中心軸Xの方向に関して、カム溝42,43が切欠部44と摺動溝45,46との間に配置されている。
ピストン4の中心軸Xの方向の往復運動を許容しつつ当該ピストン4の中心軸Xの周りでの回転運動を駆動する回転駆動手段8が設けられている。この回転駆動手段8は、不図示の回転駆動源たとえば電動モータの出力軸から回転力の伝達を受ける回転軸81と、該回転軸81に取り付けられ上記ピストンの1対の摺動溝45,46に係合する1対の駆動力伝達突起82,83とを有する。
本実施形態では、不図示の電動モータの出力軸から回転力の伝達を受けて、回転軸81が中心軸Xの周りで矢印Rの向きに回転する。これにより、回転軸81に取り付けられている駆動力伝達突起82,83と摺動溝45,46との係合関係に基づき、ピストン4がシリンダ2内で中心軸Xの周りで矢印Rの向きに回転せしめられる。その際、係合ピン61,62とカム溝42,43との係合関係に基づき、ピストン4はシリンダ2内で中心軸Xの方向の往復運動をする。この往復運動は、ピストン4が1回転するうちに1往復するようになされ、その移動距離はD1−d1=D2−d2である。
シリンダ2が空間固定されているとし、中心軸Xの周りでのピストン4の空間固定回転角度をθとして、ピストン4の往復運動に伴う隔室Cの容積Vの変化は、図5に示されるようになる。すなわち、ピストン4の回転角度θが0度から180度まで変化する時に、係合ピン61,62がカム溝42,43の距離増加部42a,43aと係合し、隔室容積Vは最小値V1から最大値V2まで変化する。続いて、ピストン4の回転角度θが180度から360度(=0度)まで変化する時に、係合ピン61,62がカム溝42,43の距離減少部42b,43bと係合し、隔室容積Vは最大値V2から最小値V1まで変化する。以下、同様に繰り返す。尚、カム溝の距離増加部42a,43a及び距離減少部42b,43bのパターン(すなわち角度θの変化に対する、中心軸Xの方向に関するシリンダ2の内端面22からの距離の変化のパターン)は、適宜変更することができる。
図5には、ピストン4の往復運動及び回転運動に伴うピストン切欠部44と吸入口23及び吐出口24との連通状態の変化も示されている。ピストン4の回転角度θが0度より僅かに大きいθ1から180度より僅かに小さいθ2までの間は、切欠部44は吸入口23と連通し(吸入口連通ON)、吐出口24とは連通しない(吐出口連通OFF)。ピストン4の回転角度θが180度より僅かに大きいθ3から360度より僅かに小さいθ4までの間は、切欠部44は吐出口24と連通し(吐出口連通ON)、吸入口23とは連通しない(吸入口連通OFF)。ピストン4の回転角度θが0度からθ1までの間、θ2からθ3までの間、及びθ4から360度までの間は、切欠部44は吸入口23及び吐出口24のいずれとも連通しない。これらの間では、ピストン4の往復運動の距離は小さく、隔室Cの容積Vの変化は小さい。以下、同様に繰り返す。尚、図2〜図4は、ピストンの回転角度θが0度の状態を示す。
以上のように、本実施形態では、カム機構は、ピストン4の回転運動の際に隔室Cの容積が最大値から次第に減少して最小値に至る中心軸Xの周りでのピストン4の回転角度範囲が、ピストン4の回転運動の際に隔室Cの容積が最小値から次第に増加して最大値に至る中心軸Xの周りでのピストン4の回転角度範囲と同等になるように、形成されている。
かくして、ピストン4の回転角度θが0度から360度まで変化する(すなわちピストン4が1回転する)うちに、吸入口23から隔室C内へと流体が吸入され、該流体が隔室Cから吐出口24へと吐出され、ポンプ作用がなされる。
本実施形態によれば、ピストン4の切欠部44、及び中心軸Xの方向に関し切欠部44と同一の位置にあるピストン外面部分(切欠部44以外の部分)がポンプ弁の機能を持つので、別途のポンプ弁は不用であり、しかも構造が簡単である。本実施形態では、カム溝42,43と係合ピン61,62とを係合させたカム機構は、ピストン4の回転運動から当該ピストン4の往復運動を生ぜしめるのに利用されている。隔室Cの容積変化自体はピストン4の往復運動により実現するので、本実施形態のポンプは往復ポンプの一種ではある。しかし、隔室Cの容積変化を実現させるピストン4が回転するという意味からは、本実施形態のポンプは回転ポンプの要素をも有する複合形式のポンプであるということもできる。
図6は本発明による流体吸入吐出装置としてのポンプの他の実施形態を示す模式的斜視図であり、図7はその分解斜視図である。図8はその組立て状態を示す縦断面図であり、図9は図8のA部平面断面図(上側から見た断面図)であり、図10は図8のB部平面断面図(上側から見た断面図)であり、図11は図8のC部底面断面図(下側から見た断面図)である。これらの図において、上記図1〜図4におけると同様な部材には同一の符号が付されている。
本実施形態では、シリンダ2の上部に、回転駆動源としての電動モータ10が取り付けられている。該電動モータの出力回転軸101は、回転駆動手段8の回転軸81と回転力伝達可能なように結合されている。また、ピストン4の外周部には1つのカム溝42が設けられている。これに対応して、シリンダ2には、カム溝42と係合する内向き係合部としての1つの内向き係合ピン65が取り付けられている。この係合ピン65は、上記図1〜図5に関し説明した実施形態の係合ピン61と調整ネジ63とを一体化させたものに相当する。
本実施形態のポンプの動作及び作用効果は、本質的には上記図1〜図5に関し説明した実施形態のものと同一である。
以上の実施形態では流体吸入吐出装置が流体の吸入吐出に使用されるポンプであるが、本発明においては流体吸入吐出装置は圧縮性流体の吸入吐出に用いられるコンプレッサであってもよい。この場合には、装置を構成する要素として上記ポンプの場合と同様なものを使用することができるが、ポンプの場合とは異なり流体圧縮過程が必要であるので、カム溝のパターン及び切欠部の形状をポンプの場合と異なるものにする。以下、コンプレッサの実施形態を示すが、ここでは上記ポンプに関する実施形態と同一の符号を用いて説明する。
図12に、コンプレッサの場合における、上記図5と同様なピストン4の往復運動及び回転運動に伴う隔室Cの容積Vの変化並びにピストン切欠部44と吸入口23及び吐出口24との連通状態の変化の一例が示されている。切欠部44を、ピストン4がその回転運動の向きに中心軸Xの周りで回転する際に上記ポンプの場合より十分に小さい角度範囲内で吸入口23及び吐出口24と選択的に連通するように形成する。また、カム溝42,43は、距離減少部42b,43bが中心軸Xの周りで距離増加部42a,43aより大きな角度範囲に亘って存在するように、形成されている。すなわち、距離増加部42a,43aの角度範囲は[θ2−θ1]より僅かに大きな値であり、距離減少部42b,43bの角度範囲は[θ4−θ2]より僅かに小さい値である。角度θ4からθ1より僅かに小さい角度までの範囲内では、カム溝42,43は、中心軸Xの方向に関するシリンダ2の内端面22からの距離が一定の距離一定部とされている。尚、カム溝の距離増加部42a,43a及び距離減少部42b,43bのパターンは、適宜変更することができる。特に、距離減少部42b,43bについては、この部分の最終領域を除く大半の領域に係合ピン61,62が係合する間に流体圧縮過程が実施され、中心軸Xの方向に関するシリンダ2の内端面22からの距離が前半領域では急激に且つ後半領域では緩やかに変化してもよいし、前半領域では緩やかに且つ後半領域(最終領域を除く)では急激に変化してもよい。
以上のように、流体吸入吐出装置がコンプレッサである場合には、カム機構は、ピストン4の回転運動の際に隔室Cの容積が最大値から次第に減少して最小値に至る中心軸Xの周りでのピストン4の回転角度範囲が、ピストン4の回転運動の際に隔室Cの容積が最小値から次第に増加して最大値に至る中心軸Xの周りでのピストンの回転角度範囲より大きくなるように、形成される。
本実施形態のコンプレッサの動作及び作用効果は、流体圧縮過程があることからカム溝42,43のパターン及び切欠部44の形状を上記のようにしていることを除いて、本質的には上記図1〜図5に関しポンプについて説明した実施形態のものと同一である。
図13は本発明による流体吸入吐出装置としてのポンプの他の実施形態を示す模式的部分断面図である。この図において、上記図1〜図4及び図6〜図11におけると同様な部材には同一の符号が付されている。
本実施形態では、ピストン4の外周部に形成され中心軸Xの周りで周回する外向きカム溝42の断面形状が半円形状である。シリンダ2に保持され外向きカム溝42に係合する内向き係合部として、調整ネジ66により内方への突出位置が調整される内向き係合ボール67が用いられている。
また、ピストン4の外周部には複数のピストンリング5が付されている。これらのピストンリング5は、中心軸Xの方向に関してそれぞれ、外向きカム溝42の上側、外向きカム溝42と切欠部44との間、及び切欠部44の下側に位置している。かくして、ピストン4の外周部には中心軸Xの方向に関して切欠部44の両側にピストンリング5が付されている。切欠部44は先端面41に連なっていない。そこで、ピストン4には切欠部44と隔室Cとを連通させる連通孔48が形成されている。
本実施形態のポンプの動作及び作用効果は、本質的には上記図1〜図11に関し説明した実施形態のものと同一である。
図14は本発明による流体吸入吐出装置としてのポンプの他の実施形態を示す模式的分解斜視図である。図15はその組立て状態を示す模式的斜視図である。図16はその組立て状態を示す縦断面図であり、図17は図16のa部平面断面図(上側から見た断面図)であり、図18は図16のd部平面断面図(上側から見た断面図)であり、図19は図16のc部底面断面図(下側から見た断面図)である。これらの図において、上記図1〜図4及び図6〜図11におけると同様な部材には同一の符号が付されている。
本実施形態は、図1〜図4及び図6〜図11の実施形態とは、カム機構の構成が異なる。また、シリンダは2つの部材2,2’により形成される。
即ち、本実施形態では、カム機構は、シリンダ2,2’の内周部に形成され中心軸Xの周りで周回する内向きカム溝(即ち内面に形成されたカム溝)26と、ピストン4に保持され内向きカム溝26に係合する外向き係合部(即ち外方へと突出する係合部)68とを含む。
内向きカム溝26は、それに沿って、中心軸Xの周りでのピストン4の回転運動の向きの空間固定角度座標に関して、角度が増加して中心軸Xの周りで進行して一周する(すなわちカム溝26に沿ってピストン回転運動の向きに中心軸Xの周りで一周する)うちに、中心軸Xの方向に関するシリンダ2の内端面21からの距離が最小値から次第に増加して最大値に至り最大値から次第に減少して最小値に至るように形成されている。ここで、シリンダ2の内端面22からの距離が最小値から次第に増加して最大値に至るカム溝部分を距離増加部といい、シリンダ2の内端面22からの距離が最大値から次第に減少して最小値に至るカム溝部分を距離減少部という。カム溝26は、距離減少部が中心軸Xの周りで距離増加部と同等な角度範囲(180度)に亘って存在するように、形成されている。
外向き係合部68は、ピストン4に径方向に形成されたネジ穴にねじ込まれたネジと該ネジにより支持されたローラとからなる。該ローラが内向きカム溝26の側面即ち中心軸Xの方向を向いた互いに対向する面に係合する。
切欠部44は、カム溝26の距離増加部の一部に対応して位置する。
本実施形態のポンプの動作及び作用効果は、本質的には上記図1〜図11に関し説明した実施形態のものと同一である。
本発明によるポンプの実施形態を示す模式的分解斜視図である。 図1のポンプの組立て状態を示す縦断面図である。 図1のポンプの上側から見た断面図である。 図1のポンプの下側から見た断面図である。 図1のポンプの動作説明図である。 本発明によるポンプの実施形態を示す模式的斜視図である。 図6のポンプの分解斜視図である。 図6のポンプの組立て状態を示す縦断面図である。 図6のポンプのA部平面断面図である。 図6のポンプのB部平面断面図である。 図6のポンプのC部底面断面図である。 本発明によるコンプレッサの動作説明図である。 本発明によるポンプの実施形態を示す模式的部分断面図である。 本発明によるポンプの実施形態を示す模式的分解斜視図である。 図14のポンプの組立て状態を示す模式的斜視図である。 図14のポンプの組立て状態を示す縦断面図である。 図14のポンプのa部平面断面図である。 図14のポンプのd部平面断面図である。 図14のポンプのc部底面断面図である。
符号の説明
2,2’ シリンダ
21 内周面
22 内端面
23 吸入口
24 吐出口
26 内向きカム溝
4 ピストン
41 先端面
42,43 外向きカム溝
42a,43a 距離増加部
42b,43b 距離減少部
44 切欠部
45,46 摺動溝
48 連通孔
5 ピストンリング
61,62,65 内向き係合ピン
63,64,66 調整ネジ
67 内向き係合ボール
68 外向き係合部
8 回転駆動手段
81 回転軸
82,83 駆動力伝達突起
10 電動モータ
101 出力回転軸
X 中心軸
C 隔室

Claims (8)

  1. 中心軸に関し回転対称性を有する内周面をもつシリンダ;
    該シリンダ内にて前記中心軸の方向の往復運動及び該中心軸の周りでの回転運動の双方が可能なように配置されたピストン;
    該ピストンの往復運動を許容しつつ前記ピストンの回転運動を駆動する回転駆動手段;及び
    前記ピストンの先端面と前記シリンダの内周面及び内端面とにより形成される隔室に連通可能に且つ前記中心軸を挟んで互いに反対側に位置するようにして前記シリンダに形成された吸入口及び吐出口、を備えており、
    前記ピストンと前記シリンダとの間には前記ピストンの回転運動を前記往復運動に変換するカム機構が介在しており、
    前記ピストンの外周部には前記隔室と連通せる切欠部が形成されており、該切欠部は、前記中心軸の方向に関しては前記ピストンの往復運動の際に前記吸入口及び吐出口との連通が可能なように、且つ前記中心軸の周りの周方向に関しては前記ピストンの回転運動の際に前記吸入口及び吐出口との選択的連通が可能なように、形成されていることを特徴とする流体吸入吐出装置。
  2. 前記カム機構は、前記ピストンの外周部に形成され前記中心軸の周りで周回する外向きカム溝と、前記シリンダに保持され前記外向きカム溝に係合する内向き係合部とを含んでおり、前記外向きカム溝は、それに沿って前記回転運動の向きに前記中心軸の周りで進行するうちに、前記中心軸の方向に関する前記シリンダの内端面からの距離が最小値から次第に増加して最大値に至り前記最大値から次第に減少して前記最小値に至るように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の流体吸入吐出装置。
  3. 前記カム機構は、前記シリンダの内周部に形成され前記中心軸の周りで周回する内向きカム溝と、前記ピストンに保持され前記内向きカム溝に係合する外向き係合部とを含んでおり、前記内向きカム溝は、それに沿って前記回転運動の向きに前記中心軸の周りで進行するうちに、前記中心軸の方向に関する前記シリンダの内端面からの距離が最小値から次第に増加して最大値に至り前記最大値から次第に減少して前記最小値に至るように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の流体吸入吐出装置。
  4. 前記ピストンの切欠部は前記先端面に連なっていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の流体吸入吐出装置。
  5. 前記ピストンには前記切欠部と前記隔室とを連通させる連通孔が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の流体吸入吐出装置。
  6. 前記ピストンの外周部には前記中心軸の方向に関して前記切欠部の両側にピストンリングが付されていることを特徴とする、請求項5に記載の流体吸入吐出装置。
  7. 前記流体吸入吐出装置はポンプであり、前記カム機構は、前記ピストンの回転運動の際に前記隔室の容積が最大値から次第に減少して最小値に至る前記中心軸の周りでの前記ピストンの回転角度範囲が、前記ピストンの回転運動の際に前記隔室の容積が最小値から次第に増加して最大値に至る前記中心軸の周りでの前記ピストンの回転角度範囲と同等になるように、形成されていることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の流体吸入吐出装置。
  8. 前記流体吸入吐出装置はコンプレッサであり、前記カム機構は、前記ピストンの回転運動の際に前記隔室の容積が最大値から次第に減少して最小値に至る前記中心軸の周りでの前記ピストンの回転角度範囲が、前記ピストンの回転運動の際に前記隔室の容積が最小値から次第に増加して最大値に至る前記中心軸の周りでの前記ピストンの回転角度範囲より大きくなるように、形成されていることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の流体吸入吐出装置。
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