JP2009044804A - 電動機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】位相が弱め位相位置で安定する特性を備える電動機において、低温始動時にあっても速やかに位相を変更できるようにした電動機の制御装置を提供する。
【解決手段】回転子を相対回転させて磁石片による合成磁束が強められる強め位相位置に保持する遅角側作動室と逆に合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する進角側作動室に作動油を供給あるいは排出させる油圧機構を備えると共に、電動機、より具体的には内燃機関が停止されていると判断されるとき(S10)、作動油を遅角側、進角側作動室に給排して強め位相位置と弱め位相位置の間を往復させ、進角側作動室の作動油が排出されるように油圧機構を動作させる(S18からS38)。
【選択図】図7

Description

この発明は電動機の制御装置に関し、より具体的には着磁された2個の回転子を相対回転させて両者の相対回転角あるいは変位角を示す位相を変更する位相変更機構を備えた電動機の制御装置に関する。
着磁された2個の回転子を相対回転させて両者の相対変位角あるいは変位角を示す位相を変更するようにした電動機の制御装置の例としては、下記の特許文献1記載の技術を挙げることができる。特許文献1記載の技術にあっては、電動機の回転速度に応じて2個の回転子の位相を変更する場合、遠心力の作用により径方向に沿って変位する部材を介して2個の回転子のいずれかを周方向に相対回転させるように構成している。
また、固定子に発生する回転磁界の速度に応じて位相を変更する場合、2個の回転子が慣性により回転速度を維持する状態で固定子巻線に制御電流を通電して回転磁界速度を変更することにより、周方向の相対位置を変化させている。
特開2002−204541号公報
ところで、この種の電動機をハイブリッド車両に搭載するとき、弱め位相位置(あるいは強め位相位置と弱め位相位置の中間付近の位置)で安定する特性を備える場合、内燃機関の始動時には位相が弱め側にあることから、強め側に変更しないと、所望の発進駆動力が得られない事態も生じ得る。その場合、低温であると、強め位相保持側の作動室に作動流体を供給して位相を変更しようとしても、弱め位相保持側の作動室に残留する作動流体の排出抵抗が高いため、位相の変更に時間を要し、運転フィーリングが低下する恐れがある。
従って、この発明の目的は上記した課題を解消することにあり、位相が弱め位相位置あるいは強め位相位置と弱め位相位置の中間付近の位置で安定する特性を備える電動機において、低温始動時にあっても速やかに位相を変更できるようにした電動機の制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、磁石片をその長手方向が径方向を向くように配置される第1の回転子と、磁石片をその長手方向が周方向を向くように配置される第2の回転子と、作動流体を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が強められる強め位相位置に保持する第1の作動室と、前記作動流体を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する第2の作動室と、前記作動流体の貯留源と前記第1、第2の作動室を流路で接続し、前記貯留源の作動流体を圧送して前記流路を介して前記第1、第2の作動室に供給あるいは前記第1、第2の作動室から排出させて前記貯留源に復帰させる作動流体給排機構とを少なくとも備えた電動機の前記作動流体給排機構の動作を制御する制御装置において、前記電動機が停止されているとき、前記第2の作動室の作動流体が排出されるように前記作動流体給排機構を動作させる作動流体給排機構動作制御手段を備える如く構成した。
請求項2に係る電動機の制御装置にあっては、前記作動流体給排機構動作制御手段は、前記電動機が停止されているとき、前記作動流体を前記第1、第2の作動室に給排して前記強め位相位置と前記弱め位相位置の間を往復させ、よって前記第2の作動室の作動流体が排出されるように前記作動流体給排機構を動作させる如く構成した。
請求項3にあっては、磁石片をその長手方向が径方向を向くように配置される第1の回転子と、磁石片をその長手方向が周方向を向くように配置される第2の回転子と、作動流体を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が強められる強め位相位置に保持する第1の作動室と、前記作動流体を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する第2の作動室と、前記作動流体の貯留源と前記第1、第2の作動室を流路で接続し、前記貯留源の作動流体を圧送して前記流路を介して前記第1、第2の作動室に供給あるいは前記第1、第2の作動室から排出させて前記貯留源に復帰させる作動流体給排機構とを少なくとも備えた電動機の前記作動流体給排機構の動作を制御する制御装置において、前記電動機が停止されていると共に、前記作動流体の温度に相当する温度が所定値未満であるとき、前記作動流体を前記第1の作動室に供給した後、前記流路を閉鎖するように前記作動流体給排機構を動作させる作動流体給排機構動作制御手段を備える如く構成した。
請求項4に係る電動機の制御装置にあっては、前記作動流体給排機構は、前記流路に配置され、その弁体が前記作動流体を前記第2の作動室に供給する第1位置と、前記作動流体を前記第1の作動室に供給する第2位置と、前記第1位置と第2位置の間の中間位置に移動自在な切換弁を備えると共に、前記作動流体給排機構動作制御手段は、前記切換弁の弁体を前記第2位置に駆動した後、前記中間位置に駆動し、よって前記作動流体を前記第1の作動室に供給した後に前記流路を閉鎖するように前記作動流体給排機構を動作させる如く構成した。
請求項5に係る電動機の制御装置にあっては、前記作動流体を昇温するヒータを備え、前記作動流体給排機構動作制御手段は、前記作動流体の温度に相当する温度が前記所定値未満であるとき、前記ヒータを作動させて前記作動流体を昇温させる如く構成した。
尚、上記で、「前記作動流体の温度に相当する温度」とは、作動流体の温度それ自体、内燃機関の温度、および外気温の内のいずれであっても良いことを意味する。
請求項1にあっては、作動流体を供給されるとき、第1、第2の回転子を相対回転させて磁石片による合成磁束が強められる強め位相位置に保持する第1の作動室と、逆に合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する第2の作動室と、作動流体を第1、第2の作動室に供給あるいは第1、第2の作動室から排出させて貯留源に復帰させる作動流体給排機構とを少なくとも備える電動機の作動流体給排機構の動作を制御する制御装置において、電動機が停止されているとき、第2の作動室の作動流体が排出されるように作動流体給排機構を動作させる作動流体給排機構動作制御手段を備える如く構成したので、電動機が弱め位相位置あるいは強め位相位置と弱め位相位置の中間付近の位置で安定する特性を備えると共に、低温始動時であっても、強め側に位相を速やかに変更することができる。よって、ハイブリッド車両に駆動源として搭載されるときも所望の発進駆動力を速やかに得ることができ、運転フィーリングの低下を招くこともない。
即ち、第1、第2の回転子を相対回転させて位相を変更する場合、第1、第2の作動室は、その一方に作動流体を供給するには他方から排出させる構造とならざるを得ないが、その場合、電動機が停止されているときに第2の作動室の作動流体が排出されるように作動流体給排機構を動作させることで、電動機が弱め位相位置あるいは強め位相位置と弱め位相位置の中間付近の位置で安定する特性を備えると共に、低温始動時であっても、強め側に位相を速やかに変更することができる。
請求項2に係る電動機の制御装置にあっては、電動機が停止されているとき、作動流体を第1、第2の作動室に給排して強め位相位置と弱め位相位置の間を往復させ、よって第2の作動室の作動流体が排出されるように作動流体給排機構を動作させる如く構成したので、請求項1で述べた効果に加え、電動機が停止されているときに第2の作動室の作動流体が確実に排出されることとなり、始動時に強め側に位相を一層速やかに変更することができる。
請求項3にあっては、作動流体を供給されるとき、第1、第2の回転子を相対回転させて磁石片による合成磁束が強められる強め位相位置に保持する第1の作動室と、逆に合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する第2の作動室と、作動流体の貯留源と第1、第2の作動室を流路で接続し、貯留源の作動流体を圧送して流路を介して第1、第2の作動室に供給あるいは第1、第2の作動室から排出させて貯留源に復帰させる作動流体給排機構とを少なくとも備えた電動機の作動流体給排機構の動作を制御する制御装置において、電動機が停止されていると共に、作動流体の温度に相当する温度が所定値未満であるとき、作動流体を第1の作動室に供給した後、流路を閉鎖するように作動流体給排機構を動作させる作動流体給排機構動作制御手段を備える如く構成したので、停止から時間が経過して作動流体の温度が低下して高粘性となったときの状態をむしろ利用して位相を強め側あるいはその近傍に保持しておくことができ、電動機が弱め位相位置あるいは強め位相位置と弱め位相位置の中間付近の位置で安定する特性を備えると共に、低温始動時であっても、強め側に位相を速やかに変更することができる。よって、ハイブリッド車両に駆動源として搭載されるときも所望の発進駆動力を速やかに得ることができ、運転フィーリングの低下を招くこともない。
請求項4に係る電動機の制御装置にあっては、流路に配置され、その弁体が作動流体を第2の作動室に供給する第1位置と、第1の作動室に供給する第2位置と、それらの中間位置に移動自在な切換弁を備えると共に、作動流体給排機構動作制御手段は、切換弁の弁体を第1位置に駆動した後、中間位置に駆動し、よって作動流体を第1の作動室に供給した後に流路を閉鎖するように作動流体給排機構を動作させる如く構成したので、請求項3で述べた効果に加え、停止時の位相を強め側あるいはその近傍に確実に保持しておくことができ、始動時に強め側に位相を一層速やかに変更することができる。
請求項5に係る電動機の制御装置にあっては、作動流体を昇温するヒータを備え、作動流体の温度に相当する温度が所定値未満であるとき、ヒータを作動させて作動流体を昇温させる如く構成したので、請求項1から4で述べた効果に加え、作動流体の排出抵抗を低下させることができ、位相を一層速やかに変更することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る電動機の制御装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る電動機の制御装置の全体構成を示す概略図である。尚、図示の簡略化のため、図1ではセンサおよびアクチュエータの図示は省略した。
図1で符号10は電動機を示す。電動機10は、より具体的にはブラシレスモータあるいは交流同期電動機からなる。符号12はガソリン噴射式火花点火式4気筒のエンジン(内燃機関)を示し、その出力は駆動軸14を介して変速機16に入力される。変速機16は自動変速機からなり、電動機10とエンジン12が搭載されるハイブリッド車両(図示せず)の駆動輪20に接続されてエンジン出力を変速し、駆動輪20に伝達してハイブリッド車両を走行させる。
電動機10とエンジン12は、クラッチ(図示せず)を介して変速機16に接続される。電動機10はエンジン12が回転するとき常に回転し、始動時には通電されてエンジン12をクランキングして始動させると共に、加速時などにも通電されてエンジン12の回転をアシスト(増速)する。電動機10は通電されないときはエンジン12の回転に伴って空転すると共に、エンジン12への燃料供給が停止される減速時には駆動軸14の回転によって生じた運動エネルギを電気エネルギに変換して出力する回生機能を有する発電機(ジェネレータ)として機能する。このように、この実施例において電動機10は、エンジン12と共に駆動源として車両(パラレルハイブリッド車両)に搭載される。
電動機10は、パワードライブユニット(「PDU」という)22を介してバッテリ24に接続される。PDU22はインバータを備え、バッテリ24から供給(放電)される直流(電力)を交流に変換して電動機10に供給すると共に、電動機10の回生動作によって発電された交流を直流に変換してバッテリ24に供給する。このように、PDU22を介して電動機10の駆動・回生が制御される。
さらに、エンジン12の動作を制御するエンジン制御ユニット(「ENGECU」という)26、電動機10の動作を制御するモータ制御ユニット(「MOTECU」という)30、およびバッテリ24の充電状態SOC(State Of Charge)を算出して充放電の管理などを行うバッテリ制御ユニット(「BATECU」という)32、ならびに変速機16の動作を制御する変速制御ユニット(「T/MECU」という)34が設けられる。
上記したENGECU26などのECU(電子制御ユニット)は全てマイクロコンピュータからなり、通信バス36を介して相互に通信自在に接続される。またENGECU26などのECUは全てエンジン12が停止された後も、バッテリ24から通電されて動作自在に構成される。
図2は図1に示す電動機10の要部断面図、図3は図2に示す電動機の位相変更機構を示す分解斜視図、図4は図2に示す回転子の磁石の磁極の向きを示す模式図、および図5は、図2に示す電動機10の回転子の側面図である。
図示の如く、電動機10は、円環状の固定子(ステータ)40と、その内側に収容される、同様に円環状の回転子42と、回転軸(回転軸線)44を備える。固定子40は鉄系材料から製作される薄板が積層(あるいは鉄系材料を鋳造)されてなると共に、3相(U,V,W相)の固定子巻線40aが配置されてなる。
回転子42は、外周側(第1)の回転子42aと、回転軸(回転軸線)44を中心として相対変位自在な内周側(第2)の回転子42bからなる。回転子42a,42bは例えば焼結金属から製作される鉄心からなると共に、円周側にはそれぞれ複数組、正確には16組の細長い形状の磁石片(永久磁石)46a,46bが相互に僅かな間隔をおいて配置される。
より具体的には、図5に示す如く、外周側の回転子42aには16組の磁石片46aが、磁石片46aの長手方向が回転子42aの径方向を向くように配置される一方、内周側の回転子42bには16組の磁石片46bが、磁石片46bの長手方向が回転子42aの円周方向を向き、よって磁石片46aと平面視においてコ字あるいはC字状を呈するように配置される。
図3に示す如く、回転子42には位相変更機構50が設けられる。位相変更機構50は、回転軸44にスプライン(図示せず)を介して固定されるベーンロータ52と、内周側の回転子42bの内周面に嵌合されて固定される環状ハウジング54と、ベーンロータ52を外周側の回転子42aにピン56aで固定する、一対のドライブプレート56と、それらに作動油(作動流体、より具体的には油圧)を供給する油圧機構(作動流体給排機構。後述)からなる。
ベーンロータ52は中央のボス部から径方向に等間隔をおいて突出する複数個(6個)のベーン52aが形成されると共に、環状ハウジング54の内部には中心側に等間隔をおいて突出する複数個(6個)の仕切壁54aが形成される。ベーン52aと仕切壁54aの先端にはそれぞれシール部材52b、54bが配置され、ベーン52aと環状ハウジング54の内壁面および仕切壁54aとベーンロータ52のボス部の外周面の間を液密にシールする。
環状ハウジング54は、図2に示す如く、軸方向長さ(幅)が内周側の回転子42bよりも大きく形成され、2枚のドライブプレート56に穿設された環状の溝56b(図3で図示省略)に移動自在に収容され、よって環状ハウジング54と内周側の回転子42bは、外周側の回転子42aと回転軸44に回転自在に支持される。
2枚のドライブプレート56は環状ハウジング54の両側面に摺動自在に密接させられ、環状ハウジング54の仕切壁54aとベーンロータ52のボス部の外周面との間に密閉空間を複数個(6個)形成する。この密閉空間はベーンロータ52のベーン52aによって二分され、進角側作動室(第2の作動室)54cと遅角側作動室(第1の作動室)54dを形成する。ここで、「進角」(ADV)とは内周側の回転子42bを外周側の回転子42aに対して矢印ADV(図5)で示す電動機10の回転方向と同一の方向に、「遅角」(RTD)とはその逆方向に回転させることを意味する。
進角側作動室54c、遅角側作動室54dには作動流体、具体的には非圧縮性の流体、より具体的には変速機16のATF(Automatic Transmission Fluid)あるいはエンジン12の潤滑油などの作動油が供給される。作動油は、回転軸44からベーンロータ52に形成される2本の油路62,64を介して進角側作動室54c、遅角側作動室54dに供給される。
油路62,64はほぼ平行しており、図2と図5に示す如く、回転軸44の軸方向に穿設された油路62a,64aと、それに連続して回転軸44の外周面に穿設された油路62b,64bと、それに連続してベーンロータ52のボス部に放射状に穿設された62c,64cからなる。油路62は進角側作動室54cに、油路64は遅角側作動室54dに接続され、後述するリザーバとの間で作動油を給排される。
進角側作動室54cと遅角側作動室54dは作動油を給排されて伸縮し、よって外周側の回転子42aに固定されたベーン52aに対して仕切壁54aと一体にされた内周側の回転子42bが回転軸(回転軸線)44を中心として相対回転させられることで、外周側の回転子42aと内周側の回転子42bの間の相対変位角を示す位相が0度から180度の間で変更され、それに応じて電動機10の誘起電圧が変更される。
このように、外周側の回転子42aと内周側の回転子42bを相対回転させて位相を変更する場合、進角側作動室54cと遅角側作動室54dは、その一方に作動油を供給するには他方から排出させる構造とならざるを得ない。
図5に最進角位置にあるときの進角側作動室54cと遅角側作動室54dを示す。進角位置にあるとき、進角側作動室54cは作動油が供給される一方、遅角側作動室54dからは作動油が排出されるが、最進角位置では進角側作動室54cは最大限度まで膨張する一方、遅角側作動室54dは最大限度まで収縮する。詳細な図示は省略するが、最遅角位置にあるときは、遅角側作動室54dが最大限度まで膨張する一方、進角側作動室54cは最大限度まで収縮する。
この実施例に係る電動機10にあっては、図4(a)に示すように、外周側の回転子42aの磁石片46aと内周側の回転子42bの磁石片46bは同極同士が対向する同極配置となる位相にあるとき、両者の合成磁束が強められる強め界磁(界磁が増加)となる(換言すれば、強め位相位置にある)。他方、図4(b)に示すように、外周側の回転子42aの磁石片46aと内周側の回転子42bの磁石片46bは異極同士が対向する対極配置となる位相にあるとき、両者の合成磁束が弱められる弱め界磁(界磁が減少)となる(換言すれば、弱め位相位置にある)。
外周側の回転子42aと内周側の回転子42bの位相は、所望の合成磁束が得られるように電気角において0度から180度の間において変更可能であり、そのうち0度側を遅角側、180度側を進角側とする。図4(a)は0度のとき(最遅角位置)の磁石片46aと46bの同極配置を示し、このとき界磁が最も強められる。他方、図4(b)は180度のとき(最進角位置)の磁石片46aと46bの対極配置を示し、このとき界磁が最も弱められる。
それにより電動機10の誘起電圧定数Keが変更され、電動機10の特性が変更される。即ち、強め界磁によって誘起電圧定数Keが増加すると、電動機10の運転可能な許容回転速度は低下するものの、出力可能な最大トルクは増大し、逆に弱め界磁によって誘起電圧定数Keが減少すると、出力可能な最大トルクは減少し、許容回転速度は上昇する。
尚、この実施例に係る電動機10は、内周側の回転子42bが外周側の回転子42aに対して最進角位置(位相180度)にあるとき、換言すれば弱め位相にあるときに安定する。即ち、油圧を供給されないとき、回転子42は最進角位置に向けて自ら相対変位し、その位置で停止する。
図6は、油路62,64を介して進角側作動室54c、遅角側作動室54dに作動油を供給する、前記した油圧機構(符号70で示す)の油圧回路図である。
図示の如く、油圧機構70は、リザーバ(タンク。作動油の貯留源)70aからフィルタ70bを介して作動油を汲み上げて高圧化して油路70cに出力する油圧ポンプ70dと、油路70cを前記した油路62,64を介して進角側作動室54cと遅角側作動室54dのいずれかに切り換え自在に接続する切換弁70eと、油路70cに介挿され、切換弁70eを介して進角側作動室54cと遅角側作動室54dに供給される作動油の流量を調整する流量調整弁70fと、それらの動作を制御する前記したMOTECU(モータ制御ユニット)30とを備える。
切換弁70eは4ポート弁(方向切換弁)からなる。切換弁70eには、そのポートを切り換えるリニアソレノイド弁70gが接続される。リニアソレノイド弁70gは油路70cにおいて油圧ポンプ70dと切換弁70eの間に介挿され、電磁ソレノイド70g1を備え、電磁ソレノイド70g1を励磁・消磁されることで、そのスプール(弁体)は、作動油、より具体的には油圧を切換弁70eのスプール(図示せず)に作用させる第1位置と、その作動油をドレンする第2位置の間で切り換え自在である。尚、破線はレリーフバルブ系を示す。
切換弁70eは、そのスプール(弁体)が、油路70cを油路62を介して進角側作動室54cに接続して作動油を供給する一方、遅角側作動室54dをドレン側に接続して作動油を排出させる第1位置と、油路70cを油路64を介して遅角側作動室54dに接続して作動油を供給する一方、進角側作動室54cをドレン側に接続して作動油をドレン(排出)させる第2位置と、その間にあって4つのポートを閉鎖して作動油を保持する中間(中立)位置からなる3つの位置の間で切り替え自在に構成される。スプールは、スプリング70e1で第2位置に付勢される。
具体的には、切換弁70eのスプールは、リニアソレノイド弁70gから油圧が作用されないとき、第2位置が選択されると共に、リニアソレノイド弁70gから比較的小さな油圧が作用されるとき中間位置が選択され、リニアソレノイド弁70gから大きな油圧が作用すると、第1位置が選択されるように構成される。
流量調整弁70fもリニアソレノイド弁からなり、電磁ソレノイド70f1を備えると共に、電磁ソレノイド70f1をPWM制御されることで、そのスプールは作動油が切換弁70eを介して進角側作動室54cなどに供給される第1位置と、作動油がドレンされる第2位置の間の任意な位置の間を切り換え自在に構成され、切り換えられた位置に応じた流量の作動油を油路70cに出力することで、作動油の流量を調整する。破線はレリーフバルブ系を示す。
流量調整弁70fで流量が調整された油路70cの作動油は、切換弁70eを介して進角側作動室54cあるいは遅角側作動室54dに供給される。前記した如く、進角側作動室54cは、作動油を供給されるとき、その流量に応じて膨張し、位相を最進角位置(180度)と中間位置(90度)の間の任意の位置に変更すると共に、遅角側作動室54dも、作動油を供給されるとき、その流量に応じて膨張し、位相を中間位置(90度)と最遅角位置(0度)の間の任意の位置に変更する。
図6の末尾に示す如く、油圧ポンプ70dは第2の電動機70jに接続され、第2の電動機70jによって駆動される。第2の電動機70jはインバータ回路(INV)70kに接続される。
リザーバ70aとフィルタ70bの間には温度センサ70mが配置され、作動油の温度に相当する温度、具体的には作動油の温度それ自体、即ち、油温を示す出力を生じる。温度センサ70mの出力はMOTECU30に送られる。
また電動機10の進角側あるいは遅角側作動室54c,54dの付近の適宜位置には位相センサ70nが配置され、実位相値θに応じた出力を生じる。位相センサ70nの出力もMOTECU30に送られる。
また油路70cの適宜位置とリザーバ70aの内部にはヒータ72が配置される。ヒータ72はバッテリ24に接続され、バッテリ24から通電されるとき、作動油を昇温する。
MOTECU30はPDU22のインバータを介して電動機10の動作を制御すると共に、電動機10の回転数などから前記した位相変更機構50を介して位相を変更(制御)する。より具体的には、MOTECU(制御手段)30は、位相センサ70nなどの出力に基づき、リニアソレノイド70gと流量調整弁70fの電磁ソレノイド70g1,70f1を励磁・消磁する。
またMOTECU30は、インバータ回路70kの動作を制御すると共に、温度センサ70mで検出された油温に応じ、バス36を介して通信自在に接続されるBATECU32にアクセスにし、バッテリ24からヒータ72に通電させて作動(ON)させ、あるいはその作動を停止(OFF)させる。
ここで、この発明の課題を再説すると、電動機10をハイブリッド車両に搭載するとき、弱め位相位置で安定する特性を備える場合、エンジン12の始動時には位相が弱め側にあることから、強め側に変更しないと、所望の発進駆動力が得られない事態も生じ得る。その場合、低温であると、強め位相保持側の遅角側作動室54dに作動油を供給して位相を変更しようとしても、弱め位相保持側の進角側作動室54cに残留する作動油の排出抵抗が高いため、位相の変更に時間を要し、運転フィーリングが低下する恐れがある。
従って、この発明の目的は上記した課題を解消することにあり、ハイブリッド車両に搭載されると共に、位相変更機構50を備え、位相が弱め位相位置で安定する特性を備える電動機10において、低温始動時にあっても速やかに位相を変更できるようにした電動機10の制御装置を提供することにある。
図7は、その制御装置の動作、より具体的にはMOTECU30の動作を示すフロー・チャートである。
以下説明すると、S10においてエンジン12のイグニション・スイッチが運転者によってオフ(IGOFF)されているか否か、換言すればエンジン12(および車両)が停止されているか否か判断する。これはバス36を介して通信自在に接続されるENGECU26にアクセスして判断する。
前記したように電動機10とエンジン12は直結されていることから、エンジン12が停止されているか否か判断することは、電動機10が停止されているか否か判断することと等価である。尚、図7に示す処理は、エンジン12のイグニション・スイッチがオフされて停止されているとき、周期的、例えば1.0minごとにMOTECU30によって実行される。
S10で肯定されるときはS12に進み、排出終了フラグのビットが1か否か判断する。このフラグのビットの初期値は0であることからS12の判断は通例否定されてS14に進み、チェックタイマ(ダウンカウンタ)に3secに相当する値をセットし、ダウンカウント(時間計測)を開始する。
次いでS16に進み、フルRTDを指令する。即ち、第2の電動機70jに通電して油圧ポンプ70dの駆動を開始し、リニアソレノイド弁70gの電磁ソレノイド70g1を消磁して切換弁70eのスプールを第2位置に切り換え、油路70cを遅角側作動室54dに接続すると共に、進角側作動室54cをドレン側に接続し、よって作動油を遅角側作動室54dに供給して回転子42を最遅角位置(位相0度。強め位相位置)に駆動する。
次いでS18に進み、チェックタイマの値が0に達したか、具体的には回転子42を最遅角位置に駆動してから3秒経過したか否か判断し、否定されるときはS16に戻ると共に、肯定されるときはS20に進み、チェックタイマに3sec相当の値を再びセットし、S22に進み、フルADVを指令する。
即ち、リニアソレノイド弁70gの電磁ソレノイド70g1を励磁して切換弁70eのスプールを第1位置に切り換え、油路70cを進角側作動室54cに接続すると共に、遅角側作動室54dをドレン側に接続し、よって作動油を進角側作動室54cに供給して回転子42を最進角位置(位相180度。弱め位相位置)に駆動する。
次いでS24に進み、チェックタイマの値が0に達したか、具体的には回転子42を最進角位置に駆動してから3秒経過したか否か判断し、否定されるときはS22に戻ると共に、肯定されるときはS26に進み、チェックタイマに3sec相当の値を再びセットし、S28に進み、フルRTDを再び指令して回転子42を最遅角位置(位相0度)に駆動する。
次いでS30に進み、チェックタイマの値が0に達したか否か判断し、否定されるときはS28に戻ると共に、肯定されるときはS32に進み、排出終了フラグのビットを1にセットする。このように、このフラグのビットを1にセットすることは、上記した如く、作動油を進角側作動室54cと遅角側作動室54dに給排して回転子42を最遅角位置、最進角位置、最遅角位置と駆動、換言すれば強め位相位置と弱め位相位置の間を往復させる処理が終了したことを意味する。図示は省略するが、この後、第2の電動機70jと油圧ポンプ70dの動作が停止される。
尚、S10で否定されるときはS34に進み、前記したフラグのビットを0にリセットし、S36に進み、油温(温度センサ70mで検出された作動油の温度に相当する温度)が所定値β℃(例えば−10℃)以上か否か判断する。S12で肯定されるときも同様である。
S36で否定されるとき、換言すれば油温が所定値未満のときはS38に進み、ヒータ72を作動(オン)させる一方、S36で肯定されるときはS40に進み、ヒータ72への通電を停止させてその作動を停止(OFF)させる。
この実施例にあっては上記の如く、作動油(作動流体)を供給されるとき、外周側(第1)の回転子42aと内周側(第2)の回転子42bを相対回転させて磁石片46a,46bによる合成磁束が強められる強め位相位置に保持する遅角側(第1の)作動室54dと、逆に合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する進角側(第2の)作動室54cと、作動油を遅角側作動室54dと進角側作動室54cに供給あるいは遅角側作動室54dと進角側作動室54cから排出させてリザーバ(貯留源)70aに復帰させる油圧機構(作動流体給排機構)70とを少なくとも備え、エンジン(内燃機関)12と共に駆動源として車両に搭載される電動機10の油圧機構70の動作を制御するMOTEC(制御装置)30において、電動機10(より具体的にはエンジン12)が停止されているとき、進角側作動室54cの作動油が排出されるように油圧機構70を動作させる(S10からS32)、即ち、作動流体給排機構動作制御手段を備える如く構成したので、電動機10が弱め位相位置で安定する特性を備えると共に、低温始動時であっても、弱め側の進角作動室54cの残存油がないことから、その後にエンジン12が始動されるとき、強め側に位相を速やかに変更することができる。よって、エンジン(内燃機関)12と共に駆動源としてハイブリッド車両に搭載されるときも所望の発進駆動力を速やかに得ることができ、運転フィーリングの低下を招くこともない。
即ち、外周側の回転子42aと内周側の回転子42bを相対回転させて位相を変更する場合、遅角側作動室54dと進角側作動室54cは、その一方に作動油を供給するには他方から排出させる構造とならざるを得ないが、その場合、電動機10(より具体的にはエンジン12)が停止されているときに進角側作動室の作動油が排出されるように油圧機構70を動作させることで、電動機10が弱め位相位置で安定する特性を備えると共に、低温始動時であっても、強め側に位相を速やかに変更することができる。
より具体的には、エンジン12が停止されているとき、作動油を遅角側作動室54dと進角側作動室54cに給排して強め位相位置と弱め位相位置の間を往復させ、よって進角側作動室54cの作動油が排出されるように油圧機構70を動作させる如く構成したので、上記で述べた効果に加え、エンジン12が停止されているときに進角側作動室54cの作動油が確実に排出されることとなり、よってその後のエンジン12の始動時に強め側に位相を一層速やかに変更することができる。
尚、この実施例においては電動機10が弱め位相位置で安定する特性を備えるとしたが、電動機10が強め位相位置と弱め位相位置の中間付近の位置で安定する特性を備える場合であっても、弱め側の進角作動室54cの残存油がないことから、その後にエンジン12が始動されるとき、強め側に位相を速やかに変更することができる。これは、後述する第2実施例と第3実施例でも同様である。
また、作動油を昇温するヒータ72を備え、油温(作動油の温度に相当する温度)がβ℃(所定値)未満であるとき、ヒータ72を作動させて作動油を昇温させる如く構成したので、上記した効果に加え、作動油の排出抵抗を低下させることができ、作動室54c,54dで速やかに給排させることができて位相を一層速やかに変更することができる。
図8は、この発明の第2実施例に係る電動機の制御装置の動作を示す、図8フロー・チャートと類似するフロー・チャートである。図8フロー・チャートの処理もMOTECU30によってエンジン12が停止されているときに周期的に実行される。
以下説明すると、S100においてエンジン12のイグニション・スイッチが運転者によってオフ(IGOFF)されたか否か、換言すれば電動機10が停止されているか否か判断し、肯定されるときはS102に進み、位相センサ70nで検出された実位相θがα未満か否か判断し、肯定されるときは以降の処理をスキップする。αは例えば45度程度の遅角側の値である。これは、実位相θが45度未満の遅角側にあるときは後述する処理は不要のためである。
S102で否定されるときはS104に進み、油温が所定値β℃未満か否か再び判断し、否定されるときは移行の処理をスキップする。これは第2実施例においては油温が低いときの作動油の高粘性をかえって利用するためである。
エンジン12が停止されてしばらくの間はS104では否定されるが、やがてエンジン12の温度が低下するとS104で肯定されてS106に進み、チェックタイマ(ダウンカウンタ)に3sec相当の値をセットし、ダウンカウント(時間計測)を開始し、S108に進み、フルRTDを指令する。
即ち、第2の電動機70dと油圧ポンプ70dの駆動を開始し、リニアソレノイド弁70gの電磁ソレノイド70g1を消磁して切換弁70eのスプールを第2位置に切り換え、油路70cを遅角側作動室54dに接続すると共に、進角側作動室54cをドレン側に接続し、作動油を遅角側作動室54dに供給して回転子42を最遅角位置(位相0度。強め位相位置)に駆動する。
次いでS110に進み、チェックタイマの値が0に達したか、具体的には回転子42を最遅角位置に駆動してから3秒経過したか否か判断し、否定されるときはS108に戻ると共に、肯定されるときはS112に進み、チェックタイマに3sec相当の値を再びセットし、S114に進み、中間指令を行う。
即ち、リニアソレノイド弁70gの電磁ソレノイド70g1をPWM制御して切換弁70eのスプールに比較的小さな油圧を作用させ、切換弁70eのスプールが第1位置と第2位置の間の中間位置に切り換わるように駆動し、よって切換弁70eの4つのポートを閉鎖して進角側作動室54cと遅角側作動室54dに連通する油路62,64が遮断されるように駆動する。
次いでS116に進み、チェックタイマの値が0に達したか、具体的には切換弁70eを中間位置に駆動されてから3秒経過したか否か判断し、否定されるときはS114に戻ると共に、肯定されるときは第2の電動機70jと油圧ポンプ70dを停止させて図8の処理を終了する。
尚、S100で否定されるときはS118に進み、油温(温度センサ70mで検出された作動油の温度に相当する温度)が所定値β℃以上か否か判断し、否定されるときはS120に進み、ヒータ72を作動(オン)させる一方、S118で肯定されるときはS122に進み、ヒータ72への通電を停止させてその作動を停止(OFF)させる。
第2実施例にあっては上記の如く、作動油(作動流体)を供給されるとき、外周側(第1)の回転子42aと内周側(第2)の回転子42bを相対回転させて磁石片46a,46bによる合成磁束が強められる強め位相位置に保持する遅角側(第1の)作動室54dと、逆に合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する進角側(第2の)作動室54cと、作動油を遅角側作動室54dと進角側作動室54cに供給あるいは遅角側作動室54dと進角側作動室54cから排出させてリザーバ(貯留源)70aに復帰させる油圧機構(作動流体給排機構)70とを少なくとも備え、エンジン(内燃機関)12と共に駆動源として車両に搭載される電動機10の油圧機構70の動作を制御するMOTECU(制御装置)30において、エンジン12が停止されていると共に、作動油の温度に相当する温度が所定値β℃未満であるとき、作動油を遅角側作動室54dに供給した後、流路62,64を閉鎖するように油圧機構70を動作させる(S100からS116)、即ち、作動動流体給排機構動作制御手段を備える如く構成したので、電動機10(より具体的にはエンジン12)の停止から時間が経過して作動油の温度が低下して高粘性となったときの状態をむしろ利用して位相を強め側あるいはその近傍に保持しておくことができ、電動機10が弱め位相位置で安定する特性を備えると共に、低温始動時であっても、強め側に位相を速やかに変更することができる。よって、エンジン(内燃機関)12と共に駆動源としてハイブリッド車両に搭載されるときも所望の発進駆動力を速やかに得ることができ、運転フィーリングの低下を招くこともない。
また、流路62,64に配置され、そのスプール(弁体)が作動油を進角側作動室54cに供給する第1位置と、遅角側作動室54dに供給する第2位置と、それらの中間位置に移動自在な切換弁(方向切換弁)70eを備えると共に、MOTECU30は、切換弁70eのスプールを第2位置に駆動した後、中間位置に駆動し、よって作動油を遅角側作動室54dに供給した後に流路62,64を閉鎖するように油圧機構70を動作させる如く構成したので、上記で述べた効果に加え、エンジン12の停止時に位相を強め側あるいはその近傍に確実に保持しておくことができ、始動時に強め側に位相を一層速やかに変更することができる。
また、作動油を昇温するヒータ72を備え、作動油の温度に相当する温度が所定値β℃未満であるとき、ヒータ72を作動させて作動油を昇温させる如く構成したので、上記で述べた効果に加え、作動油の排出抵抗を低下させることができ、位相を一層速やかに変更することができる。
図9は、この発明の第3実施例に係る電動機の制御装置を示す、図6と同様の油圧機構70の油圧回路図である。
第1実施例と相違する点に焦点をおいて説明すると、切換弁70eは電磁ソレノイド70e2を備えたリニアソレノイド弁とすると共に、第1実施例で使用されたリニアソレノイド弁70gを除去するようにした。
従って、切換弁70eのスプールの位置は、その電磁ソレノイド70e2の励磁・消磁によって制御される。より具体的には、切換弁70eは、電磁ソレノイド70e2が大きな電力で励磁されると、そのスプールは第1位置に切り換えられる一方、比較的小さな電力で励磁されると、そのスプールは中間位置に切り換えられ、さらに電磁ソレノイド70e2への通電が停止されると、スプールはスプリング70e1の力で第2位置に切り換えられる。
尚、作動油の流量が流量調整弁70fで調整される構成も含めて残余の構成は、図6に示す第1実施例のそれと異ならない。
図10は、第3実施例に係る電動機の制御装置で実行されるフロー・チャートを示す、図9と同様なフロー・チャートである。図9フロー・チャートの処理もMOTECU30によってエンジン12が停止されているときに周期的に実行される。
以下説明すると、S200からS212まで図9に示す第2実施例と同様の処理を行う。尚、S212においてはタイマ値のセットと同時に、第2の電動機70jへの通電を停止し、油圧ポンプ70dを停止させる。
次いでS214に進み、リニアソレノイド中間指令を行う。即ち、S216で肯定されるまで、切換弁70eに電磁ソレノイド70e2を比較的小さな電力で励磁し、切換弁70eを中間位置に保持させる。尚、S218からS222までの処理は第1あるいは第2実施例のそれと異ならない。
第3実施例は上記の如く構成したので、第2実施例で述べたと同様の効果を得ることができると共に、第2の電動機70jと油圧ポンプ70dを停止した後、切換弁70eの電磁ソレノイド70e2に通電して中間位置に保持する如く構成したので、第2実施例に比し、第2の電動機70jへの通電を不要とすることで消費電力を低減させることができる。また、油圧ポンプ70dに代えて切換弁70eの電磁ソレノイド70e2への通電によって保持することで、より良好な保持性を得ることができる。
第1実施例は上記の如く、磁石片46aをその長手方向が径方向を向くように配置される第1(外周側)の回転子42aと、磁石片46bをその長手方向が周方向を向くように配置される第2(内周側)の回転子42bと、作動流体(例えば作動油)を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が強められる強め位相位置に保持する第1(遅角側)の作動室54dと、前記作動流体を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する第2(進角側)の作動室54cと、前記作動流体の貯留源(リザーバ)70aと前記第1、第2の作動室を流路70c,62,64で接続し、前記貯留源の作動流体を圧送して前記流路を介して前記第1、第2の作動室に供給あるいは前記第1、第2の作動室から排出させて前記貯留源に復帰させる作動流体給排機構(油圧機構)70とを少なくとも備えた電動機10、より具体的には内燃機関(エンジン)12と共に駆動源として車両に搭載される電動機10の作動流体給排機構70の動作を制御する制御装置(MOTECU30)において、前記電動機10(より具体的には内燃機関12)が停止されているとき、前記第2の作動室の作動流体が排出されるように前記作動流体給排機構を動作させる作動流体給排機構動作制御手段(S10からS38)を備える如く構成した。
また、前記作動流体給排機構動作制御手段は、前記内燃機関が停止されているとき、前記作動流体を前記第1、第2の作動室に給排して前記強め位相位置と前記弱め位相位置の間を往復させ、よって前記第2の作動室の作動流体が排出されるように前記作動流体給排機構を動作させる(S10からS38)如く構成した。
第2、第3実施例は上記の如く、磁石片46aをその長手方向が径方向を向くように配置される第1(外周側)の回転子42aと、磁石片46bをその長手方向が周方向を向くように配置される第2(内周側)の回転子42bと、作動流体(作動油)を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が強められる強め位相位置に保持する第1(遅角側)の作動室54dと、前記作動流体を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する第2(進角側)の作動室54cと、前記作動流体の貯留源(リザーバ)70aと前記第1、第2の作動室を流路70c,62,64で接続し、前記貯留源の作動流体を圧送して前記流路を介して前記第1、第2の作動室に供給あるいは前記第1、第2の作動室から排出させて前記貯留源に復帰させる作動流体給排機構(油圧機構)70とを少なくとも備えた電動機10、より具体的には内燃機関(エンジン)12と共に駆動源として車両に搭載される電動機10の作動流体給排機構70の動作を制御する制御装置(MOTECU30)において、前記電動機10(より具体的には内燃機関12)が停止されていると共に、前記作動流体の温度に相当する温度が所定値未満であるとき、前記作動流体を前記第1の作動室に供給した後、前記流路を閉鎖するように前記作動流体給排機構を動作させる作動流体給排機構動作制御手段(S100からS122,S200からS222)とを備える如く構成した。
また、前記作動流体給排機構は、前記流路70c,62,64に配置され、その弁体(スプール)が前記作動流体を前記第2の作動室に供給する第1位置と、前記作動流体を前記第1の作動室に供給する第2位置と、前記第1位置と第2位置の間の中間位置に移動自在な切換弁70eを備えると共に、前記作動流体給排機構動作制御手段は、前記切換弁70eの弁体を前記第1位置に駆動した後、前記中間位置に駆動し、よって前記作動流体を前記第1の作動室に供給した後に前記流路を閉鎖するように前記作動流体給排機構を動作させる(S114からS122,S214からS222)如く構成した。
また第1から第3実施例は上記の如く、前記作動流体を昇温するヒータ72を備え、前記作動流体給排機構動作制御手段は、前記作動流体の温度に相当する温度が前記所定値未満であるとき、前記ヒータを作動させて前記作動流体を昇温させる(S12からS16,S102からS106,S200からS206)如く構成した。
尚、上記において、パラレルハイブリッド車に搭載された電動機を例にとってこの発明に係る電動機の制御装置を説明したが、この発明は、シリーズハイブリッド車に搭載された電動機、さらには内燃機関を備えない電気自動車に搭載された電動機にも妥当する。
また、第1、第2の回転子の少なくともいずれか、より具体的には第2の回転子42bを回転軸線(回転軸44)を中心として相対回転させて両者の相対変位角を示す位相θを変更するように構成したが、第1、第2の回転子の双方を相対回転させて位相を変更するようにしても良い。
さらに、ヒータ72にバッテリ24から通電して作動油を昇温するようにしたが、ヒータ72に代え、エンジン12の廃熱を利用した蓄熱器を用いても良い。
さらに、作動流体として作動油を例示したが、その他の流体であっても良い。
この発明の第1実施例に係る電動機の制御装置の全体構成を示す概略図である。 図1に示す電動機の要部断面図である。 図2に示す電動機の位相変更機構を示す分解斜視図である。 図2に示す回転子の磁石の磁極の向きを示す模式図である。 図2に示す電動機の回転子の側面図である。 図5に示す位相変更機構の作動室に油圧を供給する油圧機構の油圧回路図である。 図1などに示す電動機の制御装置の動作を示すフロー・チャートである。 この発明の第2実施例に係る電動機の制御装置の動作を示す、図7と同様のフロー・チャートである。 この発明の第3実施例に係る電動機の制御装置を示す、図6と同様の油圧機構の油圧回路図である。 第3実施例に係る電動機の制御装置の動作を示す、図7と同様のフロー・チャートである。
符号の説明
10 電動機(電動モータ)、12 エンジン(内燃機関)、16 変速機、22 PDU(パワードライブユニット)、30 モータ制御ユニット、40 固定子、42 回転子、42a 外周側(第1)の回転子、42b 内周側(第2)の回転子、44 回転軸(回転軸線)、46a,46b 磁石片、50 位相変更機構、52 ベーンロータ、52a ベーン、54 環状ハウジング、54a 仕切壁、54c 進角側作動室(第2の作動室)、54d 遅角側作動室(第1の作動室)、56 ドライブプレート、62,64 油路、70 油圧機構、70c 油路、70d 油圧ポンプ、70e 切換弁(4ポート弁)、70g リニアソレノイド弁、70m 温度センサ、72 ヒータ

Claims (5)

  1. 磁石片をその長手方向が径方向を向くように配置される第1の回転子と、磁石片をその長手方向が周方向を向くように配置される第2の回転子と、作動流体を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が強められる強め位相位置に保持する第1の作動室と、前記作動流体を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する第2の作動室と、前記作動流体の貯留源と前記第1、第2の作動室を流路で接続し、前記貯留源の作動流体を圧送して前記流路を介して前記第1、第2の作動室に供給あるいは前記第1、第2の作動室から排出させて前記貯留源に復帰させる作動流体給排機構とを少なくとも備えた電動機の前記作動流体給排機構の動作を制御する制御装置において、前記電動機が停止されているとき、前記第2の作動室の作動流体が排出されるように前記作動流体給排機構を動作させる作動流体給排機構動作制御手段を備えたことを特徴とする電動機の制御装置。
  2. 前記作動流体給排機構動作制御手段は、前記電動機が停止されているとき、前記作動流体を前記第1、第2の作動室に給排して前記強め位相位置と前記弱め位相位置の間を往復させ、よって前記第2の作動室の作動流体が排出されるように前記作動流体給排機構を動作させることを特徴とする請求項1記載の電動機の制御装置。
  3. 磁石片をその長手方向が径方向を向くように配置される第1の回転子と、磁石片をその長手方向が周方向を向くように配置される第2の回転子と、作動流体を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が強められる強め位相位置に保持する第1の作動室と、前記作動流体を供給されるとき、前記第1、第2の回転子を相対回転させて前記磁石片による合成磁束が弱められる弱め位相位置に保持する第2の作動室と、前記作動流体の貯留源と前記第1、第2の作動室を流路で接続し、前記貯留源の作動流体を圧送して前記流路を介して前記第1、第2の作動室に供給あるいは前記第1、第2の作動室から排出させて前記貯留源に復帰させる作動流体給排機構とを少なくとも備えた電動機の前記作動流体給排機構の動作を制御する制御装置において、前記電動機が停止されていると共に、前記作動流体の温度に相当する温度が所定値未満であるとき、前記作動流体を前記第1の作動室に供給した後、前記流路を閉鎖するように前記作動流体給排機構を動作させる作動流体給排機構動作制御手段を備えたことを特徴とする電動機の制御装置。
  4. 前記作動流体給排機構は、前記流路に配置され、その弁体が前記作動流体を前記第1の作動室に供給する第1位置と、前記作動流体を前記第2の作動室に供給する第2位置と、前記第1位置と第2位置の間の中間位置に移動自在な切換弁を備えると共に、前記作動流体給排機構動作制御手段は、前記切換弁の弁体を前記第1位置に駆動した後、前記中間位置に駆動し、よって前記作動流体を前記第1の作動室に供給した後に前記流路を閉鎖するように前記作動流体給排機構を動作させることを特徴とする請求項3記載の電動機の制御装置。
  5. 前記作動流体を昇温するヒータを備え、前記作動流体給排機構動作制御手段は、前記作動流体の温度に相当する温度が前記所定値未満であるとき、前記ヒータを作動させて前記作動流体を昇温させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電動機の制御装置。
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