JP2009046623A - 二成分形硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた作業性を有するとともに、硬化後の塗料付着性にも優れた二成分形硬化性組成物を提供すること。
【解決手段】(A)末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、(B)ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマーと、(C)一般式(1):CH=CR−CH−CH(1)〔式中、Rは炭素数6〜8のアルキル基を示す〕で表されるα−オレフィン二量体またはその水素添加物と、(D)脂肪酸で処理され、処理脂肪酸量が5〜15重量%であり、およびBET比表面積が20〜40m/gである炭酸カルシウムとを含んでなる、二成分形硬化性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、二成分形硬化性組成物、さらに詳しくは、作業性および塗料付着性に優れた、特に土木、建築用のシーリング材として有用な二成分形硬化性組成物に関する。
従来、土木、建築用シーリング材として、末端にイソシアネート基を含有するウレタンプレポリマー(以下、「末端NCO含有プレポリマー」と称する。)を含んでなる基剤成分(または硬化剤成分)を用いた二成分形ポリウレタン系シーリング材および二成分形ポリサルファイド系シーリング材が多用されている。これらのシーリング材には、一般に、シーリング材の柔軟性付与、低粘度化のために可塑剤(減粘剤)が配合されている。これらのシーリング材において、末端NCO含有プレポリマーは、アルミパウチに充填された状態で提供され、作業現場における混合工程において手作業で混合容器に絞りだされる。しかし、末端NCO含有プレポリマーは、その材温が低下すると著しく粘度が上昇するため、低温下における作業ではアルミパウチから絞りだすのが困難になるとともに、アルミパウチ内への残量が増え、規定量が混合容器に供給できず、混合不良や物性低下の原因となる。
また、上記シーリング材においては、施工後、その表面に塗料を塗布することが多いが、この場合、従来のフタル酸系可塑剤を使用した場合、該可塑剤が塗膜に移行して塗膜に粘着性を生じさせ、粉塵が付着するなどによりシーリング材上の塗膜を汚染し、その意匠性を大きく損なう(ブリード汚染)という問題があった。
そこで、可塑剤の塗膜への移行性を改善するためにフタル酸系可塑剤に代えて、パラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素、ポリブテン、沸点が150℃以上の液状炭化水素などを可塑剤として使用することが提案されている(特許文献1および特許文献2)。これらの炭化水素系可塑剤を使用することでシーリング材の塗料汚染性を著しく改善することができるとともに、末端NCO含有プレポリマーを低粘度化することができるので、低温における作業性も改善することができる。
しかし、これらの炭化水素系可塑剤において十分な減粘効果を有するものは、分子量が低く、流動性が高く、引火点が低く、それゆえ末端NCO含有プレポリマーとの相溶性は低く、また、配合された末端NCO含有プレポリマーの引火点は低下するため、取り扱い上の制限は厳しくなる。一方、分子量を大きくすると末端NCO含有プレポリマーとの相溶性や引火点は高くなるが、流動性が低下し、十分な減粘効果が得られず、低温環境における作業性を改善することができなかった。
さらに、これらの炭化水素可塑剤は、極性が低く、シーリング材に対する塗料の密着性が低下するなどの問題もあった。
特開2000−160133号公報 特開2001−354946号公報
本発明の目的は、末端NCO含有プレポリマーを含んでなる基剤成分(または硬化剤成分)が高い引火点を有するとともに冬場の作業環境においても十分に低粘度であり、容器であるアルミパウチからの良好な搾り出し性を示し、さらに、基剤成分および硬化剤成分を混合した状態で高いチキソ性を示すなど、優れた作業性を有するとともに、硬化後の塗料付着性にも優れた二成分形硬化性組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、(A)末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含んでなる基剤成分(または硬化剤成分)と、(B)ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマーを含んでなる硬化剤成分(または基剤成分)から構成される二成分形硬化性組成物において、(C)一般式(1):
CH=CR−CH−CH (1)
〔式中、Rは炭素数6〜8のアルキル基を示す〕
で表されるα−オレフィン二量体またはその水素添加物と、
(D)脂肪酸で処理され、処理脂肪酸量が5〜15重量%であり、およびBET比表面積が20〜40m/gである炭酸カルシウムとを配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明には、以下の好適な実施態様が含まれる:
〔1〕(A)末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、
(B)ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマーと、
(C)一般式(1):
CH=CR−CH−CH (1)
〔式中、Rは炭素数6〜8のアルキル基を示す〕
で表されるα−オレフィン二量体またはその水素添加物と、
(D)脂肪酸で処理され、処理脂肪酸量が5〜15重量%であり、およびBET比表面積が20〜40m/gである炭酸カルシウムと
を含んでなる、二成分形硬化性組成物。
〔2〕α−オレフィン二量体は、2−オクチル−1−ドデセンである上記〔1〕に記載の硬化性組成物。
〔3〕上記〔1〕または〔2〕に記載の二成分形硬化性組成物を含んでなるシーリング材。
〔4〕上記〔1〕または〔2〕に記載の二成分形硬化性組成物を含んでなる接着剤。
〔5〕(A)末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、
(C)一般式(1)
CH=CR−CH−CH (1)
〔式中、Rは炭素数6〜8のアルキル基を示す〕
で表されるα−オレフィン二量体またはその水素添加物と
を含んでなる、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー組成物。
本発明の硬化性組成物は、末端NCO含有プレポリマーを含んでなる基剤成分(または硬化剤成分)が高い引火点を有するとともに冬場の作業環境においても十分に低粘度であり、容器であるアルミパウチからの良好な搾り出し性を示し、さらに、基剤成分および硬化剤成分を混合した状態で高いチキソ性を示すなど、優れた作業性を有するとともに、硬化後の塗料付着性にも優れている。したがって、本発明の硬化性組成物は、シーリング材、接着剤などとして好適に使用することができる。
本発明に係る二成分形硬化性組成物(以下、「本発明の硬化性組成物」とも称する。)は、
(A)末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、
(B)ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマーと、
(C)一般式(1):
CH=CR−CH−CH (1)
〔式中、Rは炭素数6〜8のアルキル基を示す〕
で表されるα−オレフィン二量体またはその水素添加物と、
(D)脂肪酸で処理され、処理脂肪酸量が5〜15重量%であり、およびBET比表面積が20〜40m/gである炭酸カルシウムと
を含んでなる。
本発明の硬化性組成物は、上記末端NCO含有プレポリマー(A)を含んでなる基剤成分(または硬化剤成分)と、上記ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマー(B)を含んでなる硬化剤成分(または基剤成分)から構成されるものであり、好適には、上記末端NCO含有プレポリマー(A)と上記α−オレフィン二量体またはその水素添加物(C)を含んでなる基剤成分(または硬化剤成分)と、上記ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマー(B)と上記脂肪酸処理炭酸カルシウム(D)と、必要に応じて、上記α−オレフィン二量体またはその水素添加物(C)と、硬化触媒、カルボン酸等の安定剤、充填剤、老化防止剤、接着付与剤、可塑剤、溶剤等を含んでなる硬化剤成分(または基剤成分)から構成される。
本発明の硬化性組成物は、基剤成分(または硬化剤成分)の主成分として(A)末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(末端NCO含有プレポリマー)を含む。
当該末端NCO含有プレポリマー(A)は、各種のポリオールに対して過剰量のポリイソシアネート化合物を反応(通常、OH/NCO=1/1.3〜1/3.0)させることによって製造できる。
上記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖等の多価アルコールにプロピレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドとエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドとを付加重合したポリエーテルポリオール類;エチレングリコール、プロピレングリコールおよびこれらのオリゴグリコール類;ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール類;ポリカプロラクトンポリオール類;ポリカーボネートポリオール類;ポリエチレンアジペート等のポリエステルポリオール類;ポリブタジエンポリオール類;ヒマシ油等のヒドロキシル基を有する高級脂肪酸エステル類;ポリエーテルポリオール類またはポリエステルポリオール類にビニルモノマーをグラフト化したポリマーポリオール類等が挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族、脂肪族または脂環族に属する任意のものを使用し得る。例えば、トリレンジイソシアネート(TDI;2,4−異性体、2,6−異性体およびその混合物)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、クルードTDI、クルードMDI、ポリメチレン・ボリフェニルイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、および水素化キシリレンジイソシアネート、並びにこれらのイソシアヌレート化物、カルボジイミド化物、ビューレット化物等が挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性組成物において、上記末端NCO含有プレポリマー(A)は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、本発明の硬化性組成物における上記末端NCO含有プレポリマー(A)の使用量は、硬化性組成物全量に対して、好適には10〜45重量%、より好適には15〜35重量%である。
本発明の硬化性組成物は、硬化剤成分(または基剤成分)の主成分として(B)ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマーを含む。
上記(B)におけるポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖等の多価アルコールにプロピレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドとエチレンオキサイド、等のアルキレンオキサイドとを付加重合したポリエーテルポリオール類;エチレングリコール、プロピレングリコールおよびこれらのオリゴグリコール類;ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール類;ポリカプロラクトンポリオール類;ポリカーボネートポリオール類;ポリエチレンアジペート等のポリエステルポリオール類;ポリブタジエンポリオール類;ヒマシ油等のヒドロキシル基を有する高級脂肪酸エステル類;ポリエーテルポリオール類またはポリエステルポリオール類にビニルモノマーをグラフト化したポリマーポリオール類等が挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記(B)におけるポリサルファイドエーテルポリマー(以下、単に「ポリサルファイドポリマー」と称する。)とは、主鎖中に式:
−(RO)n−
〔式中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは6〜200の整数を示す〕
で表されるポリエーテル部分と、式:
−(COC2mOC−Sx)− (a)
−(CHCH(OH)CH−Sx)− (b)
〔式中、mは1〜2の整数を示し、xは1〜5の整数を示す〕
で表される構造単位を含有し、かつ、末端に式:
−COC2mOC−SHおよび/または−CHCH(OH)CH−SH
〔式中、mは1〜2の整数を示す〕
で表されるチオール含有基を有するものを指称し、通常、数平均分子量600〜200000、好適には800〜50000のものを使用すればよい。市販品としては、東レファインケミカル(株)製の「LP−282」(数平均分子量3500)等が例示される。なお、かかるポリサルファイドポリマーにあって、上記のポリエーテル部と、構造単位(a)および(b)は任意の配列をとることができ、またそれらの占める割合は、ポリエーテル部分が2〜95%(重量%、以下同様)、構造単位(a):−(COC2mOC−Sx)−部分が3〜70%、および構造単位(b):−(CHCH(OH)CH−Sx)−部分が1〜50%となるのが好ましい。なお、ポリサルファイド結合Sxの含有量は1〜60%であるのが好ましい。
本発明の硬化性組成物においては、上記ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマーをそれぞれ単独で用いても2種以上を併用してもよく、また、上記ポリオールおよびポリサルファイドエーテルポリマーを併用してもよい。また、本発明の硬化性組成物における上記ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマー(B)の使用量は、硬化性組成物全量に対して、好適には5〜40重量%、より好適には15〜30重量%である。
本発明の硬化性組成物は、さらに、可塑剤として(C)一般式(1):
CH=CR−CH−CH (1)
〔式中、Rは炭素数6〜8のアルキル基を示す〕
で表されるα−オレフィン二量体またはその水素添加物を含む。本発明の硬化性組成物においては、当該α−オレフィン二量体またはその水素添加物(C)を使用することにより、従来のパラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素、ポリブテン、沸点が150℃以上の液状炭化水素などの炭化水素系可塑剤を使用した場合における上記作業性および塗料付着性の問題を改善することができる。
当該α−オレフィン二量体またはその水素添加物(C)としては、従来既知の方法、例えば、特開平4−66542号公報に記載された方法によって製造できるものが挙げられる。好適には、Rが炭素数8のオクチル基である2−オクチル−1−ドデセンおよびその水素添加物(9−メチルノナデカン)が挙げられる。好適な市販品としては、例えば、商品名リニアレンダイマーA−20、リニアレンダイマーA−20H(出光興産株式会社製)などが挙げられる。
本発明の硬化性組成物においては、上記α−オレフィン二量体またはその水素添加物をそれぞれ単独で用いても2種以上を併用してもよく、また、上記α−オレフィン二量体およびその水素添加物を併用してもよい。好適には、1種の化合物を単独で使用することが挙げられる。
また、本発明の硬化性組成物における上記α−オレフィン二量体またはその水素添加物(C)の使用量は、硬化性組成物全量に対して、好適には0.1〜10重量%、より好適には1〜5重量%である。
本発明の硬化性組成物は、さらに、(D)脂肪酸で処理され、処理脂肪酸量が5〜15重量%であり、およびBET比表面積が20〜40m/gである炭酸カルシウムを含む。本発明の硬化性組成物においては、当該脂肪酸処理炭酸カルシウム(D)と上記一般式(1)で表されるα−オレフィン二量体またはその水素添加物(C)とを組み合わせて使用することにより、十分に高いチキソ性が得られる。本発明の硬化性組成物をシーリング材として打設する場合、チキソ性が低いと仕上げ作業が困難になったり、硬化するまでに垂れて変形する不具合が生じ易くなったりする。
上記処理脂肪酸量は、熱重量分析(TG)計を用いて、有機物量を測定することによって算出される値を意味する。上記処理脂肪酸量は、好ましくは8〜12重量%である。
上記BET比表面積は、従来既知の方法、例えば、吸着ガスとして窒素を使用し、BET比表面積計を用いて測定する方法によって得られる値を意味する。上記BET比表面積は、好ましくは25〜35m/gである。
また、上記処理脂肪酸量およびBET比表面積が上記の下限値未満の場合、十分なチキソ性が得られない。一方、上記の上限値を超えた場合には、混合不良や混合時に空気を巻き込み易くやすくなる。
上記脂肪酸処理炭酸カルシウム(D)としては、例えば、ビスコエクセル30(白石工業株式会社製)などが挙げられる。
本発明の硬化性組成物において、上記脂肪酸処理炭酸カルシウム(D)は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、本発明の硬化性組成物における上記脂肪酸処理炭酸カルシウム(D)の使用量は、硬化性組成物全量に対して、好適には2〜20重量%、より好適には5〜15重量%である。
本発明に係る二成分形硬化性組成物は、シーリング材や接着剤などとして有用であるが、その用途および必要に応じて、上記成分(A)〜(D)に加えて、従来既知の硬化触媒、充填剤、老化防止剤、接着付与剤、可塑剤等の添加剤を基剤成分および/または硬化剤成分中に含んでいてもよい。
硬化触媒としては、有機錫化合物、例えば、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、ステアリン酸錫、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジブチル錫ビストリエトキシシリケート、ジブチル錫ジオレイルマレート、ジブチル錫ジアセテート、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジラウリルオキシカルボニル−ジスタノキサン、ジブチル錫オキシビスエトキシシリケート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチル錫オキサイドとマレイン酸ジエステルとの反応物、ジブチル錫ジアセチルアセトナートなどが挙げられる。その他の有機金属化合物としては、ビスマス、バリウム、カルシウム、インジウム、チタン、ジルコニウム、カルシウム、亜鉛、鉄、コバルト、鉛のカルボン酸(例えば、オクチル酸)塩など、例えば、オクチル酸ビスマス、オクチル酸カルシウムなどが挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
さらに、硬化触媒の水に対する安定性を向上させるため、これらの触媒に加えてカルボン酸を併用することが好適である。これにより、貯蔵中や高温湿度下における作業においても触媒活性の失活が防止され、イソシアネートと、ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマーとの反応が促進されることにより、イソシアネートと水分の反応による硬化物性の低下やバラツキが少なくなり、さらに表面粘着性が著しく改善される。また、初期の増粘が抑えられるので、可使時間が延長できるという効果も挙げられる。
このようなカルボン酸としては、例えば、安息香酸、フタル酸などの芳香族カルボン酸;オクチル酸(2−エチルヘキサン酸)、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸などの脂肪族カルボン酸;アビエチン酸、ネオアビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ピマール酸、イソピマール酸、パラストリン酸などの樹脂酸が挙げられ、それぞれ単独で用いても2種以上を併用してもよい。なかでも、オクチル酸が好ましい。
上記(D)以外の充填剤としては、例えば、重質炭酸カルシウム、脂肪酸処理炭酸カルシウム(上記(D)に該当しないもの)、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、カーボンブラック、タルク、マイカ、クレーや、ガラスビーズ、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、プラスチックバルーン、粉体コーティングプラスチックバルーンなどのバルーン類、プラスチック粒子、ガラス繊維、金属繊維などの無機繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などの有機繊維、ホウ酸アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、グラファイト、針状結晶性炭酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、二ホウ化チタン、クリソタイル、ワラストナイト等の針状結晶性フィラー、アルミフレーク、アルミ粉、鉄粉などが挙げられ、それぞれ単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記(C)以外の可塑剤(減粘剤、粘度調整剤)として、公知のパラフィン系、ナフテン系、ポリブテンなどの炭化水素を、引火点、粘度、塗料付着性などに支障のない範囲で使用することができる。また、フタル酸ジエステル類(ジイソノニルフタレート(DINP)など)、エポキシ化ヘキサヒドロフタル酸ジエステル類、アルキレンジカルボン酸ジエステル類、アルキルベンゼン類なども塗料付着性、粘度などに支障のない範囲で使用することができる。
その他の添加剤として、必要に応じて、着色剤(ベンガラ、酸化チタン、カーボンブラック、他の着色顔料、染料など)、有機溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、リグロイン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、n−ヘキサン、ヘプタンなど)、密着剤(アミノシラン、メルカプトシラン、エポキシシランなどのシランカップリング剤、エポキシ化合物など)、紫外線吸収剤・光安定剤(ベンゾトリアゾール類、ヒンダードアミン類など)、酸化防止剤(ヒンダードフェノール類など)、揺変剤(コロイダルシリカ、有機ベントナイト、脂肪酸アマイド、水添ひまし油など)、溶剤(脂環族炭化水素、芳香族炭化水素など)等を適量範囲で使用できる。
また、本発明は、上記末端NCO含有プレポリマー(A)と、上記一般式(1)で表されるα−オレフィン二量体またはその水素添加物(C)とを含んでなる、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー組成物を提供する。当該組成物は、本発明の硬化性組成物において、基剤成分(または硬化剤成分)として好適に使用することができる。当該組成物における末端NCO含有プレポリマー(A)の含有量は、好適には60〜99重量%、より好適には75〜95重量%である。また、当該組成物におけるα−オレフィン二量体またはその水素添加物(C)の含有量は、好適には1〜40重量%、より好適には5〜25重量%である。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
(基材成分)
分子量2000のポリオール(エクセノール2020;旭硝子ウレタン株式会社製)150重量部にTDI(2,4−異性体100重量%)30重量部を85℃にて10時間反応させた後、NCO含有率3.0重量%のプレポリマーを得た。該プレポリマーに炭素数20のα−オレフィン二量体(リニアレンダイマーA−20;出光興産株式会社製)30重量部を混合攪拌し、基剤成分を得た。
(硬化剤成分)
表1に示す部数(重量部)の各成分を混合攪拌して硬化剤成分を得た。
〔実施例2〕
実施例1の炭素数20のα−オレフィン二量体を、炭素数20のα−オレフィン二量体水素添加物(リニアレンダイマーA−20H;出光興産株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様な方法で実施した。
〔比較例1〕
実施例1の炭素数20のα−オレフィン二量体を、炭素数20のイソパラフィン系炭化水素(パラフィン系炭化水素FP−38;出光興産株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様な方法で実施した。
[測定方法]
1.粘度
B型粘度計を用い、No.5ローター×10rpmの条件にて測定した。
2.引火点
JIS−K−2265のクリーブランド開放式測定器による。
3.塗料付着性
基剤成分と硬化剤成分を重量比1:4で混合し、厚さ10mmでシート状に打設後、20℃、65%RH(相対湿度)にて7日間養生し、以下に示す塗料を塗布した。塗料塗布後、20℃、65%RH(相対湿度)にて7日間養生し、試験体とした。
(試験塗料)
エスケー化研株式会社製マイルドシーラーEPO(下塗り塗料)
エスケー化研株式会社製プリーズコート(上塗り塗料)
(塗布条件)
・下塗り塗料および上塗り塗料の塗布量は、標準塗布量で塗布した。
・上塗り塗料は、10重量%水希釈とした。
・下塗り塗料を塗布後、20℃、12時間養生し、上塗り塗料を塗布した。
次いで、JIS−K−5400「塗料一般試験方法」8.5.3に示す、Xカットテープ法を用いて付着性試験を行った。
4.チキソ性
基剤成分と硬化剤成分を重量比1:4で混合し、すばやくコーンプレート型粘度測定装置(HAAKE製)に設置し、剪断速度0.5sec−1〜45sec−1における粘度測定(20℃)を行った。
Figure 2009046623
(注1)旭硝子ウレタン株式会社製エクセノール2020
(注2)出光興産株式会社製リニアレンダイマーA−20
(注3)出光興産株式会社製リニアレンダイマーA−20H
(注4)出光興産株式会社製パラフィン系炭化水素F−38
(注5)三洋化成工業株式会社製サンニックスGH−5000
(注6)竹原化学工業株式会社製ネオライトSP−T(処理脂肪酸量3.2重量%;BET比表面積14m/g)
(注7)白石工業株式会社製ビスコエクセル30(処理脂肪酸10重量%;BET比表面積30m/g)
表1の結果から、本発明の実施例1および2の基剤は、比較例1の基剤とは異なり、十分な減粘効果による良好な搾り出し性(それぞれの温度において50000mPa・S以下の粘度)を示すとともに、引火点の低下が見られないことが分かった。さらに、本発明の実施例1および2の基剤および硬化剤の混合物は、比較例1の混合物と比べて、チキソ性および塗料付着性に優れていることが分かった。

Claims (5)

  1. (A)末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、
    (B)ポリオールまたはポリサルファイドエーテルポリマーと、
    (C)一般式(1):
    CH=CR−CH−CH (1)
    〔式中、Rは炭素数6〜8のアルキル基を示す〕
    で表されるα−オレフィン二量体またはその水素添加物と、
    (D)脂肪酸で処理され、処理脂肪酸量が5〜15重量%であり、およびBET比表面積が20〜40m/gである炭酸カルシウムと
    を含んでなる、二成分形硬化性組成物。
  2. α−オレフィン二量体は、2−オクチル−1−ドデセンである請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 請求項1または2に記載の二成分形硬化性組成物を含んでなるシーリング材。
  4. 請求項1または2に記載の二成分形硬化性組成物を含んでなる接着剤。
  5. (A)末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、
    (C)一般式(1)
    CH=CR−CH−CH (1)
    〔式中、Rは炭素数6〜8のアルキル基を示す〕
    で表されるα−オレフィン二量体またはその水素添加物と
    を含んでなる、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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