JP2009051265A - タイヤのパンク防止用部材および車輪組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】パンクの発生を良好に防止することができながら、タイヤへの装着作業も良好に行うことができるタイヤのパンク防止用部材および車輪組立体を提供する。
【解決手段】二輪車用のタイヤの内周面におけるタイヤ半径方向外方寄り部分とチューブの外周面との間で環状に配設されるタイヤのパンク防止用部材であって、繊維に樹脂またはゴムを含浸または被覆させて繊維基体13が形成され、前記繊維基体13の内周側に、緩衝材14が配設されている。これにより、繊維基体13の皺がない状態に保持できたパンク防止用部材5を得ることができ、このパンク防止用部材5を、タイヤの内周面に沿って、皺がない状態で、容易かつ良好に装着することができる。また、チューブとは緩衝材14が接した状態で配設されるので、内部摩擦によりチューブがパンクすることを最小限に抑えることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、二輪車用のタイヤがパンクすることを防止するパンク防止用部材、およびこのパンク防止用部材が組み付けられた車輪組立体に関するものである。
一般に、自転車のタイヤは、空気が注入されるチューブを内装した状態で、車輪の内輪部分をなすリムに装着して構成される。この自転車のタイヤの、悪戯以外のパンク要因として多いものは、「刺さり物パンク」と、「乗り上げパンク(いわゆるリム打ちパンク)」と、「内部摩擦」とが挙げられる。
ここで、「刺さり物パンク」は、地面に落ちていた鋭利な金属やガラス片などの刺さり物が、タイヤの外周面からタイヤ内に突き刺さって、チューブに孔があき、チューブ内の空気が抜けてしまうことにより生じる。
「乗り上げパンク(いわゆるリム打ちパンク)」は、チューブ内の空気圧が比較的低い状態で段差部などに乗り上げた際に、チューブが段差部とリムとの間で挟まれてつぶれたような状態になるまで圧迫されてチューブに亀裂が入り、チューブ内の空気が抜けてしまうことにより生じる。
「内部摩擦」は、一般に硬いゴム材料等で形成されたタイヤと、柔らかいゴム材料等で形成されたチューブとが内部で互いに擦れ合って摩擦を生じ、チューブにおける摩擦部分が損傷して孔があき、チューブ内の空気が抜けてしまうことにより生じる。なお、内部摩擦は、タイヤが接地した際に大きく変形する、タイヤの内周面におけるタイヤ半径方向外方寄り部分と、これに臨むチューブの外周面との間で発生する場合が多い。
なお、このようにパンクした状態で、搭乗者が強引に自転車に乗って走行すると、接地面とリムとの間にタイヤと空気の抜けたチューブとが挟まれ、接地面やリムからの衝撃力が弱められることなくチューブに作用し、チューブに多数の孔があくなど、ひどく損傷して、その後の使用ができなくなる場合が多い。
このような自転車のタイヤのパンクを防止する方法として、二輪車用のタイヤの内周面におけるタイヤ半径方向外方寄り部分とチューブの外周面との間に、環状のタイヤのパンク防止用部材を配設する手法が既に知られている。このタイヤのパンク防止用部材として、特許文献1に、たて糸とよこ糸とからなる織物を用いた繊維材を用いたものが開示されている。なお、特許文献1に示されたパンク防止用部材では、織物のたて糸やよこ糸の一部に高剛性繊維よりなるたて糸やよこ糸を適宜の配列で配設している。
上記のような繊維材からなるパンク防止用部材をタイヤとチューブとの間に介装すると、タイヤを通して刺さり物が斜め方向から刺さった際に、刺さり物の先端部が前記繊維に刺さったり、繊維間の間に挟まれたりして、刺さり物がパンク防止用部材を貫通し難くなり、パンクの発生を減少させることができる。
しかしながら、上記のように、単に繊維を編んだ繊維材を用いただけでは、たて糸やよこ糸が、これらの糸を並べている方向に対して、位置規制されていないので、刺さり物が繊維材の面に対してほぼ直交する方向に強く刺さった場合などに、繊維同士が目ずれ(位置ずれ)することで刺さり物の進入箇所に繊維間の隙間を生じ、この隙間を通って刺さり物が侵入してチューブに達し、パンクの防止性能を十分には発揮できない問題がある。
また、自転車のタイヤを段差部などに乗り上げた際に、繊維同士の間が広がってしまい、この繊維の間に、タイヤを破って入り込んだ段差部の角部分が侵入してチューブに亀裂が入り、乗り上げパンクの防止機能が不十分となるおそれがある。
本出願人の発明者らは、これらの問題などに対処する方法として、パンク防止用部材として用いる繊維材に樹脂やゴムを被覆または含浸させることを考えだした。
このように、パンク防止用部材として、繊維材に樹脂やゴムを被覆または含浸させた繊維体を用いると、繊維同士が目ずれしないので、繊維同士の目ずれによって刺さり物が貫通することを防止できて、刺さり物パンクの発生を最小限に抑えることができる。なお、前記繊維体は、タイヤとは別体であるので、刺さり物がタイヤを貫通して内部に侵入してきた際には、繊維体がタイヤから離反してチューブ側に変形した状態となるが、このように刺さり物の刺さり具合に応じて変形することで、刺さり物パンクの発生を良好に抑えることができる。また、繊維同士の間の隙間が広がらないので、タイヤを破って入り込んだ段差部の角部分が侵入することを防止できて、乗り上げパンクの発生を抑止できる。
特開平10−16523号公報
しかしながら、上記のようにパンク防止用部材として、繊維に樹脂やゴムを被覆または含浸させた繊維体を用いる場合に、この繊維体からなるパンク防止用部材をタイヤの内面に沿わせながら装着しなければならないが、この繊維体は、厚めの布形状となるため、装着時に皺が発生することが考えられ、皺を発生させないように丁寧に装着しようとすると、多くの手間や時間がかかってしまう。また、皺ができている場合には、その部分が重なって厚くなるため、チューブと擦れ易くなり、この箇所で内部摩擦が発生してチューブがパンクしてしまうおそれが高くなる。
また、パンク防止用部材として、上記の繊維体を用いた場合、繊維体とチューブとの接触箇所で繊維とチューブとが接触して擦れあい内部摩擦を生じることが予想され、このような内部摩擦によるパンクの発生については抑制できないおそれがある。
本発明は上記課題を解決するもので、パンクの発生を良好に防止することができながら、タイヤへの装着作業も良好に行うことができるタイヤのパンク防止用部材および車輪組立体を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明のタイヤのパンク防止用部材は、二輪車用のタイヤの内周面におけるタイヤ半径方向外方寄り部分とチューブの外周面との間で環状に配設されるタイヤのパンク防止用部材であって、繊維に樹脂またはゴムを含浸または被覆させて繊維基体が形成され、前記繊維基体の内周側に、緩衝材が配設されていることを特徴とする。
上記構成により、繊維基体の内周側に緩衝材を配設したことで、繊維基体を皺がない状態に保持できたパンク防止用部材を得ることができ、このパンク防止用部材を、タイヤの内周面に沿って、皺がない状態で、容易かつ良好に装着することができる。また、チューブに対して繊維とは接触せずに緩衝材が接した状態で配設されるので、内部摩擦によりチューブがパンクすることを最小限に抑えることができる。
また、本発明のタイヤのパンク防止用部材は、繊維が、高強力かつ高弾性率のものであることを特徴とし、これにより、刺さり物が繊維自体を切断したり侵入したりして貫通することを、より確実に防止することができる。
また、本発明のタイヤのパンク防止用部材は、緩衝材が、繊維基体よりも柔らかく、かつチューブと同等もしくはチューブよりも柔らかいことを特徴とし、これにより、内部摩擦によりチューブがパンクすることを、より確実に防止することができる。
また、本発明のタイヤのパンク防止用部材は、緩衝材が、繊維基体よりも幅が広くて、繊維基体の両端部よりも緩衝材の両端部が幅方向に延びた形状であることを特徴とする。
この構成により、パンク防止用部材を装着した際に、繊維基体の両端部側面が幅広の緩衝材によって覆われるようにして配設されて、比較的硬い繊維基体の両端部側面がチューブに接触することを確実に防止でき、この結果、内部摩擦によりチューブがパンクすることを、一層確実に防止できる。
また、本発明の車輪組立体は、上記特徴を有するパンク防止用部材が、二輪車用のタイヤの内周面とチューブの外周面との間に配設されていることを特徴とする。
以上のように本発明によれば、タイヤのパンク防止用部材として、繊維に樹脂またはゴムを含浸または被覆させた繊維基体を用いることで、繊維同士の目ずれ(位置ずれ)を防止できて、刺さり物パンクや乗り上げパンクの発生を良好に抑止することができる上に、繊維基体の内周側に緩衝材を配設したことで、繊維基体を皺がない状態に保持できて、このパンク防止用部材を、タイヤの内周面に沿って、皺がない状態で、容易かつ良好に装着することができ、パンク防止用部材の装着作業も能率的に行うことができる。また、チューブには緩衝材が接触することになるので、内部摩擦によりチューブがパンクすることを最小限に抑えることができ、パンク防止機能に対する信頼性をさらに向上させることができる。
また、繊維基体の繊維として、高強力かつ高弾性率のものを用いることで、パンクの防止機能を一層高めることができる。
また、緩衝材として、繊維基体よりも幅が広くて、繊維基体の両端部よりも緩衝材の両端部が幅方向に延びた形状のものを用いることで、比較的硬い繊維基体の両端部側面がチューブに接触することを防止できて、内部摩擦によるチューブのパンクを、より確実に防止でき、信頼性を一層向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る車輪組立体の断面図(タイヤ軸を含む横断面)、図2(a)は本発明の実施の形態に係るパンク防止用部材の単体の全体側面図、図2(b)および(c)はパンク防止用部材の断面図(タイヤ軸を含む横断面)および拡大断面図、図3(a)〜(e)は同パンク防止用部材の繊維基体の平面図、断面図、拡大平面図、拡大断面図および全体側面図、図4は車輪組立体の刺さり物が刺さった状態を示す断面図、図5は同車輪組立体のパンク状態の断面図(なお、図5のみ接地面が下方となるように示している)である。
図1に示すように、車輪組立体1は、図示しない車軸およびスポークに取り付けられた、内輪部分をなすリム2に、ゴム製のタイヤ3の内周端部分であるビード部3aが嵌め込まれて構成されており、このリム2とタイヤ3とで構成される内部空間に、空気が注入されるゴム製のチューブ4と本発明の実施の形態に係るパンク防止用部材5とが内装される。パンク防止用部材5は、二輪車の一例としての自転車用のタイヤ3の内周面におけるタイヤ半径方向外方寄り部分3bとチューブ4の外周面との間に配設されている。なお、タイヤ3としては硬質のゴム材料が用いられ、チューブ4としては軟質のゴム材料が用いられている。また、図1における3cはタイヤ3のクラウン部である。
図2(a)に示すように、パンク防止用部材5の全体形状は、側面視して環状とされている。また、図3(a)〜(e)に示すように、パンク防止用部材5は、それぞれ高強力・高弾性率の繊維(高強力繊維と称す)11(詳しくは、それぞれ高強力・高弾性率のたて糸11aとよこ糸11bとを編んだもの)にゴム12(または樹脂)を含浸(または被覆(コーティング))させて繊維基体13を形成し、図2(a)(b)に示すように、この繊維基体13の内周側に、緩衝材14を配設して構成されている。
ここで、高強力繊維11としては、アラミド繊維や、ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、PVA繊維(ポリビニルアルコールを成分とする合成繊維)、PBO繊維(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサザール繊維)等が好ましい。また、含浸または被覆するゴムとしてはNBR(ニトリルブタジエンゴム)やNR(天然ゴム)がよい。また、ラテックス(水溶性エマルジョン)を含浸(浸漬(ディッピング))させてもよい。樹脂をコーティング(被覆)する場合には、被覆材料としてはPU(ポリウレタン)やPVC(ポリ塩化ビニル)を用いることができる。
繊維基体13の製造方法としては、高強力繊維11をゴム12(または樹脂)を含浸(または被覆)した後に、帯状に切断し、端部同士を接合して環状にする。この際の接合工程では接着剤を用いてもよいし、縫製などで機械的に結合してもよい。また、含浸させる材料によっては、端部同士を溶着させることもできる。
また、緩衝材14として未発泡材料を用いる場合には、ゴム焼き(加硫成型)したゴムや、押出し成型したエラストマーを用いると好適であり、また、発泡倍率の低い(2〜10倍)ゴムスポンジや発泡ウレタンを用いてもよい。また、二液性のウレタンなどを使用して、環状の金型に注型して成型することも可能である。また、発泡材料を用いる場合に、ゴム焼き(加硫成型)した発泡ゴムを切断して環状にしたり、押出し成型したりしてもよい。なお、緩衝材14は、繊維基体13よりも柔らかく、かつチューブ4と同等もしくはチューブ4よりも柔らかい材質のものが用いられ、ショアーA硬度で10〜60と、柔らかいものがよい。
そして、繊維基体13の片面に接着剤を塗布し、緩衝材14(例えば加硫成型したゴムシート)に貼ることでパンク防止用部材5を形成する。この際に、緩衝材14として円環状のものを用いてもよいし、帯状のものを用いてもよい。また、緩衝材14としての未加硫ゴムを繊維基体13にトッピングして、タイヤ3の内周面に沿い易いように、ゴム内圧成型により半円形状に形成するなどして繊維基体13の表面にゴム層などの緩衝材14を作製してもよい。
なお、この実施の形態では、パンク防止用部材5は、図2(c)に示すように、外力を受けていない自然放置状態(チューブ4からの力を受けていない状態(パンク状態を含む))の、横断面の形状が略台形形状となるように形成されている。すなわち、パンク防止用部材5の内周平面部5bが外周平面部5aおよびリム2よりも幅広であり、内周平面部5bと外周平面部5aとが、外周平面部5aの両端部から両側方に傾斜して広がるような傾斜面部5cを介して接続された形状とされている。そして、外周平面部5aと傾斜面部5cとの露出面部分が、繊維基体13で構成されている。
上記構成により、パンク防止用部材5として、繊維11に樹脂またはゴム12を含浸または被覆させた繊維基体13を用いて、この繊維基体13を、タイヤ3の内周面におけるタイヤ半径方向外方寄り部分に臨む、パンク防止用部材5の外周面側に配設しているので、繊維同士が目ずれせず、この目ずれによって刺さり物が貫通することを防止できる。すなわち、樹脂またはゴム12によって、繊維11同士の相対位置が固定される(すなわち、樹脂またはゴム12が、隣り合う繊維11同士の相対位置を固定する固定材として機能する)ので、繊維11同士の間の隙間が広がることがなく、刺さり物Sが繊維11自体を破壊(切断)しない限り、目ずれによって刺さり物Sが繊維基体13を突き抜けることを防止できる。また、パンク防止用部材5は、タイヤ3とは別体(分離可能)であるため、図4に示すように、刺さり物Sがタイヤ3を貫通して内部に侵入してきた際でも、繊維基体13がタイヤ3の内周面におけるタイヤ半径方向外方寄り部分3bから離反してチューブ4側に変形するだけで済み、刺さり物Sがチューブ4に達することを防止できて、刺さり物Sによるパンクの発生を良好に防止できる。なお、繊維基体13の繊維として高強力・高弾性率の繊維(高強力繊維)11を用いることで、刺さり物Sが繊維自体を切断したり侵入したりして貫通することを、より確実に防止することができる。
また、自転車のタイヤ3が、接地面に形成された段差部などに乗り上げた際でも、繊維11同士の固定材として機能する樹脂またはゴム12により、繊維11同士が目ずれしてこれらの間の隙間が広がることが防止されるので、繊維11の間に、タイヤ3を破って入り込んだ段差部の角部分が侵入することを低減することができる。しかも、繊維基体13の内周側に緩衝材14が配設されているので、チューブ4が、タイヤ3および繊維基体13と、リム2との間に強く挟み込まれて圧迫される作用が緩和され、この結果、乗り上げパンク(いわゆるリム打ちパンク)の発生を最小限に抑えることができる。
さらに、チューブ4は、繊維基体13ではなくて、緩衝材14に接した状態で配設されるので、緩衝材14としてチューブ4よりも柔らかいものを用いることで、チューブ4と緩衝材14とが擦れた場合でも、緩衝材14がすり減ることがあっても、チューブ4は損傷し難くなる。この結果、内部摩擦によりチューブ4がパンクすることを低減できる。
また、万一、何らかの原因でチューブ4に孔があくなどして空気が抜けてパンクした場合でも、図5に示すように、パンク防止用部材5の緩衝材14上にチューブ4が載った状態となり、パンクしたチューブ4を下方からパンク防止用部材5の緩衝材14で受けることができるので、接地面からの振動や衝撃が緩衝材14で緩和されてチューブ4に伝達されにくくなり、一時的に自転車を走行させることが可能となる。
また、上記実施の形態においては、パンクしてチューブ4から空気が抜けてしまった場合でも、図5に示すように、接地面8の部分近傍箇所では、タイヤ3におけるパンク防止用部材5の外周平面部5aに対応する箇所が略平面形状となっているので、比較的広い面積で安定して接地でき、パンクした状態で一時的に走行する際でも安定した状態で走行できる利点もある。
さらに本発明では特に、繊維基体13の内周側に緩衝材14を配設したことで、パンク防止用部材5をタイヤ3に組み付ける前の単体製品である状態では、繊維基体13が内周側から緩衝材14で支持され、パンク防止用部材5として円環形状など、良好な形状に保持でき、かつ、繊維基体13を皺がない状態に保持できる。したがって、自転車の組立時(タイヤ交換時の組立時を含む)などに、パンク防止用部材5をタイヤ3の内周側に装着する際でも、この装着作業を容易かつ能率的に行うことができる。また、皺がない良好な状態でタイヤ3の内周側に装着することができるので、皺の発生に起因する内部摩擦を発生してパンクを生じることがなくなり、良好な信頼性を維持できる。
なお、上記の実施の形態では、パンク防止用部材5の断面形状が略台形形状となるように形成されている場合を述べたが、これに限るものではなく、図6(a)、(b)に示すように、繊維基体13および緩衝材14とも平板形状であったり、繊維基体13は平板形状で、緩衝材14は、両端部が薄肉状となるような傾斜面14aを有する形状であったりしてもよい。
さらに、上記の実施の形態では、繊維基体13と緩衝材14とが同じ幅である場合を述べたが、これに限るものではなく、図7に示すように、緩衝材14が、繊維基体13よりも幅が広くて、繊維基体13の両端部よりも緩衝材14の両端部が幅方向に延びた形状に形成してもよい。なお、緩衝材14の幅方向の各端部が、繊維基体13の各端部よりも、幅方向寸法Aで2mm以上大きいと、より好適である。
この構成により、パンク防止用部材5を装着した際に、比較的硬い材質からなる繊維基体13の両端部側面が、柔らかで幅広の緩衝材14によって覆われるように配設されて、比較的硬い繊維基体13の両端部側面がチューブ4に接触することを確実に防止できる。この結果、内部摩擦によりチューブ4がパンクすることを一層確実に防止でき、信頼性をさらに向上させることができる。
また、何れの場合においても、緩衝材14の厚みは、0.3〜10mmが好適であり、厚みが0.3mm以上あることで、パンク防止用部材5を形成した際に、その全体形状が良好に保たれ、装着しやすい。また、緩衝材14の厚みを10mm以下とすることで、チューブ4による弾力性能の低下を抑えることができる。
上記実施の形態では、パンク防止用部材が装着される車輪組立体が、二輪車の一例としての自転車用である場合を述べたが、これに限るものではなく、バイクやオートバイなどの自動二輪車用としても適用可能である。
本発明の実施の形態に係る車輪組立体の断面図(タイヤ軸を含む横断面) (a)は本発明の実施の形態に係るパンク防止用部材の全体側面図、(b)および(c)は同パンク防止用部材の断面図(タイヤ軸を含む横断面)および拡大断面図 (a)〜(e)は同パンク防止用部材の繊維基体の平面図、横断面図、拡大平面図、拡大断面図、および全体側面図 本発明の実施の形態に係る車輪組立体に刺さり物が刺さった状態を示す断面図 同車輪組立体のパンク状態の断面図 (a)および(b)はそれぞれ同パンク防止用部材の変形例の断面図 同パンク防止用部材の他の変形例の断面図
符号の説明
1 車輪組立体
2 リム
3 タイヤ
4 チューブ
5 パンク防止用部材
11 繊維(高強力繊維)
12 ゴム(固定材)
13 繊維基体
14 緩衝材
S 刺さり物

Claims (5)

  1. 二輪車用のタイヤの内周面におけるタイヤ半径方向外方寄り部分とチューブの外周面との間で環状に配設されるタイヤのパンク防止用部材であって、
    繊維に樹脂またはゴムを含浸または被覆させて繊維基体が形成され、
    前記繊維基体の内周側に、緩衝材が配設されていることを特徴とするタイヤのパンク防止用部材。
  2. 繊維が、高強力かつ高弾性率のものであることを特徴とする請求項1記載のタイヤのパンク防止用部材。
  3. 緩衝材が、繊維基体よりも柔らかく、かつチューブと同等もしくはチューブよりも柔らかいことを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤのパンク防止用部材。
  4. 緩衝材が、繊維基体よりも幅が広くて、繊維基体の両端部よりも緩衝材の両端部が幅方向に延びた形状であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のタイヤのパンク防止用部材。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のパンク防止用部材が、二輪車用のタイヤの内周面とチューブの外周面との間に配設されていることを特徴とする車輪組立体。
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