JP2009044914A - 電源制御装置およびそれを備えたモータ駆動装置 - Google Patents

電源制御装置およびそれを備えたモータ駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な回路構成および制御構成によって、電源投入時の突入電流を抑制する。
【解決手段】電源制御装置20において、半導体スイッチング素子15は、2値的に設定される制御信号Spcに応じて、オンまたはオフされる。電源制御装置20は、電源投入直後の所定期間では、システムメインリレSMR1の代わりに半導体スイッチング素子15をオンさせて、バッテリ10から負荷30へ電流を供給する。一方、所定期間の終了後には、半導体スイッチング素子15がオフされるともに、システムメインリレSMR1がオンされる。半導体スイッチング素子15のオン抵抗は、電源投入直後における突入電流となるコンデンサ42の充電電流が所定以下に抑制できるような、通常の半導体スイッチング素子よりも大きい抵抗値に設計される。
【選択図】図1

Description

この発明は、電源制御装置およびそれを備えたモータ駆動装置に関し、より特定的には、電源投入時の突入電流を抑制するための構成に関する。
バッテリ等の電源から負荷への電源供給開始時、すなわち電源起動時における過電流を防止するために、突入電流を制限する構成が種々用いられている。
たとえば、特開2000−253570号公報(特許文献1)には、電気自動車のモータ起電力制御システムにおいて、機械式リレーや充電抵抗からなるプリチャージ回路に代えて、半導体スイッチング素子としてMOS(Metal Oxide Semiconductor)型FET(Field effect transistor)によるデバイスをワンチップ化したインテリジェントパワースイッチ(IPS)を採用する構成が開示されている。特許文献1によれば、バッテリ電源とモータコントローラとの間の電力供給ラインにおいて、メインリレーと並列にIPSすることによって、コスト低減と小型化を可能とするとともに、電源投入時の突入電流によってモータコントローラの損傷を防止することができる。
また、特開平8−331756号公報(特許文献2)には、電流制限抵抗の接続を切換えるスイッチを不要とするために、電源装置の電源ライン上に半導体スイッチング素子を介挿接続し、電源投入から所定時間が経過するまでに、この半導体スイッチング素子のオン抵抗を略∞Ωすなわちほぼ絶縁状態から略0Ωまで徐々に変化させるように制御する突入電流防止装置が開示されている。
特開2004−242418号公報(特許文献3)には、電源投入時におけるコンデンサへの突入電流防止のために、コンデンサのプリチャージ経路に設けられたスイッチング素子について、オンオフを繰返しながら徐々にオンする時間を長くするように制御してプリチャージを実行するモータ駆動装置が開示されている。
さらに、特開2005−312156号公報(特許文献4)には、MOSトランジスタおよびプリチャージ用の制限抵抗が直列接続されたプリチャージ回路によって、プリチャージ時に制限抵抗の過熱を確実に防止することが可能な電源制御装置の構成が開示されている。
特開2000−253570号公報 特開平8−331756号公報 特開2004−242418号公報 特開2005−312156号公報
しかしながら、特許文献1に開示された電気自動車のモータ起電力制御システムでは、電流制限抵抗の配置は省略できるものの、IPSを構成する半導体スイッチング素子の制御のために、電流検出が必要となるため回路構成が複雑化することになる。
また、特許文献2に開示された突入電流防止装置では、半導体スイッチング素子のオン抵抗を制御することにより電流制限抵抗の配置は省略できるものの、突入電流を確実に制限するためには、半導体スイッチング素子のゲート電圧を所望の電気抵抗が得られるように制御する必要があるため、制御構成が複雑化する。同様に、特許文献3に開示されたモータ制御装置についても、電流制限抵抗を配置することなく、半導体スイッチング素子のデューティ制御により突入電流を制限できるが、半導体スイチング素子のデューティ制御が必要となり、特許文献2と同様に制御構成が複雑化することとなる。
さらに、特許文献4に開示された電源制御装置では、制限抵抗および半導体スイッチング素子(MOSトランジスタ)によって突入電流の抑制および制限抵抗の過熱防止が実現されるものの、その回路構成および制御構成が複雑化する。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、簡易な回路構成および制御構成によって、電源投入時の突入電流を抑制することが可能な電源制御装置およびそれを備えたモータ駆動装置を提供することである。
この発明による電源制御装置は、第1のリレーと、第2のリレーと、第1の半導体スイッチング素子と、第1および第2のリレーならびに第1の半導体スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路とを備える。第1のリレーは、電源の正極と負荷の第1の電源配線との間に接続される。第2のリレーは、電源の負極と負荷の第2の電源配線との間に接続される。第1の半導体スイッチング素子は、第1および第2のリレーの少なくとも一方と並列に接続される。制御回路は、電源から負荷への電力供給開始後の所定期間において、第1の半導体スイッチング素子をオンさせる一方で、第1の半導体スイッチング素子と並列に接続されたリレーをオフする。そして、第1の半導体スイッチング素子は、制御回路によりオンされたときの電気抵抗が、電源から負荷への電流を制限するための抵抗値を有するように構成される。
好ましくは、負荷は、第1および第2の電源配線の間に接続されたコンデンサを含む。
また好ましくは、負荷は、第2の半導体スイッチングのオンオフ制御によって第1および第2の電源配線間の電力を変換するように構成された電力変換器を含む。そして、第1の半導体スイチング素子のオン時の電気抵抗は、第2の半導体スイチング素子のオン時の電気抵抗よりも高い。
上記電源制御装置によれば、電源起動時における負荷への突入電流(代表的には、コンデンサのプリチャージ電流)を、ターンオンされた第1の半導体スイッチング素子のオン抵抗によって制限することができる。すなわち、電流制限用の抵抗素子を配置することなく、かつ半導体スイッチング素子のオンオフ制御のみによって、簡易な回路構成かつ制御構成により突入電流を制限することができる。
この発明によるモータ駆動装置は、電源と、モータを駆動する駆動回路と、第1および第2のリレーと、制御回路とを備える。第1のリレーは、電源の正極と駆動回路の第1の電源配線との間に接続される。第2のリレーは、電源の負極と駆動回路の第2の電源配線との間に接続される。第1の半導体スイッチング素子は、第1および第2のリレーの少なくとも一方と並列に接続される。制御回路は、第1および第2のリレーならびに第1の半導体スイッチング素子のオンオフを制御する。そして、第1の半導体スイッチング素子は、制御回路によりオンされたときの電気抵抗が、電源から負荷への電流を制限するための抵抗値を有するように構成される。
好ましくは、駆動回路は、第1および第2の電源配線の間に接続されたコンデンサと、電力変換器とを含む。電力変換器は、少なくとも1個の第2の半導体スイッチング素子を含んで構成され、第2の半導体スイッチング素子のオンオフ制御によって第1および第2の電源配線間の直流電圧を変換する。
また好ましくは、第1の半導体スイチング素子のオン時の電気抵抗は、第2の半導体スイチング素子のオン時の電気抵抗よりも高い。
上記モータ駆動装置によれば、電源起動時における駆動回路への突入電流(代表的には、コンデンサのプリチャージ電流)を、ターンオンされた第1の半導体スイッチング素子のオン抵抗によって制限することができる。すなわち、電流制限用の抵抗素子を配置することなく、かつ半導体スイッチング素子のオンオフ制御のみによって、簡易な回路構成かつ制御構成により突入電流を制限することができる。
この発明による電源制御装置およびモータ駆動装置によれば、簡易な回路構成および制御構成によって、電源投入時の突入電流を抑制することができる。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお以下では、図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
[全体構成]
図1は、本発明の実施の形態による電源制御装置によって電源を供給されるモータ駆動装置100の構成を示す概略ブロック図である。
図1を参照して、この発明の実施の形態によるモータ駆動装置100は、バッテリ10と、電源制御装置20と、IPM(Intelligent Power Module)40と、ECU(Electronic Control Unit)60とを備える。モータ駆動装置100は、バッテリ10を電源として、モータジェネレータMGを駆動制御する。
代表的には、モータジェネレータMGは、ハイブリッド自動車または電気自動車の駆動輪を駆動するためのモータである。また、モータジェネレータMGは、ハイブリッド自動車のエンジンに連結され、エンジンの回転力によって発電する発電機またはエンジン始動を行ない得るような電動機として機能するモータであってもよい。
バッテリ10は、代表的には、リチウムイオンまたはニッケル水素等の二次電池から構成され、本発明での「電源」に対応する。あるいは、電気二重層キャパシタ等の蓄電装置を、バッテリ10に代えて「電源」とすることも可能である。
電源制御装置20は、システムメインリレーSMR1,SMR2と、励磁回路11,12と、半導体スイッチング素子15と、ダイオード17と、ECU50とを含む。
システムメインリレーSMR1は、バッテリ10の正極とインバータ41との間に接続される。システムメインリレーSMR2は、バッテリ10の負極とインバータ41との間に接続される。システムメインリレーSMR1,SMR2は、それぞれ、ECU50によって励磁回路11,12に通電されることによりオンされ、ECU50によって励磁回路11,12への通電を遮断されることによりオフされる。
そして、システムメインリレーSMR1,SMR2は、ECU50によってオンされると、バッテリ10からの直流電圧をIPM40のコンデンサ42へ供給する。
半導体スイッチング素子15およびダイオード17は、直列に接続されて、電源投入時におけるコンデンサ42のプリチャージ回路を構成する。直列接続された半導体スイッチング素子15およびダイオード17は、システムメインリレーSMR1に対して並列に接続される。以下、本実施の形態では、半導体スイッチング素子としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が適用されるものとするが、電力用MOSトランジスタや電力用バイポーラトランジスタ等を適用することも可能である。
ECU50は、イグニッションキー(図示せず)から信号IGを受ける。信号IGは、イグニッションキーのオン期間にはHレベルに設定され、イグニッションキーのオフ期間にはLレベルに設定される。ECU50は、上述のように、励磁回路11,12の通電制御によってシステムメインリレーSMR1,SMR2のオンオフを制御するとともに、半導体スイッチング素子15のオンオフを制御する制御信号Spcを生成する。制御信号Spcは、半導体スイッチング素子15の制御電極であるゲートへ出力される。
なお、制御信号Spcは、半導体スイッチング素子15をオンさせるための信号レベル(以下、Hレベルとする)およびオフさせるための信号レベル(以下、Lレベルとする)のいずれかに2値的に設定される。
IPM40は、「電力変換器」であるインバータ41と、コンデンサ42とを含む。なお、IPM40およびモータジェネレータMGは、電源制御装置20の負荷30を構成する。
コンデンサ42は、インバータ41の入力側に設けられ、正母線LN1と負母線LN2との間にインバータ41に並列に接続される。正母線LN1は、「第1の電源配線」に対応し、負母線LN2は、「第2の電源配線」に対応する。コンデンサ42は、バッテリ10から供給された直流電圧を平滑化してインバータ41へ供給する。
インバータ41は、コンデンサ42から供給された直流電圧を、ECU60からの信号PWMによって交流電圧に変換してモータジェネレータMGを駆動する。
図2は、図1に示すインバータ41の回路図である。
図2を参照して、インバータ41は、U相アーム41U、V相アーム41VおよびW相アーム41Wからなる。U相アーム41U、V相アーム41VおよびW相アーム41Wは、正母線LN1と負母線LN2との間に並列に接続される。
U相アーム41Uは、直列に接続された半導体スイッチング素子Q1,Q2から成り、V相アーム41Vは、直列に接続された半導体スイッチング素子Q3,Q4から成り、W相アーム41Wは、直列に接続された半導体スイッチング素子Q5,Q6から成る。各半導体スイッチング素子Q1〜Q6に対しては、逆並列ダイオードD1〜D6がそれぞれ接続されている。
各相アームの中間点は、モータジェネレータMGの各相コイルの各相端に接続されている。たとえば、モータジェネレータMGは、3相の永久磁石モータであり、U,V,W相の3つのコイルの一端が中性点に共通接続されて構成され、U相コイルの他端が半導体スイッチング素子Q1,Q2の中間点に、V相コイルの他端が半導体スイッチング素子Q3,Q4の中間点に、W相コイルの他端が半導体スイッチング素子Q5,Q6の中間点にそれぞれ接続されている。なお、各半導体スイッチング素子Q1〜Q6は、本発明での「第2の半導体スイッチング素子」に対応する。
再び図1を参照して、電圧センサ61は、コンデンサ42の両端電圧、すなわち、正母線LN1および負母線LN2間の直流電圧Vcを検出する。電流センサ62は、U相、V相およびW相のモータ電流MCRTを検出する。なお、各相電流の瞬時値の和は0であるので、U相、V相およびW相のうちの2相に対してのみ電流センサ62を配置する構成として、残りの1相については演算によって電流値を求めてもよい。
ECU60は、電圧センサ61によって検出された直流電圧Vc、電流センサ62によって検出されたモータ電流MCRT、モータ駆動装置100の外部に設けられたECUからのトルク指令値TR、および、イグニッションキー(図示せず)から信号IGを受ける。そして、イグニッションキーがオンされる信号IGのHレベル期間において、トルク指令値TRに従ってモータジェネレータMGを駆動するために、インバータ41のスイッチングを制御する信号PWMを生成し、その生成した信号PWMをインバータ41へ出力する。
次に電源制御装置20およびモータ駆動装置100の動作を説明する。
イグニッションキーのオフ期間(信号IGのLレベル期間)には、ECU50は、システムメインリレーSMR1,SMR2および半導体スイッチング素子15の各々はオフされている。すなわち、バッテリ10から負荷30への電源供給は遮断されている。
イグニッションキーがオフからオンへ操作されることにより、信号IGがLレベルからHレベルへ立ち上がり、これに応答して、モータ駆動装置100において電源が投入されて、バッテリ10から負荷30への電源供給が開始される。
ECU50は、信号IGがLレベルからHレベルへ立ち上がると、制御信号SpcをHレベルに設定して半導体スイッチング素子15をオンするとともに、励磁回路12に通電してシステムメインリレーSMR2をオンする。
これにより、コンデンサ42のプリチャージが開始される。ECU50は、電圧センサ61により検出された直流電圧Vcが所定電圧に到達すると、コンデンサ42のプリチャージが完了したと判定する。
なお、ECU50は、タイマー51を内蔵しており、コンデンサ42のプリチャージの開始に連動してタイマー51によりプリチャージ時間を計測する。そして、プリチャージ時間が所定時間に到達しても、直流電圧Vcが所定電圧に到達していない場合には、プリチャージの異常を検出する。
ECU50は、プリチャージが完了すると、制御信号SpcをLレベルに設定して半導体スイッチング素子15をオフするとともに、励磁回路11に通電してシステムメインリレーSMR1をオンする。これにより、プリチャージ期間が終了する。
プリチャージ期間の終了後には、バッテリ10は、システムメインリレーSMR1,SMR2を介して直流電圧をコンデンサ42に供給する。コンデンサ42は、バッテリ10からの直流電圧を平滑化してインバータ41に供給する。
ECU60は、信号IGのHレベル期間では、トルク指令値TR、直流電圧Vcおよびモータ電流MCRTに基づいて、トルク指令値TRに従ってモータジェネレータMGを駆動するための信号PWMを生成する。より具体的には、ECU60は、インバータ41への入力電圧Vc、モータジェネレータMGの各相に流れるモータ電流MCRTおよび、トルク指令値TRに基づいて、モータジェネレータMGの各相のコイルに印加する電圧の指令値を演算する。そして、ECU60は、インバータ41によって直流電圧Vcが電圧指令値に従った交流電圧に変換されて、モータジェネレータMGの各相コイルに印加されるように、インバータ41の半導体スイッチング素子Q1〜Q6をオンオフする信号PWMを生成する。この結果、モータジェネレータMGが指令されたトルクを出すようにモータジェネレータMGの各相電流が制御される。このようにして、モータジェネレータMGは、トルク指令値TRに応じたトルクを出力するように駆動制御される。
また、モータ駆動装置100が搭載されたハイブリッド自動車または電気自動車の回生制動時、モータジェネレータMGは、駆動輪(図示せず)の回転力によって交流電圧を発電してインバータ41へ供給する。インバータ41は、モータジェネレータMGからの交流電圧を信号PWMによって直流電圧に変換してコンデンサ42に供給する。
コンデンサ42は、インバータ41からの直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をシステムメインリレーSMR1,SMR2を介してバッテリ10へ供給する。これによって、バッテリ10は充電される。
一方、ECU50は、イグニッションキーがオフされて、信号IGがHレベルからLレベルへ変化すると、励磁回路11,12への通電を停止し、システムメインリレーSMR1,SMR2をオフする。これにより、バッテリ10から負荷30への電源供給が停止されて、モータ駆動装置100における全体動作が終了する。
[プリチャージ構成]
上述のように、電源起動後の所定期間(プリチャージ期間)では、システムメインリレーSMR1がオフされる一方で、半導体スイッチング素子15がオンされる。すなわち、プリチャージ期間では、ECU50によりオンされた半導体スイッチング素子15およびダイオード17を経由して、バッテリ10から負荷30へ電流が供給される。
図3は、半導体スイッチング素子15のオン抵抗を説明するための概念図である。
図3を参照して、IGBTである半導体スイッチング素子15は、そのゲート電圧に応じてコレクタ・エミッタ間の電気抵抗が変化する。具体的には、半導体スイッチング素子15(IGBT)の電気抵抗は、ゲート電圧が低いターンオフ時には略∞(Ω)となる一方で、ゲート電圧が所定以上に高められた領域では、ターンオンされて略一定のオン抵抗を示すようになる。
通常、IGBTを始めとする半導体スイッチング素子のオン抵抗は、なるべく低いことが好ましい。したがって、インバータ41を構成する各半導体スイッチング素子Q1〜Q6では、オン抵抗は、抵抗値Ron(通常レベル)に設計されている。
これに対して、プリチャージ回路に用いられる半導体スイッチング素子15のオン抵抗は、プリチャージ期間における突入電流を抑制できるような、一般的な電流制限抵抗(たとえば、特許文献4の制限抵抗21)と同等の抵抗値Rpcとなるように設計される。すなわち、半導体スイッチング素子15には、故意にそのオン抵抗を高めるような設計が施される。
図4は、半導体スイッチング素子15(IGBT)において、オン抵抗を高めるための設計例を説明するための素子断面図である。図4には、IGBTの一般的な構造例が示される。
図4を参照して、半導体スイッチング素子15は、制御電極であるゲート(G)に対応する金属電極102a,102bと、エミッタ(E)に対応する金属電極104と、コレクタ(C)に対応する金属電極106とを含む。半導体スイッチング素子15は、p+層150と、p+層150に隣接して設けられたn-層140と、n-層140内に形成されたpウェル130と、pウェル130に形成されたn+領域132,134とを含む半導体基板により形成される。
金属電極102a,102bは、ポリシリコンゲート110a,110b上にそれぞれ形成される。ポリシリコンゲート110a,110bと半導体基板との間、および、ポリシリコンゲート110a,110bと金属電極104との間は、酸化シリコン層120a,120bにより絶縁されている。p+層150は、金属電極106と電気的に接続されている。
IGBTでは、電極への印加電圧に誘導されて正負キャリアが移動するn-層140はドリフト層と一般に呼ばれるが、半導体スイッチング素子15として用いる場合には、このドリフト層の厚みを通常の設計値よりも厚くしたり、ドリフト層における不純物濃度(P、As等)を低下させて比抵抗を上昇させることによって、オン抵抗を通常よりも高い値(Rpc)とすることができる。
これにより、実施の形態に従う電源制御装置およびこれを適用したモータ駆動装置によれば、電源投入直後の所定期間(プリチャージ期間)において、ターンオンされた半導体スイッチング素子15のオン抵抗により突入電流防止のための電流制限を実行できるので、突入電流制限のための抵抗素子の配置を省略できる。さらに、半導体スイッチング素子15についてはオンオフ制御を行なうだけでよく、電気抵抗をオン時およびオフ時の中間値に制御する必要がない。したがって、簡易な回路構成かつ制御構成により突入電流を制限することが可能となる。
なお、本実施の形態では半導体スイッチング素子15を電圧駆動素子であるIGBTとして例示したが、半導体スイッチング素子15は、バイポーラトランジスタ等のような電流駆動素子によっても構成することができる。この場合にも、半導体スイッチング素子15がターンオンのためのベース電流領域における略一定のオン抵抗が、抵抗Rpcに相当するように素子を設計することにより、同様の構成を実現することができる。
また、図1の例では、正極側のシステムメインリレーSMR1と並列に、プリチャージ用の半導体スイッチング素子15が接続される構成を示したが、本発明の適用はこのような構成に限定されるものではない。すなわち、負極側のシステムメインリレーSMR2にと並列に、プリチャージ用の半導体スイッチング素子15が接続する構成とすることも可能である。あるいは、システムメインリレーSMR1およびSMR2の両方に対して、並列に半導体スイッチング素子15を設けることとしてもよい。
さらに、電源制御装置20の負荷については特に限定されるものではなく、図1の構成は例示に過ぎないことについて確認的に記載する。また、モータ駆動装置100についても、ハイブリッド自動車または電気自動車用の以外の電動機を駆動制御する構成のものであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態による電源制御装置によって電源を供給されるモータ駆動装置の構成を示す概略ブロック図である。 図1に示したインバータの回路図である。 プリチャージ用の半導体スイッチング素子のオン抵抗を説明する概念図である。 プリチャージ用の半導体スイッチング素子の構造例を説明するための素子断面図である。
符号の説明
10 バッテリ、11,12 励磁回路、15 半導体スイッチング素子(プリチャージ用)、17 ダイオード(プリチャージ用)、20 電源制御装置、30 負荷、40 IPM、41 インバータ、41U U相アーム、41V V相アーム、41W W相アーム、42 コンデンサ、50 ECU、51 タイマー、61 電圧センサ、62 電流センサ、100 モータ駆動装置、102a,102b 金属電極(ベース)、104 金属電極(エミッタ)、106 金属電極(コレクタ)、110a,110b ポリシリコンゲート、120a,120b 酸化シリコン層、130 pウェル、132,134 n+領域、140 n-層、150 p+層、D1〜D6 逆並列ダイオード、IG 信号(イグニッションキー)、LN1 正母線、LN2 負母線、MCRT モータ電流、MG モータジェネレータ、PWM 信号(インバータ制御)、Q1〜Q6 半導体スイッチング素子(インバータ)、SMR1,SMR2 システムメインリレー
Spc 制御信号(オン/オフ)、TR トルク指令値、Vc 直流電圧(インバータ入力電圧)。

Claims (6)

  1. 電源の正極と負荷の第1の電源配線との間に接続された第1のリレーと、
    前記電源の負極と前記負荷の第2の電源配線との間に接続された第2のリレーと、
    前記第1および前記第2のリレーの少なくとも一方と並列に接続された第1の半導体スイッチング素子と、
    前記第1および前記第2のリレーならびに前記第1の半導体スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路とを備え、
    前記制御回路は、前記電源から前記負荷への電力供給開始後の所定期間において、前記第1の半導体スイッチング素子をオンさせる一方で、前記第1の半導体スイッチング素子と並列に接続されたリレーをオフし、
    前記第1の半導体スイッチング素子は、前記制御回路によりオンされたときの電気抵抗が、前記電源から前記負荷への電流を制限するための抵抗値を有するように構成される、電源制御装置。
  2. 前記負荷は、前記第1および前記第2の電源配線の間に接続されたコンデンサを含む、請求項1記載の電源制御装置。
  3. 前記負荷は、第2の半導体スイッチングのオンオフ制御によって前記第1および前記第2の電源配線間の電力を変換するように構成された電力変換器を含み、
    前記第1の半導体スイチング素子のオン時の電気抵抗は、前記第2の半導体スイチング素子のオン時の電気抵抗よりも高い、請求項1記載の電源制御装置。
  4. 電源と、
    モータを駆動する駆動回路と、
    前記電源の正極と前記駆動回路の第1の電源配線との間に接続された第1のリレーと、
    前記電源の負極と前記駆動回路の第2の電源配線との間に接続された第2のリレーと、
    前記第1および前記第2のリレーの少なくとも一方と並列に接続された第1の半導体スイッチング素子と、
    前記第1および前記第2のリレーならびに前記第1の半導体スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路とを備え、
    前記第1の半導体スイッチング素子は、前記制御回路によりオンされたときの電気抵抗が、前記電源から前記負荷への電流を制限するための抵抗値を有するように構成される、モータ駆動装置。
  5. 前記駆動回路は、
    前記第1および前記第2の電源配線の間に接続されたコンデンサと、
    少なくとも1個の第2の半導体スイッチング素子を含んで構成され、前記第2の半導体スイッチング素子のオンオフ制御によって前記第1および前記第2の電源配線間の直流電圧を変換する電力変換器とを含む、請求項4記載のモータ駆動装置。
  6. 前記第1の半導体スイチング素子のオン時の電気抵抗は、前記第2の半導体スイチング素子のオン時の電気抵抗よりも高い、請求項4記載のモータ駆動装置。
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